【東北金箔たまご】 岩手・黄金かもめの玉子の金箔は本物!~東北まぐCLASSIC

 

岩手の銘菓と言えば何と言っても有名なのがモンドセレクション最高金賞も受賞した「かもめの玉子」でしょう。今回はこの三陸の銘菓「かもめの玉子」のゴージャスバージョン「黄金かもめの玉子」をご紹介します。

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まず注目して欲しいのはお菓子の表面にちりばめられた金箔。これはもちろん本物の金箔を使用しています。実に豪華ですね~。

味は非常にクリーミー。しっとりとした上品な白あんとコーティングされているチョコレート、中に入っている大粒の栗とのバランスも良いですね。しっかりとした甘さですので、お茶請けとして緑茶にも合いそうですし、コーヒーとの相性も非常に良さそうです。また、デスクワークなどで疲れた時の糖分補給としても良いのではないでしょうか。気になった方はぜひお試し下さい!

Information:さいとう製菓

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※記事初出:『東北まぐ5号』(2011年12月配信)
2011年8月の配信開始以来、震災以降の東北に生きる人たちの生の声を、毎月11日にお届けしているオフィシャルメールマガジン『東北まぐ』。当連載『東北まぐCLASSIC』では、過去に配信された『東北まぐ』にて掲載された記事を、そのままご紹介します。そのため、記事の内容が現在の状況と異なっている場合がありますが、その旨ご了承下さい。
国会議事堂

【アベノミクスは失敗していない】デフレ脱却の道筋は見えてきている

今のところ、「アベノミクスが失敗した」という批判は当たならない。

そういうことを言って冷静ぶるのは一種の知的ファッションなら、それが悪いとは筆者は言わない。または野党が「反対のための反対」で論陣を張るならいいだろう。「論」にはなっていないが。

本気で言うなら、何を見ているのかと問いたい。GDPの悪さから増税延期する、これは条文にもあることだから、第一義たるデフレ脱却が危うくなる状態なら延期が正しい。4半期GDPが二期連続でマイナスなら景気後退だと旧経企庁は定義づけたから、こんな時に増税したら日本経済を破壊する。それを破壊させないように手を打つのだから「アベノミクス失敗」とは違う。

アベノミクス効果を今の状態で見ると、

○デフレ脱却は道半ばだがその方向に進んではいる

○株高で国富は組閣以来、正確に250兆円増えた

○国民年金の基金も20兆円くらい増えた

○日本国の外貨資産と保有ドルは円安で200兆円くらい増えた、国富が増加したことはよいことだ。ミクロ面で見ても次のようになっている。

○失業率は減少した

○有効求人倍率が22年ぶり(★1)に増えた

○高卒内定者はこの2年で14%上がった

○倒産件数は22年間(★2)で最低になった

○企業収益は過去最高になった

○よって税収も増える

○賃金も大企業から先に上がった

○タイムラグを持って中小企業にも波及する

○旅行収支も2年間で▼3兆円がプラス3兆円になった(これは1970年「万博」いらいの入国人数である)

等々である。

(★1)「22年ぶり」と言うが、22年前と言えば平成バブルの余韻が残るころで、日経平均は2万円台、商業土地は今の3倍、ゴルフ会員権はバブルが残っていて何千万円もし、俗に言った「億カン」(会員権価格が1億円以上のカントリー倶楽部)が沢山あった時代だ。今は全国に1つもない。(★2)も同前だ。

何より重要なことは20年間も日本を蝕んできたデフレを脱却できそうになったことである。これらを「失敗」と決め付けるのは日本共産党のような確固たる信念がなければ単なるファッションであってソラゾラしい。

市場経済は当然、格差を生む。それを政府が再分配するように税金を取る、それでも不平等が嫌だと言うなら万人平等の共産主義しかない。故に前回の選挙で共産党の票が伸びたのは、票田の一部の見識を示していると筆者は見る。それはそれで正しい。一昨年の選挙結果を筆者はそう評した。

 

