武田教授が解説。日本がCO2を出しても温暖化にはつながらない「根拠」

大規模な気候変動をもたらす地球温暖化を防ぐため、世界規模で叫ばれているCO2の削減。しかし日本に限って言えば、そんな取り組みに力を入れる必要はないようです。今回のメルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』では中部大学教授の武田邦彦さんが、日本がどれだけCO2を排出しても温暖化につながらない根拠を科学的に解説。むしろ我が国が化石燃料を消費せずにCO2を削減することは人類全体にとってマイナスだとし、その理由を説いています。

 

温帯の島国である「日本」の環境は温暖化に影響するのか

まず、断っておくけれど、この論考では「地球が温暖化するかどうか」については論じない。著者自身は温暖化より寒冷化が危険と考えていて、世界の多くの学者も同様と思っているが、なにしろ政府やメディアが「温暖化が危険」と言っているので、ここでは「温暖化を防がなければならない」ということを前提として整理をしたい。

さらに、この整理で注目したいのは、「地球温暖化と日本」という地域限定型の問題である。地球温暖化というのは「環境問題」であり、「環境」とは「地域性のあるもの」である。ロシアは気温が低いので温暖化によって被害はほとんどないと言われているし、大陸性の気候で亜熱帯の一部を含む中国などは、温暖化すると酷いことになるだろう。

一方、人類にとって「温暖化ガスを出してはいけない国」と、「出した方が良い国」がある。つまり、「温暖化の被害があるかどうか」と、「温暖化ガスの影響の違い」の二つがあり、それを何も整理せずに、ヨーロッパ諸国が温暖化に神経質だからと言って、ただ「温暖化ガスを出すな!」と言っているのはあまりに非科学的で、幼稚な考え方であると言えよう。

繰り返すが、ここではあくまで「日本人と温暖化」という視点で整理をしている。

日本は世界でほぼ唯一の「温帯の島国」であり、かつエネルギーの消費量も大きく、人口も1億人を超える大国である。だから普通に考えれば、エネルギーの消費量を減らしたり、温暖化ガスの排出を減らすために石炭から天然ガスに変えた方が良いように思うが、実は日本だけは世界で温暖化対策が「逆」なのである。

日本は列島で四方が海に囲まれている。そして、常に偏西風が吹いていて、列島の中央には3,000メートル級の山が連なっている。温帯なので春夏秋冬の季節がハッキリしていて、春は中国大陸から黄砂が飛んでくるし、それが終わると梅雨前線が停滞して大量の雨を降らし、冬は日本海からの湿った空気が山脈にぶつかって雪を降らす。実に変化にとんだ環境である。

温暖化ガス、つまり二酸化炭素(CO2)は炭素を燃やしてエネルギーを得る時に出るので、生物の体の中の炭素を燃やす時には呼吸、家庭ではガス、お風呂、家電製品などを使った時の電気(温暖化ガスの出る場所は発電所だが)、自動車など多種多様な活動でCO2が出る。原子力や太陽光などを除くと、私たちの使っているエネルギーはほとんど炭素によっていると言えるし、原子力でも建設に使うセメントと鉄鋼、太陽光ではシリコンと設備、水力発電所の場合は土木工事とコンクリートというように、一見して炭素を使わないエネルギーでもほぼ同等の化石燃料を使っている。

電力のようなエネルギー産業ばかりではなく、一般の産業で大口でCO2が出るのは、製鉄所、セメント工業などであり、広範囲でCO2を出している。節約するとか効率を上げるということはできるけれど、産業の発展、GDPの増加を防ぐためにCO2を減らすということを一つの国で実施することは難しいが、世界的な地理的条件で実現することができる。

日本列島からCO2を出すと、諸外国とは違い、偏西風に乗って太平洋に出る。CO2は分子量が44と大きく、空気の29より重たいので、発生したばかりのCO2は比較的低空に存在する。だから海面と接したり、海面の波で吸収されたりするし、さらに一雨降れば雨粒は小さくて表面積が大きいのでCO2を吸収しやすく、直ちに海水に溶ける。

