ダメだ、もっと探せ!「とと姉ちゃん」モデルが泣いた『暮しの手帖』裏話

現在、高視聴率をキープしているNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」。主人公のモデルとなったのが『暮しの手帖』を創刊した大橋鎮子さんです。無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、そんな大橋さんと、名編集長と謳われた花森安治さんとの逸話が紹介されています。

オレンジ色がいるのだ

いまでもはっきり覚えています。

昭和23年に創刊した『暮しの手帖』が、14号目の編集作業に入っていた昭和26年のことでした。木製家具と座布団を組み合わせて撮影することになりました。座布団はオレンジ色にしたいというのが編集長の花森安治の希望です。

私は早速、銀座に行きました。当時、洋服といえばほとんど自分の手縫いでしたから、銀座には生地屋さんが多かったのです。

オレンジ色は、いまでもそうですが、印刷でその色を出すのには大変難しい色なのです。それで私は、オレンジ色の布を探しに歩き回りました。デパートにも行きました。しかし、オレンジ色はありませんでした。

オレンジに近い色の生地を見つけ、社に戻りました。すると、待っていたのは花森安治さんの怒鳴り声でした。

「なんだっ、この色は! ダメだ、もっと探しなさい」

花森さんの仕事に対する厳しさはたとえようがありませんでした。

私はまた社を飛び出しました。六本木を探して歩き回り、神田にも足を伸ばし、横浜の元町まで行きましたが、オレンジ色はありません。

「オレンジ色がいるのだ」
「僕が欲しいと思う色とは違う」

といいます。こうして1週間が過ぎました。困り果てて、母に相談したところ染めるほかない、ということで、銀座のえり円さんという染め物屋で、染めてもらうことにしました。ああでもない、こうでもないと苦心を重ね、ようやく染めあがった生地を花森さんのところに持っていって、やっとパスいたしました。

「うん、これだ、これだ」

その生地で座布団を作り、私はようやく肩の荷をおろしたものでした。

当時、日本ではほとんどカラー印刷はありませんでした。もちろん、『暮しの手帖』は白黒の印刷でした。考えてみたらそれまで色のことで、あんな大変な思いをすることはなかったのです。

私は花森さんに聞きました。

「白黒写真なのに、どうしてこんなに色に厳しいのでしょうか」

返ってきた答えはこうでした。

「きみたちの色彩感覚を鍛えるためにやったことだ。色の感覚はそう簡単に身につくものではない。やがて、日本もカラー印刷の時代がくる。そのときになって、色に対する感覚が育っていなかったらどうする」

そのときなんにも知らない私は、恥をかき、心から花森さんに感謝いたしました。このことが私の出発点でした。

『致知』1995年6月号掲載

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ヒントは天気。子供が「不機嫌」をコントロールできるようにするコツ

子供が不機嫌な時、元気のない時、親としてどう対応していいか迷うものですよね。無料メルマガ『子どもが育つ「父親術」』では、無理に元気を出させるのではなく、「共感」することが子供の成長の助けになると指摘。その理由を心理学の実験結果を紹介しつつ、わかりやすく解説しています。

雨の日は不機嫌

心理学で、こんな実験があります。天気の悪い日に「今の気分」を尋ねると、晴天時に比べて悪い結果(気分が良くない、という回答)が出ます。これ自体は、普通のことですよね。

ところが、です。同じように天気の悪い日に、先に「今日の天候は?」と質問して、その後で「今の気分」を尋ねると…、なんと、晴天時と同じ結果になるというのです。

この実験結果の意味は、

  • 天気が悪ければ、気分もあまり良くない
  • でも、天候と気分を結びつけるチャンスがあると、嫌な気分の原因を客観的に捉えることができて、嫌な気分は解消する

ということでしょう。これは、子どもと接する中でも応用できる重要なアイデアです。

子どもの機嫌が悪いとき、気分がふさいでいる様子のとき、元気が出ない雰囲気のときなどに、子どもの気持ちを受け止め共感してあげたうえで、その気分の原因について、ヒントを伝えてあげるのです。

