シリコンバレーに勝てるのは「高専」だけ。世界的エンジニアが重大提言、日本を救うIT学園都市構想の中身

あらゆる物事のデジタル化が猛スピードで進む昨今、日本に不足しているのがそれらを自在に操る人材。そんな我が国の存亡にかかわる大問題を解消する妙手はないものでしょうか。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』では、Windows95を設計した日本人として知られる中島聡さんが、自らが温めていた「IT学園都市構想」を紹介。日本中に作るべき、即戦力の「英語が使えるソフトウェア・エンジニア」を大量に生み出す仕組みを具体的に解説しています。

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

私が考えた「IT学園都市構想」と日本の問題点

先日、シンギュラリティ・ソサエティ経由で、超教育協会というところから、オンラインシンポジウムでの講演の依頼がありました。主な視聴者は、教育関係者、自治体、保護者とのことなので、以前から考えていた「IT学園都市構想」を話そうと考えています。このメルマガでも、一度「質問コーナー」で「ソフトウェア学園都市」として以下のように紹介したことがあります。

これからますます重要になるソフトウェア・エンジニアを養成するための高専(5年生)を、全寮制で、日本各地(10~20箇所)に作るというアイデアです。それも、東京近郊、大阪近郊などはあえて避け、少子高齢化と過疎化に悩む地方自治体に、国のお金で立派な教育施設を作るのです。

 

最初の2年間は徹底的に英語と数学を叩き込み、残りの3年間は Coursera などのオンラインコースを活用して、コンピュータ・サイエンスの英才教育を施すのです。オンラインコースを活用する理由は、英語で学んで欲しいのが一番の理由ですが、コンピュータ・サイエンスを教えることが出来る教師不足を補う面もあります。

 

門戸は理数系の強い子供たちに大きく開き、成績が良い子には返済不要な奨学金を渡します。それと並行して、各学校の周りにオフィスパークと住宅地を作り、そこにベンチャー企業を誘致します。

 

卒業した子供たちが、それらのベンチャー企業で働くことはもちろんのことですが、そのままその場所に残って、海外のソフトウェア企業でリモートで働くことも可能なので、そんなライフスタイルを魅力的にするための工夫もとても重要だと思います。

 

ちなみに、学園都市の中は、一般の自動車は入れず、乗り放題の自動運転バスが24時間提供されており、歩行者・自転車・車椅子が安全にどこでも移動出来る環境が整備されています。

 

学園都市の外側には、農作地が広がり、地産地消の維持可能な社会を目指します。ただし、労働者の高齢化が進む日本の農業は、今の形のままでは成り立たないので、彼らの持つ(野菜や食肉を作る)ノウハウを失わずに、いかに大規模化・自動化するかが成功の鍵を握るだろうと思います。

この記事の著者・中島聡さんのメルマガ

プーチンの大嘘。国民が餓死しないだけの国に成り下がったロシアの落日

西側諸国によるロシアへの経済制裁開始から1年余り。この間、「返り血覚悟」とも言うべき厳しさをもってプーチン政権と対峙してきた民主主義国家サイドですが、その効果は十分に発揮されているのでしょうか。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、アメリカの有名大学教授が語ったロシア経済の実状を翻訳・要約して紹介。さらに北野さんがロシア在住時の友人知人から得た現地の情報と併せて、ロシア国民の暮らしと国家としてのロシアが置かれている現状を考察しています。

イェール大学教授「ロシア経済」の実状を語る。いまロシア国内はどうなっているのか?

ロシアは昨年2月24日、ウクライナへの侵攻を開始しました。それで、日本と欧米は、ロシアに厳しい制裁を科した。1年以上が過ぎて、ロシア経済はどうなっているのでしょうか?

