映画『すずめの戸締まり』に見る日本人が真っ先に閉じるべきもの

昨年11月11日の公開以来、凄まじい勢いで興行収入を伸ばし続ける新海誠監督の最新作『すずめの戸締り』。まさに「新海ワールド全開」とも評される本作は、観る者に何を訴えかけているのでしょうか。今回のメルマガ『モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版)』ではジャーナリストの伊東森さんが、作中に「日本社会の劣化」を思わせるシーンが随所に散りばめられているとして、そのおのおのについて解説を試みています。

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映画『すずめの戸締り』にみる日本社会の戸締り “誰が開きっぱなし”の扉を閉めるのか?

『君の名は。』『天気の子』(2016年)の新海誠監督の最新作『すずめの戸締り』(2019年)が11月11日より公開されている。

公開から1カ月間で興行収入が約93億4,400万円を記録(*1)、観客動員数は約693万9,000人を超え、新海監督の『君の名は。』、『天気の子』に続き、100億円超えも視野に。

本作はずばり“東日本大震災”がテーマ。それとともに、宗教的・神話的・民族的なモチーフが随所に織り込まれている。

一方で、個人的には、本作は震災が起きた2011年以降も、世界が変わっても、時代が変わっても変わらぬ日本社会のシステムのあり様を映し出しているようだ。

そのことは、経済成長の推移に現れている。たとえば日本“だけ”が名目GDPを増やせずにいる(*2)。

問題の根本原因は日本の政治システムの“劣化”にある。本作『すずめの戸締り』でも“日本社会の劣化”を思わせるシーンが随所にちりばめられている。

各地でそのままにされている“廃墟”、“災害慣れ”している日本人、“開きっぱなし”で戸締りがなされていない一方通行の政治システムだ。

目次

  • 廃墟すら撤去できない日本
  • 災害慣れしている日本人
  • 開きっぱなしの政治

廃墟すら撤去できない日本

本作の第一のモチーフが廃墟だ。温泉街、テーマパークなど、日本各地の廃墟が出てくる。現実として、このような廃墟は日本各地に存在。

栃木県の鬼怒川温泉にも廃墟がある。廃墟が位置する日光市によると、いくつかの廃業したホテルは周囲に危険を及ぼす可能性もあるが、それでも市が解体に踏み切るのは困難だとも。

行政代執行をしても2億円かかる見通し(*3)。

ただ、たとえばショッピングモールはアメリカではすでに「時代遅れ」の存在になっている。アメリカではショッピングモールがここ数十年で何百件も廃業に追い込まれ、さらに今後15%も消えるとの予測も(*4)。

アメリカではその跡地が、大学のキャンパス、さらにはGoogleのオフィスとして、教会として再利用されている。日本では同じ施策ができるだろうか?

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中国製品が「雑」は過去の話。少子化ニッポンの衰退が不可避なワケ

賃金水準や一人当たりGDPなど、さまざまなデータで裏付けされる日本の衰退。「モノづくり」の国として復活することは可能なのでしょうか。今回のメルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』では、人気コンサルの永江さんが、この国の製造業を蘇らせるのが容易ではない理由を説明。移民受け入れも含めた抜本的な少子化対策がなければ、製造業に限らず衰退は避けられないと訴えています。

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日本を甦らせるため「製造業」に光はあるか

Question

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「失われた30年」やら、人口減少やら、一人当たりのGDPが韓国に抜かれたやら、記録的な円安やら、大したことないウイルスにビビって3年近くも続けているコロナ騒ぎやら、日本がオワコンであることをヒシヒシと感じている今日この頃です。

日本には観光業しか活かせるところが無いというような風潮ですが、私は製造業にこそ光があると思っております。中国人を相手にしていると感じるのですが、彼らには日本人のようなち密さはありません。一言でいうと「雑」です。自動車を見ても、日本車ほど壊れない車はありません。モノづくりにこそ、日本人のち密さが活きると思います。

ですが、製造業は拠点が海外に移り、日本の空洞化が叫ばれて久しいです。製造業は米国→日本→中国→東南アジア諸国というように、賃金が安い国に移っていく歴史を歩んでいます。

人口減少でそもそもなり手が不足しているという現実もあります。しかし、それでもなお、製造業こそ日本人がいちばん向いていると思うのです。

まだまだ埋もれている中小企業はたくさんあります。製造業から、数々のアイデアが生み出せる余地は残っていると思います。彼らを団結させて、もう一度製造業の国ニッポンとして、日本そのものを立ち直らせることはできないものでしょうか。

