期待するだけ無駄?「提案してこない店長」は何ができていないのか?

店長からの提案がない、出てきても使えない…そんな悩みを持つ現場の方々は多いかもしれませんね。無料メルマガ『飲食店経営塾』の著者で飲食店コンサルタントの中西敏弘さんは、支援先の例を出して「店長への期待はしないほうがいい」とまで言い切っています。

店長からの提案を期待してはならない!

「店長からの提案がないんです。もっと色々と提案して欲しいんだけど・・。それに、仮に提案があったとしても、全く使えないものばかり・・だから、結局、こちらから指示をだしてしまう。なのに、『やらされることが多い』とか言われる。どうしたらいいんや!って感じです」

こんな話は、多くのご支援先やセミナーに参加される社長さんからよく耳にする話です。主体的に取り組んで欲しいから、どんどん任せる範囲を増やしたり、提案を待っているという社長さん、幹部さんは多いはず。

しかし、社員さんに提案を「期待」してはいけません!

店長さんや社員さんには、提案したい気持ちは少しばかりはあるはずです。

しかしながら、「どうやって考えればいいのか分からない」「何を考えていいか分からない」のです。なので、結局のところ、「何もしない」という選択をとっているのです。

つまり、「何も提案しない」ではなく、「何を、どう考えていいか分からない」から提案できないのです。また、何か提案があっても、トンチンカンなものになってしまうのは、「どう考えていいか分からない」からなのです。

なので、会社としてやるべきことは、社員さんに対して「何を考えるのか」、そして、「どう考えるのか」を教えること、また、社内で共有することが重要なのです。

例えば、「提案してくれない」という話でよくあるのが、商品開発についてです。

店で、定期的に商品を開発しているところでは、定期的に商品開発会議を実施しているところが多いかと思います。ただし、社員さんから出てくる商品で、実際にお客様に出せる商品は、ほとんど提案されないということは、結構多いのではないでしょうか?

以前、私のご支援先でも、イタリアン居酒屋の「月のおすすめ商品」を考えるよう社員に指示をだしたところ、提案された商品が、なんと「生姜焼き」。「生姜焼き」をベースに何かヒネリがあるのかと思ったのですが、純粋に「生姜焼き」ということで、腰がぬけるほどビックリしたこともありました。

このようなことは、多くの会社で起きることで、こんな状態だから商品開発を社員さんにやらせても意味がないと仰る社長さんもいらっしゃいます。

会社から現場までの「移動時間」は、すべて「労働時間」とみなされるのか?

移動時間が労働時間となる場合、ならない場合の違い、これはどこにあるのでしょうか? 無料メルマガ『採用から退社まで!正しい労務管理で、運命の出会いを引き寄せろ』の著者で社会保険労務士の飯田弘和さんは、移動時間以外にも問題になりやすい待機時間と休憩時間についても語っています。

移動時間は労働時間となるか?

建設業などでよくみられる、“朝、会社に集合して社用車に乗り合いで現場に向かう”ような場合、会社から現場までの移動時間は労働時間に該当するのでしょうか。

労働時間とは、使用者の指揮命令下にある時間とされています。そのため、次のような場合は、会社と現場との移動時間は労働時間となります。

  • 社用車での乗り合いで現場に向かうことが指示されている場合。
  • 会社に集合して資材の積み込みを行うことや、現場から会社に戻った後に道具清掃や資材整理を行うことが指示されている場合。
  • 移動の車内に使用者や上司も同乗し、車内で打ち合わせが行われる場合。

一方、社用車の乗り合いであっても、直行直帰が自由であり、労働者間で任意に集合時刻や運転者を決めて社用車に乗り合って移動する場合などは、その移動時間は労働時間に該当しません。

一般的には、移動時間であっても、移動中の業務指示を受けず、事務に従事することもなく、移動手段の指示も受けず、自由な利用が保証されている場合には、労働時間に当たらないとされます。

逆に言うと、移動中に業務の指示を受けたり、移動手段の指示を受けたり、あるいは移動時間中の自由な利用が保証されていなければ、その移動時間は労働時間と解される可能性があります。

