漫画家も廃業危機に?6割超の国民が「経済的ゆとりと見通しが持てない」と答えた内閣府「世論調査」の逆ばかりを打つ岸田内閣の無見識

大企業の賃上げがメディアで大きく伝えられる一方で、ほとんどの国民が豊かさを実感できないでいる我が国。しかしそんな声は岸田首相にはまったく届いていないのが現状のようです。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、「経済的なゆとりと見通しが持てない」との回答が6割を超える内閣府の世論調査の結果を一切顧みないかのような現内閣の姿勢を強く批判。「小学生でも分かること」ができないどころか逆打ちばかりを行う首相の「聞く力」を疑問視しています。

※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:内閣府の世論調査

賃上げするのは大手だけ。賃上げの原資すら事欠く中小企業

大企業の春闘は軒並み満額回答、中には労組側の要求額に色をつけて回答する自民党スポンサー企業まで出て来る始末で、大企業の平均賃上げ率は昨年を上回る5%超を達成したそうです。中小企業も連合の芳野友子会長が、平均賃上げ率は2013年以降で最高の4.5%となる見込みだとドヤ顔で述べました。

そして、これらの状況を受け、日銀の植田和男総裁は3月19日、「賃金と物価の好循環を確認し、2%の物価安定目標が持続的、安定的に実現して行くことが見通せる状況に至った」と述べ、アベノミクスの成果捏造のために前任の黒田東彦総裁が意地になって続けて来たマイナス金利などの金融緩和政策を「解除する」と宣言しました。

しかし、実質賃金は相変わらず22カ月も連続で絶賛マイナス中ですし、植田総裁の言うような「賃金と物価の好循環」など、日本のどこにも見られません。そこで植田総裁の発言を再確認してみると「2%の物価安定目標が実現した」ではなく「2%の物価安定目標が実現して行くことが見通せる状況に至った」と言っていたのです。つまり、簡潔に言えば「見切り発車」というわけです。

事実、5%超の賃上げ率を達成したのは「日本を代表する大企業」だけですし、それも円安の恩恵を受けている輸出企業を中心とした話なのです。中小企業に至っては、連合に加盟する中小企業のうち「賃上げする」と回答したうちの約2割、777社の賃上げ率の平均が4.5%という話なのです。

ちなみに、城南信用金庫と取引のある東京都と神奈川県の中小零細企業811社に「今春の賃上げ」について質問した東京新聞の2月のアンケートでは、「賃上げする予定」が36.0%、「賃上げ予定なし」が30.9%、「まだ決めていない」が33.1%でした。そして「賃上げの予定なし」と回答した企業の多くが、その理由について「原材料高などで賃上げの原資がない」と回答しています。

本来、原材料費や燃料費や運送費などの高騰が続いた場合、そのぶん商品の価格を引き上げて利幅を守るのが商売の基本です。しかし、それができるのは大企業だけなのです。中小企業の多くは大企業の下請けであり、製品の納入先が大企業なのですから、とても値上げなど口にできません。「値上げなどしたら取引を打ち切られてしまう」「それどころか値下げしろと言われた」など、大手による「中小企業いじめ」の実体を吐露する人たちも少なくありません。

この記事の著者・きっこさんのメルマガ

進むも地獄、引くも地獄。有利な状況でウクライナ戦争「停戦」が困難な状況に立たされた西側

開戦から2年以上が経過するも、依然膠着状態が続くウクライナ戦争。しかし政治学者で立命館大学政策科学部教授の上久保誠人さんは、広い意味で「NATOは既にロシアに勝利している」として、そう判断できる根拠を解説。その上で、たとえウクライナ戦争の「停戦」が実現したとしても、プーチンに「勝利宣言」をさせてはいけない理由について詳述しています。

※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:ロシアとウクライナ、本当に“負けた”のはどちらか?

