金融機関がいよいよ危ない。令和ニッポンに起こる世界的大転換

日本においては戦争こそ起こらなかったものの、昭和時代に負けず劣らずの激動の世となった平成の日本。いよいよ5月1日より新元号「令和」となるわけですが、人口減少に悩まされる我が国は、何を羅針盤にどの方向に進むべきなのでしょうか。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』で著者の津田慶治さんが、「令和ニッポン」の行く末を占っています。

定常社会の令和時代を予測する

世界的な金利ゼロ時代に突入するようである。MMTという理論を盾に米国も欧州も日銀の量的緩和を永久に行う方向で金融政策をし始めている。このような金利ゼロ社会は、定常社会になったからである。ということで、定常社会の令和時代を予測したい。

日米株価

NYダウは、26,951ドルで過去最高株価であるが、12月26日21,712ドルと暴落したが、その後2月25日26,241ドルになり、3月11日25,208ドルまで下がったが、その後は上昇して4月5日26,424ドルになり年初来高値になっている。この調子であると過去最高株価まで迫る可能性も出ている。強気相場になっている

日経平均株価も、同様に2018年10月2日24,448円になり、12月26日18,948円と暴落したが、3月4日21,860円で3月25日20,911円、4月5日21,807円と3月4日の株価を抜くことになりそうである。こちらも上昇相場に復帰したような感じである。

当分続いた膠着相場から上方向に相場が向かい始めている。FRBの予想値が驚きの今年2回の利下げになり、トランプ大統領とFRB理事候補ムーア氏は、即利下げを要求していることで、市場は安心感に包まれている。そして、10年国債金利も2.3%まで下落して、逆イールドも解消してきた。

ムニューシン財務長官の経済会議PPTでの決定に従い、FRBは、ツイストオペの金利操作をして、イールドカーブをフラット化している。短期国債を買い、長期国債を売るということで、資産規模を増やさないで金利操作をしている。短期金利を上げ、長期金利を下げるので、ドル資金が米国に還流しドル高になり、かつ2,200兆円に上る国債債務の金利を下げて利払いを少なくしている。

PPTの指示でNY連銀は、投資銀行にある債権を買い、その還流した資金で投資銀行に株を買ってもらっている。このため、株価も上昇している。米国金融政策の日本化であり、国債債務を軽減しているが、それでも足りずに、トランプ大統領はドル高が不満であり、利下げを要求して、短期金利を0.5%下げてドル安にして、かつ長期金利も下げて利払いを極力減らすために、量的緩和も必要としている。MMTの理論に沿った金融政策をFRBに要求していることになる。完全に日銀が行っている量的緩和の金融政策である。

このような金融政策になっているので、NY市場参加者は、2度と危機は来ないし、今後10年、株価は上昇すると言い始めている。総楽観相場になっている。このため、FANG株も上昇してきた。下がると押し目買いになるので、株価は下がらない。ジャンク債の金利も上昇しないで流通できる総バブルな状態になってきた。バブルの上に一層バブルが上乗せされてきた。

欧州のドラギECB総裁もMMT理論の金融政策に従う方向であり、世界的金融政策が日本化してきた。永久に量的緩和を行う金融政策にして、金利ゼロ社会にするようである。

日本だけが永久に量的緩和を続けると、円安になり、輸入物価上昇でスタグフレーションになると心配したが、経常収支が黒字であれば、その心配がなくなり、世界は行くところまで行くしかないことになった。永久的な量的緩和を行うと、世界的なミンスキーモーメントまで行くようである。そのポイントに行くまでには時間がまだあることになる。

ミンスキーモーメントとは、投資家が投機によって生じた債務スパイラルによりキャッシュフロー問題を抱えるポイントである。このポイントにおいて、どのカウンターパーティー(金融取引参加者)も事前につけられた高い提示額に対して値をつけることができず、大きな株の投げ売りが始まる。その結果、市場決済資産価格の突然かつ急激な崩壊市場流動性における急激な落ち込みが発生するポイントとのこと。中国が最初にこのポイントに達するはずが、それを国家が過剰な追い貸しで防止している。