また、待機時間(手待ち時間)についても、“使用者の指示があったら、すぐに対応しなければならない状態で、労働から離れることが保証されていない時間”は労働時間とされます。

待機時間か休憩時間かで、労使で揉めることがよくあります。

休憩時間とは、“労働者が、権利として労働から離れることを保証されている時間”です。待機時間であれば、その時間は労働時間であり賃金が発生します。休憩時間であれば、その時間は労働時間ではないので賃金は発生しません。待機時間と休憩時間の違いについて、よく理解しておくことが重要です。

ただ、自宅での待機については、“緊急対応の頻度が少なく、自宅待機中に食事や入浴などの日常的な活動や外出が特段規制されていない場合”は、実質的には使用者の指揮命令下にあるとまでは言えず、労働時間には該当しないと考えられています。

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目先の「カネ」だけに奔走した大きなツケ。若手教員の高離職率は「働くことの真理」を失った時代の象徴か

メディアでたびたび報じられている、深刻な教員不足がもたらすさまざまな問題。そんな中にあって、将来を嘱望される若手教員たちが続々と現場を去っているという事実をご存知でしょうか。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では健康社会学者の河合さんが、その原因と若い人材の離職を少しでも減らすための方策を考察。かつて現場のベテラン教師から直接聞いたという言葉を「ヒント」として誌上で紹介しています。

※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです

プロフィール河合薫かわいかおる
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

若手が辞める理由とは?

若手教員の離職率に歯止めがかからない状況が続いています。

21年度中に離職した教員数は公立小学校で1万4,973人、中学校で8,448人、高校は5,580人。このうち精神疾患を理由に離職したのは小学校571人、中学校277人、高校105人で、09年度の1.6倍にのぼりました。

また、東京都教育委員会が2022年度に採用した新人教諭2,429人のうち、108人が年度末までに退職し、離職率は4.4%で過去10年間で最も高かったこともわかっています。

そこで東京都教育委員会は「ただでさえ教員不足なのに!なんとかしなきゃ!」と、若手との接し方をガイドブックにまとめ、公表しました(タイトル『若手教員5280人の声と専門家の視点から読み解く職場作り――教職員のためのコミュニケーションガイドブック』)。

若い世代とのコミュニケーションに悩む昭和おじさん・おばさんは、ありとあらゆる企業にいますが、子供にコミュニケーションを学ばせる立場の教師に、“ガイドブック“が必要な時代になってしまったとは。切ないやら、情けないやら。ガイドブックはないよりあったほうがいいとは思いますし、件のガイドブックでは若手教員にアンケート調査を実施するなど、現場の声を生かす側面もあるので、とても意義のある冊子に仕上がっています。

しかし、問題は本当に“そこ“なのでしょうか? もっと根深い問題があるのではないでしょうか。

例えば、今の若者たちの多くは「一人っ子」です。1970年代前後から30年以上、きょうだいの数は2.2人前後で安定していましたが、2005年に2.09人に減少し、2010年には1.96人と2人を割り込みました。

そこに「子供の個性を伸ばせ!」だの、「褒めて育てろ!」だのといった英才教育本が普及し、親たちの「子への期待」は過熱します。親も格差拡大を肌で感じているので、余計に「子供に苦労させないようにしなきゃ!」と英才教育熱は拡大しました。

その結果、昭和時代はお父さんの指定席だった家庭の主役を子供が取って代わり、親からチヤホヤされて育ったのが、今の「平成の若者」たちです。

しかし、当然ながら会社には、チヤホヤする人もいなけりゃ、上司は部下に嫌われるのを恐れて必要以上に関わらない。父親のように見守ってくれた「油を売るおじさん」も、慰めてくれる“夜の看護師”も消えました。

夜の看護師とは“ママさん”のこと。昭和の会社員は行きつけのバーやスナックで、“戦場で傷ついた羽”を人生経験豊富なママさんに癒やしてもらいましたが、今は仕事帰りに一杯やるカネもなければ、「それでいいのよ」と励ましてくれるママさんもいません。

