実は最強。民間の医療保険よりお得な「障害年金」って何?

怪我や疾病への備えとして民間の医療保険に入っている方は多いと思います。しかし実は、年金を納めていると利用できる「障害年金」の方がはるかに力になってくれるのです。 無料メルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』の著者・hirokiさんが、今回はその基本を教えてくれています。

今回のテーマは障害年金です!

皆さんは万が一、怪我病気で働けない事態が生じた場合に備えてどんな保障を付けてますか?多分、民間の医療保険とかは加入されてる方は多いと思います。で、医療保険といっても生命保険に特約として付けてるとか。確かにそれはそれで、対策はされてますが、長期間に渡って働くことが困難な程の療養が必要になった時はどうでしょうか。

それに通常、民間の医療保険って入院中とか手術した時、通院時等に支払われるようなものです。退院して自宅療養になったら、どうでしょうか。払ってくれますか? また、その後もかなりの長期に渡って生活に支障をきたすようになったら…。

民間の医療保険はいつまでも面倒はみてくれません。基本的に何日分までって決まってるはずです。多くの人は民間の保険の広告がわんさか溢れているし、営業マンからどんどんオススメされるからそっちにばっかりに気を取られて、大事な所を見失ってるかもしれません。

そこで、年金の登場です!

皆さん20~60歳までは年金には強制加入です。恐らく大多数の人が、とりあえず年金保険料払っているって認識ではないでしょうか…(^^;;

このメルマガは年金をテーマに書いていますが、おそらく大多数の方が年金は老後に貰うもの、もしくは遺族年金とかの存在は知ってる方は多いかもしれません。

で、今回も同じく年金の話なんですが、病気や怪我で自分が長期間治療が必要になった時に強い味方になってくれるのもまた年金なんです。そう。年金は「保険」だから。まだ、そんなにメルマガでは話してない「障害年金」についてあらためて今回以降はお話ししていこうと思います。

人前でご飯を食べられない…。もしかしたら「会食恐怖症」かも?

家族や親しい友人だと何ともないのに、職場の会食や飲み会、レストランなどの外食であまり親しくない人の輪にいると、ご飯が食べられなくなることはありませんか?緊張して吐き気やめまいを感じてしまう、こうした状態は「会食恐怖症(かるいは外食恐怖)」と呼ばれ、最近では話題になっています。

あなたは大丈夫? 「会食恐怖症」とは

他人と一緒に食事をすると、緊張したり、めまいや吐き気がしてしまうのが「会食恐怖症」の症状です。本人はご飯を食べるのが苦手なことを悩んでいるのですが、周囲の人は、「付き合いが悪い」「お高く留まっている」などと誤解してしまうことも多いようです。

次のような傾向が指摘されています。セルフ・チェックの参考にしてみてください。

□周囲の人が気になって、食事ができない
□外食ができない
□外食が怖い
□口に入れたものを飲みこめない
□箸・ナイフ・フォークを持つ手が震える
□誰かと食事する時、吐き気やめまいがする
□吐き気、胸の不快感
□対人場面での不安や緊張を抱えている
□他人の目が気になる

社交不安障害としての「会食恐怖症」

会食恐怖症は、精神医学的には「社交不安障害(SAD)」の一種とみなされています。人から注目される場面や、人との関わりをもつ場面で、自分が恥をかいたり、恥ずかしい思いをしたりするのではないかと強い不安を感じ、極度に緊張してしまうのが特徴です。

場合によっては、振戦(ふるえ)・書痙(手の震え)・めまい・吐き気・赤面・発汗・動悸などの身体症状を引き起こすと言われ、これが6か月以上続いている場合「社交不安障害」と診断されます。

人前での行動が不適切ではないか、バカにされるのではないか、という強い不安が、社交不安障害です。生涯有病率は3~13%と研究による幅が大きく、発症年齢は10~20代半ばまでが多いです。うつ病やアルコール依存症などとの併存率も高く、男性の方がやや多いと言われています。

未治療のまま経過していることが多く、数十年にわたり症状が続き、学業・仕事・日常生活に支障を来している患者さんも少なくないのが難しいところです。会食恐怖症の場合、20~30代の若いビジネス・パーソンなどが、仕事などを通してこの傾向に気がつき、受診に至っているようです。

