プーチン、習近平、金正恩。2023年に世界が“制止”すべき暴挙は?

収束が見えぬウクライナ戦争にこじれる一方の台湾問題、昨年だけで37回を数えた北朝鮮のミサイル発射。世界がこれまでにない緊張感に包まれたと言っても過言ではない2022年でしたが、先の大戦の終戦から78年目となる今年、人類にはどのような危機が待ち受けているのでしょうか。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、「国際社会が制止すべき3つの暴挙」を挙げるとともに、各々が「発生してしまう可能性」について考察。その上で、2023年は「歴史的な1年」になると断言しています。

2023年世界の3大テーマは?

今日は、「2023年世界の3大テーマ」についてです。

プーチンの戦術核使用を止められるか?

一つ目のテーマは、「プーチンの戦術核使用を止められるか?」です。

プーチンは、ウクライナ侵攻で、敗北を重ねてきました。1回目は、首都キーウ攻略に失敗したこと。プーチンは当初、「ウクライナ侵攻は、2~3日で終わる」と見ていた。だから「戦争」ではなく、「特別軍事作戦」という用語を使ったのです。「戦争とか大げさなものじゃない。すぐ終わるんだよ」と。「ゼレンスキーは逃亡し、キーウは速やかに陥落するだろう」と。しかし、ロシア軍はキーウを落とすことができませんでした。

2回目は9月11日、ハルキウ州での戦いに大敗したこと。プーチンは、この敗北に衝撃を受け、二つの重要な決断を下しています。9月21日に「動員令」を出したこと、そして9月30日にルガンスク州、ドネツク州、ザポリージャ州、ヘルソン州をロシアに併合したことです。プーチンは、「ルガンスク、ドネツクで迫害されているロシア系住民を救う」と主張していました。ところが、ちゃっかりザポリージャ州、ヘルソン州も併合した。

3回目の敗北は、11月11日にヘルソン州の首都ヘルソン市を失ったこと。ロシアは、9月末に「併合した」州の州都を、40日後に奪われてしまったのです。この事実は、これまでプーチンを支持してきたロシア国内の極右勢力をも激怒させています。

というわけで、ロシア軍は戦場で勝てなくなっている。そこで、プーチンはどうしたかというと、「ウクライナの電力インフラを集中的に攻撃せよ!」と命じた。それで、ウクライナでは今、電気がなく生活している人が数百万人いる。プーチンの目的は、何でしょうか?

  • 電気がなくなる→ 暖房が使えない→ ウクライナの冬は寒い→ 国民は家の中でも凍える→ 反ゼレンスキーの動きが強まる

こういう目論見です。ですが、そうはなっていません。怒りは、民間人を凍えさせる残虐な作戦を指揮しているプーチンに向かいます。

いずれにしてもプーチンは、追い詰められています。それで、彼が戦術核を使う可能性がある。彼自身が、核使用に何度も言及しているのです。たとえば2022年9月30日ロイター。

ロシアのプーチン大統領は30日、ウクライナ東・南部4州の併合を宣言する演説で、米国が第二次世界大戦末期に広島と長崎に原爆を落とし、核兵器使用の「前例」を作ったと指摘した。プーチン大統領は最近、自国の領土を守るために核兵器を使用する用意があると述べ、核兵器使用が懸念されている。プーチン氏は演説で「米国は日本に対し核兵器を2回使用した」とし「米国が核兵器使用の前例を作った」と述べた。

つまりプーチンは、「アメリカが最初に核兵器を使ったのだから、ロシアが使ってもOKだろう!」と主張している。アメリカが77年前に核兵器を使ったから、ロシアが今使ってもいい????????????この主張を聞いて、「そうだよね~~~」と納得できる人はいないでしょう。

何はともあれ、2023年最大のテーマは、「プーチンの戦術核使用を止めることができるか?」です。

この件で、アメリカのサリバン大統領補佐官は、ロシアのパトルシェフ安全保障会議書記と何度も話し、「戦術核を使えば、ロシアもプーチンも終わりだ」と脅しているそうです。脅しがうまく機能し、プーチンが戦術核を使わないことを願いましょう。もし使えば、NATOがロシア軍に反撃し、第3次世界大戦がはじまります。残念ながら、「そういう可能性がある」という認識をもっておいた方がいいでしょう。

美徳のはずだった「謙遜」が、逆に日本人からチャンスを奪っているワケ

「謙遜」を美徳としてきた日本人。そのせいでさまざまなチャンスを逃すことがあると強く語るのは、メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさん。佐藤さんは今回、今の時代だからこそ日本人がとるべき態度について詳しく紹介しています。

あらゆるサービスはあなたのためにある

日本人って謙遜が好きなのか、奥ゆかしいのか、目の前に自分にピッタリのサービスやモノが提示されても、

 ■ 私みたいな人間には、そんなのは似合わないと思います

みたいな理由で、手を拱いてしまうというか、諦めちゃうというか、ビビってしまう人が一定数いるんですよ。こういう態度の裏には、謙遜という概念以外に、自意識過剰という理由もあるんですけど、そこをほじくるのが本稿の主旨ではないので、スルーしましょう。