私は、モスクワや極東の知人、友人からいろいろ聞いています。皆口をそろえていうのは、「インフレはあるが、物が不足していることはない」ということ。つまり、日常生活で困っていない。

その一方で、自動車、電車、航空機などは、どんどん大変になっているようです。ウクライナ侵攻前、ロシアでは日系、欧米系を含む20の自動車工場が稼働していましたそれが今では、ロシア系2、中国系1工場しか操業していません。しかも、ロシアの国産自動車にはエアバッグがついていない。技術がないので、そうなっているのです。

また、ロシア国内を飛んでいる旅客機は、ほとんどボーインクとエアバスです。ウクライナ侵攻後、リース会社は、「航空機を返してください」と要求した。するとロシア政府は「返さなくてもいい」、つまり「盗んでもいい」とお墨つきを与えてしまいました。

ですが、部品が入ってこないのは致命的です。JALの友人から聞いたのですが、JALの従業員は会社から、「絶対にロシア・アエロフロートの飛行機に乗ってはいけない。落ちる可能性が高いから!」と警告されているそうです。皆さんも覚えておきましょう。

イェール大学ジェフリー・ソネンフェルド教授の意見は? ←h3タイトル

これに関連して、ドイツDW3月5日付にイェール大学経営大学院のジェフリー・ソネンフェルド教授の見解が載っていました。

Профессор из Йеля: Путин выдумывает данные о ВВП России

内容を要約しておきましょう(※ 逐語訳ではありません)。

DW 「世界銀行は昨年4月、ロシア経済は2022年、11%減少すると予測していました。しかし、実際は2.1%の減少にとどまっています。IMFによると、今年は0.3%成長するそうです。ロシアは、制裁に対応できているということでしょうか?

 

ソネンフェルド教授 「世銀やIMFのデータは完全に間違っています。というのも彼らは、ロシア国家統計局のデータに基づいているからです。

 

IMFや世銀の幹部は言いませんが、彼らはロシアの現在の輸出入量についてまったくわかっていないのです。なぜなら2022年の第2四半期、ロシア政府は統計を公表するのを止めたからです。

 

つまりIMFと世銀が受け取っている数字は、勝手に作られたものなのです」

このソネンフェルド教授の指摘は本当です。NRI2022年9月9日付(「ロシア経済指標の信憑性」)を見てみましょう。

ロシアの主要な経済指標はウクライナ侵攻後に公表が停止されたため、ロシア経済の実態は外から見えなくなっている。ロシア国家統計局、ロシア中央銀行などの公的機関は、輸出入、債務、原油生産量、銀行、航空会社や空港の利用者数など、それまで定期的に公表していた指標の公表を次々に停止した。先進国側に手の内を見られないよう、弱みを見せないようにするための戦略である。

アジアから“厄介者扱い”される日本。台湾問題で「取るべき態度」とは?

3選を果たした習近平国家主席が、13日の全国人民代表大会の閉会にあたり演説した内容について、日本のメディアは「台湾統一」を見出しにして「有事」を匂わせています。しかし、中国が軍事力を行使する可能性があるとすれば、台湾側が独立を宣言する場合だけと解説するのは、多くの中国関連書を執筆している拓殖大学の富坂教授です。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では、台湾側にそうした動きをしないように諫めることこそ日本が取るべき行動で、米国に加担し争いを煽るような行動は、中国だけでなくアジア諸国からも疎まれると警告しています。

いよいよ台湾が変わり始めたなか、日本が「台湾有事」を叫ぶことの不思議

昨秋の20大(中国共産党第20回全国代表大会)が閉幕した後、日本では強面・習近平が強引に台湾を取りに動くともちきりになった。多くのメディアは中台を「侵攻ありき」で報じるようにもなった。

だが筆者は、むしろ逆に習近平政権が、台湾に対して融和的なシグナルを送り続けていると伝えてきた。代表的なのは近著・『それでも習近平政権が崩壊しない4つの理由』で詳しく記した。とくに2019年から、中国に顕著に見られる変化だからだ。

この融和の流れは今月開催された全国人民代表大会の李克強総理による政府活動報告にも引き継がれた。台湾に触れた部分は淡白で素っ気ないものだった。ではなぜいま中国はそうした選択をしたのだろうか。一言でいえば、それが「合理的」だからなのだ。