永江さんからの回答

「製造業にこそ光がある」と言えど、やはり少子化問題・人口減少を何とかしなければ日本は衰退するしかないです。

製造業は中国が雑で日本は質が高いというのは、過去の話です。中国でもトップクラスのメーカーの製品の性能は米国や日本を既に超えていて、例えば、ドローン開発企業では中国のDJIが世界最大手で、アクションカメラの性能はGoPROをしのぎ、日本のアクションカメラもドローンもとても太刀打ちできません。自動車産業もほとんどの製造が海外に移転し品質管理がされているので、日本でなければ作れないものはもうほとんどないでしょう。

そもそも製造業は、若い労働力とチャレンジ精神がなければ発展していけません。

労働力とは、ただ手を動かすだけではなく製造過程を設計しCADも理解して使いこなし、新たな技術も吸収できる人材です。昔からの技術しかできない頭の固い高齢者は戦力にならず、やはり熱意と柔軟な考えができる若い人が基本です。今の日本の若者は数が少ないだけでなく、きつい製造業を敬遠するので圧倒的に若い人が不足しており産業が発展しません。

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不動産を売るなら、まず最初に声をかけるべきは「お隣さん」である理由

一生に何回もあるわけではない大きな買い物といえば不動産。そして、それを売ることも、何回も機会があるわけではありませんよね。だからこそ、後悔はしたくないと思いませんか? 今回、メルマガ『1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』』の著者、本のソムリエさんが紹介するのは、プロが家の売り方を詳しく教えてくれる一冊です。

【一日一冊】絶対に後悔しない家の売り方

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絶対に後悔しない家の売り方

齋藤智明 著/秀和システム

高齢化が進む中で、親や自分の持っている不動産を売りたい!処分したい!という人は多いのではないでしょうか。本のソムリエの両親は元気ですが、あと30年もすれば、そうした問題が顕在化してくるはずです。

この本では、タイトルどおり不動産を売るときに注意すべき点を教えてくれます。

まず、基本的なことですが、不動産を売るならまず声をかけるのはお隣の不動産を持っている人です。隣接地であれば、駐車場として使えるかもしれないし、マンションを建てるなら土地は広い方が有利だからです。

そして売値については、その土地の相場観を持つことが絶対条件です。相場観を持つためには、駅前の不動産屋の店頭広告を眺めるだけで十分だという。仮に徒歩圏内に不動産屋がないなら、近くの不動産屋に直接電話して相場を聞いてもよいとのことです。

戸建てや土地の場合、買主として最初に声をかけるべき相手はお隣さんです。不動産には「隣の土地は借金してでも買え」という格言がある(p20)

次に実際に不動産を売ろうとするなら、いい営業マンのいる不動産屋に売却依頼しなくてはなりません。では、どうやっていい不動産屋を見分ければよいのでしょうか。

そのポイントは、不動産屋の店頭広告が情報が常に入れ替わっているかどうかです。仮に同じ格安物件がずっと貼り出してあるところは、物件に問題があるか、「おとり広告」の可能性があります。店頭の情報を常に入れ替えている不動産屋は誠実であり、管理がしっかりしていると考えられるのです。

また店頭広告を観察するなかで、不動産屋の社員や事務所の雰囲気、整理整頓・掃除などの管理方法を見ていれば、その不動産屋がどういった会社なのか感じられるはずです。

まずは3つ決めることから始めよう。なぜ毎年あなたは年始の目標を達成できないのか?

2023年が始まりました。今年をどんな年にしようか、何を達成しようかと考えている方も多いかもしれません。そんな中、メルマガ『Weekly R-style Magazine ~読む・書く・考えるの探求~』著者で、Evernote活用術等の著書を多く持つ文筆家の倉下忠憲さんは、ご自身の例をもとに「今年の指針」を考えるためのヒントを紹介しています。(この記事は音声でもお聞きいただけます。

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今年をいかに過ごすか、何を達成しようと目論むか。2023年の指針