つまり、逆の言い方をすれば「日本ではCO2を出しても温暖化の原因にならない」ということで、国の東方が大陸であるヨーロッパとはまったく環境が違うのである。さらに言えば、「日本人は何をしてもCO2を増やすことはできない」と言っても良く、寒冷化になったらCO2を増やして防ぐことができないとも言える。

 

トヨタの大失態。米テスラを甘く見ていた大企業が陥る“周回遅れ”

先日発表された、ホンダとソニーの電気自動車事業での業務提携。日本を代表する企業が手を組み見据える先に、イーロン・マスク氏率いるTeslaの成功があることは誰の目にも明らかです。そんなTeslaの電気自動車に対して、水素自動車で真っ向勝負を挑むのがトヨタ。果たしてこの電気vs水素の「覇権争い」は、どのような決着を見るのでしょうか。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』では世界的エンジニアでアメリカ在住の中島聡さんが、両者の歴史を振り返りつつ、今後の趨勢を占っています。

【緊急告知・ライブ配信のお知らせ】

 

「Windows95を設計した日本人」として知られ、NTT通信研究所、マイクロソフト本社勤務等の勤務を経て、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業、現在もドローンベンチャー「netdrones」のChairmanを務める中島聡氏が、2人のプロフェショナルとの対談をライブ配信します。前半30分はどなたでも無料視聴可能、後半は中島聡氏のメルマガ読者限定配信。この機会にぜひ初月無料のメルマガお試し購読をどうぞ。

 

▼中島聡氏×マナブ氏 対談

開催日時:2022年4月2日(土)12:00~13:00
テーマ:どうやって最先端のテクノロジーを学ぶのか?

 

先行きが予測ができない時代において、どういう思考法や情報収集をしていけばよいのか。
中島聡さんと、manablogを運営するマナブさんにお話を伺います。

 

対談詳細・視聴方法はこちら

 

▼中島聡氏×成田祐輔氏 対談

開催日時:2022年4月3日(日)12:00~13:00
テーマ
・ロシア vs ウクライナが世界に残す爪痕は?
・新しい資本主義ってなに?
・人工知能の世界(シンギュラリティー)はどのような世界となるのか?

 

対談詳細・視聴方法はこちら

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

 

水素自動車 vs. 電気自動車

私たちの目には、毎日のように新しいニュースが飛び込んで来ます。それぞれの情報にも意味がありますが、時々振り返って、「大きな流れ」を読むことも重要です。今回は、今起こりつつある「EVシフト」について、「水素自動車 vs. 電気自動車」という観点から、それぞれの主役でもあるトヨタ自動車とTeslaを中心に時系列で復習してみたいと思います。

GM EV1(1996年~1999年)

電気自動車を作る試みは、ガソリン車と同じぐらいの歴史がありますが、歴史上、大きな意味を持つのは、1996年にGM(General Motors)から発売されたEV1です。

EV1は、89km(55マイル)の航続距離を持つ電気自動車として$34,000で発売されました。航続距離も短く、パワーも小さかったため、トータルで1,227台がしか販売されませんでしたが、一部のオーナーは熱狂的なファンになりました。GMは3年後の1999年に、「ビジネスにならない」ことを理由に生産を中止しました。EV1をめぐる物語は、ドキュメンタリー映画として公開されているので、是非ともご覧ください(『Who Killed the Electric Car』)。

当時は電池の値段も高く、航続距離の長い電気自動車を作れなかったというのが、EV1の失敗の一番の理由ですが、GM自身も当初予定していた年産10万台の工場の建設には及び腰で、「大量生産によるコストダウン」には繋がらなかったのです。

 

ソ連邦誕生から100年の物差しで想像すべき、プーチンが主張する「大義」

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を報じる西側諸国のメディアは、プーチン大統領による蛮行を非難する色が濃く、善悪わかりやすい構図を作り上げました。今現在起きていることは明白な侵略でも、その背景を理解することで捉え方が変わってくると伝えるのは、ジャーナリストの高野孟さんです。2月1日掲載の記事で、2014年のロシアによるクリミア併合がなぜ起こったか、ソ連崩壊から20年余りの物差しで綴った高野さん。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』では、さらに遡ってソ連邦が誕生した100年前からの物差しを用意し、プーチンが軍事行動を決断した理由ついて想像してみることの大切さを説いています。

