税金先取りで年末に調整する国が支援金先払いで調整しない不合理

休業要請や外出自粛要請により、多くの事業者が喘ぎ苦しんでいます。政府は助成金などの対策を打ち出していますが、申請や審査で支給まで時間がかかり過ぎる問題が生じているようです。この事態を、メルマガ『8人ばなし』著者の山崎勝義さんは、「地獄の沙汰」と表現。「先払いして救ってのちに調整すべき」と声を上げます。山崎さんは、そもそも「お願い」さえすれば従うと、民権を侮っている官権の姿勢にこの国の問題があると指摘しています。

官権とCOVID-19のこと

日本政府が打ち出しているCOVID-19関連の経済支援策は、個人向けのものも法人向けのものも決して手厚いとは言えない。仮に全ての支援金の額を10倍にしたところでその評価は変わらない。見かけ上いくら分厚くなっても「手が届かなければ」「手に渡らなければ」何の意味もないからだ。

今日か明日かといった瀬戸際に立たされている者にしてみれば、申請に手間、審査に時間、修正に手間、再審査に時間、支給は未定…まさに地獄の沙汰である。また表見的には同情を示していても「手続きがどうの、審査がこうの」と言うばかりの役人は地獄の悪鬼にしか見えないことだろう。非常時において日本の官僚形式主義は残酷なまでに融通が利かないのである。

喩えて言うなら、緊急搬送された先で「まずはカウンセリングから始めましょう」と言われているようなものである。こちらの希望はもっと単純で切実である。「命を救ってくれ」ただそれだけ、それだけなのである。

最近、知識人の中に「日本の官権は民権を恐れるあまり大鉈を振るえない」といった内容の発言をする人たちがぽつりぽつり出て来た。仮に近世は無視するにしても近代以降この国の官権の強さは異常である。戦時中は一時的にそれが極大化し顕在化したに過ぎず、その後も現在に至るまで基本的には変わっていない。つまり官権が民権を恐れるなどということは通時的価値観においてあり得ないのである。

故に大鉈を振るわずともお願いさえすれば、お上(=官権)の御威光に国民は皆なびき従うに違いない、と民権を侮っているのである。単にお願いしただけなのだから別段保障(場合によっては補償)する責はないという理屈である。施策として「お願い」は最も無責任な形態なのである。

今批判が殺到している、大阪のパチンコ店のことも実はこの文脈で説明できる。私はこれに関してはパチンコ店の方に理があると考えている(もっとも性懲りもなく集まって来る客に関しては言うまでもなく大いに批判的だが)。店の側に立ってみれば、そんなに言うならきちんと命令してもらいたいというのが本音であろう。命令なら責任は当然発令した側にある。そうなれば何らかの保障とセットになる筈だからだ。

しかしながらそんなことには一切触れず、ただただ「こんなにお願いしているのに」と真綿で首を絞めるようなことをされては店の方も堪らない。パチンコ店の経営事情はよく分からないけれど、仮にスーパーキャッシュフロー経営だとするならば数日の休業でも命取りになるに違いない。禁止されるギリギリまで、やれるところまで、と考えるのは思えば当たり前ではないか。

こういう非常時において、財源がどうのこうのといった議論は成り立たない。財源の財源は畢竟国民が納める税だからである。その国民を守るために金を惜しんで何とするか。

何かを得たら外に出す。学んだ知識を確実に自分のものにする方法

外出自粛が求められている今、休日を読書やさまざまな学びの時間に充てられている方も多いのではないでしょうか。せっかく学んだその内容、しっかりと自分のものとして定着させたいですよね。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、学んだ知識を確実に自分のものにする方法を紹介しています。

得たら出す

環境が変わったこの1ヶ月くらいで、何かを学んだという人は少なくないのではないでしょうか。本を読むとか、ブログ記事を読むとか、オンラインの動画を見るとか、いろんな手段が今はありますから、そうしたものを使って、普段はなかなかできていなかった学びが得られたという人は多いと思います。

じゃあ、ここで質問です。その学んだことを、何かの形で、外に出したという人はどのくらいいるでしょうか?これ、結構少ないと思います。

例えば、本を読んだとします。接客の本でも、何でも構いません。本を読むという行為は、その本に書かれているいろんな他者の知見を得られるという行為です。ですから、読んだ後は、何となく「あぁ、勉強したな」という気持ちになります。