今回は2023年の指針について書いてみます。今年をいかに過ごすか、何を達成しようと目論むか。そういう話です。

ただし、その話に入る前にこの「指針」という言葉について少し考えておきましょう。

■4つの粒度

倉下が考えるに、”私たちの行動を扱う概念”は以下の四つの粒度に分けられます。

・タスク
・予定
・計画
・指針

「タスク」は具体的な行動です。私たちの実存に一番近い概念でしょう。その名前を見れば、具体的に何をするのかが即座にイメージできるような粒度です。

さらに「タスク」は、具体的なだけでなく固定的です。それは一度記述されたら変化することがありません。あるいは変化する必要がないものをタスクと呼ぶ、と言い換えてもいいでしょう。

もちろん、状況の変化によってタスクそのものが不要になることはあります。しかし、そうした外部的な要因以外で──つまりは内部的な要因で──その内実が変化することはありません。強いて言えば、静的(static)なものがタスクです。

ここで補足しておくと、上記が「タスク」の一般的な定義というわけではありません。単に「行動を扱う概念」を分類したときの一要素として名づけられた「タスク」について言及しているだけなので、その点はご注意ください。

■予定

「予定」は、直近から少し先までの行動を扱う概念です。たとえば「明日はメルマガの原稿を仕上げよう」とか「今日は午前中から原稿を書いて、午後からはポッドキャストの収録だ」といったことは予定と言えます。

「予定」は、流動的です。該当の日付が現在から遠くなればなるほどその流動性が高まります。この点で「タスク」とは違っています。タスクが静的だったのに対して、こちらは動的(dynamic)なのです。そして、これ以降の残りの概念もすべて動的なものとなります。

最初に提示した四つの概念(タスク、予定、計画、指針)を見たとき、きっと妙な感じを受けた方がいらっしゃるでしょう。後の三つが漢字の熟語なんだからタスクもそれに合わせろよ、という違和感です。

しかしその違和感は意図的なものです。この四つのうち、タスクだけ性質が異なるのです。これだけはある種「ブロック」のようなもので固定的です。残りの三つは基本的にそこまでの固定性を持ちません。だから、あえて表現を分けました。

細かいこだわりですが、その点を留意して先に進みましょう。

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なるほど。徳川将軍のお雑煮には「お餅」が入っていなかった深いワケ

今年の大河ドラマの主人公は、徳川家康ですね。日本人でその名を知らぬ人はいない家康が開き、260年も続いた徳川幕府ですが、教科書だけではわからないエピソードも多くあります。メルマガ『歴史時代作家 早見俊の無料メルマガ』では、時代小説の名手として知られる作家の早見さんがその一部をご紹介しています。

徳川家康と雑煮 なぜ徳川将軍は代々、餅のない雑煮を食べたのか?

今年の大河ドラマ、『どうする家康』の主人公はもちろん徳川家康です。家康が開いた徳川幕府を主宰した累代の将軍は正月元旦には餅のない雑煮を食べたそうです。

神君家康公の御苦労を思え、という慣習だったのです。家康公は正月だからといってのんびり雑煮を食べてはいられなかった、せめて元旦くらい家康公の御苦労を思い、感謝して暮らせ、ということです。餅くらい食べようが食べまいがどうということはないのですが、元旦は武家の棟梁たる征夷大将軍としてぴりっと緊張して過ごすべしということだったのでしょう。

ところで餅ですが、筆者はとんと食べなくなりました。子供の頃のお正月といえば、雑煮で餅をいくつ食べたと自慢するお年寄りが珍しくありませんでしたね。

そう言えば、おせち料理も食べなくなったなあ……子供の頃は当然のようにおせち料理を食べたものですが、黒豆とか栗きんとんなどが好きではなかったので、成人し独り暮らしになると食べなくなりました。おせち料理を自分でこさえるなどできるはずはなく、買ってまでして食べる気はせず、おせち料理から遠ざかってきました。

年末になるとチラシや食料品店でおせち料理の予約受付の案内があります。和食に限らないバリエーションに富んだ豪勢なおせち料理になっていますね。値段もそれなりですが。

岸田首相に「既得権の巣窟」の存続を働きかけた黒幕は一体誰か?

