法には触れぬが極めて悪質。不動産業界にはびこる顧客大損の悪習慣

不動産取引において、業者が顧客より自らの利益を優先させる「囲み込み」という手口をご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』ではマンション管理士の廣田信子さんが、不動産業界で横行するこの「囲い込み」を詳しく紹介するとともに、顧客サイドに自衛を呼びかけています。

「囲み込み」「両手仲介」って何のことかわかりますか?

こんにちは!廣田信子です。

コロナ禍の中での中古マンション売却は、価格の妥当性が読みにくい状況だということで、仲介業者の都合で、安い価格で売却させられる人が出そうだと、業界に詳しい方が心配しています。いわゆる、「囲い込み」「両手仲介」の問題です。不動産会社は自分の利益(仲介手数料)を最優先とし、お客さま(売主)の利益を無視した仕事をする場合が少なくないというのです。

不動産仲介における「囲い込み」とは、自社で「両手仲介」を実現したいがために、売却依頼を受けた物件の情報を市場に公開しない行為のことです。「両手仲介」とは、売買の依頼を受け、相手方を他の不動産会社を介さずに見つけることで、依頼元と相手方の両方から、仲介手数料をもらえることをいいます。

他の不動産会社が介在する片手仲介に比べて、収益は2倍となるので、不動産会社の多くは両手仲介を目指して、自社の顧客網やネット媒体などによる広告でお客さんを探すことに注力しています。

この行為自体は、法律に違反しない商行為ですから責められるものではないのかもしれません。しかし、売主と買主は、本来「高く売りたい」「安く買いたい」という利益相反の立場にあります。双方の依頼を受けたという立場になる「両手仲介」は、ともすれば、売主・買主という依頼者の利益よりも、不動産会社の利益を優先することになります。

宅建業法では、不動産の売却を依頼された場合、売主と媒介契約を結ぶことが求められ、一般的に多く用いられる専任媒介契約の形態の場合、7日以内に物件の情報をレインズ(不動産流通標準情報システム)に登録して、他の不動産会社にも公開することが義務付けられています。多くの不動産会社で物件情報を共有することにより、すみやかに依頼者の目的が達成できるとの考え方です。情報が市場に広く出回るほど、売りたい人と買いたい人のマッチングがうまくいくのは、当然のことです。

レインズ登録が義務付けられても無くならない「囲い込み」を規制し、自由で公正な不動産の流通を促進するために、幾度かの法改正がされてきています。2013年10月には、「正当な事由のない紹介拒否行為の禁止」が規定されました。レインズの情報を見て不動産会社が問い合わせをしてきても、「今、他のお客様と商談中」「今、図面作成中」などと言い訳をして、物件の詳細情報を明かさない事例が多かったためです(今でもあります)。

さらに、2016年1月には「取引状況(ステータス)」の記載が義務付けられ、「公開中」「書面による申し込みあり」など、当該物件の状況を照会先が分かるようになりました(一般消費者はそれを見ることができません)。

しかし、たとえレインズに「公開中」と登録していても、他の不動産会社からの問い合わせに対しては、「担当者が外出中」、「持ち主が旅行中で連絡が取れない」などと言い訳して、門前払いするケースが今でも後を絶たないといいます(最近は、コロナ禍が言い訳に使われることも…)。問い合わせに対しての「返答マニュアル」を用意している不動産会社もあると聞きます。

石原さとみ 東大卒彼との出会いは合コン。ハイスペ男求め積極婚活のウラ

女優・石原さとみ(33)の突然の結婚発表から3週間。まだまだ世間の関心は高いようだ。お相手となる男性は「東大卒」「年収5000万円」という情報が伝えられているが、今度は2人の知り合ったきっかけが合コンだったことがわかった。

石原さとみ 旦那様との出会いは合コン

石原のハートを射止めた男性は、石原より1つ年下の32歳で、外資系金融機関ゴールドマン・サックス証券勤務に努めるビジネスマン。幼少の頃から海外で生活し、国際感覚を兼ね揃えたエリートだ。

