裏切りの韓国。すり寄る中ロや北にもソデにされる文政権の断末魔

輸出管理上の措置の適用問題でさらにこじれる日韓関係。韓国はアメリカに仲介を依頼したようですが、「かえって事態を悪くしている」とメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』の著者で、数々の国際舞台で活躍する国際交渉人の島田久仁彦さんは語ります。島田さんは、ペンタゴンの関係者の発言などから、年内にも米韓同盟破棄の可能性を探る動きも出ていると伝え、周辺国はおろか世界中から相手にされなくなった文政権と最大の被害者である韓国国民の動向を注視しています。

北東アジアで進む韓国包囲網と断末魔の文政権

日韓の間に横たわる様々な問題は確実に韓国の外交と経済、そして安全保障の首を絞めています。 日韓の間の輸出管理上の措置に係る問題が経済的な打撃となりそうであることは(実際の経済にも、そして心理的にも)言うまでもないこととして、アメリカのトランプ政権に日韓問題の仲介を依頼したことで、問題はよりややこしくなっています。アメリカ・トランプ大統領が実際に仲介役として出来ることはかなり限定的との見方がありますので、アメリカが乗ってくるとは思えません。代わりに、アメリカから韓国に対する締め付けが何重にも厳しくなるでしょう。確実に、経済、外交、安全保障の面で韓国はかなり厳しい立場に立たされることになります。

例えば、アメリカが“同盟国”に呼び掛けている『ホルムズ海峡における艦船防衛のための有志連合への参加』については、その対象国に、一応、韓国も含まれるため、その対応の仕方および内容、度合いに影響が出てくるかもしれません。アメリカに対して、対日仲介をお願いした“見返り”に、本来よりも大きな貢献を約束され、韓国政府及び軍は、もしかしたら、遠い中東の地で地獄に巻き込まれるかもしれません。

そして、最近、韓国がアメリカを激怒させているのが、朝鮮半島および対中国情勢での安全保障上の日米韓の協力の“見直し”を、日韓の諸々の緊張の高まりを理由に声高に叫んでいることです。日韓の徴用工問題や慰安婦問題については、「あくまでも2国間のことゆえ、当事者間での話し合いを期待する」と距離を置いていますが、今回のGSOMIA(日韓秘密軍事情報保護協定:General Security of Military Information Agreement)の破棄に韓国政府が言及したことで、トランプ政権、特に米軍は、「これは、北東アジア地域におけるアメリカの地域安全保障戦略をないがしろにするものであり、同盟国日本への裏切り行為でもある」と強烈な批判を行ない、韓国政府に対して厳しくくぎを刺しています。

この“激怒”があることを現実化させそうです。それは、『米軍の韓国からの完全撤退』、『米韓合同軍事演習の無期限延長』、そして『対“朝鮮半島”攻撃準備』です。これは、ワシントンの防衛筋からの情報ですが、「韓国は北朝鮮に批判されながらも、平壌との融和を選び、中ロにサポートされ、恐らく北朝鮮主導で統一される朝鮮として、日米に対峙するのではないか」とのシナリオを基に、実際に準備されている動きだそうです。そして、「北と共に軍事的な抵抗を進める文政権に対し、日米は協力してその抵抗に応えないといけないだろう」、つまり“戦争の準備が必要”との認識だそうです。

れいわ新選組の躍進が「ポピュリズム」などではない明確な理由

先日掲載の「狙うは政権交代。勢いづく山本太郎『れいわ新選組』衆院選の勝算」でもお伝えしたとおり、次の衆院選で本気で政権を狙いに行くと公言する山本太郎氏。そんな山本氏と「れいわ新選組」には「ポピュリズムの波に乗っているだけ」という批判も付きまといますが、はたしてそれは正鵠を射ているのでしょうか。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』では著者で世界的エンジニアの中島聡さんが、そんな批判を明確に否定するとともに、現在の日米英の「指導者の危うさ」を指摘しています。

※ 本記事は有料メルマガ『週刊 Life is beautiful』2019年7月30日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール中島聡なかじまさとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

