コロナ鎖国の弊害で苦しむ日本。渋沢栄一の子孫が説く「新しい資本主義」実現崩壊の危険性

新型コロナウイルスの変異株・オミクロン株の感染拡大を受け、日本が続けてきた水際対策。しかし、“コロナ鎖国”とも呼ばれるほど厳しいその措置は諸外国との人材交流に深刻な影響を与えているようです。渋沢栄一の子孫で、岸田内閣が設置した「新しい資本主義実現会議」のメンバーでもある渋澤健さんが、日本を目指す外国人たちの悲痛な叫びを紹介していきます。

プロフィール:渋澤 健(しぶさわ・けん)
国際関係の財団法人から米国でMBAを得て金融業界へ転身。外資系金融機関で日本国債や為替オプションのディーリング、株式デリバティブのセールズ業務に携わり、米大手ヘッジファンドの日本代表を務める。2001年に独立。2007年にコモンズ(株)を設立し、2008年にコモンズ投信会長に着任。日本の資本主義の父・渋沢栄一5代目子孫。

コロナ鎖国で自分の首を苦しめている日本

謹啓 ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

前回のレターでは、若者たちが「純粋な気持ち」を発揮する環境を整えることが、日本企業の競争力や存在感へとつながるという課題をお示しいたしました。今回は、その続編です。

現在、「純粋な気持ち」を日本で発揮したいと希望を持つ数多くの若者たちが、抜け出せる見通しが立たないトンネルの暗闇の中で悶々とした思いを抱いています。コロナ禍の水際対策で入国が阻止されている外国人研究者・留学生たちです。

先月、YouTubeビデオで、日本入国の水際対策によって二度とない大事な2年間を入国できないまま途方に暮れた留学生の生の声を聴いて、改めてコロナ禍の世界における日本の立ち位置を危惧してしまいました。

面白おかしく編集してあるテイストについて、難色を示す反応はあるかもしれません。ただ、投稿者であるマレーシア人の彼女が発信している体験談はリアルです。日本国内に暮らす自分が知らなかったことに驚きを感じると同時に、日本に暮らしたいと思う外国人に対して門を閉ざしてきた自分の国のスタンスに、恥じ入りました。

さらに、ビデオの内容に加え、数多く寄せられているコメントにも衝撃を受けました。【注:以下は英文の翻訳】

・ちょっと変に聞こえるかもしれないけど、他の人も日本行きを諦めたのを見ると良い気分になる自分がいる。同じ判断を去年7月に下したけどその後は遥かにハッピーだよ。

・自分は1年以上、入国を待っている37万人の一人。あなたが言うように、我々は寄生虫ではない。達成したい目的があるから日本を選んだのだ。

・同じく。自分は金と時間を無駄にした。

・幸運を祈る。自分も2年間の悪夢を経て次の展開を望むよ。日本に悪い影響があることを願っているよ。人を入国貨物のように扱うなんて。

・日本の鎖国的な政策はまだ存在感を発揮しているようだね。大きな悲劇だ。日本で国際ビジネスを展開しようと考えていたのに。

・自分も日本でインターンすることを諦めた。2022年の3月31日から始めるはずだったけど、結局、韓国のソウルに変更したよ。

・助けて。2020年3月から待っている。自分の人生は台無しだよ。多大な債務を抱えている。学費や入学費を払うために借金している。どうすれば良いの。

自国民の生活を守ることは、政府が最も優先すべき重要な役割であり、大前提です。ただ、日本の味方を世界で増やすことで国民の豊かで安全な生活をこの世の中に導くことも、間違いなく政府の重要な役割です。

特に、世界の安全保障情勢が揺らいでいる昨今では、急務だと痛感します。外国人留学生や研究者は、日本に関心を寄せてくれており、味方になり得るとても貴重な存在です。

分断や格差を乗り越える、日本発の「新しい資本主義」で世界をリードしたいと岸田総理は宣言されています。「人への投資」とは、世界の若手世代も対象とし、しっかりと実践することが極めて重要です。

現在、民間有識者を加えて討議している「新しい資本主義」を国内だけに閉じてはならないと思います。国内に閉じるだけのものになると、世界をリードすることが不可能であることは明白です。

