高城剛が明かす、ファーウェイ問題とゴーン逮捕を結ぶ「点と線」

メルマガ『高城未来研究所「Future Report」』の著者で、世界を股にかけ様々なメディアで活躍しているクリエーターの高城剛さん。来年初頭に公開予定の年イチ恒例ロングインタビュー収録時に、真っ先にお聞きしたのが、ここ最近大きな波紋を呼んでいる「ゴーン逮捕」と「ファーウェイ問題」について。これら2つのニュースを結ぶ、今夏の「意外な出来事」とはいったい何だったのか。高城さんが私見たっぷりに語ってくれました。

「ゴーン逮捕」の伏線は、すでに今夏にあった

──最近の日本国内は「ゴーン逮捕」と「ファーウェイ問題」のニュースで持ち切りです。高城さんはこの2つのニュースについて、自身のメルマガで「同根である」と語られていましたが、それは一体どういうことなんでしょうか。

高城 :これらの話は、もっと俯瞰的に見た方がいいと、僕は思っています。

まず「ゴーン逮捕」ですが、この話は今年の夏にイーロン・マスクがSEC(アメリカ合衆国証券取引委員会)に訴えられた出来事から始まっているというのが、僕の見立てです。

実は最近のテスラを支えていたのは、中国だったんです。ここ数年、テスラと中国との関係は蜜月で、中国政府のオフィシャルのイベントにイーロン・マスクが出たり、上海市の郊外にテスラの工場を、主には中国からの資金提供で作ったりと、中国国内で精力的に活動していました。今年の6月には、上海の市長と固く握手をしているのが、向こうのメディアにも大々的に報道されています。

そんな状況下で、SECはイーロン・マスクを訴えたんですが、どうして訴えられたかというと、イーロン・マスクがTwitterに書いたジョークが原因だったと。どういうジョークだったかというと、「テスラを1株420ドルで非公開化することを検討している。資金は確保した」っていう内容だったんですが、これがなぜ冗談だとわかるのかというと、この「420」という数字は大麻を指す隠語なんです。これはアメリカ人の大人ならほとんどが理解している、周知の事実です。

余談ですが、ここ近年アメリカでは大麻が急速に市民開放されていて、この「420」にちなんで、4月20日になると各地で大パーティが開かれます。例えばカルフォルニアなら、サンフランシスコのゴールデンゲートパークという一番デカい公園にみんなが集まって、4月20日の午後4時20分になったら一斉に大麻に火をつけようっていうイベントが開かれるのが恒例になっています。以前なら、そういう集まりは警官が取り締まるところでしたが、大麻が合法化されてからは、大麻を吸ってる市民を警官が守るようになりました。時代が変わったことを象徴するイベントで、毎年ニュースにもなっています。このように、「420」っていう言葉の意味は、誰もが分かってることなんです。

ところが、それにもかかわらずSECはイーロン・マスクの「420」のツイートに対して、「風説の流布だ」「けしからん」っていうことで訴えたんです。これって完全にアメリカ政府の因縁だし、中国に対するボディブローですよね。

その結果、恐らくかなり大きな司法取引があったと思うんですが、イーロン・マスクは会長を辞任し、テスラ内での権限をはく奪され、代わりにアメリカ政府の意に適う取締役を入れられてしまった。これでテスラは、完全にアメリカから動けなくなったんです。

 

米中覇権戦争のさなかに両国の顔色を窺う日本を待つ暗すぎる未来

ファーウェイCFOの逮捕など、強硬な対中姿勢を見せるアメリカと、日本経済にとって「頼みの綱」とも言える中国。覇権争いを繰り広げる両国の間で、立ち位置を固められない日本。米中二国の顔色を窺いながらの外交は、早晩無理が出てくることは明白です。はたして日本はどの道を選択すべきなのでしょうか。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では、元全国紙社会部記者の新 恭さんが日本の現状を分析するとともに、「中国の成長に期待して儲けを考える習わしから卒業すべし」と結んでいます。

