日中首脳会談で少し緩んだ習近平の口元。そこから日本が読み取るべき“サイン”は

アメリカで現地時間の11月16日、1年ぶりとなる岸田文雄首相と習近平国家主席の日中首脳会談が実現。「笑顔なき会談」と報じる日本メディアもありましたが、多くの中国関連書を執筆している拓殖大学の富坂聰教授は、習氏の少し緩んだ表情に注目しています。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』で富坂教授は、ここ数年の両国の関係を考えれば、少しの口元の緩みであっても中国側の歩み寄りのサインと受け取るべきと解説。両国の関係を大きく好転させる好機が来ていると伝えています。

会談の「可否」だけに拘泥して好機を逃し続ける日本の対中外交

アジア太平洋経済協力会議(APEC)出席のため米カリフォルニアを訪れていた岸田文雄首相は、現地時間16日午後、中国の習近平国家主席と会談した。会談を終えた首相は、「(双方が)理解を深める上で、大変有意義なやり取りだった」と記者団に語った。

しかし、1年ぶりにやっと実現した首脳同士の対話が、今後の日中関係の「大きな前進」を予感させたのか、といえばそうではない。この少し前、カリフォルニア郊外で行われた米中首脳会談で発せられた雰囲気と比較しても、その差は歴然だった。

米中関係の今後は、来年アメリカが大統領選挙を控えていることもあり、決して楽観できる状況にはない。だが、そんななかでも両首脳は少なくとも「競争」をきちんと「管理」するという意思を世界に向けて発信した。そして瞬間風速であっても追い風を吹かせた。

日米では役割が違うとの見方はある。しかし、それにしても見劣りは否めなかった。日本にとって今回の会談の実現は、今年5月のG7サミット(主要7カ国首脳会議)で、中国を露骨にターゲットにしたことなどで冷え込んだ関係を、米中首脳会談に合わせて少しでも改善するためにも不可欠であった。

そのことは会談を実現するために日本側が水面下で奔走していたことからも伝わってくる。秋葉剛男国家安全保障局長を中国に派遣するだけでなく、谷野作太郎元中国大使にも声がかかったというから、大変なものだ。

中国との窓口になるはずの北京の日本大使館がほとんど機能していなかったことも響いたのかもしれない。まさに、かつての流行語でいう「水鳥外交」によってこぎつけた会談だったのだ。

当日も、本当に会談が実現できるか否か、ギリギリまで定まらず、関係者をやきもきさせた。最終的にメディアに情報が伝わったのは会談までわずか5時間余というタイミングだった。中国側に主導権を握られて振り回されていたことがよく伝わってくるエピソードだ。

もっとも日中の行方に注目していた海外のメディアの多くは、そもそもこの会談で大きな進展があるとは考えていなかったようだ。だからたいていのメディアは、福島第一原子力発電所から放出される処理水の問題をめぐる日中の攻防にフォーカスして双方の主張の違いを伝える報道が目立った。

この記事の著者・富坂聰さんのメルマガ

深刻な人材不足。訪問介護ヘルパーの有効求人倍率が「15倍」という真実

あらゆる業界で深刻化が進む人材不足。それは高齢者介護の分野においても例外ではなく、むしろその切実度は他業種を遥かに上回っていると言っても過言ではありません。そんな現状を取り上げているのは、健康社会学者の河合薫さん。河合さんは自身のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』で今回、介護の現場で起きていることを紹介するとともに、問題解決のためにまず国がなすべきことを提示しています。

プロフィール河合薫かわいかおる
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

「人の顔」を忘れた介護政策

厚労省が先日公表した「2022年度介護事業経営実態調査」で、特別養護老人ホームの収支差率が、前年度比2.2ポイント減のマイナス1%、老人保健施設は2.6ポイント減のマイナス1.1%で、いずれも01年度の調査開始から初めてマイナスとなったことがわかりました。「人件費や光熱水費などの費用が増えたことが影響し、経営が悪化している」と分析されていましたが、今後は倒産を余儀なくされる事業者が増えてしまうかもしれません。

