球磨川の氾濫現場に現れる迷惑ユーチューバーにネット怒りの声

九州や長野県、岐阜県などで豪雨が続き、川の氾濫や土砂災害が広範囲で起きている。引き続き、大気の状態は不安定で、気象庁が警戒を呼び掛けている中、甚大な被害をもたらした熊本県の球磨川周辺に迷惑なユーチューバーたちが現れているとSNSで話題となっている。

球磨川の氾濫の様子を撮影する迷惑ユーチューバー

実際にYouTubeで球磨川を検索してみると、テレビ局や新聞社などの動画が多数アップされている中、一般の人たちが投稿した動画も多く出てくる。そのほとんどはスマートフォンで撮影されたもので、球磨川周辺の現状を純粋に伝えようとしているのかもしれない。

しかし、それらの中には、広告付きで公開している動画を複数確認することができた。映像が流れている間、画面の中にずっとチャンネル登録を促している動画さえある。

今回の記録的な大雨で熊本県を中心に59人が死亡し、4人が心肺停止、16人が行方不明となっている(9日現在)。被災者が避難所生活を強いられる中、町や村は土砂で覆われ、復旧するまでどれだけの日数がかかるかさえわからない。現地を訪れるユーチューバーたちは動画を撮影するより、もっと他にできることがあるはずだ。

Twitterの反応

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

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JR東日本の新幹線が半額に!値下げ戦略で旅の需要喚起なるか?

JR東日本は東北や北陸など全方面の新幹線で、運賃と料金を半額にするキャンペーンを実施すると発表した。利用期間は8月20日(木)から2021年3月31日(水)まで。新型コロナウイルスの影響で減少する需要の回復に向けて行われるという。

JR東日本_新幹線半額①

image by: JR東日本公式サイト

JR東日本の全方面の新幹線が半額に

JR東日本管内の新幹線(東北・上越・秋田・山形・北陸)を対象に、運賃と料金が期間中は半額になるというから、かなりお得なキャンペーンだ。

例えば、東京から北海道まで行くことができる「はやぶさ」は、東京⇔盛岡間が7400円に、東京⇔新函館北斗間が1万1610円となる。通常料金はこれの2倍なので、東京⇔新函館北斗間は1万1620円もお得になる計算だ。

他にも、「こまち」東京⇔秋田間は8950円、「つばさ」東京⇔山形間は5660円、「やまびこ」東京⇔福島間は4450円、「とき」東京⇔新潟は間5280円、「あさま」東京⇔長野間4060円、「かがやき」東京⇔金沢間は7090円などとなっている(いずれも大人1名・片道利用)。

また、各新幹線だけではなく、在来線特急もこのキャンペーン対象になるため、新宿(都区内)と松本を結ぶ「あずさ」、品川(都区内)と仙台(市内)を結ぶ「ひたち」、東京(山手線内)と安房鴨川を結ぶ「わかしお」なども運賃と料金が半額になる。

JR東日本_新幹線半額②

image by: JR東日本公式サイト

お得なキャンペーンだが注意点も

これだけ聞けばお得なことしかないこのキャンペーンだが、いくつか注意が必要だ。商品は全てインターネット申し込み限定となり、JR東日本の予約サービス「えきねっと」で販売される。窓口などでは購入することができない。期間もお盆明けの8月20日(木)からとなっている。

また、対象の新幹線と在来線特急はJR東日本管内となるので、JR東海管轄の「東海道新幹線」はキャンペーンの対象外となるため要注意。

いずれも座席数に制限はあるが、お得なことは間違いない。販売期間は乗車日の1か月前午前10時から20日前午前1時40分までとなっている。

ネット上ではさまざまな反応

JR東日本のこの発表を受け、SNS上では早くも反応を示している。「めっちゃお得」「旅に行きたい」という声が上がる一方、「まだ行けないかな」「新幹線は換気が心配」など、旅行には慎重な意見も多いようだ。

source : JR東日本

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気象予報士が恐れた現実。予測不能な「集中豪雨」が頻発するワケ

