NHKの同時ネット配信で日本製スマホの「ガラパゴス仕様」も終焉か

ケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川温さんが、NHKが始める同時ネット配信サービス「NHK+」をひと足先に体験。「需要がありそう」と、メルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』でレポートしています。石川さんは、民放も同時配信を進めることになり、ワンセグやフルセグ搭載という日本のスマホの「ガラパゴス仕様」も終わりを迎えるのではないかと予想します。また、今回のメルマガ後半では、需要に疑問符も付く、シャープの8Kカメラ搭載スマホを紹介しています。

同時ネット配信サービス「NHK+」は日本の「ガラパゴス仕様」にとどめを刺す

NHKは3月1日より、総合とEテレの同時ネット配信サービス「NHK+」を開始する。2月20日、メディア向けに「体験取材会」が開催されたので行ってきた。

サービスはスマホとタブレット、PC向けに配信される。スマホとタブレット向けには専用アプリ、PC向けはブラウザでの視聴となる。NHKとの視聴契約があれば無料で利用できる。視聴契約のある人に向けてIDが発行され、一つのIDで同時に5台のデバイスで視聴可能だ。

実際にアプリを体験してみたが、実によくできている。総合とEテレの同時配信だけでなく、1週間分の見逃し視聴が可能。また、番組にはタグ付けがされており、例えば「新型肺炎」といったタグで、ニュース番組やクローズアップ現代+などの特集番組をまとめてチェックすることもできる。

ニュース番組においては項目ごとにチャプターがつけられており、検索して自分の観たい項目だけをピックアップして視聴するといったこともできる。

3キャリアが5Gサービスをスタートする、このタイミングでサービスが開始されるというのがなんとも絶妙だ。NHKのニュースなどの番組がスマホで見放題となれば、かなり人気が出るのではないか。キャリアが「アンリミテッド」な料金プランを提供すれば、データ容量を意識することなく、NHKを視聴することができる。

通勤時間中にYouTubeをダラダラ観るよりも、ずっと需要があるように思う。個人的には、家族で外出しているときなど、子供にEテレの「おかあさんといっしょ」などの教育番組を見せることができそうで、かなり期待している。

ちなみに、視聴契約をしていなくても、アプリは利用可能で、同時配信も観ることができる。ただし、テレビと同じく、画面の隅に「契約してね」というメッセージが出続けることになる。ただし、災害時などはそうしたメッセージは消えて、テレビ放送と同様にひたすら被害状況などを伝える配信が流れるという。

この「NHK+」を使ってみると、NHKが本気でネット配信に取り組んでいるのがよくわかる。このアプリによって、特に大人がスマホでNHKを視聴するようになるだろうし、民放各局は相当、危機意識を持ったほうがいいように思う。現在、TVerを提供しているが、民放も見逃しだけでなく、同時配信にも取り組まなければいけないのではないか。

これまで「スマホでテレビを観るならワンセグもしくはフルセグ対応のスマホ」であったが、NHK+の登場により、ワンセグやフルセグに対応する必要はなくなってくるだろう。NHK+は、日本のスマホの「ガラパゴス仕様」にとどめを刺すことになりそうだ。

ウイルス蔓延は大規模テロと同じ。危機管理のプロが3つの提言

危機管理の専門家としての立場から、新型コロナウイルスの問題についてさまざまなアイデアを発信している軍事アナリストの小川和久さん。今回、自身が主宰するメルマガ『NEWSを疑え!』では、新たなウイルスの蔓延は奇襲的な大規模テロを受けた状態と同じであるととらえ、対策においてもテロへの備え同様3つのアプローチが必要だと訴えています。

テロ対策から新型肺炎をとらえる

いま、新型肺炎(新型コロナウイルス感染症)について色々な角度から眺め、考えを整理しているところです。まず、今回の新型肺炎は各国とも全土が同時に奇襲攻撃を受けたような状態ですから、奇襲攻撃の極致でもある大規模テロへの備えを当てはめて考えてみたいと思います。

テロ対策を考えるとき、まず第1に、テロリストは100%の主導権を握っているという点を肝に銘じなければなりません。いつ、どこで、何を目標として、どんな方法で実行するかは、すべてテロリストの胸先三寸にかかっているからです。そして、攻撃される側は常に不意を衝かれることになります。だからこそ、2001年9月11日の同時多発テロのように、米国のような超大国を少数の集団が震撼させることが可能になるのです。感染症も、まさに同じです。