習近平には、自らの手で中国を世界一の大国にするという野心があり、その目標の実現の可能性は決して低くない。中国を世界一にした指導者として歴史に名を残す栄誉は、台湾統一の功績にも勝るとも劣らない。それを成し遂げるためには、中台関係が静かである必要がある。つまり現状維持ならば御の字なのだ。

中国がそう考えれば、基本的に現状維持を望む台湾の人々のニーズとも合致する。逆にもし、中国が統一を迫れば、台湾の人々は抵抗は必至だ。侵攻などすれば中国が被るダメージは計り知れない。もちろん「中国を世界一にする夢」は絶望的になる。損得を考えれば侵攻のメリットはない。

だが、それでも最後の最後の手段として武力行使の可能性はわずかながら残される。最も危険が高まるのは、どんなときなのか。端的に言えば、「台湾が『自分たちは中国ではない』と宣言し、台湾人が中国人ではなくなる」ときだ。

台湾が焦土化する可能性さえある宣言なので、民進党とて軽々にできることではないはずだが、内政という変数が絡めばやっかいである。総統がその地位を脅かされたり、与党が下野の危機に直面したときには、生き残りをかけて毒まんじゅうを食らうことも考えられるからだ。つまり、台湾海峡の平和は国民党と民進党の争いをいかに理性的な範囲にとどめられるかにかかっているのだ。

この状況下でもし日本が、口先だけではなく本当に台湾有事を懸念し、地域の大国としてアジアの火種をコントロールする責任を果たそうとすれば、すべきことは一つしかない。

この記事の著者・富坂聰さんのメルマガ

日本で地方移住したい人の前に立ちはだかる「仲間意識」という高い壁

せわしない都会から地方へ移住する流れが日本国内で数年前から出てきているようですが、イメージと現実のギャップを憂う声も多く聞かれます。今回のメルマガ『東南アジアここだけのお話【まぐまぐ版】』では、マレーシアに11年以上在住する文筆家で編集者の、のもときょうこさんが、日本ではかなり極端な「イニシエーション(通過儀礼)」があるとして、地方移住の大変さの理由について語っています。

【関連】日本人には「会社員」と「会社員以外」という2種類の人間がいると感じた理由

「うちに来て欲しいけど、あなたの人格は求めていないです」と人を呼ぶのは無理ゲーだと思う件

地方移住の厳しさが問題になっているけれども、

・地方移住して労働してほしい
・国を支えるために子どもを産んで欲しい
・海外から優秀な若者に来て働いてほしい

根っこは全部同じで、価値観を変えず「経済的な価値『だけ』を求めて、人間を迎え入れる」のは実はたいへん難しいのでは、と思います。

最近、東京から地方への交付税も話題ですが、いくらお金をばら撒いてもソフトが変わらない限りはほぼ無駄な気がします。

「来て欲しいけど、あなたの人格を求めていない」が本音

上記3つに共通するのは、暗黙の「来て欲しいけど、あなたの持ち込む文化や人格は求めていない。うちの世界を乱さないで」です。「我が家の家風に染まってね」です。

ある程度はどの国でも「郷に入れば郷に従え」は言えます。しかし日本の場合、これがかなり極端で、仲間に入る「イニシエーション」があったりします。

これは日本の組織の大きな特徴ではないのだろうか。以下は永見薫さんのツイッターより引用です。

子どもをうるさいと感じる人が多いのも、同じ理屈で「郷に入れば」の「郷」のルールが厳しすぎるからだと思う。

日本の大学で大した教育をしないのは、企業側から「生意気な知恵をつけてもらったら困る。我が社に染まってもらうため、真っ白なまま来てください。うちで教育します」の思想があるんでは。

私が最初に入った会社には挨拶の仕方から社歌の歌い方、マナーに至るまで徹底した社員教育がありました。

だから転職がやりにくいです。文化の違いを受け入れてもらうのに時間がかかる。書籍にも書いたけど、中途で入ると「あいつはプロパーじゃない」と差別される現実がありました。

