ウクライナの影に潜む米国。プーチンが絶対に戦争を負けられない理由

長引くロシアとウクライナの戦争は、これからどのように世界を変えていくのでしょうか。さまざまな予想を的中させてきたフランスの歴史経済学者の見解についてまとめた一冊を、メルマガ『1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』』が紹介しています。

【一日一冊】第三次世界大戦はもう始まっている

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第三次世界大戦はもう始まっている

エマニュエル・トッド 著/文藝春秋

ソ連崩壊、トランプ勝利、英国EUの離脱を予言したフランスの歴史経済学者トッドさんは、ウクライナ戦争をどう見るのでしょうか。

まず、ウクライナ戦争の背景ですが、西側にはロシアを西側に組み入れようとする勢力と、軍事的にロシアを包囲しようとする勢力がありました。

ロシアを西側に組み入れようとする勢力は、ロシアからガスを購入したり、安倍首相のようにロシアと友好関係を深めようとしたのです。

一方、ロシアを包囲しようとする勢力は、ウクライナで暴力によるクーデターを起こしてウクライナのNATO入りを進めました。これでプーチンの堪忍袋の緒が切れてしまったのです。

ロシアにとってウクライナは、アメリカにとってのキューバであったのですが、NATOはそれを理解していなかったのです。

アメリカとイギリスは侵攻を事前に察知していましたが、ドイツとフランスは「まだ交渉は可能だ」と最後まで考えていたのですから、ウクライナのNATO加盟がロシアにとっていかに「死活問題」なのか、認識していなかったのは事実なのでしょう。

2008年4月のブカレストでのNATO首脳会議で、「ジョージアとウクライナを将来的にNATOに組み込む」ことが宣言されました(p21)

トッドさんの説明を聞いていると、安倍首相が目指したロシアとの融和による中国包囲網の形成は、筋がよかったとわかります。

もしもNATOが東方拡大を目指さなければ、もしもプーチンがウクライナのNATO入りを許容すれば、中国包囲網は完成したかもしれないのです。

プーチンついに「核使用」決断か。ロシア軍“不気味な撤退劇”の裏側

プーチン大統領によるウクライナ軍事侵攻により、一気に高まった核の脅威。しかし世界にその混乱を拡散するのは、ロシア一国のみにとどまらないようです。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では元国連紛争調停官の島田さんが、北朝鮮やイランをはじめとする「欧米によって孤立させられている国々」の核を巡る思惑を解説。さらに南アジアで突如亢進した核の危機を紹介するとともに、周囲を核兵器保有国に囲まれる日本の安全保障の捉え方に疑問を投げかけています。

この記事の著者・島田久仁彦さんのメルマガ

 

プーチン核兵器使用の可能性を高める様々な危機のシナジー

「プーチン大統領のロシアは“いつ”核兵器を使用するのか?」

2月24日にロシアが予想に反してウクライナ全土に侵攻してから、頻繁に問われてきた質問です。

最初は「使うのか否か?」という質問でしたが、ロシア軍がウクライナ軍による勇敢かつ計算された反攻攻勢に苦しめられ、“ロシア不利”説が出てくるにつれ、使うか否かという問いは、“いつ使うのか?”に変わってきました。

そしてロシアによる核兵器使用のprobabilityは、プーチン大統領が一方的にウクライナ東南部4州を“住民投票”による結果をベースにロシアに編入してから、様々なかたちで語られるようになり、高まりました。

例えば、「ロシアの核兵器使用に関するドクトリンでは、ロシアの国家安全保障に対する重大な危機に直面した際に使用する」という内容がありますが、欧米(特にアメリカ)からの軍事支援を受けて東南部4州での反攻攻勢を強めるウクライナ軍を“ロシアの安全保障を犯す重大な敵”と認識した場合、ロシア側に核兵器使用の根拠が成立するというものです。

これは最近お話しした“各国が試しあうレッドライン”の内容にも重なるのですが、ウクライナ軍とその後ろ盾となるNATOは、“プーチン大統領が本当に核兵器使用に踏み切るか?”、“あるとしたらどのポイントでその決断をするのか”という【プーチン大統領とロシアにとってのレッドライン】を探りつつ、外交的に核不使用のための圧力をかけ続け、非常に危なくデリケートなラインを突いているように見えます。

