京都弁だった「ほっこり」が、いつの間にか共通語となった理由

最近よく耳にする「ほっこり」を例に、新しい言葉が共通語として定着する条件について考察したのは、メルマガ『8人ばなし』の著者・山崎勝義さんです。山崎さんは、京都の学生時代に知った京都弁としての「ほっこり」は、少し意味が違ったと語り、意味の変化はあっても新たな共通語は今後も方言から生まれそうだと結論づけています。

『ほっこり』のこと

ある言葉が一般共通語として市民権を得るまでにはどれくらいの時間が掛かるのであろう。例えば、最近よく耳にする「ほっこり(する)」などは、少なくとも20年くらい前までは今ほど広く認知された言葉ではなかった。勿論、狭くは認知されていた。この言葉は本来、京都弁であった。

これには実体験に基づく根拠がある。今から25年くらい前、学生だった私は退官したある教授の研究室の後片付けという一日だけのアルバイトをしたことがあった。日給がいくらだったとか、具体的な作業内容がどうだったとかはすっかり忘れてしまったが、いくつかのエピソードは鮮明に憶えている。

1つは、新品のネクタイが1本見つかったこと、2つ目は現金5000円が見つかったこと、3つ目が休憩中にこの「ほっこり」について話したことである。

そこは文系教授の研究室だったからさほど重労働という訳でもなかったが、後片付けという作業の性質上、根を詰めてやればそれなりに肉体は疲労した。午前か午後かは忘れたが良きタイミングで監督者たる教授が「そろそろ休憩にするか」と言った。この休憩の時、先の教授がお茶を一口飲んだ後に京都アクセントで言ったのが「ほっこりしたなぁ」である。すぐさま質問が出た。

「『ほっこり』って何ですか?」

質問者は東京出身の男子であった。彼だけではない。自分も含め、そこにいた数人の中でその言葉を知っている者は一人としていなかったのである。

勿論、状況からある程度の意味は推測できる。「『一息つけた』とか『落ち着いた』みたいな意味ですか?」と自分も聞いてみた。

「そんな感じに聞こえるか。でもちょっと違うんだよ、フフフ」

それが先生の答えだった。先生がこんなふうに笑う時は大体「京都人しか本当のところは分からないよ」といった雰囲気であった。だから大概話はそこで終わるのである。

この先生は京都生まれの京都育ち、三高から京都帝国大学(京都大学)を経て国語学者となった人だからインフォーマントとしては最適、というより最高である。この時以来、自分にとって「ほっこり」は特別な言葉となった。

台湾の隠れグルメ?ガチョウ肉たっぷりの「鵝肉麺」が安くて旨い

世界で一番「親日」の島国・台湾に2015年まで住んでいた日本人「小 籠包(しょう・ろんぽう)」さんが発行する無料メルマガ『~台湾大好き!メルマガ~ レレレの台湾』。今回は、台湾ではスタンダードな「切仔麺」にたっぷりのガチョウ肉が載った「鵝肉麺」をご紹介。日本よりはるかに安く手軽に「美味しく」ガチョウ肉を食べられるという、知る人ぞ知る「台湾名物」はどんな味なのでしょうか?

リアル孤独のグルメ台湾篇 「順義鵝肉」のガチョウ肉麺

妻が里帰り出産して台湾へ戻ってくるまでの4ヶ月間、台湾で一人暮らしを経験しました。その間、私が食べた台湾グルメとお店を少しずつご紹介いたします。

ちょっと小腹が空いたとき、会社の帰りに立ち寄っていた一軒のお店があります。

それが「順義鵝肉」という小さな台湾ローカルチェーンのお店でした。鵝肉ってなんだか分かりますか?そう、読んで字の如し「ガチョウ肉」のことです。

ガチョウと聞くと、日本人なら思い出すのはフレンチの高級食材「フォアグラ」ですよね。あれはガチョウの肝臓ですが、台湾ではガチョウの肉を手軽に安く美味しく食べることができます。私が今回オススメするのが、ガチョウ肉を贅沢にドサっと「切仔麺」の上に載せた鵝肉麺です!

