140以上の国と会談。中国が見せた外交力と、分析できぬ日本メディアの実力不足

10月17日、18日の両日、北京で開催された「『一帯一路』国際協力サミットフォーラム」には世界の140カ国余りが参加。8人の中国共産党トップが各国代表との会合をこなしていく様を「圧倒的」だったと評するのは、多くの中国関連書を執筆している拓殖大学の富坂聰教授です。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では、カザフスタンのトカエフ大統領に始まりエチオピア、チリ、ハンガリー、パプアニューギニア、インドネシアと、習近平主席が会談した順をあげ、日本が見ている世界の景色との違いを指摘。日本メディアが「低調だった」「債務の罠」で片付けている間に見落としている現実を伝えています。

プーチン訪中だけでない 中国「一帯一路」10周年で見せた外交力と狙い

中国が力を注ぐ「一帯一路」の第3回国際協力サミットフォーラム(以下、フォーラム)が10月18日、2日間の日程を終えて閉幕した。フォーラムに参加したのは140カ国余りの各国代表だった。

10周年とあってメディアは一斉に特集を組んだが、「一帯一路」報道はやはりメディアの手に余ったようだ。先週、このメルマガで予告した通り、「債務の罠」、「参加国や首脳級の出席者が過去最少」とフォーラムの低調ぶりを熱心に伝えることに終始した。「一帯一路」の全貌が少しでもうかがい知ることのできるものはなかった。

152カ国と32の国際機関が共同建設協力文書に調印し、10年間かけて進められてきた経済圏構想だ。規模から考えてもいくつかの問題点が浮上しても不思議ではない。しかし、10年間という時間のなかで、中国のいう「共建国(共に「一帯一路」を建設する=参加国)」が雪崩を打って構想から抜け落ちてゆく現象も見当たらない。それも一面の真実ではないだろうか。

そもそも「債務の罠」という批判についても根拠は薄弱だ。その詳細は先週書いたが、第一、罠に落ちたとされた当事国から公式なクレームがついてはいない。実際、フォーラムに参加したスリランカのウィクラマシンハ大統領は、習近平国家主席との会談で「スリランカは未来において中国とさらに緊密に協力してゆきたい」とさえ述べているのだ。

中国の進める経済圏構想を「債務の罠」と切り捨てることは簡単だが、それは「一帯一路」を矮小化する問題を孕む。世界から140余の国の代表が一堂に会するスケールは規格外で国際政治の縮図といっても過言ではない。その代表たちとの会合を、中国共産党中央政治局の7人の常務委員と国家副主席の計8人でこなしてゆく迫力は圧倒的であった。

当然、中国が世界をどうとらえようとしているのか、外交政策の濃淡も透けて見えた。例えば、カザフスタンとの親密な関係だ。習近平国家主席がフォーラムの入り口で、カザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ大統領との会談を北京の人民大会堂で始めたのは象徴的だ。

振り返れば2013年9月、「一帯一路」構想を最初に打ち上げたのもカザフスタンであった。そして中国がコロナ禍明けで、最初の対面外交を開始する場所として選んだのもカザフスタンである。トカエフ大統領は北京語言学院(大学)の出身で中国語も堪能だ。現在の中国にはカザフスタンからの留学生が目立って多いが、これは「一帯一路」後の両国関係を反映している。

この記事の著者・富坂聰さんのメルマガ

この時期しかチャンスなし。冬到来の前に「家庭内の病原菌」を撲滅せよ!

みなさんのお家は換気していますか? 花粉、梅雨、猛暑などが原因で、あまりする機会がなかったかもしれません。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では、著者の真井花さんが、そんな人たちが特にやっておいてほしい「冬支度」を紹介しています。

冬になる前に「絶対やっておきたい」こと

秋らしい日が続いていますね。夏が激アツだった上に長かったから、秋の爽やかさが際立ちますね。

で、ふと思い出すんです。花粉症でしょ、梅雨でしょ、豪雨でしょ、酷暑でしょ。春咲きから今の今まで

あんまり換気をしていない

ということに。理由は違えど、ドアや窓を開け放したくなかったですよね。クシャミや咳が出るし、暑いし、滝のような豪雨だし。

つまり、よく考えると、いや、考えなくても家の中にハウスダストが溜まっているんです。ハッキリ言えば

ダニ!