昨年12月、「原子力への依存度を低減する」としていた政策を大きく転換させた岸田政権。なぜ首相は突如「原発回帰」に舵を切ったのでしょうか。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では著者で元全国紙社会部記者の新 恭さんが、その裏事情を推測。首相を「その気」にさせた人物と水面下で暗躍した大物政治家2名の実名を白日の下に晒しています。

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既得権の巣窟「原子力ムラ」を存続させるだけの原発政策大転換

岸田首相はなんという愚かな選択をしたのだろう。あわや国を滅ぼしそうになった福島第一原発事故の体験を後世に生かすどころか、老朽原発の運転期間を延長し、次世代革新炉と称する原発を新設しようというのである。

またぞろ新たな“神話”を作り出し、未来に向けてのエネルギー開発を阻害している最大の既得権サークル「原子力ムラ」を存続させるつもりのようだ。

電力会社、原子炉メーカー、ゼネコン、それらをめぐるあまたの取引企業が旧来の儲かる仕組みにしがみつく。国民からの電気料金を源泉とする豊富な資金は、広告料、研究開発費、政治資金としてマスコミ、学者、政治家に流れ、世論を誘導する。その結果、多くの国民が原発なしには電気が不足すると信じ込まされる。崩れかかっていたその岩盤を、カーボンニュートラルの大義名分のもと、再び強化しようとしているのだ。

岸田首相を議長とする「GX(グリーントランスフォーメーション)実行委員会」は、化石燃料中心の経済、社会構造をクリーンエネルギーに移行させるのが目的だが、このほどまとめた基本方針案のうち、「原子力の活用」は、欺瞞に満ちた内容となった。

将来にわたって持続的に原子力を活用するため、新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発・建設に取り組む。

「次世代原発」とは何か。既存原発の次の世代というと、国際的な理解では、使用済核燃料を排出しない「第四世代原発」になる。しかし、「第四世代原発」はまだ研究段階であり、21世紀中の実用化は困難とされている。そうではなくて使用済核燃料を出す既存原発の発展型を指すのであれば、どんなに改良が進もうと、処分場が見つからない問題に立ち至る。現在、使用済み核燃料は各原子力発電所のプールに貯まり続けているが、どう解決するつもりなのか。

現行制度と同様に、運転期間は40年、延長を認める期間は20年との制限を設けた上で、一定の停止期間に限り、追加的な延長を認めることとする。

原発の運転期間は現行で原則40年、最長60年までとされているが、停止期間分をさらに延長できるとしたのだ。たとえば、再稼働に必要な審査などで10年の停止期間があれば、70年間も稼働できることになる。既存の原子力発電所を老朽化もかえりみず延々と稼働させるための詭弁を編み出したわけである。

GX実行委員会の基本方針案は、12月16日の「総合資源エネルギー調査会基本政策分科会」に資源エネルギー庁が提出した「とりまとめ案」と同じ内容である。

事務局である経産省があらかじめつくった案を、まずこの分科会で審議、分科会長一任の形で“とりまとめ”をし、それをたたき台としてGX実行委員会が非公開の議論で方針案を決定した。

別々の会議とはいえ、どちらも原発推進派の御用学者たちが多数を占める構成である。事実上、意見の言いっぱなしで事務局案を追認する仕組みなのだから、結論は最初から決まっているのも同然だ。

経産省がYouTubeに公開している分科会の動画を見ると、20人の委員のうち、原発の活用にやや慎重な意見を述べたのは2人ほどで、とりまとめを分科会長に一任することに異を唱えた人は誰もいなかった。

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逆ギレの中国。コロナ感染爆発の自国民を入国制限する日本に説教

あまりに突然すぎるゼロコロナ政策の大幅緩和で深刻な感染爆発状態に陥っている中国ですが、習近平政権がまたも「暴挙」に出たようです。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・黄文雄さんが、中国当局が新型コロナの変異株出現を隠蔽するかのような「情報統制」をかけ始めたニュースを紹介。さらに失敗ともいうべき新型コロナ対策により、習近平指導体制が大きく揺らいでいるとの中国人政治学者の指摘を取り上げるとともに、日本をはじめ世界各国に対しては、さらなる防疫の強化を呼びかけています。

※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2022年12月28日号の一部抜粋です。続きはご登録の上、12月分のバックナンバーをお求め下さい。

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プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【中国】コロナ死者急増で中国に万人坑が出現。変異株が再び世界を襲う可能性

中国、新型コロナのゲノム解析禁止 感染爆発で変異株の情報統制か

中国で新型コロナウイルスの感染爆発が止まりません。中国のゼロコロナ政策に抗議する「白紙革命」以後、中国政府はゼロコロナ政策を急速に緩和し、無症状者はコロナ患者にカウントしないと言い出したと思えば、無症状者は仕事に行けという通達を出すまで、ほぼ180度に近い方針転換を打ち出すようになりました。