2月末までの水際対策の期限を終えて、現在のオミクロン株の感染による重症者・死者の数が低位に推移しているようでしたら、ただちに研究者・留学生の入国問題の是非に取り組んでいただきたいと思います。これからの時代の新しい資本主義の実現には、日本が世界の次世代と手を組むことが不可欠です。

なぜコストコで買いたくなるのか?消費者の人間心理を巧みに操る“マジック”の秘密とは

今や大量買いの代名詞ともなった大型スーパー「コストコ」。日本にはまだ30店舗ほどしかないため、行ったことがないという人は多いかもしれません。しかし、一度足を踏み入れてしまえばまさにそこは買い物のワンダーランド。誰もがコストコの魅力にハマってしまうことでしょう。なぜコストコは多くの人をひきつけるのでしょうか。マーケティング&ブランディングコンサルタントとして活躍する橋本之克さんが“コストコマジック”について解説していきます。

買い物のワンダーランド「コストコ」

コストコの発祥は1976年、カリフォルニア州サンディエゴにある飛行機の格納庫を店舗に改造した倉庫店だそうです。日本上陸は1999年。2022年1月時点で30店舗です。巨大な倉庫のような店の構造、販売される商品の数やボリューム、価格の安さなどが特徴です。

SNS等で来店客の声を見ていくと、行くこと自体がイベントで楽しいという声も多く見られます。国内随一の個性をもつ、特別な商業施設と言えるでしょう。

こうした店の特徴付けだけでなく、顧客の購買意欲を高める点でも、コストコはさまざまな工夫をしていると考えられます。行動経済学の視点で店舗内を見ていくと、そこには人が行ってしまう不合理な選択や行動を、巧みに購買に向けて誘う仕組みが透けて見えます。それは、あたかも心を操るマジックのようです。

「コストコ」が繰り出す3つのマジック

特に目立つ、3つのマジックについて述べていきます。

会員制に秘められら心理的効果とは?

コストコ・マジックの一つ目は「会員制」です。店を利用する際に会員登録し、年会費を支払います。一般客は4,840円からです(2022年2月現在)。初めて売り場に足を踏み入れた時は、約5000円の“損をした状態”です。これが心理的な影響を及ぼします。

まずは「サンクコスト効果」です。サンクコストは、過去に失って取り戻せないコスト(時間、金、労力等)のことです。一度失ったコストは二度と戻らないので本来、その後は新たな気持ちで意思決定をすべきですが、人はサンクコストにこだわってしまいます。例えば、“商品が欲しいから買う”のでなく、“払った年会費のモトを取るために買う”といった行動をとってしまうのです。

とはいえ、何も買わずに帰るのは、“大量に安く買える”機会を失うことになります。そこで「損失回避」の心理が働きます。人は損失に強く反応し避けようとします。同じ金額の損と得があった時、損した時の不満や悲しみは得した時の満足や喜びの2倍以上であることが実験で確かめられています。この心理により人はコストコで“買わなければ損”と考えます。

さらに、欲しい商品を買う場合も意識が普段と違います。例えば、微妙にサイズが小さい洋服を普段なら買わずにあきらめる人でも、“着られるのだから買ってしまえ”と考えてしまう可能性が高まります。

これは「反転効果」の影響です。得している状況と損をしている状況では、同じ選択でも判断が逆転するのです。得していれば安全確実な得を目指し、損の状況では一か八かリスクある選択をします。ギャンブルの最終レースが良い例です。

一日の勝敗の通算で利益があがった状況では慎重に判断しますが、負けが続いた最終レースではリスクがあっても「反転効果」の影響により、挽回を目指して大穴を狙ってしまいます。

お先真っ暗な日本の未来。中国とロシアの暴走が壊す北東アジアの平和

領土や人権等の問題をめぐり西側諸国と対立する中国とロシアですが、その「覇権的な動き」は日本に明るくない未来をもたらす公算が大きいようです。先日掲載の「中露海軍が『津軽海峡』航行の衝撃。日本は“鬼門”の防衛力を強化せよ」で二国の脅威を詳細に綴った、外務省や国連機関とも繋がりを持ち国際政治を熟知するアッズーリ氏は今回、中露の動きがこれまで以上にエスカレートする可能性を指摘。さらに彼らにより北東アジアの分断が進みつつある事実を記すとともに、日本が安全保障面で接近を強めるべき国の名を挙げています。