ですよ。なにせ人を刺すツメダニは10月がピーク。ダニ対策のスキマをスリ抜けてまだまだ健在なダニさんたちがたっぷりタマゴを生んでいるんです。

また、もうひとつが

カビ!

です。湿気とホコリがあると、カビって知らない間に繁殖してしまうんです。

まあ、ダニもカビもホコリもシッケも全てアレルギーや気管支系の病気などの元ですよね。それなのに、その状態で冬に突入して加湿機を使ったりすると悪原因が悪結果を生んでしまうわけです。そりゃそーだ。

そこで、秋にやりたい家事の筆頭はダニやカビ、ホコリを叩き出すことです。平たく言えば

せっせと換気

です。いつもしてる?それは結構。それならもう少しやりましょう。だってほら、

冬になったら締め切る&加湿器登場

ですから。冬になる前の晴天続きのこの時期しか、チャンスはないんですよ。

その上で

カーテンの洗濯

布団の掃除

です。カーテンの洗濯については繰り返しお伝えしているように自宅で洗濯できますから。また、レースのカーテンはそのままフックを付け直してカーテンレールにかけなおせば、ちゃんと乾きます。

布団については、洗濯できるものならしたほうがいいです。

でも、ベッドのマットレスなど洗濯なんて絶対ムリですよね。これは掃除機でガーガーやってホコリだけでなくダニを吸い取ることです。    

冬になる前に家庭内病原菌の元を一掃しましょう。これこそ秋の家事ですよ。

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自民党の山田太郎政務官「ラブホ買春」で辞任。腐女子&レイヤー娘とコミケ妻を裏切った大きすぎる代償、維新・馬場代表は「擁護」で大炎上

慌てて決めた「減税」で解散風が強まる晩秋、自民党には「木枯らし一番」が吹いてしまったようだ。『週刊文春』が、自民党の山田太郎文部科学政務官の「ラブホ不倫」をスクープ。お相手は有村架純似の色白美女だという。本人も不倫を認め、25日に盛山正仁文科相に政務官の辞表を提出。議員辞職については否定した。


天安門事件やソビエト連邦崩壊を現地で目撃

妻と娘がありながら20代後半の女性と「男女の仲」になった山田太郎議員。学生時代から世界50カ国以上を旅して歩き、天安門事件やソビエト連邦崩壊も現地で目撃したという行動派で、慶應義塾大学卒業後に外資系企業を経て自らコンサルティング会社を興し成功を収めるなど、経歴は華々しい。

その山田氏が国政に初挑戦したのは2010年。第22回参議院議員通常選挙に「みんなの党」の比例代表候補として立候補し落選するものの、2012年に繰り上げ当選している。その後一度の落選を経験し、2021年に自民党から比例候補として出馬した参院選では党内2位の票を得て当選、今年9月に文部科学大臣政務官兼復興大臣政務官に任命されている。

娘は「腐女子」でオタク層からは強い支持

学生時代に知り合ったという妻との間に授かった娘は世界最大の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)」に積極的に参加するという、山田氏曰く「腐女子」。妻も娘の活動を熱心にバックアップする「コミケ一家」だという。そのような背景もあり、「表現規制」への反対を貫く山田氏は、オタク層からの強い支持を得ていた。

そんな山田氏に放たれた文春砲。臨時国会開会を翌日に控えた19日の夜、都内のラブホテルから「時間差」で現れた山田氏と20代後半の女性の姿を、『週刊文春』のカメラが捉えた。後日、同誌の取材に彼女は山田氏との肉体関係を認めたという。山田氏も電話取材に一度は否定したものの、24日になって「自然と男女の仲になりました」と文書で回答したと報じられている。これには支持層のオタク界隈からもため息が漏れている様子だ。

不倫は認めるも「買春」は強く否定

この報道を受けた山田氏は、X(旧Twitter)に「釈明」を投稿。

「男女の仲になった点は事実」としながらも、『週刊文春』が伝えた「買春疑惑」については「性行為の対価として現金を支払ったという内容は事実無根」と強く否定し、「法的対応を検討」と綴っている。釈明ポストに「買春否定」を入れ込むのは、あまりにも不誠実とは言えないか。いずれにしても、かような人物を政務官に登用した岸田政権のイメージダウンは避けられない状況だ。