対策緩和後に感染拡大の中国 地方政府では職場復帰促す動き

中国では政策が極端から極端へと揺れ動くことがしばしばあり、これは「中国の振り子」と言われてきました。毛沢東時代に自力更生を謳い大躍進政策や文化大革命を推し進めていた一方、毛沢東死後は改革開放という真逆の他力本願政策へと転換したこともそのひとつです。

ところがあまりにも急速な転換により、今回はかえって感染爆発を引き起こしてしまいました。これまでのゼロコロナ政策により集団免疫の獲得に至っていなかったことや、欧米のワクチンに比べて中国ワクチンの有効性が低いことなどが挙げられていますが、加えて、もっとも恐ろしい疑いは、新たな変異ウイルスの登場です。

変異ウイルスの発生を恐れる中国政府は、なんと、コロナウイルスのゲノム解析を禁止してしまいました。変異ウイルスに備え、抑えるのではなく、変異ウイルスの存在を知られないように情報封鎖するというのです。世の中に知られないことは「世の中に存在しないこと」だという、中国共産党の伝統的な考え方です。

中国では、中国共産党の中央指導部の醜聞ニュースや批判記事は絶対に出ません。党の失政は世の中に知られないので、「党の失政はない」ことになるわけです。だから中国共産党は絶対無謬な存在であり、党の指導が絶対であることが憲法に明記されているのです。

同じことを新型コロナウイルスでも行っているわけですが、人間と違うのは、新型コロナウイルスは中国共産党の命令を聞かないことです。どんなに「なかったこと」にしても、変異株は生まれるでしょうし、どんどん拡散してしまいます。

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小泉進次郎が統一教会の言いなりに?文鮮明との“奇妙な一致”が話題、徹底比較で見えた意外な事実とは

旧統一教会の古参幹部による告発が波紋を呼んでいる。昨年12月28日放送のBS-TBS「報道1930」で、統一教会日本支部の元幹部・阿部正寿氏が、教団への多額献金の原因が「文鮮明教祖の過酷な献金要求にあった」と証言した。日本で初めて行われた合同結婚式の参加者であり、古くから教団の実情を知る元幹部の発言は、今後の統一教会問題に大きく影響しそうだ。そして、阿部氏が明かした教祖の文鮮明の「日本国民は多すぎるから5000万人くらいにしたほうがいい」発言で、とばっちりを受けているのが自民党所属の衆議院議員、小泉進次郎氏だ。進次郎氏は過去に教祖の文鮮明と同じような発言をしており、「もしかして進次郎も壺?」「まるで文鮮明」と、統一教会との関係を疑われてしまっている状態。進次郎議員は何を発言していたのだろうか?

旧統一教会の文鮮明「日本の人口は5000万人にすべき」

28日の「報道1930」は、「最古参教団元幹部が初証言/安倍家三代と旧統一教会」と題し、旧統一教会の古参幹部である阿部正寿氏がVTR出演した。

阿部氏は、岸信介元首相が大会推進委員長だった「世界反共連盟(WACL)」(1970年、日本武道館)の世界大会で責任者を務めている。

統一教会の関連団体「国際勝共連合」の事務総長などを歴任し、教団と安倍一族との関係を最もよく知る人物として知られている人物だ。

現在85歳になる阿部氏は、多額の献金で苦しむ信者への贖罪のために今回、教団の実態を暴露したという。

阿部氏は、同番組のVTRで「日本で多額の献金集めが行われるようになった元凶は、教祖の文鮮明と韓国統一教会だ」と明言した。

教団の権力は教祖の文鮮明に集中しており、当時、教祖の発言には誰も逆らえなかったという。

教祖の文鮮明は「献金を持ってこい。300億持ってこい」などと要求、「もし日本がこの献金を全うできなかったら日本は滅びる」と脅し文句をかけた。

そのため、日本人の信者は借金をしてでも献金に応じざるを得なかったのが実態だ。

阿部氏は、文鮮明を教祖として尊敬していたものの、一方でその「反日思想」に反感を覚えていたらしく、

「日本は魚を釣る場所にしたらいい」
「日本の国民は多すぎるから5000万人くらいにしたらいい」

など、教祖の文鮮明が日本を軽視する発言を繰り返していたことを打ち明けた。

小泉進次郎「日本を人口6000万人の国へ」奇妙な一致が物議

この「日本の国民の数はもっと減らした方がいい」と似たような発言をした人物が、我が国にも一人いた。それが小泉進次郎衆議院議員だ。

2016年、東京・港区で行われた講演で進次郎は、歯止めがかからない日本の人口減少について下記のように訴えていた。

「人口減少は不可避です。(中略)だとしたら、今我々が持つべき発想はなんでしょうか。

 