れいわ新選組

今回の選挙のハイライトは、なんと言っても「れいわ新選組の誕生だと思います。山本太郎には、原発事故以来注目して来ましたが、国民の立場に立って、自分の思いを真摯に語れるという意味では、日本には珍しい政治家の誕生です。

「れいわ新選組」の躍進を「ポピュリズムと批判する人もいますが、私は少し違うと思います。ポピュリズムとは、票を集めることを目的に人々が喜ぶ過激なことを言う人のことで、トランプ大統領が良い例です。トランプ大統領が「メキシコとの国境に壁を作る」と宣言しているのは、そんな過激で分かりやすいことを言った方が人々が喜ぶからであり、彼自身は決して壁が必要だとは思っていないのです。

マスコミが「れいわ新選組」を泡沫候補扱いしてほとんど報道しなかったにも関わらず、228万票も集めたのは、ネットの力が大きかったし、「自民党一強の時代をなんとかして終わらせてほしいでも今の野党にそれが出来るとは思えない」と感じた人が多かったのだと思います。

野党の数が増えることは、小選挙区制を考えると野党側にとって不利ですが、十分な求心力を持った野党が存在しない今、余計なしがらみを背負っていない「れいわ新選組」が次の衆院選の台風の目になるのも面白いのではないかと少し期待しています。

ちなみに、私の政治信条の基本はとてもシンプルです。

右でも左でも強くなりすぎた政権は必ず腐敗する
軍事産業を育てると必ず不必要な戦争が起こる

の二つです。

マスコミまでコントロールし始めた安倍政権はすでに危険水域を超えているし、武器の輸出を解禁して軍需産業を日本の成長産業の一つとして位置付けたことは、戦後の歴史上最大の過ちだと感じています。

「日本が戦争などするはずがない」と考える人が大半だと思いますが、いざ戦争となったら、国民にそれを止めることは出来ないのです。権力を持ちすぎた人たちは右であろうと左であろうと必ず腐敗し、メディアをコントロールし、人権をないがしろにします。そして、最後には政権を維持するため、国内の問題から国民の目をそらすために戦争をするのが政治家の性(サガ)なのです。

その意味では、「れいわ新選組」でも、「立憲民主党」でも、(共産主義という看板さえ降ろしてくれれば)「共産党」でも、構わないので、いずれかの野党一つが十分な勢いを持って自民党と拮抗する力を持ち、健全な二大政党制へとシフトすることが日本の将来にとって重要だと感じています。

何れにせよ、米国のトランプ大統領、日本の安倍首相、イギリスのジョンソン首相という顔ぶれはとても危険だと本気で心配しています。このメンツがイランとの戦争なんか始めたら、イラク戦争を凌ぐ泥沼に陥ることが目に見えています。民主主義が機能不全を起こしているとしか私には思えません。

image by: MAG2 NEWS

※ 本記事は有料メルマガ『週刊 Life is beautiful』2019年7月30日号の一部抜粋です。

「日本企業は下請け」韓国の大いなる勘違いが締め続ける自らの首

先日掲載の「韓国の止まらぬ日本バッシングもアメリカが仲裁に二の足を踏む訳」では、米国が日韓の仲裁に立てない裏事情を白日の下に晒した、メルマガ『国際戦略コラム有料版』の著者・津田慶治さん。今回の記事では、日本の禁輸措置にここまで狼狽するほど韓国で「素材製造」がなされてこなかった理由、そして韓国がアメリカの仲裁を必要とする理由を記しています。

新興国対先進国の貿易戦争構図

米中通商戦争と日韓紛争は、新興国対先進国の戦いの様相であるが、共通する基盤が存在している。そして、交渉の進展もなく、立ち往生している。今後を検討しよう。

日米株価

NYダウは、2018年10月3日26,951ドルで、12月26日21,712ドルと暴落したが、利下げ期待で7月16日27,398ドルと最高値を更新したが、GDPが2.1%増と強く、0.25%利下げ予想で7月26日には27,192ドルと少し下げているが、水準は高い

日経平均株価も、同様に2018年10月2日24,448円になり、12月26日18,948円と暴落し、参議院選挙も無事終わり、日本株はNY株から出遅れたが7月25日21,832円となり、7月26日21,658円で決算待ちの状態である。

