世界情勢が不透明ないま、「資産防衛」はどうすれば良いのか?

高城剛さんが読者からの質問にお答えする、メルマガ『高城未来研究所「Future Report」』のQ&Aコーナー。今回はイギリスのEU離脱、高まるトランプ大統領就任の可能性、など様々な社会情勢の変化により「通貨価値の暴落が起きるのではないか?」と心配する質問者さんが登場します。様々な資産防衛策を考える質問者さんに、高城さんは「資産が失われるのは、社会情勢によるものではない」と断言。真に考えるべきことは何かを提言してくれています。

社会情勢が不透明なこの時代におすすめの「資産防衛」の方法を教えて下さい!

Question

shitumon

高城様、いつも未来への水先案内人をありがとうございます。

6/3のメルマガの中で、トランプ大統領になった場合、ドルの切り下げを示唆されておられましたが、質問は、もしそうなった場合の資産防衛についてです。

資産の流動化という事で、香港に銀行口座を開設し、半分を口座内で幾つかの通貨に分散しています。

実際ドル切り下げが行われた時、円をはじめ他国通貨の連鎖暴落が起こるのではと思っています。

やはり有事の金なのでしょうか? また分散するなら、どの通貨がおすすめとかありますか?

とても不安でなりません。どうぞよろしくお願いします。

高城剛さんの回答

先々週、英国がEU離脱したことに伴い、世界中の株価が暴落しました。

それに伴い、日本円は高騰しましたが、現政権は株価連動政権ですので、どこかで円安に誘導、もしくは株価が下がらないように公的資金を大きく投入するでしょう。

選挙が近いですから、アベノミクスの化けの皮が剥がれてしまっては、元も子もありません。

また、金(ゴールド)は40年ぶり以上の高騰を見せ、僕の周囲の金融関係者は、この動乱期にかなり稼いだ様子です。

これから数年、プロ中のプロにとっては、史上最高に美味しい相場になるようです。

ですので、お気をつけください。

貴君の資産が失われるのは、トランプなどの社会情勢ではなく、金融関係者によってなのです。

また、資産防衛は資産総額とご自身の将来のお考え方によって大きく異なります。

言い換えれば、いま、お決めにならなくてはいけないのは、資産保全ではなく、ご自身の将来の在り方です。

それによって、どのように分散すべきか、自ずと決まってくるでしょう。

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takashiro 『高城未来研究所「Future Report」』
著者:高城 剛
1964年生まれ。現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。毎週2通に渡るメルマガは、注目ガジェットや海外移住のヒント、マクロビの始め方や読者の質問に懇切丁寧に答えるQ&Aコーナーなど「今知りたいこと」を網羅する。
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信頼度マシマシ。「二郎系ラーメン」が男性から愛される意外な理由

麺が隠れてしまう程大量の具材にガッツリ系のスープ、ボリューム満点の「二郎系ラーメン」が、多くの若い男性の支持を集めています。他のラーメン店と比べて派手な宣伝をしているわけでもないのに、なぜここまで人気があるのでしょうか。メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、マーケティングの視点から理由を探ります。

お客さまの父・母となれ!

新規客を獲得するには、コストが掛かります。広告宣伝やキャンペーンなど。それでもリピーターになってもらえれば、元は取れますが、そう簡単なことではありません。

圧倒的な数の常連さんがいれば、大きな集客費用を掛けなくても、商売の永続は可能になります。その常連さんづくりが難しいことは、ご承知の通り。

そこで、ヒントを少し。

「野菜マシマシ」などで知られる、「二郎系ラーメン」をご存知ですよね。大人気で、どのお店も若い男性でいっぱいです。

なぜこれほどまでに集客できているのかを考えてみてください。

「美味しいから」
「ガッツリ食べられるから」
「野菜たっぷりだから」……。

これらも人気の理由なのですが、その奥に隠れた男性の心理に秘密があります。

【都市伝説】東京のタクシー大手4社に隠された「大日本帝国」の謎

1946年頃まで公式に使用されていた我が国の呼称・大日本帝国。今ではこの呼び名はあまり耳にしなくなりましたが、実はその姿を変え、夜な夜な東京の街を疾走しているという都市伝説が…。無料メルマガ『タクシー運転手からの内緒話/番外編』で明らかにされています。

