現役精神科医がオススメ。簡単に思考をまとめられる方法とは?

思考がぐちゃぐちゃになってどうまとめればいいのかわからない…そんな経験はありませんか? 今回のメルマガ『セクシー心理学! ★ 相手の心を7秒でつかむ心理術』では、著者で現役精神科医のゆうきゆう先生がご自身の経験をもとに思考をまとめるためにすることを伝授しています。

思考をまとめたいなら、まず話せ! 発声と心理の関係

こんにちは、ゆうきゆうです。

元気でお過ごしでしょうか?

さて、自分自身、Voicyやラジオによって「声に出す」経験をしました。

しかし、それまでは文章を書くのが作業のメインでした。

本の執筆・マンガ原作といった仕事では、何かを表現するときには書くのがメインです。

そのため「声に出して話す」というのは、今までの人生ではあまりない習慣でした。

しかしながら、「話す」仕事を経験したことにより、いろいろな気づきがありました。

■ 話す方が早い!音声のメリット

まず、言いたいことは「話す方が早い」ということです。

自分はもともと、書く方が速いと思っていました。

普段から速いタイプ法を用いており、タイピングにおいてはかなり速い部類の人間に入ります。

その自分の全力タイプよりも、実は話した方が速いのです。

しかし、話した内容をそのまま本にはできません。

しゃべるとエアーが入ってしまったり、聞いたときは理解できても、そのまま文章になると読みづらかったりします。

よって、話した内容を文章にするときは、一段編集が入る必要があります。

ただ思ったことを「出す」という意味では、話すのが一番早いということを学びました。

築地なのにホルモン煮?創業70年以上の老舗で客が行列を作るワケ

有名な老舗が数多く立ち並ぶ街、築地。その中でも70年以上の歴史を持った行列の絶えないお店があります。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者、佐藤きよあきさんが、モツ煮込みがウリの「きつねや」という老舗の魅力を紹介しています。

月日を重ねるごとに、美味しさが成長する「ホルモン煮」

1947年。酒好きの下駄職人が、自身の酒のアテとして作っていた、串刺しのモツ煮込みを売るために、立ち飲み屋さんを開店させました。

築地「きつねや」。

モツ煮込みの味が評判となり、築地で働く人びとがたくさん集まって来るように。

築地で朝早くから開いているので、飲むだけではなく、朝ご飯を食べたいと言う人がいたため、モツ煮込み改め、ホルモン丼を出すようになりました。

そのご飯との組み合わせが、またまた大評判となり、ホルモン丼のお店として、名が知られるようになりました。

そして、「肉どうふ」「焼きどうふ」「牛丼」なども増え、築地の名店となっていったのです。

ここのホルモン煮は、国産牛の小腸・肺、こんにゃくを八丁味噌ベースの汁で煮込んでいます。

牛肉モツの旨味や脂が溶け込んだ煮汁に、汁とモツを足し続けることで、どんどんコクが増し、美味しさが成長するのです。

味が凝縮された前日の残りに、新たな汁とモツを足し、今日の味が完成します。

これを70年以上続けているのです。

つまり、70年分の味重ねだと言えます。

1年2年で完成する味ではないので、人びとを魅了するのは当然なのかもしれません。

歴史の浅いお店がマネできるものではありません。

また、このお店は、「もんぜき通り」という現在の観光スポットにあるため、昔からの常連さんだけではなく、国内外の人たちがたくさん押し寄せています。

また、通りに面した、扉もない小さなお店で、ホルモンを煮る大きな鍋が見えるため、その光景や匂い、音が、お客さまをさらに引き寄せます。

カウンター5席と立ち食い用のテーブルが数個あるだけ。

6:30~13:30の営業ですが、開店前から行列ができ始め、行列の絶えることはほぼない状態です。

とろっとろに煮込まれたホルモンとご飯の相性は、想像を超えており、その美味しさに、思わず掻き込んでしまうほどです。

そのせいか、行列になっていても、すぐに食べられます。

築地でありながら、ホルモン煮の名店。貴重な存在です。

これからも100年、150年と、美味しさを成長させ続けるのかもしれません。

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金正恩「韓国との戦争は避けられぬ」宣言の不気味な方針転換。2024年、北朝鮮は何を“しでかす”つもりか?