ここ数年、梅雨の末期に日本を襲う集中豪雨が、今年も各地に甚大な被害をもたらしています。なぜこのような異常と言っても過言ではない自然災害が、ここまで頻発するようになってしまったのでしょうか。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では、「ニュースステーション」に気象予報士として出演していた健康社会学者の河合薫さんが、豪雨発生のメカニズムを解説するとともに、被害を最小限にとどめるため我々が日頃からしておくべきことを記しています。

プロフィール:河合薫(かわい・かおる)
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

予測不能な豪雨時代到来か

誰もが心配していたことが、現実になってしまいました。

熊本県南部の豪雨による川の氾濫で、熊本県球磨村の特別養護老人ホーム千寿園が水没。心肺停止で見つかっていた入所者の方たちが次々と亡くなり、死者は計49人にものぼり、人吉市や芦北町などからも痛ましい報告が相次いでいます。

この時間も、連絡が取れない方、孤立している方、避難所に避難されている方、浸水した家の片付けに追われている方など、被害は九州全土から中国・中部地方に広がっています。

おじいちゃんやおばあちゃんが、抱きかかえられて救助される様子がテレビで繰り返し映し出されていました。…なんかかわいそうで、痛ましくて、怖かったでしょうし、苦しかったでしょうし…。もっと事前にどうにかできなかったのか?胸が痛みます。

集中豪雨による被害は気象災害の中でも、「事前」に避難するのが極めて難しく、それを可能にするために観測網を整備したり、気象予報の精度をあげる取り組みがこれまで行われてきました。

しかし、現実は人の技術が自然の猛威を超えることは不可能です。

どんなに優れたタイムライン(時系列でいつ・どのような防災行動を・誰が行うかをまとめた防災計画)を作成していても、自然はときに、想定を超える暴れ方をします。

「昔から水害に襲われてきた地域だけど…こんなことは初めて」という声が、災害が起こるたびに聞かれるのもそのためです。

とりわけこの20年で予測が難しくなっているのが、「積乱雲」という豪雨を降らせる雲の発生回数です。かつては2~3時間警戒すればおさまっていた積乱雲が、何時間にもわたり繰り返し発生し、被害を拡大させているのです。

「線上降水帯」という言葉を、今回の豪雨を伝える際に気象予報士たちが使っていましたが、この「線上」に発生するのが雲10種の中で、もっとも気性が荒く、被害をもらたす積乱雲です。

積乱雲は、ゲリラ豪雨、集中豪雨に加え、雷や突風、竜巻、などをもたらします。通常は発生したのち、1時間ほどで消滅するのですが、積乱雲同士がくっつき「巨大な積乱雲」に発達し、何時間も豪雨を降らせたり、今回のようにいつまでも「発生、豪雨、消滅」をくりかえしたりする傾向が1990年代から世界中で確認されるようになってきました。

気象庁の観測によれば、1時間に50ミリ以上の豪雨は、30年で1.4倍に増加。80ミリ以上では1.7倍も多くなりました。雲が発達するには、雲を作る水=海水が必要ですが、海水温が高くなればなるほど空気中の水蒸気が増える。上空との温度差があればあるほど、雲は発達する。

つまり、下から上まで「真夏」になる8月より、下と上で温度差のある6~7月、9~10月の方が雲は発達しやすいのです。特に、最近は温暖化の影響で海水温が高い傾向が認められています。

限りなくゼロに近い公約達成。それでも小池知事が圧勝した裏事情

過去最多となる22人が出馬するものの、結果は大方の予想通り小池百合子氏の圧勝に終わった2020年東京都知事選。公約をほとんど達成できなかった小池氏が、歴代2位となる366万票を獲得できた要因はどこにあるのでしょうか。メルマガ『きっこのメルマガ』を発行する人気ブロガーのきっこさんが、その「裏事情」を考察しています。

小池百合子圧勝の裏事情

7月5日(日)投開票の東京都知事選は、午後8時になった瞬間に現職の小池百合子に当確が出るという、大方の予想通りの残念な結果に終わりました。投票率は55.00%で2016年の前回より4.73ポイント下落、これも大方の予想通リでした。

投票率が上がると、現職側、与党側に不利に働くため、小池百合子は新型コロナを理由に街頭演説や公開討論は一切行なわず、できるだけ都知事選を盛り上げないように徹しました。その上で、連日のように新型コロナの会見をして、テレビで自分の顔を売り続けるという姑息な作戦が、そのまま結果に繋がりました。