これは本当に勿体ない話でして、あなた以外の誰がどう考えようが、自分の脳みそで考えて、

 ● 私にはこのサービス(プロダクト)が必要なのだ

という結論になったら、気にせず、躊躇せず、素早く手を出すことが、あなたが幸せになるために必要なんです。

資本主義社会に於いては、あなたが金銭的に購うことができるというのなら、身分やスキルや、経験や、ヤル気や、実績なんてモノは、あなたを押し止める理由にならないのです。黙ってドアを叩いて、中に入ろうとすれば良いんです。

もしあなたがクオリファイしていない(資格が無い)というのなら、相手がそう伝えますから(先ほど自意識過剰と書いたのは、こうやって拒否されることで自尊心が傷つけられると考えるからなんですね。こんなのはデートに誘って断られたようなモノで、いちいち気にすることはないんですよ)。

むしろ厚かましく、ふてぶてしいくらいの態度で、ドアを叩き続ける人が、今の時代は成功しやすいんです。

そのためには、

 ● あらゆるサービスは自分のために作られたのだ

と考えるくらいがちょうど良いんですよ。

障がい者への「強制不妊」報道に違和感。日本には視野の狭い記事が多すぎる

先日、障がい者に「強制不妊」を行っていた施設についてのニュースが全国紙を飾りました。そのニュースに違和感を覚えたのはメルマガ『ジャーナリスティックなやさしい未来』の著者で、要支援者への学びの場を提供する「みんなの大学校」学長の引地達也さん。今回、引地さんは支援の現場の実態を語りながら、この報道に対する違和感の原因を探っています。

この記事の著者・引地達也さんのメルマガ

障がい者の「産む」への批判の前にやるべき調査報道

先週、長野市のとある店で手に取った信濃毎日新聞の1面トップ記事に障がい者に強制不妊を行っていたとの見出しが躍っていた。

このニュースは共同通信の独自記事で、中日新聞はじめ全国各紙を飾った。

この「ニュース」に接し私は違和感を覚えた。

記者であった自分が今、支援の現場にいることから去来するその心地の悪さは、福祉の実態を知らないまま、悪い部分を焦点化してやり玉にあげる魔女裁判のようなパターンへの不快感である。

報道の概要は、北海道江差町の障がい者向けグループホームが知的障がいの利用者が同居や結婚を望んだ際に不妊処置を提案し、これまで8組16人が応じていたというもの。

就労支援の打ち切りなどを示唆して不妊を勧めていたとされ、「産む権利」の侵害に当たる可能性もにおわせた内容だった。

当日のNHKニュース等のテレビニュース、他紙も追随し、松野博一官房長官も「仮に本人の意に反して」であれば不適切、と記者会見で言明するなど、社会を動かす見事な「スクープ」だった。
しかし、である。

私が支援の現場を知らない記者であれば、おそらく同じような記事を書いていたかもしれない。

権利侵害への違和感を取材し、それを正義だと信じ世に発信するのは、記者の優先するべき仕事だと疑わなかっただろう。

しかし、支援の現場や仕組み、雰囲気、実態を知る今は違和感しかない。

支援者の視点からすれば、知的障がい者が男女関係を結び、お互いを大切に思い、生きていくことほどうれしいことはない。

その結果として子供を産む、という選択もあるのも分かっている。

しかしながら、生活全般に支援が必要な場合には予見可能な対応を考えるのも支援者の責任である。

この法人では「子育てについては障害者に選択してもらう。子どもがほしいなら協力はするが、うちの法人では経験値がないので子育てのサービスは提供できないと伝えている」と記者会見で説明したという。

法人の支援は公的サービスの範囲で行われているものであり、そのサービスとは個別支援計画に明記された内容を基本に行われるから、法人の対応としてこの説明は現行の制度の中では成り立っている。

そうはいっても、この法人が権利侵害や利用者の可能性を最大限に尊重しようとする思いでコミュニケーションを尽くしていたら、このように「やり玉」にあげられることなく、この問題は違う方向に行ったであろう。

この法人が利用者の自己実現に寄り添い、地域での支援を考えていたら、との思いはあるものの、今回はこの「隙間」に報道が入り込み、焦点化され、それが社会福祉法人の「瑕疵」として強調される格好になった。

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日本に染み込んだ「学歴主義」こそが、ジョブ型雇用を世界水準以下にさせている

日本の大企業が取り入れ始めた「ジョブ型雇用」。しかし、世界のそれとは大きな隔たりがあると語るのは、メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』著者で、健康社会学者の河合薫さん。それは日本にこびりついて離れない「学歴社会」と大きな関係があるようです。河合さんは今回の記事で日本の学歴主義の問題点について詳しく語っています。

プロフィール河合薫かわい・かおる
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

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「学歴主義」が消えないわけ

2022年も、低賃金問題がありとあわゆる場面で話題になりましたが、今回は「働かせ方と賃金問題」について、あれこれ考えてみようと思います。

コロナ禍でいっきに注目を集めたのが「ジョブ型雇用」です。

最近でこそ少なくなりましたが、年初は新聞、テレビ、雑誌などのありとあらゆるメディアに「ジョブ型」という言葉が連日踊りました。

ジョブ型自体は2020年に「アフターコロナ」を見据えた「新しい働かせ方」として注目を集めましたが、当初は「本当にそんなことできるのか?」という疑念が付き纏い、一年以上の歳月をかけて、やっと多くの大企業が取り入れるようになりました。