本気モードの米中覇権戦争…それでも中国頼みを卒業できない経済界

今年の12月1日は、特別な日となった。G20が開催されたアルゼンチンのブエノスアイレスで、日米、日中、米中と、首脳が個別に会談を重ねていたころ、中国の通信最大手、ファーウエイの孟晩舟副会長が米国の要請によりカナダ司法当局に逮捕されていたのだ。

習近平国家主席に、通貨スワップ協定の約束までして恩を売ろうとしていた安倍首相は、世界最大級の通信企業に急成長したファーウエイの最高幹部逮捕のニュースに衝撃を受けたに違いない。世界の覇権を中国に奪われまいとするトランプ政権の本気度”がひしと伝わってきただろう。

2017年の中国向け輸出が20.5%増と急伸し、ますます中国依存度を高める日本の経済界は、トランプ大統領ならではの対中強硬姿勢に戸惑っている。

トランプ政権が対米貿易黒字を2年間で2,000億ドル削減せよと中国に求め、高関税をかけようとするなか、経団連の中西宏明会長ら財界の訪中団は9月12日、10月10日の2回にわたり李克強首相を訪ねた。「自由貿易の堅持が必要」と、低姿勢で米国との対中姿勢の違いを強調し、一部マスコミに「朝貢外交」と揶揄されるほどだった。

こうした財界の動きを受けて10月26日に訪中した安倍首相は習近平国家主席や李克強首相との会談で、「私の訪問を契機に競争から協調へ日中関係を新しい時代へと押し上げていきたい」と述べ、訪日中国人に対するビザ発給要件の緩和や通貨スワップ協定の締結を明らかにした。

中央銀行同士が通貨を交換し合うのが通貨スワップ協定だが、この場合はあくまで、人民元暴落の不安に怯える中国側の外貨獲得手段を確保したい事情を汲んだ措置と言えよう。円をスワップで得れば、すぐにドルに替えられる。

表向き、財務省や日銀は、中国に進出している銀行、企業が緊急時に人民元を調達できると説明をしている。そうではなく、米国の経済的締めつけに苦しむ習近平政権が、巨大マーケットの強みを背景に助太刀を求め日本が応じたということだろう。

こうした日本の動きは、アメリカによる中国共産党弱体化の狙いに逆行するものだった。

武田教授が警告。日本の「食料自給率の低さ」が世界に迷惑な理由

日本に蔓延する誤った情報を科学的見地から指摘し続ける、中部大学の武田邦彦教授。今回、武田教授が取り上げているのは、連日何かしら取り上げられ「健康に良い」と喧伝される「食べ物」について。自身のメルマガ『武田邦彦メールマガジン『テレビが伝えない真実』』では、生物は「自分の体に良いものをおいしく感じる」ようにできていること、日本人が本当に食べるべきものは何かを説いています。

食料自給率が40%。そんなに低い先進国は日本だけ

今から10年ほど前に「こんにゃく騒動」がありました。ある有名なテレビタレントが「こんにゃくが健康に良い」と言ったということで、主として主婦がスーパーに駆け込み、あっというまに売り場からこんにゃくがなくなったという騒動です。

こんにゃくが栄養に良いというのは全く根拠がありませんが、栄養素がもともと少なく、特にカロリーがないので「食べても肥えない」という点でよいということでした。

でも、これほど日本人の不道徳を示した例も少ないと思います。ダイエットはしたい、でも食べたいという多くの女性の希望をかなえられるということですが、世界的な視野がまったくない、驚くほど自分本位の考えです。

現在の日本の食料自給率はたった40%です。これだけでも世界に対して顔向けができない状態です。というのは、ある国の食料自給率というのは人口が多いと自給率は100%に近づかなければならないからです。人口の多い国の食料自給率が低いと、他の国がその分を埋め合わせする必要があります。だから、他の国に迷惑をかけるので、人口の大きな国で食料自給率の低い国は日本ただ1ヵ国です(韓国がやや似ている)。