これをみれば、テロ根絶に特効薬などないことがわかると思います。それを前提としたテロ対策の基本は、奇襲攻撃を受けても被害が局限されるように備え、そのことを通じてテロに走っても無駄だということを知らしめることによって、テロを抑止することを最優先する一方、有効なテロ対策を不断に開発し、テロの原因を取り除く取り組みを愚直に推進し続けるしかないのです。新型肺炎も、感染力を上回る備えと対策が収束を早めるのです。

過去30年、私が提唱してきたテロ根絶のための思想は、医学用語を借りて表現すると、公衆衛生学的アプローチ、予防医学的アプローチ、対症療法的アプローチです。

1つ目の公衆衛生学的アプローチは、伝染病の発生を防ぐために蚊やハエを駆除するなどの環境の改善が図られることを危機管理にあてはめ、内戦やテロ、そして感染症が生まれる原因を取り除いていこうという考え方です。

世界から内戦やテロ、感染症が根絶されない背景には、貧困や差別、民族対立といった構造的問題が存在しています。そうした問題が世界から一掃されるように、日本は政府開発援助(ODA)にしても明確な投入の構想を描き、効果的な手段を講じていくのです。この対象には大量の移民を抱える国々も含まれます。

2つ目の予防医学的アプローチは、世界にはどのようなテロリストやゲリラのグループ、そして感染症があるのか、それらはどのような傾向を持つ組織、疾病なのか、日本国、日本人、日本企業をどのように眺めているか、どのような方向に持っていけば封じ込めることができるのか、などについて明らかにして、関係国と連携し、情報を共有しながら個別に有効な対策を開発していくわけです。

3つ目の対症療法的アプローチは、テロをやっても無駄だと思わせるほどの被害局限などの対策が講じられ、それによって高度な抑止力が生み出されることに尽きるでしょう。

感染症については、今回の新型肺炎への取り組みを進めながら、次なる致死性が高く、感染力が強い疾病のパンデミックを想定した施設、装備を備え、大規模災害を想定した訓練と重ね合わせて実行していくのです。

こうした3つのアプローチを実践していくなかで初めて、テロを起こさせず、感染を拡大させないだけの抑止力が国と社会に備わることになるのだと思います。(小川和久)

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なぜ老舗の日本橋三越がビックカメラをテナントに入れたのか?

2月7日、日本橋三越本店新館の6階にオープンした「ビックカメラ 日本橋三越」が話題です。「三越のおもてなしと、ビックカメラの家電に関する専門的品揃えを融合した『家電の新スタイルショップ』」との触れ込みですがどのような店舗なのでしょうか?メルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』発行人の理央周さんが、老舗百貨店の顧客を意識した品揃えや接客などの特徴を紹介。単なるシャワー効果狙いではない三越とビックの狙いを解説します。

日本橋三越本店のチャレンジ~ビックカメラを入れてビジネスモデルを変換

三越伊勢丹ホールディングスが、2月7日に三越の日本橋店の中に、ビックカメラをオープンしました。三越の日本橋店といえば、日本で初めての百貨店と言われている老舗です。外観もかなり歴史のある趣がありますし、中に入ってもディスプレイや売り場の感じも、エレベーターまでもが、高級感あふれる、ザ・デパートといった雰囲気があります。

当然売っている商品も同じで、ラグジュアリーなブランドが揃っていますし、デパ地下も少し高めの美味しそうなものが売られています。私の好きなカフェ「ウインナ」も入っていますが、やはりヨーロッパ調のインテリアで、落ち着けるお店です。

このような中に、家電量販店であるビックカメラが、テナントとして入居する、ということになるので、「おや、珍しいな」というような感覚もありました。

ここ何年か、百貨店など大型の小売店舗は、ネット通販が出てきたこともあり、売り上げに関しては苦戦しています。そこで、ブランド力のある店を自店舗の中に置くことで、集客をしていこう、と考えることになります。

小売業では、「よく売れるブランドやショップ」が自店舗の中にあると、そこから他のフロアなどに売り上げが波及することを狙ったりできますよね上の方のフロアに集客力のある店、例えば飲食店などがあると、お客様はまずはそこに行き食事をしてから下の階で買い物をすることがあります。これを上から下へ、という意味でシャワー効果などといったりします。

名古屋にJR高島屋がありますが、飲食店のフロアには東京の有名店など、名古屋にはないお店があるのが人気で、いつも混んでいますし、日本一のバレンタインイベントと呼ばれている、「アムール・デュ・ショコラ」はなどもこれに当たります。