気がつくのに時間がかかる会食恐怖症

人前での緊張や不安は、誰でも経験することなので、よほど強い症状が出なければ、会食恐怖症なのかどうかを本人が自覚することは難しいようです。本人も家族も、会食恐怖を、「食べ物が嫌いなのだ」「わがままなんだ!」などと思い込んでしまう場合も少なくありません。

心因性の会食恐怖症は、時間はかかるでしょうが、克服可能なことです。とくに対人的な緊張が解けてくれば、おのずと、食事への恐怖心も少なくなっていくでしょう。

執筆:山本 恵一
心理学者、メンタルヘルスライター。立教大学大学院卒、元東京国際大学心理学教授。保健・衛生コンサルタントや妊娠・育児コンサルタント、企業・医療機関向けヘルスケアサービスなどを提供する株式会社とらうべ副社長

 

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1つのアイデアがポーンと出ただけでは発想力がない。むしろ2つ目が肝

ビジネスのカギとなる、発想力。代替案を求められて瞬時に出せる自信はありますか? とっさのときの発想がビジネスにおいても重要です。無料メルマガ『ビジネス発想源』の著者・弘中勝さんが、発想力を高めるためにおさえたおきたいポイントについて紹介しています。

発想力は2つ目から

 発想力で大事なのは、2つ目からです。

「発想力が高い」というのは、「これだ」と思うアイデアがポーンと素早く出てくる、とイメージしている人が多いですよね。

でも、「これだ」というアイデアは、大抵誰にでもポーンと出てくるものなのです。だから、1つだけアイデアがポーンと出てきても、それは決して発想力が高いわけではなく、みんなと同じ発想力のレベルです。

発想力が問われるのは、2つ目からです。

というのは、発想力というのは、「代替案が必要な時」「失敗した時」「困った時」「どうしようもない時」など、答えに行き詰まった時に必要になるものだからです。

1つだけアイデアが出てくるというのは、あくまでも「普通の答え」でしかありません。それは「ひっかけクイズ」のようなもので、最初の答えは、ひっかけと同じなのです。

大抵みんなはこう答えるよね、というものが「最初にポーンと出てくるアイデア」であって、頭を働かせるのはそこからと言えます。そこから頭が働かない人は、1つ目にすぐポーンと引っかかってしまう、むしろ「発想力のない人」であるケースが多いのです。

例えば、異性とデートをすることになり、「こういうお店だったら、喜んでくれるだろうな」という候補は、1つはすぐに挙がります。自分がよく使っているお店だったり、以前に誰かから教わった店だったりして、すぐに頭の中に出てきます。

ところが、その日はそのお店は満席だったとか、彼女はその食材が食べられなかったとか、いざそのアイデアが使えなくなった時に、「じゃあ、どうする?」というのが発想力です。「このお店がダメなら、もう分かんないよ~」ということになると、発想力はゼロです。

最初にサッと「このお店を知ってんだよね」「このお店がすぐに思い浮かぶんだよね」なんていう素振りを見せたところで、全く大したことがないということが分かります。

「これがダメなら、じゃあこれ」
「こっちが無理なら、こういうのはどうか」
「これができないなら、こういうのもいいよね」

と、次々に劣らぬ代替案が出てくる、というのが、本当に「発想力が高い」人です。

これで相手は思い通り?お願いゴトを高確率でOKにさせる裏ワザ

誰かにお願いをするとき、普通に対面して話しかけていませんか? 実は、右の耳に向かって話しかけると成功率が上がるそうです。知っておくと得する情報を教えてくれるメルマガ 『時間短縮! kaoluのある得大メルマガ!』では、その答えと理由を紹介しています。

お願いごとは、右耳に!

あなたが相手に何かを説得したいときにどちらの耳に向かって話しかけます?

???

別に片方の耳めがけて情報を伝えようなんて実践するかたは、そうはいませんよね?

だけど、最近私が得た、「これは使えるぞ」生体情報をGETしたので、そのことをお伝えするための前フリ。

から入ってきた音や声を脳は重要視する傾向があるらしいの。

左脳と右脳で処理項目が違うことがリーズンなんだろうけれど、右耳にお願いをささやくほうが成功結果は圧倒的に高かったそうな…。

どうしても相手に了解してもらいたい案件があるのだったら、クラブなんかのうるさい場所に連れて行ってあなたは右側に座って! 右耳だけに届くようにささやくように伝えちゃいましょう! 意外とすんなり相手は、あなたの思い通りになるかも。

悲惨なニュースは購買を促進する

毎日テレビから流れてくる悲惨な事件の数々。そんなニュースを見ていると気分が暗くなってきませんか?