米国は、過去最高の株高で、かつGDPも2.1%増と鈍化したが強く、景気後退の感じがなく、7月のFOMCで0.25%の利下げと期待値が下がっている。今年、1%程度の下げになると市場は予想しているが、景気が強くそこまでいかないようである。

米トランプ大統領は、関税UPで工場が米国に戻ってくると見ていたが、その予想は外れて、反対に工場が海外に逃げている。その原因をドル高に求めている。このため、ドル安への政策を検討している。

トランプ大統領は、「米国経済は強くドルも力強い通貨だ」「他国は自国通貨安誘導してドルが高くなる。これは不公平だ」とドル売り介入も辞さずと思っているので、そう遠くない将来にそうなるようだ。

クドローNEC委員長は、為替介入はしないと言うが、ドル売り介入を米国が行うと、世界の各国が為替介入で通貨安競争になり、世界の経済秩序は大きく崩れることになる。トランプ大統領の経済秩序破壊は世界に暗雲を呼び込むことになる。

そして、フランスのデジタル課税に対して、トランプ大統領は、フランスワインに対抗関税を掛けるとした。米国以外の国は、日本も含めてフランスと同じようなデジタル課税を検討しているが、米国が不当な利益擁護で、対抗してきた。為替介入と不当な関税UPで日欧が米国から離れるトリガーになりそうである。

このような米国と米同盟国の離反を見て、中国はロシアとの同盟を強固にして米中通商交渉の合意を引き延ばしていくことが容易に予想できる。トランプ大統領は、いら立ち3,000億ドルの関税UPを行い、深みにはまっていくことになる。

そして、米国から日欧は離れていくしかなくなる。中露は、より強く出てくることになる。非常にまずい世界になってきた。

ホルムズ海峡有志連合

米国が呼びかけるホルムズ海峡の安全を守る有志連合に、欧州も日本も、現時点で参加を表明していない。英国は複数の艦艇を出して、自国タンカーなどを護衛する処置を行い始めている。英国の首相にジョンソン氏がなり合意なきEU離脱して、英国は米国との防衛経済共同体に向かうことになる。

このため、米国の呼びかけに応じて、有志連合に参加する可能性があるが、他の欧州諸国は、米国の有志連合には参加せずに、独自の連合を作り、ホルムズ海峡の安全を守る検討を開始した。

米国はイラン核合意から離脱して、イランに経済制裁をして、緊張状態をもたらしているので、イラン核合意に参加している国は、米国と行動を共にはできない。日本もイランとの関係は良好であり、イランとの関係を壊したくない。このため、米国の有志連合への参加に躊躇している。

このように、参加国が集まらないのは、米国の覇権が大きく崩れてきた証拠でもある。誰も米国のサイドに立ったら、紛争解決はできないと見ている証拠である。

このことからも、世界の構造が、米英日欧中露の3極構造になってきたことがわかる。日本は欧州と米国をつなぐことになると思うが、どこまで米国に付いていくかが問題である。

【書評】「元」中国人が明かす、中国人が日本に憧れ続ける理由

日本を敵対視し続け、あたかも存在を無視するかのように振る舞ってきた習近平政権。ところが「心ある中国人の多くはそれに反して、日本を理想郷だと思っている」とするのは、「元」中国人で評論家の石平氏。今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』では編集長の柴田忠男さんが、そんな石平氏が上梓した書籍をレビューしています。

偏屈BOOK案内:石平『なぜ中国は日本に憧れ続けているのか』

71gOz6TKgzLなぜ中国は日本に憧れ続けているのか
石平 著/SBクリエイティブ

日本人になった著者・石平が、「多くの心ある中国人にとって日本は依然として心安らかな安住の地であり人生を托すべき理想郷なのである」と断言し、中国史を遡って中国人の日本憧憬、日本嫉妬の歴史を考察する。現在では「精神的日本人」が中国で出現するほど、日本は憧憬の対象で、彼らにとって理想の国となっているようだ。