【関連】ICBMも発射か。北朝鮮「狂気のミサイル連射」が招く世界の混乱と緊張

そこに11月9日から10日にショイグ国防相がロシア軍に命じたヘルソン州ドニエプル川西岸からの撤退を巡り、いろいろな憶測が出ています。

「ロシアはウクライナ軍からの予想以上の抵抗に圧倒され、一旦退くことで体制の立て直しをする」というオーソドックスな見方から、「クリミア半島に接し、すでに“ロシアに編入した”ヘルソン州をみすみす明け渡すことはなく、ウクライナ軍をおびき寄せて壊滅させるためのおとりではないか」という見方もあります。

そしてextremeな見方では、ウクライナ軍に対する小型戦術核爆弾の使用を実行し、今回の侵攻の性格をがらりと変え、レベルを一気に上げてしまうというものもあり、これは【核兵器使用のドミノ現象】につながる恐れがあります。

最悪のシナリオを回避するために、アメリカは水面下でロシアおよびウクライナに停戦協議の交渉再開を強く促しているようです。

一部メディアでも報道されましたがホワイトハウスのサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)がロシア・ウクライナ双方に【交渉による解決を模索するように要請した】ようで、評価は分かれますが、一応、交渉に向けた動きは見えてきています。

ロシアの外務次官は「前提条件なく交渉に応じる用意がある」と発言していますが、ロシアのstand pointがよく見えず、どの程度本気かは測りかねます。

またウクライナのゼレンスキー大統領は、アメリカからの強い要請に応えるかたちで【交渉再開のための5つの前提条件(完全な領土回復、損害賠償、戦争犯罪人の処罰、国連憲章の遵守、2度と侵略しないとの確約)】を提示しました。

この記事の著者・島田久仁彦さんのメルマガ

 

「日韓トンネル」も容認?外務副大臣さえ統一教会ベッタリの危機的状況

問題発覚の発端となった安倍元首相銃撃事件から4ヶ月あまりを経た現在も、次々と明るみに出る自民党所属議員と旧統一教会の不適切な関係。先月末には新たに副大臣や政務官らと教団との癒着が露見、当人らは苦しい言い訳に終止しています。この中で、井野俊郎防衛副大臣と山田賢司外務副大臣の二人を問題視するのは、ジャーナリストの内田誠さん。内田さんは今回のメルマガ『uttiiジャーナル』で、彼らが旧統一教会に「籠絡」されていた事実を、安全保障上の問題として強く批判しています。

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テレ朝「モーニングショー」が取り上げた、統一教会と深い関係を持つ3人の副大臣:「デモくらジオ」(11月4日)から

今日、この冒頭でお話申し上げたいと思いますのは、先週の確か水曜日だったと思うんですが、テレビ朝日の「モーニングショー」、玉川徹さんがコメンテーターを外されたあの番組ですけれども、そこで毎週毎回というわけではないですが、その日は旧統一教会に関する問題をかなり長く特集としてやっていました。

鈴木エイトさんというジャーナリストがもう20年以上も統一教会の取材をされている、専門家と言ってよい方ですけれど、その方をゲストに迎えてパネルを開けながら色々なことを紹介していました。その日の主な内容は、副大臣3人の統一教会との関わりが発覚したこと。各社の報道のまとめのような内容でした。

その内容を見ていて、これはちょっと、ちゃんとこの場所でも紹介しようと思ったのが一つ。で、まあ、玉川さんがいたらどう言ったかなんてことを私、偉そうに言えないですが、私だったらこういうことを付け加えるだろうなということを含めて、ちょっとお届けしたいというふうに思っています。

その番組で扱われていた3人の副大臣。一人は井野俊郎さん。この方はなんと防衛副大臣ですね。で、二人目が山田賢治さん。この方は外務ですよ。外務副大臣。防衛副大臣と外務副大臣。で、3人目は大串正樹さんという方。この方はデジタル大臣のところの担当副大臣ですね。大臣がいて副大臣がいて政務官がいる。この役はいずれも認証官、今、認証官というのかな?要するに、天皇が任命する。