すでにその予兆は出ています。22年度の倒産件数は過去最多の143件を記録し、介護の最後の砦ともいわれる「訪問介護事業所」では、220件がこの5年間で「人手不足」などを理由に休止、あるいは廃止。介護を受けたくても受けられないといった深刻な問題に直面するのも、時間の問題といえそうです。

リクルートワークス研究所の推計では、介護職員や訪問介護ヘルパーは、30年には21万人が不足し、40年にはその倍以上の58万人が不足するとされています。一方で、総人口に占める高齢者の割合は、現在の28.1%から31.1%、40年には35%に増えてしまうのです。75歳以上高齢者に絞っても、全人口に占める割合は、2055年には25%を超える見込みです。

これって…すごいことですよ。私も25%の一人ですし…、おそらくきっと。

介護問題はこれまで何度も取り上げてきましたが、介護現場はすでに崩壊の危機に瀕しているのに、国は…どうするつもりなんでしょう。

そもそも日本が「最後は家族で!」といった日本型福祉政策に舵をきったのは1970年代です。50年以上も前です。その間、家族のカタチは変わり、高齢者は増え続けているのに、50年前の「家族政策」をとり続けている。しかも、「カタチが変わった家族」の穴を埋めてくれる「訪問介護ヘルパー」さんの待遇が悪い、悪すぎます。

そのきっかけが、2012年の介護保険制度の改定です。

訪問する時間を短縮することで、より多くの人のサービスをするという国の方針により、「生活援助」のサービスは1時間から45分に短縮され「身体介護」の時間区分に「20分未満」が新設されました。その結果、高齢者に満足なサービスもできず、一方で、ヘルパーさんの移動時間が増えてしまったのです。

この頃から訪問介護ヘルパーの人材不足は深刻化し、13年度の有効求人倍率3.29倍から、16年度には9.3倍に増え、22年度には15.53倍に跳ね上がりました。施設で働く介護職員の有効求人倍率が3.79倍ですから、その深刻さがおわかりいただけるのではないでしょうか。

この記事の著者・河合薫さんのメルマガ

新型コロナのパンデミック期間中「摂食障害」の受診や入院に変化はあったのか?

新型コロナウイルスによるパンデミック期間中には、多くの精神状態の悪化が指摘されてきました。今回のもりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』では、そのなかでも摂食障害の救急受診や入院の変化について調べた研究を紹介しています。

パンデミック期間中における摂食障害

COVID-19によるパンデミック期間中に、うつ・不安・物質依存等、様々な精神状態の悪化が指摘されてきました。

今回は、パンデミック期間中に摂食障害による救急受診と入院にどのような変化があったのかを調べた研究をご紹介します。

Acute presentations of eating disorders among adolescents and adults before and during the COVID-19 pandemic in Ontario, Canada

COVID-19パンデミック期間中における摂食障害の急性症状(思春期と成人の場合)

カナダのオンタリオ州における研究で、パンデミック以前と以後について、幅広い年代(10~105歳)での摂食障害に起因する救急受診や入院がどのように変化したのかを調べています。

結果として、以下の内容が示されました。

  • 救急受診については多くの年代で増加していました(例:10~17歳:2.21倍、18~26歳:1.13倍、41~105歳:1.15倍)。
  • 入院については、増加していたのは思春期(10~17歳)のみで、他の年代では減少していました。

要約:『パンデミック期間中、摂食障害に起因する救急受診は増えていたが、入院については傾向が年代によって異なる』

パンデミック期間中の医療サービス利用については、精神状態のみではなく、解釈には様々な要素(感染の回避、入院した際の厳しい行動制限等)が関与するのではないかと思われました。