「シンちゃん、なんかイライラしてるんだね。うまく組み立てられないと、イライラするよね。それに、お腹が空いてると、怒りやすくなるしね」

「トモ、なんだか今日は気分がパッとしないみたいだね。あるよね、そういうときも。特に、天気が悪いと、気分までどよーんとしちゃうよね~」

「どうしたの、ミウ~、泣いちゃってるの~。なんか、寂しい気分なのかな。そんなふうに、物寂しくなる季節ってあるよね」

これを言った時点では、何の変化もありません。相変わらず、子どもは怒ったり沈んだり、したままでしょう。

ですが、こういった会話を積み重ねることで、子どもは「自分の気分が動くときと、その原因」について客観的に捉えるスキルを徐々に身に付けていきます。自分で自分の気分の変動を受け止めて、取り扱えるようになると、不機嫌・不幸感にとらわれ続けることはなくなります。ちょうど冒頭に紹介した実験で、先に天候を聞かれてから気分を答えた人たちのように。

気分の変化自体はなくなることはありませんが、それと適切に付き合っていくためのスキルは、教えてあげることができるもの。すこし、気に留めておいていただけたら、うれしいです!

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日本人引揚者を温かく迎えた「夢の港」舞鶴とウズベキスタンの強い絆

赤レンガの建物と青い海のコントラストが美しい風光明媚な京都府舞鶴市ですが、「引揚げ港」として多くの日本人捕虜や抑留者たちを迎え入れた街であることはあまり知られていません。無料メルマガ『ジャーナリスト嶌信彦「時代を読む」』に、この街に今も語り継がれる「戦後史」が綴られています。

舞鶴のシベリア引揚げ秘話「岸壁の母」の歌にもなった聖地

先日、敗戦後の引揚者外地抑留者の聖地」とまで呼ばれた京都府の日本海に面した「舞鶴」へ行ってきた。若狭湾からさらに奥に入り込んだ小さな湾の奥に位置する市で人口は約8万人。舞鶴エリア内には戸島、乙島、鳥島など小さな島がいくつも浮かんでおり実に静かで穏やかな雰囲気だ。高台に登って舞鶴湾を一望すると、まるで一幅の絵のような美しさだ。さすが近畿百景第1位に選ばれたと思わせる。

しかし、この舞鶴湾、舞鶴市は第二次大戦後、シベリアに抑留されたり朝鮮半島、中国、さらにはウズベキスタンなど中央アジアに残された捕虜・民間人660万人の日本人にとっては夢にまでみた帰港地だった。いつ日本に帰れるかわからないまま、極寒、酷暑の地で食事も十分に与えられないまま厳しい労働生活を強いられていた日本人捕虜、抑留者にとってはウワサに聞く帰港地・舞鶴は見たことはないものの夢に出てくる場所だったのである。

多くの抑留者を暖かく迎えた港

舞鶴は軍港四市(横須賀、呉、佐世保、舞鶴)の一市で、戦前から赤れんがの海軍街として有名だった。初代司令長官の東郷平八郎元帥が過ごした街としても有名だ。富士、八島、敷島、朝日、三笠など軍艦の名前も実はすべて舞鶴市内を東西に走る通りの名をちなんでつけたものだという。

外地から戦後に祖国へ帰国することを「引揚げ」と呼んだが、引揚げ者を迎え入れる港は舞鶴のほか浦賀、佐世保、博多など十港が指定された。しかし舞鶴を除く港は約2~3年で引揚げ受け入れを中止するが、舞鶴だけは昭和25年以降も国内で唯一の引揚港となり、昭和33年までの13年間に約66万人と、1万6,000柱の遺骨を迎え入れた。

引揚船が舞鶴港に入ってくると、市民は小船を出して「お帰りなさい」「ご苦労さまでした」と引揚船に近寄り、岸壁にも大勢の人々が小旗を振って苦労をしのんだ。引揚者の人々は、捕虜になって帰国した人が大半だったので、罵声を浴びせられることも覚悟していたそうだが、お茶やふかし芋などを振舞われてその「もてなしに涙を流して喜び感激したといわれる。

注意したい雨のドライブ 。「タイヤの減り」気にしてますか?

タイヤの磨耗度 、気にしていますか?

