ペットをウイルスから守るため、散歩で注意すべき3つのこと

新型コロナウイルスの感染拡大により、非常事態宣言の対象が全国に広がり、ペットを飼っている人の心配もますます大きくなっています。ペットがウイルスに感染するのを防ぐには?ペットがウイルスを運びこむことを防ぐには?など、メルマガ『佐藤貴紀のわんにゃんアドバイス』の著者で獣医師の佐藤貴紀先生が、ペットの散歩の際に気をつけるべきことを教えてくれます。

コロナウイルスに負けるな! シリーズ3「お散歩の注意」

日本で感染が止まらない「新型コロナウイルス」。全国に緊急事態宣言が出されるなど、かなり深刻です。ペットも人から「コロナウイルス」に感染する可能性もあるため、ペットのお散歩には十分に気つけてほしいです。今回は、コロナウイルスからペットを守るお散歩についてお話ししたいと思います。

1)新型コロナウイルスから守るお散歩3つのルール

お散歩の時、ペットが新型コロナウイルスに感染しないために注意してほしい、3つのルールをまとめてみました。

  1. 散歩は、なるべく控えてください
  2. ドックランなどの多数の動物がいる場所には行かない方が望ましい
  3. 散歩後は、ブラッシングをするなどして毛についた埃や花粉を落とす ※この場合、ウイルスなども付着する恐れがあるのでマスクなどを着用して行なってください。

2)お散歩にはお洋服を着せてウイルスから守ろう

お散歩に行く場合には、お洋服など着せてウイルスから守る事も大切です。ウイルスは、ペットの被毛から唾液や水分により入り込みます。お洋服を着せる事で、被毛にウイルスが付着することを半減させることができます。

3)お散歩から帰ったら清潔にしよう

お散歩から帰ったら、人間同様、ペットの手足を洗ってあげましょう。ウエットテッシュだけではなく、人肌くらいのぬるめのお湯に手足を入れて洗ってあげるのもいいと思います。

●まとめ
今や、コロナウイルスは人間ばかりではありません。ペットにとっても、感染がゼロとは言い切れません。「お散歩をしなければいい」と言う方もいますが、それでは、ペットのストレスもたまりますし、緊急事態宣言が出てもペットのお散歩は禁止されていません。感染に注意しながら、お散歩に行ってあげてください。

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女優・岡江久美子さん(63)新型コロナウイルスによる肺炎で死去

女優の岡江久美子が23日朝、都内の病院で新型コロナウイルスによる肺炎のため、亡くなったことが分かった。63歳。
所属事務所によると、3日に微熱があり、自宅で療養に努めていたが、6日に容態が急変。その後、都内の病院に緊急入院し、ICU(集中治療室)で懸命な治療を続けていたが、23日午前5時20分に亡くなったという。

岡江さんは昨年末に初期の乳がんを手術し、1月末から2月半ばまで放射線治療を行い、免疫力が低下していたのが、重症化した原因と思われると、所属事務所のFAXが伝えている。
夫の大和田獏さんがコメントを寄せ、「今はただ残念で信じがたく、悔しくて悔しくて他は何も考えられない状態です」と突然の死に悔しさをにじませている。

夫・大和田獏さんの兄、大和田伸也さんのツイート

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小学校で初のクラスター発生。自粛が水泡に帰した3日間の登校日

富山市の教育委員会は22日、市立神明小学校で児童3人が新たに新型コロナウイルスに感染したことを明かしたと、朝日新聞などが報じた。児童3人は15日に感染が確認された児童や21日に感染が確認された担任の教諭と同じクラスだったという。同小学校では、安倍首相が緊急事態宣言を発令した後の4月8〜10日に臨時休校に向けた「登校日」を設けており、この間に感染が広がり、クラスターが発生したと見られている。


初の小中学校でのクラスター発生

富山市の市立小中学校では、3月1日に一斉休校し、3月16日に再開。春休みを挟み、4月1日から新学期がスタートした。しかし4月7日に市内の中学校で生徒の感染が確認されたことにより、4月13日から再び一斉休校となった。市は一斉休校の発表から3日間の登校日を設けており、この間に感染が広がったと見られている。文部科学省によると、小中学校でクラスターが発生するのは初。