そして、ここにきて「ジョブ型こそが低賃金解消につながる!」「年功賃金がやっとなくなる!」「若くてもジョブ型なら稼げる!」「有能人材!有能人材!」といった具合に、何年経っても変わらなかった日本固有の「働かせ方」がやっと「世界基準になる!」と期待の声が溢れました。

が、いわずものが日本のお偉い人たち繰り返す「ジョブ型雇用」と世界のそれとは大きな隔たりがあります。世界のジョブ型雇用は、「学歴主義」との訣別であり、生涯スキルを磨いていける社会の構築と深くつながっています。

一方、日本のジョブ型雇用は、コスト削減と生産性向上が目的であり、成果主義とほぼ同義です。

そもそもジョブ型を適用するには、ジョブ型雇用を可能にするためのかなり手間のかかる前段階があります。

欧米では「ジョブ型」に耐えられるだけの人材育成に、国と企業と大学とで取り組み、人に投資することで、人材を育て、その結果として「ジョブ型」は存在しています。

例えば、多くの企業が即戦力を求める米国では、徹底して専門的な知識と実務経験を重視。大学で何をどれだけ勉強してきたかが非常に重要とされ、就職においても大学の成績が重視されます。

早い学生は高校から、一般的には大学在学中から企業の長期インターンシップに参加し、大学で学んだことを生かした実践的な経験をすることで在学中に求められるキャリア・レディネスをしっかりと身につける。

頭だけでもダメ、経験だけでもダメ。即戦力にはその両方のトレーニングが必要だという認識が社会に共有されている為、きちんと育つために投資するのです。

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歯科業界の深すぎる闇。なぜ歯医者は初診でレントゲンを撮りたがるのか?

今やコンビニを1万以上も上回る歯科診療所の数。過当競争に加え患者数の減少で、廃業に追い込まれる歯科経営者も少なくないのが現状です。なぜこのような事態となってしまったのでしょうか。今回のメルマガ『神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図──政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる!』では投資コンサルタント&マネーアナリストの神樹兵輔さんが、その理由として厚労省の杜撰な政策を挙げるとともに、歯科医師たちの悲惨な日常や、彼らが「悪徳商法」に走る背景を紹介しています。

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厚労省の悪政が育んだ歯科医師業界の闇! 初診でレントゲンを撮りたがる歯科医師たちの哀れな惨状!

1960年代から80年代までの歯科医は儲かり、「歯科医・産婦人科医・パチンコ屋」は脱税御三家と称されました。

健康保険適用除外の診療技法が多く、虫歯に悩む子供も多かったからです。

しかし、90年代に入ると、保険診療の幅が広げられ、健保適用外の高額な自由診療が望めなくなっていきます。

そのうえ、厚労省は歯科医不足と見立て、歯科大の新設や定員増を図ったので歯科医は激増していくのです。

厚生労働省が2022年3月に公表したデータによると、2020年12月末時点で、一般の医師数は33万9,623人でした(2018年の前回調査より1万2,413人増で3.8%アップ)。

それに対して、歯科医師数は10万7,443人でした(2018年の前回調査より2,535人増で2.4%アップ)。2002年に9.2万人だった歯科医師数が、18年間で、1.16倍に増えた勘定です。

ちなみに女性の割合は、一般の医師22.8%、歯科医師25%と、いずれも上昇してきています。

こうした医師たちが従事している施設・業務の種別をみると、「医療施設の従事者」は32万3,700人で、全体の95.3%と大多数を占めています。

もっとも、一般の医師には数多くの診療科目がありますが、歯科医師の診療はほぼ単独科目でこの数字です(実際は4科目で一般歯科、小児歯科、矯正歯科、口腔外科)。

しかも、多くの一般病院では歯科が併設されていないため、ほとんどの歯科医師が独立開業を目指します。

その結果、歯科診療所は全国に約7万件となり、コンビニの約6万店舗より多くなりました。

ちなみに、同じく過当競争といわれる美容室の数は25万8,000店舗と激増の一途で、理容室は11万5,500店舗と微減傾向です。こちらはもう、すごいことになっています。

これでは、どこも過当競争で儲からなくなるゆえんでしょう。

歯医者さんも、昔は多かった虫歯治療においても、今では歯磨き習慣の浸透で虫歯の人は減ってしまっています。

かつてテレビCMでは「歯医者さんが考えた歯ブラシ」などという宣伝文句が流されていましたが、歯医者さんが考えた虫歯予防の歯ブラシでは、結果的に歯医者さんが自分の首を絞める──という自家撞着(じかどうちゃく)バリバリの滑稽CMでした。