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台湾の人たちはとにかくガチョウ肉が大好きで、街のあちこちでガチョウ肉専門のレストランがあります。燻製にしたガチョウをスライスして千切り生姜とタレで食べるのが主な食べ方なのですが、私が今回食べたガチョウ肉麺は、塩茹でしたガチョウ肉を骨ごとナタでスライスし、透明なスープの「切仔麺」に載せたものです。これが実に旨いんです!肉の旨味と骨ごとしゃぶる贅沢さ…。

ちなみに「切仔麺」とは、日本統治時代に台北のお隣・新北市の蘆洲區という地域にある、湧蓮寺というお寺の前で売られていた麺が発祥。豚骨と鶏ガラで作る「豬高湯」というスープをベースに、もやし、ガチョウの油で揚げたエシャロット、ニラを入れたシンプルな麺で、台湾ではスタンダードな麺類です。

この切仔麺だけなら30元(約120円)で食べられますが、これにガチョウ肉を載せると80元(約320円)。こんなに安くガチョウ肉の麺が食べられるのも、台湾の方々がガチョウを大量消費してくれているお陰ですね。

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以下のお店のデータは、私が通っていたお店(チェーンを辞めたようです)の別の支店ですが、味や中身は変わりません。もちろんガチョウ肉をスライスしただけのもの(約760円から)も注文可能ですので、ビールで一杯やるのも一興ですよ!ぜひ、台湾に来たらこのガチョウ肉麺をご賞味くださいね。

そうそう、燻製ガチョウ肉と海鮮が食べられる、超美味しい居酒屋風レストランがあるんですよ、しかも深夜までやってる…あ、それはまた次の機会に。

■ 今回ご紹介したお店

順義鵝肉 民權店

台北市松山區民権東路三段103巷3號

11:00~21:00 無休(旧正月を除く)

● Googleストリートビューはコチラ

image by: ~台湾大好き!メルマガ~ レレレの台湾

【動画】これは怖い…風が強すぎて電柱がどんどん倒れていく!

アメリカのとある開けた場所の広い道路。渋滞もなく車も快調に走っている。

しかしこの日は横から吹く風が非常に強い日で・・・

 

 

左側、反対車線の電柱がちょっと危うげな揺れ方をし始める。

そして次の瞬間、手前側から電柱が倒れ始めた!

電柱でつながっているため、その先数本の電柱も巻き添えになり倒れてしまった。

電柱から上がる火花。そして電柱の一本に反対車線を走っていた車が当たってしまう。

運転手は無事だったようだが、当然この後道路は大渋滞に。

倒れるとわかっていても、これはさすがに避けようがない・・・!

 
(※↓詳しくはコチラへ)
参照・画像出典:YouTube(Our Keen Life)
(本記事は上記の報道や情報を参考に執筆しています)

 

記事提供ViRATES

徒競走を遅い順に組む逆効果。なぜこの愚かさに気づかないのか?

「なぜそうするのか」を繰り返し本質を見極めるのは、決して楽なことではありません。今回の無料メルマガ『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術』では著者で現役教師でもある松尾英明さんが、運動会を前にして行われている「事前作業」を例にとり、教育現場において根拠を突き詰め思考を深めることがいかに大切かを説いています

根拠を問う

読者の方から、一つ問題提起となるメールが来た。一部改変して紹介する。

うちの子が通う小学校では、運動会の徒競走は、事前にタイムを測って、遅い順から組ませている様子です。

 

なぜそんな事をする必要があるのか、とても疑問です。運動会で花形になる子達がいていいじゃないか、みんなですごいね!と言ってあげればいいじゃないか、と思ってしまいます。

 

そして、もっと怖いと思う事は、子ども達がそのやり方を知っていて、タイムを測る時に、力を抜いて走るのです。子ども達が、それを自慢げに話しているのを聞き、愕然としました。「だから今年は1位取れそう」って。

 