でも、本当に自分の身になる学びになるかどうかは、その後からです。

本の内容をその場では学んだ気になっても、1週間もすれば、「あれ?そういえば何だったっけ?」と忘れていることってありますよね。それはつまり、その場では学んだつもりでも、実際には自分のものになっていないので、抜け落ちてしまっているのです。

全てが全てとまでは言いませんが、ただただ受動的に情報を受け取るだけでは、なかなか記憶にも定着しませんし、いざ接客の現場で使えるものにはならないと思っています。

だったら、最初から得たら得ただけ、自分のものにする行動を取るべきです。個人的にはそれは、得た後に出してみるという行動だと考えています。本を読んで得られた情報があれば、それを、何かの形で外に出すのです。

ブログ記事にしてもいいですし、ノートに書いてみるとかでもいいでしょう。誰かに説明してみるという方法もあれば、身体を動かしてみるということもできます。方法は様々ですが、得たものを外に出すことで、自分の頭の中が整理され、より身になる情報になるということです。

現にやってみると分かることですが、いざ得た情報を外に出そうとすると、案外うまくいきません。「えーと、こういうことを書いてはあったけど、じゃあ自分に置き換えるとどうなるんだ?」と、よくわからなくなるのです。

これは、訓練と慣れでだんだんと上手になっていくものなのですが、何もしていないと、いつまで経ってもうまくもなりません。だから、得たら出す癖をつけると良いですよという話なんです。

私は幸い、メールマガジンやブログという情報発信源を持っているので、何かを得たらこうした形で文章にして外に出しています。それによって、頭の中が整理され、自分のものにしようとしているわけです。

本来、販売員なら、これは嫌というほどわかっているはずです。お客様を接客して、そのお客様の顔や名前を覚えようとしても、何もしないとまず忘れてしまいます。ですが、顧客ノートなどに書いたりすると、結構覚えていることって多いですよね。あれと全く同じことです。

何かを得たら外に出す。

今学んでいることが増えている中では、こうした癖づけも大事なのではないでしょうか?

今日の質問です。

  • 最近何か学んだことはありますか?
  • それをノートに書いたり、話して動画で撮影したりなど、外に出す作業をやってみましょう

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なぜ在宅勤務の仕事時間は増えているのに生産性が上がらないのか

テレワークの導入で通勤時間がゼロになった分、実質労働時間が増えたという声がよく聞かれるようになりました。にもかかわらず「生産量」が上がっていない場合は、働き方を見直す必要があるようです。今回の無料メルマガ『毎朝1分! 天才のヒント』では著者の倉橋竜哉さんが、「パーキンソンの法則」を紹介しつつ、無為に作業時間を伸ばさぬよう警鐘を鳴らしています。

慣れたこと

これを書く時間が膨張気味の倉橋竜哉です^^;

「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」とは、イギリスの政治学者であるパーキンソンが残した言葉でして、いわゆる「パーキンソンの法則」であります。

時間に余裕があれば、仕事がその分だけ早めに片付けられるのかというと、そんなことはなく、忙しい時なら1時間で片付けられる仕事でも、2時間あれば、なぜか2時間かかってしまいますし3時間あれば、3時間かかってしまうわけです。

以下、言い訳なのですが…去年の夏頃から、今年のはじめにかけて「朝7時会」というオンラインの朝会を開催しておりました。私の引越し先の集合住宅の都合で、朝5時から大きな声を出すのが難しくなり、それまで行っていた「朝5時会」をメンバーに任せ、私は7時10分から生配信することになりました。

必然的に7時までに、この天才のヒントの原稿を書き上げないといけない生活が始まりまして、本当にそんなことができるのかな?と思ってやってみたところ、やればなんとかなるものでして、7時までに原稿を書き上げて、7時10分までに配信準備をする…という生活が半年ぐらい続きました。

その後、また引越しをしまして、戸建てに戻り朝5時会に復帰して、7時10分の配信をやめたところそれまで配信までに書けていたはずの、この原稿が7時に書き上がらなくなりました。ちなみにこれを書いている今は、すでに7時を回り7時14分です(おいおい!)