そんな彼と出会ったのは合コンの場だったと『週刊女性』が報じている。

【関連】石原さとみのお相手は東大卒の年収5000万円!確率0.1%未満の超レア男子だった

石原は2018年にSHOWROOM社長の前田裕二氏との交際が発覚。結婚秒読みとまで言われていたが、翌年夏には破局。記事によると、その直後から新たな恋を求めていたようで、「“スペック”の高い独身男性たちとたびたび合コンしていた」という。

『世界で最も美しい顔100人』に6年連続ランクインした女優が合コンに現れたら、ハイスペック彼も驚いたに違いない。そこからどのように交際へ発展したかは不明だが、合コンに数多く参加しモテモテぶりを発揮したいたという彼も、石原の魅力に惹かれてしまったようだ。

【関連】石原さとみの結婚相手は超エリート。外資系男子“芸能人食い”の実態とは?

結婚を発表し、個人事務所となる「株式会社SK」を設立。仕事もプライベートも順風満帆な石原さとみ。一方、旦那様となる男性は外資系金融機関に勤務する傍ら、複数の企業で社外取締役を務めたり、都内に不動産を多数所有するなどしているという。今後は夫婦二人三脚で新たな道を切り開いていくことになる。

唯一の不安は男性がハイスペックがゆえのモテモテすぎることか。そんな心配を石原さとみにさせることができる男は、やはり“一般男性”とは言えなそうだ。

iamge by : 石原さとみ ホリプロ 公式サイト

正社員という日本の病。なぜこの国では正規雇用がバイトより悲惨なのか

非正規雇用者に比べ格段に恵まれているとされる正規雇用者。しかしながら正規には正規の歪みが存在し、もはや修復不能な地点にまで達してしまっているようです。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では、これまでも度々労働問題や雇用形態について論じてきた米国在住作家の冷泉彰彦さんが、「病んでいるのは正規雇用の方」としてその理由を記すとともに、非生産的極まりない旧態依然とした日本式の経営や雇用からの早急な脱却を訴えています。

非正規差別、問題は正規雇用の異常さにある

10月の上旬に最高裁は非正規雇用に関する2つの判決を出しました。一見するとこの2つの判決は矛盾するようですが、全体として見れば、次のような判断だとみなすことができます。

  • 正社員と非正規社員について、退職金やボーナスで差をつけるのは合法
  • 非正規社員が扶養手当や有給休暇を求めた件では、原告の全面勝訴

非常に大雑把に言えば、最高裁は非正規社員に対して「扶養手当」や「有給休暇」は出せ、けれども「賞与」や「退職金」は出さなくてもいい、そんな判例を出したということになります。

ちなみに扶養手当などという時代に逆行するものは正規、非正規ともに認めているというのは、どうも変ですし、また有給休暇については、さすがにILOの勧告などがあるので、先進国中最悪という汚名を回避するためにこうした判決を出したのかもしれません。

問題は、賞与と退職金です。同一労働、同一賃金を実現するのは国策となっているはずなのですが、それでもこうした格差容認判決ができるというのはどういうことなのでしょうか?

まず、全体の成長ができないので、あらゆる産業の利幅が少なく人件費の下降圧力が社会の全体に存在しているという問題はあると思います。ですが、今回の議論はそこではありません。

また、余りこの問題を蒸し返すと、最終的には全部非正規になってしまうという懸念もあります。確かに人件費を圧縮したいという動機が多くの雇用主には強くあるのであれば、そうした「正規社員の廃止」みたいな問題は出てくるでしょう。もっと言えば、「全員を正規雇用にするが、その内容は現在の非正規並みの水準」ということになる、だから同一労働なら同一賃金という理想を押しすぎてもダメという考え方もあると思います。

では、この問題はこのまま放置しておくしかないのかというと、そうではないと思います。問題はどこにあるのかというと、正規雇用の方です。日本式雇用における正規雇用というものが、完全に制度疲労を起こしています。金属ならば、もうボロボロでボキッと折れてしまいそうな状況なのです。