中国・ロシアによって分断が進む北東アジア

今年に入って、中国やロシアの覇権的な動きが先鋭化している。まず、ロシアはウクライナ国境近くに軍を10万以上とも言われる軍を展開し、同国へ侵攻する動きを見せるなど今日緊張が高まっている。米国のブリンケン国務長官は1月5日、ドイツのベーアボック外相と会談してロシアが軍事的圧力を強めるウクライナ情勢について話し合い、ロシアが軍事的侵攻をした場合は大規模な経済制裁に踏み切ると警告した。バイデン大統領も2月が危ないと指摘するなど、2014年のウクライナ危機の再現を危惧する声が高まっている。長年、プーチン大統領は北大西洋条約機構NATOの東方拡大、ウクライナの西洋接近を強く警戒しており、軍事的圧力を強めることでそれらを阻みたい狙いがある。ロシアは2014年2月のソチ五輪後にクリミア半島侵攻に踏み切ったことから、北京五輪後が危ないとする見解も多い。

また、北京五輪を巡る外交的ボイコットもあり、欧米と中国の対立は既に後戻りできないところまで来ている。これまでのところ外交的ボイコットを表明したのは米国に続き、英国とカナダ、オーストラリアとニュージーランド、バルト三国のリトアニアだが、北京五輪の偉大な成功を掲げる習政権が同開催中に大きな動きに出る可能性は低いが、五輪後に外交的ボイコットを実施した米国や英国などに制裁措置で報復を行う可能性は否定できないだろう。中国を巡る欧米の警戒意識が強まっているが、米国と中国の経済力や軍事力は接近する一方で、中国がインド太平洋における米国のパワーは大したことがないと判断する時が来れば、それはかなりの危険信号となろう。今年はロシアと中国の覇権的な動きが一気に進む恐れがある。

一方、ロシアや中国の覇権的な動きによって、北東アジア地域の崩壊が進んでいる。中国は日本を経済力で抜き米国に接近することで自信を深めている。そして、尖閣諸島や南シナ海などで海洋覇権を強め、2020年には国家安全維持法を施行することで香港の一国二制度を破壊し、台湾統一に向けての動きを加速化させるなど、北東アジアは米中対立の最前線となっている。東南アジアはASEAN、欧州はEU、アフリカはAUなど他の地域には各地域の問題を共同で話し合う地域的国際機関が存在する。しかし、そういった地域的な国際機関が全くなくバラバラなのが北東アジアだ。中国は米国の影響力を排除し、北東アジアで主導権を握ろうとし、北朝鮮はミサイル発射を繰り返すなど孤立主義的な行動を取り続け、韓国は米国の同盟国ながら中国との経済関係を重視するなど米中対立の狭間で悩んでいる。日本は日米同盟を基軸に自由で開かれたインド太平洋の実現を進めるスタンスなどで、これら3か国と協力できる環境にない。

スパイ容疑の日本人を「獄中死」させている中国が日本の情報を抜きまくる皮肉

情報漏えいに対する危機意識の低さや法整備の甘さから、「スパイ天国」と揶揄され続けている日本。主要国にスパイ防止法のない国はないとも言われますが、なぜ我が国は未制定のままなのでしょうか。今回のメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤先生が、1985年にスパイ防止法案が廃案となった経緯と、マスコミの立ち位置を紹介。さらに中国の日本における情報収集活動の実態を取り上げ、スパイ防止法制定に関する議論の必要性を訴えています。

 

スパイ防止法 中国と日本の差

スパイ防止法が必要ではないかとの声があります。

先月1月20日も衆議院本会議で「スパイ防止法」について質問が岸田首相にありました。

維新の議員から見解を聞かれた岸田総理は「スパイ防止法の必要性については様々な議論があると承知しております。必要な取り組みの充実強化に引き続き努めて参りたい」と答えています。

当面はやる気がないという事なのでしょう。

しかし、当然の事ながら諸外国にはスパイ防止法があります。

以下、香港サウスチャイナモーニングポスト紙2月17日に掲載された中国でスパイ行為で逮捕されている日本人の記事です。

中国が上海で日本人男性を拘束

 

中国当局が上海で50代の日本人男性を拘束したことが分かった。拘束の詳細や理由は不明と、日本の外務省が11日発表した。

 