習近平が国家主席に就任したのは2013年3月で、それ以来彼は積極的な「主席外交」を展開している。2018年3月までの政権第一期の5年間、28回にわたって50数カ国を訪問して各主要国の首脳と会談、多くの国際会議にも出席した。アジア外交を重要視し、アジアのほぼ全域に足を伸ばし諸国との連携を強めた。

主要なアジア諸国の中で、習主席は唯一、日本だけ一度も足を運んでいない。2018年10月の安倍首相訪中まで、3回の日中首脳会議はすべて国際会議の場を使った。意図的に日本訪問を避け日本の存在を無視しているかのような振る舞いだった。その背後にあるのは、中国がアジア支配を完遂し「新中華秩序」を実現させるために邪魔になる日本は、「敵対国」という位置づけだからだ。

習政権下で三つの「国家記念日」が制定された。7月7日「抗日戦争勃発記念日」、9月3日「抗日戦争勝利記念日」、12月13日の「南京大虐殺犠牲者追悼日」で、いずれも日本との過去の戦争にまつわる記念日だという異常事態。制定以来5年間、中国政府は毎年3回、必ず大規模な国家的記念行事を催している。

政権の第一期目で日本敵視の姿勢を貫いた習近平政権は、2018年に入ってから徐々に「日中関係改善」へと方向転換した。その理由は、まさにいま展開中の米中冷戦にある。こういうとき中国は、必ず日本に接近してくる。日本と「よい関係」を創ってみせることで、アメリカを牽制する。もうひとつの理由は、批判の多い「一帯一路」に日本を参加させたい、金を出させたいからだ。

習政権の戦略はなにも変わっていない。今後、内憂外患に苦しめられていく習政権は、1990年代の江沢民政権と同様に、打開の突破口として一気に反日に舵を切ることは充分にあり得る。一方で、中国人は日本を羨んでいる。中国人は日本に憧れている。これは紛れもない事実である。桜の季節に「花見」というただひとつの目的のため、日本に押し寄せた中国人は2019年で約100万人だ。

「精神的日本人(精日)」とは、中国国内に現れた、日本の精神文化に憧れて日本に同化しようする人々だ。20代の若者にこうした「人種」がたくさんいる。精日にならなくても、中国人は日本の伝統や文化に対して憧憬の念を抱いている。新元号「令和」の発表は4月1日11時40分、間髪を入れずに新華社通信やポータルサイト「新浪」「網易」人民日報「環球時報ウェブ版」が速報を出した。

新元号「熱」は翌日からも一向に下がらない。なぜ日本の新元号に多くの中国人が高い関心を払い、熱中するのか。もともと中国の発明であった元号を中国ではなく日本だけが使っていることにある。文化的喪失感の強い中国にとって、羨ましくてたまらない存在なのだ。その屈折した思いがよくわかる。元中国人が冷静に分析するいまの日本と中国の関係。そうだったのか~。

編集長 柴田忠男

image by: Shutterstock.com

「客の立場になって考える」ことができない店員が激増した理由

多くのクライアントを抱える人気の飲食店コンサルタントの中西敏弘さんですが、支援先で最近、気になることがあると言います。スタッフに、ある「経験」が不足している、とのことなのですが…、いったい何が足りていないのでしょうか。今回中西さんは自身の無料メルマガ『飲食店経営塾』で、外食産業に携わる者として不可欠なその「経験」について記しています。

最近、“スタッフの外食経験値の少なさ”が気になります!

最近、僕のご支援先を訪問し勉強会やミーティング等を通じ感じることは、各社のスタッフの「飲食経験」「外食経験の少なさです。

僕が各社で行っている勉強会やミーティングでは、「マニュアル等の決め事をただやる」というのではなく、個人個人が「考えて仕事をする」ということを求めます。

すると、必然的に「お客様はどう思うか?」「お客様は何を求めいるのか?」というのを考えるのですが、このテーマの時に、現実離れした回答、もう少し詳しく言えば、「そんな風にお客様思わないよ」というようなことを発言するスタッフが最近多いなあと感じます。

