1994年、すでに日本でVRを活用している事例が存在していた

「Playstation VR」の登場によって今注目を集めているVR(バーチャルリアリティ)。前回の記事で「VR元年は27年も前」という知られざるVR史を語ってくれた、日本バーチャルリアリティ学会会長の廣瀬通孝さん。まぐまぐの新サービス「mine」で無料公開中の、廣瀬通孝さんの記事では、その続編として90年代の時点でVRを取り入れた試みを行っていた「子どもメディア研究会」という団体を紹介し、その画期的な活動を高く評価しています。いったい、どのようなVR活用事例があったのでしょうか?

社会人の部活‐子どもメディア研究会  [世界VR史]

今回はちょっと変わった話題を紹介する。

我々はそれを「社会人の部活」と呼んだ。「子どもメディア研究会」とは、NHK・一色伸夫プロデューサ(当時)が発起人となり、当時の新進気鋭のメディア研究者やアーティストを集めて組織した子どもとメディアに関する研究会であった。いつごろから開催されていたかは正確な記録がないが、1990年代のはじめごろから、NHKの放送センター内で1-2ヶ月に一度ぐらいの頻度で開かれていた。メンバーは、今思えば豪華で、現在カリフォルニア工科大学教授(心理学)の下條信輔、メディアアーティストの岩井俊雄などの顔が並んだ。その前身は、東大小児科・小林登教授を中心とした母子相互作用の研究会であり、1970年代の末までさかのぼる。

この研究会の活動内容は多岐にわたり、全てをまとめることは難しいが、中でも特徴的な試みのひとつが、「夢のテレビ」であった。これは、入院中の国立小児病院の子どもたちに、VRなどの高臨場感メディアで外の世界の体験を届けようという試みであった。最初に行った実験は、アークヒルズの屋上に設置したパソリンク(50GHZ帯による画像通信機)を利用した小児病院への画像通信実験であった。当時はインターネットによる動画通信など思いもよらなかった。小児病院に届けられたのは、アークヒルズ屋上からの眺めや、CGで作られた火星の表面映像(ちょうどバイキングが着陸した直後で、NASAの研究者が著者の研究室に置いていった)などであった。

 

小児病院には比較的重度の入院患者が多い。大人であれば、長期入院してもそれほど大きな影響はないかもしれないが、発育中の子どもが学校にも行けず、病院に縛り付けられては、心の発達に大きな問題をもたらすことになりはしないか、と小児病院の先生方は心配したのである。VRなどを使って、遠足や運動会などのワクワクドキドキ体験を疑似体験させたらどうだろうという試みであった。

各々方、覚悟はよろしいか。仮名手本忠臣蔵の「仮名手本」って何?

12月14日といえば、あの赤穂浪士の討ち入りの日。「忠臣蔵」のドラマなどを見ると「ああ、年末だな」なんて思ったりもしますよね。ところで、なぜ赤穂浪士の討ち入りの話を「忠臣蔵」というのでしょうか。無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』で詳しく紹介されています。

古くからのユニットAKO47?

12月14日。時代劇好きな人にはそれだけでピンとくるであろう、赤穂浪士の討ち入りの日です。実際の討ち入りは、旧暦の元禄15年12月14日。新暦(グリゴレオ暦)に換算したら1月30日です。でも、そこは慣例で12月14日が討ち入りの日となっています。

ちょっとおどけて「AKO47」なんて書きましたが、赤穂の四十七士は日本人好み、お涙頂戴の題材として何度となく演じられてきました。代表的なものは人形浄瑠璃の「仮名手本忠臣蔵」でしょう。ここで「忠臣蔵」という名前がついて、今に伝わります。

確かに「元禄赤穂事件」を題材には取っていますが、「忠臣蔵」という名前で「イコール」の感覚で使われるほど定着しているのはすごいことです。それだけこの「仮名手本忠臣蔵」の与えた影響は大きいといえるでしょう。

ところで、この「仮名手本というのはなんでしょう? いろいろな説があるようで、一般には討ち入りの義士たち、「四十七士」と「いろは四十七文字」になぞらえている、と言われています。