維新代表の馬場氏が謎擁護

騒動は思わぬところにも飛び火している。今回の報道を受けた「日本維新の会」の馬場代表が、山田氏を「謎擁護」。

これが案の定、大炎上状態となっている。


「維新から不祥事がなくならない訳だ」「最低な発言」と、手厳しくも正鵠を射た発言が次々とポストされている。

前述の通り、オタク層から絶大な支持を得ていた、まるで『ドカベン』の主人公のような名の山田太郎氏。今回の裏切りによって、これまでのイメージは大幅に低下してしまったことは想像に難くない。「増税メガネっこ」の岸田首相も、「せっかく減税したのに!」と地団駄を踏んでいるに違いない。

医学生を増員しても美容医療に流れる問題をカナダがズバッと斬った

前回の記事で韓国の医師会が政府の提唱する医師増員に反対しているという話をしてくれた、無料メルマガ『キムチパワー』の著者で韓国在住歴30年を超え教育関係の仕事に従事している日本人著者。今回は、韓国以外の国での医師増員への対策を紹介しています。

むしろ医師会が「医師増員」を要求するドイツの事例

先月19日午前、ドイツ・ハンブルク市のアスクレピオス病院の救急室。発作の症状を見せながら倒れた50代の男性患者が救急車に運ばれると、救急医学科専門医を含む医療スタッフ4人が入り口に駆けつけた。 医療スタッフは一糸乱れぬ応急処置をした後、わずか5分で患者を入院病棟に送った。

海外でも厳しく危険な必須医療分野は、医師が忌避する分野だ。しかし記者が訪れたドイツでは、救急患者が治療を受ける病院を探してさまよう「漂流」は見られなかった。トビアス・シェファー救急室副課長は「当院は近くの圏域で最も危篤な患者を主に収容しているが人手が足りなくて重症患者を受けられなかったことはほとんどない」と述べた。「そのようなことはドイツのどこでも起こらない」とも述べた。

韓国より先んじて高齢化を経験したドイツは、早くから医学部の入学定員を増やしたおかげだ。2021年基準でドイツ人口1000人当り臨床医師が4.5人で、韓国(2.6人)の1.7倍だ。経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で3番目に多い。それでもドイツ医師協議会は今も「医学部の定員をさらに増やせ」と政府に要求している。医師の労働時間が短くなり、実際の診療余力はむしろ減り、これを重症救急患者の治療に優先配置し、軽症手術などは待機が長くなっているためだ。ダニエル・ロルマン・ギュタスロシ保健諮問委員は「ドイツ人は依然としてより多くの医師が必要だと考えている」と述べた。

日本も状況が似ている。日本政府は2030年前後に医師不足が深刻になると2006年に予測した。以後、07年7625人だった医学部の定員を2019年9420人に増やした。しかし、必須医療医師は「病床当たりの医師数は依然として不足している」とし、追加拡大を要求している。

先月13日、大阪大学医学部付属病院の高度救急救命センターで会ったオ・ダジュン救急医学科教授は「医師が増えたが、必須医療分野の人材不足問題は依然として残っている。医師の増員だけではなく、必須医療を生かす対策を並行しなければならない」と述べた。

なぜ、デキる接客員は店に必ず“類語辞典”を置いておくのか?

商品や業界の知識をたくさん詰め込むことは接客を含むビジネスには重要ですよね。しかし、記憶するのにも限界があります。今回、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、接客業で使える情報源として「ある辞典」を、そしてアパレル関係に使えるサイトなどを紹介しています。

類語辞典1冊でもいい。困った時の「情報源」を準備することの大切さ

販売をしていて困ることって少なくありません。

そのうちのひとつが、「あれ?これってなんだっけ?」的な知識の不足です。

販売員は商品や業界の知識をどれだけ持てているかもひとつの能力ですが、人間である以上、記憶できる量や質も限りがあります。

そういう時にふと情報が欲しくなるのですが、そんな時の情報源を持つこともとても大事な能力ではないでしょうか。

例えば僕はよく類語辞典をお店に常備しておくと良いと言います。

新明解類語辞典

僕の本棚にあるのはこの辞典ですが、種類は結構ありますから好きなものを探せば良いでしょう。

何のためかというと、接客中に何か他の表現がないかで悩んだ時にさっと使えるからです。

時間のある時に目を通すだけでも、かなりボキャブラリーが増えます。

辞典系は種類が色々あって、感覚表現の辞典やオノマトペの辞典も存在するので、販売員にとっては割と使えるものもあると思います。(本来文学用なのでしょうけど)