例えば、今回の裁判の対象になったのは、次の3つの業種です。

  • 医療機関の事務部門
  • 交通機関内の売店営業
  • 物流関係の現場

という3つです。そこで、同じような作業の場で正規と非正規が一緒に勤務しているわけです。

その場合に確かに現場作業が回っている、例えば医療機関なら窓口時間、売店なら営業時間、物流ならラインが動いているとか窓口が空いている時間には、正規労働者も非正規も一緒に同じような作業に従事しているかもしれません。

学術会議問題で判明。菅政権が瀕死のアカデミズムを殺したい本音

10月1日に発覚した、日本学術会議6名任命拒否問題。菅首相からは未だその明確な理由の説明がなされていないままですが、「語ることができない理由」が存在するのでしょうか。今回、この問題を考察しているのはジャーナリストの高野孟さん。高野さんはメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』で、安倍政権下だった今年6月に成立し、来年4月に施行されるとある新法と任命拒否問題の関係を論ずるとともに、「任命拒否」自体が菅首相による違法行為である可能性を指摘しています。

 

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2020年10月19日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

木を見て森を見ない菅義偉政権の先行きの危うさ――学術会議人事介入の裏にあるもの

菅義偉政権が発足して1カ月で、最大の話題が日本学術会議の新委員105人のうち6人の任命を拒否し、同会議のみならず野党、マスコミ、世論の大反発を招いたことだったという事実に、この政権の本質と、従って先行きの危うさが表れている。

ただし、この問題を積極的に取り上げているのは、新聞では東京、毎日、朝日。テレビではTBSと朝日の一部報道番組くらいで、これが菅政権滑り出し期の最大の話題となったという認識は必ずしも普遍的でないのかもしれない。

安倍政権の時代にすでにそうであったけれども、菅政権になってますます、主要メディアの二極化は甚だしいものがあり、この日本学術会議の問題にしても、東京と毎日が先導し朝日が従うのに対して、日経と読売は端的に言えば「ベタ記事」扱いで、そんな重大なことが政府と学術界との間で起きているということ自体を、余り国民には認識させないでおこうという、まさに忖度的な編集方針を採っているように見える。フジ=産経グループに至っては、学術会議についてのデマ情報を流して同会議を貶めようとさえしている有様である。

しかし26日からようやく始まる臨時国会では、野党が手ぐすね引いて待ち構え、真っ先にこの問題を追及するに決まっているので、菅首相がたちまち答弁に詰まり窮地に陥る場面も出てくるだろう。

これでもうイライラしない。「怒り」を遮断してくれる魔法の言葉

あなたの周りに、怒りっぽい性格の人はいませんか? もしも、あなた自身が怒りっぽい、もしくはイライラしやすい性格の場合、それを簡単にコントロールする方法があるんです。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、アンガーマネジメントの中でも手軽にできる方法をひとつ紹介しています。

4つの言葉

さて、本日は遮断するお話。

外的な刺激が内面にとりこまれたときに、怒りで対応する

・クセがついている

んだと思うんです。単にクセなんですよ(多分)。

よく性格は直せないとか言いますよね。でも、性格ってクセ・習慣でできている部分があって、クセや習慣は治せるんですよ。そうだとすると、性格も少なくとも部分的には治せるはずです。

外的な刺激があったときに、怒りに結びついてしまっているわけでしかも、この結びつきを

・いつも繰り返している

んです。そうすると、道なき場所に道が切り拓かれ、そこを通るたびに道らしくなり、そのうちハッキリした道になって…という具合です。

怒りっぽい人は、怒りへの道が太くて広い道になってしまっているのですぐに怒りとして反応しやすいわけです。なので、この道というか、回線を

・切断…少なくとも遮断したい

んですよ。刺激に対して、怒りが発動しないようにしたい。回線が遮断されていれば、怒りが発動されずにすみますから。

この遮断の方法は、アンガーマネージメントとしていろいろ手法があるようです。そのうちのひとつが

・怒りと関係のない言葉を思い浮かべる・唱える

というものです。怒りと関係のある言葉は、それ自体に一層怒りを煽る力がありますよね。あーーームカつく!とか言っているとどんどんムカついてきませんか。あれ、私だけ?
なので、怒りが煽られないような、穏やかな言葉、クールダウンできるような言葉がイイんです。それは