「いろは歌」は、基本となる全ての仮名が1回ずつ出てきて、かつそれで意味を持っているという、実に巧みに作られた歌です。そのため「仮名書きの手本」として用いられていました。だから「仮名手本いろは歌=四十七文字)」、「四十七士」ということになるのです。

「安倍首相とイヴァンカの間で?」 トランプ会談を怪しむ米メディア

トランプ次期大統領の娘イヴァンカ・トランプが、自身の経営する婦人服ブランドと日本のアパレル会社サンエー・インターナショナルとのライセンス契約締結に向けた交渉を進めていることを現地メディアなどが問題視している。

実は、サンエー・インターナショナルの親会社TSIホールディングスの筆頭株主は政府系金融機関である日本政策投資銀行。この契約は、大統領選の前から2年間にわたって交渉が行われてきたというが、ここに来て急激に進展したため、先月の安倍・トランプ会談が影響を及ぼしているのではないかと憶測を読んでいる。米国の批評家らは、“米大統領”という強力な立場と、彼の家族のビジネスとの間に利益相反が生じるのではないかと懸念している。

「イヴァンカがビジネスと政治を混同?」

先月17日夜、安倍首相はトランプ次期大統領とニューヨークのトランプタワーで会談を行ったが、その際“なぜか”イヴァンカも同席していたとして話題になった。その際イヴァンカが安倍首相と交わした会話の詳細は不明だが、その内容が今回の契約に影響を及ぼしたのではないかと海外主要メディアは推測し、大きく取り上げた。

米フォーチュンは、「イヴァンカ・トランプが会談に同席するのは、異常なことだ。無秩序に広がり続ける彼のビジネス帝国とホワイトハウスでの任務との間の利益相反をどのように防ぐのかという懸念が強まっている中、今回の件が起こった」と伝え、CNN Moneyは「イヴァンカ・トランプは日本でのビジネスと政治を混同している?」という少し刺激的なタイトルで本件について報じた。

トランプ自身はビジネスからの引退を発表したものの……

敏腕実業家として様々な事業を長年手がけてきたトランプ氏。今年の大統領選で“まさかの当選”を果たした彼は、11月30日にツイッター上で「大統領任務に集中するために、私の素晴らしいビジネスから完全に引退する」と発表。少しずつ、政治とビジネスを切り離す努力をしているように見えた。

しかし、そのビジネスの後継者はトランプの子どもたち(イヴァンカ・トランプ、エリック・トランプ、ドナルド・トランプ・ジュニア)。大統領選挙中は、トランプ氏とともに公の場に現れることが多かったため注目を集めた。兄弟揃って容姿端麗・成績優秀なトランプ家の子どもたちは、暴言・失言が多かったトランプ氏のイメージを向上させるという、選挙において非常に重要な役割を果たしていた。

世界各国との結びつきが強いトランプ氏の事業に批評家が懸念

暴言王だがビジネスの手腕は天才的だったトランプ氏。そのため、とりわけ経済面で力を発揮することが期待されているようだが、これまで築いてきた“ビジネス帝国”が広大すぎることが様々な問題につながっている。世界的に事業を拡大していく中で、トランプ氏の各事業と諸外国との繋がりがより密接なものになっていったからだ。

たとえば、今回のサンエー・インターナショナルは政府系金融機関が株主、そして「イヴァンカ・トランプの手がけるブランドの洋服部門のほとんどが、現在は中国・ベトナムの工場で製造されている」(CNN Money)。このような状況下では、ビジネス上の利害関係を利用して米国政治に働きかける国が現れる可能性も否定できない。

ニューヨーク・タイムズ紙の記事も、イヴァンカがトランプのビジネスの後継者のひとりであること、そしてそのビジネスは世界各国と強い結びつきがあることを強調した。「たとえば、国際的ホテル・チェーン(トランプ・ホテルズ)は南米、欧州、北米に事業を展開している」。