ここ最近は異常気象気味で、天気予報を確認して出かけても「出先で急変!」などということもあります。
とくに、車で出かけることが多い人は、愛車の点検をしておきたいですね。

JAF(一般社団法人日本自動車連盟)では、このたび、タイヤの種類や状態によって起こる、降雨時の危険性について行ったユーザーテストを公開して、ドライバーに注意を呼びかけています。
詳しく見てみましょう。 

タイヤの状態で意識しておきたいブレーキのかけ方

 今回のテストでは、 同じサイズの4タイプのタイヤを用意して、ドライ、ウェット、2つの路面において「ブレーキテスト」を実施しました。
 
<用意したタイヤ>
(1)ノーマルタイヤの新品 (溝の深さ・約7.6mm)
(2)ノーマルタイヤの5分山(溝の深さ・約4.7mm)
(3)ノーマルタイヤの2分山(溝の深さ・約3.1mm)
(4)スタッドレスタイヤの4.5分山(溝の深さ・約4.5mm)

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いずれも法律で定められたタイヤの使用限度(溝1.6mm)まではいっておらず、スタッドレスタイヤは、冬用としては使用限度を示すプラットホームが出ているものの、夏用としては使用可とされる4.5分山のタイヤです。

直線でのテスト

まず直線でのテストでは、時速60km(一般道を想定)と時速100km(高速道路を想定)の速度で、 ドライとウェットmそれぞれの路面状態における制動距離(ブレーキが利き始めてから車が停止するまでの距離)を、測定しました。

結果として、(1)と(2)のタイヤで時速60km走行した場合では、ドライ、ウェット路面ともに、制動距離に大きな差は見られませんでした。

しかし、(3)と(4)では制動距離は大きく変化。特に時速100kmのウェット路面の場合、(3)はドライ路面より約1.7倍。(4)では約1.4倍の制動距離を必要としました。

カーブでのテスト

また、時速60kmで半径20m円に進入し、カーブに沿ってハンドルを切りながらブレーキを踏む「旋回ブレーキテスト」でも、(3)と(4)のタイヤは、制動距離と右側への膨らみ量が大きくなりました。

つまり、法律で基準値内とされる磨耗度であっても、雨天時の路面では、速度が上がるにつれてハイドロプレーニング現象(注1)が発生しやすくなると考えられます。

注1)ハイドロプレーニング現象:タイヤと路面の間に水が入り込み、タイヤが路面に接触しなくなることで、車が水の上を滑り、ブレーキやハンドル操作が利かなくなる現象。

スピンなどを起こす危険性が高い。

普段は、市街地などの一般道のみ走行しているドライバーは、なかなかこのような磨耗タイヤの危険性に気付けない可能性もあるので、注意が必要です。

スタッドレスタイヤの履きつぶしは危険?

 一方、スタッドレスタイヤの場合、路面のドライ、ウェットな状態にかかわらず、ノーマルタイヤよりも制動距離が長い、というテスト結果が出ました。これは、スタッドレスタイヤの特性であるゴムの柔らかさが影響しているものと考えられます。

最近は、冬用としてはもう使えないけれど夏用としてならまだ使えるとして、「スタッドレスタイヤの履きつぶし」が増え、その安全性が問われています。

夏用として使用可であっても、タイヤの特性をよく理解した上で、速度を抑えたり、早めのブレーキ操作を行うなど、天候・気温・路面状況に応じた運転が必要です。

【出典】
JAF「ユーザーテスト」
●動画編: http://ch.jafevent.jp/detail.php?id=347
●資料編:http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/usertest/baldtire/detail1.htm

執筆:Mocosuku編集部

 

image by: Shutterstock

 
<執筆者プロフィール>
山本 ともよ(やまもと・ともよ)
管理栄養士、サプリメントアドバイザー、食生活アドバイザー
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中

 

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記事提供:Mocosuku

働くことを邪魔しない―。松下幸之助の言に学ぶ、優秀な人材の育て方

本来「人事評価」というのは個人の「成果」を正当に評価し、モチベーションUPに繋げる制度のはずですが、近年、この人事評価を「ダメ出しするためのツール」と捉えている会社も多いといいます。無料メルマガ『戦略経営の「よもやま話」』では、松下幸之助やアドラー、ドラッカーなどの考えを取り上げ、人材の育成にもっと注力すべきと指摘しています。

人事評価の「思い込み」

「人事評価制度」は最も誤解されている制度の代表です。その誤解には、大きく分けて2つの事柄が含まれます。1つは「評価するべき基準についての思い違い」、もう1つは「把握しやすい数値」のみを用いてパフォーマンスで評価することです。経営者の役割は、成果が実現するように人材を育て支援することです。