海外大卒が「知恵をつけて生意気だ」などと言われて敬遠されるのもこれですね。

「考える力」なんて社会が求めてないので、いくら教育を変えようとしても無駄です。親は社会全体での本音と建前に気づかないとなりません。

一方で、マレーシアで勤めた外資系に入ってくる新卒たちは、即日「即戦力」です。私はマーケティングにいたのですが、大学でそれなりにSNSマーケティングなどを学び、実践も積んできていて、私が教わる始末でした。

もうなんというか、全然違う。異世界でした。

この記事の著者・のもときょうこさんのメルマガ

ChatGPTの活用法ってなあに?ChatGPT自身に聞いてみた結果…

いま話題のチャットGPT(ChatGPT)、あなたはもう使ってみましたか? 多くの人たちが楽しんでいるようですが、メルマガ『j-fashion journal』の著者でファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さんも、チャットGPTに夢中になっている一人。今回、坂口さんが「チャットGPTに聞いてみた」いくつかの質問と回答を紹介しています。

チャットGPTを理解するためにチャットGPTに聞いてみた

こんにちは。

チャットGPTが熱いです。本当に自然な文章で会話ができます。普通のアドバイスなら、専門家に聞く必要はありません。

逆に、専門家の一人としては、いかに適切な質問をするか。その回答が妥当かどうかを判断して、足りなければ、追加の質問をすることが求められるでしょう。

今回の原稿はほとんどが、チャットGPTが書いたものです。凄い時代がきました。

1.チャットGPTとは?

チャットGPTは、OpenAIが開発した自然言語処理技術の一種です。GPTは、「Generative Pre-trained Transformer」の略称で、Transformerと呼ばれるニューラルネットワークの一種を使って大量の文章データを学習し、文章を自動生成する技術です。つまり、大量の文章を読み込み、それをもとに文章を生成することができます。

チャットGPTは、GPTを応用した人工知能の一種で、人間と自然な対話をすることができます。例えば、自動応答システムやチャットボット、音声アシスタントなどに使用されます。一般的なルールベースのシステムよりも自然な表現ができ、AIが人間と対話する上での課題の一つである「自然さ」を克服することができるとされています。

2.チャットGPTの活用法は?

チャットGPTには、多岐にわたる活用法があります。以下に、一例を挙げてみます。

1.チャットボットとしての活用

チャットGPTを用いて、自然な対話を行うことができるチャットボットを開発することができます。例えば、カスタマーサポートの自動応答システムなどが挙げられます。

2.自然言語生成モデルとしての活用

チャットGPTを用いて、文章の自動生成を行うことができます。例えば、小説や詩、ニュース記事などを生成することができます。

3.質問応答システムとしての活用

チャットGPTを用いて、自然な言葉で質問をすることができる質問応答システムを開発することができます。例えば、検索エンジンの質問応答機能などが挙げられます。

4.意思決定支援システムとしての活用

チャットGPTを用いて、自然言語での問い合わせに対し、適切な回答や解決策を提供することで、意思決定を支援するシステムを開発することができます。

この記事の著者・坂口昌章さんのメルマガ

WBC栗山英樹監督が明かす「伸びる選手、伸びない選手」の違いとは?

盛り上がりを見せているWBC。侍ジャパンは現在4戦全勝の快進撃で1位通過を果たしています。今回のメルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、そんな侍ジャパンを率いる栗山英樹監督のインタビューを掲載。伸びる選手と伸びない選手の違いについて明かしています。

WBC「侍ジャパン」栗山英樹監督の指導力に迫る

いよいよ熱い闘いの幕が上がった第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。

「侍ジャパン」を率いるのは、『致知』の愛読者でもある栗山英樹監督です。栗山監督はいかに自身の指導力、選手育成力を培ってきたのでしょうか。

本誌インタビューよりその原点をご紹介します。

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──栗山監督はプロ野球選手になりたいという夢は、いつ頃からお持ちでしたか。

栗山 「物心ついた時からそう思っていました。というのも僕らの世代は野球しかなくて、しかも王さん長嶋さんの時代だったので、プロ野球選手になりたくてたまらないという感じでしたね。

ただ、大学在学中には教員免許を取って一度は教員になろうと考えたのですが、どうしてもプロ野球選手になることが諦めきれなかった。それでプロチームの入団テストを受けて、ヤクルト・スワローズにドラフト外での入団が決まりました」

──夢に見たプロの世界はいかがでしたか。

栗山 「失敗したな、と思いました」

──失敗した?