プロフィール:上久保誠人(かみくぼ・まさと)
立命館大学政策科学部教授。1968年愛媛県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、伊藤忠商事勤務を経て、英国ウォーリック大学大学院政治・国際学研究科博士課程修了。Ph.D(政治学・国際学、ウォーリック大学)。主な業績は、『逆説の地政学』(晃洋書房)。

ロシアとウクライナ、本当に“負けた”のはどちらか?

スウェーデンが、北大西洋条約機構(NATO)に正式に加盟した。22年のロシアによるウクライナ侵攻開始を受け長年の中立政策を転換し、昨年加盟したフィンランドに次いで、32カ国目のNATOメンバー国となった。

両国のNATO加盟によって、NATO加盟国とロシアの間の国境が、従来の約1,200キロメートルから約2,500キロメートルまで2倍以上に延長された。ロシアの領域警備の軍事的な負担は相当に重くなった。

海上でも、ロシア海軍の展開において極めて重要な「不凍港」があるバルト海に接する国が、ほぼすべてNATO加盟国になった。NATOの海軍がバルト海に展開すれば、ロシア海軍は活動の自由を厳しく制限されてしまうことになる。

この連載では、ウクライナ紛争が開戦する前の段階で、既にロシアは不利な状況にあったことを指摘していた。東西冷戦終結後、約30年間にわたってNATOの勢力は東方に拡大してきた。その反面、ロシアの勢力圏は東ベルリンからウクライナ・ベラルーシのラインまで大きく後退した。

ウクライナ紛争開戦後も、NATOはさらに勢力を伸ばし、ロシアの後退は続いている。すでに敗北していると言っても過言ではない。ロシアがウクライナの領土を一部占領したとしても。「NATOの東方拡大」「ロシアの勢力縮小」という大きな構図は変わらないようにみえる。

一方、大きな構図とは別に、ウクライナでの戦闘自体は、膠着状態が続いている。ロシア大統領選が行われ、ウラジーミル・プーチン大統領が約87%という過去最高の得票率で圧勝した。大統領はモスクワで演説し、大統領選の「勝利宣言」を行った。10年に及ぶウクライナ南部クリミアの支配を誇示し、ウクライナでの「特別軍事作戦」をさらに進める姿勢を強調し、軍を強化すると表明した。

昨年始まったウクライナの反転攻勢は成果に乏しい。ウクライナの正規軍は壊滅状態にある。NATO諸国などから志願して集まってきた「義勇兵」や「個人契約の兵隊」によって人員不足を賄っている状態だ。

NATOはさまざまな兵器・弾薬類をウクライナに送り、支援を続けてきた。しかし、その支援で戦局を抜本的に変えるのは難しいだろう。ロシアに大打撃を与え、ウクライナが失った領土を回復させ、戦争を終わらせるほどの支援ではないからだ。むしろ、武器供与を中途半端に小出しにするのでは、戦争が延々と続いてしまうだけである。実際、今年2月には東部ドネツク州の激戦地アウディイウカがロシアに制圧されてしまった。

要するに、外国の武器を使って、外国の兵士が戦い、苦戦が続いているのがウクライナ陣営の現実だ。このままでは、ロシアによるウクライナ領の占領という「力による一方的な現状変更」が既成事実化されて、ウクライナが領土を回復できないまま、停戦に追い込まれる懸念が高まってしまう。

大谷翔平「13打席連続無安打」でメンタル限界?記者が語る水原通訳の学歴詐称と「ショーンK」の忌々しい記憶

ドジャースの大谷翔平選手が13打席ノーヒットという「らしくない」結果でオープン戦を終了。元通訳・水原一平氏の違法賭博問題によるメンタルへの悪影響が心配されています。この大谷選手の不調について「言葉にならない動揺が影響を与えているような気がしてならない」と指摘するのは、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さん。違法賭博に加え、学歴詐称まで判明した水原元通訳を見ると、かつてワイドショーを騒がせた「ショーンK」ことショーン・マクアードル・川上氏を思い出さずにはいられないと回想しています。