皆さんは将来に悲観的な1億2千万人の国と、未来に楽観的で自信を持つ6千万人の国だったら、どちらの方が未来があると思いますか。

 

極端な例かもしれませんが、私は悲観的な1億2千万人の国より、楽観と自信を持った6千万人の国の方がよっぽど強いと思う 」

産経新聞の記事によると、この発言の直後、会場では万雷の拍手が起きたという。「進次郎は文鮮明の思想に影響を受けている」というネットの噂は果たして本当なのだろうか?

進次郎と文鮮明、両者を徹底比較して分かった「意外な事実」

この進次郎の過去発言と、阿部氏が明かした教祖の文鮮明の「反日発言」が似ているとして、ネット上で「進次郎も壺だったのか?」「この6000万人を進次郎に吹き込んだのは教団関係者では」などと槍玉にあげられている。

進次郎も、同じ自民党の萩生田光一政調会長や細田博之衆院議長のように、統一教会と“ズブズブ”の関係だったのだろうか?

ここは今一度、冷静になって検証する必要があるだろう。まず両者の「理想の日本」像についてだが、進次郎が描く人口は6000万人、一方の文鮮明は5000万人だ。両者の主張には1000万人もの食い違いが生じている。日本国内でいうと神奈川県全体の人口ほどの大きな差が出ているのだ。

しかも、進次郎と文鮮明(統一教会)の関係が「水と油」であることを示すデータはそれだけではない。

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こうして見ると、進次郎の自由奔放な生き方は、結婚・セックス・不倫からファッションセンスに至るまで、純潔を重んじる旧統一教会の教義とはまったく相容れない要素に満ちていることが分かる。

教祖の文鮮明自身はかなりの女好きだったとも言われるが、妻の滝川クリステルと韓鶴子を見るかぎり、好みの女性のタイプが被る心配はない。進次郎が統一教会の影響下にある可能性は極めて低いと言えるだろう。

川口春奈主演フジドラマ『silent』の成功に見る、日本社会の成熟と5つの問題点

切ない純愛ストーリーと若手俳優たちの熱演が相まって、大きな話題を呼んだフジテレビ系ドラマ『silent』。聴覚障がいに正面から向き合った姿勢も高く評価されましたが、識者は本作をどう見たのでしょうか。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では著者で米国在住作家の冷泉彰彦さんが、ドラマの世界観や配役、さらには脚本家の「放言」など5つの点を取り上げつつ、それぞれについての考察を記しています。

※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2023年1月3日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

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フジドラマ『silent』成功の陰にある5つの問題

CXの秋ドラマ、『silent』(村瀬健制作、生方美久脚本)は大成功となり、無事に完結しました。地上波の1クール11回のドラマというフォーマットで、まだ「こんなことがやれた」ということには、深い感慨を覚えます。

このドラマについては、ネット上ではあらゆる観点からの「考察」がされており、脚本や演出に関して、あるいは役者さんの演技などについても、様々な評価がされているので特に付け加えるのは止めておきます。

ただ、聴覚障がいという問題を扱った作品としては、4点指摘しておきたいと思います。

1点目は、作品を通じて描き出された世界観には、障がい者への差別的な視点がかなりの程度、克服されていたということです。特に、中途失聴者の苦悩をしっかり描く中で、生まれつきのろう者の発想との違いなどを、安易な同情心や差別意識とは無縁の向き合い方で描いていたのは素晴らしかったと思います。

このメルマガでは、45年前の同月同日を振り返る「フラッシュバック」という企画を続けていますが、明らかに45年前にはあった障がい者への差別というものが、現在は、かなりの程度克服された社会となっていること、また人々の意識にも成熟が見られることは否定できない事実だと思います。本作もそのような時代を背景をとしており、この点において現代を生きる日本人は自分たちを誇ってもいいと思います。

2点目は、その一方で、ここまで社会を持っていくプロセスにおいて、一時期において「人権」を掲げ、団体を作って運動をしてきた人々には一定程度の功績があるということです。現代の若い世代には、人権を掲げた集団行動には「持てる側が正義を掲げてマウントを取る行動」のように受け取る傾向があるようです。そうした発想法からは、ネガティブに捉えられがちかもしれませんが、人権を掲げた運動があったからこそ、現在の人権が尊重される社会が実現されたわけで、そのプロセスを全面的に否定するのは少し違うと思います。