これって完全に真逆のメッセージを子ども達に伝えていませんか。他の学校でも聞いた事があり、このやり方は、よくあるやり方なのでしょうか。そして、何か理由があるのでしょうか。

どうだろうか。

この指摘の通り、本来目指す方向と真逆に育つ。子どもは、賢いのである。子どもにとって、運動会の徒競走の順位は、結構な重大事である。

なぜ教師の側もこの方法でやるのか。そこについて、特に深く考えてないあるいは気付いていないからである。教師の立場をかばう訳ではないが、そこに悪意はない。むしろ、善意である。

なぜ?気付いていないからである。理由は?考えていないからである。何のためにやるのか。それは、子どもが逆の方向に育たないか。そこに思いが至らないのである。

こういうことは、学校の中に結構な割合である。「毎年そうだから」とか「ずっと前から当たり前」とか「思い付き」とかでやっていないか。いつもやっていることを、「当たり前」で片付けてしまう。反省的思考がないこと自体が問題なのである。

競わせたりランクをつけたり点数にこだわったりする際、この負の教育効果を発揮しやすい。行うならば、子どもの思考と心がそれでどう育つか結果をよくよく考える。特に能力別のグループ分けは、かなり慎重に方法を検討しないと、大失敗しやすい。

それは本当にいいことなのか。あるいは、本当にいるのか。何のためにやっているのか。当たり前のように採用している方法すべてに必要な仕分け・検討作業」である。

image by: Shutterstock.com

探偵が暴露。あまりにも酷い大島商船高専いじめ自殺事件の実態

山口県にある高等専門学校で「異常事態」が発生しているようです。2016年に1年生の男子生徒がいじめを苦に自殺、さらに彼をかばい続けた同級生もいじめに遭い、現在2つの第三者委員会が立ち上がっているとのこと。これまでも数々のいじめ事件を解決に導いてきた現役探偵の阿部泰尚(あべ・ひろたか)さんは自身のメルマガ『伝説の探偵』で、現地調査で得た学校の「あきれた実態」を暴露しています。

大島商船高等専門学校連続いじめ事件

2016年5月、大島商船高等専門学校(以下「大島商船」という)の生徒が校舎から飛び降りて自殺した事件。2018年に福田校長がいじめを認める発言をした。記者会見では、いじめは否定できないと思ったと発言している。

そして、このいじめ自殺事件については第三者委員会が立ち上がり、事件の調査を進めているが、大島商船には、もう1つのいじめに関する第三者委員会が立ち上がっている。

それは当時、いじめ自殺をした子と同室であった生徒へのいじめ事件に対してのものであり、彼の友人らが同様に校内や寮内で嫌がらせを受けているという事と同時に、教員らによるパワハラ行為があったとされるものに対しての第三者委員会である。

大島商船の特殊性

そもそも商船に特化している点、高専という部分で、高校に行って大学に行くという学生時代を過ごした私から見てその仕組み自体が初耳のものばかりであった。

例えば、職員室はなく、教員が研究室などを自室を持っている。一方、生徒は大学のようにゼミとして教授の部屋に入るのではなく、高校のような教室があり、そこで授業を受ける。

大島商船は周防大島にあり、島にある学校であり、交通の便は不便であることから入学当初から寮を勧められる学校である。寮は学校の真横にあり、大島商船の管理のもと運営されている。通学生もいるということから、完全な全寮制ではないが、ほぼ寮制といっても過言ではない。

また、商船のみならず、情報科や機械科もあり、内部の生徒によれば、商船科優位の風潮が否めない環境がある。

本件について、大島商船自体は何らの公表もしていないが、事件で知ることなどを外部に話すと退寮もしくは退学処分にするという方針を一部幹部教員が話していたということもあり、情報源については生徒教員らの身分保護のため、明かすことはできない。