逆に、地下などの下層フロアに集客力のある店舗があると、まずそこで買い、ついで上の方のフロアにも行く、というパターンもあります。これを噴水効果などといったりします。

ネタではなかった。韓国にリアルに存在している「半地下の家族」

カンヌ国際映画祭の最高賞パルム・ドールとアカデミー賞の作品賞受賞を果たし、日本でも『パラサイト 半地下の家族』として注目されている韓国の映画『Parasite(原題:기생충=寄生虫)』。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴31年目の日本人著者が、この作品内でセンセーショナルに描かれている「半地下にある住居」が、韓国に実存する背景や社会問題について記しています。

寄生虫

韓国語のタイトルは『寄生虫(キセンチュン)』。韓国で2019年5月30日に公開され観客動員数は1,000万人を突破している。今現在もまだ上映中だ。日本では『パラサイト 半地下の家族』として公開された。日本では2020年の1月10日ごろに公開されてるからまだ1か月余りだ。筆者はそれほど映画を見ないほうだけれど、去年の夏頃、妻といっしょに映画館にいって見た。おもしろかったけど、この映画が全世界にこれほどまでの旋風を巻き起こすとはそのときは思ってもいなかった。

ご存じのとおり第72回カンヌ国際映画祭では韓国映画初となるパルム・ドールを受賞。さらに世界最大の権威、第92回アカデミー賞では作品賞を含む6部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の最多4部門を席巻した。非英語作品(Foreign-Language Film)の作品賞受賞は史上初めてのことというから、すごい快挙なのだ。またアカデミー作品賞とカンヌの最高賞を同時に受賞した作品は『マーティ』(1955年)以来、65年ぶりとなるという。

世界中からいろいろの評価がなされている。トータル的には「タイムリーな社会的テーマを多層的かつ見事に描いていてしかも、ボン・ジュンホ監督の作家性が強く刻印されている」といったところで、「緊張感と驚き、そして、富裕層と貧困層の階級に対する怒りが込められているという点で、ジョーダン・ピールの『アス』と通じるところがある」といった評や、「この作品が一つのジャンルに収まることを望むかもしれないが、ジャンルは絶えず変わり続ける。まるで、本物の寄生虫が寄生相手を絶えず変えるように。見終わった後も魅惑的なラスト・イメージが頭から離れない支配的な傑作になっている」との評も(Wikipedia)。

ボン・ジュンホ(奉俊昊/BONG JOON-HO)監督は、1969年生まれの51歳。これまでの作品には、『殺人の記憶』(2003)、『クエムル』(2006)、『マザー』(2009)、『雪国列車』(2013)、『オクチャ』(2017)などがあり、今回の『寄生虫』は2019年発表の作品。『寄生虫』もそうだけど、彼の作品は社会問題、時事問題からヒントを得て作品として昇華しているケースが多いようだ。

日本語のタイトルにもなっている「半地下」。こういうスタイルの家は日本にはたぶんないかと思う。少なくとも筆者が日本にいる間は見たことがなかった。韓国ではこの半地下というのは、けっこうどこにでも見られるスタイルで一般の人はなんとも思わないわけだが、筆者がはじめてその存在を知ったときにはさすがに小さかったけれど、いくばくかの衝撃を受けたことを思い出す。

道路にそって半地下の窓がとられていることが多いので、歩いていても「あ、ここ、半地下の家だ」とすぐにわかる。見た瞬間感じたのは、こんなところに窓があったら、道路に浮遊しているホコリやごみなどが部屋の中にどっと入っていくんじゃないのかということだった。実際それは正しくて窓を開けっぱなしにしておけば砂ぼこり、綿ホコリとありとあらゆるホコリが入ってくるそうだ。

だから普通は窓は閉めきっておくことになる。そしてはじめは気づかなかったことが、部屋に生じる湿気。地下を掘って部屋を設けることになるので、太陽の光を浴びることがない。ために常に湿気が多い。体には当然よくない。家賃が安いから半地下に住むわけで、経済的問題がなければ普通はそういったところに住むことはない。映画の主人公が半地下に住んでいるのも、貧困層の象徴として描かれているわけだ。