心理学者アドラーについてのテレビ番組を見ていました。そこでおもしろい「勇気くじき」というフレーズに、出くわしました。この言葉は「勇気づけ」と対極のもので、人の持つ「やる気」や「上昇志向」を「くじきさる」ものです。「悪い人事評価」は、貴重な人的財産をマイナスの資産にする力があります。

ドラッカーは、マネジャーとしてなくてはならない資質がある、「それは真摯さ」であると言っています。困る上司の典型は「真摯さ」がなく自身の劣等感を誤魔化すために部下の失敗を見つけてことさらに「勇気くじき」する人物です。上司の仕事は、部下を勇気づけして成果の実現を支援することです。

人事は採用に始まり育成それから適正配置、そして活用、評価と続きます。中小企業でよく聞かれるのは「当社にはろくな人材しか来ない。だから業績が、良くならないのは当たり前」というため息の声です。けれど、財閥系の一部の企業は別として多く大手企業に成長した企業は、ろくでもないと称される従業員を育成活用して大きく成長して来ています。

STOP!衝動買い。ムダな浪費を断ち切るために持つべき「趣味」とは?

新製品や限定品と聞くと、どうしても買いたくなってしまう。そして結局はそれが浪費に繋がってしまう…。こんな悪循環は何としてでも断ち切らないと、いつまでたってもまとまったお金を手元に残すことができません。無料メルマガ『音多秀茂の【富と成功の5つのタネ】』に、「なるほど」と思わず膝を打つような、豊かな気持ちで節約ができるようになる方法が紹介されています。

希少性が本能を刺激する

今回は「希少性」をテーマに節約を考えます。

希少性は見かけ上の物の価値を増大させます。例えば新製品、限定品、特売品は希少性を持ち価値が高く、我々の本能がそれらを欲しがり購買意欲がかき立てられます。一方、旧品や潤沢にある物、そして偽物などは希少性が低く、我々は見向きもしません。世の中のセールスやマーケティングは、この希少性を利用した物が多いわけですから、毎回本能的な物欲にまかせて支払いをしていたら、他人にお金を搾取されているのと同じ事です。

例えば企業が次々新商品を出すのはなぜか。それは商品が世に出回れば、どんどん希少性が薄れ、販売量が鈍ることを知っているからです。車なら4~5年の定期サイクルで新しいモデルが出ますし、アーティストがアルバムを出すタイミングも約1年、洋服の新作は四季に合わせて出てきますし、iPhoneも毎年必ず刷新されます。

新商品は情報の流れが企業からのトップダウンですから、情報を小出しにされれば希少性はコントロールされ我々の購買意欲は高まります。それが世に出回れば、さまざまな人の評価や検証や口コミが広まり情報の流れがボトムアップに変わり、購入した側の希少性も保有する優位性も低くなります。するとまた新品が欲しくなるというスパイラルにハマってしまうんですね。

購入側はそこに「新しいデザインだから」とか「新機能が付いているから」と理由をつけて購入しますが、実はそれほど毎年革命的な商品はでませんから特別優れているわけではありません。単に「新しい物だから手に入れておきたい」という希少性刺激による物欲によってお金を払わされていることになります。

反撃のマクドナルド。「裏メニュー」戦略に隠されたヒットの法則

2016年第1四半期、ついに営業黒字に転換したマクドナルド。6月15日には285通りもの組み合わせが可能な「裏メニュー」を投入し、ますます攻勢を強めています。はたして完全復活となるのでしょうか。無料メルマガ『ビジネスマン必読!1日3分で身につけるMBA講座』の著者でMBAホルダーの安部徹也さんが、劇的な変化を遂げたマクドナルドのマーケティング戦略と財務諸表を分析、同社の今後を占います。

史上初! 285通りの裏メニューの投入でマクドナルドは完全復活なるか?