この3人の副大臣、特に前の2人ですね。この2人に関してこんなことがありました。井野俊郎さんのトシは俊敏の「俊」という字なんですね。で、旧統一教会、世界平和統一家庭連合でしたっけ?「世界」の「世」という字が入っているので、この二文字をとって「俊世会」という、まあ、つまり大臣と旧統一教会の絆(きづな)のような名前をその後援会組織に付けていたと。解散したということですけれども、まあ、鈴木エイトさんに言わせれば(会員は)全員が信者だろうというふうなことでもありました。

井野さんはですね、いわゆるパーティー券を何枚も買ってもらっていることであるとか、それから「俊世会」、まさしく統一教会系の井野俊郎後援会ですね。ここの十数名の人たちに、法務副大臣の時代、法務省を見学させたと。おそらく大臣室に招き入れて、「これが大臣の椅子です」、ああ、副大臣ですけどね、いや政務官でしたかな、この時は。で、要するにそういう、なんと言うのでしょう、一種のサービスみたいなこと、これ、よくやるんですよね。私も今はもう厚生労働省となってしまいましたが、厚生省と労働省が分かれていた時代に、ある労働大臣が就任したときにその人の地元の人が大臣室に招かれる、そのときに一緒に伺って取材させてもらったことがありました。よくやるんですよね。で、統一教会の信者の団体に、後援会ですか、見学をさせたと。

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中国在住邦人17万人が拘束も。台湾有事で起こりうる最悪のシナリオ

先日掲載の「中国軍機の領空侵犯は既に“攻撃”。台湾有事は国防部長の発言で近づいた」では、中国による台湾軍事侵攻は「起きるか、起きないか」という段階は既に過ぎ、「いつ起きるか」という次元に迫っているとした、外務省や国連機関とも繋がりを持ち、国際政治を熟知するアッズーリ氏。もはや不可避となった台湾有事が勃発した場合、日本はどのような状況に置かれることになるのでしょうか。アッズーリ氏は今回、考え得る最悪のシナリオを紹介。さらにこのタイミングでチャイナリスクを無視するかのような動きを見せる日本企業に対して、批判的な目を向けています。

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最悪のシナリオは台湾有事→日中関係崩壊→拘束・人質にされる在中国日本人の増加

10月の共産党大会で習氏の事実上の終身雇用が正式に決まった。2018年3月、2期10年までとする国家主席の党規約を撤廃した時点で習氏の終身雇用は事実上決まっていたが、今後習氏による対外的強硬姿勢はいっそう強化されるであろう。新たな最高指導部も習氏の側近たちで占められ、イエスマンしか選出されなかった。3期目になっていっそう習カラーが色濃くなった形だ。共産党大会の最終日、胡錦濤前国家主席が退場させられたが、これも新たな時代の到来を予感させるシーンとなった。

共産党大会での演説で、習氏は2035年までに社会主義現代化を確実にし、中華人民共和国建国100年となる2049年あたりまで社会主義現代化強国を推し進めていく方針を明らかにした。また、気になるのは中国式現代化という言葉で、これは明らかに欧米流の発展モデルではない独自のプロセスで発展と繁栄を獲得するという習氏の決意である。社会主義現代化強国、中国式現代化という言葉からは、習氏の米国へのライバル心が強くうかがえる。

2013年、国家主席になったばかりの当時の習氏は米国を訪問した際、オバマ元大統領に対して太平洋には米国と中国を受け入れる十分な空間があると発言したことがあるが、習氏は終身雇用の中で太平洋の西半分で影響力を確保できるよう、中国の大国化を推し進めていくことだろう。

そして、それを推し進めていく上で重要になるのが台湾だ。習氏には台湾の香港化を実現させ、そこを軍事的最前線として西太平洋へ進出し、米軍に対抗する狙いがある。よって、台湾統一への行動が3期目で開始されることは疑いの余地はなく、問題はいつ起きるかだ。台湾有事の時期については多くの指摘があるが、仮に有事となれば日本は米軍を支援するだけでなく、中国軍が嘉手納基地など沖縄の軍事的拠点を空爆することになり、その時点で日本有事となる。要は、日中の間でも戦争が行われる恐れもあり、日中関係は一気に冷え込むことになる

