弁護士が勧める、現代人の「思考訓練」としての新約聖書の読み方

キリスト教の聖典である「新約聖書」ですが、たとえ信者でなくともそこから多くを学ぶことができます。今回の無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』では現役弁護士の谷原誠さんが、二者択一の質問をされた時の答え方を取り上げながら、「思考訓練としての聖書の読み方」を紹介しています。

皇帝のものは皇帝に

こんにちは。弁護士の谷原誠です。

今回は、新訳聖書の内容をご紹介します。

マタイによる福音書に、次のような話があります。イエスを罠にはめようとする「パリサイ派」の人々は、様々な策略を練ってイエスを陥れようとしますが、ことごとくイエスの反論にあって退散していました。

そこで、次のような巧妙な質問をイエスにしかけました。

パリサイ派 「それで、あなたはどう思われますか。答えてください。カイザル皇帝に税金を納めてよいでしょうか。いけないでしょうか

この質問がなぜ巧妙なのか。

もし、イエスが「税金を納めてはいけない」と答えれば、カイザル(皇帝)に密告をすれば、「皇帝に反逆する者である」ということで捕らえられ、処罰されてしまうでしょう。逆に、イエスが「税金を納めなさい」と答えれば、民衆に見離されることになります。なぜなら、民衆は、ローマ皇帝を憎み、税金逃れをしていたからです。

したがって、イエスは、どちらの回答をしても不利な結論となってしまう質問を投げかけられたわけです。

日常会話において、質問をされることも多いと思います。質問をされると、私たちは、反射的にその質問の内容を考え、答えようとします。しかし、質問に反応する前に、考えなければならないことがあります。「この質問は、適切な質問なのか?」ということです。

先ほどの質問は、二者択一です。「Aか、Bか」求められる答えは、「A」あるいは「B」です。しかし、実は正解は「C」ということもあるわけです。そこで、二者択一の質問をされた場合には、「これは、2つしか選択肢がないのか?他に選択肢はないか?」を考えた上で、回答すべきことになります。

さて、事例に戻って、イエスの回答を見てみましょう。

イエス 「偽善者たちよ。なぜ私を試そうとするのか。税に納める貨幣を見せなさい

パリサイ派の人達は、貨幣をイエスに見せました。

イエス 「この貨幣に刻んであるのは、誰の肖像か。誰の記号か」

 

パリサイ 「カイザル(皇帝)のです」

 

イエス 「それでは、カイザルのものはカイザルへ、神のものは神に返しなさい

パリサイ人達は、これを聞いて退散してしまったそうです。

信仰を目的として新訳聖書を読むのも良いですが、思考訓練として読んでみても、学ぶところがあります。

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公園の「鉄棒おじさん」に見る、ひとりコミュニティ活動の可能性

少子化、核家族化などの要因で、ご近所付き合いや世代交流が失われコミュティが崩壊しつつある日本。これも時流として受け入れるしかないのでしょうか。今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』では著者でマンション管理士の廣田信子さんが、定年退職したある高齢者の方が、自主的に地域住民交流の架け橋となっている事例を紹介しています。

「鉄棒おじさん」と「コミュニティ活動」の秘密

こんにちは!廣田信子です。

先日伺った大型団地の提供公園には、鉄棒おじさん」と呼ばれる方がいます。団地にお住いの定年退職された元気な高齢者の方です。公園で遊んでいる子供たちに、鉄棒の逆上がりを教えてくれることから、その愛称がついているのです。

その話を聞きながら理事長に敷地内を案内して頂き、公園につくと…土曜日の正午ごろなのに、いました!鉄棒おじさんが!