店にもよりますが、「価格よりも価値」を売りにしている店に来るお客様というのは、普段から、“外食する経験値も高く”、だからこそ、店に求めるものも高くなります。

例えば、接客であれば、外食する機会が少ない人であれば、ちょっとしたスタッフの表情や態度に、何も気にならなくても、外食経験値の高い人は、そのちょっとした表情や態度をすごく気にされます。料理にしても、盛り付けや食器の使い方、提供方法などにも、きっと“無意識のうちに厳しい目で見ているでしょう。

しかしながら、外食経験の少ないスタッフが見ると、上記のことに「何も感じない」という人も多く、お客様の方が「お店に対しての目」が厳しいということが最近多いなあと感じるようになりました。そのため、「いやいや、それじゃお客様喜ばないでしょ!」と思うことが、すごく多くなったように思います。

スタッフの外食する機会を増やすということは、なかなか簡単なことではないので、僕のご支援先に対しては、会社の仕組みとして、外食する機会を増やすようにしてもらっています。

例えば、月に1度は、必ず外食させ、そのレシートと簡単なレポートを提出したら、かかった飲食代は返金するとか、毎月1回、メンバーを変えながら、社長や幹部とともに外食に行く、などです。

さらには、僕は居酒屋など、アルコールを売る業態のお店の支援をすることが多いのですが、最近は、お酒を飲む人も少しずつ減ってきています。すると、やはり、お酒を飲む「お客様の気持ち」が分からない人も多く、こちらから、「お客様はこんな風に思うんだよ」と伝えることも増えてきました。

また、うちのお客様は、普段からこういう店に行っていて、こういうところをすごく気にするんだよ、とお客様の見る視点や気になる視点を伝えたりなど、スタッフの外食経験値を少しでも補うような話をする機会も増えてきました。

お客様のことを知らなければ、お客様が喜ぶような店つくりができるわけがありません。もっと、スタッフの外食する機会を増やす取り組み、そして、今のお客様がどのようなところを気にするのかを話す機会を増やすことが、今、すごく必要な気がします。

皆さんのお店のスタッフの外食経験値は高いですか?

image by: Shutterstock.com

「商品知識ゼロ」で商品が売れる販売員は客に何を伝えているか?

普段、様々な企業の研修を受け持っている接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんですが、そんな中で突然、例えば各々の机の上においてある「水」を隣の人に売ってみてもらう、というトレーニングを行うそうです。その狙いはどこにあるのでしょうか。坂本さんが自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』で明かしています。

商品知識を無くすトレーニング

研修で、ごくたまにこんなことをします。長い研修になると、参加者の席にそれぞれ、水が置いてあったりしますよね。どこにでもあるような、普通のお水です。それを使って、

「じゃあ、今からこのお水を、隣の人に〇〇円で販売してください
「隣の人は、欲しいと思ったら、買っていいし、欲しくならなければ買わなくてもいいです」

みたいなことを伝えるわけです。そして、実際に販売員として、そのお水を隣の人に売ってみてもらうんですね。水じゃなくても、ボールペンとか、何か適当なものを使ってやることもあります。

なぜこんなことをやるのかというと、ゲーム的な意味合いもあるのですが、もっと単純な意味があります。商品知識以外の部分でいかに商品を良く伝えられるかのトレーニングになるからです。

突然、その場にあったもので始めるので、当然、商品知識を持っている人はいません。多少の知識があったとしても、自分たちが普段扱っている商品と比べれば、無いに等しいレベルなんです。

ということは、商品知識に頼らずに、別の部分で商品の魅力をお客様にアピールしなければいけなくなります。すると、途端に売り方がわからなくなるのですね。普段、商品説明ばかりしている販売員ほど、何もできなくなってしまいます。

逆に、初めてやる人でも、お客様が思わず「買う!」という人もいます。それはなぜかというと、水の魅力を伝えるより先に、お客様にとって、その水がどれだけ価値があるものかを伝えられる接客をしているからです。

お客様が、どんな時に水が欲しいと思うか、どんな水なら、お客様は価値を感じてくれるか、そういったことをヒアリングしながら、的確に商品の魅力を当て込んでいきます。商品知識というよりも、商品がお客様に何をもたらしてくれるのかをアピールするイメージです。すると、お客様はあっさりと、「それなら、この水が必要だ」と思ってくれて購入につながるのです。