そうなれば、中国は軍事や安全保障だけでなく、経済や貿易、サイバーなどあらゆる領域を駆使したハイブリッド戦を展開してくるだろう。日中の国力差はどんどん離れており、ハイブリッド戦で日本は多大のダメージを被ることは避けられないだろう。この時点で日中関係は崩壊すると言っていい。

ナウシカ実写化へ? ジブリ&ルーカス「コラボ」が話題も、過度のルッキズム配慮でキャラ総ブサイク化、原作改悪の恐れにファン警戒感

たった15秒の動画が、世界中のスターウォーズファン、そしてジブリファンを騒然とさせたようだ。11日、スタジオジブリ公式Twitterがつぶやいた動画には「ルーカスフィルム」のロゴに続いて「スタジオジブリ」のロゴが……。2社が何らかのコラボをするというメッセージなのか、詳細は全く分かっていない。そのためネット上には様々な憶測が飛び交うと同時に、ある懸念点も浮上している。そう、ジブリ作品のリメイクによる「作品破壊」だ。

ルーカスフィルムがジブリ作品を実写化?

ルーカスフィルムは2012年にウォルト・ディズニー・カンパニーに買収され、創始者ジョージ・ルーカスの手を離れて「スターウォーズ」の続3部作が製作されている。

一方、スタジオジブリはディズニーと提携関係にあり、ディズニー傘下であるルーカスフィルムとのコラボが実現しても何ら不思議はない。

しかし「スターウォーズ」は、既に「スターウォーズ/クローン・ウォーズ」などで3Dアニメ化されているため、ジブリがルーカスフィルム作品をアニメ化するパターンは考えにくい。ジブリ作品をリメイクしてアニメ化する場合はディズニー、同じく傘下のピクサー社か20世紀アニメーションとの提携になるだろう。

となると、残る可能性は、ルーカスフィルムによるジブリ作品の「実写化」だ。

そのうち原作があるものは著作権の問題があり難しいため、ジブリのオリジナルで考えられるのは、「風の谷のナウシカ」(ジブリの前身であるトップクラフト製作)「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」「紅の豚」「平成狸合戦ぽんぽこ」「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」「崖の上のポニョ」「風立ちぬ」、そして原作が古典の「かぐや姫の物語」と、グッと絞られてくる。

多くの作品は日本が舞台で、地域性がはっきりしてしまっている。たとえば、かぐや姫の舞台を外国に移したり、「千と千尋の神隠し」の千を欧米人の少女が演じてしまったら違和感しかないだろう。

異世界・無国籍が舞台の作品は「ナウシカ」「ラピュタ」「紅の豚」となるが、ここで懸念されるのが「原作クラッシャー(原作破壊)」だ。

ネット上では早くも「ジブリ作品が変な作品に改悪されてしまうのでは?」という不安の声があがっている。

漫画・アニメの「実写化」で、出来の良かった作品は無い?

「るろうに剣心」「テルマエ・ロマエ」などの例外はあるにせよ、そもそも日本製作でも漫画・アニメを実写化した作品で成功したモノは数少ない。

「進撃の巨人」「テラフォーマーズ」「ガッチャマン」「ルパン三世」など、オリジナルの印象が強ければ強いほど、その違和感とガッカリ感は激しいものとなる。

実写版「魔女の宅急便」(2014)は、いまや連ドラや映画で引っ張りだこの女優・小芝風花が主演で、実はジブリ版よりも原作に近い設定にもかかわらず、あまりにもジブリ版のイメージが強すぎるため酷評され、興行的にも大惨敗。同作品は小芝の「黒歴史」とも呼ばれている。

日本版でさえこの有様だが、これがハリウッドに移植されるとなると、オリジナルの良さを理解しないまま製作の都合で改変する「原作クラッシュ」が平気で行われる。今までにも「北斗の拳」「ドラゴンボール」「ゴースト・イン・ザ・シェル」など「失敗作の山」が築かれてきた。

唯一、元々オリジナルのゲーム自体が欧米を舞台にしていた「バイオハザード」は、ミラ・ジョヴォヴィッチ演じたヒロインが映画独自のものだったために成功している。

多くのファンに支持されリピートされる作品であればあるほど、オリジナルを壊す「原作クラッシャー」の監督や脚本家は警戒される。その名を見ただけで「映画館に行かない」というファンも多く、それが作品の出来や興行成績を左右するぐらいだ。

「他人に与える人は、与えられる」を本気にする人がひっかかる“罠”

よく「人に与えれば、与えられる」という言葉を聞いたことはありませんか?しかし、メルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』の著者、石川和男さんは、 その間違いを指摘しています。この言葉に騙されてしまう心理とは?