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過去に『嵐』二宮和也との交際で受けた“酷い仕打ち”が関係? 長澤まさみ「突然インスタほぼ全削除」が意味するもの

女優の長澤まさみが11月19日頃、突然インスタグラムの投稿を1つを除き削除したことが話題になりました。同じく女優の戸田恵梨香も、当時交際していた成田凌と破局した際にインスタ削除の過去があり、長澤に何か心境の変化があったのかもしれないと語るのは芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さん。恋愛なのか、破局なのか、芋澤さんは長澤が過去に交際していた『嵐』二宮和也の「新会社設立」発表が100%関係していないと言い切れないとして、その理由を明かしています。

長澤まさみ、たった1枚を残してインスタ削除…は何を意味するのか

昨日、顔見知りの大学生と話をしていて「そういえば長澤まさみのインスタが消えたんですよ、何かあったんでしょうかね…」と聞きました。

急いで確認すると、確かにすりガラスの向こう側に物憂げな表情が読み取れる1枚の写真以外、一切空っぽになっていました。

これに「交際相手との関係を清算して心機一転…とか?」と後輩の芸能記者は言いますが、たった1枚の写真に長澤は、私たちに何を伝えようとしているのでしょうね…気になります。

「特に意味はありませんよ~イッシッシ(笑)」byダー子…なのかもしれませんけれど。

人気タレントが突然それまでのインスタを削除したといえば、私は真っ先に戸田恵梨香を思い出します。

2017年10月、戸田と6歳下の成田凌はドライブ・デート中、運悪く~相手方の『FRIDAY』は大喜びだったでしょうが~事故を起こし、それを同誌が報じました。

その翌年、SNSには2人お忍びのセブ島旅行もリークされ、芸能マスコミの間ではゴールインも近いのか?という空気が流れたものでした。

しかしこの旅行から数ヶ月後、2人は破局してしまいます。

そしてそれを決定付ける明確な根拠と言われているのが、戸田がインスタのそれまでの投稿を突然一切合切削除したことでした。

成田と一緒に呼吸した、1年少々の思い出を全てこの世から抹殺したかった…と私は勝手に推測しています。

もちろん何があったのかは本人同士でないと解るはずはありませんが、心境としては十分に理解できますよね。

これ以外でも有名無名かかわらず、何かそれまでの自分から心機一転、リ・スタートを意味する時にインスタを削除…過去を清算というのが、ほぼほぼ芸能記者たちの間では共通する解釈です。

さて、では長澤の“真意”を探ってみましょう。

南野陽子の夫“ついに”逮捕。元警察官と1500万円横領の疑い、過去には銀座クラブママ妊娠騒動や借金トラブル、暴行…ナンノも「許さんぜよ」と三行半か?

妻はそれでも「ナンノこれしきっ!」と思えるのだろうか。大人気ドラマ『半沢直樹』の最新作で大手IT企業の副社長役を熱演し話題となった、女優で元アイドルの南野陽子(56)。その夫・金田充史容疑者(52)が21日、現金約1,500万円を横領したとして業務上横領の疑いで元警察官の迫丸卓哉容疑者(43)とともに逮捕されたのだ。金田容疑者といえば以前より借金トラブルや自社従業員への暴行、そして女性問題等で週刊誌を賑わせてきたとあって、その逮捕を「ついに」という文字を冠して報じたメディアさえある。元スケバン刑事の夫は何をしでかしたのか。そしてこれまで何をやらかしてきたのか。

結婚直後から次々と暴かれた金銭トラブル

南野陽子の夫で団体職員の金田充史容疑者が逮捕されたのは21日。特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人「誠心会」の前理事長・迫丸卓哉容疑者とともに、同法人の資金1,500万円を横領した疑いが持たれている。2人は昨年10月頃、誠心会の口座から彼らが関係する別会社の口座に1,500万円を送金し横領したとされる。