いつ再開するか? 世界の動きは

国内人口のおよそ3分の1が集中し、もっとも多い感染者を出していたオーストラリアのニューサウスウェールズ州では、5月から学校を段階的に再開させる。新規感染者が6人と急激に減少していることから判断したという。

また、朝日新聞によると、ニュージーランドでも学校を再開するとしている。感染者数は3月26日に283人となり、4月5日には1000人を超えたが、4月20日には1440人と感染のペースが抑えられている。感染経路の大半を追えているため、再開に踏み込んだとされる。さらに緩和するかどうかは2週間後に決めるという。

森会長、東京五輪の再延期は「絶対ない」強調にネット疑問の声

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、来年の夏へ延期された東京五輪。終息が見えない中、一体どうなってしまうのか。東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は、共同通信のインタビューに応じ、再延期は「絶対ない」との見方を示した。

再延期は「絶対ない」と強調

インタビューの中で森氏は「開催できれば人類全体に降り掛かった災いを乗り越えた証しになる」と説明。一層の経費節減に努め、開会式の内容や演出を大幅に変更する意向も示した。

また、開催意義について「ただの五輪ではない。これは人間の挑戦だ。アスリートの祭典にとどまらない、より大きく重いテーマが課せられた」と強調。日本中が経済支援、医療態勢整備に全力を挙げている現状を踏まえ「そうでなければ、国民に対して申し訳ない。国民の気持ちとかけ離れた五輪にしてはならない」と強く訴えた。

そのうえで、新型コロナウイルスの感染拡大で1年延期となった東京大会の再延期は「絶対ない」と強調。「選手のことや大会運営上の問題を考えても2年延ばすことは技術的に困難」と説明し、「来年開催できれば、日本の強さを誇っていい。だから私はそれに命を懸けようと思う」と、並々ならぬ覚悟を示した。

開閉会式の演出は「ほぼ出来上がっていたが、根本的に見直さなければならない」と述べ、ウイルス危機について何らかのメッセージを盛り込む方向で演出チームに再検討を求める意向を明らかにした。

追加費用を巡っては、国際オリンピック委員会(IOC)と支出内容を改めて精査すると表明。IOCの負担が「全くゼロということはあり得ない」と述べている。

小池都知事、スーパーの入店制限に「頭文字」採用か。ネット賛否

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、居酒屋を含む飲食店は営業時間を短縮し、大型商業施設やカラオケボックス、スポーツクラブ、バーなどの営業が停止している。一方、スーパーやドラッグストアなど生活必需品を取り扱う施設などは通常通り営業しており、人が押し寄せているという。こうした状況を受け、東京都の小池百合子知事や大阪府の吉村洋文知事は「スーパーの入店制限」を要請する方針を示したと、読売新聞など報道各社が伝えた。


スーパーは「密」な状況

小池知事はスーパーの現状について「密な状況に結果としてなっている」と危機感を募らせている。小池知事は「(スーパーを利用する)時間帯を分けたり、家族の中の1人を代表にしたりするなどのルールを厳しめに設けることが必要」と述べ、入店人数の制限やレジに並ぶ客の感覚をとるなどへの協力を呼びかけた。23日にもルールを公表するとみられている。関係者によると、スーパーの入店制限は「ア行の人は10時から11時まで」などと名前の頭文字で時間を区切り、ひと家族1人だけとすることなどを各店舗に呼びかけているという。

今週中にも公表

大阪府の吉村知事も入店制限要請の考えを示し、今週中にもルールを公表するという。吉村知事は「スーパーや商店街への大人数での来店は避けていただきたい」とできる限りの自粛を改めて呼びかけた。

GWの高速道路は休日割引なし?新型コロナ防止へ人の移動を抑制か

NEXCO3社および本四高速、宮城県道路公社は22日、新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的としたゴールデンウイーク期間中の取り組みについて発表し、29日から5月6日にかけての大型連休中、高速道路の休日割引をやめることを明らかにした。