韓国のマスコミのインタビューを受けて、新海誠監督が「こんなおもしろい映画ははじめてだ」と答えていたのが印象的だった。また『半沢直樹』の香川照之が、ボン・ジュンホのあだ名を知っているかという問いに対して、「知ってるよ、もちろん。ボン・テイルっていうんだよ」と答えていたのも面白かった。ボン・テイルというのは、「ボン・ジュンホ+ディテール」ということで、ボン・ジュンホの映画作りのそのディテールを大切にするスタイルを評してこういったあだ名がついたのであるが、こんなあだ名まで知っているとはいくら同じ映画畑同志だからといっても香川照之、ただものではないなと思った次第だ。ボン・ジュンホ監督自身はこのあだ名をそんなに好んではいないということであるけれど。自分は穴も多いしポカもよくやる。そんなディテールだなんて、というわけだ。謙遜して「好きじゃない」って言ってるんだと思う。

なぜ欧米の手帳にはマンスリーページがない?人気コンサルの推察

読者からのどんな質問にもスバッと回答してくれる、メルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の著者で人気コンサルの永江一石さん。今回は、「欧米の手帳にはなぜ月単位のカレンダータイプのページがないのか?」という質問に答えます。30年ほど手帳を使っていない永江さんは、詳しくはないと前置きした上で、欧米の習慣に関係があると考えを述べています。

欧米の手帳はなぜウィークリーページがメインなのか

Question

shitumon

永江さんのスケジュール管理はグーグルカレンダー一筋であると拝見しましたので興味がないとは思いますが、気が向いたら戯れに回答お願いします。

私は、手帳が割と好きなアラフォー子持ち女性です。年末になると、来年はどのような手帳ライフを送ろうか毎年楽しく悩みます。そこでいつも気になるのですが、日本メーカーの手帳は、冒頭にブロックカレンダーのマンスリーページがあり、その後にメモ欄またはウィークリーページ(レフト式やバーチカル式など多種多様)がある場合が多いです。

ですが、欧米メーカーの手帳(エルメス、スマイソン、昔のモレスキンやクオヴァディス等)は、年間カレンダーはあるものの、ブロックカレンダーのようなページはなく、ウィークリーページのみであるケースが多い気がします(素敵だなと思って中身のレイアウトを見てから、自分のライフスタイルに合わないから購入はやめようと思ったこと数知れずです)。その理由が気になってネットで検索したりするのですが、なかなか答えにたどり着けません。

自分で考えた結果としては、

  1. そもそも欧米にはブロックカレンダーの概念がないのか?
  2. ブロックカレンダーとウィークリーページがあるとどちらに書いたか分からなくなるから?
  3. 欧米における手帳とはスケジュール帳の色合いが薄くメモが主目的であるのでカレンダーが不要なのか

等です。

興味のない人にはほんとにどうでも良い話題だと思うのですが気になります。可能であれば永江さんの意見をお聞かせください。よろしくお願いします。

永江さんからの回答

最初に言っておきますと、わたしは手帳をここ30年くらい持ったことがありません。サラリーマン時代にはよくもらいましたが使ってなかった(笑)。ですから手帳のことは正直詳しくないのですがわたしが思うに、欧米の手帳がウィークリーページを基本としているのはキリスト教の基盤が全て週単位で考えられていて、それが影響しているのではないでしょうか。

日曜日が安息日として一斉に休日となるように、欧米では基本ルーティーンが週単位ですから工場労働者の給料だって週給が一般的です。週給なんて日本ではほとんどありませんが欧米では何の違和感もない概念だったりするのです。

いっぽう日本では月単位の考え方が主流です。月初や月末という感覚が昔から染み付いていますし、各月に師走や神無月などの和風月名がついているくらいですからね。結局日本では週単位より月単位の考え方の方が馴染み深いため手帳の最初にマンスリーページが来るのでしょう。

日本に週の概念が定着したのは明治初頭のようです。
日本で初めて曜日(日・月・火・水・木・金・土)を使いだした時期と理由を知りたい。 | レファレンス協同データベース

それまでは日本に曜日という概念自体がなかったのだと思います。江戸時代なんて休みは盆と正月くらいなもので主人であろうと丁稚であろうとみんな働いていてそれが当たり前でした。考えてみたら侍が「今日は休みだから」と言ってゆっくり寛ぐなんてあり得ません。やはり仏教と曜日は関係がないといえそうです。

調べてみたら1週間7日制や曜日の感覚は古代バビロニアから来ているようです。古代ローマ人がさらにそれを定着させ欧米に広まったみたい。
曜日の起源は? | 時と時計のエトセトラ | 日本時計協会 (JCWA)

やっぱりわたしの考え方、結構当たっていた(ドヤ)・笑。

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海外在住日本人の心を掴むお勧め和菓子「あも歌留多(かるた)」