現在では厚労省も、歯科医師の数が多すぎる──として歯科大の定員を絞り込むようになりましたが、後の祭りだったようです。

今や多額の借金を抱えて倒産したり、貧窮して自殺する歯科医も珍しくない──といわれるようになりました。

エライことになっているのです。

歯科医院は開業時に、設備や機材費に相当なお金がかかり、親の後継でない新規開業は厳しいのです。

歯科大6年間の学費の元を取るのも大変です。

国立は約350万円程度ですみますが、私立は2,000万円台もザラで、3,000万円超えもあります。

こうなると保険適用でない自由診療で稼ぎたくなるのも、むべなるかな──なのです。

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【高城剛の未来予測2023】北朝鮮のミサイルも台湾有事もすべては“演出”。日本は武器商人の草刈り場になる

メルマガ『高城未来研究所「Future Report」』の著者で、世界を股にかけ様々なメディアで活躍しているクリエーターの高城剛さん。コロナ禍前には恒例となっていた年一回のロングインタビューが、このたび約4年ぶりに復活しました。2022年の大ニュースを振り返りつつ、2023年以降に日本は、世界はどうなるのか。高城さんが私見たっぷりに語ってくれました。インタビューの全文(約1万8000字)は1月中に高城剛さんのメルマガ『高城未来研究所「Future Report」』にご登録されれば読むことができます。

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台湾有事は起きない、中国防衛費は現行維持。なぜ日本は防衛費を増やすのか?

──まず2022年を振り返っていただきたいのですが、安倍晋三元首相が銃弾に倒れたことは世界的にも大きく報じられましたね。

高城「お亡くなりになられたこと、心よりお悔やみ申し上げます。その後、さまざまな変化が起き始めていると感じますね。格段、裏の事情を熟知しているわけではありませんが、東京オリンピック・パラリンピックや、統一教会の問題や日銀の金利引き上げまで、これまで隠されていたことが表出してきたのは間違いありません。かつては、アンタッチャブルなものとして、見て見ぬふりをしていた事柄が少しずつ明るみに出てきています。

端から見ていて興味深く感じるのは、安倍派の人たちが、ここ最近の防衛費増を意外にも反発していることです。日本が真剣に台湾有事に備えるなら、もう二十年以上、この可能性を説いてきた石破茂が表に出てこないのはおかしいでよね。つまり、現在台湾有事の可能性が浮上してきているのは、中国の動向も日本の国防も関係ない、ポストコロナ時代の与党における新しい利権、つまり安倍派利権の奪い合いだと考えざるを得ません。
それゆえ、安倍派の議員が踵を返すように、増税による防衛費に反対しているのです。安倍派閥は、基本的には対米従属な方針かつ国内では愛国を振りかざすという、ある意味二律背反的な政権でした。なのに、なぜ防衛費増に反発するのか。端的に言えば、安倍派の利権が他の派閥に動いたということだと思います。防衛費があがっても、旨味がなくなったわけです」

──政治のパワーバランスが変わったと。

高城「岸田政権は中国をけん制して5年で43兆円防衛費の総額を上げると血気盛んですが、中国の防衛費をGDP換算で見ると過去20年ほぼ変わっていません。金額的に大きくなっているのはGDPが上がっているためです。昨年の台湾地方選挙を見る限り、国民党が制しましたので、中国が武力攻撃するより実質的に経済支配が進むと考えます。
つい数週間前の台北市長選で勝利したのも、元総統蒋介石のひ孫で国民党から立候補した蒋万安でした。
また、日本では報道されませんが、台湾軍の現職大佐が中国のエージェントに取り込まれていたのが発覚しています。そのエージェントも台湾軍の退役士官で、台湾軍は中国のスパイだらけだと考えた方がいいでしょう。
すでに台湾は、表も裏も親中ですから、中国から仕掛ける必要がありません。

一方、昨年、北朝鮮からのミサイル発射数がこれまでの最多記録を更新するなか、DIA(アメリカ国防情報局)によれば統一教会が4500億円もの巨額の資金を北朝鮮に送金していたことが明らかになったと発表されました。以前からお話し申し上げていますように、「米国=反共の砦である表の自民党+裏の統一教会=北朝鮮」のホットラインの存在が明らかになったのです。
現実的な東アジアの有事は、自衛権でも警察権でもないゾーンの法整備と「太平洋版NATO」の設立なのでしょうが、なぜか予算から取り沙汰されるのは、政権維持と財務省をはじめとする利権のためだと推察します。安倍派の衰退と共に経済産業省主導だった官邸のあり方も変わりました。

これはあくまで私見ですが、増やした防衛費でテクノロジー開発推進に充てられるのであれば、まだ理解できます。そもそもインターネットやgoogleアースも、そうした軍事技術から民間にスピンオフしました。ですが、残念なことに日本の場合は、防衛費を増額しても、単にアメリカのミサイルを買うだけになるでしょう。しかも旧式の武器を言い値で買うことになる。軍事関連は儲かるビジネスですから、ここ最近は武器商人…いわゆるブローカーのような人たちが、プライベートジェットで東京にたくさん訪れていますね」

──防衛費を増額しても、他国のようにテクノロジーの進歩には至らない?