同紙によると、イヴァンカが副社長を務める不動産会社『ザ・トランプ・オーガナイゼーション』の公式ホームページには、彼女の重要な目標のひとつとして「“トランプ・ホテル”ブランドをグローバル市場で広めること」というメッセージが掲載されていたという。今後も積極的に“トランプ・ブランド”を世界展開していく意向があるようだ。

英インデペンデント紙は、上記のような状況について次のような言葉で説明した。「トランプ氏の事業は、数え切れないほどの利益相反を引き起こしている。批評家らは、外国首脳がトランプ次期大統領の“財布”経由でホワイトハウスに影響を及ぼそうとするのではないかと懸念している」

トランプ大統領自身は一切ビジネスから手を引くといっても、後継者は“いつも一緒”の子どもたち。批評家の指摘通り、政治とビジネスの利益相反については、もう一波乱ありそうだ。

(月野恭子)

大きなリスクも。社員の退職理由を会社都合にしない方がいいワケ

会社を辞める人間の退職理由を、親切心から「会社都合」扱いにしたという話、耳にする機会がありますよね。どころがこの「温情」が企業にとってとんでもないデメリットとなりうる、と言うのは無料メルマガ『「黒い会社を白くする!」ゼッピン労務管理』の著者で現役社労士の小林一石さん。今回の記事では過去に実際に起きた事例を上げながら、その危険性について記してくださっています。

退職理由を「会社都合」にすると何が問題なのか

最近、(少しだけ)悔しい思いをした出来事がありました。それは、あるお店で買い物をしたときのことです。気に入った服があったのでその場で購入をしました。幸せな気分で家に帰り、何気なくそのお店をネットで検索するとなんと、ネット経由で購入すると「10%オフ」だったのです。さすがに、その服を返品してネット経由で買うわけにもいかずなんとも悔しい思いをしました。(別にこのお店が悪い訳ではありませんが)。

みなさんも、このように後から知って悔しい思いをしたということはないでしょうか。ただ、このように悔しい思いをするだけで済めば良いですが労務管理においてはそうはいかない場合があります。

その中の一つに「社員の退職理由をどうするか?」というのがあります。「失業給付が早く出るように退職理由を会社都合にしてあげたい」。これは、たまに私も相談をいただく内容です。

確かに、離職理由によって失業給付が出る時期が変わるためその気持ちもわからないでもありません。ただ、実際にそうすべきかどうかと言われれば、「それはしないほうが良いですよ」とお答えしています。

なぜか? それは、会社にとって大きなリスクになるからです。このリスクを知らないまま「会社都合」してしまうと後で大変なことになります。

まず、会社都合での退職者がいると助成金がもらえなくなります

※ 重責解雇は除きます(すべての助成金ではありませんが)。

これをお話しすると「今のところ助成金をもらう予定はないから」という人もいらっしゃいますが助成金は新規で出来たり内容が変わることも頻繁なのでいつ「もらいたい」助成金が出るかわかりません。そのときのためにももらえる状態にしておくことはとても大切なことでしょう。

【京都】今なお残る忠義の証。忠臣蔵ゆかりの名所に義士を訪ねる

歌舞伎や年末テレビドラマの定番、「忠臣蔵」。歴史に興味のない方でも、大石内蔵助、赤穂浪士、吉良上野介、浅野内匠頭、松の廊下など、忠臣蔵にまつわる言葉を耳にしたことはあるのではないでしょうか。今回の無料メルマガ『おもしろい京都案内』では、今も京都に残る「忠臣蔵ゆかりの名所」が紹介されています。

忠臣蔵にゆかりの京都

12月と言えば忠臣蔵ですよね。今回は忠臣蔵ゆかりの京都の名所を巡ってみようと思います。

主君・浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)の無念を晴らすため、大内内蔵助は赤穂(兵庫)を出て京都山科に居を構えました。討ち入りのため江戸に出発するまでの1年余、決意を胸に秘め京都で秘策を練ります。たった1年半の滞在でしたが京都には赤穂義士ゆかりの品や密会場所、討ち入りの成功を願いつつ通った神社などが残っています。