ということであるが、ミンスキーモーメントより前に、個々の企業実績で個別株価は修正されることになる。個別企業の実績が下方修正されると株価は下がり、その総合でNYダウは決まるので、油断はできない。実体経済の動向には注意が必要である。

もう1つ、米国の緩和的な金融政策は、将来に大きな禍根を残すことになりそうで、消費税増税は今年10月にできないと永遠にできないことになる。日本の景気を少し冷やことで、バブル拡大を防ぐ効果もありそうである。

そして、米国の鉱工業指数は悪化したが、雇用統計は巡航速度になっているので、景気減速感がない。米国は輸出依存度が少ないので、中国経済の減速がほとんど影響しない。その点、中国への輸出依存度が高いドイツ経済は大幅な減速になっている。日本もドイツほどではないが、影響を受けている

ということで、日本の株価は米国より低くなっているし、日銀介入を嫌気して、18年度海外投資家の売越し額は5兆6,300億円になり31年ぶりの額になって、その株を買ったのは日銀で、5兆6,500億円買いとなって相殺した。

日銀の保有額は29兆円にも上り、東京1部時価総額600兆円の5%になっている。東京市場の魅力がなくなってきていることだけは確かである。そして株価も動かなくなり、市場機能を日銀が壊しているともいえる。儲けが出ない海外投資家がいなくなり、市場参加者も減る可能性が高い。そして、益々株価が動かなくなるはず。

値幅を決めて、その範囲内は介入しないことで市場参加者を増やす必要になってきた。占有率が高いのを防止するために、日銀は買いだけではなく売りが必要になっている。

IMF「米中貿易は7割減」の恐ろしい予測。日本にプラスはあるか?

4月3日、IMFは米中貿易戦争が長引き、お互い貿易追加関税をしかけ合う事などを想定すると、2国間貿易が最大で70%も落ち込むという衝撃的な試算を発表しました。これを受け、無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者で国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんは、米中覇権戦争が世界経済に与える影響の中でも、特に日本への影響は大きいとし、そのプラスとマイナスの両面を詳しく解説しています。

IMF、「米中貿易は【70%】減少する」

RPEでは去年の早い時期から、「2019年から世界経済ヤバくなります。危機に備えましょう」という話をしてきました。そして、実際そうなってきたこと、皆さんもご存知です。メルマガでもたとえば、

もはやドロ船。中国から米はおろか自国企業も逃げ出し始めた
中国とは和解せず。経済戦争休戦明けの3月、トランプが下す鉄槌
日本電産ショック、リーマン級の危機迫る?

などで、「実況中継」してきました。世界経済は、これからどうなるのでしょうか?陰謀論、トンデモ系から「もっとも遠いところにある国際通貨基金IMF」は、こんな「恐ろしい予測」をしています。

米中貿易、7割減も=協議決裂すれば世界に波及-IMF

4/3(水)23:12配信

 

【ワシントン時事】国際通貨基金(IMF)は3日発表した世界経済見通しで、米中貿易協議が決裂し、双方が全品目に25%の追加関税を発動すれば、2国間貿易は長期的に30~70%落ち込む恐れがあるとの試算を示した。製造業の国際分業が広がる中、「関税や貿易戦争の影響が世界全体に波及するリスクが高まる」と警鐘を鳴らした。米国は中国からの輸入品の約半分に当たる2,500億ドル(約27兆8,000億円)相当に追加関税を発動。このうち約2,000億ドル分は10%から25%への引き上げを留保している。

米中が全品目に25%の追加関税を発動すれば、米中貿易は長期的に「30~70%落ち込む恐れがあるそうです。最大70%減少する」と。まあ、「30%減少」でも大変ですね。

そうなる可能性はあるのでしょうか?あるでしょう。なぜか?今回の話は、ただの米中貿易戦争ではありません。「米中覇権争奪戦なのです。アメリカは、「ここで負けると、わが国は覇権国家から転落し、中国が世界の覇権を握る!」と恐れている。こういうケースで、「まあ、これも時代の流れだ。中国さんに覇権を譲りませう」というようなことはメッタにない。