栗山 「こんなすごい人たちが集まるようなところに入っちゃいけなかったというのが、正直な思いでした。そう思ってしまうこと自体問題でしたけど、それくらいプロの世界というのは才能の世界なんだっていうことをまざまざと感じさせられましたね。

さらに2年目にはメニエール病といって、平衡感覚が狂う三半規管の難病に罹ってしまい、現役時代はずっと苦しめられました。ただ、それも含めて僕の才能なんだというふうに受け止めようとはしていましたね」

──特に影響を受けた人物はいらっしゃいますか?

栗山 「それは当時2軍監督だった内藤博文さんですね。内藤さんは巨人にテスト生として入団した選手の中で、初めてレギュラーになった方でした。当時結果を出せずに苦しんでいた僕に対して、内藤さんは『人と比べるな』って言ってくれたのが、僕にはすべてでした」

社員のやる気と売上が低下する会社。経営者が見えていない視点とは

店舗を拡大しようと考える飲食店経営者は多いと思いますが「そこには5店舗、7店舗の”壁”がある」と、無料メルマガ『飲食店経営塾』の著者で飲食店コンサルタントの中西敏弘さんは言います。順調に店舗を拡大できるお店とそうでないお店の違いは何なのでしょう? 事業拡大を考える経営者が持つべき視点を解説します。

新しい価値観の流入がもたらす意外な落とし穴

3~5店舗、そして、7店舗と店が増えていくと必然的に「人」が必要になります。そのため、中途採用をどんどん進めていくことになるのですが、この辺りから、それまで順調に会社が成長していたものが、停滞しはじめます。

創業時から経営者とスタッフが、夢と目標を語りながら同じ目標に向かって時間を共にします。これが「同じ価値観」を共有することに繋がり、同じ思いで同じ目標に向かって働くからこそ、それがお客様の笑顔につながり、結果、順調に売上が上がり、店が増えていくのです。

しかし、店が増えるとともに、徐々に人が増えだすと、「今までにない価値観」が社内に流入してきます。

「他の会社ではこうだった!」
「こんなやり方はおかしい!」
「もっといい待遇で働けるはずだ!」

今までは考えたことのない価値観が社内に入ってくることで、「これでいいのか?」と会社内がバタついてくるのです。

同じころ、店が増えてくると、経営者自身もこれまでのように店でスタッフと一緒に働く時間が少なくなり、次第に話す時間も減り、スタッフと「共にする時間」が徐々に少なくなってきます。これがスタッフに「不安感」をもたらすようになります。経営者自身は何も変わっていないのに、

「社長は最近変わった。社長は何を考えているか分からない」

なんてことを言いだすスタッフが出てきます。

そんな時に、ちょうど新しい価値観が社内に流入することで「これでいいのか?」「社長だけがいい思いをして、俺たちはもしかして損していないか?」という感情が芽生え、それが不安な精神状態から「不信感」「不満」へと変化し、最悪の場合、それまで一緒に頑張ってくれた古参社員が離職してしまうケースもあります。

こうなると、社内がグラつき始め、スタッフのやる気が低下し、結果、店の質が低下し、売上も徐々に低下するという事態を招いてしまうのです

こんな事態を招かないようにするには、「自分たちの価値観」を明確にし、これを皆で共有することが大切になってきます。例え新しいスタッフが入ってきても、「他がどうであろうと俺たちはこうなんだ! この価値観に同意できないなら一緒に働けない」と、どんなに優秀なスタッフだったとしても、このような毅然とした態度で接したり、入社も断るぐらいの姿勢でいれば、会社がバタつくことはありません。