今回の都知事選には過去最多の22人が立候補しましたが、得票数が総投票数の10%に届かずに供託金300万円を没収されてしまったのは5位以下の18人でした。めでたく供託金が返還された上位4人の得票数は、以下です。

小池百合子 366万1,371票
宇都宮健児 84万4,151票
山本太郎  65万7,277票
小野泰輔  61万2,530票

この得票数だけを見ると、小池百合子の圧勝です。何しろ2位と3位と4位の得票を足しても150万票以上も負けているのですから。さらに言えば、小池百合子以外の21人の候補者の得票をすべて足しても、小池百合子1人にまったく歯が立たなかったのです。ここで、小池百合子が初当選した前回2016年の供託金を没収されなかった上位3人の得票数を見てみましょう。

小池百合子 291万2,628票
増田寛也  179万3,453票
鳥越俊太郎 134万6103票

単純に小池百合子の得票数だけを見ると、今回は75万票も上積みしています。この4年間で、公約を1つも達成できなかったばかりか、築地の移転問題でも東京五輪でも新型コロナ対策でも、常に八方美人的な対応で都民を煙に巻いて来たのですから、得票率が下がることはあっても上がることなど考えられない。普通はそう思います。しかし、小池百合子は成果がゼロなのに、安倍晋三首相と同様の「やってる感」というイメージだけで、75万票も上積みしたのです。

そのカラクリは、自公政権の動きです。前回は、自民党、公明党、日本のこころを大切にする党が増田寛也を推薦したたため、自民党支持者や創価学会員だけでなく日本維新の会の支持者も増田寛也に投票し、179万票も得票して2位になりました。しかし、自民党は今回、小池百合子に勝てそうな候補者を擁立できなかったため、表向きは「自由投票」と言いながらも、水面下では二階俊博の部下の小池百合子への投票を組織的に呼び掛けたのです。

ですから、本来であれば、前回増田寛也が得票した179万票がそのまま小池百合子に上積みされていたかもしれないのです。そうなると470万票、2012年の猪瀬直樹の433万8,936票を超える歴代1位の記録でした。しかし、実際の結果は366万票、100万票以上も少なかったのです。これは、前回増田寛也に投票した有権者のうちの相当数が、小池百合子を嫌って日本維新の会が推薦した小野泰輔に投票したり、差別思想を持つ人が5位の桜井誠に投票したのだと思います。

一方、リベラル左派勢はと言えば、前回は鳥越俊太郎1本にまとめる力が働き、宇都宮健児は立憲民主と共産によって出馬を断念させられました。そのため、取りあえずはリベラル票がまとまり、鳥越俊太郎は134万票を得票することができました。しかし今回は、先に出馬を表明していた宇都宮健児のところに、あとから山本太郎が出馬を表明したため、宇都宮健児は譲りませんでした。

結果、前回鳥越俊太郎が得票した134万票は、宇都宮健児と山本太郎が2人で分け合う形となり、どちらも100万票にも届かずに、小池百合子のひとり勝ちをさらに印象づけることとなってしまったのです。たとえ負けたとしても、リベラル左派勢が統一候補を擁立し、2位で150万票を得票していたら、次への大きなステップになりえたはずですから、本当に残念です。

東大タレントも母になって驚いた、子育てにまつわる17の不思議

2019年の出生数は過去最少の86万5,234人で、出生率1.36であったと厚生労働省が発表しました。出生率は2006年から上昇傾向が続いていましたが、16年から4年連続での低下となりました。少子化は深刻な状況にあるようです。そんな中、今年出産をし、一児の母となったのが、メルマガ『木村美紀が明かす家庭教育の秘策』の著者で東大タレントの木村美紀さん。赤ちゃんが生まれ、母になった木村さんは、子育てをしていく中でさまざまな発見があったと言います。