自殺前日までの出来事

商船科に所属する1年生のA君は、他の生徒と同様に寮に入った。寮では出席番号順に当初は部屋割がされ、2人一部屋の同部屋生活が始まった。

その間、A君はリストカットをしていたという。同部屋のみならず、複数の同科の生徒らから反応を楽しむように嫌がらせいじめ行為)を受けていた。これはほぼ寮制の宿命とも言えるが、一度いじめが始まると、学校のみならず、寮でもいじめの対象となる。

つまりは24時間逃げ場がない状態であり、寝ている間もいじめの行為は続いていた。

しばらくして、好きなもの同士(友人同士)での部屋割となるが、A君は相部屋相手が見つからず、後にいじめ被害を受けるB君も相部屋相手が急きょ別の友人と相部屋になることを決めたため、残り者同士のように同じ部屋となった。

そして、自殺前日、いじめを行っていた生徒と自らもいじめを行いつつも周囲を扇動したり指示をしていた生徒がAB両人の部屋にやってきた。

その時、B君はたまたま部屋に用事があり、同部屋に戻ったが、ここで彼らと鉢合わせる

彼らはA君の机周辺にエロ本を隠し、その反応を見て楽しもうと思っていたのだ。また、このエロ本は別の友人のものであり、もしもA君が無反応であったら、エロ本の持ち主にA君が盗んだと行ってトラブルを起こさせようとしていた

B君には黙っていろと命令したが、エロ本に気付いたA君は怒り狂い、窓から捨ててしまった。この様子はその実、商船科の同学年生徒は多く見ていたそうだが、どうやら報告では、商船科生徒らが口裏合わせを指示されて、自らもいじめを行いつつも周囲を扇動したり指示をしていた生徒は居合わせなかったことになっている

その日の夜、A君は忽然と姿を消した。それに一番早く気が付いたのはB君であった。トイレなどいろいろなところを探して回ったそうだ。しかし、見つからず、どこかの誰かの部屋に入って寝たか、外に出ているのだろうと考え、部屋に戻った。

しかし翌日、A君は帰らぬ人となっていた。隣接する校舎まで行き飛び降り自殺をしてしまったのだ。

 

できるだけ報じたくない。読売の本音が透けて見えた沖縄県民投票

2月24日に行われた、普天間飛行場の辺野古移設の是非を問う沖縄県民投票。投票率は5割を超え、実に7割以上の全県有権者がNOを突きつけた結果となりましたが、その民意は反映されるのでしょうか。これまでもたびたび県民投票について取り上げてきたジャーナリストの内田誠さんが、自身のメルマガ『uttiiの電子版ウォッチ DELUXE』で新聞各紙の伝え方を紹介するとともに、新基地問題の今後を考察しています。

沖縄県民投票を新聞各紙はどう伝えたか

ラインナップ

◆1面トップの見出しから……。

《朝日》…「辺野古『反対』72%」
《読売》…「適量ですか 高齢者の薬」
《毎日》…「辺野古反対7割超」
《東京》…「辺野古反対 7割超」

◆解説面の見出しから……。

《朝日》…「辺野古移設 明確な『NO』」
《読売》…「投票率52% 広がり欠く」
《毎日》…「沖縄 民意の盾」
《東京》…「単一争点 政府に圧力」

ハドル

当然ですが、「辺野古」が圧倒的です。《読売はかなり異彩を放っていますが、解説面では大きく取り上げていますので、これをテーマにしましょう。


基本的な報道内容

普天間飛行場の移設に名を借りた名護市辺野古での米海兵隊新基地建設を廻り、埋め立ての賛否を問う沖縄県民投票が行われ、「反対72.15%、「賛成19.10%、「どちらでもない8.75%という結果だった。投票率は52.48%と低かったが半数を超え、「反対」は宜野湾市を含む全41市町村で最多、合計43万4,273票となり、投票資格者総数の4分の1に当たる28万8,398票を大きく上回り、玉城デニー氏が昨年9月の県知事選で得た過去最多の39万6,635票をも越え、辺野古の海埋め立てに対する県民の強い反対の意志が示された。玉城知事には、安倍晋三首相とトランプ米大統領に対して結果を通知する義務が生じることになった。知事は政権に工事中止を迫るとしているが、政権はこれまでのところ無視を決め込んでいる

政権に必要なのは「謙虚に省みる」こと?