『山崎和邦の投機の流儀』第129号(2014年11月23日号)
著者:山崎和邦
野村證券、三井ホームエンジニアリング社長を経て、武蔵野学院大学名誉教授に就任。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は投資歴51年の現職の投資家。著書に「投機学入門ー不滅の相場常勝哲学」(講談社文庫)、「投資詐欺」(同)、「株で4倍儲ける本」(中経出版)等。山崎和邦 週報『投機の流儀』では経済動向を解説。
≪サンプルはこちら≫

【ノーベル賞で注目株】青色LEDなら、プロジェクションマッピングイベント会社

「風吹けば桶屋が儲かる」なんて言葉があるように、ひとつのニュースが生まれると、必ずその出来事に関連した会社が注目を浴びるもの。ということで、ここでは毎回1つのニュースをピックアップ。それに関連する注目の上場企業を紹介します!

日本人3氏にノーベル物理学書 ストックホルムで授賞式

ってことは

 

イマジカ

イマジカ・ロボット ホールディングスに注目!

ノーベル物理学賞受賞者として、青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇(名城大教授)、天野浩(名古屋大学教授)、中村修二(米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授)が選ばれました。本当に誇らしいことですね。この青色LEDが開発されたことで、あらゆる色の表現が可能になりました。ということで、今回はLEDつながりで「イマジカ・ロボット ホールディングス」に注目です。

この「イマジカ・ロボット ホールディングス」は、3Dプロジェクションマッピングを手掛けている会社。冬の風物詩の1つになりつつある3Dプロジェクションマッピングですが、同社は高い技術を誇っており、今後もイベント受注などの拡大が期待されます。2012年に話題になった東京駅のプロジェクションマッピングもこの会社がてがけていたんですよ。

今年の冬は、きれいな3Dプロジェクションマッピングを見るだけでなく、どこの会社が取り仕切っているのかまで注目したらより一層、味わい深くイベントを楽しめるのではないでしょうか。

「イマジカ・ロボット ホールディングス」

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ってことは

【松坂大輔の日本復帰】ニコニコ動画のプロ野球中継に人気が集まる!……はず

「風吹けば桶屋が儲かる」なんて言葉があるように、ひとつのニュースが生まれると、必ずその出来事に関連した会社が注目を浴びるもの。ということで、ここでは毎回1つのニュースをピックアップ。それに関連する注目の上場企業を紹介します!

ソフトバンク、松坂大輔の獲得発表 9年ぶり日本復帰

ってことは

ドワンゴ
KADOKAWA・DWANGOに注目!

今回注目したのは、朝日新聞デジタルの、『ソフトバンクが松坂大輔投手の獲得を発表』したとのニュース。背番号はエースナンバーの18で、年棒は4億円プラス出来高払いと、期待度の高さがうかがえます。松坂投手の人気はまだまだ健在ですし、今期日本一となったソフトバンクでプレーするということもあり、登板すれば確実に満員になるのではないでしょうか。ということはソフトバンクに注目が集まるのは確実です。

そこで注目したのは、経営統合した「KADOKAWA・DWANGO」。松坂が日本球界復帰ということで、福岡では地上波でも放送されるでしょうが、全国ネットでの放送があるかはわかりません。そこで注目されるのが「ニコニコ動画」です。

みなさんは「ニコニコ動画」でプロ野球が放送されているのをご存知でしょうか?実は福岡ソフトバンクホークス、東北楽天ゴールデンイーグルス、オリックス・バファローズ、横浜DeNAベイスターズの主催試合が放送されているんです。松坂というと横浜高校で甲子園を制し、埼玉西武ライオンズで大活躍し、メジャーへ行きました。当然、関東にも松坂ファンは数多くいます。その人たちが『帰ってきた松坂をキレイに見たい』とニコニコプレミアムへ登録するかもしれません。ということで、「KADOKAWA・DWANGO」への注目度アップは必至でしょう。

「KADOKAWA・DWANGO」
「ニコニコ動画」

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ジェット機

【ホンダ製ジェット機】ホンダジェットの発表で、沖縄のハネムーンツアーが大人気になる!?

「風吹けば桶屋が儲かる」なんて言葉があるように、ひとつのニュースが生まれると、必ずその出来事に関連した会社が注目を浴びるもの。ということで、ここでは毎回1つのニュースをピックアップ。それに関連する注目の上場企業を紹介します!