でも、世の中で何が起こっているのか知っておく義務があるような気がして、チェックしてしまいます。

そんな悲しいニュースの合間に放映される明るいムードの商品CM。違和感をもつのは私だけなんでしょうか? なんだか商品のイメージにも悪影響を与えそう。

だけど、これらのニュースや悲しいストーリーには購買促進効果があるんだそうです。

それらの映像を見ていると私たちは無意識に自分の死への恐怖を感じているそう。そこに生じた不安を打ちけすために、心のバランスを保つために逆方向の安心感を求めてしまう。

その結果、私たちは無意識のうちに食べたくなったり、買い物をしたくなったりしているみたい。

人々に死や性といった根源的な本能で感じる衝撃を与えるとそのような行動を起こすことは、マーケティング界では古くから知られていました。そこで人々が気がつかないような潜在意識に刷り込むマーク挿入などが行われた時期があったわけですね。

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【書評】「二度と来るか」のクレーム客を常連にした伝説のホテルマン

クレーム処理というと、クレームをつけてきたお客様に納得していただくのがゴールだと思いがちですよね。しかしメルマガ『幸せを呼ぶ!クレーム対応術』では、クレーム客を贔屓客にしてしまったという伝説のホテルマンの著書が紹介されています。理想のクレーム対応、知っていて損はしませんよ。

橋本

ホテルオークラ『橋本流』クレーム対応術―お客様の心をつかむ50のマニュアル」 橋本保雄・著 大和出版

今回は、お客さま対応、クレーム対応をおこなううえで、どの本が参考にできるのか、書評をお伝えします。

ご紹介する本は、「ホテルオークラ『橋本流』クレーム対応術─お客様の心をつかむ50のマニュアル」です。この本は、1998年10月に出版されました。

著者の橋本保雄さんは、設立時にホテルオ-クラに勤めはじめ、その後副社長、1999年には顧問に就任された、生粋のホテルマンです。

残念ながら2006年にお亡くなりになられましたが、晩年は精力的に執筆、講演活動を行っており、ホテルマンの鏡神様みたいな存在だったようです。

実際にクレーム対応をおこなってきて、そのノウハウを公開してくれている人として読めそうです。早速ですが、目次からみてみましょう。

クレーム対応は「癒し」である…まえがきに代えて

序章:クレームにはお客様をとりこにするヒントが隠されている

1章:なぜクレームが起きるのか

2章:クレーム客の心をやわらかくするには、コツがある

3章:こんなクレーム対応が、お客様を喜ばせる

4章:クレームをすばやく解決するには、システムが必要である

5章:サービスへの感動が、クレーム客をファンに変える

終章:私なら、ここにクレームをつける!

これだけを見ると、クレームをつけてきた「お客さま」を受け止め、いかに喜ばせ、ファンにしていくのか、といった、クレーム対応の「王道」が解説される期待があります。

「まえがきに代えて」に、クレーム対応は「癒し」であるという、矛盾ともとれる言葉が書かれており、まず驚かされます。

内容としては、お客さまの身になって、「自分だったらこうしてもらえれば満足する」という答えに沿って対応すると、「クレーム客の心は癒されていくのである」(原文ママ)というものでした。

ある意味で理想論なのですが、これを40年以上、ホテルマンとしてキャリアを積んだ人が言うのだから、重みが違います。

クレーム客を常連客、贔屓客に変えるノウハウがホスピタリティであり、それが「癒し」。わたくし、うーん、とうなってしまいました。

下積み期にふてくされる人が、人生の上りエレベーターに乗れないワケ

誰でも遅かれ早かれ不遇のタイミングはやってくるもの―。そう語るのは、メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさん。メルマガでは自身の不遇の時代を振り返り、その際に自らが取った対処法を紹介しています。

下積み時代に大事なこと

私の人生でも何度か不遇を託(かこ)ったことがあるんですが、これってみなさんの人生でも遅かれ早かれ必ずやってきますから、そういった意味では他人事じゃないんです。

たまたま今は不遇のタイミングではないってだけの話で、どこかで不遇になることがあるんですから、不遇になったときの対処法も知っておかなきゃならないんです。

私の場合には、これまたいつものことながら、将棋の世界というか棋士のエピソードからこれを学びました。

将棋界には中原誠という歴代二位となる名人位を15期獲得した超人がいるんですが、彼が不調になってすべてのタイトルを失ったときに読んだといわれているのが、「落日燃ゆ」という本で、この中に、