先進国は一部を除いてほぼ自国で自国民の食料を確保する政策をとっていますが、開発途上国は外貨を得なければならず、工業製品は競争力がないので、農業生産物を輸出することになります。

もともと生産力が弱い開発途上国がお金のために輸出するので、「日本向け食糧輸出用畑」は時によって鉄条網で囲われ、地元の人が入れないようになっています。それは飢餓の国民が多いので、飢餓の人たちが日本向けの食料を取らないようにするためです。

しかしいま、世界では8億人以上の人が飢餓に苦しみ、そのうち1億5000万人がこどもで深刻な発育障害がみられています。

日本のご婦人はお金を持っている。それはよいことですが、お金があれば何をやってもよいということではありません。特に昔から村に飢えている人がいるのに、お金があるからと言って食料を無駄に使う(たとえば家の外に飢えた子供がいるのに、お金持ちがパンを暖炉にくべるなどの)行為は絶対に許せません

「自分だけ良ければよい」というような曲がった考え方は、それが自分にも跳ね返ってきて、「緑黄色野菜は健康に良い」とか、「肉の脂は悪いが、植物油は体に良い」などということでも間違い(本当は、バランスの良い食事、日本式の食事や、動物の脂のほうが健康に良い)さらには、「減塩食が良い」とか(10人に2人だけには良い)、「卵はコレステロールが多いからダメ」(本当は問題ない)というように、すべて間違ってきます

「オオカミくん」出演決定! 話題の美少女・古田愛理とは

女子中高生から絶大な人気を誇るファッション誌「Popteen」モデルを務めると同時に、10年ぶりに開催された週刊ヤングジャンプ『制コレ』に選ばれるなど、「次に来る美少女」として話題の古田愛理。

「あいりる」という愛称で呼ばれ、同年代の女性ファンも多い。
彼女のファンは「lovelil(ラブリル)」呼ばれている。

そんな彼女が「女子中高生が選ぶ“一番好きな恋愛リアリティーショー”」第1位の人気番組AbemaTV「白雪とオオカミくんには騙されない」に出演することが発表された。

同番組は、本気で恋をしたい女子高生たちが、イケメン男子とデートを繰り返しながら恋に落ちて行くまでを追いかける恋愛リアリティーショー。
しかし、イケメン男子の中には、嘘をついたり、好きでもないのに好きなフリをしてちょっかいを出したりと女子高生たちの恋を邪魔する“オオカミくん”が最低でも1人混ざっている。女子高生たちは誰が“オオカミくん”なのかを見極める必要があり、また男子たちも“オオカミくん”に負けずに自分の真剣な思いを女子高生たちに伝えなければならない。

【古田愛理コメント】
「オオカミくん」出演決定!話題の美少女・古田愛理とは
今までオオカミくんを見ていた側で、まさか自分が出演できると思っていませんでした。
たくさんの方々に自分の恋愛模様を見て頂くので、出演が決まった時は嬉しい反面、恥ずかしい気持ちや不安な気持ちもありました。平成最後の冬という事で、思い出に残るようなステキな冬にしたいです!

<関連サイト>
『オオカミくんには騙されない』新シリーズ放送決定!
http://www.entameplex.com/archives/46986

『オオカミくん』宇佐卓真が騙す葛藤明かす
http://www.entameplex.com/archives/46073

Dream Ami「オオカミ史上初泣きです」波乱のラストに涙
http://www.entameplex.com/archives/46079

ゴミ出し違反ゼロに。マンション住民の意識を変えた意外な「紙」

無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』の著者でマンション管理士の廣田信子さんが毎年審査員を務めているという、「マンションいい話コンテスト」。そんな廣田さんが今回の記事で紹介しているのは、グランプリ受賞作の「住民の交流がほとんどなかったマンションを救った、ある魔法のツール」のエピソードです。

合意形成、思いやり、コミュニティ…すべてにきく魔法

こんにちは!廣田信子です。

マンション管理業協会が実施している「マンションいい話コンテスト2018」(一般)の結果が先日発表になりました。

マンションいい話コンテスト 2018年度 受賞作品発表!