・ごめんなさい
・愛しています
・許してください
・ありがとう

です。この4つを心の中で繰り返すんです。声に出してもOKです。これは

・ホ・オポノポノ

というメソッドで、とても有名です。ご存じの方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。

…素朴な疑問なんだけど、「ごめんなさい」と「許してください」は同じ意味じゃないのかなあ。4つの言葉として選ぶなら、「ごめんなさい」と「許してください」のどっちかひとつにして、もうひとつ「おめでとう」を付け加えるべきだと思うんだけどなあ。ひそひそひそ。

コロナで引きこもり状態の女子大生を救う「行動力」が身につくコツ

思いついてもなかなか行動に移せない。新しいことにチャレンジする一歩が踏み出せない。そんな状態にコロナ禍が追い打ちとなって、身動きできない若い人が多くいるようです。「なんとかしたい!」という女子大生の悩みに、メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』著者の柳川由紀さんが答えます。柳川さんは、「行動力」は日々の積み重ねにより身につけられると、行動力のある人たちに共通する習慣を3つ紹介しています。

行動できる人になる

Question

shitumon

コロナで引きこもり生活が続き、自分が大学生なのかプー太郎なのかわからなくなります。そんな中でも行動力のある友人は勉強もバイトも、サークル活動もやっています。私もやろうとは思いますが、友人のように「すぐ行動を起こすこと」ができません。すぐに行動できる人間になるためのコツを知りたいです。(大学2年 女性より)

柳川さんからの回答

どんなときならすぐに行動できるかを考えると、ヒントが見つかります。例えば、周りからのサポートがあるときや期限が決められているときなどは行動しやすいでしょう。習慣になっていることは何も考えずに行動していますね。行動力が身につくコツをお伝えします。

1.モチベーションは無関係

行動するために「モチベーションを高めよう」と言われます。研修でモチベーションが上がったけれど、家に帰ったらモチベーションが続かず元通り、ということが多々あります。

モチベーションは「報酬」を得るための動機付けなので、報酬が得られなければ行動しません。ですから、行動力をつけたいのならば、モチベーションで動いていてはダメなのです。

2.習慣づける

実は、行動力は日々の積み重ねでできあがる「スキル」なのです。行動力がない人の多くは、面倒なことを後回しにしています。今できることはすぐにやる習慣をつけることが行動力を上げるための一番の近道です。「後でやろう」をやめて「いつやるのかを決め、そのとおりにやる」ことです。

3.失敗して当たり前

人は、目的があるからこそ行動します。行動しない人は、「行動しないことを目的にしている」とも言えます。つまり…「行動しないことでリスクが減らせる」と本能的に感じているのです。

例えば、失敗したらどうしよう、と言う精神的リスクや、時間がかかりすぎるかも、と言う時間的リスクなどです。そのようなリスクが、行動する時のブレーキになります。だからこそ、意識的に多少のリスクは、気にしないようにします。失敗して当たり前、という前提を持って行動することです。

すぐに行動するための「3つの習慣」

毎日の自分の行動の積み重ねが未来を作ります。行動力をつけるには、習慣づけることが先決です。何を習慣づけるかは、個人によりますが、行動力のある人たちに共通する習慣を3つご紹介します。

  • 何事も前向きに捉え、くよくよしない
  • 目的や目標を期限付きで明確に持つ(短期目標/長期目標)
  • やるべきことに集中し、無駄な時間を持たない

この3つのうちまずは1つ、ご自分にできそうなものを選んで習慣にしていきましょう。

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名旅館「加賀屋」の女性客室係が気づいた、母娘が暗い顔の理由

全国最大級の規模ながら、隅々にまで目が行き届いたおもてなしの細やかさから「日本一の名旅館」と呼ばれる、石川県の和倉温泉「加賀屋」。年間30万人ものお客様を集めたその魅力は、どこから湧き出でるのでしょうか。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』に掲載されているインタビューで、加賀屋の女将・小田真弓さんがその「源泉」を語っています。