「風車、風が吹くまで昼寝かな」

という句に癒されたって書かれていて、なるほどなあと頷いたんですが、実際にリアル社会で不遇になると、こんな心境になれませんから(笑)。こちとら聖人君子じゃないっての。でもこういう本を読んでおくと、全部はマネできなくてもどこかで参考にできるもので、こういうのが自分にとってのオリジナル戦術になるんでしょう。

不遇時代に私が留意したことといえば、人生にふてくされないことなんです。ムカつくときって坊主憎けりゃ袈裟まで憎いじゃないですけど、人生のあらゆることにケチをつけたくなるんです。雨が降れば悪態をつき、電車に間に合わなければ呪いの言葉を吐き、ラーメン屋が臨時休業だとブータレて、コピー用紙が切れていたら総務部にケチをつけたくなるものです。

でもこれをやると、人生はさらに下がり目になるんですよね。なぜならこの思考の延長線上には、人生のすべてについて文句を言いたくなるという帰結が待っているわけですから。そんな人が人生からポジティブな贈り物を受け取れるはずがないんです。

日本人の「仏教離れ」、その原因は時代遅れな戒名代?

最近ネットで話題となった「日本人の仏教離れが深刻化」というニュース。同記事では、その原因について「地方の衰退」や「地方コミュニティの崩壊」などを挙げていましたが、それが仏教衰退の本当の理由なのでしょうか。A級戦犯として裁かれた東條英機氏を曽祖父に持つ東條英利さんは、自らのメルマガ『東條英利の「日本の見方」』で、問題は仏教界の示す価値観と市場の価値観の乖離だ、と指摘。時代に合わなくなった感のある、莫大な戒名代やお布施などの「暗黙の了解」に疑問を投げかけています。

仏教離れの原因

最近ネットのニュースを見ていたら興味深い記事が上がっていた。

『「日本の伝統文化が…」急速に進む仏教離れ、消えゆく寺院に海外から惜しむ声(NewSphere)』という記事だ。

読めば、なるほど、近年、日本の仏教が大幅な衰退の危機に瀕しているといい、現在約7万7000ある寺院のうち、25年以内にはその内の約4割にあたる2万7000ヶ所の寺院が閉鎖される危険性があるという。

なるほど~。まぁ、危機的な状況という点においては、私が研究している神社も同じようなもので、神社もその数、8万8000社あると言われているのに対して、その代表を務めるはずの宮司の数は1万1000人しかいないと言われている。つまり、計算上では神社は既に一人の宮司最低8社兼務しないと成り立たないわけで、危機的状況にあるというのはどちらも変わらないと言えるだろう。

ただ、神社に関しては、原則、特定の教義性がある訳ではないので、その社地の管理さえできていれば最低限の体裁は維持できなくもないが、お寺の場合は宗教としての教義性がより強いだけにただそこにある存在というわけにもいかない。

一応、記事の中ではこの「仏教離れの原因地方の衰退をはじめとした地域コミュニティの崩壊を上げているが、正直なところ、まぁ、この考証は少し浅いように感じる。もちろん、こうした人口減少がまったく関係ないということはないだろうが、そもそも地方衰退による影響は寺院に限った話ではない。

農業や漁業といった、いわゆる第一次産業も同じだし、伝統工芸の分野でも等しく後継者不足に喘いでいる。地方の商店街に至っては、大型スーパーの登場もあいまって、いわゆるシャッター商店街化しているところも少なくない。

さらに、少子高齢化という現象に目を向ければ、肥大化した教育機関にも警鐘が発せられ、2014年の時点でもう既に約4割の私立大学が定員割れを起こしていると言われている。

ある意味、これらは少子高齢化という市場の変化と世代継承の困窮に遠からず原因があるという点はみな同じなのかもしれないが、正直な話、仏教においては少し異なる見方をしている。

なぜなら、この老齢化が進む社会こそ、本来、仏教が果たす役割は大きいハズだからだ。言い換えれば、いわゆる葬式仏教やお墓の管理といった人の死生観にもっとも近い立場にいるのがこの仏教であるはずなのに、この時代の流れに反して停滞していくのは、やはり他とは少し違う理由があるのではないかと感じるのだ。