毎年、審査員をしていますが、ほんと、選ぶのが難しいのです。みんな、いい話だからです。あらためて「集まって住むってステキ!」と思わせてもらえます。

私は、小さなふれあいの心が温まる物語が好きで、毎年、私が一押ししたものは、ちょっと地味?なのか、グランプリには選ばれませんでしたが、今年は、初めて、一押ししたものがグランプリに!

私がいつも言っているようなことを、実際に、もっと発展的に実行してくださっている内容で、これは、多くの人に知ってもらいたいと思ったからです。

それは…住民の交流がほとんどなかった390戸のマンションとその住民である投稿者Aさんの物語です。

大規模修繕工事のための臨時総会は、根本から覆すような質問が続き、かなり紛糾しました。その時、Aさんは、一度に分厚い資料で知らせるのではなく、もっと簡単な形でその都度知らせていたらよかったのではないか…と気が付きました。

それで、さっそく、理事会の広報部会に入り、広報誌かわら版の発行を引き受けました。それまで不定期発行だった「かわら版」が毎月理事会の次の週には発行されるようになりました。理事会の議題に関することだけでなく、マンション内での出来事も載せています。もちろん、理事会の承認を得て…です。

2億円をかけて、自走式駐車場を作るという計画が持ち上がったときは、反対者も多く、賛否を問うアンケート調査が行われました。そこに記載された意見を名前がでないようナンバーにしてかわら版に載せたところ、2回行われた説明会では、参加者は「自分は「かわら版」の何番の人の考えに賛成」「何番の考えには反対」という具合に、「かわら版」というワンクッションが入ることで、賛成反対という対立がない笑いが起きるような話し合いができ、両者が納得する結果を得ることができたのです。

その他にも、意見の交換の場として「かわら版」は大活躍。総会でのまとまりは非常に良くなり、雰囲気もなごやかになりました。

また、「かわら版」には「共同住宅でのマナー」についてもソフトに書いています。それによって、住人同士がみんな挨拶を交わすようになりゴミ出しの違反者はほぼゼロになりました。

除夜の鐘をつく前に知っておきたい、煩悩が「108」である理由

除夜の鐘を108回つく理由は、人間の煩悩の数に対応しているからだと言われています。ですが、煩悩の数はどうして108なのでしょう。そもそも煩悩というのはどういうものなのでしょうか。今回の無料メルマガ『1日1粒!『幸せのタネ』』では著者の須田將昭さんが、知っているようで意外と知らない煩悩について詳しく解説しています。

煩悩の数

除夜の鐘。108回つくもので、その数は煩悩の数」に基づく、と一般には思われています。実際には108回未満のところもあれば、かなりの数ついているところもあるようです。

そしてそもそも「煩悩の数=108回というのもなぜか?というのは難しいようです(え?108個も煩悩なんてない?それとも108個どころじゃない?)。

煩悩は、人々の心を悩み苦しめるものです。

人の一生はなぜこんなにも苦しいか?それはさまざまな煩悩に悩まされているからだ。それがなくなれば、人は幸せになれる。ではどうやって取り除けばいいか?それを教えよう…

というのが、最初のお釈迦様の教えの原点です(ものすごく簡単に書いてますが)。その後、「煩悩とは何か?」というのが追求されて、宗派その他によっていろいろな解釈があるようです。

割とポピュラー(?)な解釈は、

  • 眼(げん)・耳(に)・鼻(び)・舌(ぜつ)・身(しん)・意(い)