金田容疑者は2011年に女優で元アイドルの南野陽子と、出会いから6ヶ月で結婚。しかしその直後からメディアにより数々のトラブルが暴かれることとなる。当時住んでいた港区のマンション、経営していたバー、IT関連企業の家賃滞納や億単位の借金疑惑等、金銭問題は数知れず。その後も運営するクリニックの内装工事費を巡る裁判に敗訴したことなどが報じられている。

過去には銀座クラブママとの隠し子騒動も

さらに2015年には不倫関係にあった30代後半の銀座クラブママを妊娠させたと「デイリー新潮」が報道。同トラブルの裁判で命じられた2,000万円の支払いも滞納していると伝えられていた。

運転手だった元部下への暴力沙汰も明るみに出ている。被害者によれば、仕事のミスや金田容疑者の意に沿わないことがあると1時間の正座を命じられたという。さらに顔面を平手や拳で殴られる、傘の先端で胸を突かれる、挙げ句無理やり丸刈りにされたこともあったというから悪質だ。

「PL学園出身」を最大限に利用

そんな金田容疑者はPL学園の剣道部出身で、部の後輩に当たる迫丸容疑者をあたかも舎弟のように使い詐欺まがいの行為を繰り返していたと見られている。またPL学園といえばかつては野球の超名門校で、金田容疑者自身もプロ野球界に顔が利いたといい、同校出身の桑田真澄や松坂大輔との交友を吹聴していたとも伝えられる。

テレビ業界が長かった関係者は、南野陽子についてこう語る。

「かつては美人慣れしているテレビ業界の人間の誰しもが驚くほど綺麗な方で、それでいて気さく。アイドル時代は定かではありませんが、少なくともその後、一緒に仕事をした方に彼女を悪く言う人はいませんでした。ただ男運の悪さを指摘する業界人がいたことは確かです」

スケバン刑事を演じていた南野陽子の夫が、事もあろうに元警察官と共謀して横領を働き逮捕されるとは、一体何の因果だろうか。ナンノは今度こそ堪忍袋の緒が切れ「おまんら許さんぜよ!」と叫ぶ可能性が大きいだろう。「吐息でネット」どころか青息吐息の日々であろうナンノには、ぜひとも幸せを掴んでほしいものだ。

羽生結弦の祖母「ゆづを叩いてください」の衝撃。妻を紹介せず電撃離婚に苦言…ネットで議論沸騰「お子様すぎる」「マスゴミは祖母に突撃するな」

羽生結弦(28)がたった105日で妻との離婚を決断したと公式X(旧ツイッター)で発表してから5日が経過した22日、またも衝撃的な発言が身内から飛び出した。現代ビジネスが、羽生の母方の祖母へのインタビューを掲載し、その内容があまりにも衝撃的だと大きな話題となっている。同インタビューは2記事に分けて掲載され、どちらにも「ゆづ」こと孫・結弦への厳しい言葉が多く並んでいるから驚きだ。その内容から、羽生が祖父母に妻の名前も明かさず、会わせてもいなかったことが判明。ネット上では祖母に同情する意見や、そもそもメディア取材のせいで離婚したのに祖母へ取材することへの批判など、賛否両論の渦が巻き起こっている。

羽生は「お子様婚」だった?祖父母に妻の名前も言わず、紹介もせずの衝撃

現代ビジネスの記事によると、羽生の母方の祖母は今回、今まで取材を断ってきたにも関わらず衝撃的な電撃離婚の発表を受けて、あえて孫「ゆづ」に苦言を呈するつもりでインタビューを承諾した旨を明かしている。

【関連】「ゆづは子供でした」…「羽生結弦」の祖母が語る、孫への「思い」と「ゆづの今」《電撃離婚の深層》

その上で、事前にお相手(羽生の妻)の名前も聞かされておらず、もちろん直接紹介されることもなかったと暴露。祖母は自身を「昭和の人間」とことわった上で、順番が逆ではないかと不満をあらわにした。