それではなぜ、市場が高まる時代のはずなのに仏教離れが進むのか。これは厳しい言い方かもしれないがある意味、当然の結果と言えるのかもしれない。なぜなら、これは仏教が示す価値観市場の価値観が乖離しているという結果を示すものだからだ。

日本方式の地デジが、世界中の統治者の「人民監視」を可能にする恐怖

日本方式の地デジを採用する国が世界中で増加していますが、これは便利な反面、受信者の反応や動作が政府機関などによって掌握できてしまうという恐ろしい面も持っています。メルマガ『異種会議:戦争からバグパイプ~ギャルまで』の著者で各国のスパイ事情などにも詳しい加藤健二郎さんは、自ら経験した「監視恐怖体験」をきっかけに、地デジの採用によって人民が監視される時代が来たことを覚悟した方がいいと持論を展開しています。

日本方式地デジと米国情報機関

日本の国際展開ビジネスが勝利へ向かってばく進している例の中でも「地デジ採用国の増加」は、なかなか大きなニュースになることがない。本当に勝ってるジャンルは、メディアになんかに騒がれない方が良いのかもしれない。2015年8月に、中米ニカラグアが、日本方式の地デジに決めたことで18か国目。特に、中南米では、米国式や欧州式に内定していた国が日本方式に変更する姿が相次いだ。

日本方式がどう優れているのかなどの技術面は、たぶんググれば専門サイトが出てくるので置いといて……。地デジのメリットというか怖い面は、受信者の反応すべて把握できる可能性のあるシステムであること。例えば、受信者が録画をした場合など。録画うんぬんだけではたいしたことでないが、受信者の反応や動作を掌握できることは、政府など統治者としてかなり嬉しいシステムなのでないだろうか。どちらかというと、日本のような能天気な国よりも、米国情報機関の方が、導入したいシステムのようにも思える。国民1人1人がどういう番組を観ているかなどを把握できるなんて、CIAやNSAには嬉しいのでは。昨今のテロリスト捜索戦は、日常の思想や発言から探るわけだから。

極右政党台頭の原因はテロじゃない。フランスが抱える最も深刻な問題

パリで起きた同時多発テロ事件がまだ生々しい記憶として残っている、フランス。この国で極右政党と呼ばれる「国民戦線」が、地域県議会選挙で首位を獲得しました。これにより、テロが「国民戦線」を押し上げたようなイメージを抱いてしまいますが、果たして実際はどうなのでしょうか。今日も世界中を飛び回っている事情通の高城剛さんが、メルマガ 『高城未来研究所「Future Report」』 で、今回のフランスの極右政党の台頭について詳しく分析しています。

世界の俯瞰図

フランスの極右政党の台頭につきまして、私見たっぷりにお話ししたいと思います。

6日、フランスの広域自治体である地域圏議会選挙の第1回投票が行われ、移民排斥を掲げる極右政党「国民戦線(FN)」が、全国で約30%の得票率で首位を獲得しました。

昨年からこのメールマガジンで何度も取り上げたマリーヌ・ル・ベン率いる「国民戦線FN)」の勝利は、先月のパリ同時テロを受け、治安問題への有権者の関心が高まったことが追い風になったと報道されています。

次点は最大野党、サルコジ前大統領の共和党を含む右派連合が約27%で、オランド大統領率いる与党・社会党の左派連合は約23%の3位へと転落しました。

さて、フランスでは「極右」と言われる国民戦線は、移民排斥を掲げているためそのように呼ばれますが、日本での「極右」とは、かなりニュアンスが異なるように思います。

もともと左寄りな中道左派が強い欧州全般の政治において欧州でいう「極右」は、中道右派が強い日本のあり方とは大きくポジションが違うのです。

まず、欧州の極右」と呼ばれる政党のほとんどは、新自由主義と呼ばれる「米国化」に反対している立場で、このあたりは「米国になってしまった」日本のマスメディアでは、なかなか報道されないところだと思います。

実際、「極右」と言われるフランスの「国民戦線」は、「米国化に反対」するだけでなく、公務員の削減や減税を大きく打ち出している上に、フランスの文化を尊重する移民は歓迎しています。