約100年前、イギリスは、挑んできたドイツを叩きのめしました。ドイツは、それでもまた復活して戦いを挑んできた(ヒトラー)。イギリスは、また叩きのめしました。

今は、米中両国とも大量の核兵器を保有している。それで、米中の戦闘は起こりにくい。ですが、戦いは、形態をかえて起こっている。それは、情報戦(たとえば、中国はウイグル人100万人を強制収容所にぶち込んでいる非人道国家だ!)。外交戦(仲間を増やして、敵国を孤立させる)。経済戦(関税引き上げ、ファーウェイ排除)など。

「私に向いてる仕事を見つけるには?」人気コンサルに聞いてみた

読者からのさまざまな質問に回答してくれる、メルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の著者で人気コンサルの永江一石さん。今回は、「仕事自体向いていないのではないかと思い始めた」という読者からの質問に、「好きなこと、楽しいことがないなら、嬉しいと感じることは?」と、向いている仕事の探し方についてヒントを示しています。

自分に向いている仕事を見つけるには

Q.
永江さんのブログやnoteはいつも拝見させていただいています。せっかくなので質問を送ってみようと思います。

「向いている仕事を探すシミュレーションの記事」を読んで、自分が何を求めているのか、楽しいと感じるのか等考えてみているのですが、あまり思い浮かびません。

仕事自体向いていないのではないかとも思うのですが、だからと言って給料の安いフリーターや派遣で楽に生きると、将来どこかで詰むだろうというのも分かっています。

永江さんはどういう時に自分の求めている物はこれだ!と認識されますか?ご教授頂けると幸いです。

永江さんからの回答

何に対しても興味がない人って一定数いますよね。例えば若い人で「将来何をしたいか分からない」と言って、とりあえず名前の通った企業に片っ端から応募して玉砕する人など後を絶ちません。

上記のブログはそんな人達に向けて書いたのですが、好きなことを考えようと言っても、寝て食べて遊ぶだけが楽しいと言う人は何の仕事も出来なくなってしまいます。

一つ方法を挙げるなら「自分がどういう時に嬉しいと感じるか」の優先順位をつけてみてはいかがでしょうか。

お金を手に入れた時、人から感謝された時、自分のスキルが上がった時、やったことが目に見えて形になった時など、いくつか書き出して順番をつけてみるんです。

そこでお金が一番なら金融系が向いているし、ありがとうと言われて嬉しいならサービス業、自分の能力がアップした時にやりがいを感じるなら学者やスポーツ選手、仕事が形になって現れることなら土建業など、少しずつ方向が見えてくると思います。

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客がカネに見える現象を吹き飛ばせ。店員が原点回帰する方法

新年度を迎え、新しいメンバーが加わったという職場も多いのではないでしょうか。新人教育もスタートしていると思われますが、その際、既存スタッフもともに「商売そのものの原点」を確認すべし、とするのは接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさん。坂本さんは今回、自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』にその理由を記しています。

原点を確認

新しくスタッフが入ってくる時期です。皆様の会社やお店にも、新人さんと呼ばれる人たちがいらっしゃるかもしれませんね。そんな新人スタッフが入ってくる時や、既存のスタッフにとっても節目となるようなこういう時には、たまにでも良いので、原点を確認したいものです。

自分たちは何を売っているのか?」そして、「お客様たちは何を買ってくれているのか?」という、商売そのものの原点ですね。これは、新入社員研修などでもよく行われることです。

新入社員の人たちにとって、これから扱う商品とはどういうものなのかを知ってもらう。そうすることで、商品に対する責任や、お客様を接客することの意味を、改めて理解することができます。

ですが、こういうことは、案外確認しないとわからなかったり忘れてしまうものです。

初めて商品を扱うことになる人たちは、自分たちが売っているものは何かと言われても、商品名くらいしか答えられません。なぜなら、その商品を買ってくれたお客様がどうなっているかをまだ知らないからです。