そして、すでに28歳になった羽生を「子供だった」とし、今回の結婚&スピード離婚騒動について、羽生本人との電話で、

『自分のしたことでしょ。自分で決めてやったことだから、もっと強くなりなさい』

と、叱ったという。さらに、インタビューでは「ゆづは叩かれて当然」「やっぱりゆづは子供」「ゆづは大目に見ないで、叩くところは叩いてください。そうすると本人も大人になりますから」などと、孫への苦言を連発。まるで世間からの批判に追い打ちをかけるかのような告白に、ネット上は祖母の叱咤激励に賛否の声があふれ議論沸騰。

すでに世間で羽生への批判が出ていることを察知してたかのように、孫「ゆづ」への厳しい発言が続いた今回インタビューの反響は想像以上に大きいようだ。

祖母の苦言は正しい? そもそも「取材するな」という要望を無視しているとの意見も

今回の祖母「ゆづ」インタビューについて、ネット上では「祖母のいうことが正しい。羽生はお子様すぎた」「孫を甘やかしすぎ」「あれだけ取材するなと言ってるのに、なんで祖母にインタビューしてんだよ」と、祖母の発言の賛否のほか、離婚原因のひとつとされるマスコミによる過剰な取材をまだ続けているということへの批判の声も相次いでいる。

あえて「ゆづを叩いてください」と厳しい言葉を発した祖母の本心は、果たして羽生本人に届いているのだろうか。前回の記事でもあるが、これがマスコミ対策の「偽装離婚」であることを願ってやまない。

【関連】羽生結弦は「8歳年上妻に捨てられた」説の真偽。たった105日で電撃離婚のナゼ、熱狂的ファンとマスコミが“責任押し付け合い”の修羅場

小池百合子の名前まで浮上。岸田文雄の次に総理大臣の座に就く人物

マスコミ各社による世論調査でも支持率が軒並み過去最低を記録するなど、もはや打つ手なしの状況に陥ったと言っても過言ではない岸田政権。なぜ首相はここまで国民からの信頼を失ってしまったのでしょうか。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では米国在住作家の冷泉さんが、支持率低下につながった4つのポイントを指摘。さらに日本における「政界再編」の可能性を探るとともに、政党や政治家たちの具体的な動きを大胆予測しています。

※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2023年11月21日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

予兆あり。政界再編で日本に生まれる2大政党のメンツ

まず、現在の日本の政局ですが、11月13日までに時事通信が実施した月次の世論調査によると、岸田内閣への支持は21.3%となり、内閣発足以来の最低を更新したようです。また自民党の支持率も下落しており19%になっています。合計でも40%しかなく、俗に言う「方程式」理論から言えば足して50を割ると危険水域なのだそうですから、極めて危険ということになります。

一般的に、議院内閣制の宿命としては不人気な内閣を担ぎ、更に政党支持率まで下がってしまうと首班指名の支持母体である自民党の議員団としては、個々の議員が「自分は次の選挙が危ない」という危機感を抱いてしまうことになります。その場合に、衆議院の小選挙区から選出された議員などは、当に「選挙に落ちてタダの人になる」という恐怖を実感してしまうことになります。比例の名簿順位が下位の議員の場合は、それこそ絶望的になります。

国政選挙が当面はなくても、支持率低下が問題になるのは、そうした「瀬戸際議員」の場合は、2年とか3年先のことでも恐怖のエネルギーは小さくないからです。こんな総理総裁を担いでいては、自分が落選してしまうという恐怖は、この種の政治家にとって決定的だからです。

では、どうして支持率が急落しているのかというと、具体的には4つぐらいの原因があるようです。

1つは、とにかく定額減税が不評だということです。順序として「異次元の子育て対策」があり、その財源は「増税」だと明らかになると世論が猛反発したので、「だったら減税」だけれども「恒久減税ではなく定額」という流れでした。その場当たり性が余りにも露骨であったことが、世論の怒りを買ったわけです。