岸田文雄首相が領事館経由で中国に面会機会を要請した。官房長官は「健康状態は良好と思われる」とコメントした。

 

2015年以降、中国では約16人の日本人がスパイ行為などさまざまな容疑で拘束されている。少なくとも10人が起訴され、9人が最長15年の実刑判決を受けている。

 

日本政府の報道官はまた2015年に北京で拘束され、スパイの罪で12年の実刑判決を受けた70代の日本人男性の死について、日本が中国に抗議を申し入れたと述べた。

 

中国は2013年に習近平国家主席が政権をとって以来、国家安全保障の名目で外国の組織や個人に対する監視を強めてきた。

 

特に2014年にスパイ防止法、2015年に国家安全保障法が施行された後、他の多くの外国人も中国で拘束されている。

 

ウクライナ危機は序章。中ロ「貧困の平等化」が戦争の引き金を引く

フランスのマクロン大統領が提案した首脳会談の開催について、原則合意したと伝えられるアメリカのバイデン大統領とロシアのプーチン大統領。しかしウクライナ危機を巡る解決の糸口は、未だ見えない状況にあることは間違いありません。今後この問題はどのような展開を見せるのでしょうか。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、「大国間の核戦争にはならない」とした上で、考えうるシナリオを検討。さらに世界が予想以上に早く「戦争の季節」を迎えることとなる理由を記しています。

 

世界経済の分岐点

世の中の分岐点に差しかかっている。米国の力が落ち、かつ中露が暴走している。グローバル経済からブロック経済になり、金利上昇や分断経済で、景気も落ちてくることになる。その状況を検討しよう。

ロシアのウクライナ侵攻とは

ロシアは「2015年のミンスク合意」の履行を求めている。東部の親ロ派勢力地域に自治政府を作り、OSCE(欧州安全保障協力機構)がきちんと監視することを決めている。しかし、NATO不拡大は、ロシアとドイツ・フランス間では合意していない。ミンスク協議の出席者はロシア、ドイツ、フランス、ウクライナ、東部代表団であった。

この合意履行支持のために、米国も議会で東部地域の自治政府樹立を支持する議会決議の審議を開始していた。ということで米国も「ミンスク合意」を了解している。

何が問題かというと、ロシアが軍事力を使い、「ミンスク合意」の履行を迫り、ウクライナ侵攻で、その履行を強制的に行うことなのである。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、国民の期待するNATOへの加盟を実現するために、東部の自治政府樹立を認めないために、「ミンスク合意」の履行を、のらりくらりとかわして、東部地域の自治を認めていない。

それだけではなく、親露派の大統領候補を拘束し、彼の経営するテレビ局を閉鎖に追い込んだ。という意味では、ゼレンスキー氏のやり方も専制的ではある。

このため、米国は、ロシアの軍事力による現状変更を認めないが、「ミンスク合意」履行は認める方向であり、議会も支持している。

ドイツ・フランスも「ミンスク合意」の会議に出ていたので、ロシアの立場も分かっているので、履行の方向で調整しようとしている。

このため、ロシアに対して、この2ケ国は、強硬ではない。軍事力を使い履行を迫ることが問題だという立場である。

このような米国・ドイツ・フランスの姿勢に対して、ゼレンスキー大統領は、これらの国に対しても、単独で外交交渉で解決するので、「冷静になれ」と言う。

そして、ゼレンスキー大統領は、「条件が変わった。ウクライナ国民がミンスク合意を認めないから履行できない。誰が署名したのかは知らない」という。国際条約化した合意を反故にしようとしているのだ。

しかし、ウクライナの位置と似ているポーランドでは、ウクライナと軍事同盟を結び、積極的に軍事物資を支援している。英国も反政府のロシア人の避難場所であるので、この軍事同盟に参加し、軍事物資の援助を積極的に行っている。しかし、ドイツは、この軍事物資の輸送で自国内通過を認めなかった。

なぜ、ゼレンスキー大統領は、「ミンクス合意」を履行しないかというと、自治政府には、国際条約の拒否権を持たせるので、NATO加盟ができなくなるからである。

ウクライナの憲法では、NATO加盟を条項に謳っているので、ゼレンスキー大統領としても、それを遂行しないといけないのだ。

 