昨年は異常な数のミサイルを発射した「不穏な隣人」北朝鮮。しかし、そんな“ならず者国家”が、さらに踏み込んだ「大きな方針転換」を発表しました。今回のメルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤さんが、アメリカの外交問題評議会が発行する外交・国際政治専門の隔月発行政治雑誌『フォーリン・アフェアーズ』の論文を翻訳し、北が韓国を敵国とみなすことを宣言した「不気味な方針転換」について解説しています。

北朝鮮の「不気味な方針転換」

北朝鮮は何を考えているのでしょうか?

2023年は記録的な数のミサイルを発射しました。

そして年明け1月15日には最高人民会議で金正恩が歴史的な転換を発表しました。

フォーリン・アフェアーズの1月30日の論文からの抜粋です。

論文

 

北朝鮮の指導者が韓国と西側の同盟国に対して威嚇を発することは新しいことではない。

 

金正恩は定期的にそうしてきた。

 

しかし、1月15日の最高人民会議(国会)での演説では、いつも以上に踏み込んだ発言をした。

 

「韓国は世界で最も敵対的な国であり、韓国との戦争は避けられない」と宣言したのだ。

 

金委員長は、北朝鮮の憲法を書き換え、ソウルの政府を自国の主要な敵国とすることを宣言した。

 

未使用の国境を越える鉄道路線や、父親が平壌に建てた9階建ての巨大な朝鮮統一の記念碑など協力の象徴を破壊するよう求めた。

 

金正恩の演説は、2023年末に南朝鮮との統一は「不可能」であり、朝鮮半島と南朝鮮にはもはや「親族関係」も「同質性」もないと発表したことに続くものだった。

 

その代わりに、 2つの別々の“交戦中の国家”であると彼は言った。

 

この発言によって、金正恩は父と尊敬する祖父の統一政策を暗に批判し、覆したのである。

解説

強烈な発言であり方針転換です。憲法まで書き換えると宣言したのです。

北朝鮮は「韓国の人々は米国に従順な傀儡資本主義政権からの解放を必要とする同胞である」と主張してきました。

それが年初の最高人民会議で「韓国は世界で最も敵対的な国であり、韓国との戦争は避けられない」と変わったのです。

韓国、米国とも金正恩の発言の真意を測りかねています。

韓国の尹大統領はすでに、金委員長が韓国を敵国と表現したことを非難し、軍事的挑発があれば北朝鮮を処罰すると宣言しています。

「限定的な対立が制御不能に陥る可能性がなおさら懸念される」とフォーリンアフェアーズは言っています。

北朝鮮の挑発に慣れてしまった日本に、そういった現状の認識があるのか疑問に思うところです。

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(『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』2024年2月4日号より。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をご登録の上、お楽しみ下さい。初月無料です)

社会の分断化を推し進める「バランスを欠いた報道」を見極めるために

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なぜ「きれいなトランプ大統領」が誕生するのか?「もしトラ」に新ルート、ライバル白旗の裏で進む新・新世界秩序構築

11月のアメリカ大統領選挙に向け、トランプ前大統領の勢いが止まりません。迷走するバイデン氏を退けて、怖いものなしの「2期目のトランプ」が過激な政策で世界を破壊してしまう「もしトラ」シナリオを世界中が警戒しはじめました。ただその一方、現地では「仮にトランプが大統領に返り咲いたとしても、意外と深刻な事態にはならないだろう」という楽観的な“新ルート”も有力視されるように。メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』著者で、米国在住作家の冷泉彰彦さんが最新情勢を解説します。

トランプが圧倒的優位。米大統領選2024 最新情勢

まず、アメリカの政局ですが、週ごとに混沌がひどくなるのを感じます。

まず共和党ですが、とにかくアイオワとニューハンプシャーの2連勝により、予備選の序盤で、ドナルド・トランプ候補の勝利が見えてきました。勿論、ヘイリー候補は当面選挙戦を継続し、「トランプ有罪判決で世論が一気に離反した場合」に備えています。ヘイリー陣営はまだ資金もあるようです。