大型連休中の高速料金割引なし

赤羽一嘉国土交通相が21日の閣議後の記者会見でこの考えを表明し、高速道路各社に指示していた。高速料金は現在、普通車などについて休日は3割引きとしているが、政府が全国に緊急事態宣言を出し、外出を控えるよう呼びかける状況のため、この措置を一時的に休止する。都道府県をまたぐ人の移動を抑えるのが狙いとみられている。

また、高速道路のサービスエリアやパーキングエリアにあるレストランと土産物店についても、営業自粛や営業時間の短縮に協力するよう要請を行ったという。GW期間中は店舗ごとによって営業時間が異なるため、詳細は改めて各社のウェブサイトで発表するとしている。

一方、物流機能を維持するため、サービスエリアなどのガソリンスタンドやシャワー設備などは、通常通り利用できるという。

この措置について赤羽大臣は「人の移動を最小限にするためさまざまな取り組みをしなければならない。改めて、国民の皆さんには不要不急の移動を控えるようお願いする」と述べている。

専門家が指摘。悪循環を避けるには「ロックダウン」しかない理由

緊急事態宣言が出されても外出は「自粛要請」に留まり、そのためか、さまざまな場所の人出について各メディアが報じています。この事態に業を煮やすのが、危機管理の専門家で軍事アナリストの小川和久さんです。小川さんは、主宰するメルマガ『NEWSを疑え!』で、再三、台湾のような罰金も規定した法制度の必要性を訴えてきました。その上でロックダウンこそが、ウイルス感染を抑え込み、人命と経済への影響を最小限にする唯一の方法だとの持論を説き、政治家のリーダーシップを求めています。

悪循環を避けるにはロックダウンしかない

緊急事態宣言の全国拡大後の様子を眺めながら、少し暗い気持ちになっています。確かに、在宅勤務やテレワークによって都心のオフィス街などの人出は少なくなっているようです。しかし、通勤時の公共交通機関は、「空いている」とは言っても「3密(密閉、密集、密接)」の状態が生まれているのは間違いありません。

テレビが「定点観測」ポイントのように繰り返し放送している品川駅は、休日を除けば「3密」状態が続いていますし、テレビの画面に映し出されている人の流れが止まる場所(エスカレーター、エレベーターなど)では、濃厚接触が生まれていても仕方ありません。しかも、画面にはマスクなしで平然と歩いている人の姿も散見されます。

それだけではありません。都心部の人出が少なくなっているのに反比例して、東京、大阪など大都市のベッドタウンでは、特に平日の昼間など、コロナの感染拡大以前より人出が多かったりするのです。スーパーでの買い物や公園での子供の遊び相手に、在宅勤務の父親たちが駆り出されていることも関係しているようです。

報道されているように、大都市周辺の県にあるパチンコ屋には東京のナンバーをつけた車が少なからず見受けられます。例を挙げ出すときりがないのですが、とにかく感染拡大の源である人の移動と、それによる接触が生まれる状態が止まっていないのです。

それでは、どうしたらよいのか。ロックダウン以外にないのです。緊急事態宣言に当たり、政府は人出を80%減少させれば終息に向かうことができるとしていますが、もっと中身をはっきりさせるべきでしょう。例えば、残りの20%については物流や重要インフラなど社会生活を維持するための車や人の移動と、病院への通院、自宅周辺での生活必需品の買い物、散歩などにかぎり、通行証によって規制するのです。

海外からの帰国者や自宅療養の人についての隔離も、台湾の例を参考にして、携帯電話のGPS機能を使った監視を行い、罰金(台湾は360万円~720万円)も法制度で定めるべきでしょう。台湾の罰金が驚くほど高いのは、他人にウイルスを感染させることは人命を危険にさらすこと、つまり未必の故意に当たる行為にほかならないからです。

もちろん、ロックダウンとそれに伴う措置を講じながら、法制度を整える取り組みを進めなければなりません。そして、ロックダウンが時の政権に恣意的に行われないよう、民主主義が機能するよう、確実な歯止めを掛けることを忘れてはなりません。

なぜリモートワークの浸透が米国並みの格差社会につながるのか?