石原慎太郎支持者と「ヒトラー信奉者」に共通する父親の存在の弱さ

2月1日に89歳で亡くなった石原慎太郎氏に対し、その死を悼むのとは別に、問題発言も含めてその言動を美化するかのような弔辞が少なからずありました。そうした状況に接し「苦々しく思う」と吐露するのは、評論家の佐高信さんです。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』では、若者が辛淑玉氏に語った石原氏を支持する理由を紹介。上野千鶴子氏が指摘したヒトラー信奉者との共通点にも言及し、自信がなく自分で判断できない若者が右翼的指導者に惹かれる状況を憂えています。

 

石原慎太郎とヒットラー

上野千鶴子と辛淑玉に囲まれて座談会をしたことがある。それは辛と私の『ケンカの作法』(角川新書)に収録されているが、読み返して石原慎太郎への弔辞の氾濫を苦々しく思った。死ねばすべて許されるのか。

ある時、辛が予備校で講演したら、僕は行動力のある石原が好きだという受講生が何人か出て来たという。それで辛は思った。「あんた、それは、ドイツの青年が、ヒットラーは行動力があるから僕は尊敬してるって、ユダヤ人に言ったのと同じだぞ」

この話は、楽屋までついてきた受講生の1人が、やはり、と同じことをまた言うので、辛と一緒にいたアメリカ人が、「公人があんな差別発言(「三国人」呼ばわり)をしたら、ヨーロッパでもアメリカでも刑務所行きだ」と叱りとばすというふうに続く。

それで出て行ったからいいやと思っていたら彼は楽屋の外で待っていて、辛に、「あなたは何でそんなに強いんですか。僕は弱いから石原が好きなんです」と告白したとか。

話を聞くと、その若者は少し前に父親に自殺された。父親が事故で入院していたために、家庭は荒れていて、彼は父親の見舞いに一度も行かなかったけれども、おカネを稼いで何とかしようと思っていた。しかし、父親が自殺して、もう稼ぐ必要もなくなった。結局、僕は何もできなかったし、何もしなかったと言いながら号泣するその若者に、辛は不意をつかれたという。

「私、長いこと、石原を支持する人たちを、どちらかというとこてんぱんに叩いてきたでしょう。変な言い方だけど、大概の石原支持者を論破できるだけの理論を、石原との戦いの中で蓄積しているわけじゃない。だけど、このときは参った。どういう人がなぜ石原を支持しているのかということに、私は多分ものすごく無知だったんだろうなって感じがしたのね」

こう述懐した辛に上野は、「その話を聞いて、ますます怖くなった」と言い、若者が右翼にリクルートされる現象をこう解説した。自分に自信があったら右翼には行かないのだが、小心で自分に自信のない若者が右翼にリクルートされるのはなぜなのか?

上野によれば、アレクサンダー・ミッチャーリヒというフロイト左派の学者が『父親なき社会』で、なぜナチズムが成功したかを解いて、現実の父親がどんどん弱い存在になっていくと、それで世の中が穏やかになるのではなくて、その弱い父親を見るに忍びないと否定して、もっと強い父親の像を、代理シンボルとして求めるようになる。

それがヒットラーまがいの橋下徹も、まちがっていても、「こうだ」と断定する。自分で判断しない若者はそれに引っ張られてしまう。

 

image by:Stefano Chiacchiarini ’74 / Shutterstock.com

リスクも最小限。「メタバース」が広まればアパレルが儲かるワケ

Facebookから社名を変更した「Meta」を筆頭に、「メタバース」の構築に取り組むIT企業が多くあります。このメタバースの世界と親和性が高いのがデジタルアート作品の取引などで注目されるNFT(非代替性トークン)のようです。今回のメルマガ『杉原耀介の「ハックテックあきばラブ★」』では、システム開発者であり外資系フィンテックベンチャーCTO(最高技術責任者)でもある現役東大大学院生の杉原耀介さんが、メタバースが当たり前となっていく中で、人々は何に注目し、どういったサービスに価値を感じるのかを考察。NFTで希少性を付加することで、アパレルブランドに可能性が広がると伝えています。

 

メタバースが広まればアパレルが儲かる?