ですが、ここまでの結果、そして全国レベルの世論調査等を見ても、どうやらトランプの優位は圧倒的なようで、これは予想外に早い展開となっています。

ここへ来て、ヘイリー推しであった大口の献金者もトランプ勝利への「賭け金」を積み始めました。また、NYタイムスなどの見解では、2016年や2020年の選挙と比較すると、トランプ支持が高学歴者にも浸透しているそうです。

その結果として、徐々にではありますが、興味深い現象が2つ起きています。

米共和党内は「寄らばトランプの陰」状態

まず、共和党内の動きですが、議会の共和党議員団はとにかく11月に大統領選と重なる巨大な同時選挙により、上院の3分の1、下院の全議席が改選になります。

そこで、特に下院の場合に共和党として次も当選したいと思う議員は、余程の都市型選挙区でない限りは一斉にトランプ支持に回っています。

これはもう、制度が生み出した必然というしかありません。まず、11月の選挙で保守票の多くがトランプに流れるとすれば、同時に投票する下院議員の改選選挙で、その議員が「共和党だが穏健派でアンチトランプ」だと、落選してしまう可能性があります。

それ以前の問題として、そんな「アンチトランプ議員」が共和党の候補になっては困るということで、トランプ陣営は夏場の予備選でその議員を次の選挙の候補の座から引きずり降ろしてしまうでしょう。

過去に2016、18、20、22と4回の下院議員選挙ではこのような動きが繰り返されてきています。それでも、多くの共和党議員はトランプを認めずに選挙に通ってきたわけですが、今回はここまでトランプ支持が浸透している中では、もう限界というわけです。

勝ち馬に乗るというよりも、トランプ票を怒らせると選挙に通らないという危機感があるのです。

冷静に考えれば、共和党も含めた多くの下院議員は、2021年の1月6日に他でもない下院の議場をトランプ派に襲撃されて、命の危険を感じた議員もいるはずです。

にもかかわらず、ここまで広範なトランプ支持があるというのは、とにかく選挙のメカニズムと、この早い時期におけるトランプ支持の広がりということがあると思います。

ライバルも応援団化し「おこぼれ」に虎視眈々

2つ目の現象というのは、トランプに挑戦していた大統領候補たちの動向です。

徹底的にトランプを批判していたクリス・クリスティ前ニュージャージー知事は例外ですが、その他の候補たちは素早く「トランプ応援団」に変身しています。

ヴィヴェク・ラムズワミ(インド系起業家)、ティム・スコット(アフリカ系上院議員)、更には大物であったロン・デサンティス(現職のフロリダ州知事)という顔ぶれがトランプと一緒に演説会に登場しているのです。

勿論、こうした元ライバルたちには野心があるのはミエミエです。トランプ票に知名度を売って2028年に自分が大統領候補として本格参戦する際には支持を得たいとか、あわよくば副大統領候補に指名されればというような「野心」です。

この3人について言えば、そもそも予備選で戦っている時から、トランプ(ずっとTV討論では「不在」でしたが)への批判から逃げ回っていたのですが、今から考えれば先を考えての判断だったわけです。

ということで、議会の共和党議員団の間でも、そしてこの間、大統領候補の予備選を戦ったライバルたちの間でも、トランプ支持は拡大中です。

では、これでトランプ支持が強大なものととなり、いよいよ「2期目の怖いものなしのトランプ」による過激な「破壊活動」が行われていく、だから、世界中が「もしトラ」シナリオに備えてゲームプランを変更しないといけないのかというと、意外とそうでもないという声があります。

この記事の著者・冷泉彰彦さんのメルマガ

Windows95の父・中島聡氏がテスラ株を買い増し。決算で株価急落も「なぜ私が強気なのか解説します」長期保有一択の根拠は?