あんこを使った和菓子に緑茶が恋しいときが、日本人ならありますよね。海外で暮らす人なら尚更ですし、たまにしか食べられないから、より美味しいものを求める気持ちは強いようです。『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』の著者でNY在住のりばてぃさんが、お土産でいただき感動した和菓子を紹介してくれました。競技かるたの聖地・近江神宮がある滋賀県大津市で生まれた、羊羹と最中のハーモニーが素晴らしい逸品です。

日本の技術が詰まった、あも歌留多

先週、日本からのお土産として、滋賀県の銘菓、叶 匠壽庵(かのう しょうじゅあん)の「あも歌留多(かるた)」を頂きました。「あも歌留多(かるた)」とは、お餅の入った羊羹で、百人一首が描かれた最中が添えられた和菓子です。

頂いたのは、長さ15センチほどの羊羹と最中、求肥餅の黒蜜添えが個別に包装され入っているギフトセット。羊羹だけだと飽きてしまうかもということで、求肥餅もつけたものにしたそうです。

この羊羹は「あも」と呼ばれてまして、これが、ものすごく美味しい!!すでにご存知の方なら、「あー、あのさくっとした最中のついた羊羹ね、美味しいよね」となると思いますが、ご存知ない方は、機会があればぜひ一度お買い求めされることをお薦めします。

日本からニューヨークには様々な日本菓子メーカーさんがお店を出していたり、日本の物産展などで北海道の銘菓などなど食べることができます。日本に帰った際やそれこそ今回のようにお土産などで美味しい和菓子を頂くこともありますが、この「あも歌留多」はこれまで食べた和菓子トップ3に入る美味しさでした。

まぁ、当然好みもあるわけなので、もう少し詳しく説明すると、まず羊羹の餡子が素晴らしい!祖母が作ってくれた昔ながらの餡子を思い出させてくれるようなお味。既製品や現代の餡子にはない味。

まず羊羹を箱から出してナイフなどで切り分けて食べるのですが、まずは羊羹だけで一切れ食べます。小豆の身が程よく残った甘過ぎない餡子。食べた瞬間、実家を思い出す、そんなお味です。

二切れ目は中のお餅も入れるように少し厚めにカット。崩れないようにカットするだけで自然に厚みがでます。

カットした羊羹はいよいよ最中にして頂きます。別包装で入っている4センチx3センチほどの長方形型の百人一首最中を1枚手に載せて、百人一首が描かれた方で挟む。挟むと真ん中の餡子の厚みがあるので、アイスクリームサンドイッチのような感じで、通常の最中よりもずっと大きい。

食べるときぐしゃっとなってしまいそうですが、パクッと口に入れると不思議なことに最中はほとんど崩れません。サクッと食べることができるのです。感動。計算しつくされて作られた感じがします。食べ心地にもかなり感動しましたが、一切れ目の羊羹だけとは違って素晴らしいお味でした。

滋賀県の銘菓さんですが、全国の百貨店でも売られているそうです。当然、東京でも買えるので次の日本出張のお土産にしたい一品です。こんなに美味しく普通の最中と違うユニークさがあるのにお値段はお手頃。羊羹のあもは1本1500円ほど、百人一首最中は5組(10枚入り)で500円。2000円で特別な気分になれます。

日本人に贈るギフトとしてはぴったり。アメリカ人にはアイスクリームを添えないと一般受けしなさそうですが、百人一首の絵も繊細なので相当の日本好きの方には向いてるかもしれませんね。

ご参考: 新発売 あも歌留多(最中種)

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ウザいと思った人の意見が、ある基準で仕分けたら金言だった訳

例えば組織をまとめたいとき、全メンバーの意見を尊重しようとすると収集がつかなくなり、仕舞いにはすべてが雑音に思えてしまう…。そのような雑多な意見が混在するカオスな状態から、有益な情報を素早く見つけるにはどうしたらよいのでしょうか。今回の無料メルマガ『毎朝1分! 天才のヒント』では著者の倉橋竜哉さんが、街中の意見箱を例にあげ、雑多な意見をまずは3つに仕分ける「思考の整理法」を紹介しています。

受け流す力

地元では、本日燃えるゴミの日、倉橋竜哉です^^;

「意見だって、混ぜればゴミ、分ければ資源なんだよ」と言っていたのは、スーパーに勤めている友人でして、彼女は、チェーン展開しているスーパーの店長をして、その後に本部のスーパーバイザーになったのですが、いわゆる「お客様の声」の応対もしていまして、お店に設置されている投書箱には、チェーン全体で毎日かなりの数の「ご意見」の投稿があるとのこと。