そして、幼稚園の年長から低学年の小学生がたくさん遊んでいました中心にいるのは鉄棒おじさん」です。別に、鉄棒の前に、ずっといる訳じゃなくて、公園内を移動して、植物や生き物を観察しているらしい様子も。それにつれて、子供たちも移動するので、「鉄棒おじさん」の居場所はすぐわかります。みんな、「鉄棒おじさん」が大好きなのです。

そして、見渡すと、その公園にいる大人は、鉄棒おじさんだけです。私は、久しぶりに保護者抜きで、公園でたくさんの子供たちが遊んでいる姿を見た気がします。

便利なところにある公園なので、団地外からも遊びに来ているようです。子供たちは、公園に行くと「鉄棒おじさん」がいるので、別に、友達と示し合わせなくても、公園に行って遊ぼうと家を飛び出せるのです。親も、「鉄棒おじさん」がいるので、安心して子供だけで公園に出せるのです。今ではなかなか見られなくなった光景です。

「鉄棒おじさん」…すてきな生き方ですね。何だか、その周りに光がさしているように感じました。誰かのために自分ができることをする…というのは、この団地のマインドのようです。

普通、「コミュニティ活動」というと、お祭り等のイベントの実施や趣味の活動を思い浮かべますが、ここで言う「コミュニティ活動」とは、何か、コミュニティのために役に立つ活動をすることなのです。

植栽の手入れをするグループ、高齢者の生活サポートをするグループ、社協の活動をサポートするグループ、敷地内の環境整備をするグループ、イベントを応援するグループ、広報紙の発行をサポートするグループ…等々、誰かがその必要性に気が付いたときに、周りに声を掛けてできたグループがたくさんあるのです。これらの活動を、このマンションでは「コミュニティ活動」とごく普通に呼んでいるのです。

コミュニティ活動なので、できる人ができる時に参加するものです。広報紙でその活動や予定が紹介されているので、気軽に参加することができます。それに参加することで、他の人との会話もでき、体も動かし、何かの役に立てた実感があり、コミュニティの一員だとの感覚も得られるのですから、まさに、コミュニティ活動ですよね。同じ、イベントの準備でも、自治会当番で、義務と感じながらやるのとでは、マインドがまったくちがうのです。

「鉄棒おじさん」の活動は、まさに、ひとりコミュニティ活動」なのだと思いました。この団地の方々には当たり前のことなのでしょうが、自分なりに、自分が暮らしているコミュニティに役立とうとすることが、「コミュニティ活動」だと思っていることに、何だか、私は感動しました。

高経年団地であっても、公園には子供たちの姿が絶えず、盆踊りもある本格的な夏まつりには、たくさんの子供たちが集まる、世代が循環している秘密は、このマインドにあるのではないかと思いました。

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広がるキャッシュレス決済をマーケティング活動につなげる方法

10月の消費税増税に伴って還元策が打ち出された影響で、確実にキャッシュレス決済が浸透してきているようです。メルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』発行人の理央周さんが、このキャッシュレス決済について詳しく説明。さらにどうやってマーケティングに生かしていくかを考え、中小企業や個人経営のお店でも導入すべきか否か、判断するするためのポイントを教えてくれます。

キャッシュレス決済の浸透に何を学ぶか?~利益を出すためにすべきことは集客ではない

昨年10月から消費税が上がって約3ヶ月になります。それ以来、目につくのがキャッシュレス決済ですよね。キャッシュレスだと5%還元します、という謳い文句もあちこちでみます。うちの近所にあるドラッグストアのココカラファインも、5%還元をやっていますが、10月以降気のせいか混んでいるような気がして、10台くらい置ける駐車場がいつも満車です。

ユーザーにとっては買い物の時に、支払いの選択肢が増えると便利ですし、キャッシュやポイントの還元があると「お得感」がでますよね。事業主側にとって、消費者が、「どうせ同じものを買うなら還元がある方で買おう」、となるのでライバルの中から選ばれる理由にもなります。

今号では、キャッシュレス決済の広がった理由を元に、マーケティング活動にどうつなげていくのか、について考えていきましょう。

キャッシュレス決済が拡大した背景

今回の増税を機に、行政も「キャッシュレスを広げる」、という方針を打ち出しています。経産省のデータによると、日本での支払いにおける、キャッシュレスの割合は約18%で、韓国の89%、中国の60%、米国の45%に比べると、大きく引き離されています。(2018年4月 経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」世界のキャッシュレス動向より)