「『次のGAFA候補はどれか?』という質問がしばしば来るが、現時点では Tesla が1番の候補だと思う」――そう語るのは、Windows95を設計した日本人として知られる中島聡さん。Microsoft出身の中島さんはエンジニアとしての知見を活かし、これまでにGoogle、Amazon、Facebook(Meta)、Appleなどの急成長企業にいち早く投資。近年急騰したNvidiaの株式も2014年から買い始めていました(メルマガ2020年7月17日号参照)。今回は、そんな長期投資家としての顔も持つ中島さんが、Teslaの決算内容と将来性を詳しく考察します。(メルマガ『週刊 Life is beautiful』より)
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題「Teslaの決算」

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

テスラの長期的な将来性に私が「強気」な理由

Teslaの決算が発表され、Teslaの株が大幅に下落しました。

私はTesla株の長期保有者なので、この手の短期的な乱高下は慣れており、普段は無視するのですが、今回の下げは流石に大きかったので、買い増しをしました。

こんな時に株を買い増しすることを「落ちるナイフを掴むよう」と表現する人もいますが、なぜ私が長期的に強気なのかも含めて解説します。

ちなみに、決算の結果を一目で見るには、App Economy Insitesのインフォグラフィックスが素晴らしいので、是非とも活用してください。

2023年度全体で見ると、売り上げは$96.8billion、利益は$15.0billionで、2022年と比べると、どちらも19%増でした。順調に伸びているとは言え、「目覚ましい伸び」ではありません。

粗利率は18.2%で、自動車業界全体と比べると悪くはありませんが、2021年度(25.3%)、2022年度(25.6%)と比べると大きく下がっています。これは、相次ぐ値下げの影響で、ウォール・ストリートはこれを嫌っています。

トータルの販売台数は、目標を上回る181万台で、2022年と比べると38%増です。素晴らしい筋ですが、Elon Musk自身が数年前に宣言した「平均して毎年50%の伸び」には到達していません。

Teslaにとっての最大の「逆風(head wind)(ウォール・ストリートでは、こんな表現が良く使われます)」は、金利の上昇でした。金利の上昇は、ローンで購入したり、リースする人にとっては、月々の払いが増えることを意味し、それが需要に悪影響を与え、値下げを強いられることになったのです。

太陽光パネルの設置数は、2022年と比べて36%の減少(223MW)となりましたが、蓄電ビジネスの方は125%の伸び(14.7GWh)となりました。

エネルギー・ビジネスの売り上げは、$6.0billion, 2022年度と比べて54%増になり、売り上げ全体に対する比率も、4.8%から6.2%へと増えています。Elon Muskは、以前、蓄電を含めたエネルギー・ビジネスが自動車ビジネスと同等にまで成長しても不思議はないと語りましたが、それにはまだ時間がかかりそうです。

現金もしくは現金に相当する資産は、$4.36billion増えて$29billionになり、新たな工場の設置や、人工知能への投資に十分に潤沢な資金があると言える状態です。

GMやフォードが電気自動車では利益を上げることができず、思い切った増産に踏み切れないのと比べると、大きな違いです。

テスラの株価はなぜ大幅下落したのか?

株価が下がった一番の原因は、Elon Muskが、現在はModel Yが作った波と、2025年後半から市場に投入する新しいモデルが作る波との間にあり、2024年度の成長は鈍いものになる、と宣言したことにあります。

ウォール・ストリートは、短期の数字の上下に敏感に反応するため、「2025年の後半まで成長が期待できないのであれば、今は売りだ」と判断したのだと思います。

四半期ごとに成績を評価される機関投資家にとっては、18ヶ月以上も成長(=株価の上昇)が見込まれない株は、投資の対象にはしにくく、それが株の大量売却を招き、株価の大幅下落を引き起こしたのです。

典型的な反応が、CNBCのJim Cramerの「Teslaは、もはや Magnificent Seven の一因ではない」というコメントです(I officially acknowledge now that there are only six left.)。

Jim Cramerが特に嫌ったのは、Elon Muskが株主としてより多くの議決権を持ちたい、と発言した点です。Elon Muskは大株主ではありますが、Twitterの買収に際してTeslaの株を大量に売却したこともあり、株を13%しか持っていません。Elon Muskは、Teslaはまだ成長過程にあり、特にAIに関して積極的な投資をするべきと考えていますが、13%の議決権では、彼の意見を通すことが難しく、せっかく貯めた現金を自社株買いに使ってしまうような方向に行くことを懸念しているのです。