ファッションに関して言えば、「あのブランドのあの年のコレクション、どんなんだっけ?」となったりする時もあります。

これはいろんな選択肢がありそうですが、僕がスマホでパッと検索するときによく使うのはやはりファッションプレス。

FASHION PRESS

割と検索もしやすいですし、2010年前後くらいから見れるので重宝します。

ファッション全般、例えば素材や名称に関するような情報が欲しい時は、その手の辞書を引くこともありますが、スマホで調べるのがやはり早い。

ご存じ、アパレルファッションwikiですね。

apparel-fashion wiki

困った時にサクッと使えて接客にすぐに活かせるような情報源、皆さんの業界にもそれぞれあるはずです。

僕もまだまだ知りたいので、どんな業界のものでも知っている人がいたら教えて欲しいなー。

今日の質問&トレーニングです。

1)店頭で接客や仕事に困ったときに、すぐに頼れる情報源は何ですか?

2)もしあるなら、ぜひ筆者へ教えてくれると嬉しいです!

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日本保守党トンデモ重点政策の噴飯。ヘイトに名古屋城の木造復元、宮家と旧宮家の養子縁組…

百田尚樹、有本香の両氏を柱に結党された日本保守党。「順調」に党員を獲得しているとも伝わりますが、彼らはいかなる主張を掲げているのでしょうか。今回のメルマガ『小林よしのりライジング』では、漫画家・小林よしのりさん主宰の「ゴー宣道場」参加者としても知られる作家の泉美木蘭さんが、先日彼らが発表した重点政策項目を取り上げ解説。さらに結党メンバーの1人である荒川区議の、耳を疑う「ヘイト言動」を紹介するとともに、日本保守党を「劣化した保守が集まったコミック政党」とバッサリ斬っています。

トンデモ政策の日本保守党。つぎはぎだらけの自称保守たち

今月17日、日本保守党が正式に結党され、党の重点政策が発表された。

政策発表より前に、すでに約50,000人が入党していたから、多くの人は、いよいよ自分の入った党の政策を知ることになるわけだ(ふつう、逆の気がするけど)。

まず第一に「日本の国体、伝統文化を守る」という文言が掲げられた。

一行目には、こうある。

1.皇室典範を改正し、宮家と旧宮家との間の養子縁組を可能にする。

わかってはいたので、いまさら驚かないが、のっけから、すでに詰んでいる旧宮家との養子縁組案に意地でも固執する姿勢を見せた。

そして、次に掲げられた重点政策がこれだ。

2.名古屋城天守閣の木造復元完遂

ふぉ!?

驚いて二度見したが、やはり、「名古屋城天守閣の木造復元」と書いてある。

なぜに?ネット募集で全国から入党者が集まっているのに、なぜに名古屋城?

熊本の人は、地震で倒壊した熊本城の復元が先、沖縄の人は、火事で焼失した首里城の復元が先だと思うのだが……。

どういうことかと困惑したが、日本保守党、河村たかし名古屋市長が代表をつとめる名古屋の地域政党「減税日本」と友党関係を結んだらしい。

政策面でどこまで一致できているのか知らないが、河村市長には、長年「戦後に建てられた鉄筋コンクリート造の天守閣を、どうしても、史実に忠実な木造で復元したい!」という悲願があるらしい。

過去には、尾張藩主のコスプレで記者会見を行い、「無理なら全員切腹」と述べたこともあるほど。この思いが、男系固執の「皇室典範改正」と肩を並べ、国政政党の重点政策となったようだ。

名古屋城天守閣の復元に関しては、長らく議論が紛糾している。

そもそも築城当時のように復元するなんて、かなり無理があるのではと思うが、「当時のようにする」=「現在設置されているエレベーターをなくす」という構想でもあるため、反対が多いのだ。