来年の東京オリンピックもありますし、これからどんどん海外からの旅行者が増える中、便利に買い物ができる環境を整備していきたい、ということもあります。

消費者の方も、意識が少しずつ変わってきているようで、日本経済新聞の記事によると(2019年11月28日)、1万人にアンケートを取った結果、うち7%の人たちはポイント還元事業があるため、キャッシュレス決済を「新たに始めた」とし、「頻度が増えた」人たち34%と合わせると、約4割が、今回の還元を機に、キャッシュレスの利用に前向きになったことが分かります。

始まって約2ヶ月ですから、キャッシュレス決済を使う、または使いたい、という人は、これからも増えていくことが予想されますよね。一方で、キャッシュレス決済ができる店はどこか?と考えると、いまのところコンビニやスーパーマーケットなど、大手企業が中心という感が否めません。

同記事によると、コンビニやスーパーでは、約4割がキャッシュレス決済ですが、飲食店で使える店は?ということになると、たったの11%に下がります。

消費者調査の結果をみると、10月の導入から後にキャッシュレス決済に切り替えた理由として、「現金より便利に支払えるから」など利便性が上がったことと、「ポイントなど還元があるから」という、“お得感”で切り替えている人、使い分けている人も増えていることが見てとれます。

福祉事業者の「専門化」に注意。地域の中核人材を目指せ

さまざまな福祉活動に関わるジャーナリストの引地達也さんが、その活動の中で感じた課題や、得られた気づきについて伝えてくれる、メルマガ『ジャーナリスティックなやさしい未来』。今回は、福祉に従事している人が真剣であるほどに陥りがちな問題を提議。福祉領域が専門化することの弊害として、他の領域の人たちとの交流や情報交換がなくなってしまうことを懸念しています。それら諸問題の解決に繋がりそうな研究開発プログラムを紹介すると同時に、福祉従事にあたり楽しむことの大切さも説いています。

福祉従事者が「地域の中核人材」になるためには

障がい者の就労支援や障がい者の学びの可能性の追究に奔走している中にあって、当事者と向き合うのは最も大切なことではあるが、疎かにしていけないのが、支援者の育成や成長支援や、成長する場の提供、機会の創出である。

何よりも福祉に従事する人が、「福祉」の中で仕事を収めるのではなく、地域社会とつながりを持ち、当事者の社会での位置付けを自然な流れの中で確保できることが望ましい。そのために支援者は社会モデルを切り開く先駆者として歩んでほしいと思っているのだが、やはりそれは学びや機会の場がなければ難しい。

だから、その場をまずは研究として挑戦しようと2020年1月終わりから始めるのが、地域中核人材を育成するための研究開発プログラムである。

これは文部科学省の「専修学校による地域産業中核的人材養成事業」で採択された「障害者に関わる方のための障害者のライフステージに寄り添う地域サポーター育成事業」として行われる。目的は、地域の専修学校を活かして地域の福祉活動に従事する方々が、経験を糧により広範囲な仕事ができるようにするための学習プログラムの開発である。

福祉領域が専門化するのは、支援の質を向上させる点においては問題ないのだが、それがタコツボ化してしまい、ほかの領域と交流ができないこと、コミュニケーションがとれないことで、福祉そのものや関わる当事者も他者との交流ができなくなる弊害を招く恐れがある。

そのために、福祉領域の方が幅広い学問領域に触れ、アクティブラーニングにより他者とのディスカッションなどでほかの福祉領域の方々とつながり、知見を新たにしてもらうのが、本プログラムである。

「日本の景気は後退しているか否か?」人気コンサルに聞いてみた

日経平均株価は昨年末に一時2万4千円台を回復。一部上場の大企業のボーナスは軒並み増額と景気のいい話が聞こえてきた2019年の年の瀬でしたが、2020年はどうなるのでしょうか?今年はオリンピックもあって特需が期待されるなど、明るい話題もありますが、皆さんの周囲で、景気が良いなという実感はありますか?そんな誰もが気になる話題に、メルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の著者で人気コンサルの永江一石さんが回答。消費税と社会保険料の考え方についても教えてくれます。