六根ろっこん)のそれぞれに

  • 好(こう)・悪(あく)・平(へい)

三つの感情があり、さらに

  • 浄(じょう)・染(せん=けがれ、よごれ)

の区別。最後に、

  • 前世・現世・来世

三世ぞれぞれにあるとします。

そうすると

  • 6×3×2×3=108

となるので、煩悩は108あるとなります。

他にも

  • 欲漏(妄執から生じる汚れ)
  • 有漏(生存から生じる汚れ)
  • 無明漏(真理を理解しないことによる汚れ)

それぞれに分類されるさまざまな煩悩があって、合わせると108つになる…というのもあります。

私たちの心は、いつも何かしらの煩悩に悩まされます。あれが欲しい、これが欲しい、こうなりたい、これはいや、あれもいや、どうにかならんか、こっちはいやだ、あっちに行きたいなどなど…。

大晦日は静かに行く年を振り返りながら、囚われた心を見つめ直し来る年を迎えなさい。そんな風に捉えるのが除夜の鐘だと思います。

日本人の宗教観というのは難しいものです。仏教徒と言いつつも、具体的に詳しく知っているわけではありません。たとえば西洋のキリスト教徒が日曜学校として教会でキリスト教について学ぶような機会を誰もがもっているわけではありません。

なんとなく耳にしていることしか知らない。なぜそんなことをするのか知らない。そういうことが意外に多くはありませんか?

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お腹の中で聞いている。やはり胎教は人格形成に影響を与えていた

「子供は知識や経験は無いが中身は豊か」。深い言葉です。何かの問題を出した時に、答えを知らないはずの子供が示す直感の鋭さは、豊かな中身から生まれてくるものなのかも知れません。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』ではこども論語塾講師の安岡定子さんが、易経研究家の竹村亞希子さんとの対談のなかで、祖父・安岡正篤師の言葉を引きながら幼児教育の大切さなどを語っています。

安岡正篤先生も説いた幼児教育の大切さ 竹村亞希子(易経研究家)×安岡定子(こども論語塾講師)

全国を飛び回るようにして、子供たちやビジネスマンに論語の魅力や学び方を伝え続けている安岡定子さん。その教え方の原点には、祖父・安岡正篤師から教わった言葉にありました。親が子供たちに接する上でも参考になる言葉が本誌の対談でたくさん語られています。


 

安岡 「ある幼稚園児のクラスで『遠慮という言葉を知っていますか』と聞いたところ、5歳の男の子が片方の掌を私に見せて後ずさりしながら『“いいから、いいから”ということです』。また、ある女の子は手を差し出して『“どうぞ”ということです』と答えました。遠慮を辞書で引くと『辞退する』『譲る』とありますから、二人の答えは大正解なんですね(笑)。

そういう時、子供の直感は素晴らしいと、つくづく感じます。祖父も『幼いからといって幼稚ではない。知識や経験はないが、中身は豊かだだから小さい子に接する大人ほど上質でなくてはいけない』と幼児教育の大切さをよく話していました。

子供はお腹にいる時から、周りの人たちの言葉を聞いていて、それが人格形成に大きな影響を与えている。例えば子供が誰に教わらなくても『おはよう』『お休みなさい」と言えるのは、周囲の声を聞いているからだ。人間は3歳で決まるという言葉には意味がある、と言っていましたが、そういう祖父の言葉はいまとても参考になっています。『子供たちにとって一番大事な時期に接している』と考えたら、決して気を緩めることはできません。

竹村 「私も全く同感です。企業でお話をされることも多いと思いますが、ビジネスマンの方々はどういう言葉に興味を持たれますか?」

さらば楽天。自社サイトで商品を売るもっとも効果的な方法とは

楽天などの大手ECモールに頼っているショップが増加していますが、苦戦を強いられているお店が多いそうです。なにか打開策はないのでしょうか。今回の無料メルマガ『がんばれスポーツショップ。業績向上、100のツボ!』では、著者の梅本泰則さんが売れ行き不振の原因を探るとともに、ECモールに頼らず自社サイトで商品を売るコツを紹介しています。