大日本帝国

大日本帝国という名前は、もうとっくに過去のものになっておりますね。そこで今回はタクシーの「大日本帝国」のお話です。

東京のタクシー会社の大手の中で業界では「東京四社」とか「大手四社」と呼ばれているグループがございます。和自動車、日本交通、都自動車、際自動車の四社です。この社名の頭文字を繋げますとどうでしょう。「大日本帝国」になっちゃいます。

これには、ちょっとした伝説めいた話がございます。それは終戦後GHQが日本を統制していた時代にタクシー事業免許を取得する際、社名をかつての帝国の名を残そうと考えた四社の経営者が、それぞれの社名に一文字づつ入れたというのですが、真偽のほどは定かではありません。

現在ではこの「東京四社」は東京のタクシーのリーダーシップ的な存在で四社共通チケットや統一ボティーカラーで良質なサービスの提供を実施して個人利用者をはじめ大企業、官庁、各種法人などから厚い信頼を得ているのです。

かつて私が40歳代に勤務しておりました日本交通の福利厚生の例を申しますと、営業所には食堂が完備されてとかく栄養バランスを考えた手作りメニューで安く食べられました。また大浴場もあり乗務終了時の疲れた体を癒してくれたのです。

独身者には社宅も提供されていて大手の福利厚生の充実を実感いたしました。そう感じるのは後に地元の東京ローカルのタクシー会社に定時制で勤務した時にはこれらの設備がなかったからでしょうか。

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女子高生がまさか……オジサンも驚く「しじょうじょし」って何だ?

カープ女子や相撲女子、それこそ歴女なども含め、ここ最近なにかと○○女子というワードを目にしますが、今ちょっと話題になりつつあるのが“しじょうじょし”。この“しじょう”とは“市場”ではなく、“四条”でもなく、“試乗”。つまり“試乗する女子”のこと。

これはあるインターネット動画がコトの発端となっていて、その動画は公開から約1週間でなんと140万回再生を突破。日に日に再生回数が増えています。

その動画というのは、とあるディーラーに制服姿の女子高生がやってきて、彼女が試乗を希望。免許証などもろもろ確認して、書類にもサインして、いざ一般道に試乗に出かけるのですが、車はなぜかサーキットへ。すると女子高生が一変し、ディーラーのスタッフも青ざめるほどの超絶運転を披露する……というコミカルなストーリー。そのとにかくスゴいドライビングテクは迫力満点でまさか女子高生がこんな運転を……と誰もが驚くこと間違いなしの動画となっています。

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そしてこのたび、この動画で超絶テクを披露していた18歳の女性レーシングドライバー:小山美姫のインタビュー動画が公開に。撮影時のエピソードやドライビングテクニックの秘密、そして将来の夢など、彼女のいろいろな側面が伺える内容となっています。ぜひ、しじょうじょしとあわせてご覧あれ。

 

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記事提供:EntamePlex

日本企業は個人でビジネスする海外在住の日本人を絶対に信用しない

元TBSディレクターにして、現在はロスで起業し、「Wowmax Media! 」を経営する海部正樹さんによるメルマガ、『ロサンゼルスで起業してしまったボクの本気メルマガ!』。今でこそ米国の地でアニメプロデューサーとして成功を掴んだ海部さんですが、2001年の渡米当初は大変な苦労を強いられたとのこと。日本での実績と「ジャパニメーション」ブームという時の運もあって楽観視していた米国での起業、そこで遭遇した数々の苦難を振り返っています。独立をお考えの方には参考になること間違いなしです。

創業期(その1)