店長になりたての頃は、毎日その箱を開けるのが本当にイヤだったそうです。「値段が安いの目当てでうちに来てるのに、好き勝手言いやがって…」と。

箱を開けるのが億劫になり、数日放置していたところ、中に溜まっている投稿の紙を見られたのか、「この箱は、開けられていないようだ。どういうことだ!!」というような投稿まであったそうです(笑)。

まあそれも仕事の一つと割り切って、イヤイヤ対応していたそうですが、ある日、スーパーでゴミ出しをしていて、ゴミ箱に書かれていた「混ぜればゴミ、分ければ資源」という標語を見て、ひらめくものがあったそうで、投稿された「ご意見」も、分別してみたらどうかな?と

  1. 即対応、あるいは即謝罪
  2. 保留(即対応できないけれど、いずれは対応)
  3. ゴミ

空のお菓子の箱を使って「ご意見」の紙を3つに分別してみたところ、これが精神衛生上、ものすごく良かったそうで…、まず、投稿された「ご意見」の紙を、とりあえず軽く読みながら機械的に3つに分類して、

  • 「1.即対応」は、文字通りすぐに対応
  • 「2.保留」は、カレンダーに対応日を書くか、そのまま保留ボックスに入れて、時折見返す
  • 「3.ゴミ」は、そのまま2度と見ずにシュレッダーへ

というルーティーンを決めて、粛々と対応するようにしたとのこと。そうすることで「ご意見」の対応で、気持ちをすり減らすことが少なくなったそうですが、さらに一歩進んで、

  • 家でダンナに言われること、義理の母に言われること
  • 本部の上司やお局様に言われること
  • ネットで入ってくる情報

…それらも同様に、ココロの中で3つの箱に分別するようにしたところ、振り回され感が少なくなって、ストレスが激減したとのこと。

大切なのは、アタマの中で3つの箱をイメージしてそれぞれを分別している姿を想像することだそうです。特に「ゴミ」については、すぐにシュレッダーにかけて裁断するので、イヤな気持ちを引きずったり、あとで思い出してモヤモヤすることがなくなったとのこと。

彼女の話を聞いて「なるほど現場の知恵だな」と思いましたね。

「即対応/保留/ゴミ」

分類の仕方は、人それぞれかもしれませんが、混ぜればゴミ、分ければ資源であるのは、確かにそのとおりだなと納得した次第です。

これをお読みのあなたは、人の意見をどんな風に分類していますか?ゴミなのに、受け流せずにモヤモヤしたことはありますか?

まず私からあなたにこの言葉をお届けします

「受け流したことはありますか?」

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100年ブランドを3つも抱える「アサヒ飲料」の絶好調が続く秘密

発売から135年の「三ツ矢サイダー」、発売115年の「ウィルキンソン」、そして発売100年の「カルピス」、この誰もが知っている飲料を販売しているのがアサヒ飲料。この100年を超えるロングセラーブランドを3つ抱え、アサヒ飲料は2019年まで16年連続で販売数量増を達成している。「テレビ東京『カンブリア宮殿』(mine)」は、放送内容を読むだけで分かるようにテキスト化して配信。競争の激しい飲料市場で成長を続けるアサヒ飲料の経営戦術を探る。

大人がハマるカルピス~再ブレイクの秘密

大阪府吹田市の「ららぽーとエキスポシティ」に大行列ができていた。その先で子どもたちが夢中になっていたのは「蛇口からカルピス」。カルピス今年が発売100周年。その記念イベントで、小学生以下の子どもたちに無料でカルピスを振る舞っていた。

メーカーが調べたところによると、全国民の99.7%が「カルピスを飲んだことがある」と答えている。ただ、少子化の時代にあってカルピスは売れなくなっているのではないかと思ったら、大人たちが買っていた。

特に最近、大人にうけているカルピスがある。かつてカルピスは、原液を水で薄めるのが当たり前だった。子供の頃、原液を入れすぎて叱られ、「もっと濃い味が飲んでみたい」と思った人も多いのではないか。そんな昔の夢を実現させたのが2016年発売の「濃いめのカルピス」だ。乳成分量がカルピスウォーターのおよそ2倍。その名の通り濃い味を楽しめる。発売3年で2億本以上を販売。200億円を売り上げ、大ヒット中だ。