 

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2022年3月28日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

歴史の物差しの当て方で視点が変わる/ウクライナ情勢を理解するための「頭の体操」

ロシアのウクライナ軍事侵攻から1カ月が過ぎた。その最初の1週間ほど、例えばNHKは毎回のニュースのトップに必ずこれを取り上げ、プーチンが「突然」「一方的に」「侵略」を開始したと、同じ文言を執拗に繰り返し、彼がいかに悪逆非道の無法者であるかの印象を全国民に植え付けるのに大いに貢献した。

「侵略」には違いないとして

確かに現在のウクライナは歴とした独立国であり、その国境を踏み越えて軍隊を送り込んだロシアの行いは明明白白の侵略である。そんな国際社会の常識のイロハも無視するとは「きっとプーチンは頭がおかしくなったに違いない」というのが西側に多い解釈で、そこで狂ったような侵略者というヒトラーのイメージとの重ね合わせも説得力を増す。

それに対してプーチンが「そんな単純な話ではないんだよ」と、改めて内外にウクライナという国のそもそもの成り立ちから説明を試みたのが、2月21日の彼のビデオ・メッセージ(前号《資料1》参照)であり、さらに遡れば、21年7月の論文「ロシア人とウクライナ人の歴史的一体性について」である。
●論文:On the Historical Unity of Russians and Ukrainians – Wikisource, the free online library(クレムリン発表の英語原文のウィキソースによるミラー)

ウクライナに限らず、旧ソ連を構成した16の共和国はいずれも、1917年の革命後にレーニンとスターリンが葛藤しつつも作り上げた、言わば人工的な擬似国家である。旧ソ連全体が共産党の一党独裁を骨格とした強固な中央集権体制であるにもかかわらず、各地の民族独立派をなだめて従わせるために形ばかりの主権国家の体裁を与えるという、プーチンに言わせれば「狂気の沙汰」の奇型的な連邦制度が生まれた。

プーチンはこの中で触れてはいないが、1945年の国連創設に当たって、旧ソ連のうちロシア、ウクライナ、ベラルーシの3国が原加盟国となるというのは全く訳の分からない話で、当初旧ソ連は連邦下の16共和国を加盟させようとしたが、米国に「それなら我が国は49の州をすべて加盟させるぞ」と凄まれて、「では3国だけでいいや」と引き下がった結果だという。しかし、なぜこの3国なのかと言えば、特にロシア人が「東スラブの3兄弟」こそが旧ソ連の中核でなければならないというこだわりを抱いているからという、全く非合理的な理由しか見当たらない。出鱈目なのである。

 

顔認証でロシア兵の戦死者を特定。ウクライナの戦術は功を奏すか?

ウクライナに侵攻したロシア軍の前線の兵士には、多くの戦死者が出ていると伝えれられています。徹底抗戦するウクライナからある程度の譲歩を引き出し停戦が叶っても、プーチン政権の前途は明るくないと見るのは、メルマガ『NEWSを疑え!』を主宰する軍事アナリストの小川和久さん。ロシア兵戦死者を顔認証で特定し、本人のSNSアカウントを通じ知らせるというウクライナの戦術が、ロシア国内での反戦気運高めると予想。コソボ紛争で空爆に参加した米軍パイロットを特定し脅迫した新ユーゴの戦術が進化した「新たな戦争の時代」の始まりを伝えています。

「新たな戦争の時代」が始まった

ウクライナの首都キエフ東部のロシア軍の後退について、生物・化学兵器を使う準備ではないかとの憶測も飛び交い、ウクライナ情勢は予断を許さない「危険水域」を漂い続けています。

そうした中で、ウクライナの東部と南部でのロシア軍の猛攻撃を停戦の兆しととらえる見方も出始めています。もともと親ロシア勢力が実効支配してきた東部ドネツク、ルガンスク両州と南東部のマリウポリ周辺でのロシアの実効支配について、ロシア側の要求通りに独立を認めることはないまでも、自治権を持つ州や地域にすることで合意し、停戦を実現するという方向です。