高城「残念ながら、そうだと思います。ところで、なぜアメリカは台湾を守る必要があるのか?それに対して、明確な答えは示されていません。にもかかわらず、米中間選挙前にはペロシ下院議長などが台湾を訪問するなど、パフォーマンスを忘れていません。一般的には、対中戦略と言われていますが、それは表向きのこと。本当の理由のひとつは、アメリカの第五世代戦闘機に使われる基幹部品の一部を、台湾で作っているからです。このあたりは、日本では作ることができず、台湾からの機密事項の流出を避けたいというのが本音でしょう。

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そもそも日本は台湾を守る協定を結んでおらず、守る義務もありません。ですが、先に述べたように、アメリカの意向に従って武器を買い続けなければならない。そのためのもっともらしい理由付けとして、台湾に緊張感があるような過度な報道をしたり、なぜか理由を探らずに北朝鮮がミサイル撃っているのを騒いでいます。在日米軍の威嚇もコメントもありません。まるで、本土を攻撃しないことを知っているかのように。
ちなみに、台湾が親日国である理由は、語られることは滅多にありませんが、遺伝子が近いからです。日本人の大多数と台湾人の大多数は、韓国人や中国人より極めて近いのです。」

──台湾有事はある種のプロパガンダのようなものだと?

高城「そうとも言えますね。たとえば、読売新聞の創設者である正力松太郎氏や、安倍元総理の祖父、岸信介氏は巣鴨プリズンに収監された戦犯です。死刑を免れる代わりに、米軍のために働く道を選んだ。メディアも政治も、結局は戦後のレジームを脱却できてない中で、私たちは生きているのです。

そのことは法律1つ取ってみてもわかります。日本で米兵が事件を起こしても、日本の法律で裁くことすらままなりません。日本と同じ敗戦国のドイツは、自国の法律で裁けるのに、日本には認められていない。つまり、日本はいまだに緩やかな占領下にあるようなものなので、米政府は日本を「保護国である」と何度も発言しています。
個人的には文化的側面も含めた親米ですが、日本の現状を冷静に見る必要があるでしょう。
なにしろ、米軍という虎の威を借り、日本国民の富を収奪しようとする人も少なくないので。

かつてはアメリカの核の傘の下で、経済が発展した側面もありましたが、それも東西冷戦時代までの話。今は世界構造が大きく変わりましたから、国富や預貯金をソフトに米国に流す構図になってしまっています。防衛費増額を続け、その実、使途が定まらない便乗増税するんじゃないでしょうか。そのために、東アジアに緊張が必要なわけです。」

東京の人が一番貧しい。明白になった格差社会の現実

──先進国では、日本だけがこの30年近く国民の所得が右肩下がりです。ここにきて増税やインフレなど、明るさが見出しにくい状況が続いています。

高城「いま、申し上げたようにソフトな内戦状態にあることが原因です。

僕の実感をお話し申し上げれば、たまに日本に戻ってくると、一番貧しいと感じるのは東京です。国土交通省が発表したデータによれば、中間層に限れば、東京の経済的豊さは、47都道府県で実は東京が最低なのです。地方は過疎化こそ進んでいますが、豊かに暮らせる余地がある。お金のない地方の若者は東京に出てきますし、都内は家賃も物価も高い。ですから、国を支えるはずの中間層が一番貧しいのは、東京になるのです。全国的にも景気はさらに落ちると感じます。」

──そんななかで、景気のよい業界はありますか?

高城「たとえば、デベロッパーを含む不動産業界、つまりは古くからの土建国家に携わる人たちは、オリンピック招致決定以降、それなりに調子がいい。不動産価格も金融緩和の余波もあって上がったままだし、株価も円安と連動してきましたから、株や不動産関連の人たちはそれなりに景気がいいと思います。つまり、自民党の支持母体である資産を持つ人だけに富が流れています。ここで恩恵を受けた人たちは、こぞって高級な有名店にご飯を食べに行きたがるので、有名寿司店なんかはまったく予約が取れませんね。こういう光景は、まさに僕が学生の頃に見たバブル末期と同じです。」

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政治主導で作られた和牛ブランドという虚像

高城「和洋問わず、近年、飲食店では和牛のA5ランクは非常にもてはやされていますが、そもそもは1980年代の日米貿易摩擦に起因しています。当時、日本はアメリカに大量の自動車を輸出しており、貿易黒字が大きくなるばかりでした。

そこでアメリカからオレンジと牛肉を買うよう圧力をかけられたわけですが、安い米国産牛肉に価格で和牛は太刀打ちできない。そこで、日本は独自にサシの入った牛を作るようになりました。いまでは脂が60%を超えていて、肉の味がしなくなりましたね。和牛の評価は、味ではなく脂量になりましたので。それが、A5の12番という最高級和牛の真実です。」

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──いわゆる牛肉オレンジ問題が、和牛誕生のきっかけだったとは。

高城「ブランド牛は、日本全国に本当にたくさんあります。でも、人間を含めた生き物全ては遺伝子と最近のコンディションで決まるというのが僕の持論です。血統と馬体重を見る競走馬などは、最たるものですよね。