2つ目は、副大臣、政務官レベルの辞任が3名続いたことです。原因は全て個別で、不倫、公選法違反、脱税ということで、お粗末な内容です。ただ、総裁選に勝ち、組閣して総理の座にとどまるには他派閥の協力は欠かせません。その際に決め手になるのは人事です。当選回数を重ねながら、要職に就いたことのない人物「派閥に押し込まれる」という意味では、総理には100%の任命権はないわけで、そんな中でしっかり「身体検査」を行うノウハウが欠けていたとなると、周囲が騒がしくなるのは抑えられないということになります。

3つ目は、中東情勢です。ここへ来て世論の風向きが変化しているので、また少し違うトーンになってきたのですが、10月7日のハマスによる奇襲テロ攻撃の直後は、若い世代を中心に岸田総理の態度に違和感が出たようです。つまり、ウクライナに対しては被害者の正義を認めて即座に100%の支持をしたのに、テロ被害者のイスラエルに対しては曖昧な態度を取ったことがイメージ低下に繋がったようです。

これは、日本がG7の中では特殊な「中東における中立外交」を行ってきたことが、しっかり若い世代に伝わっていなかったのが原因です。ですが、総理として、この機会にその「国是」を自分の言葉で説明する努力は全く足りませんでした。

この記事の著者・冷泉彰彦さんのメルマガ

アピール合戦は危険。日本が「イスラエル・ガザ戦争」で“成果”を焦るべきではない理由

イスラエル軍による苛烈な攻撃が続き、まったく出口が見通せないガザ紛争。その解決のため各国がさまざまな動きを見せていますが、日本政府はこれといった成果を出せていないのが現状です。そんな状況について、「日本は中東で存在感を発揮できなくでもいい」とするのは、政治学者で立命館大学政策科学部教授の上久保誠人さん。上久保さんは今回、そのように言い切れる理由を解説するとともに、日本が提唱すべきガザ紛争解決策を具体的に挙げています。

プロフィール:上久保誠人(かみくぼ・まさと)
立命館大学政策科学部教授。1968年愛媛県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、伊藤忠商事勤務を経て、英国ウォーリック大学大学院政治・国際学研究科博士課程修了。Ph.D(政治学・国際学、ウォーリック大学)。主な業績は、『逆説の地政学』(晃洋書房)。

日本は、無理に中東情勢での「成果」を焦るな。我が国が“本当に進むべき道”とは

イスラエルと、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスとの戦闘が始まってから、1カ月以上経過している。イスラエルとハマスの戦闘が膠着し、事態の打開が困難な状況が続いている。そんな中、日本などさまざまな国が思惑をもって行動し、停戦に向けた「成果」を強調する場面が少なくない。

11月7日、主要7カ国(G7)外相会合が東京都内で行われた。G7は、戦闘を一時的に止める「人道的休止」の支持、ガザ地区への食料や医薬品、燃料などを搬入するための「人道回廊」設置への支持を明記した「共同声明」を発表した。上川陽子外相は、G7が中東情勢を巡り責任ある役割を果たすために共同声明を出せたことを、日本の重要な「成果」だと強調した。

だが、日本が中東情勢に「存在感」を発揮できているとは言い難い。G7外相会議に先立って、日本以外のG7メンバー6か国が、中東情勢について協議をし、イスラエルの自衛権を支持することなどを柱とする共同声明を発表するなど、日本が蚊帳の外にされることも目立つのだ。

また、米国のホワイトハウスは9日、イスラエル軍がガザ地区北部で人道目的のために「1日4時間、戦闘を休止する」と発表したことを、「正しい方向への一歩だ」と歓迎した。そして、米国がジョー・バイデン大統領やアントニー・ブリンケン国務長官など、さまざまなレベルでイスラエル側との粘り強く協議を重ねた結果だと強調した。