この記事の著者・河合薫さんのメルマガ

小林よしのり氏が読み解く『ドラゴンボール』の秘密。戦闘漫画に潜む無意識と「鳥山明の戦争論」

漫画家・鳥山明氏の死去からもうすぐ1カ月。本記事では、「週刊少年ジャンプ」での連載経験もある人気漫画家の小林よしのり氏が、同時代を駆け抜けた同業者として、また希代の“漫画読み”として、鳥山氏の代表作『ドラゴンボール』を批評する。ジャンプ特有のインフレバトルが個人的には嫌いだったという小林氏が確信するに至った、孫悟空と“戦闘漫画”の本質とは?(メルマガ『小林よしのりライジング』より)
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題「ゴーマニズム宣言・第527回『鳥山明の戦闘漫画に敬意を表する』」

同業者として鳥山明氏を追悼する

急逝した鳥山明に「国民栄誉賞」をという声が上がっている。

国民栄誉賞なんて時の政権があげたい人にあげる賞でしかなく、基準もほとんどないに等しいから、あげたきゃ勝手にやればいいと思う。とはいえこの現象自体は、とても興味深く感じる。

鳥山明が「週刊少年ジャンプ」で『Dr.スランプ』の連載を始めて、たちまち大ヒットとなったのは昭和55年(1980)のことだ。

わしはその前年にジャンプを出て、『Dr.スランプ』のスタートとほぼ同時期に「ヤングジャンプ」で『東大快進撃』の連載を開始しているので、鳥山明とはジャンプでは完全にすれ違いで、ただ作品を見て「ものすごく絵の上手いやつが現れたなあ」と思っていた。

その後、鳥山明は連載が『ドラゴンボール』に代わってさらなる大ヒットとなり、ゲーム『ドラゴンクエスト』のキャラデザインでも人気を博したということはもう説明の必要もないが、鳥山は郷里の愛知県から出なかったこともあって、ジャンプ関連のイベントなどでもわしと顔を合わせる機会は一度もなかった。

そんなわけで、一面識もないので個人的な人物評などは書けないが、同業の漫画家として見た作品評を書いて、追悼としたい。

『Dr.スランプ』と『ドラゴンボール』の決定的違い

今回、鳥山明の死を惜しむ声が世界中から届いている。

鳥山明が全世界で大人気となり、「レジェンド」となったのは『ドラゴンボール』があったからこそであり、『Dr.スランプ』だけでは、ここまで世界に広がることはなかったのは間違いない。

『Dr.スランプ』は、とにかく平和な漫画だった。

それに対して『ドラゴンボール』は徹底的な戦闘漫画である。 戦闘に次ぐ戦闘で、戦闘のエスカレーションを起こしていく、ジャンプ特有の漫画だった。

初期の『ドラゴンボール』は、『Dr.スランプ』のカラーも残した冒険ファンタジー漫画で、戦闘の要素はそれほど前面に押し出されてはいなかった。

ところがそれで人気が伸び悩んだため、路線を変更して徹底した戦闘漫画にしたら、たちまち人気が大爆発して、ついには世界的な「レジェンド」にまでなったのだ。

戦闘漫画にしたら、必ず人気が上がる。 世界中の人々が、戦闘が大好きなのである。

沖縄の平和ガイド女性が嘆いた『ドラゴンボール』の好戦性

かつて『沖縄論』の取材で、沖縄戦の際に住民が避難し、集団自決の悲劇も起きたガマ(洞窟)を現地の「平和ガイド」の年配女性に案内してもらったことがある。

ガイドさんは沖縄戦や戦後の沖縄の苦難の歴史を切々と語っていたが、その後、話は現在の反基地運動へと移っていった。

当時、嘉手納基地周辺では米軍のパラシュート降下訓練が行われていて、これの中止を求める運動が行われていたが、そのことを話したところで、ガイドさんの表情が曇った。

つい先日、ガイドさんが家に帰ったら孫がテレビでアニメ番組を見ていて、そこでは大空からパラシュートでカッコよく人が舞い降りてきて、派手な戦闘シーンを繰り広げていたという。