心配される大谷選手の心理状態、オープン戦で快音響かず

大谷翔平の緊急会見は日本ならず、世界中の注目を集めるものとなりました。

会見後、試合に出場した大谷は古巣ロサンゼルス・エンゼルスとの試合で力の無い内野ゴロ…会見ではなるべく冷静にと心で決めていたのでしょう、やはり「言葉にならない」動揺が影響を与えているような気がしてなりません。

誰かが昨日ワイドショーで言っていましたが、せめてもの救いは真美子夫人とデコピンが側にいることということでしょうか。

違法賭博に次いで、カリフォルニア大学リバーサイド校から「彼が通っていたことも、在籍記録も確認できない」と学歴詐称まで明らかになった水原一平氏、それを聞いて私の頭の中には今から8年前になりますが、自称“経営コンサルタント”だったショーンKことショーン・マクアードル・川上氏なる人物がすぐに思い出されました。

【関連】大谷翔平vs水原一平、最長「懲役20年」の衝撃。メジャー永久追放もかかる崖ぷっち法廷闘争で“存立危機”のMLBオンライン賭博

御存知ない方のためにざっと説明しますと、コンサルタントやM&Aを世界各地にある事務所で600社以上も受け持ち、風貌と声の良さから『とくダネ!』(~2021年3月末で終了、フジテレビ系8時~)金曜コメンテーターや『報道ステーション』水曜コメンテーターに出演、テンプル大学卒、ハーバード大学でMBAも取得したアメリカ、台湾、日本の血が混じったイケメンがショーンKという人物でした。

ところが2016年3月、『週刊文春』によってその経歴や学歴がほとんどデタラメだったことが報道されたのです。

これもざっと説明しますと、ショーンKという名前は芸名(?)とでも言いましょうか、本名は川上伸一郎で熊本県出身の生粋の日本人、熊本の高校を卒業後テンプル大学ジャパンに入学するもすぐに中退、当然ですがハーバードでも学位の取得は無し。

アメリカやシンガポール、イタリアにあるとHPにも載せていた事務所は全て虚偽、会社経営はしていたものの納税記録には海外との取引は一切無し…というとんでもない人物だったのです。

【関連】大谷翔平通訳の違法賭博で「長嶋一茂の言葉」に記者がのけぞったワケ。矢沢永吉、辺見マリも…げに恐ろしき“身内の裏切り”

大谷選手を笑えない。なぜ誰もがショーンKに騙されたのか?

実際彼のコメントは、出演当初から一部の経済専門家筋で「解説が的を得ず、薄っぺらなコメントばかり」と批判されていたこともありました。

ただそのルックスや声の良さに、一般の視聴者からは評判が良く、人気だけで起用したのでしょうか“身体検査”を怠った各番組は信用を大幅に落とすことになりました。

もし『週刊文春』の報道が無ければ、2016年4月からフジテレビ系で23時30分から始まった、桑田佳祐がテーマ曲をこのために作ったという報道番組に月曜~金曜のMCとして出演が予定されてもいたのです。

私も当時この取材には関わったことがありました。

姿を消した川上氏を、東京・恵比寿にあった彼の個人事務所で張り込んでいたのです。

アジア・パシフィック本社』と称された事務所は、築50年以上にも見える古ぼけた建物の上層階のワンルームで、錆びたポストには郵便物が入りきらないほど溢れ返っていたものです。