一方、「カラダカルピス」は体脂肪を減らすことをうたった機能性表示食品だ。「カラダカルピス」に入っているのはCP1563株と言う新しい乳酸菌。「脂質代謝を活性化させることで、最終的に体脂肪を減らす作用が期待できます」(研究開発本部・松浦啓一)と言う。

メタボが気になる大人にとって魅力的なこの「カラダカルピス」も1億本以上、125億円を売り上げたヒット商品となっている。

こうした大人向け商品を中心にカルピスは現在、絶好調。この10年で販売量は1.5倍になり過去最高を更新、再ブレイクしているのだ。

群馬県館林市のアサヒ飲料群馬工場。朝8時、カルピスの工場に巨大なタンクローリーが到着する。運んできたのは殺菌加工をしていない絞ったままの牛乳、生乳だ。

その生乳からまず脂肪分を取りのぞき脱脂乳を作る。これを発酵させると酸味が生まれる。さらに砂糖を加え、2次発酵させると、あの甘酸っぱいカルピスになるのだ。発酵させる際に使っている発酵液の中には、酵母と独自の乳酸菌を組み合わせた通称カルピス菌が入っている。カルピスは牛乳を乳酸菌で発酵させた健康飲料なのだ。

カルピスの生みの親は明治時代に生まれた三島海雲。実は海雲がカルピスを発売した100年前からその打ち出しは変わっていない。当時のキャッチフレーズは「美味整腸」「滋強飲料」。おいしくて整腸効果があり、栄養のある健康飲料として売り出したのだ。

カンブリア人物②

上の子かわいくない症候群に悩む母親がそれを乗り切った方法は

「上の子かわいくない症候群」というものをご存知でしょうか。下の子が生まれ、上の子がかわいく思えなくなってしまったお母さんのことを指すそうです。本当にそんなことあるの? と思ってしまいますが、実はかなりそういうお母さんがいるんだとか。今回、無料メルマガ『幸せなお母さんになる為の子育て』の著者・パピーいしがみさんに寄せられたのもそんなお悩みを抱える方からの相談でした。なぜ、上の子はかわいく思えないのか?という理由とともに、どういう心構えをしたらよいのかを回答しています。

強い赤ちゃん返り

こんばんは。パピーいしがみです。暖冬で「今年の冬は暖かくて過ごしやすいな~」と思っていたのですが、新型コロナウイルスの不安が日に日に大きくなっていますね。水際対策でなんとかなるか?と思っていたら、次から次に市中感染の知らせが舞い込み、最初は特定できていたその感染経路もどんどん広がり、今やいつ、どこで感染するかわからない、という状態になりつつあります。都内や人口密度の高い場所で生活されている方は、より気を付けておられると思いますが、何とか早く終息してほしいと願うばかりです。

ただ、これだけ毎日「コロナウイルス」という名前がテレビで叫ばれていると心配になるのが、学校などで、その名前を付けてイジメやからかいが起きることです。

子供たちはそんなに悪気はなくても、咳をしたり、熱で休んだりした子に「コロナじゃね?」「逃げろー」「近づくな!うつる!」とか…もうすでにあるようです。こういう事は、先の東日本大震災で非難をした子供たちも「放射能」とあだ名をつけられたり、仲間はずれにされたりとかがあって、なんだかとても悲しくなった事を思い出しました。

ところが、自分の友達が「コロナ」と言われたけれど、それに敢然と立ち向かい、友達を守れたんですよ♪というご報告を頂きました。今は、毎日を元気に過ごし、強い気持ちをもって成長してくれたお子さん。でもそんなお母さん、クッキー&クリームさんも、かつては子育てに悩んでこんなご相談を頂いていたのでした。

次男が産まれたのが、長男が2歳のときでした。それまで、長男は自立心の強い子どもでした。着替えや食事など、何でも自分でできました。長男は、次男の産後はおばあちゃんの家(私の実家)にひと月ほど寝泊まりし、おばあちゃんが、毎日自宅に2時間ほど、長男を連れて遊びに来てくれました。

 

長男は「産後ママは家事が出来ないので、おばあちゃんの家で過ごす」ことを理解していて、ぐずることは一度もなかったそうです。長男のことを健気に感じて、おばあちゃんの家に戻るとき、毎回涙が出ました。長男は「また明日くるからね、ママ、泣かないでね。」と言って玄関を出て行きました。

 