また、価値観や方針が明確であれば、古参社員も「不安」に感じることも少なくなるでしょうから離職も減らせますし、スタッフのやる気を削ぐこともありません。誰でもそうですが、自分たちの未来や会社の方針が不明瞭であれば、やる気はどうしても下がってしまいますよね。

だからこそ、経営者は、価値観や方針、自分たちの今後の進むべき道を皆に分かりやすいように明確に示すことが大きな仕事であり、これができなければ、経営者としての役割を果たしていないといっていいでしょう

この価値観が経営理念であり、行動指針であり、会社のビジョンなのです。これを明確することを私は「軸をつくる」と表現しているのですが、「軸」がしっかりとしていれば、人や店が増えても、一時的に会社や店が揺らいでも、「軸」に立ち返りさえすれば、店の売上が一気に低下する、店の質が一気に低下するといったことは避けることができるのです。

ですから、飲食店での多店舗化を考える場合、3~4店舗の時点から私はこの「軸をつくる」ことを推奨し、私のご支援先では必ず「軸つくり」からコンサルティングをスタートさせています。

この「軸」を当社では、「72の視点からの経営マトリクス」にまとめ上げ、会社としての考え、店の守るべきもの、店のコンセプト、スタッフのあり方などを1枚のシートにまとめていただいています。

1枚でまとめてあるため、自分の会社・店を俯瞰しやすく、また、持ち運びもたやすく常に「軸に立ち返りやすい」というメリットがあります。

この当社独自開発した「72の視点」からの経営マトリクスを含めた、経営方針書の策定方法が学べる講座が、来月4/10に開催する「経営方針書策定講座」です。「人を活かす多店舗化」を推進したい方は、まずは、会社の方針を明確にすることから始めてみませんか?

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噛む力が弱くなった訳は火を使った料理?池田教授が考える「人類の自己家畜化」

ヒトにはほかの霊長類が持つ「噛む力」を強くする遺伝子がないそうです。そんな人類が生きていくことを可能にしたのが、火を利用した「料理」だったと考えるのは、CX系「ホンマでっか!?TV」でもおなじみの池田教授です。今回のメルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』で池田教授は、イノシシを家畜化したブタに起こった変化がヒトにも起きたと仮定し「人類の自己家畜化」について考察。さらに、近年の医療の進歩によって「家畜化」に生じている新たな側面についても伝えています。

本気で考える人類の「自己家畜化」への道

前回は、人類の自己家畜化は農耕を始めてから起こったという話をした。

家畜化すると食性が変わり、それに合わせて、形態が変化する。オオカミからイヌに変わった結果、顎や歯が小さくなり、側頭筋や咬筋も縮小した。これはエサが柔らかくなって、噛む機能が退化したためだと考えられる。

ヒト以外の霊長類はMYH16(Myosin Heavy Chain 16)と呼ばれる、側頭筋と咬筋を強靭にする遺伝子を持っているが、ヒトにはない。200万年くらい前に突然変異によって消失したと考えられる。人類が山火事などで自然発火した火を使えることを覚えたのは、MYH16の喪失と呼応しているように思える。

火を使えば食材が柔らかくなり、顎の筋肉は強力である必要はなくなる。火を使うことを覚えたのはホモ・エレクトスの時代だったようだが、ホモ・サピエンスが自ら火を起こして日常的に使えるようになったのは12~13万年前のことだと言われている。

火の使用を覚えてから、人類は火を用いて料理を始めたのだろう。ホモ・エレクトスの歯の付着物から、加熱処理なしには食べるのが難しかったであろう硬い肉や根菜の断片が見つかっている。MYH16遺伝子の消失は突然変異による偶然であるが、これが余りにも非適応的な変異であれば、集団中に広まらない。火を使って料理をすることにより、食べ物が柔らかくなったので、噛む力が弱くなっても、生きるのに差し支えなくなったのだ。