12月14日は赤穂浪士の吉良邸討ち入りの日です。毎年この日には山科の大石神社周辺では「義士まつり」が三十三間堂近くの法住寺では「義士会ぎしえ法要」が行われます。今回は主君の敵を討つため熱い思いを秘めつつ、京都で暮らした内蔵助を偲びゆかりの地をご案内します。まずは京都駅から近い来迎院からご紹介しましょう。

来迎院(らいごういん)

来迎院は皇室の菩提寺でもある泉涌寺(せんにゅうじ)の塔頭(たっちゅう)のひとつです。この寺には大石内蔵助の建てた茶室・含翠軒(がんすいけん)が残っています。今熊野観音寺に向かう道の右側に来迎院への入口の看板があります。

内蔵助は京都山科に移り住む際に、親族である来迎院の僧・卓厳に頼んで檀家になっています。内蔵助は境内に湧き出す名水を大変気に入りました。そして茶室・含翠軒を寄進し、この場所で討ち入りの策を練っていたと伝えられています。縁側には内蔵助の肖像画、遺愛の茶釜、念持仏、直筆の絵の写真などが飾ってあります。

  • 住所:東山区泉涌寺山内町33
  • 拝観時間:9:00~17:00
  • 拝観料:300円
  • お抹茶:400円

泉湧寺 皇室の菩提寺 「御寺(みてら)」
今熊野観音寺

法住寺(ほうじゅうじ)

来迎院から少し距離がありますが20分程歩いて三十三間堂向かいの法住寺へ。ここには四十七士と浅野内匠頭の木像が安置されています。本尊の不動明王は「身代わり不動」と言われています。

内蔵助はここで討ち入りの成功を祈り同士との連絡場所にも使ったといいます。討ち入りの日である12月14日の11時から毎年義士会法要が行われています。献茶会の後は舞妓さんのお点前によるお茶会や討ち入りそば(そば+お茶で¥1,000)の接待もあります。

  • 住所:東山区三十三間廻り町655
  • 拝観時間:9:00~16:00
  • 拝観料:300円

正直すぎても馬鹿を見る。子供に「嘘はつくな」と言わない育て方

 それぞれの家庭にそれぞれの子育て方針があると思いますが、中でも少し扱いが難しいのが「ウソの是非」ではないでしょうか。無料メルマガ『子どもが育つ「父親術」』では、「ウソをついてはいけない」と指導するよりももっと効果的な「伝え方」を紹介しています。

ウソはいけない

いろいろな方の子育ての抱負・方針・考え方をお聞きする中で、「私には真似できないな…」と思うものに出会うことが、時々あります。具体的には、

  • 人に迷惑をかけない
  • ウソをつかない
  • 一度決めたら最後までやり抜く

そんな子に育てたい、育ってほしいという目標です。なぜ真似できないと思うかというと、たぶん生きていく中では、人に迷惑をかける場面・ウソをつくシーン・決めたことを断念する経験が必ず出てくると思うから。今号では、その中でも「ウソの是非」についてお伝えしますね。

私自身は、子どもたちに「ウソはいけないとは言っていません。なぜなら、私が子どもにウソを要求する時があるからです。これからの季節は特に多い時期。親戚からプレゼントをもらったけれど、興味のない品物だった時、子どもの正直な気持ちはなにこれ、いらなーい」ですよね。ですが、その場面で私は「ありがとう」と言うように伝えています。

同様に、実家などで用意してもらった食事が子どもの好みではなかった時も、本音が全然おいしくなかった」であったとしても、「ごちそうさま」と言うように伝えています。意図や意味合いの差はありますが、ウソかどうかで言えば、これらは完全なウソ」。それを促している私からは、「ウソはいけない」とは、言えません。