2001年。 アメリカに来たばかりのころ、私はアニメの仕事で食っていこうと思っていました。 衛星放送WOWOWでアニメに関わっていた事から、業界の知己も多く人的ネットワークには絶大な自信を持っていたからです。 時期も良かった。 「ポケモン」がヒットしたのは1999年から2000年ごろです。 その後2001年から2003年ごろは、日本のアニメが「ジャパニメーション」と呼ばれて、世界に羽ばたいていました。 少なくともそう見えていました。

アメリカでも日本製アニメDVDの売上高が年々右肩上がり。 2003年には「千と千尋」がアカデミー賞受賞。 これでいよいよアニメも米国エンタテインメント産業のメジャープレイヤーだ。 私もそう思いました。

しかも回りを見渡してもロサンゼルスに居るのは海外セールスの人ばかりで、アニメの製作に関わったプロデューサーはいません。「俺はなんてラッキーなんだ。 成長市場で起業だ、しかもワン・アンド・オンリーのプロデューサーさ」と、本気で思っていました。 我ながらアホです(笑)なにしろ実際に何か始めようと思っても、何を始めたらいいのかさっぱりでしたから。 業界経験はあります!と言っても米国のことは何もわかっていなかったのです。

そこで、最初にやったことはロサンゼルス近辺のアニメやマンガの会社訪問でした。 「ともかくも、何をやるかのヒントを掴むために人に会おう!」ということです。

これは日本の業界経験が役立ち日本のアニメ会社、バンダイやパイオニアLDC(当時)、東映アニメーションなどの知り合いに、米国法人の責任者やエージェントを紹介して貰いました。 考えてみれば、全ての取っ掛かりだった訳で、今も心から有難く思っています。

まず、近くの会社から順番に始めたのですが、その先々で言われたことは「海部さん、日本のアニメチャンネル作ってよ 」でした。 今と比べれば、米国業界のアニメの注目度は高くメディア露出は出来ていましたが、そのときはイケイケでしたから、もっともっとメディア露出の場さえあれば儲けられる、そういう雰囲気でした。 私がテレビ局出身者だったこともあったでしょう。 当然ですがテレビ局に勤めていたといっても、米国でアニメチャンネルを作るのに必要な知識や経験があるわけではありません。

でも、本当に行く先々で「アニメチャンネル作れ、アニメチャンネル作れ」と言われたので、だんだんその気になっていきました。 他にアイデアがあった訳でないし、TBSとWOWOW勤務経験もあったことから、米国でアニメチャンネル創設ができるような気になったのです。 自分で勝手に「アニメチャンネルプロジェクト エグゼクティブデベロッパー」という名刺まで作って持ち歩くほどの入れ込みでした。

コメダ珈琲の「無料モーニング」に客が飛びつく第二のワケ

名古屋の喫茶店からスタートした「コメダ珈琲」。FCで全国展開し、先日ついに東証1部上場を果たしました。驚くべきは30%を超える脅威の営業利益率。無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』の著者で店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんは、立地からメニュー、ターゲット層に至るまで「他店とは違う目のつけどころ」にコメダの強さの秘密があると分析しています。

コメダ珈琲店の強さのヒミツは「絶妙なポジショニング」にあり

「コメダ珈琲店」などを展開するコメダホールディングスが6月29日、東京証券取引所の第1部に上場しました。売り出し価格は1,960円で、初値は1,867円、終値は1,879円とまずまずの滑り出しとなりました。

コメダ珈琲店は1968年1月に名古屋で創業しました。93年4月に株式会社コメダを設立しFC展開を本格化させていきます。13年4月には国内500店舗を達成し、16年4月末時点では681店舗にもなっています。国内681店舗の中で直営店はわずか10店舗、それ以外の671店舗はFC店となります。2020年度末までに1,000店舗を目指すとしています。