子育ては不思議がいっぱい。自分の成長にもつながる。

今回のメルマガでは、我が子は生後0か月で、どんなことをしていたか?赤ちゃんの不思議な行動や驚きの力とは?!」をテーマにお送りしたいと思います。

(1)生後すぐ舌をペロペロ何度も出す

出産当日、オギャーと元気よく産声をあげながらこの世に誕生した、生後すぐの赤ちゃんは、舌をペロペロ何度も出していました。助産師の方から、きっと母乳をほしがっているサインだろうと言われて、母子同室になってから胸を見せたら、そのとたんに一瞬で吸う場所を見つけて、赤ちゃんはものすごい勢いでパクっとくわえて、モグモグと口をリズミカルに動かしながら吸ってくれました。

母乳を飲む方法を誰からも教わっていないのに上手に吸ってくれて、お腹の中で練習してくれていたのかもしれないと思って感動でした。

(2)出産前から、吸いダコができるくらい、おしゃぶりの練習をする

生まれた日に手を見ていたら気付いたのですが、両手の親指付け根あたりに、皮が丸くむけていて、吸いダコができていました。医者や助産師の方々に聞いてみたら、おそらくお腹にいる時から、おしゃぶりの練習をしていて、自分の両手を吸っていたと考えられる、とのことでした。

かさぶたになって治るはずなので、自然に放置して経過をみるのが良いと言われ、様子を見ていたら、生後10日くらいで、吸いダコのかさぶたがとれて、かさぶたがとれた後は、跡形もなくきれいになって、特に問題はなく、跡もまったく残らなかったので安心しました。

お腹の中にいるときから一生懸命になって練習してくれていたなんて、その健気さを思うと感激で、すごいな~と感心して、「がんばってくれていて、ありがとう!!」と思いました。

(3)母親には区別できるような泣き声を出す

私がお世話になった病院では、助産師の方々が常駐している新生児室で赤ちゃんを見てもらうことができます。私自身がお風呂に入っている間や、診察を受けるときなど、私も新生児室に赤ちゃんを預ける時間がありました。

出産日の翌日、新生児室に行くと10人以上の赤ちゃんがいて、新生児の泣き声が聞こえてくるのですが、自分の赤ちゃんの泣き声はすぐ分かって、赤ちゃんの泣き声がすぐに聞き分けられるようになりました。

我が子は「ふぎゃぁ~ふぎゃぁ~」とかわいらしい泣き声を出していました。生まれてから繰り返し聞くうちに、すぐ泣き声が分かるようになって、寝ている最中でも、泣けばすぐぱっと起きる体になっているし、本能的に我が子の泣き声が判別できるようになっていて、母子のつながりの強さを実感しました。

(4)母乳もミルクも口に入れたらゴクゴク飲む

我が子は、母乳もミルクもまったく拒否することなく、飲まなかったということが一度もありませんでした。口に入れたらゴクゴク元気によく飲んでくれました。基本的には母乳を飲ませる方法で育てています。

母乳やミルクの飲ませ方は、病院によっても方針がありますし、母子の状況によってもそれぞれ変わることと思いますので、ここでは、私が入院中に教えて頂いた方法をご紹介します。

母乳量の測定は、赤ちゃん用の体重計にシートを敷き、服を着たまま赤ちゃんを体重計にのせて、授乳前後の体重差から母乳量を求めるという方法でした。

4~5日目の母乳量が1回20mL程度なら十分量で、今後増えていくので、退院後は完全母乳でもOKだと言われました。体重を増やすために毎日コンスタントにミルクは飲まなくてよく、ミルクをおまもりがわりにするイメージでいきましょう、とのことでした。

起きて寝ない時限定でミルクをあげるのがよく、活気の出る夜に、ぐずって寝ない時や、左10分+右10分の母乳をあげてもまだ吸えそうな時に限り、1回30~40 mLのミルクを1~2回(深夜12時+朝方)飲ませてください。場合によっては、量を調節してもよいでしょう。そのような方向でいきましょう、と入院中は指導して頂きました。

ミルクの場合、生後10日~2週間までは1回量を〔生後日数×10 mL〕とし、1回量は1日で10 mLずつ増やしていくそうで、生後4日なら1回量 40 mL という計算になります。この1回量は3時間で次のミルクを与える程度の量であり、ミルクを与える回数は1日8回程度が望ましいとのことでした。

生後12日~2週間以降は、1回量は横ばいで、完全ミルクの場合は、1回100~120 mLを一日8回程度までが目安。
赤ちゃんの胃で消化できるのは、ミルク90 mL程度なので、1回量は頭打ちで増やし過ぎないようにとのことでした。