自社サイトで商品を売るコツ

近頃、スポーツ用品のネットショップでの売れ行きが鈍っているということを、よく聞きます。いったい何が起こっているのでしょうか。問題は、その売り方にあるかもしれません。今回はそのヒントになるかもしれないお話です。

ネット販売の現状

スポーツショップにとって、今やネット販売は避けては通れない話題です。ネット販売を行っているお店は当然ですが、そうでないお店も影響を受けています。そして、ネット販売で年間数億円、数十億円を売り上げるお店も珍しくはありません。それに伴って、販売価格が乱れています。価格競争が激しくなっているのです。

同じ商品なら価格の安いところで買うお客様が増えるのは、致し方ありません。市場競争の常です。メーカーさんもネットで価格が乱れるのを嫌がっていますが今のところ、効果的な対策を打てずにいます

それはともかく、一見、スポーツ用品のネット販売は好調のようです。ところが、何となく変化を感じるようになりました。その原因は、販売チャネルにあるようです。スポーツ用品ばかりでなく、ネットショップの多くはECモール最大手の楽天市場に出店しています。スポーツショップもその集客力を頼りに売上を伸ばしてきました。しかし、最近では、ヤフーやアマゾンが楽天を追い上げてきています。楽天の牙城を崩そうとしているのです。そのため、楽天はいろいろと戦略を変えてきて、それにうまく対応できないお店があります。その対応ができていないスポーツショップが売上に苦しんでいるようです。

このように、大手モールだけに頼っているとその戦略に振り回されてしまうことになります。ですから、私は提案したいのです。もうそろそろ大手ECモールに頼る商売から離れましょうと。そこで、ECモールに頼らないで売上を増やしているお店のことを紹介します。ただし、スポーツショップではありません。

MBAが解説。100億あげちゃったPayPayが生き残るためにすべき事

割り勘時に威力を発揮するLINE Payや「100億円あげちゃうキャンペーン」が話題となったPayPayの登場など、キャッシュレスサービス業界が活況を呈しています。しかし、乱立の後に淘汰が起こるのも世の常。いったいどのサービスが勝ち残るのでしょうか。MBAホルダーの理央 周さんは自身のメルマガ『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』で、PayPayの100億円キャンペーンを紐解きつつ業界の未来を占うとともに、そこから学ぶべきことを考察しています。

スマホ決済はどこが生き残るのか? ~PayPayの戦略をマーケティングで紐解く

消費者が購入する際の決済手段の一つの、キャッシュレス化がどんどん進化しています。ここのところ、ニュースでも大々的に取り上げられている、ソフトバンクの「PayPay」も、スマホ決済もそのキャッシュレスサービスの一つです。

消費税変革や、2020年の東京オリンピック時の、インバウンド需要の増加を睨んで、政府もキャッシュレス化を進めているとのこと。2025年までに、支払いの40パーセントをキャッシュレスにする、という方針を打ち出しています。

キャッシュレスで購買できる手段は、クレジットカード、交通系カードのようなICカード、そしてQRを読みとるだけのスマホ決済が主なものです。

そんな中で、マーケター的にスマホ決済をはじめとする、キャッシュレス化の動きがどうなるのか、私たちは何に気をつけ、何を学び、何をしてくべきかを考えていきます。

ソフトバンクのPayPayは何を狙っているのか

ソフトバンクのペPayPayは、その「100億円あげちゃうキャンペーン」で大きな話題となりました。LINE Payや楽天ペイよりも後発のPayPayとして、話題を醸成すること、そして、幅広い認知と使える範囲を拡大することを、初期の戦略としています。