そして、そのシーンを孫が目をらんらんと輝かせて見ている様子に、ガイドさんは衝撃を受けたという。自分が日頃から家でも戦争の悲惨さを訴え、パラシュート降下訓練に反対していることも話してきたのに、それは一体なんだったのか、孫に全く伝わっていないじゃないかと、驚愕したというのだ。

そして、その時に孫が見ていたのが『ドラゴンボール』という番組だったと、ガイドさんは憤然として言ったのである。

「みんな結局、戦闘が大好き」という事実

わしはそれを聞いて、漫画に対してそんなことを言うなんてバカくさいと思ったのだが、確かに徹底的な反戦平和主義に立てば、『ドラゴンボール』もキャンセルしろと主張するしかないことになる。

だがいくらそんなことを言ったところで、その声は決して広がることはない。むしろ冷笑されるだけだろう。みんな結局、戦闘が大好きなのだ。

徹底的に反戦平和を否定する戦闘漫画だったからこそ、みんな『ドラゴンボール』が大好きだったのであって、平和な雰囲気も漂っていた初期の『ドラゴンボール』は好きではなかったのだ。

ところが、誰もそのことは絶対に言わずに鳥山明を称えているのだから、それは欺瞞だというしかない。

漫画家も廃業危機に?6割超の国民が「経済的ゆとりと見通しが持てない」と答えた内閣府「世論調査」の逆ばかりを打つ岸田内閣の無見識

大企業の賃上げがメディアで大きく伝えられる一方で、ほとんどの国民が豊かさを実感できないでいる我が国。しかしそんな声は岸田首相にはまったく届いていないのが現状のようです。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、「経済的なゆとりと見通しが持てない」との回答が6割を超える内閣府の世論調査の結果を一切顧みないかのような現内閣の姿勢を強く批判。「小学生でも分かること」ができないどころか逆打ちばかりを行う首相の「聞く力」を疑問視しています。

※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:内閣府の世論調査

賃上げするのは大手だけ。賃上げの原資すら事欠く中小企業

大企業の春闘は軒並み満額回答、中には労組側の要求額に色をつけて回答する自民党スポンサー企業まで出て来る始末で、大企業の平均賃上げ率は昨年を上回る5%超を達成したそうです。中小企業も連合の芳野友子会長が、平均賃上げ率は2013年以降で最高の4.5%となる見込みだとドヤ顔で述べました。

そして、これらの状況を受け、日銀の植田和男総裁は3月19日、「賃金と物価の好循環を確認し、2%の物価安定目標が持続的、安定的に実現して行くことが見通せる状況に至った」と述べ、アベノミクスの成果捏造のために前任の黒田東彦総裁が意地になって続けて来たマイナス金利などの金融緩和政策を「解除する」と宣言しました。

しかし、実質賃金は相変わらず22カ月も連続で絶賛マイナス中ですし、植田総裁の言うような「賃金と物価の好循環」など、日本のどこにも見られません。そこで植田総裁の発言を再確認してみると「2%の物価安定目標が実現した」ではなく「2%の物価安定目標が実現して行くことが見通せる状況に至った」と言っていたのです。つまり、簡潔に言えば「見切り発車」というわけです。

事実、5%超の賃上げ率を達成したのは「日本を代表する大企業」だけですし、それも円安の恩恵を受けている輸出企業を中心とした話なのです。中小企業に至っては、連合に加盟する中小企業のうち「賃上げする」と回答したうちの約2割、777社の賃上げ率の平均が4.5%という話なのです。

ちなみに、城南信用金庫と取引のある東京都と神奈川県の中小零細企業811社に「今春の賃上げ」について質問した東京新聞の2月のアンケートでは、「賃上げする予定」が36.0%、「賃上げ予定なし」が30.9%、「まだ決めていない」が33.1%でした。そして「賃上げの予定なし」と回答した企業の多くが、その理由について「原材料高などで賃上げの原資がない」と回答しています。