産後ひと月たって、長男が自宅に戻りました。少したつと、予想もしなかった強い赤ちゃん返りが始まりました。何でも自分で出来ていたのに何も自分でできなくなりました。抱っこやおっぱいを求めて、激しく泣きました。次男が寝かしつけるときに、長男が泣き叫んでいることが何度もありました。私は、長男をおばあちゃんに預けたい、と毎日思っていました。

 

そのうちに、長男はまばたきが多くなりました。ストレスから、チックになったのだと思いました。小児科の先生は「下の子が産まれるとよくあることだけど、そのうちに治るから大丈夫ですよ」と言ってくれました。

 

私はなるべく甘えを受け止めるように心がけましたが、心の中は、次男がたまらなく可愛くて、長男に対してはしょっ中イライラしていました。チックは幼稚園に入園するまで続きました。

 

長男は、次男が産まれるまでは、落ち着きのある子どもでした。ところが、幼稚園に入って、心配なことが続いています。自由遊びのときは楽しく過ごしているようなのですが、なぜか人がたくさん集まる行事に参加できないのです。特にパパが参観すると、激しく泣いてずっとパパに抱っこしています。入園式も運動会も土曜参観も、ただただパパの胸の中で泣いていました。

 

長男が行事で泣いてしまうのは、私のせいのような気がします。ママに愛されている実感がなく、不安なことに立ち向かう勇気がないのでは、と思います。本当は穏やかで、優しくて、可能性にあふれている子どもなのに、それを発揮する地盤を、作れていないような気がするのです。

 

大切な主人との間に産まれた我が子を、心から愛したいです。長男の全てを包み込めるお母さんになりたい。そして、長男に、自信を持って生き、幸せを掴める人になってほしい。自分の意識を変えたいです。何から始めればいいのでしょうか。

危機管理の専門家がクルーズ船の下船対応を危惧。反論にもひと言

他国と違い、クルーズ船内で陰性のまま一定期間が過ぎた乗客を隔離することなく帰宅させた日本政府。船内の隔離措置に問題がなかったことを主張したかったのでしょうが、下船者から次々に感染者が表れ、不安は現実のものとなっています。メルマガ『NEWSを疑え!』を主宰する軍事アナリストで危機管理の専門家でもある小川和久さんは、この帰宅措置について危惧を表明。それに寄せられた反論にも的外れであると指摘しつつ、政治家の決断の必要性を訴えています。

色んなことを言ってくれるねぇ

新型肺炎(新型コロナウイルス感染症)、なかなか収束の兆しが見えませんが、いかがお過ごしでしょうか。先々週、日本政府の対応について次のようなコメントをNews Picksに投稿しました。

「日本政府は、いまからでも遅くないから、クルーズ客船から下船した乗客を、少なくとも2週間にわたって隔離すべきだ。陰性だった乗客が陽転し、発症した場合、風評と相まって日本のイメージと信頼性をダウンさせることは間違いない。   それが意味するのは、日本との経済関係に危惧を抱く国家や企業が続出する恐れだ。少なくとも各国が実施している2週間、政府が隔離施設を確保し、不自由を受け入れてもらえるよう、手厚く対処すべきだ。日本経済がダメージを受けることは、隔離対象の人々の生活に打撃を与える問題として、理解してもらうしかない」

おおむね、肯定的なコメントを頂戴したのですが、なかには首をかしげたくなるようなご意見もありました。その場にいたら反論し、場合によっては問い詰めたくなるようなものです。例えば…。

「事態収拾に当たる人々に対して、無理難題を要求すべきではありません」

「法律に阻まれている現場に何をしろというのか」

そして、私がラジオ日本の「マット安川のずばり勝負」(2月21日)で放送した同じ趣旨の発言についても、「加藤さんを過大評価してませんか?先を読めない加藤さん、危機管理が出来ない加藤さん」というご意見がありました。加藤さんとは、加藤勝信厚生労働大臣のことです。

まず、「事態収拾に当たる人々に対して、無理難題を要求すべきではありません」ですが、これは神戸大学病院感染症内科の岩田健太郎教授のコメント(クルーズ船内の管理はずさん)に対する反発も込められていると感じました。

私が言いたいのは、現場の努力は認め、激励したうえで、さらに何をなさなければならないのか、感染を拡大させないためには、どういう取り組みが必要なのか、それについては外部の意見にも耳を貸さなければならないのではないか、ということです。

「現場は頑張っている」だけでは、自分たちがやっているのは正しいのだから「外部の人間は黙っていろ」というのに等しく、厚労省の中のタチの悪い役人と同じ考えだと言わざるを得ません。私は言いたい。「現状でいいのか。だから、どうするんだ!」