これなら、軍事侵攻によってウクライナの国土の10%以上を削り取ったことをロシア国民に成果としてアピールすることができ、プーチン大統領の顔も立つという考え方です。それでも、いったん揺らぎはじめたプーチン政権の前途は明るいものではありませんが、それに拍車をかける動きがウクライナ側から仕掛けられていることを見逃してはなりません。以下は、そのニュースです。

「ウクライナのミハイロ・フェドロフ副首相は3月23日(現地時間)、戦闘で死亡したロシア兵の顔をAIで特定し、SNSを介して家族や友人に知らせていると、Telegramに投稿した。

 

同氏は米Reutersに対し、ロシア兵のSNSアカウントを見つけるために、顔認証プラットフォームを手掛ける米Clearview AIの技術を使っていると語った。

 

ウクライナによると、2月24日のロシアによる侵攻以来、約1万5000人のロシア兵が戦闘で死亡したという。

 

Reutersは13日、Clearview AIがウクライナに顔認証プラットフォームの提供を開始したと報じた。Reutersが入手した同社のホアン・タン・タットCEOからウクライナ政府に送った書簡で同氏は、Clearview AIはロシアのSNS「VKontakte」で公開されている20億点以上のロシア人の顔写真を保有していると語った。

 

同社は、SNSに投稿された人物の画像に顔認識技術を適用し、自社のデータベースに追加していることで知られている。同社の顔データベースには100億点以上の画像が蓄積されている。この手法については人権団体などがプライバシー侵害だとして批判している」(3月25日付ITmediaNEWS)

このニュースに接して思い出したのは、1999年のコソボ紛争でのユーゴスラビア側の戦術です。NATO軍の熾烈な空爆に対して、ユーゴスラビア側はハッカー部隊を米国の国防総省のサイトに侵入させ、出撃しているパイロットの個人情報を盗み出し、留守宅に脅迫状を送りつけたのです。

このときの脅迫状戦術は効果を発揮したとは思えませんが、今回の戦死者の顔認証によるSNSを使った肉親や友人・知人への働きかけは、ロシア国内の反戦気運を高めていくうえで一定の効果が期待できそうです。

ウクライナでの戦いは、様々な面で新たな戦争の時代に入ったことを教えてくれています。(小川和久)

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コロナ禍なのになぜ?メルセデス・ベンツがトヨタを抜いた理由とは

多くの企業を苦しめ続けているコロナウイルスの影響。コロナ禍以前よりも売上が下がった企業が多いなか、メルセデス・ベンツはコロナ禍真っ只中でも大きな利益を出しました。これはなぜなのでしょうか。今回のメルマガ『【退屈な人生からの脱出法】鴨頭嘉人が教える「成長を続ける大人の情報源!チームカモガシラジャパン」』ではその秘密を教えるとともに、自分の身を自分で守るための秘訣を自動車業界の動きから読み解いています。

 

トヨタ車1台当たりの利益額は何円でしょう!?

このコロナ禍の状況の中で、我々の中には売り上げが下がったり、利益が出なくなったり、資金がショートしてしまったりという悩みを持っている人が多いと思います。

これは、政治のことも含めた大きな問題であって、個人の力だけで乗り越えられるものと乗り越えられないものがあると考えています。

しかし残念ながら、日本は経済において、国が守ってくれるという状況には全くないので、自分の身は自分で守ることが必要です!

今日は、自分の身は自分で守るためのヒントをお伝えします*\(^o^)/*

最近のニュースで、2021年の世界ランキングのデータが色々出ていますが、その中で自動車業界のデータが出ました。

特徴的だったのは、メルセデス・ベンツグループがトヨタ自動車を抜いて、1年間の利益額で世界一に輝いたことです。

元々トヨタ自動車は、販売数も利益額もトップで世界ナンバーワンの自動車会社だったのですが、ベンツに抜かれてしまいました!