お店で実際にお客様に商品を販売して、その商品をお客様が使用してくれて初めて、「なるほど、お客様はこうなるのか」ということがわかります。本来、お店で売っているものというのは、そういう部分なんですよね。

そんな部分を知っているのといないのとでは、接客の内容も何もかもが変わりますから、ぜひ今のタイミングでも考えてもらいたいことだと言えます。

鍼灸師が教える、よくつまずく悩みを解消する「足の裏」の使い方

歩いていて「つまずくことが多くなった」。そう感じることはありますか? メルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』の著者、のぶ先生によれば、よくつまずいてしまうのは、「足の裏が怠けて」「足腰が萎縮している」のが原因なのだそうです。そこで今回は、靴に慣れて忘れてしまっている「足の裏の使い方」をレクチャーしてくれました。

足を引きずらない

【足を引きずる、つまずく】

歩いていて、よくつまずく。歩いていると、ベタベタ・ズルズルと足の裏を地面にこするように歩いてしまう。「足が上がらなくて、いやになっちゃう」なんて話を聞きました。

便利な靴に慣れて、足の裏が怠けてしまうと、くるぶしから先の「足」をつかうことを、カラダは忘れてしまいます。大事なのは、歩く時の意識の向け方。

【足腰の萎縮】

普段歩く習慣のない人や、加齢をきっかけに人のカラダは萎縮していきます。とくに足が伸びにくくなることが顕著です。足をズルズル引きずって歩くのは、そんな萎縮した足腰が原因です。萎縮した足腰は、全身の血流にまで影響します。

ふくらはぎは「第二の心臓」なんていいますが、縮こまった足腰ではそんな「第二の心臓」は充分に働くことができません。普段歩くことがなくても、加齢がきっかけでも、足腰をのばして充分に使いこむ習慣のある人は、「怠けて萎縮」することはありません。

歩いていて、ひんぱんにつまずいたり、足を引きずって歩く実感のあるときには、「足腰の怠けた萎縮」を解消しましょう。

【踵をのばして、小指でつかむ】

腰から骨盤、太ももの後ろからひざ裏、ふくらはぎから足の裏まで、充分に足をのばして歩くことで、「第二の心臓=ふくらはぎ」が充分にポンプ機能を発揮することができます。

歩いているときに、足裏全部を意識するのは難しいですが、前足を出すときに「踵をのばして着地」するように心がけるだけで、意外と足裏全部をしっかりのばして歩くことができます。

そして、しっかり踵で踏みしめたら、着地した地面に足の小指を引っ掛けるようにして地面を蹴ると、足裏全体を使ってのびやかに歩くことができます

この「踵でついて、小指を引っ掛けて蹴る」動作ができるようになると、歩幅がグンと広くなって、歩くスピードが上がったように感じます。

「足を引きずって歩く」と愚痴をこぼしていた人も、そんな足裏の使い方をお伝えしてから、平地でつまずかなくなったとか。便利な靴に頼るばかりでなく、ときには自分のカラダの可能性を広げてみる、なんて心がけも楽しめたらいいですね。

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軍事アナリスト激怒。防衛省・自衛隊が怠る「平時の戦い」とは?

産経新聞が報じた、宮古島駐屯地に保管されていた弾薬の島外搬出の理由について、メルマガ『NEWSを疑え!』を主催する軍事アナリストの小川和久さんが、呆れるとともに怒りの声を上げました。小川さんはまず、宮古島駐屯地が担う役割について解説。重要な目的とその目的遂行に不可欠な装備なども含めて、国民を納得させる説明能力こそが防衛省・自衛隊が備えるべき能力であると、「平時の戦い」の重要性を訴えています。

防衛省・自衛隊は「説明不足」では済まないぞ!