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「与える人は、与えられる」は罠!!

ビジネス書やセミナーで、「与えれば、与えられる」という言葉を聞きませんか?

この原理原則は、もちろん大切にしなければいけません。しかし、ひとつ間違えると自分自身の時間を無駄にし、心を摩耗してしまうだけではなく、他の方にも迷惑をかける場合もあります。

今回は「与える」における注意点をお伝えします。

私は、生業にしている税理士業務以外について、時間が許す限り与え続けることを心がけています。

心がけることで、多くの人脈を得ることにつながり、結果として助けているつもりが、その何倍も助けられているのです(決して意識しているワケではありません)。

以前は、税理士業務の相談についても、与え続けていました。

SNSが普及し、プロフィールに税理士・ビジネス書著者などの肩書を載せると、多くの方から税について、様々な相談を受けます。

なかには面識のない方から、ダイレクトメッセージで税務相談が来ることも。

しかも、そういう人に限って難易度の高い相談がくる。難易度が高い質問は、回答を返信するのにも時間がかかります。質問の回答は、そのときの質問者の状況によって変わってくるので、文字で伝えるのは一苦労なのです。そもそも、相手がどのくらいの税務知識があるかすら分からないので、余計に大変です。

そして、そんな質問が月に4、5件は送られてきていました。

私自身、「もしかしたら次はお客様になってくれるかも」と言う淡い期待があったのかもしれません。でも、そういう相談を平気で送ってくる見知らぬ人が、その後、実際のお客様になってくれたことは、一度もありませんでした。

そればかりか、苦労して回答を作成し送信しても、大抵結果の返信はありません。質問に対する回答に要した時間が、たとえ10分だとしても、専門家としてその答えに出るまでに100倍の勉強時間を費やしている場合もあるのです。

それ以来、本業の税に関する質問は、顧問先以外には答えないと決めました。

そうでなければ、正規の料金をいただいている顧問先との整合性が保たれないと思ったからです。

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「週120時間働くようになるだけ」イーロン・マスク発言でわかる成長の真髄

イーロン・マスク氏がTwitter社の買収を完了。大量解雇や上場廃止と早速大きな動きに出ているマスク氏とTwitterの今後に注目するのは、「Windows95を設計した日本人」として知られる世界的エンジニアの中島聡さんです。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』で中島さんは、マスク氏がインタビューで語った「週80時間働いていたのを120時間働くだけ」などの言葉が冗談などではなく、これまでもそうして「オーナー経営者」の熱意を見せ会社を成長させてきたと指摘。日本の会社が国際競争力を失い、大きな差をつけられた理由の1つとしてあげています。

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

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私の目に止まった記事:イーロン・マスクへのインタビュー

Full New Elon Musk Interview. Ron Baron Conference Nov 2022. – YouTube

TeslaとSpaceXに加えて、Twitterも経営することになったことに関して「これまで週80時間働いていたのを、120時間働くだけだ」と答えたところは、いかにもElon Muskだと思います。

Model3の製造ラインを立ち上げる時にも、自分自身が工場に泊まり込んで働くことにより、従業員のモチベーションを上げた話もとても参考になります。

Twitterの今後に関して、「PayPalを作った時のビジョン」を追求したいと言っていた点が非常に重要だと思います。Twitterユーザーから課金情報を得ることは、単に直近の売り上げだけでなく、TwitterがFintechとして生まれ変わるための布石だと見ることも出来ます。

私であれば、それよりも暗号通貨のWalletとの連携にもっと力を入れるだろうと思いますが、当然、その方向も考えているでしょうから、今後の展開が楽しみです。

日本が国際競争力を失ってしまった大きな原因の一つが「サラリーマン経営者」だと私は何度も指摘して来ましたが、明確なビジョンを持って、真剣に会社を経営する「オーナー経営者」とは大きな差がついてしまって当然です。