すなわち、武器輸出解禁等進める日本の中道右派より、むしろ欧州の「極右」のほうが左に位置するように僕には見えると、以前にもこのメールマガジンでお話ししました。

そこで、日本のメディアから見れば先日パリで起きたテロが、極右と呼ばれる「国民戦線」を第1党に押し上げたようにみえますが、実は経済問題がもっとも大きな勝因なのです。

国際ニュース専門局France24によりますと、国民戦線に投票した理由の1位は失業(44%)、2位がテロリズム(32%)というIpsosの世論調査が掲載されていることからもわかるように、米国化することによってもたらされてしまった「貧困」こそが、現在のフランスの最大の問題であり、それゆえ「米国化に反対」するだけでなく、公務員の削減や減税を大きく打ち出し、財政政策を大きく変えようとしている「国民戦線」に人気が集まっていることが理解できます。

言い換えれば、現在の世界の先進国では、既存政党ではもう国家運営できないと多くの人々が考えはじめていることの証で、この点では米国で再び注目を集めトップに返り咲いた米国の共和党から次期大統領候補しているドナルド・トランプと似ているとも言えます。

どの国でも「異端のトップ」が求められているのです。

大事に見えるテロは世界的なトピックであるのは間違いありませんが、実はそれ以上に大きな社会問題となっているのは、経済問題からなる米国式貧困の拡大です。

日本では愛国や国粋主義が反米となりませんので、このあたりの感覚的理解は難しいかもしれませんが、「欧州の右」と「日本の右」が異なるように、「欧州の中道左派」や「日本の中道左派」も大きく違います。

そして、世界は「中道」ではなく「極」端でなければ、問題を解決できないステージになっているとフランスを見て感じます。

次のフランス大統領選は2017年で、「国民戦線FN)」の党首マリーヌ・ル・ベンは米国の押し付けに徹底的に対抗していることから、「フランスのプーチン」とまで呼ばれているのです。 

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日豪が米軍伝統の“サンタ作戦”に初参加…背後にある米国の思惑

米空軍は8日から14日にかけて「クリスマス・ドロップ作戦」を実施した。グアムの基地を拠点として、ミクロネシアの島々に、日用品や食料、教材やおもちゃなどを、輸送機からパラシュートで投下するというものだ。今年で64回目という長い歴史をもつこの作戦に、今回初めて、日本の航空自衛隊とオーストラリア空軍が参加した。

ミクロネシアの人たちへのプレゼント

1952年、グアムのアンダーセン米空軍基地から飛び立った航空機が、ミクロネシア連邦カピンガマランギ島上空を飛行していた。その際、島民が自分たちに手を振っていることに気づいた搭乗員が、機内にあった物資を箱に詰め、パラシュートを付けて投下した――というのがこの作戦の発端である(米空軍横田基地公式ウェブサイトより)。以来、毎年12月に行われており、米国防総省の人道目的の空輸任務としては最も歴史が長いものとなっている。

輸送はアンダーセン基地と横田基地の米空軍部隊が中心になって実施している。横田基地からC-130輸送機がアンダーセン基地に飛び、そこをベースキャンプとして島々に輸送を行う(在日米大使館公式マガジン「アメリカン・ビュー」より)。輸送される物資は、グアム島の住民や企業、軍職員などからの寄付金、寄贈品によって賄われている。民間ボランティアとの協力の下、準備はアンダーセン基地で3月から行われていたそうだ。今年の作戦は、北マリアナ諸島(米自治領)、ミクロネシア連邦、パラオ共和国の56の島々に、計18トン以上の生活物資を送り届けるものだった。

贈られる物資は、食品の缶詰、漁網などの漁具、本や教材、衣服、おもちゃなど多岐にわたる。箱に詰めて投下される。今年投下される箱は100個以上に上った。またAP通信によると、今年は1箱に1個、サッカーボールが入れられたそうだ。これらの物資は2万人への支援になるという。グアム大学の遠隔教育スタッフがアマチュア無線を使って島民と通信し、島民が必要としているものを把握するそうだ。

米軍準機関紙の星条旗新聞は、ファイス島という人口300人の小さな島に約800ポンド(363キロ)の箱2つが投下されたことを伝え、「サンタが早めにやってきた」と述べた。また、物資の梱包に使われる段ボールなどの資材でさえ、この島の住人にとっては貴重で役に立つものだ、と伝えた。島の長は「たいていの年、この日が私たちにとって1年で一番重要な日だ」と語っている。