今年6月には、市民討論会で、車いすの参加者に対する差別的な発言が飛び交ったことでも問題になった。

「天守閣までの電動かごを設置してほしい」と発言した車いすの男性に対して、河村市長の構想に賛成する参加者らから「どこまで図々しいの」「おまえが我慢せえよ」「生まれながらに不平等があっての平等」「エレベーターはどの税金でメンテナンスするの」など罵倒が飛んだのだ。発言を受けて、拍手まで起きたらしい。

会場にいた河村市長は、これらの罵倒をスルーし、「熱いトークがありまして、良かったですね」などと発言。

終了後に記者に問われると「聞こえとらなんだ」「自由に発言するのが原則」などと述べた。のちに謝罪しているが、自分の構想を後押しする罵倒だったから見逃した、というのが本音だろう。

「築城時の天守閣を復元したい♪」という夢を見て、城を見学したい市民の障害者を排除してでも成し遂げようと考えるなんて、「名古屋市長、ご乱心」である。

しかも、江戸初期の建築物の復元を「日本の国体、伝統」とはき違え、政党の重点政策に掲げるのだから、もうすべてが完全にどうかしている。

百田や有本が、明治以降の感覚を「日本の伝統」だと思って賛美する「明治アナクロ」なら、河村たかしは「江戸アナクロ」とでも言えようか。

日本保守党=「明治アナクロ」+「江戸アナクロ」説。

どうやって令和のいまを歩いてゆくのだろう……。

この記事の著者・小林よしのりさんのメルマガ

“増税●●メガネ”と言われたくないだけ。岸田文雄が「所得減税」をわざわざ実施するワケ

23日の臨時国会で所信表明演説に臨み、「何よりも経済に重点を置く」とした岸田首相。しかしその内容は、多くの国民が首を傾げざるを得ないものでした。そんな演説を取り上げているのは、人気ブロガーのきっこさん。きっこさんは『きっこのメルマガ』で、今回の所信表明を「絵に描いた餅ですらない」と厳しく批判するとともに、岸田首相がわざわざ面倒な所得減税を実施する理由を、経済評論家の解説を引用する形で明らかにしています。

国民など見てはいない。岸田が自分のあだ名を変えたいだけの経済対策

10月23日(月)午後、岸田文雄首相が臨時国会の開会にあたり、所信表明演説を行ないました。そして、冒頭から噴飯物の大嘘を連発しました。

「内閣総理大臣として、私の頭に今あるもの、それは『変化の流れを絶対に逃さない、つかみ取る』の一点です。岸田内閣は、防衛力の抜本的強化、エネルギー政策の転換、次元の異なるこども・子育て政策をはじめ、時代の変化に応じた先送りできない課題に一つ一つ挑戦し、結果をお示ししてきました。今後も、物価高をはじめ国民が直面する課題に、『先送りせず、必ず答えを出す』との不撓不屈の覚悟をもって取り組んでいきます。」

今年の通常国会で、岸田首相は、米国の命令による「防衛費増額」も、絵に描いた餅の「異次元の少子化対策」も、どちらも財源を明示できずに、ボンヤリさせたまま先送りしましたよね。その上「エネルギー政策」に関しては、中国への根回しもせずに自称処理水を海洋放出したことで、福島以外の漁業にも大打撃を与え、ひとまず国民の血税で穴埋めしつつ、抜本的解決は先送りという無責任極まりない無能ぶりをいかんなく発揮中ですよね。

それなのに、一体どこをどうしたら「先送りできない課題に一つ一つ挑戦し、結果をお示ししてきました」なんて大嘘を涼しい顔で抜かせるのですか?もしかして、これって「先送りできない課題に一つ一つ挑戦し、すべてを先送りしちゃいました~!テヘペロ♪」っていう本音を内蔵させた一世一代のクソメガネギャグですか?