日本一の名旅館「加賀屋」のおもてなし

年間30万人の宿泊客を魅了してやまない石川県の名旅館・和倉温泉「加賀屋」。プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選にて2015年まで36年連続総合1位に輝くも、2016年に3位。しかし翌年、再び首位1位に返り咲きました。

『致知』の愛読者でもある女将の小田真弓さんに、日本一のおもてなしを支える仕事術を学びます。


小田 「もう随分昔の話ですけど、私が一番感激したのは、全く目立たない客室係の取った行動でした。

彼女がお母様と娘さんの2人のお客様を担当した時のこと。

最初、何となく雰囲気が暗いなと思ったらしいんですが、「どうかされましたか」と聞くのも失礼ですから、何も言わずにそっとしておいたそうです。それで食事の時にお造りをお出ししたら、

『わぁおいしそう』

って笑顔を見せた。

彼女はそのことを私に伝えてくれたんです。それじゃあということで、活造りをサービスしたら、

『お父さんがいたら泣いて喜ぶわね』

って言われた。その時初めてご主人を亡くした奥様と娘さんの旅行だと分かりましたって、彼女が言ってきたんです。それでお花を一輪添えて、陰膳(かげぜん)をお出ししたら、大変喜んでくださいましてね。

いまはサービスの一環としてやっていることですけど、私はその時に、素晴らしい子だなと思ったんです。こんなに目立たなくて、あまり喋らない子が、そこまでお客様の立場に立って思いやる気持ちを持ってくれていたのかと。そういう客室係が一人でも二人でも育ってくれることによって、よりお客様の思いに沿ったおもてなしができる。

その後、お客様からご丁寧なお便りをいただきましたけど、それを見た客室係の喜びは倍になり、もっとお客様のためにという気持ちになるんです」

──感動的なお話です。

小田 「お客様と親しくなり過ぎてはいけませんけど、やはり自分の家族や親戚、友達が来たような温かい気持ちでお迎えする。お客様がいまどうしてほしいかってことに気がついて、して差し上げる。

そうして喜ばれる。その喜びが自分の喜びになる。

それと同時に、うちで仕事をしてくれている社員はみんな家族だと思っています。ですから、具合が悪くなれば病院に連れて行ってあげる。困ったことがあったら相談に乗って助けてあげる。やはりお客様の満足度と社員の満足度が一緒じゃないと、いいサービスは提供できません」

※ 本記事は月刊『致知』2017年4月号「繁栄の法則」から抜粋・編集したものです

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在宅リモートセクハラの卑劣な新手口。同僚女性に“AV出演”強制、被害どう防ぐ?

在宅でのリモートワーク(テレワーク)が新しい働き方として普及し、職場やビジネスシーンにおける対面でのやりとりが減少しているが、そんな中、セクハラの“新様式”が出現した。リモートセクハラといっても、「部屋をもっと見せてよ」「今日すっぴんなの?」などという不快な言葉のハラスメントではない。また、デスクの下で下半身丸出しといった昭和な古い手口でもない。では何か?それは「ディープフェイク」技術を用いたセクハラだ。この新たなセクハラでは、女性が自分でも知らないうちにアダルトビデオに“出演”させられてしまうという。

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セクハラ目的に「ディープフェイク」を悪用

新垣結衣や橋本環奈、石原さとみなどの偽ポルノ動画を無断で作成し販売したとして、男2人が逮捕されたことで、その名が一気に知れ渡った「ディープフェイク」。

ディープフェイクとは人工知能(AI)に動画データなどを大量に読み込ませ、本物そっくりの動画を作成する技術で、ハリウッドでは映画製作の最新技術として活用されている。

しかし、実際には96%がフェイクポルノ目的で流用され、日本でも有名女性芸能人がターゲットとなり、逮捕者が出る騒動になってしまった。

だが、話はここで終わらない。映像編集に詳しい専門家によると、ディープフェイクを悪用する輩が増え、学校の同級生や会社の同僚女性などが被害を受けているという。

特にテレワークの普及により、Google MeetやZoomを使ったオンライン会議の動画や静止画が、ディープフェイク作成の“素材”として利用されているというのだ。