本来、原材料費や燃料費や運送費などの高騰が続いた場合、そのぶん商品の価格を引き上げて利幅を守るのが商売の基本です。しかし、それができるのは大企業だけなのです。中小企業の多くは大企業の下請けであり、製品の納入先が大企業なのですから、とても値上げなど口にできません。「値上げなどしたら取引を打ち切られてしまう」「それどころか値下げしろと言われた」など、大手による「中小企業いじめ」の実体を吐露する人たちも少なくありません。

この記事の著者・きっこさんのメルマガ

進むも地獄、引くも地獄。有利な状況でウクライナ戦争「停戦」が困難な状況に立たされた西側

開戦から2年以上が経過するも、依然膠着状態が続くウクライナ戦争。しかし政治学者で立命館大学政策科学部教授の上久保誠人さんは、広い意味で「NATOは既にロシアに勝利している」として、そう判断できる根拠を解説。その上で、たとえウクライナ戦争の「停戦」が実現したとしても、プーチンに「勝利宣言」をさせてはいけない理由について詳述しています。

※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:ロシアとウクライナ、本当に“負けた”のはどちらか?

プロフィール:上久保誠人(かみくぼ・まさと)
立命館大学政策科学部教授。1968年愛媛県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、伊藤忠商事勤務を経て、英国ウォーリック大学大学院政治・国際学研究科博士課程修了。Ph.D(政治学・国際学、ウォーリック大学)。主な業績は、『逆説の地政学』(晃洋書房)。

ロシアとウクライナ、本当に“負けた”のはどちらか?

スウェーデンが、北大西洋条約機構(NATO)に正式に加盟した。22年のロシアによるウクライナ侵攻開始を受け長年の中立政策を転換し、昨年加盟したフィンランドに次いで、32カ国目のNATOメンバー国となった。

両国のNATO加盟によって、NATO加盟国とロシアの間の国境が、従来の約1,200キロメートルから約2,500キロメートルまで2倍以上に延長された。ロシアの領域警備の軍事的な負担は相当に重くなった。

海上でも、ロシア海軍の展開において極めて重要な「不凍港」があるバルト海に接する国が、ほぼすべてNATO加盟国になった。NATOの海軍がバルト海に展開すれば、ロシア海軍は活動の自由を厳しく制限されてしまうことになる。

この連載では、ウクライナ紛争が開戦する前の段階で、既にロシアは不利な状況にあったことを指摘していた。東西冷戦終結後、約30年間にわたってNATOの勢力は東方に拡大してきた。その反面、ロシアの勢力圏は東ベルリンからウクライナ・ベラルーシのラインまで大きく後退した。

ウクライナ紛争開戦後も、NATOはさらに勢力を伸ばし、ロシアの後退は続いている。すでに敗北していると言っても過言ではない。ロシアがウクライナの領土を一部占領したとしても。「NATOの東方拡大」「ロシアの勢力縮小」という大きな構図は変わらないようにみえる。

一方、大きな構図とは別に、ウクライナでの戦闘自体は、膠着状態が続いている。ロシア大統領選が行われ、ウラジーミル・プーチン大統領が約87%という過去最高の得票率で圧勝した。大統領はモスクワで演説し、大統領選の「勝利宣言」を行った。10年に及ぶウクライナ南部クリミアの支配を誇示し、ウクライナでの「特別軍事作戦」をさらに進める姿勢を強調し、軍を強化すると表明した。

昨年始まったウクライナの反転攻勢は成果に乏しい。ウクライナの正規軍は壊滅状態にある。NATO諸国などから志願して集まってきた「義勇兵」や「個人契約の兵隊」によって人員不足を賄っている状態だ。

NATOはさまざまな兵器・弾薬類をウクライナに送り、支援を続けてきた。しかし、その支援で戦局を抜本的に変えるのは難しいだろう。ロシアに大打撃を与え、ウクライナが失った領土を回復させ、戦争を終わらせるほどの支援ではないからだ。むしろ、武器供与を中途半端に小出しにするのでは、戦争が延々と続いてしまうだけである。実際、今年2月には東部ドネツク州の激戦地アウディイウカがロシアに制圧されてしまった。