母乳+ミルクの1回量は、今の体重[ kg ]×25 g が目安。例えば、2.87 kg の赤ちゃんの場合は、2.87 ×25 = 71.75 g なので、計70 mL は飲める。多くても、2.87 ×30 = 86.1 g なので、計86 mL は飲める。 というふうに計算するのだそうです。

赤ちゃんの体は小さいので、こんなにも繊細で、細かく量を調整していくのものなのだと驚きました。母乳やミルクの飲ませ方は、十人十色なので、どの方法がよいというわけではなく、一人一人にあった方法を探せたらいいですね。

親による「答え泥棒」は要注意。考える力を育てるサポート法とは

何でもすぐに答えを知りたがる。学習意欲や好奇心が旺盛なようにも感じますが、答えを聞く前に自分自身で答えを導こうとしたかという点に親は注意を払う必要があるようです。メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』著者の柳川由紀さんは、常に正解を求められる学校教育が子どもの「思考停止」を招くと指摘。子どもの「考える力」を伸ばすためには、親のサポートが必要で、どんなことに注意をしたらいいか伝えています。

考える力が無いと淘汰される!?

Question

shitumon

息子は何でもすぐに聞いてきます。自分で調べるとか、考えるということをしません。ちゃんと調べてごらん、とか考えてみたら?と促しても一向に変わりません。

考える力が無いのかもしれず、この先、人の言いなりになったり、振り回されたりしないか心配です。(小学6年男子のお母様より)

柳川さんからの回答

調べてごらん、考えてみたら?と促すことはとても大切です。日本の社会は、幼い頃から正解を求められることが多いのです。授業でも正解以外はすべて「間違い」とされてきますから、常に正解を求める癖がつき、わからないと「間違い」を指摘されたくないので人に頼り、自分で考えることをやめてしまいます。「思考停止」です。子どもがしっかり考えるようになるために、親ができることをお伝えします。

1.正解を与えない

子どもからの質問に、正解や結論を与えるのはやめましょう。すぐ正解を与えたり、結論を出したりすると子どもは「考える」ことをしません。

その癖がつくと、子どもはもう「思考停止」状態で、自分自身が納得する答えを出す力がなくなってしまいます。つまり、「自分という軸がない」状態です。これは、自己肯定感が下がる原因の1つです。

2.指示や命令を変換

よく言ってしまう言葉に「人に聞かないで自分で考えなさい」とか「自分で調べなさい」など、指示や命令があります。これは、叱られた気持ちになるかもしれません。

「質問しただけで叱られる」と、質問すらしなくなります。ですから、子どもから質問されたら、「どうなんだろう?あなたはどう思う?」「それ、調べるにはどうしたらいいんだろう?」と、質問に変換し、子ども自ら考えて動くような癖をつけさせましょう。

3.答え泥棒をやめる

子どもが自分の気持ちや思いを考えているにもかかわらず、親が推し量って「つまり、〇〇ってことでしょう?」などと子どもの気持ちや思いを先取りすることはやめましょう。子どもの「考える力」を奪ってしまっています。

例え時間がかかっても、子どもが自分の気持ちや考えを口にするのを待ちましょう。大人でも、考えがまとまらずに時間がかかることがあるのですから、子どもならばなおさらです。

香港民主化運動リーダーたちに「中国の香港化」を期待する理由

中国は「香港国家安全維持法」を制定・施行するや、すでに多くの活動家を逮捕、拘束し、反中国の動きを封じています。そんななか、雨傘運動を主導した民主化運動のリーダーたちは法律施行前に団体の解散を表明したり国外に出るなど、難を逃れる動きを取りました。こうした行動を西欧流と捉えるのは、軍事アナリストでメルマガ『NEWSを疑え!』を主宰する小川和久さんです。小川さんは天安門事件時に見た上海人とは質の違う彼らの賢さに寄せる期待を綴っています。