思わず目を疑ってしまいました。まずは、この記事を読んでみてください。私の気持ちをご理解いただけると思います。

「岩屋毅防衛相は2日の記者会見で、陸上自衛隊宮古島駐屯地(沖縄県宮古島市)の迫撃砲や中距離多目的ミサイルの弾薬について、島外に搬出するよう指示したことを明かした。地元への十分な説明がないまま弾薬を保管していたことに伴う措置で、岩屋氏は『不十分だった。おわびしたい』と謝罪した。

防衛省は、南西諸島防衛強化の一環として今年3月末に宮古島駐屯地を新設。初動対処を担う警備部隊約380人を配備した。同隊が装備する迫撃砲や中距離多目的ミサイルの弾薬も駐屯地で保管しているが、地元に対する明示的な説明がなかったとして反発を招いている。

防衛省は今後、島内で駐屯地とは別の場所に、今年度末にも配備される地対空・地対艦ミサイル部隊の弾薬庫を建設する予定。完成し次第、島外に撤去した迫撃砲などの弾薬も保管する方針だ。ただ、使用する警備部隊との間に距離が生じることから、初動対処の任務に影響が生じることは避けられない。」(4月2日付 産経新聞)

いったい防衛省は、宮古島に警備部隊を置く目的をなんだと考えているのでしょうか。

これから配備される地対空と地対艦のミサイル部隊を防護するだけではありません。尖閣諸島を含む島嶼部に正体不明な武装集団が侵攻を試みたとき、ただちに排除することこそ、宮古島、そして石垣島に配備される警備部隊の最重要任務なのです。武装集団を排除する能力を示してこそ、抑止力として侵攻をためらわせ、戦火を交えることなく国土と住民を守ることが可能になるのです。

それなのに、駐屯地に迫撃砲や中距離多目的ミサイルなど抑止力の中心となる弾薬を置くことができないとは、「地元への十分な説明がないまま弾薬を保管していた」といった説明では済まない深刻な事態です。

防衛省・自衛隊は、国民を納得させるだけの説明能力を備えることこそ、平時に最優先しなければならない任務であることを理解し、説明能力を磨く取り組みを始めてほしいと思います。「平時の戦い」を軽視した先にあるのは、愚かで悲惨な戦争だと肝に銘ずべきです。(小川和久)

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米の提案も突っぱねる東京ディズニーランドが直面した2度の試練

今や国内だけでなく世界各国から観光客が押し寄せる東京ディズニーランド(TDL)ですが、スタート時から順風満帆の航海を続けてきたというわけではないようです。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、オリエンタルランド会長の加賀見俊夫さんとウシオ電機会長の牛尾治朗さんの対談を通して、TDLが歩んできた試行錯誤の歴史を紹介しています。

日本人に合ったディズニーランドを

いまや年間3,000万人が嬉々として訪れる東京ディズニーランド。その創設期から携わってこられた加賀見俊夫さんが振り返る、ディズニーが直面した2つの試練とは

枠を破る 加賀見俊夫(オリエンタルランド会長)× 牛尾治朗(ウシオ電機会長)

牛尾 「傍目には順調に成長を果たしてこられたように映りますが、特に厳しかったことはありますか」

加賀見 「2回あります。1回目は東京ディズニーランドがオープンした直後でした。1年目に目標だった1,000万人のご来園を何とか達成することができたのですが、これをいかにキープするかが大きな問題でした。特に3年目は相当厳しかったですね」

牛尾 「どのようにして乗り越えられたのですか」

加賀見 「やはり鍵を握るのはサービスでした。サービスの質さえ落とさなければ大丈夫だと考えて、1,000万人を達成しても決して気を緩めることなく、もう一度原点に戻って誠実にお客様一人ひとりをお迎えしました。それをお客様も評価してくださったのだと思います。

2回目の試練は、2001年に東京ディズニーシーを開園した時でした。あいにく当初は思うように客足が伸びなくて、コンセプトを変えてディズニーランドに戻すかという意見も出たんです。けれども私は最後まで反対して、東京ディズニーシーのコンセプトを貫いたんです」