ホンダ、ジェット機日本投入へ=20年東京五輪めど

ってことは沖縄
沖縄関連企業に注目!

今回注目したのは、、ホンダが小型ジェット機を日本に投入するというニュース。ホンダが米国で製造する小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」を2020年をめどに日本に投入する検討を始めたと発表しました。エンジンに定評のあるホンダのジェット機ということは、今後本格的なジャンボジェット機への参入も考えているかもしれませんね。

そこで注目したいのが、小型ジェット機の使い方。同社社長の藤野氏は沖縄ハネムーンツアーなどのアイディアを考え中とのこと。そうなれば国内のウェディング業態が盛り上がること間違いなし。もし沖縄へのこういったツアーが行われれば、沖縄の観光業も盛り上がるでしょう。

ホテルはもちろんのこと、レジャーから飲食業にいたるまでありとあらゆる企業がその恩恵を受けることは必須。しかも沖縄はカジノを中心としたリゾート施設誘致の候補地として政府がピックアップしているとの話も。こうなると、「琉球銀行」や「サンエー」といった沖縄関連企業からますます目が離せません。

「琉球銀行」
「サンエー」

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【大ヒット!】1日で500~1000コの売上!広島ブランド認定・焼きモンブランをお取り寄せ

なんと1日500〜1000コ売れ!「ザ・広島ブランド」認定焼きモンブラン

秋と言えば栗!ってことで注目したいのが、広島・パティスリーアルファの『焼きモンブラン』。

こちらはパリパリ&ザクザク食感の皮の中に栗が丸ごと1コ入った贅沢なスイーツ。しわを多めに寄せることで独特の食感を生み出した皮も絶妙ですが、中の生地もしっとりミルキーな風味で思わず笑顔になるおいしさ。渋皮栗の上品な甘みとの相性もバッチリです。

近年ではお取り寄せランキングや口コミなどでも話題となり、シーズンによっては1日で500〜1,000コも売れているとか!

値段は1コ300円 330円 から。

※掲載当時の価格です

『パティスリーアルファ』

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【キュートなプレゼント】大人も子どもも大満足、箱のデザインが選べる無添加クッキー

 

フタを開けると雪のような粉糖が!

東京・「西光亭」の『くるみのクッキー』(12個入り、1,296円)は、大事な人に 一年の感謝を伝えたいときにピッタリ。リスの絵が描かれたキュートな箱は種類が豊富で、中にはお礼や感謝のメッセージなどが書いてあるものも。もちろんお味も秀逸。フタを開けると雪のような粉糖につつまれた、ひと口サイズの丸いクッキーがころん★サクッとした歯ざわりと口の中でほろっと崩れる食感のギャップ、そしてふんだんに使われたくるみの香ばしさに思わず笑みがこぼれます。保存料や着色料を一切使用していないので、小さなお子さんがいるご家庭への手土産にも◎!ホームページ通販やFAX注文でのお取り寄せも可能ですよ。

『西光亭』
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田舎そば

【蕎麦好き集合!】2014年の年越し用、会津の田舎そばを実食~東北まぐCLASSIC

12月のお取り寄せ 会津の田舎そば 410円 東北まぐ編集部 イチオシの理由は?

2014年もあっという間にもう年末ですね。ということで、今回は少々早いですが年越しそばにピッタリの「会津の田舎そば」をご紹介致します。

こちらのおそば、「田舎そば」というだけあって、黒くてちょっと太めの素朴な風合いが特徴。今回は年越しそばということで温かくして頂きました。
一口すするとふわっと感じられるおそばの香りが良いですね。乾麺でありながらしっかりとした風味があり、田舎そば独特の歯切れの良い食感も楽しめます。いわゆる、更科そばとは違うため、のどごしが魅力という訳ではありませんが、どこか郷愁をそそる落ち着いた美味しさを感じました。まさに今年を締めるのにふさわしい一杯と言えるのではないでしょうか。

2014年も残すところあと少し。来年はさらに震災復興が進むことに期待しつつ、本稿を締めたいと思います。来年も当コーナーでは東北の美味しいお取り寄せをどんどんご紹介していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。(関)