なんと、メルセデス・ベンツグループは、2021年のコロナ禍の真っ只中で、しかも半導体不足で大変だった時期に、前年比で4.4倍の利益を出しています!とんでもなくすごいことだと思います!!

それにしても恐るべしですよね(≧∇≦)グループ全体の売上高が日本円で約3兆7,305億円と売上高も前年に対して9%のプラスになっています。

売上が9%しか伸びていないのに、利益が4.4倍になっているのです。経費の削減なども影響することはありますが、そんなことで4.4倍の利益にはなりません。勘のいい人は、なぜそうなっているのかわかりましたね♪

 

新庄ビックボスがブチギレ。「日本ハムは100敗する」小バカにした野球評論家に激怒、田尾&藪の阪神両OBは謝罪へ

開幕から4連敗と未だに勝ち星がない北海道ハムファイターズ。しかしビッグボスこと新庄剛監督の怒りの矛先は選手にではなく、日本ハムを“こき下した”野球評論家たちに向けられていた。YouTube で「日本ハムは今シーズン100敗する」と笑いながら予想され、ビッグボスは怒り心頭、Instagramで不快感を示した。

阪神OBの評論家3人の激辛予想に反応

ビックボスが怒りをあらわにしたのは元楽天監督で阪神OBの田尾安志氏のYouTubeチャンネル。同じく阪神OBの岡義朗氏と藪恵壹氏も加わって、今シーズンのパ・リーグの順位を予想した。

他チームとの戦力差が大きいことから、全員一致で日ハムを“ダントツ”の最下位とし、「下手をすると100敗するかもしれない」とダメ押しの一言。ちなみに、3人はビックボスと同じ阪神タイガースのユニフォームを着た“先輩後輩”にあたる間柄だ。

旧知の3人にボロカスに言われて、黙ってはいられなかったのか、ビックボスは自身のInstagramを更新。ストーリー機能に3人のYouTube動画を添付して、画面上に「笑いながら~この御三方達の性格がなんだか可哀想だなって思いました」と画面に文字を書き込み、続いて「95敗したらこのYouTubeに出てあげましょう」と書き加えた。

そして、最後には「藪氏は100敗らしい」「笑い方」の後に怒り顔の絵文字をつけ加えた。

よほど腹が立ったのだろう。あまり怒りの感情を見せないビックボスとしては珍しい。小馬鹿にされたことでビックボスがブチギレした形だ。

騒動を受け30日、田尾氏は自身のYouTubeで「不快な思いをされた方に謝罪します」とコメント、藪氏も「田尾さんが楽天1年目に97敗したという話があったんで、そこは笑い話になってしまった」と釈明した。

【関連】市川海老蔵が小林麻耶に謝罪。「4年間は生き地獄。許さない」と激怒する義姉、なぜ急に義弟は謝る選択をしたのか?

イベントではファンを湧かせる奇策が試合では不発

最下位を予想しているのは3氏だけでなく、多くの評論家が日ハムが上位に浮上するとは思っていないようだ。それを物語るようにソフトバンクとの開幕3連戦は全敗し、本拠地・札幌に戻った29日の対西武初戦にも敗れ、現在0勝4敗で最下位をひた走っている。

なかなか野球では思うような結果になっていないものの、ファンを大切にするビックボスのサービス精神はさすがだ。

29日の本拠地開幕戦のオープニングセレモニーでは、ドローンのように空を飛ぶ「ホバーバイク」に乗って登場。なんとフェンス前から内野近くまで、宙を舞って移動し観客の度肝を抜いた。

グラウンド外での奇策はことごとく当たってファンを沸かせるが、肝心の試合では奇策が空回りしている。

試合開始にならないとスタメンが分からない「ビッグボス方式」が裏目に出たのか、打線がつながりにくく、タイムリーがまだ1本しか出ていない。

また、2021年にドラフト8位で加入した北山亘基投手が異例の開幕先発に抜擢され見事なピッチングを見せたが、継投が失敗して敗れている。

さすがにここまで勝てないと、風向きが一気にかわる恐れもある。

30日の東京スポーツでは『日本ハム・新庄監督「空中浮遊」しても…4連敗で強まる逆風』と題して、「手のひら返しも時間の問題」論じるなど、ここに来てビッグボスを手放しで持ち上げてきたメディアの風向きが一気に変わる可能性を示唆した。