韓国・朴槿恵大統領の弾劾議案が可決。職務停止へ

韓国・朴槿恵大統領の弾劾議案、国会が可決。大統領の職務停止へ

韓国国会は9日午後、朴槿恵大統領の弾劾訴追案を可決したと、NHKなど複数のメディアが速報で報じた。これにより、朴大統領の職務は停止されることになる。

朴大統領の弾劾訴追案は賛成234票、反対56票、無効7票と、在籍国会議員の3分の2以上の賛成で可決。今後180日以内に憲法裁判所が弾劾の妥当性を判断するまでの間、ファン・ギョアン(黄教安)首相が大統領の権限を代行する。(随時更新)

image by: shutterstock

 

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イケメン陶芸家・水野智路に世界が感動!その少年時代と「練り込み」の秘密

みなさんは「練り込み」という陶芸の技法をご存知ですか? 練り込みとは、色の異なる粘土を練り合わせて模様を作る技法のことで、いわゆる「金太郎あめ」の技法と言えば分かりやすいでしょうか。普段何気なく手に取って使っている食器類も、その技法を知れば、少し見え方が変わってくるかもしれません。今回、まぐまぐ編集部では、練り込み技法の魅力に迫るとともに、現代的な練り込み技法の作風が海外でも話題になっている、陶芸家の水野智路さんにお話を聞きました。

模様が現れた時の驚きと感動が人々を惹きつける、練り込みの世界

練り込みの起源は古く7世紀のエジプトや中国だと言われていますが、現在では「Nerikomi」は、日本の陶芸技法のひとつとして、海外でも広く知られつつあります。

練り込みの技法は、色土を重ね合わせている時点ではその完成形は未知なので、仕上がり時の色合いや模様を想像しながら作業を進めていくしかありません。

いかようにも変形する色土を使った練り込みのデザインは、焼き物の上から絵で描くことに比べれば、とても不確かで手間がかかる技法です。

けれど、色土を地層のように練り合わせることによって成形のなかで色土が動いて変化していき断面によって風合いの違いを作り出します。

いわばその不確かさが練り込みの面白さであり、魅力なのです。

【関連】有名なのに誰も知らない。ミステリーの女王・山村美紗の凄絶人生

最終的に自分の想像通りの作品が出来上がった時の喜びがやみつきになり、多くの陶芸家たちが練り込みの世界に魅了されるのだと言います。

今、SNS上で話題となっているのが、親子3代にわたって練り込み陶芸を継承する水野智路(みずの ともろ)さんです。

MAG2 NEWS編集部が水野さんに取材したところによると、この「練り込み技法」での作陶は、水野さんのおじいさんの代から始まり、水野さんのお父さん、水野さんへと継承されていったそうです。

おじいさんとお父さんは、2人とも瀬戸市指定無形文化財保持者。

そんな2人の「師匠」の背中を見ながら、物心ついたときから、「練り込み技法」を目の当たりにする機会があった水野さんはこう話します。

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「父には兄がいますが、今は陶芸をしていません。この技法を父の代でなくすのはもったいないと思いました。現在は、父と同じ工房で背中合わせでそれぞれ作陶しています」。

現在、愛知県瀬戸市にある「水野陶房」で、親子で練り込み技法を使った作品をつくっています。

「父の作品は渋い作品が多く、まさに伝統技法。一方、私は女性や若い方、また小さなお子様まで幅広く日常で使ってもらえるような作品を作りたいと思っています。それが、練り込み技法をもっと知ってもらえるきっかけになると思っているからです」。

自身のInstagramのアカウントでは、さまざまな作品をつくる工程の動画や、出来上がった作品の数々が公開されており、見る人々を魅了し続けています。

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シンブルでさりげない可愛らしさ。

海外からも「日本国外でも輸送販売してほしい」との声が。

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子どもにも人気の動物デザイン。

こんなポップなデザインが、どんな工程を経て作られているのかを知ると、その魅力が増しますよね。

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なんと模様が透けて見えます。

背面を見ただけでは、一体中からどんな模様が飛び出すか、微塵も想像できません。

 

これは感動!