私の場合、これは仕事ではないですが、まさに「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」というパーキンソンの法則を痛感しております。結局「締切」とか「次の予定」とかが無いと、ぶくぶくと作業の時間が膨張するのだなと。

特に家で仕事をしている場合は、要注意です。ヘタをすると作業時間がプライベートの時間を際限なく侵食していきます。

ここしばらくの状況下の中で、会社勤務から在宅ワークに変わった方も多いと思います。先日はカレンダーでは「昭和の日」ということで祝日でした。もしかしたら、会社勤務だったら例年は休日のはずだったけど、なぜか在宅になった今年は、仕事をする日になっていたという方はおられませんか?…それが「パーキンソンの法則」です(笑)。

出かけることも出来ないので、特に目立った予定もなくただ「なんとなく仕事」の時間がぶくぶくと膨張していないでしょうか?それで生産量が上がればまだ良いですが、生産量は変わらないのに、仕事時間だけダラダラと伸びてしまっていませんか?これの配信時間が遅くなっている私が偉そうなことも言えませんが(汗)。

無為に作業時間を伸ばさぬよう、「パーキンソンの法則」を肝に銘じておきましょう。今日は自戒を込めて、ということで。

★まず私からあなたにこの言葉をお届けします

「ぶくぶくと膨張しているものはありませんか?」

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役「が」不足なのか、役「に」不足なのか。役不足の意味を考える

本来とは「正反対」の意味で使用されることも多い「役不足」という言葉。知らずに口にしていると、恥をかいてしまうことにもなりかねません。今回の無料メルマガ『仕事のメール心得帖(無料版)』では、そんな「役不足という言葉をどう言い換えればいいのか」という読者からの質問に、著者の神垣あゆみさんが回答しています。

「役不足」の書き換え

■読者からの質問

会議・会合の準備をするにあたって、単なる上司の手伝いをすればいいという対応では秘書として役不足です。

この一文で「役不足」という言葉の意味を取り違えて使っていました。「役不足」の代りにどのような言葉を使って訂正すればよいでしょうか。(読者 F.Y様)

■神垣あゆみさんの回答

「役不足」とは、能力に対して役目が軽すぎることを意味します。

しかし、「荷が重い、能力が足りない」という意味に取り違えて使いやすい言葉でもあります。本人は謙遜のつもりで「私には役不足です」と書いても、相手には不遜と受け止められてしまうことも…。

一般的に「役不足」は「力不足」と書き換えることが多いようです。上記の一文にある「役不足」を書き換えるとしたら……「力不足」と言葉を置き換えてもいいのですが、下記のような書き換えもできます。

会議・会合の準備をするにあたって、単なる上司の手伝いをすればいいという対応では秘書として十分とはいえません。

会議・会合の準備をするにあたって、単なる上司の手伝いをすればいいという対応では秘書として不十分です。

「だめです」「いただけません」という強い打ち消しの表現ではなく、やんわりといさめつつ改善策につなげる表現になると思います。

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マーケティングのプロが教える。危機の時に売り上げを伸ばす方法

緊急事態宣言により外出自粛が求められるなか、消費の動向に変化が生じています。ネット通販の売り上げ増はもちろんですが、リアル店舗でも意外に売れているものもあるようです。メルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』発行人の理央周さんがその事例を紹介。現在のような危機に際し、事業者、売り場担当、マーケティング担当がどう対応すれば売り上げ増に繋げられるのか、その方法を伝えます。

危機の時に売り伸ばすには~リスク大の時に何を見て何をすべきか?

コロナの危機の中、消費者の行動はどうなっているのか?