だが、イスラエル側からは、戦闘の休止の時間や場所などに関する詳細な説明はない。ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、「戦闘は継続する。ただ、特定の場所で数時間、戦地から住民を避難させたい」「人質の解放なしには停戦は実現しない」と、停戦に否定的だ。

また、国連の人権理事会は、1日4時間の戦闘休止について、「人々に一息つかせ、爆撃のなかった生活の音を思い出させるだけ」と指摘した。そして、「パレスチナで集団虐殺が行われるおそれがあると指摘される中、イスラエルを擁護している」と米国を厳しく批判している。

そして、イスラエルはパレスチナ自治区ガザ地区への侵攻を続けている。多くの市民が避難しているとみられるシファ病院への突入作戦を展開している。イスラエルは、ハマスが病院を軍事拠点として使用しているとして「戦争犯罪」だと主張している。一方、パレスチナ側は、イスラエルが病院を攻撃すること自体が「戦争犯罪」だと反論する。戦闘は泥沼化する一方である。

このような、現実的に事態の打開が難しい状況下において、各国が目の前にある「成果」を出すことに執心し、アピール合戦になることは、危険だと思っている。ここで、中東情勢から離れて話を進めたい。中東だけでなく、外交一般に普遍的な議論をしたいからだ。

「池田大作名誉会長ミイラ化計画」も存在。創価学会カリスマ後継は大物タレント頼み?脱会“引き止め役”に名前が挙がる石原さとみ、滝沢秀明、上戸彩、そして栗山英樹…

年末の足音が聞こえ始めた11月中旬、さまざまな意味で戦後日本に大きな影響を与えた人物の訃報が飛び込んできた。国内最大の新興宗教団体「創価学会」の名誉会長を務めていた池田大作氏が老衰のため亡くなったと、同学会の創立記念日である18日に発表された。95歳だった。池田氏のカリスマ性は多くの信者を獲得する原動力になっていた一方、その後継役となる人物の不在から、脱会者の続出や池田氏が結党した公明党の存続危機、さらには会員の分裂なども予測されるなど、深刻な影響が出ることは避けられないとも見られている。そんな中、池田氏の“後継”として矢面に立つと思われるのが、創価学会の広告塔として活躍する芸能界の「創価チルドレン」たちだ。

わずか32歳で会長に就任、周恩来や鄧小平らとも会談

1928年に東京で生まれた池田氏が創価学会に入信したのは1947年、氏が19歳の時。その後、教勢拡大に大きく寄与し、入信からわずか13年、32歳の若さで第3代会長に就任する。翌年には公明党の前身となる公明政治連盟を結成し、中央政界にも影響力を持つ存在に。国際交流にも積極的で、とくに中国との関係はよく知られるところであり、周恩来氏や鄧小平氏らと会談するなど、中国共産党指導部と独自のパイプを築き、日中友好に果たした力も大きいとされている。

宗門・日蓮正宗総本山大石寺と激しく対立し破門に

会長就任後も順調に教勢は拡大するものの、その一方で宗門である日蓮正宗総本山大石寺と激しく対立。池田氏は昭和54年に会長を辞任し名誉会長となるも、日蓮正宗側曰く、池田氏が「法主および日蓮正宗に対する誹謗中傷の慢心スピーチを行」なった後に、「創価学会、組織を動員した宗門攻撃を開始」したために、日蓮正宗が「創価学会・SGIを破門」したという。1991年11月のことだった。

それから32年。11月18日、その3日前の15日に池田氏が老衰のため亡くなっていたことを創価学会が発表。学会の創立記念日まで伏せていたのは、「創立記念日の諸行事などを予定通り行ってもらいたいという家族の意向」と、池田氏の長男・池田博正主任副会長が明かした。