夢物語はすぐ現実に

Facebookが名前をMetaに変え、にわかに活気付いているメタバース界隈ですね。まだまだMetaは苦戦していますし、VRもそれほど一般的ではありませんがこれからどうなるでしょう?私はこれから10年にかけては充分可能性はありますが、まだ広まるには時間がかかるかなと思っています。

考えてみればappleが1991年にquicktimeを発表した時は「こんな遅くて小さな画面で動画見るよりビデオの方が何倍も手軽で早いね」なんて言ってた15年後には動画サイトが花盛りとなり、2003年にECが叫ばれ始めた頃は「実物を見ないでオンラインだけで物を買うのは無理だからショールームが必要だ」なんて言われてたのに、今ではむしろ実物を見ないでネットで買う方が一般的になりました。

多くの技術的課題は時間によって解決されます。けれどその伸び方は級数的なので、大体の場合ベンチャーは飛びつくのが早すぎてお金が持たず、大手はほとんど後手に回ってしまうのですね。まあ、これは後知恵で実際にはお金を適切に投資するのは難しく、臆病な私のようにただ眺めている人もいれば大きな勝負に出る人もいます。私の周りでも大金持ちになった人もいれば、破産した人もいて悲喜交々ですね。

メタバースはNFTと共に

それはさておき、最近のメタバースのトレンドで面白いなと思っているのが、NFTとの関係に注目されているところです。

NFTはよく美術品とくっついてNFTアートに話題が集まってます。小さな子供の描いたドット絵やよく分からない写真(失礼)が何千万で売れたりと、ちょっと射倖心を煽られて思わずopen seaにアカウント開いた人も多いのではないでしょうか(私のように)。

ただ、これはNFTの能力の氷山の一角で、実際のところNFTが本当に力を発揮するのはこれからメタバースなどが広まって「アバターやその装飾品が取引されるようになった時」なのです。

 

韓国という独裁国家。政権批判の大学教授が解雇される反民主主義

「クリーンな政権」を謳ってきた韓国の文在寅大統領ですが、「裏の顔」もしっかりと持ち合わせていたようです。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、政権を批判した私立大学の教授が大学側から再任用を拒否されたというニュースを取り上げ、教授へのインタビューを翻訳して紹介。その上で、少しでも政権に批判的な人間に対して圧力がかけられる現状を強く批判しています。

小さな事件だけど象徴的かも

一人の教授が再任用を拒否されたというある意味小さな事件なのだが、現政権の素顔を見るようなのでメルマガにアップした。大田(テジョン)のある私立大学で昨年12月、教授再任用が拒否された教授がいる。当事者は2014年から培材(ベジェ)大学周時経(チュ・シギョン)教養大学で副教授を務めている呉華錫(オ・ファソク)教授=経済学博士。呉教授は昨年5月と7月、『文在寅の裏切り』(疎通と共感社刊)と『崩れた正義』(共感書房社刊)という現政権の批判書を出している。同教授は2019年には曺国(チョグク)元法務部長官の退陣を求める「前・現職教授の時局宣言」にも名を連ねている。この培材大学は、偶然にも文在寅大統領の義理の弟の金教授が副総長を務めている。学校側は「再任用拒否理由は、個人情報なので具体的な理由は公開できない」としながらも「再任拒否と本の出版は全く関係がなく、一方的な主張にすぎない」という立場を明らかにしている。

中央日刊紙記者出身の呉華錫教授は、米ハワイ大学で経済学修士・博士号を取得し、インド・ザワハラルネル大学(JNU)でも国際学部客員教授として経済学を教えたことがある。培材大学教授として働いている間は、フィリピン・マニラにあるアジア開発銀行(ADB)コンサルタントにも名を連ねた。『スーパーゾウ、インドが来る』『100年企業の力、タタに学べ』『マルワリ商人』などインド経済及び経済人と関連した多数の書籍も出版している。現在、呉華錫教授は教員訴請審査委員会に対し、「再任拒否処分の取り消しを求める」という訴請審査を請求しており、今年5月ごろに結果が出る予定だ。2月8日に会った呉華錫教授は「責任時数といった枝葉末節の問題をとらえて教授の生命線である再採用を拒否したのは明らかな不当解雇」とし「学校側が圧力を受けたか、あるいは自ら機嫌を伺ったとしか説明できない」と糾弾した。次は彼との一問一答(朝鮮日報)である。

― 大学側が主張する再任用拒否理由は

 