コロナウイルスの感染拡大防止の動きがある中、企業もいろいろな対策を打っています。非常事態宣言などにより、三密を避ける、という心理が働くので、繁華街に行っての買い物や、外食などにいかないようにしているため、家庭内での行動が増えています。

それにともなって、「買い物も外に出ずに」という気持ちになるのが、ここのところ言われている、“巣ごもり消費”ですよね。巣ごもり消費の際に、まず思い浮かぶのが、「通販」ですよね。家で見て、探せる媒体でものを買い、自宅に届けてもらうことになります。

とくに通販では、本や文房具、またZOZOなどで服や靴を買う、ということが浸透してきましたが、ここのところ外出を控える心理が働くため、「生鮮食品などの食材も通販で買おう」という動きも出ています。

日本経済新聞の記事によると、西友楽天スーパーでの販売量が増えているので、配送の人員体制を組むのが難しくなり、「当日配達ができない」といった、需要過多も生まれるくらい伸びていますよね。

意外でしたが、日本のEC利用率はまだ全体の約7%。中国の22%、韓国の16%、英国の19%に比べるとまだ低いのですが、これを機に伸びていくことが予想されます。これまでは、インターネットの普及に伴って、ネット通販の“売上の量”が伸びてきました。

ここ最近は、何がどう変わり、これからどうなるのか?

しかし、コロナウイルスによる巣ごもり消費によっての、今回の通販の伸びの“中身”は、若干異なります。まずは、「買っている層」です。

一般の消費者に加えて、リモートワークで在宅勤務をする人たちも、家にいる分だけ、いつもより多く買い物をしています。この層により、対法人向けの企業も売り上げを伸ばしています。たとえば、文具やオフィス家具の通販の会社、アスクルも対前月比で。24%売り上げを伸ばしているとのこと。

次に、「買っている商品・サービス」です。これはリアル売り場の話ですが、小田急百貨店では、高級ワインの売り上げが伸びているそうです。休校措置などで、子供達が家にいるので、リアルでもネットでも、書店での本や参考書の売り上げが伸びでいるとのこと。また、食品では学校に行かず給食ではなく家で食べるので、パンの売り上げが伸びている、ということ。

残り配布に233億。漏れ率100%アベノマスクで不安は解消されるか

政府が妊婦や介護施設向けに配布する予定だった布マスクに、髪の毛や虫の混入や汚れや黄ばみなどの「不良品」が多く見つかったことが問題になっている。妊婦向けに配布する予定だった布マスクのうち、約400の市町村から3万枚が返送されたという。この布マスクを受注したとされる福島市の企業についての詳細を問われた加藤厚生労働相は、3月16日に「緊急随意契約」で「5.2億円」の契約をしたと明かした。残りの布マスクの全世帯配布は補正予算で233億円をかける予定で、総額約466億円の経費がかかるとされている。

緊急随意契約とは

緊急随意契約とは、公告で不特定多数から募り、もっとも有利な条件を提示した特定の業者と契約を結ぶこと。加藤厚生労働相曰く、今回は経済産業省主体で「品質」「価格」「迅速性」などを考慮して選定されたと朝日新聞が報じている。

漏れ率100%のアベノマスク

アベノマスクの生産を請けた男性はAERAdot.の取材で「1カ所でも汚れがあれば全体に広がる」とし、洗濯してもこの仕様では「縮んだり、型くずれする」と話す。WHOも布マスクは推奨しないと明かしていたことにもついて触れ、「これで感染防止ができるとは思えないので使いません」と述べていた。また、AERAdot.によると、聖路加国際大大学院の大西一成准教授は、マスクの外側と内側の粒子の数を計測し「漏れ率」を計測。5回中5回100%の漏れ率になり、外に浮遊している粒子がすべてマスクの内側に入るという結果となったことを明かした。大西教授は「一生懸命マスクの周りを押さえて測ってみても、漏れ率は97%だった」と述べている。

菅氏「国民の不安解消の政策目的」

菅義偉官房長官は24日、マスクの配布が予定より遅れることを認めた。補正予算233億円を使った配布は取りやめ、希望者のみの配布と見直すべきとの声もあがったが、菅氏は否定。布マスク配布は「国民の不安解消の政策目的」とし、「必要な対応であり、代替できる手段はない」と強調した。時事通信によると、安倍首相も「手元に置くことで安心いただける」と述べたという。

国民がマスク不足で不安になっていたのは1カ月前ほどの話。いまは事業存続や雇用、家計への打撃などへの不安の方が大きい。ネットや周囲の声を聞いていても、世帯に2枚のアベノマスクは「政府に任せていて大丈夫なのか」「こんなことに税金を使うな」と不安や怒りを煽っているように思える。なぜここまで全世帯へのアベノマスク配布を見直さないのか。