【関連】イチロー氏、自身初の“退場”すらもレジェンド。ネットで話題沸騰、語り継がれる審判への侮辱行為の真実

30日は本拠地札幌ドームの西武との2戦目で、さすがに5連敗では格好がつかない。果たして、ビックボスはどんな手を使い、この逆境を跳ね返していくのだろうか。新庄監督の采配が試されるのはまだまだこれからだ。

四面楚歌の文在寅。退任後の自分を守る「防弾人事」が不発で窮地に

前回の記事(『文大統領の夫人を告発。権力利用して贅沢三昧、想像を絶する浪費ぶりに国民激怒』)では、任期満了直前の文在寅大統領を襲う向かい風について語った無料メルマガ『キムチパワー』。韓国在住歴30年を超える日本人著者が、 今回も文大統領の思惑通りにいかない様相を見せる今後の「人事」について語られています。

防弾人事

韓国という国はどうも「防弾」という単語が好きみたいだ。防弾少年団(バンタンソニョンダン)の生みの親の国というせいもあるかもしれない。

最近韓国で使われている単語の一つに「防弾人事」というものがある。なんのことか想像してみてほしい。そう。自分を守るための人事、文在寅が退任したあとで彼を守ってくれるべき人を各ポストにつけるという意味で使われている。この防弾人事についてのおもしろいコラムが文化日報にあった。筆者のことばも交えてご紹介したい。

「草が横になる/風よりももっと早く横になる/風よりももっと早く泣く/風より先に起きる」=金寿永(キム・スヨン)詩人『草』の一部分だ。

草だけが風より早く横になるのではない。政権が変わった後、公職社会はもっと早く横になる。これまで数回の政権交代を経験して公職社会が体得した生存の秘訣だ。5年前に文在寅政権になって、省庁ごとに「積弊清算委員会」を設置し、公務員を弾圧したことを経験した公職社会は、尹錫悦(ユン・ソンヨル)次期大統領が確定するやいなや、変化の速度の速さに茫然自失してしまうほどだ。

文大統領は、大統領選挙が終わって19日後の28日、尹次期大統領に会った。簡単そうだった会合がこれほど長くかかったのは、人事権で退任後の安全を図ろうとした文在寅の固執のためだ。

これまで大統領府は、残り約40日の任期の間、大統領に与えられた人事権を尹当選者に譲歩する考えがないことを明確にした。中央銀行にあたる韓国銀行総裁、監査委員2人、中央選管委の常任委員人事は自分(文)が行うという趣旨だ。

すでに韓銀総裁は、イ・チャンヨン国際通貨基金(IMF)アジア太平洋局長を指名しており、監査委員も1人は必ず自分たちが推薦すると我を張っている。大統領府民情首席室公職綱紀秘書官を務めた李南九(イ・ナムグ)監査院第2事務次長を念頭に置いているという話が出ている。盧武鉉大統領時代、民情首席室で文大統領と一緒に勤務した崔載海(チェ・ジェヘ)監査院長を含め、監査委員4人さえ確保すれば、自分たちの思い通りに監査を阻止することができると計算したのだ。

月城(ウォルソン)原発はすでに裁判中だが、太陽光や風力発電、主要4河川の堰の解体、大統領府の特活費の使用(夫人金正淑の天文学的なアクセサリー代など)などが、すでに主要監査対象に浮上している状況を念頭に置かざるを得ない。

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マイナーな国家が滅亡した理由とは?世界から消えた48カ国の謎を追う

世界史の教科書には決して掲載されない、マイナーな国家が滅亡した理由。それを知ることによって、私達は何を学ぶことができるのでしょうか。今回は、メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の中で、Amazonでも売上1位に輝いたという国家滅亡史について書かれた一冊を紹介しています。