普段、商品知識を詰め込んで、商品説明で販売をしているようなお店ほど、こういうトレーニングで、意外な発見ができることがあります。ぜひ試してみても良いかもしれませんよ。

今日の質問です。

  • 商品知識を抜きにした場合、お客様に商品を買ってもらうためには、どんな接客が必要ですか?

image by: Shutterstock.com

宿題はロングセラー商品か、はたまた古い部屋着のダサTシャツか

「子供時代の夏休み」といえば、真っ先に宿題を思い出す方も少なくないでしょう。しかし、「宿題をなくすという選択肢は存在する」と断言するのは、現役教師の松尾英明さん。松尾さんは自身の無料メルマガ『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術』に、夏休みの宿題についての進取性に満ちた考察を記しています。

古くからあるもの3タイプ

現役教師が暴露、夏休みの宿題テキストが無くならない大人の事情」等、宿題に関する記事をここまで書いてきたので、誤解されないように書いておきたいことがある。

一つ先に付け加えると、学習指導要領には「学習習慣の形成」とは書かれているが、宿題を出すようにとは一切書かれていない。宿題=学習習慣の形成にはならないというのが現実である。

ただしそれは「だから宿題ゼロがよいという訳では決してないということである。

子どもが学習習慣を身に付けるために敢えて「宿題をなくすという選択肢も現代では存在すると知ることが大切なのである。

なぜならば、全国のほとんどの小学校で、夏休みの宿題は「当然」「常識」としてある。それらを「当たり前でしょの一言で済ますと思考が停止する。つまり「何のために」(=学習習慣を身に付けるため)が抜けるのである(あいさつ運動や運動会、ワークテストなど、学校教育の「常識」として存在するあらゆることにいえる)。

「当たり前」に認識されているものというのは、大抵古い。古くからあるというものは、大きく分けて3方向考えられる。

A:価値が高いのでずっと使われている
B:かつて価値があったが、存在自体が忘れ去られて放置されている
C:特によくもないが、何となく惰性で使い続けている

Aは、よく手入れして使い慣れている仕事道具(いわゆる相棒、お気に入り)のようなものである。あるいは、誰もが知るロングセラー商品のようなものである。こういったロングセラーものは、実はマイナーチェンジを繰り返しており、常に新しい。

Bは、ずっと着ないでしまわれている流行遅れの服のようなものである。「何となくもったいない」という理由で捨てられていないで、ずっとタンスの場所ふさぎをしている。毒にも薬にもならない「使われてもいないで放置」というのが他と違うポイントである。

Cは、または自分が10年前から部屋着としてずっと着倒している色褪せたダサいTシャツのようなものである。かつて新しかったものだが、もはや人前に出られる状態の代物ではない。しかし、「楽」なので使いつづけている。内部でのことであり、指摘されない以上、あとまだ10年は使うかもしれない。

宿題はどれに当たるか。これは、AかCである。

価値ある使い方を考え、相手に応じて工夫していれば、Aになる。ただし、これを生み出すには、かなりの労力が必要になる。「出しっぱなし」のようなものはあり得ない。それでは、ねらいである学習習慣が身に付かないからである。日記一つ出すにしても、毎日の一つ一つに丁寧にコメントをするような労力を伴うものである。

「例年通り」で出していれば、Cになる。学習指導要領があれだけ改訂されているのに、私の小学生の時と同じ宿題が未だに出ていることが衝撃の事実である。それは、かなりダサいことである。

だとしたら、一旦やめてみるのも手である。「やめるということを新しくやるともいえる。それが絶対に正しいのではなく、あくまで、選択肢の一つである。ただ、できた空白によって、必ず新しい何かが生まれることだけは間違いない。ものごとには「真空を避ける」という性質があるためである。