牛尾 「2つのパークはコンセプトが違うんですね

加賀見 「基本は同じなんですが、お客様の受ける印象が全然違うんです。東京ディズニーランドのほうは、創設者のウォルト・ディズニーが描いた夢に基づいてアトラクションができているのに対して、東京ディズニーシーは世界初の海をテーマにしたディズニーパークでしてね。ベニスとか地中海とか、世界各地の素晴らしい場所を想起していただけるようなアトラクションになっているんです。

前駐日米大使のキャロライン・ケネディさんにお越しいただいた際も、園内のケープコッドというエリアに立ち寄られて『懐かしい』と大変喜んでくださいました」

いじめ放置を指摘され「被害児童のため」と言い放つ市立中の何様

広島県呉市の中学校で発生していた「いじめ放置」がメディアで取り上げられ、話題となっています。学校側に訴えたものの放置された生徒は不安障害や睡眠障害を発症しますが、すでにこの3月にはなんの解決も見ないまま卒業。なぜこのような事案が起こりうるのでしょうか。今回の無料メルマガ『いじめから子どもを守ろう!ネットワーク』では当事件の詳細を記すとともに、学校側の対応を痛烈に批判しています。

いじめ放置に厳しい処分を

なぜか季節外れの寒気が日本を覆って、雪が積もる地域もある4月のはじまりとなりました。平成から「令和」へと時代が移り変わるという平成、最後の月ですが、今月から新年度が始まり、子供たちは希望と共に新しい学年を迎えようとしています。

一方、いじめ関連の残念な事件も報道されています。先週、広島県呉市の中3男子がいじめで不登校になったと訴えたのに放置されていたというニュースが流れました。1年の頃からいじめはあり、2年生の11月には3回も、昼休みに教室で同級生4~6人に床に倒され、手足を押さえられてズボンと下着を脱がされるなどされ、保護者が学校に相談したのです。本人はいじめを受けて「眠れなくなり同級生や先生の顔を見るのはつらかった」と話しているとのことです。すでに事件から1年以上もの時間が過ぎ去ってしまい、3月には卒業してしまいました

下着を脱がすなどのいじめは「重大事態」にあたると文科省の指針にはあります。平成29年3月付の文部科学省「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」では、重大事態と扱った事例の1つとして

多くの生徒の前でズボンと下着を脱がされ裸にされた。※

との事例が示され、さらに

※の事例については、通常このようないじめの行為があれば、児童生徒が心身又は財産に重大な被害が生じると考え、いじめの重大事態として捉えた。

と補足されています。また、ガイドラインの中では被害者が申し立てた場合学校は重大事態を前提に報告・調査するように規定しています。したがって、本来であれば、保護者からの訴えがあった時点で即座に重大事態として認定されなければならなかった事案です。その後、この中学生は2018年に不安障害と睡眠障害の診断がくだされています。放置されなければ、ここまで至ることはなかったとも考えられる残念な事件です。

【書評】GHQに命令され自国を貶め続ける「朝日新聞」の大ウソ

慰安婦問題、原爆投下、南京事件など、「議論の余地あり」とされる歴史上の出来事は数多あります。とは言え多くの日本人がそれぞれについて相手国の「正当性」を刷り込まれているように感じられることも事実です。一体なぜ?今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』では編集長の柴田忠男さんが、「その一因は朝日新聞にある」とする話題の一冊レビューしています。

偏屈BOOK案内:『マスメディアの罪と罰』

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マスメディアの罪と罰
阿比留瑠比×高山正之 著/ワニブックス

ハーバード大学教授のラングドン・ウォーナーが、日本の文化財を守れと米軍に申し入れ京都を戦災から救った、という朝日新聞の特ダネがある。実際は原爆の投下候補の最初の標的は京都駅西側の梅小路操車場上空500mで、第1号ウラン型原爆を爆発させる予定だったと、後に史料が見つかっている。米軍は文化財を街ごと破壊し、50万人の市民を殺し、京都を本気で焼き尽くすつもりだった

そんな野蛮人がまるで文化財を守る偉い人を装うのを、朝日新聞は手助けしたから、日本を代表する大新聞社でいることが保証された。朝日やNHKはGHQから「日本がアジア解放のために殉じ敗れ去った」と思わせるなと命じられ、侵略者日本という歴史書き換えを行い、今もそのままのスタイルで報道を続けている。