コメダの利益率は他に類を見ない水準

コメダは驚異的な利益率を誇ります。2016年2月期の連結会計年度の業績は、売上高が217億円(前年同期比13.2%)、営業利益が65億円(11.0%増)、営業利益率は30.2%となっています。

営業利益率が30%を超えるというのは驚異的といえます。コメダはほとんどがFC店での展開のため、営業利益率を単純に他の競合と比較することは適切ではありません。また、コメダは16年2月期から国際会計基準IFRS)で連結財務諸表を作成しているため、「のれん」の償却による費用計上がない等、日本基準の会計とは異なる点もあります。

しかし、そういった違いを考慮して考えてみても、コメダの営業利益率が30%を超えているというのは他に類を見ないことといえます。仮に、のれんの償却を20億円/年と推計して費用計上したとしても、それでも営業利益率は約20%になる計算です。

コメダが急成長し高い利益率を実現している理由はどこにあるのでしょうか。まずは、無料で提供しているモーニングサービス」を挙げます。

行列のできる焼肉店と、ツタヤの新家電店に共通する意外な「売り物」

家電量販店に行った時「価格が安いかチェックして、高ければ次の店に行く」という方が多いのではないでしょうか?今回のメルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』では、そんなありきたりの光景に革命を起こそうとしているTSUTAYAが始めた家電量販店「蔦屋家電」と人気焼肉店「矢澤」のインパクトを消費者目線で分析しています。

蔦屋家電と焼肉屋に学ぶ「値引き合戦」からの脱却

TSUTAYAが展開する新しい業態の店「蔦屋家電」

まず入口からして、いわゆる「通常の」家電量販店とは全く違う。

まるで一流のアパレルのハイファッションショップのようで、大型家電を売っている店とは思えないのだ。

よくある家電量販店と最も違うのは、ずらっと並んだ商品に価格がほとんど書かれていないことである。

「通常は29,800円が今だけ19,800円」

「他店より1円でも高かったら、店員に言って下さい」

というような価格中心のあおり文句は一切ない

それどころか、価格表示さえほとんどされていないのだ。

では、何をどうディスプレイしているのか、というと、たとえばドライヤーはでいえば、同一製品を、各色10個くらいずらっと、きれいに並べている。

ただそれだけなのだ。

製品を売る、というよりも、「ライフスタイル生活の向上を提案している、いい生活、素敵な毎日の中に、思わず微笑んでしまうような家電を選んだらどうですか?というプレゼンテーションになっている。

なので、ここにきている人たちは、買いに来ているというよりも、遊びに来て楽しんでいる、という感じなのだ。

小売店ではなくエンタメ・パークに来ている感覚なのであろう。

そうすると、価格や値引きという土俵ではないところで、蔦屋家電は戦うことができるのだ。

忍び寄る「極右」旋風。世界はやはり第二次大戦前夜に酷似してきた

衝撃の英国EU離脱と、それに伴い混乱必至の世界経済。もちろん日本も無関係ではいられません。メルマガ『国際戦略コラム有料版』の著者・津田慶治さんは、以前の記事でも指摘した通り、この経済の混乱が巡り巡って中国にナショナリズムの台頭を引き起こし、南シナ海・東シナ海で紛争となる可能性があると分析しています。

ドイツ帝国完成が悲劇の始まり

ブレグジットにより、英国が抜けてEUの支配権を完全にドイツが握った。第2次大戦ではドイツは欧州を支配できなかったが、平和の構築というEUにより支配できたことになる。しかし、このことが今後、大きな悲劇になる可能性が出てきた。その検討。

英国の離脱でドイツの支配権確立

英仏独の3国のパワー・バランスで、EUは運営されてきた。この中から英国が離脱すると、EUの中心はフランスとドイツであるが、パワー的にはドイツが優勢になり、ドイツの意見が通り、ドイツの支配権が高まる。

これは、ドイツ帝国、神聖ローマ帝国の復活を夢見たヒトラーの夢が実現できたことになる。戦争で得られなかった欧州を、平和の構築という理想で欧州の支配権を手に入れることになったのだ。