温故知新という。古いからだめなのでもなければ、古いから正しい訳でもない。そこから、今の時代に合った新しいことを生み出すことが大切である。

学校の当たり前を見直す入口として、宿題は最適な題材ではないかと考える次第である。

image by: Shutterstock.com

さらば寝たきり。年齢に負けない足腰を作る「スロースクワット」

生き生きとした老後を送るためには、体のメンテナンスが重要です。歳を取るとまず足腰から弱り、簡単な怪我でも「寝たきり」につながることが多くなってしまうものです。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、体に負荷をかけすぎず効率よく鍛えられるエクササイズ「スロートレーニング」について、わかりやすく解説しています。

超高齢化社会を乗り切る「筋トレ」の極意

超高齢社会へと突き進む日本では、ただ長く生き永らえるだけでなくいかに元気に天寿を全うするかが問われています。

筋力の専門家として高齢者の体力づくりに取り組む石井直方さんに、生きる力を発揮し充実した人生を謳歌する筋トレ法を伝授していただきます。


アメリカ以上に高齢化が進む日本では、転倒が元で寝たきりになってしまう高齢者が年間10万人にも上ります。私は、高齢者が安全に行えるトレーニング法の必要性を強く実感し、スロートレーニングスロトレ)という方法を開発しました。

スロトレはその名のとおり、ゆっくりと体を動かすことで体にあまり負荷をかけず短時間に効率よく筋肉を鍛えることのできるトレーニングです。

体をゆっくり動かすのは、筋肉を持続的に緊張させ、内部の血流を制限するためです。それによって、筋肉を動かす時に発生する乳酸などの代謝物質が外に運び出されず、筋肉が激しく動いた場合と同様の効果が得られます

長く健康を維持していくためには、体のどの部分も大切であることはいうまでもありませんが、とりわけ足腰は重要です。足腰の筋肉は加齢の影響を最も受けやすく、どんどん細く、弱くなっていきます。足は体の機能でいうとロコモーターと呼ばれここが衰えれば思うところに移動できなくなります

また、いくら足が丈夫でも、体の要である腰体幹が弱ればふらふらしてちゃんと歩けなくなります。足腰が衰えると自立した生活もままならなくなり、たちまち要介護となってしまうのです。

足腰が丈夫であれば活動の場も広がりそれが脳へもよい刺激をもたらしてくれます。まずは足腰を鍛えることが元気に天寿を全うする上でのとても重要なカギとなるのです。

ここで、足腰を鍛えるためのスロトレ「スロースクワット」をご紹介します。

■スロースクワットのやり方

  1. 両脚を肩幅くらいに広げて立ち、両手を真っすぐ体の前に伸ばす。中腰になり、両足のつま先を外側にそれぞれ30度くらい開く
  2. 椅子に腰掛けるイメージでおしりをやや後ろに引きながら、ゆっくりと4秒ほどかけて、膝が90度になるくらいまで腰を下ろす
  3. 息を吐きながら、ゆっくり4秒ほどかけて膝を伸ばし、立ち上がる。この時、膝を完全に伸ばしきらない段階で、2~3の動作を繰り返す

各々の体調に合わせて少しずつ回数を増やしていき、8回を1セットとし休憩を挟んで3セットできるようになれば、お年寄りでもかなり筋力がついてきます。

※本記事は『致知』2015年7月号 特集「生きる力」より一部を抜粋・編集したものです。

image by: Shutterstock.com

今までのキャリアを生かしつつ、副業も増やしていける人の共通点

終身雇用や年功序列の崩壊の影響もあってか、企業に「副業解禁」の動きが見られ始めるようになりましたが、実際に稼げる人はごく僅かだとも言われています。外資系企業で活躍する傍ら、ここ数年で個人活動も着実に広がったという澤円(さわ まどか)さんは、自身のメルマガ『澤円の「自分バージョンアップ術」』で、これからの副業は本業と同レベルの質を目指す事が大切とした上で、その為に必要な準備や心構えについて記しています。

副業でお金を得る心得

皆さんこんにちは、澤円(さわまどか)です。

皆さんは副業をしたことがありますか?ボクはおかげさまで、ここ10年ほど複業を続けていて、特にここ数年は日本の平均的サラリーマン年収をはるかに超える収入を副業で得ることができています