香港人の思考は中国的か

香港に対する中国の香港国家安全維持法(国安法)の制定・施行で、民主化運動のリーダーの国外脱出や「撤退」のニュースが伝えられています。

「14年に起きた民主化デモ『雨傘運動』を主導した民主活動家、羅冠聡(らかんそう)氏(26)は2日深夜、SNSに『深刻な身の危険を感じている』と投稿し、既に海外に脱出したことを明らかにした。1日に米下院外交委員会の公聴会にオンラインで出席、中国の習近平指導部を批判し、『光復香港 時代革命!』と叫んだばかりだった。

 

羅氏の行為は、国安法が刑罰の対象とする『中央政府転覆』や『外国勢力との結託』に問われる恐れが浮上していた。羅氏は脱出先を明かしていないが、国際社会を舞台に活動を続ける意向を示した。在香港英総領事館の現地職員だった鄭文傑(ていぶんけつ)氏も1日、英国に政治亡命が認められたことを明かすなど、民主活動家らの海外脱出が続いている」(7月4日付毎日新聞)

流暢な日本語を操り、「民主化運動の女神」と呼ばれてきた周庭(アグネス・チョウ)さんも6月30日、「生きてさえいれば希望はある」というツイートを最後に民主化団体「デモシスト(香港衆志)」の解散を表明しました。デモシストは黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏、羅冠聡氏、周庭さんらによって2016年に結成された香港の代表的な民主化団体です。この動きを見て、私は天安門事件当時のことを思い出さずにはいられませんでした。

1989年6月4日の天安門事件発生の当日、私は上海の復旦大学のゲストハウスに滞在中で、上海市内のバリケードを内側から見た数少ない日本人の一人となりました。6社が支局を置いていた日本のマスコミは、特派員に危険が及ぶのを避けたいという本社の指示で、記者がバリケードの中で取材することを禁じていたからです。

このとき、上海市内のあちこちを上海国際問題研究所のC研究員の案内で歩き回っていた私は、おもしろいことに気づきました。大通りの交通を完全に遮断しているかに見えるバリケードでしたが、なんと、バリケードの両脇が、車一台が通り抜けられる幅だけ空けてあり、自転車を無造作に積んでバリケードの体裁を整えていたのです。そして、公安(警察)の車両が来ると、自転車をどけて通過させ、また自転車を積み上げることを繰り返していました。

私が、「それではバリケードの意味をなさないじゃないか」と言うと、バリケードの傍らで政治集会をしていた何人かが言いました。「上海人は頭を使うからケガをしないのです。北京の連中は頭を使わず、身体で勝負するから死ぬのです」。警察車両をフリーパスで通すのは、頭を使った上海流の「戦術」だと言いたいようでした。

給付金を全額寄付した人はなぜ「辞退」の道を選ばなかったのか?

コロナ禍をきっかけに、これまで以上に寄付やクラウドファンディング等の支援を積極的に行なっているという人が増えているようです。一例として、ヤフーネット募金の「コロナ給付金寄付プロジェクト」には、7月6日時点で3万2千人以上から寄付が寄せられています。メルマガ『8人ばなし』著者の山崎勝義さんは、これをこの国の希望と捉えます。そして、不透明な金の流れを生むさまざまな施策の予算を「定額給付金」として分配した方がよほど民主的であると、持論を展開しています。

給付金と民意のこと

ヤフーネット募金に「コロナ給付金寄付プロジェクト」というのがある。執筆時点(7月6日)での寄付総額は1億3527万4906円、寄付者総数は32200人(ヤフーネット募金のみの集計値)にもなる。日本も捨てたものではない。

一見して分かる通り、32200人かける10万円、イコール寄付総額という訳ではないから、ある人はいくつかの基金等に分散して寄付をし、ある人は必要な分だけ手許に残してあとは寄付をするといった感じなのであろう。もちろん全額そのままという人も多いであろう。いずれにしろこれらの行為は間違いなく善行である。この国には少なくても数万人単位の善人がいるのである。

しかしよくよく考えれば一方で「給付金を辞退する」という選択肢もあった筈である。事務的な手続きを考えればこちらの方がよほど簡単でもあろう。にもかかわらず多くの善人が一旦10万円を受け取り、自分で寄付先をわざわざ探し、そして手放す、というやり方を選んだのである。なぜであろう。

一つは先に述べたような分散寄付や一部寄付という選択肢ができるということがある。これは確かに大きい。だが自分をスルーさせてそのまま満額寄付という人にはこの理由は当てはまらない。