傑作。消えた48カ国とその理由とは?⇒『世界滅亡国家史』

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誤解しないための日韓関係講義

ギデオン・デフォー・著 杉田真・訳 サンマーク出版

こんにちは、土井英司です。

本日ご紹介する一冊は、教科書に載らないた48カ国のマイナー国家の「滅亡国家史」を、シニカルにまとめた一冊。

Amazon.comでも1位になったという、知的好奇心あふれる歴史書で、東京大学名誉教授の本村凌二氏(歴史学者)も、推薦の辞を寄せています。

それもそのはず、著者のギデオン・デフォー氏は、オックスフォード大学で考古学と人類学を専攻した秀才でありながら、作家・アニメ脚本家としても活躍の人物。アカデミー賞にノミネートされた『The Pirates! In an Adventure with Scientists』の脚本も執筆しています。

本書が秀逸なのは、基本面白おかしく48カ国の運命を語りながら、その成立と滅亡の原因をまとめている点。

ロシアとウクライナが戦争している今、何を安全保障上、考えておかなければいけないか確認するために、ぜひ読んでおきたいところです。

特に、「滅亡国家の教訓」として書かれた部分は、勉強になります。

忙しい人は、ここだけでも読んでおくといいでしょう(ちなみに教訓の1は、

「イギリスが助けてくれる」は実現しない

でした。笑)。

本書を読んでいると、歴史のなかで、国境が次々と書き換えられてきたことがよくわかります(次、どういう展開があり得るかの参考になります)。

庶民の立場から見ても、どんな土地に住むと間違いないか、教訓が得られるでしょう。

イチロー氏、自身初の“退場”すらもレジェンド。ネットで話題沸騰、語り継がれる審判への侮辱行為の真実

今、日米球界のレジェンド・イチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が大きな脚光を浴びている。イチロー氏が指導した国学院久我山高校(東京)が第94回選抜高等学校野球大会でベスト4に進出。「イチローはやっぱり凄い」と再認識される中、メジャー時代のある動画がネット上で話題となっているのだ。

イチロー氏、現役時代の退場処分がレジェンドすぎ

イチロー氏といえば、日本とメジャーで4367安打を放った、言わずと知れた大打者。通算28シーズンをプレーし、MLBシーズン最多安打記録(262安打)、プロ野球における通算安打世界記録(NPB / MLB通算4367安打でギネス世界記録に認定)、最多試合出場記録(NPB / MLB通算3604試合出場)を誇っている。

そんなイチロー氏の凄さが改めて囁かれているのがこの動画だ。2009年9月26日に行われたマリナーズ対ブルージェイズ戦。5回に見逃しの三振をした際、判定を不服とするような態度をとったため、審判への「侮辱行為」とみなされ、イチローは自身初の退場処分を受けた。

自信を持って見逃したボールをストライクと判定されたイチロー氏は、バットの先端でホームベースの外角の外れた地面に“通過したのはここ”と言わんばかりに線を引いた。

そのラインがあまりにも正確すぎるというのだ。確かに、画像を重ねてみると、イチロー氏がバットで示した通りのボールだったことがわかる。

これを見る限り、ストライクではなくあきらかにボールで、ホームベースをかすりともしていない。イチロー氏の選球眼がまさに“神レベル”だった。

「(退場の)可能性はあるだろうけど」と覚悟した上での線を引いた行為は「侮辱」と判断され、球審は迷わずに退場を宣告。わずか3秒の即決だった。

不名誉なプロ生活初の退場となったが、イチロー氏は試合後、「もうちょっと間を置いといて欲しいですよね。その作品としてはもうちょっと味わいたいですよね、その間を。その辺がちょっとね。演出能力の問題じゃないですか」と余裕のコメントを発していた。

ちなみに、日本のプロ野球でも29日に行われた中日対DeNAの一戦で、ストライクと判定された大和選手(DeNA)が同様にバットでベースの近くにラインを引く行為をし、それが侮辱行為にあたるとして退場処分を受けた。