私がこの取材で寿命が縮む思いをしたのは、この部屋の中を窺おうと、隣接した近くのビルの非常螺旋階段を上がったことでした。

事務所の窓が見える高さまで階段を上ったのはいいものの、ふと下を見ると通行人の姿はまるでレゴ人形たちのように小さく見える高さだったのです。

高いところが苦手な私はその景色に、全身から脂汗が吹き出し、足の震えが止まらなくなってしまいました。

思わず私の連絡を下で待っていたカメラマンに、写真を撮れる状況か伝える前に助けを求め、大笑いされたものです。

この時、半分涙目で覗いた事務所の、薄汚れた黒いカーテンの窓は今でも脳裏から消えません。

ゴルフ界ではアメリカのフィル・ミケルソン選手がかつて総額約10億ドル、日本円で約1,500億円もをギャンブルに費やし、自分を依存症と認めた過去があります。

【関連】大谷翔平は“アメリカの罠”を克服するか?水原通訳の危険なテキストメッセージ…野球賭博の有無 最大焦点に

PGAではツアー中のベッティングは合法で、今回のように違法賭博には当たりませんでしたが、ミケルソンは脱却を宣言したものの、今でも依存症と戦っているのが現実でしょう。

「ショック」「言葉で表せない」…大谷の精神的ダメージが心配です…。

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プロフィール:芋澤貞雄

1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao

記事提供:芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄の「本日モ反省ノ色ナシ」

image by: 駐日米国大使 公式X

都知事選との同時選挙か7月後半か?有田芳生氏が読む岸田政権「総選挙」日程

裏金問題にハレンチパーティーと、やりたい放題の自民党の政治家たち。岸田政権の支持率は、当然低空飛行を続けています。このままでは選挙を戦えないと見た岸田総理が意見を求めたのは、今年98歳になる読売新聞社の渡邉恒雄主筆でした。今回のメルマガ『有田芳生の「酔醒漫録」』では、ジャーナリストの有田芳生さんが、この会合の目的を解説。自民党内では参議院の石井準一国対委員長が政倫審での世耕弘成議員の説明を批判するなど、総裁選や総選挙を睨んだ動きが出てきているとして、7月総選挙の可能性を伝えています。

岸田政権の行方と解散・総選挙をめぐる攻防

岸田文雄総理の3月21日の行動は今年後半までの政局に重要な意味を与えるだろう。午後1時45分、官邸発。午後1時57分、東京・大手町の読売新聞東京本社着。午後2時38分、同所発。

岸田総理は『読売新聞』の渡邉恒雄主筆(5月に98歳)と約30分ほど会談した。渡邉と岸田の父である岸田文武(元衆議院議員)とは、旧制東京高等学校時代の同級生だった。そんな個人的関係も渡邉にとっては感慨深いだろうが、それよりも日本政治の行く末に思いは至っているだろう。

岸田総理からすれば、裏金問題で二階俊博元幹事長をはじめ、安倍派幹部たちの処分をどの程度にするかで、国民世論も党内の力学も大きく違ってくる。党内の均衡を計算すれば世間の反発はさらに高まる。

自民党の処分には8段階ある。重い順に(1)「除名」(2)「離党勧告」(3)「党員資格停止」(4)「選挙の非公認」(5)「国会および政府の役職の辞任勧告」(6)「党の役職停止」(7)「戒告」(8)「党則の順守勧告」だ。

秋の総裁選で再選を実現するには、どんな一手を打つのが最適解なのか。その意見を聞くのが目的だった。岸田総理自身への処分は(7)か(8)だと見られる。

参議院自民党国対委員長は石井準一議員(元茂木派)だ。参議院の政治倫理審査会で世耕弘成議員(元安倍派5人組)が出席して語った内容について記者会見で苦言を呈した。「疑惑は解明されたと受け止められなかった」「(参議院安倍派の)代表たる立場で、自らのことしか言わない。非常に残念だった」。

石井議員で思い出すことがある。参議院の憲法審査会が開かれているときだった。野党の私たちの向かい側に自民党議員たちが座っていた。議員たちの発言が続いているときだ。いきなり石井議員の大きな声がとどろいた。「片山君、ちゃんとマスクをしなさい」。コロナ禍だった。鼻マスク姿の片山さつき議員をたしなめたのだ。あとで石井議員にそのときの対応を聞くと、委員会だけではなく、いくつかの問題が続いていたからだという。

安倍晋三元総理の「お友だち」だった世耕議員への批判の背景には、「安倍政治」を払拭したいとの意思が込められている。それは地方の自民党議員に寄せられる支持者からの厳しい批判の反映でもある。いずれ行われる解散・総選挙は、今後の日本政治の行方に大きなエポックをもたらす可能性が高い。