キャンペーンの内容は、購買額から20%戻ってくる(上限月5万円)、40回に1回の確率で10万円までのボーナスポイントがある、総額は100億円とし、そこで終了。といったような内容でした。

また、40回に一度の10万円のポイントバックによって、高額商品を買いたくなるという消費層を取り込みました。これは、アップルやダイソンの高額だが高品質というイメージを持つ企業の戦略とマッチし、がゆえに相性も良いでしょう。希少価値がある商品をPayPayで買うという動機づけになります。

PayPayは、中国大手QR決済の「アリペイ」と提携していることで、中国からのインバウンド需要も取り込めます。

このように、中長期的に明確な戦略が立てられている、というように見受けられます。

1杯780円の価値あり。みそ汁を主役に据えた専門店の美味しい戦術

「みそ汁が1杯780円」と聞くと驚いてしまいますが、それでも人気を博しているみそ汁専門店があります。今回の無料メルマガ『MBAが教える企業分析』では著者でMBAホルダーの青山烈士さんが、そんなお店「MISOJYU」の人を惹きつける秘訣を分析・解説しています。

脇役を主役に

注目を集めている「みそ汁」専門店を分析します。

● earth grace株式会社が運営している創作みそ汁専門店「MISOJYU

戦略ショートストーリー

食べ物にこだわる方をターゲットに「ヘルシーで美味しいみそ汁を存分に楽しめる」「日本の伝統的な食文化を楽しめる」等の強みで差別化しています。

こだわりのみそ汁やおにぎりを提供するだけでなく、武田双雲さんの作品ギャラリーやわかりやすいオーダーガイドの設置により、海外からの観光客の支持も得ています。

■分析のポイント

脇役を主役に

飲食店に食事をしに行って、みそ汁の価格が780円と聞いたら驚きませんか? みそ汁が無料で付いてくるお店もありますから、なかなか受け入れがたいですよね。

ですが、「MISOJYU」は、お得なセットメニューがあるとはいえみそ汁単品の価格が780円にもかかわらず、人気のお店になっているのです。これは、「MISOJYUのみそ汁に780円を払う価値があるということを示しています。

そこで、今回は、なぜ「MISOJYU」のみそ汁に780円の価値があるのか?について、考えてみましょう。

まず、大きなポイントとしてはみそ汁を主役にしたということです。日本人の感覚ではみそ汁が主役(メイン料理)になるとは思いませんよね。脇役のまま、価値を高めることは難しいと思いますが、主役にすることで価値を高めているわけです。

具体的には、みそ汁を主役に置いたことでみそ汁には、メイン料理としての役割が求められますので、「MISOJYU」のみそ汁は、様々な具がゴロゴロと沢山入っていて、食べ応えがあるようにしています。さらに、材料は有機野菜を中心に使い、だしは厳選して、こだわりのオリジナルブレンドのお味噌で、作られています。

このように、こだわりのあるメイン料理としてであれば、780円という価格でも受け入れられやすいと思いますし、有機野菜を使っていることを考えれば、むしろ、安いと思う方もいるかもしれません。

また、みそ汁を単体として考えるのではなく、日本の食文化を楽しむための空間全体の中の一部と考えるとどうでしょうか。

書道家の武田双雲さんの作品を鑑賞しながら、食事ができるということは貴重だと思いますし、特に海外から来た観光客にとっては、浅草という立地かつ和の空間で、日本の食文化を代表する「みそ汁」や「おにぎり」を楽しめるということは、価値のあることだと思います。そう考えるとみそ汁に780円を払う価値があると思う方も多いのではないでしょうか。

要するに、「みそ汁を売っているのではなく日本の伝統的な食文化を楽しめるなどの体験を売っているということですね。

「MISOJYU」をプロデュースしている「TEAM地球」には様々なスペシャリストが関わっているようですが、「MISOJYU」のみそ汁だけでなく、店舗を構成する一つひとつがよく考えられていると思います。今後も注目していきたいです。