この問題を解決するには、企業の新陳代謝を早めて人材を流動化させ、ビジョンを持った起業家たちが資金と優秀な人材を集めて次々に会社を興せるような社会にしなければならないと、つくづく思います。
(『週刊 Life is beautiful』2022年11月8日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみ下さい。初月無料です)

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滝沢秀明は無事だった?早期昇格で受けたイジメで鬱発症は労災になるか

年功序列型の昇進形態が当たり前ではなくなった昨今、年上部下や年下上司との関係に頭を悩ますビジネスマンの声が多く聞かれるようになっています。時にはそんな複雑な人間関係が、思わぬ悲劇を生むことも。今回の無料メルマガ『「黒い会社を白くする!」ゼッピン労務管理』では著者で特定社会保険労務士の小林一石さんが、早期昇進が原因で起きたいじめ事例の顛末を紹介。さらにそうした事態を防ぐため企業がなすべきことを提案しています。

早期昇格で同僚たちからいじめ、労災は認められるのか

今から数年前の話です。某男性アイドルが、引退して所属事務所の副社長になるというニュースが流れました(先日、退所されたようですが)。

そのとき一番最初に思ったのが「人間関係が大変そう」でした(決してその事務所や所属タレントを否定する意図ではありません、念のため)。今は退所してしまった人も多いですが、その当時はその某男性アイドルよりも芸歴の長い先輩もたくさんいたからです。その事務所は、先輩後輩の上下関係もきっちりしているイメージだったのでなおさらです。

また、普通の会社のように出世競争のようなものがどれくらいあるかはわかりませんが、その先輩の中には社長を目指していた人もおそらくいたはずです(実際に次期社長と噂されていた人もいましたし)。その人からは「なんで(後輩の)あいつが副社長なんだ!」と思われていたとしても不思議ではありません。

みなさんの中にも「先輩の上司になった」「後輩の部下になった」のいずれかの立場を経験した人もいるかも知れませんが、その人間関係は結構大変だったのではないでしょうか。

では、どれほど大変か?それについて裁判があります。

ある幼稚園で、早くに昇格したことで対立した同僚や、上司からのいじめでうつ病が発症したとして、その幼稚園に勤める先生が労災申請を行いました。

ところが、この労災申請が認められなかったため、裁判を起こしたのです。

ではこの裁判はどうなったか。

先生が勝ちました。その理由は次の通りです。

  • (この先生が)副主任になったものの、この幼稚園では経験年数を上回る同僚を差し置いての昇格だったのに加え、上司とも感情的な対立が存在し、就任直後から、困難な人間関係であった
  • (いじめを)個々に評価すれば必ずしも客観的に心理的負担の大きなものであるとはいえないが、対立関係やストレスを原因とする胃潰瘍により体調不良の状態で、心理的負荷をさらに増大させる要因になったとみることができる
  • それらを総合的にみると、心理的負荷は「強」(労災認定基準)であったというべきである

いかがでしょうか?仕事における人間関係は「上司になった後輩」と「部下になった先輩」に限らず、大変なことはもちろんたくさんあるでしょう。

「行動記録」に最適なのはテキストエディタか、アウトライナーか、Logseqか?

「その日何をしたか」。記録するのは大切だと思っていても、多くの仕事を抱えていると振り返る時間すら持てないもの。そんな忙しい人には、1日の終わりではなく、1つの作業が終わる度に簡単に記録をつける方法が合っているのかもしれません。「ロギング仕事術」と名付けたこの方法を実践するのは、Evernote活用術等の著書を多く持つ文筆家の倉下忠憲さん。今回のメルマガ『Weekly R-style Magazine ~読む・書く・考えるの探求~』では、細かくその都度記録することの効果を伝え、「記録」と「読み返し」の必要条件をあげ、最適なツール探しの試行錯誤を振り返っています。

この記事の著者・倉下忠憲さんのメルマガ

作業記録を「読み返す」ということについて

今回は、作業記録の読み返しについて書きます。作業記録を書くことではなく、それを読み返すことです。なぜ、読み返しをテーマにするのか。もちろん、そこに大きな問題が横たわっているからです。