この記事の著者・有田芳生さんのメルマガ

大谷翔平vs水原一平、最長「懲役20年」の衝撃。メジャー永久追放もかかる崖ぷっち法廷闘争で“存立危機”のMLBオンライン賭博

弊サイトでも既報のとおり、ドジャースを解雇された専属通訳・水原一平氏(39)の違法賭博疑惑に関する声明を日本時間の26日に発表した大谷翔平選手(29)。臨時通訳を務めるウィリアム・アイアトン氏(35)を伴い報道陣の前に姿…

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“200人以上と不倫”の驚愕。女性にも歴史にも愛された男カエサルのモテモテ逸話

有名な皇帝が多いローマ帝国ですが、なかには異色な人たちも多く存在したようです。今回のメルマガ『歴史時代作家 早見俊の無料メルマガ」』では時代小説の名手として知られる作家の早見俊さんがローマ帝国の異色皇帝3名のエピソードを紹介しています。

ローマ帝国の異色皇帝

ローマ帝国の礎を築いた英雄ユリウス・カエサルは女性にモテました。生涯で四人の女性(一人はクレオパトラ)と結婚し、星の数ほどの愛人を持ちました。愛人と派手な交際を続けたため、莫大な借金を背負いましたがさすがは大物、債権者に向かって金を返すには出世するしかないと居直ったとか。

カエサルが女性にモテたのは、お金をたくさん使ってくれたからだけではありません。また、彼は決してイケメンでもありませんでした。彼自身、容姿にコンプレックスを抱いていたのです。では、なぜモテたのかというと、非常にマメであったからでした。

せっせと手紙を書き、プレゼントを贈り、甘い言葉を囁くことを忘れませんでした。カエサルがいかにモテたかを示す言葉が残っています。「すべてのローマの女の夫、すべてのローマの男の妻」これは、彼が同性愛者でもあったことを伝えています。

同性愛については置いておくとして、女性関係に絞って続けます。数多いた愛人たちはカエサルと深い仲になったことを隠すどころか自慢していたそうです。既婚者も多くいました。元老院議員の三分の一の妻を寝取ったという伝説もあります。

元老院議員は六百人でしたから、元老院だけで二百人と不倫していたのですね。カエサルが戦場から凱旋すると、「妻を隠せ、ハゲの女たらしのお通りだ!」という野次が飛んだとか。

モテたゆえ政治生命の危機を脱したこともありました。ある時、元老院で政敵であった小カトーから国家転覆を企んでいるという嫌疑をかけられました。追及の最中、カエサルに手紙が届きます。小カトーは陰謀の証拠が記されていると思い、手紙を開封させます。手紙は小カトーの姉からカエサルに送られたラブレターでした。小カトーは、「この女たらしめ」と激怒しましたが議場は爆笑の渦。カエサルは危機を脱したのでした。

多くの女性から愛されたカエサルは五十六歳で暗殺という非業の最期を遂げました。しかし、「カエサル」という名はローマ帝国の君主号となり、後にはドイツ皇帝の「カイゼル」ロシア皇帝の「ツアーリ」もカエサルに由来します。女性ばかりか歴史にも愛された英雄ですね。

世界一の脳外科医になるために。“神の手を持つ男”福島孝徳氏は何をしてきたのか?