つーか、最後の「不撓不屈の覚悟をもって取り組んでいきます」って、お前は大関に昇進した時の貴花田かよ!…なんて細かいツッパリ…じゃなくて、細かいツッコミも入れつつ、さらに多くの皆さんが呆れ果てたのが、次のフレーズでした。

「経済!経済!経済!私は何よりも経済に重点を置いていきます!」

サスガは財務官僚が書いた原稿ですね。昭和のおじさんなら「権藤!権藤!雨!権藤!」を思い出したかもしれませんし、吉田照美さんのファンなら「物販!物販!また物販!」を思い出したかもしれません。しかし、岸田首相が語気を強めて「経済!経済!経済!」と連呼した瞬間、野党席から飛んだのは「増税!増税!増税!」というヤジと失笑でした(笑)。

それにしても、あたしが驚いたのは、何よりも一番先に言及すると思っていた、イスラエルとハマスの問題について、完全スルーでただの一言も触れなかったことです。そして、全国の数えきれないほどの人たちに大迷惑を掛けているマイナ保険証の問題についても、ただの一言も触れなかったことです。その上、全国が注目していた「増税」という言葉も「減税」という言葉も、ただの一度も使わなかったことです。

前日まで大騒ぎしていた「所得減税」について、岸田首相は「税収の増収分の一部を公正かつ適正に国民へ還元する」という遠回しな言い方をしただけで、「減税」という言葉は使いませんでした。スピーチライターが党内からの反発や財務省に配慮したのか、あまりにも具体性に欠けた演説内容は、もはや「絵に描いた餅」ですらありませんでした。まるで、何も絵の描いていない白紙の画用紙を掲げて、「これが私のビジョンです」と言っているような演説でした。

この記事の著者・きっこさんのメルマガ

たった6千円の賃上げ。労働に見合わぬ待遇で施設を去る職員たちの現実

高齢化が進む我が国にとって、なくてはならない介護職員。しかしその待遇はあまりに低く、離職者が後を絶ちません。このような状況に有効な打ち手はあるのでしょうか。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では健康社会学者の河合薫さんが、介護職員の賃上げ額について「6,000円が妥当」とした厚労相を「現場を知らなすぎる」と批判。さらに「今すぐできる策も取り入れるべき」として、仕事の分業化など具体案を提示しています。

プロフィール河合薫かわいかおる
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

介護職員の離職者が急増。「スズメの涙」賃上げと“壁の向こう側”で起きていること

「介護職員の賃上げを実施するぞ!」と、武見敬三厚生労働相が明言しました。

その額は「月6,000円程度が妥当」(by 武見大臣)

その目的は「賃上げによって他産業への人材流出を防ぎ、人手不足を緩和する狙い」(by武見大臣)だとか。

確かに介護職員の賃上げは必要です。しかし、たったの6,000円引き上げたところで、どうなるというのでしょうか。スズメの涙…。ないよりマシですが、問題解決にいたるわけがありません。

介護職員の平均給与は22年に月29.3万円で、全産業の36.1万円より6万円以上少なくなっていました。「23年は賃上げの年!」と年明け早々メディアも経済界も盛り上がっていましたが、介護事業所の賃上げ率は1.42%で、全産業の平均3.58%を大幅に下回ります。

おそらくそういった事情も大きく影響しているのでしょう。介護職員の離職者が増え、サービス業などに転職するケースが増えているのです。

厚労省によると、2022年は離職した人が新たに働き始めた人を上回り、就労者が前年より1.6%減少していました。若い人だけでなくベテランの離職も深刻で、全国老人保健施設協会など介護団体による調査では、10年以上の経験がある正社員の23年の月平均離職率は21年の1.45倍に上り、このうち13%が他業種に転職していることがわかりました。

武見大臣は、川崎市内の介護施設を視察し「人材不足でサービス提供が危機的事態になっている」との認識を示した上で、「6,000円が妥当」と答えてようですが、この国はいったいいつになったら、介護問題の深刻さを「自分ごと」として考えてくれるのでしょうか。壁の向こうの人たちは介護の現場のことを知らなすぎる。知ってるつもりになってるだけ。上から見下ろしてるだけです。

これまでも、それロボットだ、Iotだ!やれ外国人だ!と問題が起こるたびに夢の対策花火を打ち上げてきました。

しかし、いわずもがな介護施設は「人」です。「人」なんですよ。見守りセンサー一つとっても、「どうすれは拘束にならないか?」「どうすればプライバシーの侵害にならないか?」の議論が不可欠です。

どんな便利な機器であれ、そこに「人」がいる以上、人の尊厳を最大限に守る必要があるので、「はいはい、使いましょ!」とはなりづらい。ちゃんとやってる施設であればあるほど、利用者さんの尊厳と自由を最優先に考えます。

6,000円?一桁間違えているのでしょうか?それだったらわかります。

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猿之助初公判で蘇った原宿界隈“星野源の張り込み”と「彼は上級国民ですから」の一言