朝日は吉田清治をはじめウソの「慰安婦記事を載せていたら当時を知る世代の人たちから日本軍はあんなことをしていないと投書や電話が来た。1992年3月3日付けコラム「窓」の執筆者は「知りたくない、信じたくないことはある。だが、その思いと格闘しないことには歴史は残せない」と叱りつけた。

アメリカは原爆を落とし非戦闘員を大量虐殺した。許されざる行為なのに正当化していった。日本は卑怯な国で、真珠湾を騙し討ちにした。日本人は残虐で、一日でアジア人を数千人も虐殺している早く降伏させなければならなかった。日本上陸作戦をやれば米国人がさらに200万人死ぬ、とかなんとか。以上はすべて大ウソ。とにかく歴史を改変し、日本を降伏させるために原爆投下はやむをえなかったとしている。

東京裁判でも、日本側の弁護士が原爆投下に言及しようとしたとたん速記が止まった。アメリカ人は当初は後ろめたかった。日本の復讐をナイーブに怖がっていた。しかし、原爆投下は戦争終結のための良策だったという教育がなされ、大半の人はあれでよかったのだという見方になっている。教育洗脳おそるべし。

お蕎麦屋さんの暖簾の文字は何と読む?今は使われない平仮名の謎

「あいうえお」で始まるひらがな五十音。今では当たり前ですが、体系化されたのは明治も後期に入ってからで、それ以前はもっとたくさんのひらがなが存在していたとか。お蕎麦屋さんの暖簾にも「生そば」という文字が見慣れない平仮名で書かれていますよね。今回の無料メルマガ『1日1粒!『幸せのタネ』』では著者の須田將昭さんが、昔はたくさんあった面白い平仮名について、現代でも老舗等で見かける身近な例をあげながら解かりやすく解説しています。

読めない平仮名

おかげさまでこのメルマガも通算1,900号となりました。なんとなくキリのいい番号というのは気持ちがいいものです。そこで、今日は「1900年にあったある大きな変化をご紹介しましょう。

1900年、明治33年ですが、この年、「小学校令が改正されました。その改正に際して出された「小学校令施行規則」で「仮名字体を一定する」ということが定められました。

仮名字体の一定と言われても、今の私たちにはなかなかピンとこないかもしれませんが、実は、その時までは、今私たちが使っているような平仮名の文字がもっとたくさんあったのです。

今でもお店の看板などで「あれなんと読むのだろう?と思った平仮名などはありませんか?漢字と平仮名の中間みたいな形でどっちかもわかりにくい、という場合もあるかもしれません。

割り箸の袋などでも「御手」まではわかりやすく、次は「茂」かなぁ…最後はなんだ?と思う四文字を見かけることもありますね。「御手茂登つまりおてもとなのですがこれは別に当て字ではありません

昔は「も」の文字が、「毛」を元にしたもの以外にも「茂」をもとにしたものがあり、また「と」の字も、「登」を元にしたものがあったのです。

こういうのを変体仮名」と読んでいます。

平安時代に生まれた平仮名には、もとになった漢字によっていろんな字体があります。「あ」は「安」から生まれましたが、「阿」などもよく使われています。「い」も「以」以外に「伊」から生まれた字が使われていることも多いです。

花札の短冊の「あのよろし」と一見思えてしまう文字は、本当は「あかよろし」です。「の」に見えるのですが、「可」の文字から生まれた「か」です。

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書を学ばれている方は、和歌を書くときに、こうした文字を書かれることも多く、馴染みがあるかもしれませんね。書展を見にいくと、仮名文字の豊かさをあらためて感じます。

当時、「一音一字」が原則となって整理されましたが、昔の文書を読むときには必須となる知識です。最近は、そうした「変体仮名」を読むのも静かなブームだとも聞きました。

色々な漢字から生まれた平仮名を知ることもまた日本語の奥行きを感じさせてくれますよ。

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