新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の下、日本でもようやくリモートワーク(テレワーク )を導入する企業が増えてきました。この家から外に出ないという流れは、複数の二極化を生むとメルマガ『週刊 Life is beautiful』の著者で世界的エンジニアの中島聡さんは語ります。そして、その二極化は、日本の企業のあり方も変え、アメリカのような極端な貧富の差を生むことになると解説。そのような社会で生き残るために何が必要かを綴っています。

コロナ時代の働き方

新型コロナウィルスの感染拡大の防止のために、世界各地で都市のロックダウンや外出禁止令が行われており、それに応じて家からのリモートワークを強いられている人が大勢います。私は、これにより複数の二極化が起きつつあると見ています。

最も分かりやすいのは、ロックダウン(およびその後の人々のライフスタイルの変化)の影響を直に受ける業種とそうでない業種です。特に悲惨な状況にあるのは、レストラン・居酒屋などの飲食業、ホテル・航空などの旅行・観光業、コンサート・映画・ボウリングなどの娯楽業など、「人が集まること」そのものに価値を見出しているような産業です。

そんな業種と比べると、MicrosoftやGoogleのような純粋なソフトウェアの会社は、ビジネスそのものが大きな影響を受けないだけでなく、ほとんどの業務がリモートワークでこなせるため、生産性の低下も最低限で済みます。

ダウ平均は上がり始めましたが、これはテクノロジー株の上昇を反映したもので、全ての業種の株が復活しているわけではありません。これはまさに、上の二極化を反映したものです。

2つ目の二極化は、リモートワークに必要なツールを使いこなせる人とそうでない人の二極化です。Slack、Zoom、Google Driveなどを使った仕事に慣れている人たちにとっては、リモートワークは大きな障害にはなりませんが、経団連の重鎮達に代表されるようなパソコンすらまともに使えない人々にとって、リモートワークは致命的なほど生産性を落とすものです。

その結果、彼らはとことんまでリモートワークを否定するし、例えリモートワークをせざるをえない状況に追い込まれたとしても、これまでの働き方を変えようとせず(労働時間を管理しようとします)、多くの人たち(主に彼らの部下達)を巻き添えにして、もともと低かった生産性をさらに下げることになると思います。

3つ目の二極化は、リモートワークによって一人一人の能力や生産性が可視化されるため、会社に必要な人と、実はいなくてもなんとかなってしまう人、という二極化です。特に日本の大企業は、高度成長期に作られた終身雇用・年功序列の人事制度をいまだに引きずっています。個人の能力や生産性に応じて待遇をするよりは、出来る限り皆を平等に扱い、運命共同体として社員全体が共に会社に尽くすことにより、同年代の人たちはほぼ同じスピードで出世して行く、そんな人事制度です。

しかし、リモートワークになると、流石にそんな人事制度は維持出来なくなるので(無理やり維持して衰退して行く企業はあると思いますが)、長時間の残業や休日出勤で「会社に尽くす姿勢を見せていること」だけで評価されて来た人たちが、強さを発揮出来なくてなってしまうのです。

この手の二極化は、最終的には貧富の差として現れてくるので、日本も米国並みに富裕層が富の大半を握り、大半の人たちが最低賃金でサービス業で働く時代が来ても不思議ではありません。

そこにさらなる変化として訪れるのが、(最低賃金とは言え)大きな雇用を生み出して来たレストランや小売業などのサービス業における、自動化・オンライン化の加速であることは明らかで、それがさらに貧富の差を広げます。

そんな時代に生き残って行くためには、上に書いた3つの二極化を参考にし、
 ●リモートでも効率的にビジネスが出来る業種・職種を選ぶ
 ●リモートワークに必須なツールを使いこなす
 ●長時間労働や労力ではなく、生産性と結果で勝負する人になる
しかないと私は考えています。

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コロナ禍に虐待やDV急増。ストレスで自分を加害者にしない方法