因みにヤフーネット募金の「お金の流れ」(あなたの寄付が支援先に届くまで)を見ると、寄付金引渡の矢印の先には、医療分野助成基金、福祉・教育・子ども分野助成基金、文化・芸術・スポーツ分野助成基金、経営困難に追い込まれた中小企業助成基金の四分野が並んでいる。どれも国が制度としてやっていることである。となれば尚更わざわざ国庫から個人へ金を移動させるのは掛けなくてもいい手間のように思える。

しかし、数万の善人はそうは思わなかったのである。彼らは国に任せておくというのが最悪の使い道と考えたのである。先に挙げた四分野に対する助成も、国が制度として「一応」「形だけ」やっているだけのことだからである。善人はこの国の政府を信用してないのである。見限ったのである。

それも当然である。下手に任せて、またぞろ未だ所在不明のマスクにされてはかなわない。下手に任せて、ダミー会社を通してごっそり電通に持って行かれてはかなわない。「トンネル」企業をくぐって「ブラック」企業とは悪い冗談にもほどがある。

言ってはいけない。せっかくのお客様の買う気を削ぐ「NGワード」

ネット通販全盛のこのご時世、実店舗に足を運んでくださるお客様はショップにとって大切な存在ですが、もしも販売員が購買意欲を削ぐようなワードを使っていたとしたら、自ら「損失」を招いていると言っても過言ではありませんよね。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、「極力使わないようにしたい言葉」とその言い換え方をレクチャーしています。

極力使わないようにしたいワード

先日、原宿という流行発信のエリアの、昔から有名なセレクトショップへ足を運んでみました。個人的にちょっと気になっているアイテムがあったこともあり、いわゆる「目的買い」と呼ばれるようなニーズでお店に入りました。

スタッフの方がいらっしゃったので、「〇〇はまだ置いていますか?」と聞くと、「こちらにあります」と案内してくれました。さらに、「●色はありますか?」と尋ねると、「こちらですね」と見せてくれたのですが、その時に「サイズが〇〇だけしかないんですよ」と教えてくれました。私のジャストサイズではないサイズしかすでに残っていなかったのです。

この流れだけを見て、特に何も感じない人もいるかもしれません。ただ、個人的にはちょっと気にかかることがあります。それは、「〇〇“だけ”しかない」という言葉です。

以前からずっと言い続けているのですが、「~だけしかない」「~だけのご用意です」みたいな“だけ”という言葉は、あまり使わない方が良いとお伝えしています。その理由は、お客様の購買意欲を削いでしまうからです。

「~だけしかない」というような言葉には、「用意が少ない」「もっと他にあるはずなのに、今はもう残っていない」というようなニュアンスが含まれます。販売員からすれば、他の商品のことを知っているだけに自然と出がちな言葉ですが、お客様からすれば、「え?もっと他にあるの?」「今は用意がないのか」といったネガティブに捉えられやすい言葉でもあると思うのです。

この話をする時に毎回出すのが、色の話です。「他の色はありますか?」とお客様に聞かれて、「黒と白“だけ”なんですよ」「この3色“だけ”なんですよ」という答え方をしてしまう販売員の方は多くいます。ですがこれもお客様からすると、「黒と白“しか”ないのか」「3色“しか”ないのか」という捉え方になってしまう言葉です。

これがもし、「こちらの3色をご用意していますよ」「バイヤーがブランドに合わせてセレクトした黒と白をご用意しております」という言葉になっていたとしたら。「黒と白“しか”ないのか」「3色“しか”ないのか」というようなネガティブな捉え方をする人はあまり多くはなくなりそうですよね。

だからあえて提言したいのですが、お客様に何かを聞かれた時に、「~だけ」という言葉を使うのはできる限り避けておくのはどうでしょうか。ほとんどの場合、「~だけ」という言葉でポジティブに捉えられることはないと感じるからです。

「~だけ」が効果的なのは、在庫が残りわずかで今買っておくことをお勧めしたいような場合。「残りは3点だけです」というような言葉を使う時(あまりお勧めはしませんが)。それと、お客様にその商品を今は買わない方がいいと伝えたい場合です。