これは世界共通のルールのため、いくらレジェンドであるイチロー氏でも致し方ない処分だった。

とはいえ、10年以上も前の1打席の出来事が時を経てネットで拡散されるという凄さ。改めてイチロー氏の偉大さを痛感させられたといえるだろう。

プーチンにナメられた安倍晋三元首相が「北方領土交渉」で“見誤ったもの”

3,000億円とも言われる経済協力を申し出た上に、4島一括返還の原則を「2島先行返還」にまで譲歩するも、結局何の進展もなく終わった安倍政権による北方領土返還交渉。なぜ安倍氏はここまでの低姿勢で、ロシア側との協議に臨んだのでしょうか。今回、その原因を安倍政権がプーチン大統領の演出する「大国ロシア」の幻想に惑わされたためとするのは、立命館大学政策科学部教授で政治学者の上久保誠人さん。上久保さんは当時ロシアが抱えていた4つの問題を解説した上で、その状況を見誤った日本政府を批判的に記すとともに、今後の対ロ戦略の課題を考察しています。

プロフィール:上久保誠人(かみくぼ・まさと)
立命館大学政策科学部教授。1968年愛媛県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、伊藤忠商事勤務を経て、英国ウォーリック大学大学院政治・国際学研究科博士課程修了。Ph.D(政治学・国際学、ウォーリック大学)。主な業績は、『逆説の地政学』(晃洋書房)。

なぜ安倍元首相はロシアになめられる弱い姿勢で北方領土返還交渉に臨んでしまったのか

ロシアのウクライナ侵攻で日本が対ロ制裁を科したことへの対抗措置として、ロシア外務省は「公然と非友好的な立場を取り、わが国の利益を損なおうとする国と2国間関係の基本文書の調印を協議することは不可能だ」と主張し、「北方領土問題を含む日本との平和条約締結交渉を現状では継続するつもりはない」と表明した。

また、ロシア軍は千島列島と北方領土で3,000人以上が参加する軍事演習を開始したと発表した。数百台の軍用車両などで、敵の上陸に反撃する演習などが実施されたという。日本は、対露外交戦略の全面的な見直しを迫られているのは間違いない。

2012年、安倍晋三首相(当時)は、「領土問題を解決し、平和条約を締結する。戦後70年以上残されてきた課題を、次の世代に先送りすることなく、私とプーチン大統領の手で必ず終止符を打つ」と訴えた。そして、安倍首相はウラジーミル・プーチン露大統領と個人的な信頼関係を築き、ロシアに対する経済協力を進めることで領土交渉に臨むという戦略を描いた。

しかし、交渉は難航して進まなかった。安倍政権は、ロシアを交渉のテーブルに着かせる為に、次々と譲歩をしていった。2014年のロシアがクリミア半島を併合した時、欧米各国はロシアに対して厳しい制裁を科した。だが、安倍政権は、欧米に比べて緩い制裁にとどめただけでなく、欧米の制裁が続く中、ロシアとの経済協力を次々と進めていった。

2016年5月、安倍首相は「新たな発想に基づくアプローチで交渉を進める」として、エネルギー開発や極東地方の振興策、先端技術協力など8項目の「経済協力プラン」を提案した。12月には、ブーチン大統領が来日して開始された首脳会談で、北方領土での日ロ共同経済活動を提案し、8項目の「経済協力プラン」の推進で合意した。

安倍政権は、北方領土交渉そのものについても、ロシアに譲歩しようとした。2018年のシンガポールでの首脳会談では、首相が「4島返還要求」を封印し、「2島返還」にハードルを下げることを提案した。首相は、北方領土について「日本固有の領土」という表現を使わなくなった。

しかし、セルゲイ・ラブロフ露外相は、安倍首相の譲歩に対して冷淡だった。「第2次世界大戦の結果、合法的にロシアに4島の主権が移ったと日本が認めることが第一歩だ」と主張し、ロシアがこの提案に乗ることはなかった。

それどころか、ロシアは北方領土で軍事演習をし、「領土の割譲禁止」という条項を盛り込んだ「憲法改正」まで行った。それなのに、安倍政権はロシアに明確に抗議をすることはなかった。その後も、交渉がまったく進まないまま、安倍政権は2020年9月に退陣した。