多くの家畜は人間によって食性を変えられることにより、形態が変化するが、人間は、自ら料理をすることにより食性を変えて、これに呼応して形態が多少変化したのである。これも広義には自己家畜化と言えないこともない。イノシシを家畜化したブタは自ら動き回ってエサを摂る必要がなくなったので、歯や顎といった咀嚼器官が退化傾向を示し、鼻先が短くなった。これはオオカミからイヌ、あるいはサルからヒトへの変化と軌を一にしている。

家畜化に伴って、イヌやブタは周年繁殖をするようになったが、これも何時でもエサがあることと関係している。ヒトもかつてエサの供給量が季節によって大幅に異なっていた時は、季節繁殖をしていたのかもしれない。しかし、ニホンザルは季節繁殖、チンパンジーは周年繁殖をすると言われているので、ヒトの周年繁殖はヒト以前からの習性であった可能性もある。そうだとすれば、ヒトの周年繁殖は自己家畜化とはとりあえず無関係だ。

この記事の著者・池田清彦さんのメルマガ

それは「捏造」ではないのか。高市早苗が放った過去イチ番の大問題発言

13日に行われた参院予算会議で、高市早苗氏が存在を否定し続けてきた放送法を巡るレクについて、「あった可能性が高い」とした総務省サイド。いよいよ追い詰められた感のある高市氏ですが、この騒動、一体どのような展開を見せるのでしょうか。今回のメルマガ『uttiiジャーナル』ではジャーナリストの内田誠さんが、高市氏に関する数々のエピソードを紹介しつつ、騒動の背景を分析。その上で、今後の注目点を記しています。

辞職するものか。錯乱状態の高市早苗氏「行政文書」騒動の背景

そういう大きな問題が二つあって、それらについては過去の記憶を掘り返してもう一度考え直すということをしなければいけない。だから1年に一回、同じ日付の日が廻ってくるのだと思いますけれど。そういうことだと思います。

それからもう一つ。野球の情報があまりに楽しくてあまりに賑々しいので、ついつい忘れてしまいそうになるのが、高市早苗さんの話ですね。冒頭にお話ししようと思っていたのは、その高市さんの話です。

今問題になっているのは総務省の役人からリークされたとおぼしき文書、これは立憲民主党の小西議員が国会で提示したわけですけれど。これについて少なくとも自分について書かれているところはすべて捏造だと、高市さんが言い放っていたわけですが、この文書自体は当然、現在の総務大臣である松本大臣が国会の答弁で、これは本物の行政文書であることを認めた。

認めたにもかかわらず、そこに書かれている内容は捏造されたものだと言って、捏造でなかったら議員も辞める大臣も辞めると言っていた高市さん、そうすることなく、逆に「辞めるものか」と言わんばかり。この問題をゆっくり考えたいなと思っております。

色んなところで色んな人がこれに関して既に発言されていると思いますが、高市さんの現在の政府部内でのポジションは、経済安全保障担当、その他たくさん担当が被さっていて、正式名称は「内閣府特命大臣」です。総務大臣ではありません。総務大臣というのは放送行政も担当する大臣ですが、今現在高市さんはそのポジションにはない。

この、高市さんは安倍さんの秘蔵っ子というような形だったと言って良いのですかね。よく分かりませんが、少なくとも安倍さんに期待した保守派が、安倍さんの次に期待する人として急速にクローズアップされ、そして政調会長からですかね、総裁選に立候補することがありました。

それに破れ、さらに安倍さんが死亡する、殺害されることがあり、それ以降、高市さんに対する庇護者、彼女をもり立てようという動きは自民党内で必ずしも強くないのではないかと思います。目立って実力者がバックになっているというような話も聞こえてきませんし、相変わらず保守派の期待は大きく背負っていることは間違いないですが、そのようなポジションにある。

なぜこのタイミングで「放送法4条の解釈を変えた方が良いのではないか」というかつての礒崎首相補佐官でしたか、礒崎さんの求めに応じて色々な議論がされたその模様が80数枚のペーパーになっているわけですが…。