【朝日】は1面トップに2面の解説記事「時時刻刻」、4面に出口調査を分析した独自記事、10面社説、28面写真特集、31面社会面まで。見出しから。

1面

  • 辺野古「反対」72%
  • 玉城氏「工事中止を」
  • 投票率52.48% 知事選の得票超す
  • 移設計画 惰性任せの政権(視点)

2面

  • 辺野古移設 明確な「NO」
  • 43万票超 知事「極めて重要な意義」
  • 県、軟弱地盤の問題突く
  • 政権、結果「無視」の構え
  • 本土に住む人が考える番だ

4面

  • 政府の姿勢「評価せず」79%
  • 沖縄県民投票 全年代で「反対」多数
  • 出口調査分析
  • 野党は政府批判 「結果受け止めを」

10面

  • 沖縄県民投票 結果に真摯に向き合え(社説)

31面

  • 沖縄から重い意思
  • 熟慮の反対「受け止めて」
  • 全41市町村で反対多数 名護73% 宜野湾66%
  • 「基地のこと話そう」若者が動いた

uttiiの眼

1面トップの最後に付けられた編集委員佐藤武嗣記者による「視点」は、「普天間返還の対米交渉に心血を注ぎ、沖縄とひざ詰めで向き合った」橋本龍太郎首相(当時)と安倍政権とを比較。現政権が「県民投票に先駆けて辺野古の土砂投入を強行。既成事実化を図り、県民投票前から、結果によらず埋め立て続行の考えを示してきたと批判。また、県民投票では「自主投票によって組織的運動をしなかった」ことを非難し、「計画見直しもせず、かといって県民を説得しようとの意思も欠いたまま、ただ惰性に任せているだけ」と難じている。

そして、安全保障の問題だからと言って地元を無視して良いわけではないこと、鳩山政権の失敗でいかに政治的リスクが高いかが明らかになり、安倍氏にトランプ氏と交渉しきる力はないことなど、重要な論点を重ねている。しかし、結論は「せめて自治体と向き合い、自らを『謙虚に省みる』姿勢が政権には必要だ」と弱々しい。こんなことを言うだけでは、それまでの立論が台無しになってしまうように感じる。本当に自らを謙虚に省みて、民意に従うのであれば、これは埋め立て計画のとりあえずの中止しかないではないか。

《朝日》はこの県民投票でも出口調査を試みている。4面記事は、投票した人の79%が安倍内閣の沖縄の基地問題に対する姿勢を「評価しない」と答え、さらにその85%が埋め立てに「反対」票を投じていたとしている。また、全市町村で反対が上回っただけでなく、すべての年代でやはり「反対」が多数となり、30代以下でも6割、年代が上がるほど「反対」への投票率が上がる結果となっている。さらに、自民支持層の45%公明支持層の55%無党派層では実に79%が反対」している。

この県民投票で示された民意の意味するところは明らかだろう。「どちらでもない」が選択肢に加えられても、「反対」が多数となることは確実視されていた。しかし、「反対」に投票した人は有資格者数の4分の1を大きく越え、玉城デニー知事の得票数をも大きく上回った。自公のだんまり作戦にもかかわらず、投票率は50%を越え、「反対」は全市町村で、全年代で賛成を上回る結果となった。勿論、政府に対する法的な拘束力はないが、そうであるがゆえに、安倍政権は自分の意思で何かをしなければならなくなったとも言える。軟弱地盤の問題などでいずれは裁判所の判断が必要になる局面も出てくるかもしれないが、そのとき、裁判官の心証にこの県民投票の結果が影響するかもしれない。その他、様々な場面で、この圧倒的な結果が効いてくる可能性があるだろう。

報道されない米攻撃部隊のアジア集結。中ロ沈黙で窮地の北朝鮮

2月27日からハノイで開催される米朝首脳会談について、前回記事で「成果は出ない」と分析したメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』の著者の島田さん。時間の経過とともにさらに分析を深め、両国の心理戦について解説。特に、交渉を焦らないアメリカによる北朝鮮への圧力について詳しく紐解きます。

第2回米朝首脳会談はどうなる? 交渉のプロが大胆予測!