「ディープフェイク」は誰でも作れる

AIだ、Deepfakeテクノロジーだなどと言われてしまうととても難しいものだと思われがちだが、実は全くそんなことはない。もちろん、プロフェッショナルレベルに仕上げるか簡易的なものかなどにもよるが、ディープフェイクが作れてしまうソフトやアプリは有料版から無料版までたくさん出回っている。

前述の専門家によると、「パソコンのスペックで必須となってくるのが、高性能なグラフィックボード(GPU)。大量のデータを高速で処理することができる。あとは大容量のメモリ。CPUはそこまでハイスペックでなくて大丈夫。一般的なパソコンより高価ではあるが、個人で十分買えるレベル」だとし、特別な知識がない一般のユーザーでも作成可能だという。

リモートワークで“素材”集め

これらのディープフェイクソフトやアプリを入手してしまえば、あとは素材となる動画や画像を集めるだけとなるが、ここにリモートワークの功罪がある。

通常のオフィス勤務であれば、同僚の写真を撮ったり、ましてや動画を撮影したりという機会は滅多にない。しかし、リモートワークを取り入れる企業が増えたことで、パソコンの画面上から“素材”をゲットすることがいとも簡単になってしまったのだ。

アカウントの種類などによって違いはあるものの、Google MeetやZoomも録画機能がついている。これらは勝手に録画することはできず、たいていは会議の主催者や出席者の同意が必要だったり、通知が届く仕組みになっている。

しかし、これを回避する方法はいくらでもあり、黙って録画されてしまう危険をはらんでいるのだ。誰も気づかない間に勝手にリモート会議を録画され、ディープフェイクの素材を集められてしまう…恐怖としか言いようがない。

他にも、素材集めをする手法はある。リモートワークになったことで、自宅からでも会社の共有フォルダやサーバーにアクセスできるよう設定されている人も多い。

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例えば、この共有フォルダの中に、忘年会の写真だったり会社のイベントの動画などが入っていたら要注意だ。オフィスにいる時はなかなかデータを個人のPCにダウンロードしづらいものだが、自宅で作業していれば、誰にも怪しまれることなくできてしまう。

このように“盗撮”手法はいくらでもあり、リモートワークをしている以上、防ぐことは難しいといえるかもしれない。

キャリア値下げは格安スマホ潰し。国民を欺く菅政権の矛盾だらけ

菅総理誕生と同時に示された「携帯電話料金の値下げ」への意欲に応えるように、ソフトバンクやauが動きを見せています。これを受けた武田総務大臣や古谷公正取引委員会委員長の発言が矛盾だらけだと指摘するのは、メルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』著者で、ケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川温さんです。石川さんは、昨年から続く政府の政策が格安スマホ事業者潰しに繋がることを理解していないと、間違った政策への検証を求めています。

料金プランはシンプルかそれとも多様な選択肢か――武田総務相の発言から見える「矛盾」

値下げ議論に関連して、武田良太総務相や公正取引委員会の古谷一之委員長などの発言が注目を浴びている。しかし、それらのコメントを読む限り「本当に問題を理解できているのか」と心配になってくる。発言の主旨が一貫しておらず矛盾点が多々見られるのだ。

例えば武田良太総務相は、10月9日の記者会見において国民からヒアリングの感想を聞かれ「プランが複雑すぎてよく分からないという方々が多くおられました」とコメントしている。すなわち、プランを減らしシンプルな方向性を目指していきたいという現れなのだろう。

しかし、10月16日の記者会見でソフトバンクの値下げ報道について聞かれた武田総務相は、「魅力的な料金・サービスの選択肢が広く提供されることは、良いことにつながるのではないかと思っております」と回答している。「プランが複雑でわからない」と指摘していながら、料金プランの選択肢が広く提供されることを歓迎してしまっている。全くもって、言っていることが逆ではないか。