先日、訃報が伝えられた「神の手を持つ男」として知られていた脳外科医の福島孝徳さん。脳外科手術を71歳の時点で年間600件もこなす彼のバイタリティはどこからきていたのでしょうか。今回、メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』が、福島氏の生前インタビューを紹介しています。

【追悼】「神の手を持つ男」福島孝徳氏は、なぜ世界一の脳外科医になったのか

神の手を持つ男と呼ばれる脳外科医・福島孝徳さんが2024年3月19日、アメリカで亡くなられました。81歳でした。弊誌にもたびたびご登場いただき、溢れんばかりのエネルギーで医の道に懸ける思いを語っていただきました。

福島さんのご冥福を心よりお祈りすると共に、弊誌に語っていただいたその外科医としての原点をご紹介します。

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〈福島〉
私は若い時からとにかく、日本一、世界一になりたかった。そのためには普通のことをやっていたらダメなんで、「人の2倍働く」「人の3倍努力する」という方針でやってきました。普通の人が寝ている間、休んでいる間に差をつけると。

そういう姿勢で若い頃から腕を磨いてきたんですけど、いま71歳(取材当時)になってみると、人生は短い。私に残された時間はもう少ない。だから、一刻も無駄にできないんです。

〈渡邉〉
いまは年間どのくらい手術をされているんですか?

〈福島〉
600回ですね。一番の盛りは三井記念病院にいた43歳の時で、900回はやっていました。

私は人間の年齢には暦の上の年齢と、生理学的な年齢の二つがあると思っているんです。私が本当に感心するのは、経団連の会長をされていた土光敏夫さん。80を過ぎても矍鑠としていましたよね。素晴らしい人でした。

で、いま世界でも、例えばモスクワの国立ブルデンコ脳神経センターというところは脳外科だけで2000床もあるんですが、ここの総帥がコノバロフという人で83歳のいまも毎日手術をしている。

〈渡邉〉
ああ、そうでしたか。それは凄い。

なぜ、哲学者たちの思考を学ぶとイノベーションのヒントになるのか?

常識や自身の成功体験は、時々イノベーションの邪魔となることがあります。無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の著者である土井英司さんが今回紹介しているのは、イノベーションを生むためのヒントを哲学者の思考法に学ぶという一冊です。

【知っておきたい。】⇒『「当たり前」を疑う100の方法』

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「当たり前」を疑う100の方法

小川仁志・著 幻冬舎

こんにちは、土井英司です。

以前、イノベーションを生む「型」が学べる本として、『進化思考』をご紹介しました。(2023年12月に増補改訂版が刊行)

進化思考[増補改訂版]──生き残るコンセプトをつくる「変異と選択」

本日ご紹介する一冊は、イノベーションを生むために、哲学の思考を使おうというもので、なんと計100個の「思考法」を紹介した一冊。

著者は、ベストセラー『7日間で突然頭がよくなる本』で知られる、山口大学国際総合科学部教授の小川仁志さんです。

7日間で突然頭がよくなる本

「はじめに」で著者が書いていますが、「イノベーションを起こすには、当たり前を疑うしかない」。

哲学者たちの思考法は、まさにこの「疑う」ための思考法だからこそ、イノベーションに効くのです。

本書では、「別の事実を突きつける」(ソクラテスの問答法)、「要素に分解する」(デリダの脱構築)、「逆から見る」(カントのコペルニクス的転回)など、計100個の思考法を紹介。

新書ではありますが、辞書的にパラパラめくって読める一冊です。

構成としては、前半のパートIが「当たり前を疑うためのワザ50」、後半のパートIIが「哲学者に学ぶ具体的な疑い50」となっています。

・どこまでも自由になれると考えてみる(ノージックのリバタリアニズム)

・満足はよくないと考えてみる(アリストテレスの中庸)

・他者が自分を決めていると考えてみる(レヴィナスの他者論)

後半に書かれた思考法は、自己啓発的にも読めるので、人生のイノベーションに役立つかもしれません。

大谷翔平は“アメリカの罠”を克服するか?水原通訳の危険なテキストメッセージ…野球賭博の有無 最大焦点に

大谷翔平選手の元通訳・水原一平氏による違法賭博スキャンダル。大谷選手は25日の会見で自身の関与を完全否定しました。これに関して米国在住作家の冷泉彰彦さんは、「水原通訳がどうやって大谷選手の銀行口座を操作したのかや、カリフォルニア州ではスポーツ賭博が違法であるといった点は、実はさほど重要ではない」と指摘。今後最大の焦点は「不自然なほど頻繁にスマホでテキストメッセージをやりとりしていたとされる水原通訳が野球賭博に関与、ないし胴元に内部情報を提供していたかどうか」であるとして、大谷選手をここまで追い詰めたアメリカ野球賭博の実態を紹介しています。(メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』より)
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:「水原元通訳、野球賭博への関与が問われる理由」