2月27日と28日にベトナム・ハノイで開催される予定の第2回米朝首脳会談を前に、国際的な心理戦が繰り広げられています。

私も生放送に出演させていただき、お話した“具体的な成果の見通し”については、「非核化が何を意味し、どのようなプロセスやタイムラインで進められるか」という点に焦点が当てられています。

何も成果はないだろうという悲観的な見立てが多い中、「何かしらのタイムラインに合意されるのではないか」、「非核化とは何か」という定義について合意できるのではないかという楽観的な見立ても存在します。

現時点では正解を探し出すのは不可能だと思いますが、できるだけ自分サイドに都合の良い結果を引き出すための心理戦が、激しく繰り広げられています。

例えば、「非核化とは、あくまでも朝鮮半島の非核化であり、北朝鮮の核のみを指すのではなく、それは、在韓米軍の撤退をも意味する」と主張する北朝鮮の高官の意見や、ハノイに先乗りしている北朝鮮の別の高官が「北朝鮮が核兵器を廃棄することなどありえない」と発言して、非核化が意味する範囲を「今後、核兵器を開発しない」という意味に摩り替えて、すでに保有しているとされる核弾頭については、国や制度の存続のための最低限の抑止力として保持することを認めさせるという方向に心理戦を展開しています。

片やアメリカは、「北朝鮮とはきっといいdealができる」と自信たっぷりに話すトランプ大統領の発言が片側の極論であれば、軍のトップや情報機関のトップが「北朝鮮の核廃棄は進む気配がない」と一方の極論を展開するグループもあり、『実際のところ、アメリカはどう考えているのか』を全く読めないようにコントロールしています。

メディアでは、あえてアメリカ政府内の意見の不一致・不協和音を際立たせたいようですが、実際には完全にコーディネートされた情報操作だと言えます。ちょっと意地悪な見方をすれば、1週間弱で開催される首脳会談に向けて、あまりにも準備が進んでいないが故に、世界の期待値を下げておくという狙いも見て取れると思いますが、実際には北朝鮮やその背後に存在する中国にとっての選択肢の幅を狭めている効果があると考えます。

仕事に悩む相談者に、強みを見つける「マインドマップ」のススメ

読者からのさまざまな質問に回答してくれる、メルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の著者で人気コンサルの永江一石さん。今回は、周囲とのコミュニケーション不足を上司に指摘されたものの、改善策を見出だせず退職も考える会社員が相談者。この悩みに永江さんは、「意識を根本的に変えないと何をやってもうまくいくわけがない」とまずは厳しい言葉を送り、具体的なアドバイスを続けています。

コミュニケーション不足を指摘され仕事について悩む

Q.
ブログ、note、いつも楽しみにしつつ読ませて頂いています。質問が枯渇しているということで、もしかしたら答えて頂けるかもと思い、送らせて頂きました。

私は37歳の男です。特に目的もなく惰性でここまで生きてきた感じです。目標を持って何か取り組もうと思っても、一歩を踏み出せずにいます。そんな私が、縁あって一部上場企業の正社員に中途採用して頂き、もうすぐ2年になります。

元々、仕事に真面目に取り組んでいるということ以外、特に秀でたモノがあるわけでもなく、ミスも多く、叱責されることの方が多い毎日です。

ここからが本題なのですが、つい最近、始末書を提出することになるレベルの大きなミスをしてしまい、上司から色々な話をされました。その中で、私と周りとのコミュニケーション不足を特に指摘され、休憩中等にもっと仕事とは関係ない話とかして仲間を作っておけ、という感じのアドバイスを受けました。