■作業記録を書きながら作業する

私は普段、作業記録をつけながら作業を進めています。一日の終わりに日誌を書くのではなく、作業が一区切りつくたびに、その記録を残すのです。その仕事を進め方を「ロギング仕事術」なんて呼んだりもしています。

これは電子的なツールで作業を進めているからこそ可能なアプローチでしょう。すべて手書きであれば、面倒すぎてここまで細かい単位で記録を残すのは不可能だったと思います。たとえば、今このメルマガの原稿を書いている真っ最中ですが、これが終われば、その旨を作業記録に書き、「n文字の原稿を書いた」なんて添えると思います。

そうやってごく短い時間で作業を振り返り、一区切りつけてから次の作業に向かえる、という心理的な切り替えがロギング仕事術の一番のメリットです。

デジタルツールであれば、こうした書き留めが簡単なのは良いのですが、問題は読み返しです。書き留めるのが簡単だからこそ、読み返しの難しさが増大してしまう、という問題が起きるのです。

■読み返しの面倒さ

話は至極簡単です。たくさん書けば、それを読み返す量もたくさんになる。当たり前の帰結です。そうなると、だんだん読み返すのがしんどくなってきます。

一応、作業記録はnoteのサークルやPixivFanboxで共有しており、他の人が読める文章で書いています。その意味での読みづらさはありません。しかし、大量の文章はそれだけで負荷になるものです。特に、1週間単位でざっと振り返りたいときなどは、非常にうっとうしい(≒圧が大きい)のです。

こうしたときに役立つのが、アウトライナーでしょう。かたまりごとにグループを作り、それに見出しを与えることで、視点を一つ上にあげてくれます。振り返りのときは、まずその見出しだけをざっと振り返ればOKです。

とは言え、私が使っているのはテキストエディタ(VS Code)です。アウトライナーのような階層構造の構築はできません。見出しの中身の開閉は可能ですが、アウトライナーと同じような視野の広さまでは確保できません。

だからといって、作業記録を書くためだけにアウトライナーを使いたいとは思いません。なぜなら、単につらつら書くだけならばテキストエディタの方が快適だからです。

この記事の著者・倉下忠憲さんのメルマガ

人災による圧死。信長と大坂本願寺を襲った悲惨な事故とは?

日本のメディアでも大きく取り上げられた韓国の圧死事故。この痛ましい事故で日本人の犠牲者も出てしまいました。今回のメルマガ『歴史時代作家 早見俊の無料メルマガ』では時代小説の名手として知られる作家の早見さんが、戦国時代の人災による圧死事故を紹介し、その恐ろしさを再度認識させてくれています。

信長と圧死

先日、韓国のソウルで大変に悲惨な事故が起きました。150人以上の圧死者を数えたそうです。

日本は古来から数多の地震が発生し、数えきれない程の圧死者を出してきました。今回は地震という天災以外の圧死、つまり、人の行動によって多数の圧死者を出したエピソードを記します。

戦国時代、大坂本願寺という強大な教団が存在しました。戦国時代の歴史に興味のある読者ならご存じ、織田信長と文字通り血で血を洗う合戦を繰り広げた教団で、俗に、「石山十一年戦争」と呼ばれています。当時、日本人の二人に一人が本願寺の門徒、いわゆる一向宗徒だったとか。

一向宗の総本山であった大坂本願寺は木津川、大和川を天然の堀とし、いくつもの寺内町を抱え、数多の伽藍、物見櫓を備えた寺と言うよりは巨大な城塞でした。

その本願寺の法主顕如は一向宗徒から生き仏のように崇められていました。顕如の法話がある日は本願寺の門前は群集で溢れ返ります。今か今かと開門を待つ一向宗徒たちは、門が開くと我先に境内に雪崩れ込みました。ある日、一人が転倒、それに足を取られ、多くの者が折り重なり、圧死者が出たのです。

すると、噂が流れました。

法主さまの法話を聞く為に圧死した者は極楽往生を遂げる……この噂により、その後、顕如が法話をする時にはわざと転ぶ者が続出したそうです。暴挙と言えるこの行為を顕如は禁じたのでした。