Information
会津製麺

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ランチ

【焼きたてパン】服部みれいオススメの渋谷区ベーカリー

今回訪れたのは、渋谷区・富ヶ谷にあるカフェ『ルシァレ』。このお店は服部みれいさんのメルマガで紹介されていたベーカリー『ルヴァン』の姉妹店。店舗同士が繋がっているので、ランチでも焼きたての美味しいパンが食べられると評判なんです。

野菜不足が気になる本日は、スープとサラダがついた「小松菜と人参のごまみそサンドプレート」(972円)をオーダー。料理を待つ間はスマホも手帳もカバンに入れたまま、久しぶりにぼーっと過ごすことに。

木のインテリアが多い店内にゆったりと流れるJAZZ。窓から射すやわらかい日差し。ベーカリーから漂うパンの焼ける香りや、店員さんとお客さんとの穏やかな世間話の声――。とにかく心地良い。丁寧な時間が流れていきます。
「小松菜と人参のごまみそサンドプレート」のお味もとっても丁寧。内容はサンドイッチ、ドライフルーツのパン、リンゴジャム、サラダ、スープ。別途200円でドリンクかデザートがつけられます。

サンドイッチはコクのある甘めのごまみそとゆで野菜が香ばしいハードロールにマッチ。噛めば噛むほどふわっと広がる、小麦の香ばしい風味に思わず顔がほころびます。この日のスープは、サツマイモ入りのミネストローネ。ひと口ごとに身体がじんわり温まって、食べ終わる頃には心までほっこり★

丁寧な食事と丁寧に向き合うことで、せかせかと早回しになった心の時計が正常に戻る。きっとこれもランチの醍醐味の1つなんだな〜と実感しました。忙しい方ほど、あえて息抜きに出かけてみてはいかがでしょう?張り詰めた緊張の糸が緩み、気持ちも表情もやさしくなれるので女子力アップにもピッタリですよ!
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『ルシァレ』
住所:東京都渋谷区富ケ谷2-43-13
営業時間:[火・水・木] 10:00〜19:30
[金] 10:00〜22:00 [土] 9:00〜19:30
[日・祝] 9:00〜18:00
店休日:月曜・第2火曜

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【辺野古移設】「沖縄は中国の弾道ミサイルの射程圏」の報道で見えた大手新聞の権威主義

 

日米開戦記念日の12月8日の朝、こんな記事が目に飛び込んできました。

辺野古移設 「長期的解決にならない」 米国防省元幹部

「日米両政府が進める米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設について、対日政策に詳しいジョセフ・ナイ元米国防次官補(現米ハーバード大教授)が『長期的には解決策にならない』と述べた。中国の弾道ミサイルの射程内にある沖縄に米軍基地が集中する現状を変えるべきだ、とも指摘した。

今月初めに朝日新聞の取材に答えた。ナイ氏は『中国の弾道ミサイル能力向上に伴い、固定化された基地の脆弱(ぜいじゃく)性を考える必要が出てきた。卵を一つのかごに入れておけば(すべて割れる)リスクが増す』と指摘。在日米軍基地の7割超が沖縄に集中していることは、対中国の軍事戦略上、リスクになりつつあるとの見方を示した。

普天間飛行場の辺野古移設については『宜野湾市での航空事故などの危険を減らすことになる』とし、短期的な解決策としては有効だと指摘。そのうえで『長期的には解決策にはならない。固定化された基地の脆弱性という問題の解決にならないからだ』と述べた。」(12月8日付け朝日新聞朝刊)

日本の新聞の1つの欠点は権威主義です。とかく相手の肩書きや経歴で評価し、判断してしまう傾向があります。だから、日米関係というと朝日も読売も、リチャード・アーミテージ氏(元国務副長官)、ナイ氏(元国防次官補)、マイケル・グリーン氏(元国家安全保障会議上級アジア部長)…とワンパターンになってしまいます。

私もアーミテージ、ナイ、グリーンの各氏とは面識がありますし、日本の同様の立場の人々より優れていることも認めます。だから、ナイ氏の言説についても全面否定したりするつもりは毛頭ありません。