より多くの議決権をElon Muskに与えるには、Googleのようにより多くの議決権が付いた株をElon Muskに発行することですが、Jim Cramerはこのアイデアに強い懸念を示したのです。

Elon Muskがより多くの議決権を持つべきかどうかに関しては、株主の間でも意見が分かれるところだと思います。Teslaが普通の会社であれば、自社株買いや配当により、株主に利益を還元するのも当然ですが、TeslaはElon Muskとは切ってもきれない関係にある会社であると見ている(私のような)株主にとっては、Elon Muskにより多くの議決権を持たせ、彼のビジョンに基づいた、長期的な展望の投資をしてもらうことが好ましいのです。

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米兵3名が「ムダ死に」の不幸。それでも米軍が中東に居座り続ける理由

1月28日、親イラン武装勢力によるヨルダンの米軍拠点への攻撃で、米兵3人が死亡。ガザでの虐殺を止めようとしないイスラエルを支持する米国への、親イラン武装勢力からの報復と警告と見られますが、ジャーナリストの高野孟さんは米兵の死を「不幸な無駄死に」とします。なぜそう判断するのでしょうか。高野さんはメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』で今回、このように見る理由を解説するとともに、今後は中東地域のみならず日本を含む東アジアでも、過剰な米軍プレゼンスの見直しが起こるとの予測を記しています。

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2024年2月5日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

なぜ米兵3名はヨルダンで戦死しなければならなかったのか

ヨルダンのシリア・イラクとの国境近くの米軍前哨基地で1月28日、イラン系武装組織によると見られるドローン攻撃で3人の米兵が死亡した件で、日本のマスコミは、さあ米バイデン大統領はイランに報復攻撃をするか否かといった煽情的な憶測に走っていて、そもそもどうしてそんなところに米軍基地が置かれていてどんな仕事をしているのかという背景を説明しようとしていない。

それに、米国とイランは共通の敵であるISIS撲滅のために情報交換を含めて密かな協力関係にあるので、このことで両国が戦争になるかなどと思うこと自体、浅薄極まりない。ただ米国内ではバイデンへの「弱腰批判」が出て選挙にマイナスなので、イラン系武装組織に対する象徴的な報復作戦は実施した。

3名が戦死した「タワー22」という基地の任務

米リベラル系シンクタンク=クインシー研究所の「責任ある国政」サイト29日付などが伝えるところでは、「タワー22」という名称のこの基地には350人の米空軍および陸軍の兵員が勤務し、主にイラク国内に残存するISIS勢力を根絶する任務にあたっている。日曜日の攻撃によって3人の死者のほか少なくとも34人の負傷者が出た。

今のところ何者の何のための仕業かははっきり分かっていないが、10月7日のガザ戦争勃発以来、米軍の在イラク基地に駐在する計900人の米軍部隊と在シリアの同じく計2,500人に対しては、それぞれ約60回と90回のロケット、ドローン、ミサイルなどによる攻撃が行われており、それらはイスラエル軍によるガザでの大虐殺を(屁っ放り腰ながら)米国が支持していることに対する報復と警告のためであることは疑いない。今回の在ヨルダン基地への攻撃もそれと同列のものと考えられている。

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台湾人も標的に。トランプ返り咲きで復活するスパイ狩りの無法

今年11月のアメリカ大統領選挙で、再選の可能性が高いとも言われるトランプ前大統領。返り咲きとなればこれまで以上の中国への強硬姿勢を取るとの見方もありますが、その「悪影響」は中国のみに止まらないようです。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では、著者で多くの中国関連書籍を執筆している拓殖大学教授の富坂聰さんが、トランプ再選で復活するとされる「チャイナ・イニシアチブ」について詳しく解説。その苛烈な「スパイ狩り」の手口を紹介するとともに、世界に与えるダメージを考察しています。

トランプ人気が吹き荒れるなか、習政権が懸念する「中国人スパイ」取り締まり強化の復活

イスラム武装組織・ハマスとの交渉のためイスラエルのモサドやエジプトの情報機関と協力し奔走する米CIAのウィリアム・バーンズ長官。そのバーンズの寄稿が話題となっている。

米外交専門誌『フォーリン・アフェアーズ』(電子版)に掲載され、今月2日に様々なメディアが取り上げた。その目玉は、「中国対策予算を2年間で2倍以上にした」と明らかにしたことだ。