そのなかに、かなり強引にブランド化した場所がありました。山口県です。冒頭に話題に出た安倍元首相の地元ですが、以前にも力に任せて県内に世界遺産の認定を取り付けたりしていました。同じよう見島牛を天然記念物に指定。こうすると、農林水産省からの補助金だけでなく、天然記念物だから文科省からも補助金がもらえ、さらに離島防衛補助金も出て、「補助金漬け牛」が出来上がりました。島内では、保存会なる利権団体が睨みを利かせ、補助金を奪い合っています。こうして地元に補助金がたくさん下りる仕組みを作れば、それに関わる人たちは当然、強い政治家に票を入れるわけです。日本の政治の仕組みは、もう何十年も変わっていませんね。」

【関連】【高城剛の未来予測2023】五輪汚職事件の捜査のメスは電通どまり。東京地検も壊せぬゼネコンの堅い壁

※インタビューの全文(約1万8000字)は1月中に高城剛さんのメルマガ『高城未来研究所「Future Report」』にご登録されれば読むことができます。

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男性専用サウナに最強のメシ。最高の「ととのう」環境を提供した施設

2021年度の流行語にもノミネートされた「ととのう」。いまだにブームとなり続けているサウナですが、ととのうだけでなく、さらなる満足を提供している場所があります。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、 そんなとある男性専用サウナを紹介しています。

最上級の「整う」を提供する、男だけのサウナ&旨いメシ

いまブームとなっているサウナ。

男性だけではなく、女性にも注目され、お洒落な施設も続々と誕生しています。

サウナから出て、水風呂に入り、デッキチェアでゆったりとした刻を過ごすと、「整う」という状態になり、表現できぬ心地よさに酔いしれることになります。

仕事や社会環境に疲れた人たちが、しばし癒しを求めに行きます。

こうしたブームの中にあって、いまなお昔からのスタイルを一切変えずに、人びとに愛されているサウナがあります。

愛知県豊橋市。男性専用サウナ施設「サウナピア」。

朝11時~翌朝9時の年中無休で営業しています。

このサウナは、サウナーたちの聖地のような存在で、「100度超え 高温ストロングサウナ」として知られています。

いわゆる、マニアが喜ぶ仕様となっているのです。

サウナがあり、浴室があり、外気浴のできる庭もあります。

青空や星空を眺め、くつろぐことができます。

他にも、AVルーム、コミックルーム、仮眠室、マッサージルーム、化粧ルーム、喫煙ルームも揃っています。

創業40年で、若干くたびれた感はありますが、男だけが集う“正しいサウナ”とも言えます。

このサウナの人気を保っているのは、「高温ストロング」だけではありません。

旨いメシを食わせる食堂があるからです。

小栗旬が黒幕?『鎌倉殿の13人』で描かれなかった実朝暗殺の真実

三谷幸喜氏の脚本と俳優陣の個性あふれる演技の相乗効果で、大好評のままに最終回を迎えた大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。遡ること43年、同時代を扱った『草燃える』に若き日の三谷氏が感銘を受けたことは、番組HPでも語られています。そんな2作品を取り上げているのは、時代小説の名手として知られる作家の早見俊さん。早見さんは『歴史時代作家 早見俊の無料メルマガ」』で今回、両作で描かれ方が異なった「実朝暗殺」を徹底解説しています。

北条義時の思い出

北条義時、今年のNHK大河ドラマの主人公でしたね。『鎌倉殿の13人』は源平合戦、鎌倉幕府成立を北条義時の成長と共に描いていました。伊豆の小豪族の息子、純情青年が日本最初の武家政権を主宰し、朝廷と戦って三人の上皇と二人の親王を配流、時の天皇を廃位にするという日本史上前例のない承久の乱に勝利しました。

若き日の義時が純情で誠実な青年であったというのがミソですね。そんな若者が陰謀、謀略渦巻く魔都、鎌倉の勝利者となってゆく、つまり、権力の権化となってしまう有様を視聴者は楽しむわけです。演じた小栗旬さんの素晴らしい演技に魅せられました。父時政を追放するあたりから笑顔がなくなり、陰鬱な表情で斜に構える姿が印象的でした。

筆者が高校生の頃、永井路子原作の、NHK大河ドラマ、『草燃える』が放映されていました。岩下志麻さん演じる北条政子が主人公で源頼朝を石坂浩二さんが演じ、北条義時は松平健さんでした。松平健さんの義時も若き日は純情爽やか青年で女性ファンに好評でした。

日本史の授業で鎌倉幕府成立を学んだ際、義時が権力抗争に勝ち抜いてゆく過程を知りショックを受ける女子生徒がいました。あんな好青年が権力の権化になってしまうのか、と信じられない様子であったのが記憶に残っています。三代将軍実朝暗殺の描き方は、『鎌倉殿の13人』と、『草燃える』では異なりました。永井路子は実朝暗殺の黒幕を三浦義村と考え、公暁に実朝と共に義時を殺させようとした、と考えました。