しかし、彼らも知らないことは知らないのです。そして、問題点を指摘したり、こちらから説明すれば、ちゃんと耳を傾ける人たちです。問題は、日本側が問題点を指摘したり、反論したり、主張せず、彼らの言説を垂れ流しで報道することになる点です。それが一人歩きして権威を備えてしまう。その結果、日米の世論をミスリードすることが、これまでに何度、繰り返されてきたことか。

ナイ氏の発言で日本人が最も参考にすべきは、アングロサクソンの家庭教育の中に貫かれている「ひとつのバスケットに卵を入れるな」というリスク分散の発想でしょう。危機管理でも重要なポイントです。

沖縄の米軍基地が中国の弾道ミサイルの射程圏内にあるという脆弱性の指摘にしても、その部分だけをとれば間違っていません。

しかし、ナイ氏は優れた国際政治学者であっても軍事専門家ではありません。だから、日本列島に展開する米軍基地を出撃機能の側面からしかとらえることができていません。表面的な理解で語っているのです。

例えば、「在日米軍基地の7割超が沖縄に集中していることは、対中国の軍事戦略上、リスクになりつつあるとの見方を示した」という部分です。

これまでも繰り返し述べてきたように、日本列島に展開している83カ所の米軍基地は米国にとって2つとない戦略的根拠地を形成しており、出撃機能だけでなく、ロジスティクス(補給・兵站)と情報(インテリジェンス)の機能が米国本土のレベルに維持されているのです。

そして、人間の身体にたとえれば沖縄に置かれた米軍基地は強力な筋肉の性格なのに対して、本州、九州に置かれているのは頭脳、心臓、肝臓、中枢神経といった機能です。

沖縄に置かれた出撃機能に対するリスクを否定するつもりはありませんが、それを標的として中国が軍事力行使の誘惑に駆られることはあり得ないのです。

企業にたとえれば、ほかの同盟国が支店か営業所なのに対して、日本に置かれているのは本社機能です。だから「戦略的根拠地」と表現し、米国は旧ソ連、中国、北朝鮮に対して「日本列島に対する攻撃は米本土に対する攻撃とみなす」と表明してきました。日本列島に手を出すと、核兵器で反撃するとほのめかしていた時代もあったほどです。

いかに弾道ミサイルの射程圏内に収めようとも、中国が沖縄の米軍基地を攻撃するのは、米国との全面戦争を覚悟した場合に限られ、それが現実のものとなる可能性は少ないことはいうまでもありません。

また、「在日米軍基地の7割超が沖縄に集中している」という言い方は間違いです。「在日米軍基地の面積の7割が」というのが正確な表現で、それはハンセン、シュワブなどの広大な海兵隊基地と演習場が置かれている結果なのです。いかにも主要な米軍基地の機能の7割もが沖縄に集中しているような言い方は、日本のマスコミが好んで使ってきた誤った表現なのです。

このように、ナイ氏の言説は戦略的根拠地・日本列島に展開する米軍基地の実態を把握しておらず、「在日米軍基地の7割超が沖縄に集中している」という表現も、日本のマスコミの言い方に乗っかっている面があることを知る必要があるのです。

朝日新聞は、そのナイ氏を「対日政策に詳しい」としていますが、まるで軍事専門家のような扱いです。これでは誤解を増幅するだけです。

このインタビューには、朝日新聞の記者が疑問を呈したり、突っ込んだ質問を試みた形跡も見られません。ナイ氏の語ったことをコンパクトにまとめただけというのは酷かも知れませんが、そう言わざるを得ない内容です。

かくして、ナイ氏に代表される米国専門家の言説が権威を持ち、一人歩きし、日米の世論を形成していく…。この問題でも、ジャーナリズムの責任は重いと言わざるを得ません。

 

『NEWSを疑え!』第355号(2014年12月11日号)
著者/小川和久(軍事アナリスト)
地方新聞記者、週刊誌記者などを経て、日本初の軍事アナリストとして独立。外交・安全保障・危機管理(防災、テロ対策、重要インフラ防護など)の分野で政府の政策立案に関わり、国家安全保障に関する官邸機能強化会議議員、日本紛争予防センター理事、総務省消防庁消防審議会委員、内閣官房危機管理研究会主査などを歴任。
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