ここ数年のトレンドを考えれば、とりたてて騒ぐ内容でもないが、「中国」と名が付けば予算の獲得がいとも簡単にできる現実が透けて見えて興味深い。

共同通信は2日付の記事で、バーンズが「中国に関する情報の収集や分析に注力し、中国語を話せる人材の登用や育成を進めている」(1月30日の記事)と報じたが、これも意味深だ。

一つには中国側がアメリカのスパイ網を一掃したとされる問題への対応のためだと考えられるが、一方では純粋に「中国が見えていない」ことへの対処もあるのだろう。どの国も中国批判に躍起だが、その一々があまり的外れで攻撃される中国側を戸惑わせている。

いずれにせよ中国へのスパイ疑惑がより強まるという話だ。思い出されるのは2018年、トランプ政権下で始まった「チャイナ・イニシアチブ」である。

チャイナ・イニシアチブとはトランプ政権の対中強硬策の目玉であり、ジェフ・セッションズ司法長官(当時)が音頭を取りスタートさせた、ある種の「スパイ狩り」だ。

背景には、ドナルド・トランプが反中国・反共産主義を掲げて大統領選挙戦を展開したことがある。「中国が我々の国をレイプするのを許し続けるわけにはいかない」というトランプの発言は有名だ。またマール・ア・ラーゴで開いた非公開の夕食会では、企業幹部の一団に「この国にやってくる(中国人)学生のほとんどがスパイだ」と語ったという逸話も残る。

そのトランプが再び大統領候補となる可能性を高めたことでチャイナ・イニシアチブの復活が危ぶまれている。中国にとっては頭の痛い問題だ。

だが、これも単純な話ではない。というのも中国の懸念は主に、アメリカが中国人スパイの摘発に力を入れることに向けられるのではなく、その手法にあるからだ。

世界の二大経済大国が鎬を削れば、当然のこと相手を探る動きも活発化する。水面下で米中が苛烈な攻防戦を繰り返していることも想像に難くない。

企業の機密を摂取する産業スパイを主眼にしたチャイナ・イニシアチブが、その範囲にとどまらずサイバー攻撃やハッキング、宣伝工作やロビー活動までをターゲットに展開されたのもうなづける。

だが、問題はその攻撃がピンポイントにターゲットを切除するといった優秀な外科医の手際とはならず、広く網をかけて健全な両国間の交流にまでダメージを及ぼしてしまうことにある。

個人レベルでは大量の冤罪を生み出し、大きな枠組みでは通常の経済活動や研究にも大きな影響が避けられなかった。

チャイナ・イニシアチブの失敗については米誌『MIT Technology Review』の「混乱する米国の対中強硬策、チャイナ・イニシアチブのお粗末な実態」(2022年1月18日)に詳しい。

この記事の著者・富坂聰さんのメルマガ

武田邦彦氏が嘆息。自民の裏金問題さえマトモに報じられぬ日本メディアの醜態

数千万円の裏金を懐にしても罪に問われることのない政治家と、彼らをとことん追求することもない大手メディア。そんな人間に支配された日本に住む国民は、すっかり道徳心を失ってしまっているようです。今回のメルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』では中部大学元教授の武田邦彦さんが、日本社会の倫理を崩壊させた政治家とマスコミを厳しく糾弾。その上で、彼らが作り上げた「心を持たない人間」が、日本に大きな打撃を与えることになると断言しています。

上から崩れた日本の社会 法務大臣の犯罪が意味したもの

日本社会に影響を与えている政治家たちが犯した犯罪

2021年、河井元法務大臣は、汚職が露見したのち3年の捜査や起訴のあと、実刑判決を受けて収監された。現職の法務大臣が「選挙区なら誰でも知っているというほどの犯罪を犯し、衆議院議員を務め、その後逮捕されるということが日本社会で起こっている。

でも、その社会的な反応は鈍かった。政界や文化人などは追及が中途半端であったし、NHKをはじめとしたメディアの報道も緩かった。「政治家に犯罪はつきものだ」という現代日本の社会崩壊を絵にしたような事件だった。