新型コロナウイルスの流行拡大防止のため、世界的に外出自粛を余儀なくされていますが、そのストレスによるDV(ドメスティックバイオレンス)等が顕在化しています。この問題に私たちはどのように対処すれば良いのでしょうか。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では著者で健康社会学者の河合薫さんが、自身が考案した認知行動療法に基づく「モヤモヤメモ」の活用法をレクチャーしています。

※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2020年4月22日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:河合薫(かわい・かおる)
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

コロナストレスとの付き合い方

コロナ拡大に伴う外出制限により、女性へのドメスティックバイオレンス(DV)や、児童虐待が増えているとされています。

1か月以上、外出が禁止され学校が休校となっているフランスでは、今月10日からの1週間で、児童虐待の被害などを訴えるホットラインへの通報件数が1万4,693件に達し、去年の同じ時期に比べ89%も増加。欧州やアジアでは3割増加したとの報告もあり、いかに第三者が異変に気付くかが課題になっています。

また、国連組織「UNウィメン」のムランボヌクカ事務局長は、外出制限が感染抑止になると認めた上で「暴力的なパートナーといる女性は孤立を深めることにもなっている」と危機感を強め、国連はコロナの陰に隠れたDVの「パンデミック」が起きていると警鐘を鳴らすなど、日本でもリスクが高まっていると懸念されています。

それまで当たり前だった日常がなくなり、家に閉じこもることは誰にとってもストレスです。

これは「私」にとっても例外ではありません。いつ、なんどき、ちょっとしたきっかけで、「私」が加害者になってしまうかもしれないのです。

そこで今回は「ストレスとの付き合い方」を紹介します。

そもそもストレスとは何か?

一般的には「家にずっといるとストレスたまる~」「ストレスでおなかが痛い」「ストレスでイライラする」といった具合に、世の中に存在する説明しがたいネガティブなものや症状・出来事は、すべて「ストレス」という一言で片付けられていますが、学問的には3つの言葉に分類されます。

1つ目は「ストレッサー」です。これはストレスの原因となる刺激や出来事のことで、私たちは出来事に遭遇したとき、それが「自分や自分の大切なものになんらかの脅威や不安を与えるもの」だと判断するとストレスを感じます。

何がストレッサーになるかは個人の感覚次第です。ある人にとっては何でもないことでも、ある人にとってはものすごいストレスになる。また、同じ出来事でもそのときのシチュエーションやタイミングによって、ストレッサーになったりならなかったりもします。

つまり、極論をいえば日々遭遇するすべてのことが、ストレッサーになりうる。ストレッサーは人生にあまねく存在しているのです。

2つ目は「ストレス」です。これはストレッサーに遭遇することで生じる緊張や混乱などの反応で、不安、怒り、悲しみ、憎しみ、恐れ、というネガティブな感情として表出します。

「ストレス」という言葉は、もともとは物理から来た言葉で“ゆがみ”を意味します。ストレッサーに出会うと心がゆがむ。この状態がストレスです。

そして、3つ目が「ストレス症状」で、ストレスを強く、あるいは長く感じていることで心身に生じる症状や病気です。

ストレス状態におかれると免疫力が低下し、風邪をひきやすくなったりアレルギーが出たり、不眠症、食欲低下、頭痛、無気力、胃潰瘍、心臓疾患、うつ病などのストレス症状が発症します。

「ストレッサー→ストレス→ストレス症状」というストレスのプロセスがわかれば、あとは「何をするか?」です。

ストレスは人生の雨のようなものなので、「雨(ストレス)」が降ってきたら、雨を降らせている雨雲(ストレッサー)を見つけてください。

その上で、雨に濡れて風邪をひかないようにするには(ストレス症状)「何をすればいいのか」=対処行動を考える。その繰り返しが、ストレスへの対処力を向上させます。具体的にお話ししましょう。

「家にずっといてストレスがたまる」と感じたら…

1.妻とずっといることがストレッサーなのか?
2.家事を手伝わなければならないことがストレッサーなのか?
3.外に行きたいのに、行けないことがストレッサーなのか?

といった具合にストレッサーを突き止めましょう。