私は仕事上のコミュニケーションは最低限出来ているつもりだったのですが、それ以上は出来ていません。私の性格的に、今後も厳しいだろうと感じます。

そもそも、上司が言うコミュニケーションを取れという相手は、ほぼ全員喫煙者です。私は喫煙しないので、休憩中、わざわざ喫煙室に入って無理にでも会話をしろというのも納得がいきません。自分が正社員になったあと、迷惑をかけただけでほとんど会社のお役に立てていない現状ですが、正直辞めたいと思ってしまう自分がいます。

しかし、私のことを思って叱責しアドバイスをくれる上司、正社員になるための面接をしてくれた部長や社長に申し訳ないという気持ちもあり、どうすれば良いかもわからない状況です。甘えるなと冷や水をかけて頂いても構いません。会社の恩に報いるためにも、苦手なコミュニケーションを取りつつ仕事を継続するべきか、1度リセットをして他の道を考えるべきか…ご教授頂けないでしょうか?

NY「ルームシェア」事情。日本と違い「致し方なく」みんなが選択

ニューヨークに住む多くの人が経験するルームシェア。理由は世界一高い家賃にあります。メルマガ『NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明』の著者で、米国の邦字紙『NEW YORK ビズ!』CEOの高橋克明さんも、渡米後4年ほどはルームメイトと暮らしていたそうです。好むと好まざるとにかかわらず、「異文化体験エピソード」が蓄積していくというNYルームシェア事情を伝えてくれました。

インスタ映えよりもガチンコライフ

日本で「シェアハウス」が流行っていると聞きました。え?そこまで日本の家賃が高騰してるの?そう思ったものの、よくよく聞くと事情はニューヨークのそれとはまったく違うものでした。

当然ですが、世界一家賃の高いここニューヨークでは昔から「シェアハウス」文化。学生だけでなく、弊社社員も全体の半分は住居をニューヨーカーとシェア、もしくは日本人同士でシェアをしています。バカ高い家賃を折半するため、そこには性別、年齢、職業、宗教、国籍、人種関係なく、屋根を一つにする必要があります。そこはあまりにも当たり前の習慣なので、たまに新入社員で「シェアしてません、ひとり暮らしです」と聞くと「親御さん大金持ちなの?」と聞きたくなってしまいます。マネージャークラスで「やっと晴れて、ひとり暮らしできるようになりました」と嬉しそうに報告にくる社員もいます。

やはり、従来のサラリーではこの街での一人暮らしは現実的ではありません。ブルックリンですらニューヨーカーとシェアして、一人頭1000ドル(12万円)くらいが相場です。都内なら23区以外で結構いいマンションに当然一人暮らしできる家賃です。

僕も渡米して以降4年くらいは多くのニューヨーカーとシェアハウスをしてきました。

最初はラオス人の女の子。当時20代後半だった僕と同世代だったと思います。名前は忘れたけど、とてもいい子で、鍵をよくなくす僕に真夜中呼び鈴で起こされて、ドアを開けてくれる時もイヤな顔ひとつしない子でした。彼氏もよく遊びに来て、ラオス料理を食べさせてくれたこともあります。部屋の中で、観賞用のトカゲをペットとして飼っていたことを、退室する挨拶した際、知りました。もっと早く知っていたら、もっと早く出ていたのに、と思いました。

実は、去年の9月。僕の誕生日の夜に社員一同とタイムズスクエアのホテルのカフェに行った際に、ばったり再会しました。約17年ぶり。ウエイトレスとして働いている彼女が僕たちのテーブルに注文をとりにきた際、どっかで見たことある顔だなぁと思っていたところ、彼女から話しかけてくれました。左手には指輪がありませんでした。

次にシェアしたのは、ブラジル人の男性。とても気があって、頻繁にふたりで遊び歩きました。父親が母国で映画関係の仕事をしていたらしく、将来オレは大物映画監督になる!と口癖のように言っていました。アントニオのフルネームでSNSで検索しても、数えきれない人間が出てきて、未だ消息不明です。もちろん映画業界ではまだ名前を聞きません。