日本の景気は後退しているか否か

Question

shitumon

日本の景気は後退しているのかしていないのか見解が分かれるような状態かと思います。Twitterで多くフォロワーを抱える方いわく、景気後退を指摘すると批判のリプが多くつくとかなんとか……。 永江様の必殺エビデンス付き解説で2019年の日本の景気はどうだったのか、ぜひ知りたいです。よろしくお願いいたします。

永江さんからの回答

日本の景気は一見回復しているように見せているだけで、実際は決して良くはないと思います。というのも、Yahoo!ニュースでもありましたが、経団連の試算によると2013年度からの5年間で日本の働き手の給与の増加が平均4.4%だったのに対し、社会保険料は10%増加しているんです。
「給料上がったのに実感がない」そのワケは(日本テレビ系(NNN)) – Yahoo!ニュース

いくら企業が給料を上げて景気回復を謳っても、それ以上に社会保険料の負担も増えるため世帯で自由に使えるお金(可処分所得)は下がってます。

先日もテレビで消費税論議をやっていましたが、誰も給料から3割も天引きされている社会保険料について言及しておらず唖然としました。消費税と社会保険料はセットで語られるべきで、もし消費税をなくしたら社会保険料が暴騰して現役世代を直撃し、喜ぶのは年金暮らしの高齢者だけというのは明白です。

いま唯一消費が支えられていると思うのは土建業ですね。ここ数年震災や台風など災害が多発し、千葉なんていまだ屋根をブルーシートで覆っている家がたくさんあります。(地元の職人さんに聞いたところ修理に2年待ちの家も多いとか……)

東京でも二子玉川周辺が台風で被害を受けた時は地下駐車場が水没し、何千台も高級車が全滅したと聞きました。冷蔵庫など大型家電の故障も相次ぎ、量販店では納期が2ヶ月待ちなどもザラだったそうです。こうした災害特需みたいなのは今年はあったと思います。

またブログに何度も書いてますが、オリンピック後の2025年問題は深刻です。いま田舎は高齢者でいっぱいですが、2025年になるとどんどん亡くなって過疎化していき、都市圏に住む団塊の世代が一気に後期高齢者になります。65歳以上の高齢者をわずか54%の労働人口が支える構造となり、いわゆる暗黒の時代に突入するのです。

いくら名目賃金が上がっても実質賃金は減少しているので、景気はよくなるわけないと思っています。8月の景気指数は4ヶ月ぶりに悪化していましたし。

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筋トレは1年単位で正しく向き合う。プロが教える3つのポイント

年が改まるこの時期は、新たな目標を持って1年の計画を立てるのにピッタリです。トレーニングに励む人たちも例外ではなく、1年単位でブレないトレーニングするためのヒントを掴みたい読者から、メルマガ『届け!ボディメイクのプロ「桑原塾」からの熱きメッセージ』の桑原弘樹塾長に質問が届きました。塾長は、筋トレで気をつけるべきポイントを大、中、細部と3つの視点でアドバイスします。

1年という単位でトレーニングを考えてみる

Question

shitumon

新しい年を迎えましたが、1年という単位でトレーニングを考えた場合、どのような視点をもつべきでしょうか。途中色々とイレギュラーな出来事があった場合にも、筋トレ時に絶対にブレないようにしておくべきポイントを教えてください。(42歳、男性)

桑原塾長からの回答

1年という単位で考えた場合は、やはり、トレーニングは筋トレ(=筋肉)という事になるでしょうね。ランニングであったり、クロスフィットであったり、色々なトレーニングがありますが、効果が出るのに一番時間がかかるのが筋トレだと思いますから、やはり1年くらいのスパンで向き合うのが正解だと思います。