3点目は、優生思想についてです。主人公の交際相手の家族が、中途失聴者の血縁であることから妊娠中に胎児の異常を心配し、検査を受けた結果、正常と分かって安堵するという演出があります。また、生まれてきたその子には「優生」という命名がされています。このエピソードについては、政治的な批判がありました。また、難聴者のインフルエンサーの方から、正直な感想として強い違和感が表明されていたのも事実です。

【silent】ドラマ9話で炎上してるのみんな知ってた?

ただ、この問題については、CXだから保守に振ったとかそういうことではなく、過去の常識に囚われている層、障がいと差別について真剣に向き合った経験の薄い層までを「包摂する」姿勢として、企画のトータルで考えるのであれば、ギリギリ許容できるように思いました。実は上記の動画のコメント欄で、多くの方が誠実なディスカッションを展開されており、その真剣な姿勢には希望を感じた次第です。

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裁判官や検察官とは明らかに違う。弁護士に「悪徳」な人物もいる理由

難関として知られる司法試験を合格した先にある3つの職業、裁判官と検察官と弁護士に等しく「正義」や「誠実さ」があると考えてはいけないようです。今回のメルマガ『上杉隆の「ニッポンの問題点」』では、著者でジャーナリストの上杉隆さんが、ゲーム感覚で訴訟を楽しむ人もいるという弁護士の仕事の本質を紹介。次号以降のメルマガでは、100人以上の弁護士と知り合ってきたなかで遭遇した「悪徳弁護士」について具体的に記していくことを予告しています。

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私の出会った悪徳弁護士たち

法曹界は大抵の人々にとって縁遠い存在だ。裁判所のお世話になることもなく、検察官に追われることもなく、弁護士に依頼しないで一生を終える人が大半だ。日本ではとくにそうだろう。

だからだろうか、法曹三者である裁判官と検察官と弁護士の違いについて理解していないひとが意外に多い。法曹三者と呼ばれるこの3つの職業は、ともに難関の司法試験を通過して、社会正義の実現のために働いているとされることから、同じような職業だと思われているようだが、実態はかなり異なっている。

あえて類似を求めれば、裁判官と検察官の職能は近いのかもしれない。世のため人のために働くことが、ともに職業倫理上の前提としてあり、たとえそれが建前であっても、表立って悪を演じることはない、という意味で同類だ。それは、ともに公務員であるという職業上の理由があるがゆえかもしれない。

一方で、弁護士は違う。海外の映画やドラマでもみられるように、カネや勝負のためならば手段を択ばない悪徳も一定数いるし、むしろ必要悪として存在を容認されている。その種のモラルの欠落した弁護士が存在するも社会の現実だし、弁護士稼業がビジネスである以上、避けられないことなのかもしれない。

もちろん、裁判官や検察官の中にも「偽善」が混じっていることもある。だが、その割合は弁護士ほどではないし、仮に悪を為したら、弁護士ほど容易くは済まないであろう。もちろん、弁護士にも懲戒請求制度はあるのだが……。

さて、そもそも、弁護士は、誠実である必要があるのだろうか?結論をいえば、その必要はない。そう、これこそが日本人が弁護士にもつ幻想、というか誤解なのだ。

リテラシーの高いひとは、弁護士がかなずしも正義でないことを知っている。弁護士はクライアントに忠誠を誓い、その利に沿えば成功だし、法廷でのゲームに勝てばよいのである。極論だろうか?いや、国選弁護人が、殺人者や極悪人の代理人をしなくてはならない理屈を考えれば、自明ではないか?

つまり、弁護士によっては、誠実な社会正義の実現とは無縁の、エゴに忠実な職業として働いている者も少数ながらいることはいるのである。そうした意味で弁護士稼業はソフィスト的であることが許されている、現代的な職業のひとつともいえるのではないか。

そして、そうした弁護士の中には、周囲の人間の尊厳や人権や生活を壊してまで、ゲーム感覚で訴訟を楽しむ輩が存在する。代理人としては優秀なのだろうが、果たして人間としてはどうだろうか?無関係の他人の幸せを破壊しておいて、許される職業などない。だが、実際はいるのだ。

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