これ、時に問題になっているのは4条の解釈として、あるテレビ局全体が偏向して、何度注意をしても直らないとき高市さんは総務大臣としての答弁で、「停波しないとは限らない」という意味のことを仰った。停波というのは波を止める、つまり放送事業者としての権利を奪う。あんたはもう放送しちゃダメ、ということが総務大臣には言えるのだと。勿論、もっと慎重な言い回しをした上での言い方でしたが、絶対にやらないということではないのだよということを国会でわざわざ発言した。

この記事の著者・内田誠さんのメルマガ

イスラエルとイランで「核戦争」危機。プーチンが招いた地球滅亡の世紀

半年以上に渡り激戦が続く、ウクライナ東部の要衝バフムト。数日中にロシア軍の手に落ちるとの報道もありますが、ウクライナ軍はついにこの地から撤退することになるのでしょうか。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、刻一刻と変化する戦況を詳しく解説するとともに、バフムト陥落の可能性を考察。さらにこの戦争が世界大戦の序章でしかないとして、その理由を明示しています。

ロシア軍「バフムト包囲網」完成真近もウクライナ軍は撤退せず“死守”か?

ロ軍のバフムト包囲網完成真近でも、ウ軍はバフムト撤退をせずに死守するようである。今後の戦況を検討しよう。

ロ軍は、バフムト包囲を完成させるために、兵力と砲弾などを集めているようだ。

そして、ウ軍も増援部隊を出しているが、それでもロ軍大規模攻勢の成果がバフムトで出ている。ウ軍は、バフムトから撤退して、チャンプ・ヤールに新しい防衛線を作っているが、当面はバフムトを死守するという。

ロ軍は、クレミンナやドネツクの攻撃要員もバフムトに回しているようだ。多くの方面で攻撃が少なくなっている。人海戦術ということは、人的資源を集中して、ウ軍の数倍以上の人員を集める必要がある。

ウ軍も大増援部隊を出して、ロ軍の人海戦術に対抗するので、ロ軍も人員を集める必要になる。そして、人的被害を無視して進撃スピードを上げるしかない。ワグナー軍の主力部隊を投入したことで、巧みに前線を突破していく。

ウ東部軍広報官セルヒー大佐は、「バフムトでの戦闘は極めて激しく、ワグナー軍は高練度の主力兵士たちを投入している」と述べた。

このため、ワグナー軍は、M03号線を超えて西側のベルキウカを占領し、トボボ・バシリフカも占領した。そこを超えて、地方道00506線を切りにきている。しかし、カザリジネスクへの攻撃は下火になっている。この方面の兵力をトボボ・バシリフカ攻撃に差し向けたようである。トボボ・バシリフカ占領後は、再度カザリジネスクを攻撃している。

戦術の柔軟性が高いワグナー軍

また、ロ軍とワグナー軍は、ヤヒドネを占領したが、その先には前進できないのでバフムト方向に前進して、金属加工工場付近でウ軍と戦闘になっている。現在はワグナー軍の第3波が、ロ正規軍で置き換えられつつある状況であり、ウ軍もここに大部隊を送り、攻撃を抑えている。ワグナー軍の兵力は、トボボ・バシリフカとバフムト東部に集中しているのであろう。

ウ軍陸軍司令官のシルスキー大将は、バフムトに滞在し「まもなく始まる反転攻勢まで時間を稼ぐ必要がある」と部隊を鼓舞し、ロ軍の侵攻を食い止める姿勢を強調し、さらなる増援でバフムトを防衛するようである。

しかし、チャンプ・ヤールにあった大隊司令部が砲撃されて、大隊司令官が死亡したことで、これも関係しているようである。

ワグナー軍は、戦術の柔軟性が高いので、ウ軍もおちおちできない。トボボ・バシリフカの陥落で、メインのM03補給路だけではなく、地方道00506道も切断される可能性が出てきた。

この記事の著者・津田慶治さんのメルマガ