6月15日からマクドナルドに「裏メニュー」が登場しました。定番のハンバーガーメニューにハラペーニョやクリームチーズソース、スモークベーコンのトッピングをお好みで追加可能で、組み合わせは実に285通りにも上り、自分の好みのハンバーガーを注文できる楽しみが増えたことになります。

裏メニューといえば、吉野家の「つゆだく」や「ねぎぬき」、「頭の大盛」などが有名ですが、根強いファン顧客を獲得するという意味で自分仕様の注文ができることは大きな差別化要因と成り得ます。

厳密にいえば、マクドナルドが今回投入した裏メニューは期間限定であり、吉野家などの常連客に対する裏メニューとは一線を画すものですが、裏メニューという特別感を醸し出すネーミングは絶妙と言わざるを得ません。

今回の裏メニューをマーケティング戦略的に分析すると顧客マクドナルド双方にとってのメリットが浮き彫りになります。

たとえば、顧客にとっては先ほどもお伝えしたように自分だけのオリジナルメニューを作れるワクワク感や選ぶ楽しみが増えることになります。組み合わせによってはまったく違う商品に変わる可能性もあるのです。また、仲の良い友達同士で行けば、誰の裏メニューが一番おいしいかという話題で盛り上がることもあるでしょう。

このような顧客のメリットは、取りも直さずマクドナルドのメリットにもつながります。裏メニューの対象はすべての既存メニューに適応されるため、お客様がこれまで食べたことのない商品で裏メニューにチャレンジするなど既存製品の掘り起こしにもなりますし、次はどんな組み合わせにしようかとリピートにもつながります。また、ファーストフードレストランとして食事を提供するだけでなく、楽しい場を提供できれば付加価値は高くなるといえるでしょう。

裏メニューという個別対応も、通常のプラットフォームを活用したマスカスタマイゼーションで対応可能で、比較的簡単に多くの新商品を提供できるというメリットを享受できるものの、オペレーションに大きな支障を来すことはありません。

このような背景を勘案すれば、今回の裏メニューキャンペーンはマーケティング的に大きな成功を収めそうな期待が膨らみます。

なぜ彼らは「中国の偽物品は本物より優れている」と言い張れるのか?

近年、中国企業による海外資産の買収や海外企業の誘致が盛んですが、その背後には日本人には到底理解不能な中国の国家戦略があるようです。はじめは従順な態度で接し、技術やノウハウを盗めば強気に出てくる中国の強引なやり方に対して、日本企業はどのように対処すべきなのでしょうか? メルマガ『中国大連ビジネスリポート』の高瀬正博さんは、長年中国でビジネスに関わってきた立場から、中国人の根底にある思考回路を詳しく解説しています。

中国企業が海外資産を戦略的に買収するのはなぜか?

大連の近頃はどんより曇り空で、雨降りが二、三日続き、変な暑さのある(と言うか中途半端なナマ暑いというか)そんな日が続いている。

思いつくのは16年前とは随分変わったこと。朝晩は少々冷え込むので体温調節が儘ならない状況。いかにも中国特有のハッキリとしない、好い加減さがそのまま出ているようだ。

先日の話になるが、中国人の友人が今から8年前に買った北海道の土地でようやく利益を生み出すことができるようになったと。

当時から北海道は中国東北人にとって格好の地であった。役人たちが視察旅行に日本へ頻繁に出向いていたころでもある。

その当時の価格は本当に二束三文だとはいえ、広大な土地に中国人村でも作るようなそんな雰囲気を醸し出していた。

経済改革を打ち出した「トウ小平の手法は、「能ある鷹は爪を隠す」「綿中に針を蔵す」「白猫であれ黒猫であれネズミをとるのがいい猫だ」というように、すべてを現実的実務的にとらえて処理することを推し進めた。

製造業を中心に外国からの資本や技術などを吸収するべく、税制や土地使用等に優遇策を盛り込み取り込んだ

大連の経済開発区現金州新区)もその通りで、マブチモーター、三洋、パンチ工業、キャノン、アイリスオーヤマ、富士ファイン等々、進出年度はばらばらにしても次から次へと日系企業が設立された。

しかし、徐々に当初の思惑通りになかなか進ませてくれず、今回シャープを買収した鴻海・郭氏の言う「信賞必罰」導入のように、何かとイチャモンもつけては罰則のみを強化しそれにより外資企業を居づらく仕向けるのだ。

人件費の高騰も一つの要因にはなるが、それよりも十数年間に貯め続けた技術等のノウハウも万全となったころを見計らって、やおら落とし込み作戦が開始されるのだ。

このように外堀から内堀へそして本丸を攻め落とすのが中国のやり方だ。

アリババの馬雲がソフトバンクの孫正義に仕掛けた手法も特有のものであり、今回騒動となっている「中国で作られるコピー商品は本物に負けない品質だ。しかも本物より安い」と発言し、知財権を容認し、称賛していること自体、常識人からみれば何をバカなことを言っているんだと腹底から怒鳴り散らしたくなるだろう。