「法務大臣の犯罪、逮捕、実刑判決」ということが日本の崩壊にどう繋がっているのかもわからない社会に私たちはいる。

メディアが犯罪者を助けているのは、河井元法務大臣の事件ばかりではない。今回の自民党の裏金問題にしても、メディアの事実報道は極めて弱い。その結果としてこの「まぐまぐ」のような良心的なメディアがネットで活躍をしているのだが、視聴者数はNHKより少ないという状態こそが日本の現状である。

自民党の裏金問題というのは、「不法な金で党の結束を図り、利害を一致させている」という現在の日本社会の倫理崩壊を示している。自民党は不法の金を互いに保有し、互いにそれで行動を縛り、序列を決めているが故に、固い団結を誇っている。まるで江戸時代の反社会団体と同じ構造である。

でもそれは日本社会を反映しているとも言える。ジャニーズ問題は、明らかになってみると、明確な反社会団体であった。そしてそれはNHKをはじめ全ての大メディアが知っていたのに、そのメンバーを公共放送や大新聞に出し、その考えや行動を知らせ、かつ人の心を左右するアイドルにまで押し上げた。なんということだろう!

著者自身のことと比較しようとするのでもないし、著者の名誉を守ろうというものでもない。著者が少しの失言をすると、メディアは一斉に私をバッシングして、メディアに出ることができないようにする。表面上は「少しの間違いも許さない!」という態度をとりながら、ジャニーズのメンバーを長く使ってアイドルにした理由はただ一つ、「自分が儲かれば良い、そのために善人のふりをする」ということだ。

この記事の著者・武田邦彦さんのメルマガ

松本人志を擁護する“女性上納芸人”動画に「問題はそこちゃうやろ」と批判の声。松本&吉本「本当の致命傷」が隠蔽工作で“逆に露呈”の皮肉

松本人志(60)の性加害疑惑に関して追撃の手を一切緩めることなく、1月31日配信の電子版では「五の矢」として、性的サービスなど一切ない個室マッサージ店で口淫を強制されたという女性セラピストの生々しい証言を掲載した『週刊文春』。

【関連】松本人志「10人目の被害者」は個室マッサージ店で“口淫強制”か。ついに警察沙汰で追い詰められた「裸の王様」、文春砲が温存中の“爆弾級大ネタ”が近日炸裂も

その6日前の25日には炸裂する文春砲に乗るような形で、講談社の『フライデーデジタル』が新たなスクープショットとして「女性ウマ乗り写真」を含む記事を配信し大きな話題となった。

【関連】スクープ!「上に乗ってもらうのが好きなんや」 松本人志「乱痴気飲み会ウマ乗り写真」を独占入手!

同記事によると、お笑いコンビ「クロスバー直撃の渡邊センス(40)から主役の名前が明かされないVIP飲み会」の誘いを受けた女性A子さんが友人B子さんと2人で大阪の高級ホテルに向かったところ、そこには松本とたむらけんじ(50)が待ち受けていたとしている。

そんな記事の内容に対して5日、渡邊センスが自身のYouTubeチャンネル「なべチャンネル クロスバー直撃」に、「~これがあの日の出来事~」というタイトルの動画をアップ、猛反論を展開した。

【関連】なべチャンネル クロスバー直撃「~これがあの日の出来事~」

しかし、結果としてはネット上に否定的なポストがあふれる事態に。

《いや、問題はそこちゃうやろ》

《話をすり替えるなよ》

《論点ずれてないか?》

渡邊は何を間違えてしまったというのだろうか?

自ら「アテンド」の証拠を上げてしまった渡邊センス

渡邊センスは動画で、『フライデー』の記事コピーを手にし、件の飲み会を巡るA子さんとのLINE画像を「証拠」として画面に示しつつ主に以下の3点についての反論を繰り広げている。

まず否定したのは、A子さんに対して「彼からVIPとの飲み会があるからと誘われ、連れて来る女の子の写真を送ってほしいと言われたので、友人のB子の写真を送ったところ、かわいいしこのコで大丈夫との返事がありました」との記事の記述。

これに渡邊センスは、A子さんとのLINEにそのようなやり取りがなかったとして全否定。しかしながらこれにはSNS上に

《LINEのやり取りって簡単に削除できるよね》

と身も蓋もない、しかしながら渡邊センスの「反論のキモ」の根底を覆すような投稿が多数寄せられている。さらに読み上げられたLINEの会話の中の

「(飲み会に)誰か友達とこれたりとかはしないよね?」

との部分に着目したネットユーザーからは、

《これアテンドの証拠になっちゃってるんじゃない?》

と、渡邊センスの“失策”を指摘する声も上がった。

「性的行為に及ぶことができるかと念入りに確認していた」への反論は?