SNS上で作品の写真や動画を公開していくと、国内にとどまらず、海外のファンも一気に増えたそうです。

忘れもしない、2016年722日の朝。

起床後にInstagramを開いでびっくりしたという水野さん。

寝る前までは、約460名ほどのフォロワーの数が、倍以上900人を超えていたというのです。

現在ではフォロワーが1万8千人超え。

「自分にとっては日常の風景だった、練り込みで作った模様をしっぴき(粘土を切る道具)で切り、一枚はがして模様が見える様子を撮り、それを投稿したのがきっかけです。小さい頃から見ていたので当たり前の光景だと思っていましたが、当たり前ではないことないんだと、国内外の反応を見てあらためて気がつきました。動画は言葉が通じなくてもわかってもらえるので、海外の人にもたくさん見てもらえるようになり、とても嬉しいです!」と話します。

「今後も写真や動画で練り込みの魅力を発信し、日本はもちろん、海外の人にも興味を持ってもらえるように、練り込み技法で色々と製作していきたい」。

 

私も焼き物好きな母の影響で、幼い頃から陶器市に足を運んだりしていたおかげで、気づけば自身も焼き物 (特に食器) 集めが趣味のひとつとなっていますが、その器の作法などは、仕上がりを手に取るだけはなかなか想像できないものです。

一言に陶芸と言っても多くの技法があり、職人と呼ばれる人たちが何年もかけて培った技を駆使して、一つ一つ丁寧に作り出す作品は、まさに芸術作品と呼べるでしょう。

そんなことを思いながら、今日食卓に並ぶ食器の数々を眺めてみると、すっかり見慣れた食器たちから、新たな魅力が引き出されるかもしれません。

 

水野智路さんが練り込み作品を作る様子はこちらからご覧になれます!

Image by:  水野智路さんの公式フェイスブック

文/貞賀 三奈美

天国も地獄もない。石田衣良が語る「身近な人の死」の乗り越え方

作家・石田衣良さんが親切にお悩みに答えてくれるメルマガ『石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」』。今回は家族が亡くなったことがトラウマになっているという方からのお便りです。「身近な人の」死という経験は、誰もが一度は通る道。自身もご両親を亡くしている経験をもつ石田さんは、心の中で故人との対話を重ねながら、自然に死と距離を置くことで悲しみを乗り越える方法を説いています。

大切な人を亡くした悲しみを乗り越えるには…?

Question

shitumon

私は家族が亡くなって、すごく深い悲しみを抱えたという出来事があります。衣良さん自身、トラウマについてどう考えていますか。あと、家族とか身近な人の死に接したときに、それを乗り越える信念とか信条があったら参考に聞かせてもらいたいです。

石田衣良さんの回答

トラウマっていうのも確かにアドラーが言うように「物語」ではあるよね。そこにこだわることでなんとか自分を保っているっていうことですから。でも、アドラー心理学の話、ぼく『美丘』でちょっと書いたんですけど、その後『嫌われる勇気』ブームが来たので、もうマスコミの取材がうるさいんです。チラッと書いただけなのにさ。ぼく大学時代に勉強しただけなので、もう覚えてないんですよね、アドラーの話。

自己分析をしていた頃はユングやアドラー、フロイトの本はダーッと読んだのですが、正直言ってどれもストーリーです。何かが真実であるというのではなく、「こういういろんな見方があるストーリーがあるね」っていうことですね。そのストーリーによってうまく救われる人もいればいない人もいるということで。

身近な人が亡くなったときって、猛烈にショックなんですけど、距離を置いてだんだんと忘れていく遠くなっていくっていうのがいいと思いますね。ぼくも25歳のときに突然母親が亡くなって、3、4年前に父も亡くなりましたけど。

そういうのを見て、「順番だな」と思いました。直木賞も3回、4回と候補になると、「そろそろ取るよな。順番だな」と思います。結婚も、子どもが生まれるのも、順番です。その中でただ生きている。それに、死ぬこと自体はべつに不幸ではないんですよ。だってぼくたち夜寝る前に、「わあ、気持ちいい。やっぱりお布団最高」っていって寝るじゃないですか。でも寝ている間は意識がまったくない。