奥が深い世界ですから、様々なポイントが思い浮かんでしまいますが、私が意識している大きなポイント、中くらいのポイント、具体的なポイントの3つをご紹介したいと思います。

まず、最初の大きなポイントとは、筋トレは「効かせる」事が目的であるという点です。高重量を扱うことは大賛成ですが、それは扱う重量が重くなる方が効かせやすくなるからです。ところが、やがて重量を増やしていくことが目的となってしまうと、それは逆に効かせないトレーニングとなってしまう危険性がありますから要注意です。

筋トレの極意は、軽いモノを重く感じる事です。そのうえで、その軽いモノを少しずつ重くしていけばより効いてくれるのです。重いモノを持とうとすれば、いつの間にか重いモノを軽く感じようとするようになってしまいます。これは筋トレではなく、競技になってしまいます。

軽いモノを重く感じて、それを少しずつ重くしていき(漸進的向上)、やがて重さを目的にしそうになったら効かせる事に意識を戻す。このせめぎ合いが大切です。筋トレでは力を不合理に使い、逆に競技では力を合理的に使う。この効かせるという精神が最初の大きなポイントです。

次のポイントは、少し具体的になってきます。それは「速筋」を意識するという事です。ご存知の通り、筋肉は大別すると速筋と遅筋に分かれます。そして、筋肥大は速筋が起こす現象です。ところが、日常生活含め、多くの動作は遅筋が行っているのです。

実は筋トレもその多くは遅筋が行っています。仮に10レップが楽々とこなせたとしたら、それは遅筋で行っているということになります。筋肥大が難しい理由のひとつは、遅筋が疲れてからしか速筋に刺激が行かないという点にあります。つまり、痛みを伴う辛いトレーニングをしなくては、筋肥大はしないという事です。

一生懸命に筋トレに励んでいるのに、中々成果が出てこない大きな理由のひとつが、この速筋への刺激という点にあるのです。

北方領土問題の解決なるか?プーチン「引き分け発言」真の意味

一時的に盛り上がった北方領土問題解決のムードでしたが、進展がないまま2020年を迎えてしまいました。しかし、ロシアのプーチン大統領が、去年の年末恒例の記者会見で平和条約交渉について『「引き分け」でなければならない』と述べ、北方領土返還時の懸念を示したのはキッカケとなるかもしれません。メルマガ『NEWSを疑え!』を主宰する軍事アナリストの小川和久さんは、この「引き分け」の意味を過去の事例から解説。安倍首相が任期中に歴史的業績を残すために駆使すべき外交テクニックを提言しています。

安倍首相が歴史的業績を残すには

はかばかしくない北方領土問題について、ロシアのプーチン大統領は先月19日、4時間にわたる年末恒例の記者会見の中で、あらためて持論を展開しました。

「ロシアのプーチン大統領は、年末恒例の記者会見で、日本との平和条約交渉について『「引き分け」でなければならない』と述べ、日ロ双方が受け入れ可能な解決策を見いだすべきだとする立場を確認しました。一方で、北方領土の島々を日本に引き渡した場合、日米同盟によってアメリカ軍が展開することにあらためて懸念を示しました。(中略)   一方で、アメリカが将来的に地上発射型の中距離ミサイルのアジアへの配備を目指していることについても言及し『島々にアメリカの新しい攻撃兵器が配備されないという保証はどこにあるのか』と指摘して、島々を日本に引き渡した場合、日米同盟によってアメリカ軍が展開することにあらためて懸念を示しました」(12月19日NHK)

これに対して、日本政府からの具体的なコメントはありませんでした。

そこで、おさらいです。おなじみ西恭之さん(静岡県立大学特任助教)が繰り返し述べてきたドイツ最終規定条約に準拠すれば、返還された北方領土への米軍の駐留や中距離ミサイル(INF)へのロシア側の懸念は払拭されるはずだからです。