両親の自殺幇助という容疑で逮捕された、歌舞伎俳優の市川猿之助容疑者。そんな猿之助の初公判が開かれ、職業名として「歌舞伎役者です」と答えたと報じられました。そんな復帰する気マンマンの猿之助容疑者に関するニュースを見て 過去の記憶が蘇ったと語るのは、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さん。原宿署で張り込みをしていた当時の有名人に関するエピソードを明かしながら、猿之助の未来について持論を展開しています。

歌舞伎役者・市川猿之助被告初公判で蘇った、定番の張り込みスポット

職業を問われた喜熨斗孝彦被告は「歌舞伎役者です」と答えました。

市川猿之助にとっての歌舞伎は「存在そのもの」とも証言しー

「僕にしかできないことをさせていただき、生きる希望とさせていただきたい」
「許されるのであれば歌舞伎の舞台に立ちたい。歌舞伎で償いたい」

初公判から5日、この証言は本人の周辺はもちろん、各方面へ物議を醸し出しています。

この事件を担当している記者に話を聞くとー

「舞台復帰は先月亡くなった市川猿翁さんとの追善公演になるのでは…」
「公演の仕切りは市川中車こと香川照之の『澤瀉屋』と『松竹』」

と、既に猿之助被告の舞台復帰のお膳立てが着々と進んでいるような気配を感じます。

どうやら勧進元は、判決の11月17日を待たず、先行きの行動を示しているようです。

私の予想に反して、芸能関係者の反応も、総じて猿之助被告に好意的であるように映っています。

象徴的だったのは役者としての猿之助被告を絶賛している、演出・脚本家の三谷幸喜でした。

初公判翌日の情報番組内で「彼が「歌舞伎俳優です」と答えたのが嬉しかった」とコメントし、両親を殺めたことを肯定するわけではないのでしょうが、それよりも被告の才能の方がプライオリティを持っていることがわかりました。

いわゆるテレビのコメンテーターの中には「これって同情案件なの?」と茶化す輩もいますが、芸能関係者の多くは猿之助被告の現場復帰に前のめりのようです。

この状況は、私には少々意外にも思えました。

芸能記者の習性として、有名芸能人の初公判等がある場合、事件発生から現在までの資料や映像を再確認するという作業があります。

今回も検証してみた中で、猿之助被告の事件についてではないのですが、私の頭の中が思考停止状態に陥り難儀したシーンがありました。

それは猿之助被告が東京・原宿署から仮釈放され車に乗り込み、署を後にする映像でした。

明治通りに面した原宿署横の通用口は、記者としての私の重要な張り込みスポットのひとつでした。

週刊誌を離れる直前の今から7年程前には、当時はまだ独身だった星野源と、共演からマジの交際、結婚へと噂されていた新垣結衣との決定的瞬間を狙い、連日連夜この通用口付近で張り込みを続けていたものでした。

近所の弁当屋の“看板娘”とはすっかり顔見知りになり、いつも私とカメラマンの弁当のご飯は大盛りにしてくれていたものでした。

ただ場所柄、この張り込み取材で少々面倒だったのは、何度か顔を見合わせた原宿署の刑事が私に声を掛けてくるようになったことでした。

「あれっ、芋ちゃん、こんなところで何をしてるの?」
「今度は誰を狙ってるの?」

さすがに「今回は星野源で…」と説明するわけにもいかず、あたふたと何とか誤魔化していたことを昨日のことのように憶えています。

私が原宿署後方に視線を送り「ちょっとね…」と答えると、この刑事は星野とは別の有名芸能人の情報を、小声で教えてくれたりもしたものでした。

なぜ安倍元首相はノーギャラなのか。旧統一教会系団体がトランプに出演料3億円、信者から巻き上げたカネで買った「韓鶴子マンセー」メッセージ

自民党を追い詰める「切り札」となるのか。アメリカのトランプ元大統領が2021年から2022年にかけて、旧統一教会の関連団体「UPF」(天宙平和連合)から、ビデオ出演3回の講演料として計250万ドル(当時の為替レートで約3億円)を受領、ペンス前副大統領も1回の講演でで55万ドル(約6,000万円)を受け取っていたことが判った。毎日新聞がスクープとして報じた。


トランプ登場のイベントにビデオ出演していた安倍氏への報酬は?