要するに、外国の武器を使って、外国の兵士が戦い、苦戦が続いているのがウクライナ陣営の現実だ。このままでは、ロシアによるウクライナ領の占領という「力による一方的な現状変更」が既成事実化されて、ウクライナが領土を回復できないまま、停戦に追い込まれる懸念が高まってしまう。

大谷翔平「13打席連続無安打」でメンタル限界?記者が語る水原通訳の学歴詐称と「ショーンK」の忌々しい記憶

ドジャースの大谷翔平選手が13打席ノーヒットという「らしくない」結果でオープン戦を終了。元通訳・水原一平氏の違法賭博問題によるメンタルへの悪影響が心配されています。この大谷選手の不調について「言葉にならない動揺が影響を与えているような気がしてならない」と指摘するのは、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さん。違法賭博に加え、学歴詐称まで判明した水原元通訳を見ると、かつてワイドショーを騒がせた「ショーンK」ことショーン・マクアードル・川上氏を思い出さずにはいられないと回想しています。

心配される大谷選手の心理状態、オープン戦で快音響かず

大谷翔平の緊急会見は日本ならず、世界中の注目を集めるものとなりました。

会見後、試合に出場した大谷は古巣ロサンゼルス・エンゼルスとの試合で力の無い内野ゴロ…会見ではなるべく冷静にと心で決めていたのでしょう、やはり「言葉にならない」動揺が影響を与えているような気がしてなりません。

誰かが昨日ワイドショーで言っていましたが、せめてもの救いは真美子夫人とデコピンが側にいることということでしょうか。

違法賭博に次いで、カリフォルニア大学リバーサイド校から「彼が通っていたことも、在籍記録も確認できない」と学歴詐称まで明らかになった水原一平氏、それを聞いて私の頭の中には今から8年前になりますが、自称“経営コンサルタント”だったショーンKことショーン・マクアードル・川上氏なる人物がすぐに思い出されました。

【関連】大谷翔平vs水原一平、最長「懲役20年」の衝撃。メジャー永久追放もかかる崖ぷっち法廷闘争で“存立危機”のMLBオンライン賭博

御存知ない方のためにざっと説明しますと、コンサルタントやM&Aを世界各地にある事務所で600社以上も受け持ち、風貌と声の良さから『とくダネ!』(~2021年3月末で終了、フジテレビ系8時~)金曜コメンテーターや『報道ステーション』水曜コメンテーターに出演、テンプル大学卒、ハーバード大学でMBAも取得したアメリカ、台湾、日本の血が混じったイケメンがショーンKという人物でした。

ところが2016年3月、『週刊文春』によってその経歴や学歴がほとんどデタラメだったことが報道されたのです。

これもざっと説明しますと、ショーンKという名前は芸名(?)とでも言いましょうか、本名は川上伸一郎で熊本県出身の生粋の日本人、熊本の高校を卒業後テンプル大学ジャパンに入学するもすぐに中退、当然ですがハーバードでも学位の取得は無し。

アメリカやシンガポール、イタリアにあるとHPにも載せていた事務所は全て虚偽、会社経営はしていたものの納税記録には海外との取引は一切無し…というとんでもない人物だったのです。

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大谷選手を笑えない。なぜ誰もがショーンKに騙されたのか?

実際彼のコメントは、出演当初から一部の経済専門家筋で「解説が的を得ず、薄っぺらなコメントばかり」と批判されていたこともありました。

ただそのルックスや声の良さに、一般の視聴者からは評判が良く、人気だけで起用したのでしょうか“身体検査”を怠った各番組は信用を大幅に落とすことになりました。

もし『週刊文春』の報道が無ければ、2016年4月からフジテレビ系で23時30分から始まった、桑田佳祐がテーマ曲をこのために作ったという報道番組に月曜~金曜のMCとして出演が予定されてもいたのです。