大谷翔平がハマった“アメリカ野球界の罠”

アメリカ野球界は、大谷翔平選手の専属であった水原一平元通訳のスキャンダルで大騒ぎとなっています。すでに国税当局(IRS)が捜査に動いており、メジャーリーグ(MLB)のコミッショナーも厳重な調査を命じています。

今のところ問題になっているのは、大谷翔平選手がどのような「被害」を受けたかのという点です。

水原元通訳が様々なギャンブルに負けて作った450万ドル(6億8千万円相当)の借金について、これを返済するために大谷翔平選手の銀行口座から「どのようにカネが動いたのか」という問題です。

この問題に関しては、3月25日(現地時間)に大谷選手が会見し、送金に関して自身の関与を全否定しました。

  • 自身は賭博に関わったことはない
  • 信じていた人間の裏切りとウソに怒り(言葉に表せない感覚)
  • まったく事情は知らず
  • 水原元通訳の依存症のことも知らない
  • 送金も、送金許可もしていない

と明言。これで水原元通訳による巨額窃盗という構図が確定しました。大谷選手には虚偽を述べることの合理性はなく、この線で事実認定がされれば、大谷選手は100%被害者ということで、ダメージは最も軽くなります。

そうではあるのですが、では、どうしてこの事件がアメリカでこれほどまでに重大視されるのかといえば、そこにはやはり「違法性」という問題があるからです。この「違法性」、問題は3つあります。

「窃盗」や「違法賭博」は本質ではない

1つは、水原元通訳の「窃盗という犯罪」です。どのように大谷選手のパスワードを盗んだのかなど、細かい点の確認は必要であるものの、窃盗とこれに関連した、詐欺、脱税など罪状はやがて確定してゆくでしょう。

2つ目は、違法賭博への参加という問題です。近年、アメリカの多くの州で解禁されて巨大な産業になっているオンラインによるスポーツ・ギャンブリング(スポーツ・ベッティング)が、「カリフォルニア州では州の憲法の規定により解禁されていない」という問題があります。

水原元通訳は、エンゼルス時代もドジャースに移籍してからも、居住地はカリフォルニアですから、オンラインでのスポーツ賭博に賭ける行為は違法です。

けれども、こうした「カリフォルニアなので違法」という指摘は、実は本質的な問題ではありません

「野球人による野球賭博」こそが最大の問題

もちろん、違法は違法ですし、立証されたら有罪です。ですが、深刻なのは3番目の問題、つまり「野球人が野球賭博に関与」という問題です。

水原元通訳は球団に雇われた職員、つまり野球界の内部の人間として全試合、全イニングにベンチ入りする現場の人間でした。

野球賭博について言えば、このような野球の現場の人間が関与することは、協約や個別の契約で厳格に禁止されています。「カリフォルニアでオンラインスポーツ賭博に賭けたから犯罪」というよりも、この違反の疑いのほうが深刻な問題です。

水原元通訳は、自分が賭けていたのはバスケやフットボールなど野球以外のスポーツだとしていました。これは、野球賭博をやったら重罪という禁止事項を意識してのことであることは明白です。