UPFといえば、安倍晋三元首相も2021年9月12日、トランプ氏がビデオメッセージを送った同じイベントにビデオ出演していたことも大きく報じられた。

【関連】安倍晋三、統一教会との蜜月を笑顔でカミングアウト。イベント登壇&韓鶴子総裁を称賛で本性あらわ、「票とカネ」目的の歪な関係

UPFは安倍氏への報酬支払を否定しているという。仮にUPFサイドの言い分が事実であっても、一国の首相を務めたほどの人物がそれ相応の「見返り」がない限り、特定の宗教団体が主催するイベントのためのビデオに出演するとは考えにくい。この件をもってしてますます「選挙応援」や「ネット操作」等々、旧統一教会による数々の「協力」があったという疑惑が深まってしまった形だ。

山上容疑者を「凶行」に駆り立てた安倍氏のメッセージ

上記のイベントでトランプ氏は「韓鶴子総裁が世界平和に果たしてきた功績に感謝する」と、旧統一教会創始者・文鮮明氏の妻で現総裁の韓鶴子氏を称賛。続いて登場した安倍元首相は、「今日に至るまでUPFとともに世界各地の紛争の解決、とりわけ朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子総裁を始め皆様に敬意を表します」と、やはり韓総裁を持ち上げたという。

この動画を見た山上徹也容疑者が、安倍氏と旧統一教会との深い関わりを確信し、白昼の銃撃を実行に移したのはこれまで報じられているとおりだ。

「見返り出演」と考えるしかない安倍氏のビデオ出演

毎日新聞の執念により明らかになった、トランプ、ペンス両氏の高額出演料。同紙には最大限の賛辞が送られてしかるべきだろう。問題は安倍元首相だ。

繰り返しとなってしまうが、彼ほどの有力政治家が、無償で一宗教団体にメッセージを送るなどということがありうるだろうか。やはり「大いなる裏事情」が存在すると見るのが自然だろう。旧統一教会に働きに対する「見返り出演」の可能性が高いと考えるのが妥当な線ではないか。

数々の証言からも明らかになっている、旧統一教会信者による自民党候補への選挙応援は確定事項として、例えばSNS上での自民党への不都合な書き込みに可能なまでの攻撃性を見せる「似非ウヨ」や「ネット工作員」と呼ばれる面々が、旧統一教会の関係者ではないとは言い切れない。

山上容疑者の行いは、断じて認められるものではない。しかし、ビデオ出演がトリガーとなってしまった安倍氏殺害事件で、旧統一教会の悪行が明るみに出たのは、動かしようのない事実だ。

韓国に流れていた6,900億円ものカネ

今回の毎日新聞の報道を受けて、旧統一教会の元信者でジャーナリストの多田文明氏は、次のようにコメントしている。

「UPFは『安倍元首相に報酬は払っていない』と主張していますが、では報酬以外何かの見返りがなかったのかなど、この辺りの真偽についての国民の疑念は増したかと思います」

「(トランプ氏らに支払われたのが)これだけの金額です。当時を含めて、多くの被害者のお金があてられていないのかの心配も出てきます。この問題に対しても国民の疑念は深まったと思いますので、徹底した調査が必要になってきます」

ぜひ知っておいていただきたいのが、旧統一教会が日本人信者たちから巻き上げたカネの額と流れだ。元国会議員でジャーナリストの有田芳生さんによると、少なくとも6,900億円が韓国に送金されているという。

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この中からトランプ元大統領らの出演料、そして安倍元首相らへの「協力工作金」が支出されていたのでは、と考えるのは穿ちすぎだろうか。

いずれにしても、かような団体と蜜月関係を築いていた自民党は「売国奴」と呼ばれても返す言葉はないだろう。さらに旧統一教会に関して言えば、解散命令ではまだまだ手ぬるい。これまで信者たちから搾り取ったカネを、韓鶴子総裁に全額返済させてこその「統一教会対策」ではないか。

減税ももちろん重要。だが、岸田首相には韓国政府に働きかけて旧統一教会を解体に追い込むほどの気概、さらにこれ以上逃げることなく、自民党と旧統一教会との不都合な関係を徹底調査する姿勢を見せてほしいところだ。