東西ドイツの統一に当たり、西ドイツ、東ドイツ、米国、ソ連、イギリス、フランスの6カ国は1990年9月、ドイツ最終規定条約を締結しました。

この条約の第5条によれば、東ベルリンと東ドイツに駐留しているソ連軍が1994年末までに撤収したあとは、旧東ドイツ地域とベルリンへの外国軍隊の駐留と核兵器の展開が禁止されており、以来、25年間にわたって守られています。ソ連軍は1994年8月に撤収を完了しました。

返還された北方領土についても、日本、ロシア、米国という関係3カ国で同じような内容の条約を結べば、米軍の駐留と中距離ミサイルの配備というロシア側の懸念は払拭されるはずです。現在も機能している条約が前例ですから、ロシア、米国ともに反対しにくいと思います。

ある種目の一流選手に骨粗しょう症が多い理由が教訓めいている話

一流の自転車選手の骨量(骨密度)が80歳の老人程度しかなかったという症例があるそうです。同様のことがバイクや車のレーサーにも見られ、常に運動していたとしても骨への衝撃が極端に少ないと骨の強度は維持できないようなのです。そんな「衝撃」の事実を紹介し、そのことについて考えるのは、メルマガ『8人ばなし』著者の山崎勝義さん。山崎さんは、この事例に人生の教訓めいたものを感じているようです。

骨と衝撃のこと

「骨粗しょう症」。老人や閉経後の女性に多い病気である。こう書くと何だか病気というよりも老化現象の一つといった感じもするが、近年続々と報告されるようになった若年層の症例を見ればやはりそれは病気と言うべきものなのであろう。

しかもそれは特定の生活習慣に起因するものであるから、ある種の生活習慣病とも呼べるものなのである。では、どのような生活習慣下にあれば発症しやすいのか。

簡単に言えば、骨への衝撃が少ない生活である。我々の骨にはただ歩くだけ、階段を上るだけ、下りるだけでも結構な衝撃負荷がかかっている。走れば当然それは増すし、飛んだり跳ねたりすればさらに増す。

こういった日々の骨への衝撃負荷が、幼い頃から極端に少ない人たちがいるのである。具体的に言うと、自転車、バイク、クルマなど、乗り物を使うスポーツの天才児たちである。彼らはそれらのスポーツにおいて、ある種の天賦の才を見出されると(家庭環境さえ許せば)徹底した英才教育を受けることになる。

つまり、自転車やバイクやクルマにばかり乗ることになるのである。仮にそのまま成長して一流選手にでもなってしまえば、他の平均的な人に比べて遙かに骨への衝撃負荷が少ない生活をおくることになるのである。

とは言え、一流選手である。彼らがまとっているのはそれこそ一流の筋肉である。自転車競技にしろバイクレースにしろ、その筋肉を駆使して加重し抜重しギリギリのバランスでタイムを削って行く極限のスポーツである。その選手の骨・腱・靭帯・筋肉の組み合わせが悪いとは誰も想像していなかったに違いない。

ところがそういった選手たちの身体において骨だけが極端に脆いというデータが次々と発表され始めたのである。中には一流の自転車選手でありながら骨量(骨密度)が80歳の老人程度しかないという衝撃的な症例もあった。彼らが日々繰り広げている激しいレースのことを思えば本当に嘘のようなデータである。

このことからも分かる通り、我々の骨が健やかであるためには毎日の単純な衝撃負荷が必要不可欠なのである。となれば、エアロバイクよりはウォーキング、ウォーキングよりはジョギング、ジョギングよりはダッシュの方が骨の鍛練にはいいということになる。それも緩衝機能のあるトレッドミルより硬いアスファルト(ターマック)の上を走る方がいいということである。

考えてみれば、子供たちは骨に衝撃を与えるようなことをやたらと好んでやる。走り回ったり、飛んだり跳ねたり、飛び降りたり、傍から見ていて大丈夫なのかと思うほどである。そうやって成長期の骨を鍛えているのである。

それにしても「衝撃なくして健全たり得ない」というのは如何にも人生の教訓めいていてちょっと面白い。我々の身体は精神同様、多少の衝撃負荷を常に求めているのである。逆に言えば、その強烈さに耐えることさえできれば、衝撃(インパクト)分の成長くらいは期待できるということでもあろう。