北朝鮮で「初の女性後継者」となるのか?金正恩氏の健康状態は

朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の健康問題が報じられるようになる一方、その後継者として金委員長の妹である、金与正(キム・ヨジョン)氏がにわかに注目を集めるようになってきた。朝鮮日報によると、韓国の国会立法調査処が28日、金正恩氏が近く金与正氏に後継者を意味する「党中央」の地位と役割を付与するとの分析報告書を出したという。果たして、北朝鮮で女性のリーダーが誕生するのだろうか。

きっかけは金正恩委員長の健康問題

金与正氏の現在の地位は労働党中央委員会第1副部長。実質ナンバー2に近い位置にいる。報告書では、「北朝鮮の党政治局会議と最高人民会議内容を分析した結果、北朝鮮は体制安定のために金与正の地位と役割を強化した」とし、金与正氏の後継者の地位を与える可能性があるとの見通しを示している。

では、その根拠は何なのか?

中央日報によると、金与正氏が今年初めから金正恩に代わって対南および対米談話を発表しているなど、「党中央」の役割を担っていることを、立法調査処は根拠として挙げていると伝えている。

金与正氏は現在32歳。家父長的な文化が強い北朝鮮で、女性後継者になりうることは現実的なのだろうか。

朝鮮日報は北朝鮮出身のある専門家の話として、「金与正氏がリーダーの隊列に上った場合、拒否反応はかなり強いだろう」と予想していて、金一家というだけですんなり収まる話ではないように思われる。

聯合ニュースでも、直ちに金与正氏に後継者の地位と役割が与えられるには限界があるとし、「金正恩委員長の復帰後、正式な手続きが一度必要とみられる」と報じている。

金正恩委員長には3人の子どもがいるとされているが、まだ10歳以下ではないかとみられ、何かあった時にすぐに後継へというわけにはいかないだろう。依然として金正恩委員長の健康状態は謎に包まれたままだが、今後どのような動きがあるか注目していく必要がありそうだ。

5月に大型連休を迎える中国で9千万人が旅行か。感染拡大の懸念

日本がゴールデンとはいえない大型連休を迎える中、中国では5月1日から5日まで労働節(メーデー)に伴う連休となる。大手旅行サイトによると、この期間中に中国全土で9000万人が国内旅行に出掛ける見込みだといい、感染再流行の懸念から各地の観光地では入場制限といった感染対策が強化されると産経新聞が伝えている。

大型連休に9千万人の人出を予想

新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込んだとアピールする中国では、首都・北京で続けられてきた移動規制の大幅な緩和が発表された。北京市政府は第1級となっていた緊急対応レベルを30日から第2級に引き下げるとし、これにより多くの人たちが移動することが予想される。

また、5月1日から始まる大型連休へ向け、観光地の営業もスタートしている。北京市郊外にある万里の長城の観光地点「八達嶺(はったつれい)」は、新型コロナ流行後に約2カ月間休業していたが3月下旬に営業を再開。観光客は徐々に増えているという。

5月1日から労働節の連休期間中には、約9千万人が旅行に出ると予測。今月4日から6日の清明節の連休では、延べ約4325万人が国内旅行に出かけたと推計されていて、多くの観光客が押し寄せた人気観光地もあったと伝えられている。

この動きに対し、観光地での密集により再び感染が拡大することを懸念する声があがっている。中国政府は今月中旬、観光地の新型コロナ対策に関する通達を出しているが、この中で、予約制度を整備して時間帯を分けるなど、来場者が密集することがないよう求めているという。

緊急事態宣言は延長へ。全都道府県と対象に1か月程度の方針か

政府は29日、新型コロナウイルスの感染拡大阻止に向け、来月6日に期限を迎える緊急事態宣言を延長する方向で調整に入った。政府内では、状況によっては対象地域を絞るべきだとの声もあるが、全都道府県の一律延長は避けられないとの意見が強まっている。政府の専門家会議は非公式会合で、「全国を対象に引き続き宣言を延長すべきだ」という認識で一致してるという。

緊急事態宣言は延長の方向

緊急事態宣言が16日に全国に拡大されてから、30日で2週間を迎える。安倍総理大臣は29日の参議院予算委員会で、現状でも新規の感染者の増加が続いているとしたうえで、「5月6日に緊急事態が終わったと言えるかどうかについては、依然、厳しい状況が続いているのだろうと思う」と述べ、全面的な解除は難しいという認識を示した。