しかし、これこそが中国人の底流に流れる思考回路なのだから、目くじらをたてることこそ逆におかしな人と見られてしまうのだ。

当初は自らを下手に置きいかにも従順な態度、行動を見せつけているが、いざその立場が大きくなるとともに中国人特有の大柄な態度が顔を覗かせるのだ。

中国人が海外の企業や資産を買い漁っている現状をみて、一つには、自らの保身のための財産を確保するためがある。二つには、中国人をその国へ流出させることで、その地を中国人で埋めることだ。

それこそ日本企業から技術を掌中に収めることができれば、それだけで信用度が大きく増すだけでなく、コピーも作れば幾千倍、万倍の利益を得ることも不可能ではない。

だから日本企業は今ある技術の賞味期限が切れたらそこまでだといえる。

中国人は、自責無く他責理論で押し通すのが当たり前だから、そのことを強く認識しておいて日本人の曖昧な態度を改め、相手の語調に合わせてこちらも正面から強く訴える必要がある。腕づくできたら、腕づくで返す。

今中国は日本の外堀を埋めつつ、内堀へと突き進んできている。日本の議員もその掌中にあるものもいる。甘い言葉に乗せられやすい日本人は本当に要注意だ。

ナニも知らないお父さんへ。いま話題の「AI女子高生りんな」って誰?

先日、オーストラリアでiPhoneに搭載されている人工知能「Siri」が赤ちゃんの人命救助に一役買ったことが世界中で話題となりました。近い将来、人工知能が搭載された家に住んだり、ドラえもんのように会話ができるロボットが当たり前の世の中となるのでしょうか?NY在住でメルマガ「ニューヨークの遊び方」の著者・りばてぃさんが、最近注目を集める人工知能について言及しています。

Siriが人命を救った?!

今週、iPhoneに搭載されている秘書機能アプリケーション・ソフトのSiri(シリ)が、オーストラリアで1歳の女の子の人命救助に一役かう大手柄を立てていたと報じられ、世界のニュースになった。

娘の息が止まっているのを発見したお母さんが、Siriに話しかけ救急車を呼び、病院に運び込まれて事なきを得たというニュースだ。

このニュースを聞いて、皆さんはどう思われただろうか?

「iPhoneあるのなら、普通に電話すればいいじゃん」

とか、

「その赤ちゃんが、めちゃめちゃ可愛いくて絵力があるので、テレビのニュースで余計に大きく取り上げてるんじゃない?」

って思った方も、多分、いらっしゃるだろう。

〔ご参考〕●iPhone’s Siri helps to save life of baby girl

でも、よくよく考えてみると、このニュース、今後、近い将来のロボットや人工知能(Artificial intelligence、略してAI)の役割とか、それらと人間の関わり方とか、さらに、そもそも人間とは何か?といったことを考えるうえで、実に、興味深い。

そういう意味では、地味に本当に大ニュースなのかもしれない。

重要なポイントは、人間には感情があるということだろう。

感情があるからこそ人間は、一刻を争う緊急事態に直面したとき、混乱し、パニックのあまり、どうしていいのか分からなくなってしまったりする。

動けなくなったり、適切な行動ができなくなる。

皆さんも思い当たる節があるはずだ。

あまりにもよくある現象なので、大冒険に出かけることでお馴染みの映画版『ドラえもん』では、毎回、必ずと言っていいほど、緊急事態に直面したドラえもんがパニックのあまり、四次元ポケットからぜんぜんの関係ないものをポンポン取り出し

「あー、これじゃない、これも違う!!!」

というシーンが描かれたりもする。

また、それがドラえもんの人間らしさや、親しみやすさを際立たせる。

あの場面で、少しも焦らず、1つも間違えることなく、四次元ポケットから適切な秘密道具を取り出していたら、もうそれはドラえもんではなくなるだろう。

そういう意味では、ドラえもんの極めて重要なシーンと言ってもいいのかもしれない。

そうやって考えてみると、今回のSiriが1歳の女の子の人命救助に一役かったというニュースは奥が深い。