これはつまり、商品がきちんと揃っている時にご案内しますから、今焦る必要はないですよと伝えたい場合ですね。「〇〇だけしか今はご用意がないので、あまりお勧めできません。いついつならすべてちゃんとご案内できますよ」というような場合のことです。これが言える人は、めちゃくちゃ接客が上手い人がほとんどなのですけど。

まぁそれは良いとして、ほとんどの場合、「~だけ」という言葉を使っている時は、ネガティブな使い方になっているのではないでしょうか。もし自分が「~だけ」という言葉を使っているとしたら、本当にそのタイミングで使っていいものなのかを意識してみると良いでしょう。お客様への返事の仕方も変わってきますよ。

今日の質問です。

  • 「~だけ」という言葉は、どんな印象をお客様に与えると思いますか?
  • 「~だけ」を使わないとしたら、その場面でどんな言い方ができますか?

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がく然。子供は教師を「心の避難場所」に選ばぬという衝撃の事実

「子供たちは、心の安全基地としては教師を選択しない」。そんな、ある意味衝撃的とも言える論文の内容を紹介しているのは、現役小学校教師の松尾英明さん。松尾さんは今回、自身の無料メルマガ『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術』で、子供たちが誰を「心の安全基地」の対象としているのかを記すとともに、教室で求められる「教師の役割」を考察しています。

教師は子どもの心の安全基地になり得ない

最近の読んだ心理学の論文からの学び。課題で読んだ論文なのだが、これが非常にためになった。次の論文である。

児童期中・後期におけるアタッチメント・ネットワークを構成する成員の検討―児童用アタッチメント機能尺度を作成して―
村上達也 櫻井茂男 教育心理学研究、2014,62,24-37

ちなみにアタッチメントというのは、愛着行動のことである。「恐れや不安の情動がある時に、安全を回復・維持しようとする傾向性」を指す。つまり、危ない時の「避難場所」であり、次へ挑戦する準備のための「安全基地」の役割である。

その第一対象だが、乳幼児期から低学年ぐらいまでは当然「母親」である。もうここ以外存在しないに等しい。

しかしこれが、小4から小6にかけて、友達が第一対象に移っていく。母親は順調に順位を下げて、3番手以降になる。つまり、親ではなく、友達を自分の「避難場所」「安全基地」にしたいと思うようになる。これが、自立に向けた健全で自然な発達の姿である。

さて、この論文を読むとはっきりとわかるのが、子どもにとっての教師の存在である。教師自身は、子どもにとってこの「避難場所」「安全基地」として、どのあたりに位置するのか。

何と、4番手以内にすら入らない(ちなみに他の研究によると、小学校高学年の子どものアタッチメント対象の人数は平均4人程度までである)。アタッチメント対象として教師を選ぶ子どもは、どの年齢においても、ほぼ「0」である。

教師こそが教室の安全・安心を確保する立場だというのに、これはどういうことなのか。

つまり教師の中心的な仕事は、「集団における安全と安心の仕組みづくり」の方なのである。どちらかというと、ある種システムエンジニアリング的であり、環境づくりの仕事の方である。

一方の個人的なアタッチメント対象はあくまで親、友人。職場に例えるなら、社長はリーダーとして集団の方針を示してまとめるのが仕事である。一般的な関係として、上司の立場は、母親でも友人でもない(映画『釣りバカ日誌』のような社長と部下との対等な友人関係も、ないことはないが、例外的である)。

教室で求められる教師の役割は、心の治療役というより、問題解決のための具体的かつ実質的な施策をうつ解決者の役割である。

本音で単なる愚痴や甘えが出せるのは、低学年までは母親、高学年以降は友人である。大人に例えるなら、集団のリーダーである社長に、仕事の愚痴は言えない(「評価者」としての側面をもつのであれば、尚更である)。そういうものである。

「子どもの心に寄り添う」ということは、何よりとても大切である。しかしそれは、どちらかというと教師の側がもつべき姿勢であり、子どもが教師に寄り添うわけでは決してないということである。

教師に求められる役割は、癒し役ではなく、安全・安心の仕組みづくり。子どもの苦しみやニーズを読み取り、具体的な策を次々とうつこと。「いい人」だけではやっていけないというのは、この辺りからもいえそうである。

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