澤の複業の内容は以下の通りです。

  • プレゼン研修
  • マネージャー育成研修
  • コミュニケーション研修
  • ビジネスマナー研修
  • ビジネスKPI策定コンサル

他に、契約書を交わして顧問をしているスタートアップ企業が5社あります。また、Webの連載が2本とVoicy配信、オンラインサロン、そしてこのメルマガも副業の一つですね。書籍も3冊出させていただき、Kindleを除いて約5万冊が流通しているようです。

「これだけの複業ができているのは澤が特別な能力があるからだ」と思われる方もいるかもしれませんが、決してそうではありません。ボクは学歴も大したことないですし、キャリアも紆余曲折あって今に至ります。

東大早慶を卒業して総合商社に就職してMBAを取ってマッキンゼーやボストンコンサルティングに行って…といったピカピカの人たちとは違います(ボクの周りにはそういう人がめちゃくちゃ多いんですけど)。

ただ、一貫して「自分の得意分野を磨く」「自分が何をしているとハッピーなのか考える」という思考を大切にして過ごしてきた結果として、今の状態があります。

一番最初に経験した副業は、あるチャリティ団体主催のプレゼン講座でした。「パラサイヨ」という名のチャリティ団体なのですが、フィリピンの孤児院を支援する活動をしていました。その支援金を集めるための手段として、ビジネスパーソン向けに有料の講座を開いていて、その講師として招かれたのです。もう12年前の話になります。

ちなみに、講演料はすべて寄付に回るので、ボクの報酬は手作りのクッキーでした。それでも、自分の行動がお金に変わったのは事実です。「プレゼンが教えられる人というタグがボクに付いたことで、様々な企業や団体からプレゼン講座を依頼されるようになりました

そして、次の段階として「澤さんはこの話もできる?」と別のトピックが舞い込むようになりました。「プレゼンを教える人」から、「プレゼン能力を生かして他の話もしてくれる人という進化を遂げたわけです。

教える内容もどんどん広がってきていて、今では創業間もないスタートアップのアドバイザーとしても多くの依頼を受けるようになりました。

ボクはMBAや行政書士などの特別な資格も持っていないですし海外留学経験もありません。それでもあれこれ複業ができるようになったのは、相当の部分は「運」に恵まれたのは否めません。

とはいえ、「運」がめぐってくるのをただ待つのも時間がもったいないので、今から始められる準備をお伝えします。

副業するための準備

まず最初に「本業で思い切り結果を出す」のが大切です。

「副業の話じゃないんかい!」ってお思いになるかもしれませんが、本業で結果を出せない人が複業で結果を出すのは極めて難しいというのがボクの持論です。

ボクが副業を始めたのは、所属企業の中で「Chairman7’s Award」という最高栄誉の賞を獲得した後です。ボク自身は、この賞を取るために仕事をしていたわけではありません(賞の存在も知らなかった)。

日々自分の仕事に必死に取り組んでいるうちに、そんな賞を獲得する幸運に恵まれ、高まった個人ブランド価値が社外に伝播したということです。

なので、目の前の仕事にとにかく集中することです。

もし、「目の前の仕事がつまらない」というのであれば、副業を始める前に転職することを強くお勧めします。がんばれない本業の傍らで副業をしても両方とも中途半端になるだけだと思います。

本業で結果を出していくと、組織内での立場が向上します。そうすることで、本業へのサポーターが増えていって、時間的なゆとりができたり、手伝ってもらって仕事そのものが楽になったりします。そうやってできたゆとりで、副業を増やし複業を始めればいいわけです。

また、本業のリソースを一切使わずに複業ができるように準備しておくのも大事です。ボクは、副業前提ですべてのリソースを準備しています。パソコンもその中に入っているソフトウェアも、すべて自腹で購入したものです。

副業にしか関係のないミーティングをするのであれば、会社の会議室ではなくて個人の事務所などで会うようにしています。明確な線引きができるようにしておくのも、副業をする上では極めて大事なポイントです。

もちろん、これは価値観が分かれるところだと思うので、ボクの考えを押し付けるつもりはありません。ただ、本業の方で徹底的に結果をださず、副業との線引きをあいまいにことは大きなリスクに化ける可能性があります。