人間、なかなか楽して強くはなれないみたいである。

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ガソリン大幅値上げも。米国とイラン対立激化で原油価格が高騰中

年末年始の帰省や旅行で車を使用した方はガソリンスタンドで給油をしたと思いますが、ガソリンの値段いくらだったか覚えていますか?安いと感じましたか?高いと感じましたか?12月のレギュラー看板価格は平均で142.5円。実はこの秋からジワジワと上がっているんです。でも、そんなガソリンの価格が今後もっと跳ね上がるかもしれません。そう、あの影響のせいです。

アメリカとイランの緊張で原油価格が高騰中

トランプ米大統領の命令により、アメリカ軍が1月3日未明、イラクの首都バグダッドの国際空港で、イラン革命防衛隊のガセム・ソレイマニ司令官をドローン攻撃で殺害。アメリカとイランの緊張が一気に高まっています。第三次世界大戦の引き金になるのでは? と不安視する声が挙がっているほどです。両国の間で激しい応酬が行われていますが、今のところ大きな動きはありません。しかし、既に様々なところにこの影響が出始めているのです。

我々の生活に直撃しそうなもの、それは原油です。中東地域で何か起きるたびに、それと連動するかのごとく原油価格は跳ね上がります。

1990年8月に起きた湾岸危機。この時、世界的な油田地帯であるペルシャ湾岸の一部が戦場となったことから、原油価格が急騰。それと同時に、株価が急落するなどの“湾岸ショック”が起きており、中東情勢の緊迫化に対する経済界の不安感は根強いといえます。

では、今回はどうなのでしょうか?イランの周辺には原油輸送の重要拠点であるホルムズ海峡が存在。もし、ここを航行するタンカーなどに被害を受ければ、サウジアラビア、クウェート、イラク、UAEなど周辺国からの原油供給も大きな影響を受ける可能性があります。日本の原油は中東地域からの供給が8割を超えています。石油輸出国機構(OPEC)などの産油国が供給を引き締めるため、価格はさらに上昇するでしょう。

実際すでに原油価格は上がっています

昨年9月の出来事を覚えているでしょうか? サウジアラビアの主要石油施設がミサイルを搭載したドローンの攻撃を受け、イエメンの反政府武装組織フーシが犯行を主張した事件。「ドローンで攻撃できちゃうんだ」と驚いたものですが、この攻撃を受けたことで世界の原油供給の約5%が失われました。その結果、原油価格が急騰し、1バレル=63.38ドルを記録しました。

実はこの高騰した価格から、下がることなくジワジワと上昇し始めていたその矢先に、今回の事件が起こりました。その結果、昨年5月20日に記録した高値を一気に更新してしまったほど、現在も高騰を続けているのです。

果たしてこの先、原油価格はどうなってしまうのでしょうか?そして、我々の生活にどのような影響を及ぼすのでしょうか?

第三次世界大戦は不可避か。米国が戦争を始めるしかない裏事情

アメリカによるイラン革命防衛隊司令官の殺害により、緊張が高まる中東情勢。第3次世界大戦の勃発も囁かれるなどもはや軍事衝突は避けられぬ状況とも言われますが、各国はどのような思惑を持ち中東での「立場」を定めるのでしょうか。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、アメリカ・イラン・アラブ諸国、さらにEUや中露の動向を読むとともに、日本が受ける影響や今後についても考察しています。

日米株価

NYダウは、連日の高値更新で、1月2日に史上最高値28,872ドルとなり、今年も爆上げが続くのかと思っていたら、2日米国防総省は、イラン革命防衛隊の精鋭組織「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害したと発表したことで、1月3日に233ドル安の28,634ドルになっている。ドル円は一時107円台まで上昇し、原油価格は一時63ドル台に上昇。金相場は1540ドル台に急伸

日経平均株価は、12月17日に年初来高値24,091円になったが、以後景気後退などから下落して、12月30日に23,656円となり、中東情勢が緊迫して円高・原油高で1月6日は窓を開けた下落になる可能性が高いことになる(編集部注:2020年1月6日の大発会は、日経平均2万3204円86銭で2019年末より451円76銭安)。

中東戦争になるか?