しかし、このドイツの支配権が確立すると、ドイツの我が儘が明確化することになる。安いユーロ通貨で輸出して経済的な恩恵を受けながら、総体的に高いユーロ通貨で、輸出ができないその他の国を支援しないことや財政的な制限を設けて経済的発展ができない状態にするため、ドイツ以外の国では不満が増すことになる。

英国はユーロ通貨を採用せず、ドイツの通貨支配権がなかったのでいいとこ取りの経済発展してきたが、その英国が最初に離脱したことで、他の国はより一層の離脱思考になるようだ。

フランスやオランダなどでは、極右政党が勢力を増している。イタリアでも同様である。しかし、東欧は、移民を送り出し本国送金やドイツ企業の工場進出で潤っているので離脱はないが、南欧などでは労働賃金が、相対的に東欧より高いので工場の進出もなく、ユーロの通貨高でのマイナスが出ていることで離脱思考になる。

ドイツが対応を誤ると、離脱の方向に南欧などのEU諸国が向かう可能性が否定できない。このため、EUの多様化を推進して次の離脱を防ごうとしているようである。

しかし、英国の離脱は、金融危機を伴う経済的な混乱を起こす可能性がある。

「ファストファッションの終焉」か…世界的不振の裏に嫌悪・罪悪感?

ユニクロの国内販売の不振が伝えられる中、アメリカからも店舗閉鎖のニュースが入ってきている。近年は海外進出に力を入れてきたユニクロだが、国内事業の収益で海外事業を支えるという戦略が破綻しつつあるのかもしれない。ただ、これは、ユニクロだけの問題ではないようだ。「H&M」(スウェーデン)、「Forever 21」(アメリカ)といった海外の同業者も不振に陥っており、これらの「ファストファッション」自体がピークを過ぎたという論調が米メディアに目立ってきている。

その理由の一つは、批判の的になっている東南アジアなどの工場の劣悪な労働環境が改善されておらず、「自分たちが着ている服の倫理的な影響を気にする人がどんどん増えている」(エスクァイア誌)からだという指摘もある。また、使い捨てのように大量消費されるファストファッションブランドの安価な服が、大量の廃棄物となって地球環境を圧迫しているという問題も指摘されている。ウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)は、アメリカから大量に古着を輸入し、アフリカなどに再輸出するインドの工場の様子を伝えている。

米でも密かに5店舗閉鎖

ニューヨーク・ポスト紙は、ファストファッションの衰退の象徴的な事例として、ユニクロが今年に入って「米国内で5店舗を密かに閉店した」と伝えている。ユニクロはアメリカで現在44店舗を展開しているが、閉店したのは、いずれも郊外のショッピングモールに3年以内にオープンした店舗。米ユニクロの広報は、「アメリカは我が社にとって大変重要だ。これからは大型店を展開できる大都市に集中する」と郊外からの撤退を示唆している。

ユニクロは2000年代前半に一度アメリカに進出したが、2005年に撤退。2014年に再進出した。昨年は4店舗を新規にオープン、今年も3店舗開店すると発表している。その裏で5店舗が閉鎖された理由を、米ユニクロは「ニューヨーク、サンフランシスコ、シカゴなどの大都市ではユニクロブランドは浸透しているが、郊外ではそうではない」と、都市部にターゲットを絞った再編成の一環だと強調する。しかし、ニューヨーク・ポスト紙をはじめとする米メディアは、拡張路線が限界点に達したと見ているようだ。

ユニクロを経営するファーストリテイリング社は、国内販売の不振については、2年間にわたる値上げによる客離れだと自ら分析している。ファッション流通コンサルタントの齊藤孝浩氏は、読売新聞に寄せた記事で、値上げをせざるを得なかった理由として、「グループの中長期成長計画の中で、海外ユニクロ事業とグローバルブランド事業を急速に拡大する必要があり、両事業が収益力をつけるまでのしばらくの間、国内ユニクロ事業の利益で同社の収益を支えなければならない」という事情を挙げている。つまり、原材料が高騰する中、海外事業を支えるためにも値上げせざるを得なくなり、それによって国内の客が離れ、結果として海外事業にも暗雲が立ち込めるという悪循環に陥っているということなのだろうか。