そして、「今、私が判断することはできない」と述べ、専門家の見解も踏まえ、慎重に判断しながら、最終判断する考えを示唆した。延長幅は「1週間程度」「5月末まで」「1カ月程度」などの案が出ているという。

緊急事態宣言をめぐっては、諮問委メンバーの釜萢敏日本医師会常任理事が28日に全国での延長が必要と表明。

29日に行われた全国知事会でも、期限が切れる5月7日以降も全都道府県で一律に宣言期間を延長するよう、政府に求める方向性を確認。近く提言としてまとめ、政府に伝えるとしている。

私は泥を被ってもいい。「8割おじさん」西浦博教授の悲壮な覚悟

新型コロナウイルス感染の有無を調べるPCR検査に関して、4月6日の会合で件数を一日2万件に増やすと表明した安倍首相ですが、達成には程遠い状況となっています。その原因はどこにあるのでしょうか。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では著者で米国在住の作家・冷泉彰彦さんが、PCR検査の手順や方法、キット等を改めて紹介した上で、そこから導き出される「検査数を増やすために必要な2つの対策」を提示しています。

新型コロナウィルス問題の論点 検査数拡大、具体的な障害はどこに?

2月以来、日本ではPCR検査数の拡大が課題となっています。にもかかわらず、4月下旬となった現在でも検査数は一向に伸びていません。4月の初頭に安倍総理は「一日2万件」に増やすとしていましたが、現状でもせいぜい1万、日によっては大きくこれを下回る状況です。

そんな中で、週末になると検査処理件数が減るので感染者が減少するという現象が当たり前になっていますし、感染拡大が続く中で、検査待ち、あるいは判定待ちの間に重症化した患者が亡くなるといった状況が続いています。

一時期は、検査数を一気に拡大すると、陽性者も増大して医療現場にあふれることから、医師会などは検査の拡大に反対していました。ですが、その医師会も現在では「肺炎患者が陽性かを判定しないと治療が進まない」「非コロナ患者の場合に陰性と確認して治療を進めたい」などの理由から、迅速な検査の必要、つまり検査数の拡大を要請する立場に変わっています。

そんな中で、コロナ対策の指揮官とも言える西村康稔担当大臣が、同僚に陽性者が出たとして早期にPCR検査を受けたところ「地位の乱用であり不公平」などという、不思議な批判が出るなど、妙な社会的リアクションも起きているのです。

このPCR検査については、民間でも「歯がゆい」思いをしている人は多く、例えばソフトバンクの孫正義氏は、「陽性=入院」としていた早い時点で検査数拡大に資金を提供すると宣言して多くの批判にあっています。また楽天の三木谷浩史氏は、検査キットを販売しており、これも批判を浴びています。

そんな中で、政府は「PCRセンター」を設置するとか、一方で、「羽田・成田・関空での水際PCR検査では無症状者は除外する」、更にはかなり思い切った対策として「歯科医師にも検体採取を認める」といった策を打ち出しつつあります。

ですが、問題はそこではないようです。

採取された検体は、基本的に保健所や民間の検査機関で検査が行われます。簡単に言えば、採取した検体を増幅したり着色したりして、遺伝子検査を行うのです。その際に検査を行って判定を下すには専門的な技術が必要です。そうした検査員は、基本的に「国家資格である臨床検査技師の有資格者」であり、かつ「遺伝子検査の経験が十分にある人材」でなくてはいけないようです。

一方で、検査の方法については、米国CDCの製品、スイスのロシュ社の製品、島津製作所が開発した製品など、様々なタイプがあります。新しいものほど、簡易となり、スピードアップと効率化が図られています。

ということは、ズバリ対策としては

  1. 検査技師を養成する。処遇を改善し、有資格者で稼働していない人材を採用し、効率の良い研修方法を開発して、早期に戦力の増強を図る。
  2. より迅速で大量の処理のできる検査キットに変更し、併せて機器を更新、更に検査に必要な薬剤等の確保を行う。

という2つが必要です。検体採取という入り口を増やすだけではダメということです。本件については政府には明快な説明を求めたいと思います。