人道援助、災害救援の際の物資投下の訓練として

この「クリスマス・ドロップ作戦」は米空軍にとって訓練でもある。横田基地は人道援助、災害救援の大切な訓練だとしている。この作戦は、太平洋地域で自然災害が発生した時の人道支援の即応に備え、低コスト低高度パラシュート投下訓練の場としての機能を果たすものだという。これは使い捨てパラシュートなどを用いたものだそうだ。

今年はこの作戦に、日本の航空自衛隊とオーストラリア空軍がメンバーとして参加し、初めて3ヶ国合同訓練という形で行われた(空自は2013年にはオブザーバーとして参加している)。AP通信によると、空自と豪空軍はC-130を各1機派遣した。なお米空軍は3機のC-130を用意した。

米第5空軍第374空輸航空団司令官のダグラス・C・デラマター大佐は、この訓練は「困っている人たちに、緊急に必要な物資を運ぶことに加えて、米軍と同盟国の航空機搭乗員に特別な訓練(の機会)を提供する」と、この作戦の開始式で語った(横田基地)。「地域全体、および世界中で、迅速な人道援助、災害救援と、即時の補給任務の実施がいっそう容易となる、より強固な力をこの合同訓練はもたらす」と語っている。

星条旗新聞は、この作戦は、米空軍の飛行隊が自発的に始めたささやかな行動だったが、現在では、いくつもの国の空軍、多数のボランティア、何ヶ月もの計画準備を伴う、非常に詳細に計画された人道的活動、訓練活動になっている、と語る。

米空軍の戦略計画部長であるグレゴリー・ギヨー准将は、この作戦は、特に予算の制約があって部隊も多忙な時に、3国の共同訓練の良い機会を提供する、と語っている(AP通信)。

オーストラリア空軍のクリストファー・バッシングスウェイト少佐は、ウエスト・オーストラリアン紙で、「この作戦は、アメリカおよび日本と、お互いの技量と手順をより良く理解するため、協力して取り組む好機でもある」と語っている。

自国の同盟国同士の横のつながりを強化したいアメリカ

今回の作戦に日本とオーストラリアが初参加したことについては、軍の技量向上や連携の向上という狙いだけでなく、アジア太平洋地域で、同盟国間の多角的な協力関係を強化したいというアメリカの戦略も、要因としてあったようだ。

AP通信は、この作戦は緊密な同盟国である両国と3国間協力を深めるというアメリカの狙いにとって役立つものだと指摘した。専門家らは、アメリカが近年、中国の軍事的台頭を警戒しており、この3国の結びつきを強化してきている、と語っていると伝えた。

ギヨー准将は、「ここ太平洋でのパートナーシップは、地域の安定と繁栄を維持するためのわれわれの戦略の主要な基礎である。日本とオーストラリアはその目標に共通の関心をもっている」と語っている。ギヨー准将は、この作戦に日本とオーストラリアを招くことは、3国が実施している他の取り組み(合同演習など)の理にかなった延長だ、と語っている。

横田基地によると、デラマター大佐は開始式のスピーチで、空自と豪空軍に対して、「あなたがたがこのたび参加することは、同盟を現代化すること、共有する価値観を強固にすること、地域でのわれわれの協力を深化させることへの、われわれの専念と決意を際立たせるものだ」と語った。

AP通信によると、アメリカは、アジアの5ヶ国と結んでいる2国間同盟の(自国がハブとなる)「ハブ・アンド・スポーク」のシステムから脱して、(同盟国同士の横のつながりのある)多角的な同盟にしたいと考えているという。

米ハワイのシンクタンク、パシフィックフォーラム CSISのブラッド・グロッサーマン事務局長は、日米豪3国のパートナーシップは、太平洋の同盟国に対する米軍の戦略にとって「お手本的存在」だと語ったという(AP通信)。アメリカは、日米韓の3国でも同様のことを試みているが、日韓の歴史問題のせいで苦戦している、とAP通信は語る。

グロッサーマン氏は、3国間の連携は、航行の自由、紛争、その他の原則の平和的解決に関して、同じ意見を持つ米同盟国を団結させる可能性がある、と語っている。氏の見解を敷衍(ふえん)するならば、この「クリスマス・ドロップ作戦」も、「航行の自由作戦」など将来的にさらなる協力への呼び水なのかもしれない。

(田所秀徳)

 

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