もしも水原元通訳がウソをついており、野球に関する賭けにも関与していたのであれば、少なくとも水原元通訳は野球界から永久追放になります。

大谷選手が全面否定をするまでの期間は、まるで「大谷スキャンダル」のような言い方をする人がアメリカでは見られましたが、それはこの問題があまりに深刻だからです。

二階元幹事長「不出馬」で“お咎めなし”の茶番劇。岸田独裁体制に利用される自民ウラ金問題イカサマ処分の本末転倒

自民党の裏金問題をめぐり、衆参両院で開かれた政治倫理審査会。しかしそこでは何ひとつ真相が明らかになることはなく、岸田首相が狙いとしていた裏金問題の幕引きは失敗に終わった形となりました。そんな首相サイドが次なる手として画策する「大物議員の処分」に異を唱えるのは、毎日新聞で政治部副部長などを務めたジャーナリストの尾中 香尚里さん。尾中さんは今回、この処分を「いかさま」と判断する理由を詳細に解説するとともに、国民に対して自民党の「やってる感」に振り回されぬよう警戒を呼びかけています。

※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:裏金問題と自民党の処分

プロフィール:尾中 香尚里(おなか・かおり)
ジャーナリスト。1965年、福岡県生まれ。1988年毎日新聞に入社し、政治部で主に野党や国会を中心に取材。政治部副部長、川崎支局長、オピニオングループ編集委員などを経て、2019年9月に退社。新著「安倍晋三と菅直人 非常事態のリーダーシップ」(集英社新書)、共著に「枝野幸男の真価」(毎日新聞出版)。

裏金問題を利用し党内の独裁体制作りを画策する岸田首相

自民党の派閥の政治資金パーティー裏金事件の焦点は、ここへ来て党内の関係議員の処分の行方に移っている。岸田文雄首相は4月上旬にも、組織的な裏金づくりをしていた安倍派の幹部に、何らかの処分を行う見通しだ。メディアは自民党の規約に基づく8段階の処分を図表で紹介し「どこまで重い処分になるのか」「処分は自民党内の力学にどんな影響を与えるか」を楽しそうに報じている。

あ然とするほかない。国会における一連の政治倫理審査会(政倫審)が、裏金事件の真相解明に全く寄与しなかったのは、衆目の一致するところだ。にもかかわらず岸田首相は、何を理由に処分するというのか。

だいたい処分の目的は、自民党という組織全体の「金権腐敗体質を一掃」することのはずだ。それがなぜ「党内政局」の文脈で語られるのか。岸田首相が目障りな勢力の力を削ぎ、自らの「独裁」体制をつくるために裏金事件が「利用」されるのなら、本末転倒もいいところだ。

自民党の権力闘争を楽しむ前に、このいかさま「処分」の本質を直視すべきだ。

最近の岸田首相は、裏金事件をいかに「幕引き」するかばかりに執着していたようだ。呼ばれてもいない政倫審に自ら出席するパフォーマンスを演じたかと思えば、自民党内でさえ慎重論があった「土曜日(3月2日)の予算委員会開催」を強行させ、2024年度予算案の「年度内自然成立」をゴリ押しした。

予算案の年度内成立が確実になれば、メディアなどが「野党はいつまで裏金をやっているのか」と騒ぎ立て、事態は沈静化する、とたかをくくっていたのだろう。

だが、首相が予算委本来の質疑時間を11時間も削って野党などから質問の権利を奪い、多くの官僚や記者の休日を失わせたにもかかわらず、裏金事件はいっこうに「幕引き」できない。首相の政倫審出席は、真相解明につながらなかったため、かえって国民の不興を買い、自民党は国会で「衆参両院に政治改革関する特別委員会の設置」を約束させられた。

首相にとって、こんな状況は耐え難いに違いない。そこで「大物議員処分」をメディアに盛り上げてもらい、幕引き「感」(「幕引き」でさえない)を演出したいのだろう。狙いは「処分」を終えた4月上旬以降、衆院解散のフリーハンドを得て、党内政局の主導権を握り返すことだ。

政治をゆがめ、民主主義への信頼さえ失墜させかねない自民党の裏金事件が、つまらぬ党内政局の駆け引きの材料にされているのだ。

それどころか岸田首相は、単なる駆け引きの域を超え、裏金事件を「利用」して自らの独裁体制を作ろうとしているのではないか、とさえ思える。