次に渡邊センスが否定したのは、高級ホテルに出向く前にA子さんらと交流した居酒屋で、初対面のB子さんに対して「そういうことはできるんやんなあ」と、念入りに松本と「性的行為」に及ぶことができるかを確認していたという部分。

これに対して渡邊センスはやはりLINEの「22時23分にリッツカールトンの下で合流した」と読めるやり取りを示し、そもそも居酒屋には行っておらず、行ってもいない居酒屋でそのような会話などしようもないと語気を荒げて「これ嘘」とした。

しかしこれに対してもやはりLINEそのものの信憑性を疑問視する書き込みがSNSにポストされるとともに、

《証言者の勘違いで「居酒屋じゃなくてホテルのエントランスの話でした」となったら言い逃れできないよねこれ》

という冷静なツッコミも。さらにこれとて、渡邊センスの「アテンド疑惑」を打ち消すものではない。

「馬乗り写真」はフェイクなのか

渡邊が最後に否定したのは、B子さんをホテルに残して半ば強制的に帰宅させられたA子さんに松本から電話が入り、ホテルに戻ったA子さんと松本、そしてB子さんが3人で飲み直し、その席で松本に馬乗りになったB子さんの写真をA子さんが撮影した、という箇所。

これについてもB子さんを残しホテルから強制的に帰宅させられたA子さんがその後、渡邊センスの部屋に泊まっていたという証拠LINEを画面に向けて見せ、写真が撮られたという時間にA子さんがホテルにいたはずがないと断言。

これについて50代の男性テレビ関係者は次のように話す。

「だから何?というのが正直な感想です(笑)。ネットユーザーの『LINEなんて削除しちゃえば自分の画面なんてどうにでもできる』というポストもごもっともですし、最初の2つの否定にしてもすべて渡邊センスさんの自己保身と言いましょうか。松本さんがB子さんと“不倫行為”をしていたことは何ひとつ否定していませんし、大先輩芸人の待つホテルに女性2人を連れて行ったのは事実ですからね」

さらに男性はこう続ける。

「渡邊センスさんのこの3つ目の否定が本当であるならば、あの“馬乗り写真”は誰が撮ったのかということですよね。もっと言えば“フェイク”だったということになるのでしょうか。それはさすがに無理がないでしょうかね」

身体に吸収されにくい「カルシウム」を摂る方法は?ヒント:ビタミンDと一緒に

牛乳や魚で摂れるカルシウムですが、どうやら「骨にいい」だけではないようです。今回の無料メルマガ『美容と健康ひとくちメモ』では、そんなカルシウムの「良い摂り方」についてご紹介しています。

骨にいいだけではない!

カルシウムには、皮膚を厚く丈夫にし、かつキメ細かくして、保水成分の働きを助ける作用があり、まさにうるおいを保つ「サポート栄養素」といえるそう。

しかし、体に吸収されにくい性質を持っているため、吸収を手助けしてくれるビタミンDと一緒に摂ることが望ましいそうで、ビタミンDを摂取する基本は食品からですが、外に出て日光を浴びる事で、一日の必要量の半分近くをまかなう事ができるらしいです。

次に毎日の食事。市販されているサプリメントでも補えますが、しらす、大根、小松菜などを、ビタミンDの多い食品のサンマ、サバ、ブリ、シイタケ、マイタケなどと一緒に摂ると、生活習慣病の予防にも繋がり、脳や筋肉を動かすパワーが増し、イライラしたり、不安になったりがなくなるそう。

正しい食生活をキープする事が、私たちの体の健康維持にとって、第一条件なのですね。

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