仰天の「池田大作ミイラ化計画」も

そんな池田氏を巡っては、仰天せざるを得ない情報も伝わってきていた。かつて公明党の委員長もつとめた矢野絢也氏が著作の中で、自身が書記長だった頃、「学会の長期戦略を練るエリート集団のトップが、池田氏が亡くなった際には遺体をミイラにしたいと相談してきた」というエピソードを暴露しているのだ。

【関連】元公明党委員長が暴露「池田大作名誉会長ミイラ化計画」の本気度

記事によれば、彼らは池田家を聖家族に仕立て上げなければと真剣に考え、そのためにはどのような奇跡を演出すべきかを、キリスト教の歴史などを参考に研究していたという。

そこで彼らが遺体を永久保存して池田版「レーニン廟」を作りたいと言い出したため、矢野氏が「しかし、日本では死体にヘタに手を加えたら、死体損壊罪という罪に問われるぞ」と説明するも、「そうなんです。だからそこを政治の力で、なんとかできないかという相談なんです」と食い下がってきたというから驚きだ。

結局、この時は、「法律から変えなアカンさかいなあ。もうちょっと公明党が大きくならな、無理やな」と話を収めた、と矢野氏が明かしている。

石原さとみ、上戸彩、滝沢秀明に氷川きよしという錚々たる創価チルドレンたち

創価学会と言えば、芸能界にも信者が多いことで知られている。評論家の佐高信氏が、メルマガ『佐高信の筆刀両断』の記事内で紹介しているが、錚々たるメンバーだ。

【関連】「信頼関係」が地に落ちても利害第一。公明党と自民党の醜い関係

久本雅美、柴田理恵、山本リンダ、岸本加世子、石原さとみ、上戸彩、井上真央、滝沢秀明、氷川きよし、加藤茶、仲本工事、研ナオコ、芸能関係ではないが、野球の栗山英樹も落とせないだろう。

いずれ劣らぬビッグネーム揃いと言っていいだろう。

池田氏の後継者としてふさわしい「あの女優」

今回、最も神格化されていたカリスマの池田氏が亡くなったことで、今後の創価学会の存続が危ぶまれているのは前述のとおりだ。このままでは、心配される分裂、分派、さらには公明党の支持母体として選挙を巡る結束力の弱体化など、学会の求心力低下は免れない状況だ。

そんな教団の救世主となりうるのが、上で名が上がった創価チルドレンだ。カリスマ性あふれる学会員芸能人の筆頭は、何と言っても石原さとみではないか。小中高と創価学園で過ごした“エリート”でもある彼女だが、本名の「国子」は池田大作氏が命名したともっぱらの噂である。池田氏の後継として、知名度もイメージも申し分ないだろう。

「大谷翔平の師」にも充分なカリスマ性が

いち早く当時のジャニーズ事務所から独立した滝沢秀明も中高年女性からの受けもよく、旧ジャニーズが叩かれている現在、タイミング的にも悪くない。また、WBC日本代表を世界一へと導いた栗山英樹監督も、実績はもちろん、大谷翔平の師として見ればカリスマとしては充分なものがある。

今後は各界の「創価チルドレン」たちが、総出で学会を盛り上げようと立ち上がることが予想される。もはや学会員であることを隠さなくなる日も近いことだろう。

テレビ業界に長く籍を置いていた関係者は、芸能界における創価学会の影響についてこう語る。

「収録時にスタジオを見回してみたら、出演者の半分以上が学会員なんてことも珍しくなかったですね。私は経験ないのですが、学会員を公言しているある大物タレントさんが主催するバーバキューに参加した業界の知り合いが、その方から入信を迫られたなんて話してましたよ」

滝沢秀明が主演を務め、石原さとみと上戸彩がガッチリ脇を固めたNHKの大河ドラマ『義経』は、業界の一部では「学会の学芸会」などと揶揄されていたが、今後そんな番組が増える可能性は十分あるだろう。キャスティングを注視してテレビを見る姿勢が求められる。