私も当時この取材には関わったことがありました。

姿を消した川上氏を、東京・恵比寿にあった彼の個人事務所で張り込んでいたのです。

アジア・パシフィック本社』と称された事務所は、築50年以上にも見える古ぼけた建物の上層階のワンルームで、錆びたポストには郵便物が入りきらないほど溢れ返っていたものです。

私がこの取材で寿命が縮む思いをしたのは、この部屋の中を窺おうと、隣接した近くのビルの非常螺旋階段を上がったことでした。

事務所の窓が見える高さまで階段を上ったのはいいものの、ふと下を見ると通行人の姿はまるでレゴ人形たちのように小さく見える高さだったのです。

高いところが苦手な私はその景色に、全身から脂汗が吹き出し、足の震えが止まらなくなってしまいました。

思わず私の連絡を下で待っていたカメラマンに、写真を撮れる状況か伝える前に助けを求め、大笑いされたものです。

この時、半分涙目で覗いた事務所の、薄汚れた黒いカーテンの窓は今でも脳裏から消えません。

ゴルフ界ではアメリカのフィル・ミケルソン選手がかつて総額約10億ドル、日本円で約1,500億円もをギャンブルに費やし、自分を依存症と認めた過去があります。

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PGAではツアー中のベッティングは合法で、今回のように違法賭博には当たりませんでしたが、ミケルソンは脱却を宣言したものの、今でも依存症と戦っているのが現実でしょう。

「ショック」「言葉で表せない」…大谷の精神的ダメージが心配です…。

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プロフィール:芋澤貞雄

1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao

記事提供:芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄の「本日モ反省ノ色ナシ」

image by: 駐日米国大使 公式X

都知事選との同時選挙か7月後半か?有田芳生氏が読む岸田政権「総選挙」日程

裏金問題にハレンチパーティーと、やりたい放題の自民党の政治家たち。岸田政権の支持率は、当然低空飛行を続けています。このままでは選挙を戦えないと見た岸田総理が意見を求めたのは、今年98歳になる読売新聞社の渡邉恒雄主筆でした。今回のメルマガ『有田芳生の「酔醒漫録」』では、ジャーナリストの有田芳生さんが、この会合の目的を解説。自民党内では参議院の石井準一国対委員長が政倫審での世耕弘成議員の説明を批判するなど、総裁選や総選挙を睨んだ動きが出てきているとして、7月総選挙の可能性を伝えています。

岸田政権の行方と解散・総選挙をめぐる攻防

岸田文雄総理の3月21日の行動は今年後半までの政局に重要な意味を与えるだろう。午後1時45分、官邸発。午後1時57分、東京・大手町の読売新聞東京本社着。午後2時38分、同所発。

岸田総理は『読売新聞』の渡邉恒雄主筆(5月に98歳)と約30分ほど会談した。渡邉と岸田の父である岸田文武(元衆議院議員)とは、旧制東京高等学校時代の同級生だった。そんな個人的関係も渡邉にとっては感慨深いだろうが、それよりも日本政治の行く末に思いは至っているだろう。

岸田総理からすれば、裏金問題で二階俊博元幹事長をはじめ、安倍派幹部たちの処分をどの程度にするかで、国民世論も党内の力学も大きく違ってくる。党内の均衡を計算すれば世間の反発はさらに高まる。

自民党の処分には8段階ある。重い順に(1)「除名」(2)「離党勧告」(3)「党員資格停止」(4)「選挙の非公認」(5)「国会および政府の役職の辞任勧告」(6)「党の役職停止」(7)「戒告」(8)「党則の順守勧告」だ。

秋の総裁選で再選を実現するには、どんな一手を打つのが最適解なのか。その意見を聞くのが目的だった。岸田総理自身への処分は(7)か(8)だと見られる。

参議院自民党国対委員長は石井準一議員(元茂木派)だ。参議院の政治倫理審査会で世耕弘成議員(元安倍派5人組)が出席して語った内容について記者会見で苦言を呈した。「疑惑は解明されたと受け止められなかった」「(参議院安倍派の)代表たる立場で、自らのことしか言わない。非常に残念だった」。