さらに「低い容量のプランにつきましても、格安スマホ事業者が、安い料金プランの選択肢をどんどん出してきているので、今後期待していきたいと考えております」としているが、今回のようにキャリアに値下げを迫れば、格安スマホ事業者は廃業に追い込まれていくことに気がついていないのか。

公正取引委員会の古谷一之委員長は「格安スマホのシェアがまだまだ広がらない」と言い「接続料や中古市場の問題があるかもしれない」と指摘した。

中古市場に関しては、昨年10月の改正電気通信事業法で完全分離プランが当たり前となり、スマホが売れなくなった。結果として、中古市場で使用済みスマホの流通量が減るのは間違いない。そもそも、iPhone SEの新品が5万円で買えるようになったことを考えると、あえて中古スマホを選ぶ理由がなくなりつつある。

本来であれば、スマホに大幅な割引をつければ買い替えが促進され、結果として中古スマホ市場が拡大するはずだ。しかし、割引がなくなったことで新品の値段が下落。わざわざ中古スマホを買わなくても、新品を買えばよくなった。

武田総務省も古谷委員長も、きちんと現状を理解し、間違った政策には修正を施し、健全な競争環境を作り出すことはできるのか。この数年、総務省が実施した政策がきちんと機能していたかの検証をせずに、すぐに官邸主導で値下げが実施されるようなことがあれば総務省における競争政策の存在価値を改めて見直す必要も出てきそうだ。

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自衛隊「定員割れ」問題の意外な本質とは?軍事専門家がマスコミに苦言

災害が起こる度に被災地に派遣される自衛隊。年々その活動が注目される自衛隊ですが、発足以来定員割れの状態が続いていると読売新聞が伝えています。この問題について、メルマガ『NEWSを疑え!』を主宰する軍事アナリストの小川和久さんは、もっと大きな問題を見過ごしていると指摘します。すなわち、そもそも設定している定員が少なすぎると解説。マスコミはそういった根本問題を国民に示して問うべきと進言しています。

木(充足率)を見て森(適正規模)を見ず

7月に起きた熊本県南部の豪雨水害についての新聞記事で、ちょっと気になる点がありました。まずは、記事の気になる個所を抜粋しておきます。

「(前略)2019年度、自衛隊の災害派遣件数は449件に上った。実は、その8割を航空機を使った離島などからの救急患者搬送が占める。自然災害での派遣は7件で、合わせて延べ約106万人の隊員が関わった。活動人員が100万人を超えるのは、記録が残る1977年度以降、4度目だ。

 

ただ、部隊を派遣した影響で、陸自では昨秋予定されていた訓練・演習の1割(約300件)の中止や縮小・延期を余儀なくされた。千葉県に上陸した9月の台風15号に続き、10月には広範囲に浸水被害の出た台風19号の被災地にも部隊を出している。訓練・演習は年間計画によって綿密に練られており、災害派遣が切れ目なく続く状況は、有事に対処する組織の『力』が落ちることへとつながりかねない。

 

さらに、派遣への障害となるのが人員不足の問題だ。そもそも自衛隊は、発足以来、一度も定員(現在は24万7154人)を満たせていない。現場の中心となる『曹』『士』の階級の充足率は今年3月末時点で91.83%だ。不足する隊員の活動を補う即応予備自衛官(定員7981人)や予備自衛官(同4万7900人)の充足率も、それぞれ53.43%、71.75%にとどまる。

 

ある幹部自衛官は『人口減により自衛隊員の確保も難しくなる中、50年後も同じような活動ができるとは限らない』と訴える。(後略)」(10月15日付読売新聞)

どこが気になるか、おわかりでしょうか。記事そのものには問題はないのですが、自衛隊の定員や充足率を語るうえでの視点が欠けているから、あえて気になると書いたのです。

日本のマスコミの傾向でもありますし、国会でも、学界でも問題として取り上げられたことがほとんどないのですが、自衛隊の適正規模の問題を是正しないで、充足率の問題もあったものではありません。まさしく「木(充足率)を見て森(適正規模)を見ず」の議論になっているのです。