ドラマでも永井説に則り三浦義村の謀略を描き、義時は義村の企てを察知して仮病を使って太刀持ちを源仲章に代わってもらい難を逃れます。鶴ケ岡八幡宮の石段を上る実朝一行を見守る藤岡弘さん演じる三浦義村の前に義時が現れます。驚きの表情を浮かべる藤岡弘さんの義村に向かってニタリと笑いながら体調不良で太刀持ちを代わってもらったと語りかける松平健さんの義時、この時の笑みが忘れられません。おまえの陰謀はお見通しだ、さあどうする、おれと勝負するか、というふてぶてしさに満ち、若き日の義時とは別人でした。

日本社会を蝕む「朝鮮民族主義」とは何か?創建1250年の神社宮司が斬る旧統一教会問題と「日本人も知らない神社の話」

2022年に起きた安倍晋三元首相の銃撃事件によって注目を集めている、与党・自民党とカルト宗教団体「統一教会」との蜜月関係。 1250年以上の歴史を持つ愛知県清須市の清洲山王宮「日吉神社」の神職三輪家56代である宮司・三輪隆裕さんは『宮司のブログ』の中で、統一教会の創始者・文鮮明が世界を裏からコントロールするという「最終目的」のために手段の一つとして宗教を利用してきた歴史を紹介しながら、本家のキリスト教からも敵視される同教団が、日本の神社界にまで入り込んでいる実態を白日の下に晒しています。

三輪隆裕(みわ・たかひろ):
清洲山王宮日吉神社 宮司。至学館大学客員研究員。1948年、愛知県にて出生。名古屋大学文学部卒業、諏訪神氏に連なる神職三輪家56代。保守系の国会議員らで組織される日本会議と、全国に8万の拠点を持つ神社本庁による「全体主義」「戦前回帰」に異を唱える言論活動をおこなっている。また、IARF(国際自由宗教連盟)を通じて世界に異宗教間の相互理解と共存を呼びかけている。

旧統一教会のデタラメすぎる聖書解釈

安倍元首相への銃撃事件を発端に、統一教会(世界基督教統一神霊協会、現在は世界平和統一家庭連合と改称)の情報が話題を攫っている。

私は1967年に名古屋大学へ入学したが、当時のキャンパス内では、新入生のオルグ合戦でさまざまな組織が火花を散らしていた。日本共産党系の民主青年同盟(民青)と全共闘系の諸派は、中でも激しく対立していた。その中で、目立ちはしなかったが、素直で純真な新入生に優しく語りかけていたのが、当時どの大学にも入り込んでいた原理研究会であった。「科学と宗教を統一させる原理を説明する」というのが謳い文句であった。※編集部註:統一教会によって大学内に非公認で設けられている学生サークル

私は、民青の合宿にも誘われ、全共闘のセクトの連中と議論を闘わせ、どちらにも与しなかった。実は、原理にも声をかけられた。それは偶々上京した時、渋谷駅前で勧誘をしていた原理の学生の話を聞いたのがきっかけであった。当時、神職の高位資格を取るためにキリスト教の勉強をしていた私は、彼らの語る聖書解釈が実にいい加減で一方的なものであることに気づき、激論を闘わせたのである。4、5時間も話していたと覚えている。原理の学生たちは根負けして、場所を移して続けようと提案した。私はそこで、これから名古屋へ帰らなければならないと言って別れた。これが唯一の接点であった。

その後、学生運動も下火になった頃、学生の不良化防止のためと称して、個別訪問や交差点で停止した車両に花束を売りつける若者が目立った時期がある。これもおそらく原理、すなわち統一教会の資金集めであったろう。

日本人を食い物にする「朝鮮民族主義」とは何か

1980年代になると、統一教会の霊感商法が社会問題として取り上げられるようになった。元々、日本人の中に、死者の慰霊をしなければ、その霊魂が怨霊や悪霊となって現世に様々な不幸をもたらすという信仰がある。これは、平安時代の御霊会がその原点であり、祇園祭や天王祭に代表される日本の夏祭りは全てこれと関係があると言ってよい。従って、先祖の慰霊を怠れば現世や未来に不幸がくるので、お金を出して、あるいは行動を通して慰霊しなさいと言った言説に日本人は極めて脆弱である。新宗教や新新宗教の大部分はこれを布教に利用している。

私は、1985年頃から、IARF(国際自由宗教連盟)という宗派を超えた交流と世界平和の促進を図る組織と関わるようになった。その中で、立正佼成会の方々から、当時統一教会の日本の初代会長であった久保木修己という人が、立正佼成会から脱会した人物であり、いわばヘッドハンティングされたということがわかった。彼はまた、1968年創設の国際勝共連合の日本の初代会長でもあった。統一教会は、この他に世界日報や世界平和教授アカデミーといった関連組織も作っていた。

つまり、文鮮明という1954年に統一教会を創始した人の狙いは、政治、学問、宗教、マスコミ等多岐にわたって社会に影響を及ぼし、自分が世界を裏からコントロールすることを最終の目標としていたのではないか。何よりも、政治への世界的影響力を持ち、世界政治を裏側から操ろうと試みたのではないか。それは反共産主義と朝鮮民族主義を核とした政治活動であり、宗教は人々を洗脳するための道具であったように思われる。つまり統一教会は宗教を手段の一部とした政治活動である。