ファストファッションの終わりの始まり

米ユニクロは、「店内を限りなくきれいに保つ」「お客様に両手でレシート、クレジットカード、商品を手渡す」といった日本流のサービスで競合他社との差を出していくとしている(ニューヨーク・ポスト)。しかし、米識者らは「そもそもファストファッション自体が限界に達している」と、そうした付け焼き刃的な対策には懐疑的だ。

エスクァイア誌は「下降しているのは、ユニクロだけではない」と、H&Mが店舗を増やしすぎて“共食い”現象が起きたために昨年の利益幅が落ちたことや、Forever 21が、巨大店舗のチェーンを維持するために多額の融資を申し込んでいることに触れている。同誌は、「ゆったりと構えていたJ.クルーやGapといった“大物”は、低コストで目まぐるしいスピードで流行を展開するH&MやZARAに押されてきた。しかし、ファストファッションの栄光の時代は終わりに近づいているようだ」と記す。

日本以上に激しいファストファッションブランド同士の過剰競争も、結果として業界全体の衰退を招いているという指摘もある。ユニクロが出た後のショッピングモールにも、アイルランドのライバル『Primark』の米国2店舗目と3店舗目が入る予定だという。「急速に成長してきた同業者たちは、同じ速度で壁にぶつかっているようだ」とニューヨーク・ポストが表現するように、アメリカの消費者はファストファッションそのものに、いささか食傷気味になっているようだ。

大量廃棄された衣料品はインドへ送られアフリカへ

「飽きた」だけであればまだ起死回生の策がありそうなものだが、積極的に嫌われているとなれば話は別だ。エスクァイア誌は、低コストを支える東南アジアの工場の「劣悪な労働環境」に対する消費者の批判が強まっていると指摘する。2013年には、バングラデシュで服飾工場が入るビルが崩壊し、1100人以上が死亡するという大事故が起きた。これをきっかけに、H&Mやウォルマート、GAPなどの業界大手が同国の服飾工場の労働環境改善を約束したが、ニューヨーク・タイムズ紙によれば、「3年経った今も何も変わっていない」という。こうした服飾工場で働くのは貧困層の女性や子供が多い。いわゆる「搾取の構造」が透けて見えるようになったことで、欧米ではファストファッションに身を包むことに罪悪感を持つ層が急増しているという指摘もある。

また、環境問題の観点から、安い衣料が半ば使い捨てのような扱いになっていることも問題視されている。WSJは、インド西部・クジャラート州のカンドラ港にアメリカから毎日のように大量の古着が届き、リサイクルされている様子をレポートしている。このリサイクル工場で働く人々の多くは伝統的な民族衣装に身を包んだ女性たちだ。その一人は「なぜ、こんなにたくさんの(真新しい)服を捨てるのか理解できません。洗う時間がないのでしょうか?」とWSJにコメントしている。

インドは新品のファストファッションの生産国でもあり、実は“里帰り”した古着の国内販売を「服飾生産業を圧迫する」として禁じている。そのため、いったんインドのリサイクル工場に集まった古着は、さらにアフリカ諸国などに輸出されるのだ。その約30%がそのまま古着として、残りは裁断・粉砕されて「質の悪い布」に再生され、災害や紛争で家を失った人たちへの支援物資となる毛布などに作り変えられるのだという。H&Mは「我々が使う全ての布地を再利用・リサイクルするのが最終目標だ」とWSJに答えている。しかし、消費者視点では、ファッションの大量消費自体を見直す時期に来ているのではないだろうか。

(内村浩介)

 

 

記事提供:ニュースフィア