米国が2日ソレイマニ司令官を無人機で爆殺したことで、イランのトップであるハメネイ師は報復を行うとした。ロシア、中国、フランスはイランのソレイマニ氏を殺害した米国の攻撃を非難。

米国は戦争に備えるために、空挺部隊3,500人を急遽、中東に派遣し、イスラエルのネタニヤフ首相はギリシャ訪問を急遽切り上げて帰国し、イランに対して戦闘警戒態勢に入った。米国・イスラエル対イラン連合軍の戦争は、避ける事が出来ないようだ。しかし、サウジなどスンニ派諸国は、ホルムズ海峡封鎖の恐れがあり、戦争に反対である。

イラン連合軍とは、シリア、レバノンのヒズボラ、イラクシーア派、パレスチナのハマス、イエメンのフーシ派などであり、裏で味方するのは、ロシアと中国になる。

このレバノンのシーア派民兵組織ヒズボラの指導者ナスララ師も、報復を宣言している。イスラエルとの国境付近にいるが、レバノン政府もヒズボラの影響下にあるので、イスラエルとレバノンの戦いも起きることになる。ゴーン氏の逃亡先も戦火に見舞われることになる。

イランは報復を宣言しているが、米国との正面戦争では負けるので、報復と言っても、米国またはイラクでの大規模テロのようなことを計画しているように感じる。

イランは、米国との正規戦争をしたくない。するなら、中露を味方にして、共同戦線にすることになるが、核戦争になるので、米中露は、裏で戦争回避に動くので、米国とイランの単独戦争になる確率が高い。しかし、それでは、イランが負けることになる。米国は、このため、ロシア国内でのテロ計画の情報をロシアに提供しているし、中国とは、米産品輸入量などの貿易面で譲歩している。

しかし、米国は3日にも現地の民兵組織を標的にしたドローンによる新たな攻撃を行い、5人を殺害した。その後も攻撃を緩めない。米国はイランとの単独戦争に持ち込む意向のようである。

米ポンペオ米国務長官は3日、イランのあらゆる報復措置に対応する準備ができていると発表。中国とロシアがイランに味方して戦争に参入しない準備ができたということである。

ソレイマニ司令官殺害は、トランプ大統領の指示によると国防総省は発表しているので、何かの意図を感じ取る。トランプ大統領は、「ソレイマニ司令官は過去20年間に1,000名をこえる市民を拷問し殺害してきた世界ナンバーワンのテロリストだ。彼を殺害する行動を米国はもっと早い時期に取るべきだった」と、また「米国人を死傷する攻撃を計画した」と米国市民の殺害計画を述べて、トランプ大統領は、行動を正当化しているが、違う理由がある

トランプ再選には、福音派の支持が必要であり、福音派は聖書の予言の実現を望んでいる。もし、トランプ大統領がヨハネの黙示録の最後の第7の封印を解くなら、絶大な支持が期待できる。ということで、再選するために中東戦争をするしかないのだ。

その上に、株価のこれ以上の上昇は、選挙前にバブル崩壊になり、経済混乱になるので、利下げも量的緩和もできないし、中国国内体制を問題化する交渉では、中国の抵抗で第2弾の合意もできない。

このため、戦争による需要創造で景気上昇をさせて、発行する戦時国債をFRBに買わせて、ドル札を大量に発行してインフレを起こして、ドルを下落させ、原油価格の上昇で米国のシェール企業を儲けさせる。また、ホルムズ海峡の封鎖で日本や中国に米国産原油やLNGを高値で売ることもできる

ということで、米国にとって、中東戦争はいいことばかりである。

問題点は、ロシアと中国が参戦すると、世界核戦争になるので、裏で根回しして、中露の参戦を止めることである。