反共産主義を掲げたので、日本では笹川良一、岸信介といった右翼大物との接点が生まれ、現在の自民党右派との繋がりに続いている。また、朝鮮民族主義は、日本で詐欺まがいの莫大な募金を行い、これを韓国をはじめとする海外の政治宗教活動に使用するという仕組みを支える、アダム(主人)は韓国、イブ(奉仕者)は日本という論理構造に示されている。さらに冷戦終了後は積極的に北朝鮮の金一族と接点を持ち、献金を通じて一定の関係を築き、朝鮮統一の足がかりにしようとした態度にも示されている。なお、統一教会のなりふり構わぬ反社会的な資金集めは日本に特徴的なことである。それほど日本人は扱いやすいということだ。

ジャニーズ事務所の「お年玉脱税」木村拓哉とトラジャの“お年玉格差”は何万円?テレビが報じぬ追徴課税の裏事情

ジャニーズ事務所とその関連会社が、所属タレントへの「お年玉」を経費として計上し、東京国税局から約4,000万円を追徴課税されていたことが明らかに。テレビ各局は揃って報道を控えていますが、「お年玉」は5年間で約9,000万円にのぼるとされ、ジャニーズファンの間では「ひとりあたり18万円の豪華お年玉」が話題になっています。ただ、実際には「ひとりあたり18万円」は正しくなく、タレントによって貰える額はかなり違うとの見方も。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが解説します。

ジャニーズ事務所「お年玉」の気になる内訳は?

年の瀬も押し迫って、ジャニーズ事務所にまたまた激震が走りましたね。

藤島ジュリー景子社長が所属タレントへの“お年玉”を必要経費として計上していたことが東京国税局の調査で明らかになったのです。

当局の発表では2018年から2022年の5年間で約9,000万円の“お年玉”が対象となったそうですが、2018年から突然“お年玉”をあげ始めたわけではないと思うので…めまいがしてきそうです。

同事務所には全部で100人少々の所属タレントがいますから、単純計算で“ひとりあたり18万円のお年玉って凄くない?”とSNSでは盛り上がっているようですが、内実はそれ程単純ではないでしょう。

テレビが報じない「お年玉」キムタクは50万円、トラジャは5~10万円か

同事務所にはアイドル予備軍のジュニアたちが300人程、稽古場で未来の『嵐』や『King & Prince』、『Snow Man』『SixTONES』を夢見て汗を流しています。

そして木村拓哉とメジャー・デビューしたばかりの『Travis Japan』メンバーの“お年玉”が同額とは、到底思えませんよね。

芸能プロダクション関係者によれば「キムタクで50万円前後、トラジャだと5~10万円程度かな…」という見立てです。

何歳になろうが故・ジャニー喜多川さんにとっては可愛い可愛い息子同然でしたから、その習慣はおそらく今も続いているわけで…もちろんこの“お年玉”はCocomiやKōki,に還元されるわけですけれど。

民放でこの追徴課税を耳にして昨日の『ニュース7』を見たところ、同番組はもしかしたら秋葉復興大臣の事実上の更迭より多くの国民の関心事かもしれないこの問題に、一切触れることはありませんでした。

まるで“戦争”だの“侵略”だのと自国のマイナスになることは一切ニュースにしない某国のようです。

まぁ大臣の更迭や埼玉県飯能市の親子殺害事件で報道部はてんてこ舞いなのは容易に想像はできますが、それでも大手芸能プロダクションの脱税事件に全く触れないというのはちょっと違うような気がしましたが皆さんはどう感じましたか?

確かに数日後には、MCや審査員の他に同事務所の6組のアーティストが出演する『紅白歌合戦』や、年が明けた1月8日からは『どうする家康』がスタートするわけで…それでも事件とエンタテインメントをしっかり色分けしないとテレビ局の信用問題…忖度と言われてしまうことになりかねませんよね。

沈黙を守る芸能マスコミの“代替ネタ”に仰天

このニュースで驚いたのは、今朝のスポーツ新聞の一面でした。

某老舗スポーツ新聞朝刊は一面にこの報道の詳細ではなく、『なにわ男子』道枝駿佑の“石原裕次郎新人賞”受賞のニュースを挙げてきたのです。

詳細や続報を期待していた私は、その見出しに一瞬思わず呼吸困難になりそうでした。

しかも賞の冠は、かつて芸能マスコミに大盤振る舞いな忘年会を提供していた石原裕次郎さん…。

報道によればこの新人賞の“お年玉”は100万円!

まだ20歳の道枝はこの“お年玉”をどう使うのでしょうね、“課税か非課税対象かしっかり勉強して、必要ならしっかりと申告しないと…”と、笑顔の紙面の道枝に話かけてしまいました。

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本年のブログは今日が最後になります。今年皆さんからいただいた励ましや助言、取材協力の御言葉に心から御礼申し上げます。来年も皆さんの御期待に応えるよう、精進していく所存です。

年明けのスタートは1月4日を予定しております。皆様にとって2023年が良い1年であることをお祈り申し上げながら今年を締め括りたいと存じます。ありがとうございました、そして来年もまた、宜しくお願い致します。

プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao

記事提供:芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄の「本日モ反省ノ色ナシ」

image by : 遊戲基地 / CC BY 3.0