死もそうだと思います。世界のいろんな宗教がいうようなことはウソで、天国も地獄もないまま何もないところにスポッと落ちていく。ぼくのイメージでは明かりのついていない階段をゆっくり降りていくっていうのが死ぬことだと思っているんです。それなら、当人は不幸ではないですから、死を理由にあまり自分を苦しめないほうがいいです。

これはよくあることなんですけれど、「自分の悲しみがこれだけ深いそれほど愛していたのだ」っていうのが、自分に対する言い訳だったりするんですよね。でも、生きている間、その人はそんなに素晴らしいだけの人ではなかったはずですよ。なので、心の中で亡くなった人とけんかをしたり仲直りをしたりしながらだんだんと死を遠くに感じていくっていうのが、一番いいのかなと思います。それを向こうも望んでいると思うんですよね。

source: 石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」

image by: Shutterstock

 

石田衣良石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」
著者:石田衣良
本と創作の話、時代や社会の問題、恋や性の謎、プライベートの親密な相談……。
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破綻している年金制度はやめちまえ!で本当に撤廃したらどうなる?

若い世代を中心に、「いっそのこと、なくしてしまえばいい」との声も聞かれる公的年金。確かに年金制度を撤廃すれば私たちの月々の負担額は減るわけですが、それで生活も楽になるのでしょうか。無料メルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』の著者で年金アドバイザーのhirokiさんが、年金制度を撤廃した際の「未来」をシミュレーションしてくださいました。

もう年金制度を無くしちゃえ!…って事で年金制度を無くしたら一体どんな問題が待ち受けているのか

最近、現役世代の賃金が下がれば年金もそれに合わせて下げる年金改革法案が可決しました。

聞いてないよ年金改革。結局、年金は今後どうなるのか?プロが解説

こういう年金法改正の話題があがる度に年金は破綻してる!とか、年金なんてやめたほうがいい!とか、もう積立にしたほうがいい!みたいな話題が出たりする。

まず積立ですが、そもそも年金は歴史的には積立方式から始まったものです。それが役割を果たせなくなったから積立方式ではなくなったんです。積立方式はあらかじめ決められた保険料を支払いながら、運用しつつ、老後になったら積立金と運用収入を年金として貰う。まあ、そのほうが公平っていえば公平だからそれが望ましいから積立方式から始まったんです。

でも、インフレでそれもパーになったから、今の年金給付は現役世代が支払う年金保険料をそのまま年金として支払う賦課方式という方法を取っています。だから今は年金保険料だけでなく時々年金積立金の運用収入も年金給付に充てながらだからほぼ賦課方式といった形。それに今みたいな超長寿国になって、いつまで長生きしてしまうかわかんない時代に積立は対応出来ない

また、仮に今、積立方式に戻したとしたら、二重の保険料負担の問題も生じてくる。自分の老後資金の為の保険料を支払いつつ、年金受給者の年金の為の保険料支払いもしなきゃいけなくなる。全然現実的じゃない。

さて、自分の保険料が年金受給者に渡るなんて嫌だ! とか、年金制度はもう役に立たない!って事で仮に年金制度やめちゃったとします。もう国民年金保険料や厚生年金保険料払わなくてよくなりますよね。余計な負担から解放されました。老後の資金は自分で貯めるから何も問題ない! 果たしてそうでしょうか。

結論から言うと年金制度は絶対に守っていかなければいけません。よく言われる、年金制度が破綻したら国も破綻するからとかそんな抽象的な話ではなく。破綻は極端な話、日本人口がすべて高齢者になって、全く保険料支払う人が居なくなり、年金が払われなくなれば破綻と言えます。でもそういう事はあり得ない

で、もし、年金制度を辞めたら負担は軽くなるかというとそんな事はありません。今の年金受給者の人は現役世代の保険料により主に支えられています。でもそれが無くなったら、高齢者は自身の貯蓄と子供等からの仕送りに頼るしかありません。という事は年金制度を無くしたら、現役世代は高齢になった親世代を自ら扶養しなければならなくなります