石井議員で思い出すことがある。参議院の憲法審査会が開かれているときだった。野党の私たちの向かい側に自民党議員たちが座っていた。議員たちの発言が続いているときだ。いきなり石井議員の大きな声がとどろいた。「片山君、ちゃんとマスクをしなさい」。コロナ禍だった。鼻マスク姿の片山さつき議員をたしなめたのだ。あとで石井議員にそのときの対応を聞くと、委員会だけではなく、いくつかの問題が続いていたからだという。

安倍晋三元総理の「お友だち」だった世耕議員への批判の背景には、「安倍政治」を払拭したいとの意思が込められている。それは地方の自民党議員に寄せられる支持者からの厳しい批判の反映でもある。いずれ行われる解散・総選挙は、今後の日本政治の行方に大きなエポックをもたらす可能性が高い。

この記事の著者・有田芳生さんのメルマガ

大谷翔平vs水原一平、最長「懲役20年」の衝撃。メジャー永久追放もかかる崖ぷっち法廷闘争で“存立危機”のMLBオンライン賭博

弊サイトでも既報のとおり、ドジャースを解雇された専属通訳・水原一平氏(39)の違法賭博疑惑に関する声明を日本時間の26日に発表した大谷翔平選手(29)。臨時通訳を務めるウィリアム・アイアトン氏(35)を伴い報道陣の前に姿…

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“200人以上と不倫”の驚愕。女性にも歴史にも愛された男カエサルのモテモテ逸話

有名な皇帝が多いローマ帝国ですが、なかには異色な人たちも多く存在したようです。今回のメルマガ『歴史時代作家 早見俊の無料メルマガ」』では時代小説の名手として知られる作家の早見俊さんがローマ帝国の異色皇帝3名のエピソードを紹介しています。

ローマ帝国の異色皇帝

ローマ帝国の礎を築いた英雄ユリウス・カエサルは女性にモテました。生涯で四人の女性(一人はクレオパトラ)と結婚し、星の数ほどの愛人を持ちました。愛人と派手な交際を続けたため、莫大な借金を背負いましたがさすがは大物、債権者に向かって金を返すには出世するしかないと居直ったとか。

カエサルが女性にモテたのは、お金をたくさん使ってくれたからだけではありません。また、彼は決してイケメンでもありませんでした。彼自身、容姿にコンプレックスを抱いていたのです。では、なぜモテたのかというと、非常にマメであったからでした。

せっせと手紙を書き、プレゼントを贈り、甘い言葉を囁くことを忘れませんでした。カエサルがいかにモテたかを示す言葉が残っています。「すべてのローマの女の夫、すべてのローマの男の妻」これは、彼が同性愛者でもあったことを伝えています。

同性愛については置いておくとして、女性関係に絞って続けます。数多いた愛人たちはカエサルと深い仲になったことを隠すどころか自慢していたそうです。既婚者も多くいました。元老院議員の三分の一の妻を寝取ったという伝説もあります。

元老院議員は六百人でしたから、元老院だけで二百人と不倫していたのですね。カエサルが戦場から凱旋すると、「妻を隠せ、ハゲの女たらしのお通りだ!」という野次が飛んだとか。

モテたゆえ政治生命の危機を脱したこともありました。ある時、元老院で政敵であった小カトーから国家転覆を企んでいるという嫌疑をかけられました。追及の最中、カエサルに手紙が届きます。小カトーは陰謀の証拠が記されていると思い、手紙を開封させます。手紙は小カトーの姉からカエサルに送られたラブレターでした。小カトーは、「この女たらしめ」と激怒しましたが議場は爆笑の渦。カエサルは危機を脱したのでした。

多くの女性から愛されたカエサルは五十六歳で暗殺という非業の最期を遂げました。しかし、「カエサル」という名はローマ帝国の君主号となり、後にはドイツ皇帝の「カイゼル」ロシア皇帝の「ツアーリ」もカエサルに由来します。女性ばかりか歴史にも愛された英雄ですね。