責任の時数が足りないといっている。ただし、再任用を拒否できる評価項目のうち、責任時数という項目はない。再任用関連の評価項目は△業績評価△服務評価△講義評価△部署評価の4つだ。私はこれら4つの項目のすべてを満たした。責任を負うべき時数を含めた部署評価で、すでに基準(60点以上)を満たしている。学校側はこれではいけない(解雇にできない)ので、別途に「責任時数評価」というのを新たに作成し、再採用を拒否した。明白な違法だ。

 

― 責任時数不足のせいで再採用が拒否された事例があるか

 

ないと聞いている。教務処長を直接訪ねて尋ねた。培材大学の40年余りの歴史上、責任時数が問題で再任用が拒否された事例は1件もなかったことを確認した。

 

― 再任用を拒否された本当の理由は?

 

いくら調べても昨年出版された本(『文在寅の裏切り』『崩れた正義』)のほかにはない。大学とトラブルがあったとか、誰かとトラブルがあったわけでもない。

 

― 誰が再任を拒否したと思うか

 

(文在寅大統領の義理の兄弟である)金副総長が直接・間接的に関与したか、大学側の人たちが勝手に判断したものだと思う。それとも現権力にいい印象を与えようとしたのかもしれない。

 

― 文大統領の義理の兄弟が副総長だったとは知らなかったのか

 

副総長どころか、私はこんな方が学校にいるのも知らなかった。

 

― 再任用拒否が本と関係があるのか、学校側に聞いたのか

 

教務処長に「本のせいか」と聞いてみた。教務処長は「絶対に違う」と言った。当然違うと言うだろう。認めたら大変なことになるわけだから。

 

― 文在寅大統領への批判書を書いたきっかけは

 

私は経済学者で、インドやASEAN、中南米などグローバル経済を専攻している。国内政治にはあまり関心がなかった。これまで出版した本も、大半がインドなどグローバル経済に関するものだ。ところが3年前の曺国事態を経て、文在寅政権の「ネーロナンブル」な言動や暴政にあきれてしまった。民主と正義を勲章のように常に振りかざしていた人々の素顔を見た瞬間、衝撃を受け、そして憤った。私はもともと政治的に中道だ。中道でも中道進歩に近い方だった。しかし、文政権の暴政に憤り、夜遅くにコンピュータの前に座ってキーボードを叩いたことを思い出す。

大阪がホテル療養で支給する“維新弁当”がヤバい。「ゴミかと」「ラ・ムーの198円弁当より酷い」

連日「日本維新の会」周辺の話題がネットニュースを賑わせているが、いま再びネットで蒸し返されているのが、大阪でコロナのホテル療養時に支給される通称「維新弁当」の酷さだ。国が1食あたり1500円を支給しているにもかかわらず、あまりにもショボい弁当ばかりが支給されているのである。

【関連】極めて巧妙。橋下徹氏と「ヒトラー」の演説を比較して判った“共通点”

19日に公開されたアエラドットの記事によると、大阪のコロナ療養者たちから、安っぽいカツカレーやパンばかりが支給されることに対して苦情が続出しているという。国が1食あたり1500円を負担しているという朝昼晩の食事が、大阪府の場合は極端に酷く、朝は毎日同じメーカーのジュースとパン、夕食はアナウンスを合図に自分で取りに行くため、療養者たちが集まって「密」になるとしている。さらに、コロナの影響で喉が痛いという療養者に出された昼食がカツカレーで、「喉にガラスが突き刺さったような痛み」を感じたというのだ。

● 大阪のコロナ療養者から食事の苦情続出「国は一食1500円を支給も、安っぽいカツカレーやパンばかり」(アエラドット)

今回の報道は、大阪以外の大分や東京のホテル療養者向け弁当の豪華さと比較し、大阪の酷さを浮き彫りにさせてくれたが、SNS上にはすでに以前から「大阪府は中抜きしているの?」と思わせるほど酷い「維新弁当」の数々がアップされている。



特に酷い一番上の弁当ツイートには「ゴミかと思った」というハッシュタグがついているように、まるで残飯のような弁当に驚かされる。これのどこに1500円もかかっているというのだろうか?

【関連】辛口評論家が橋下、小池、竹中3氏を「隠れヒトラーの三悪人」と称す訳

ネット上には、大黒天物産株式会社が中国・近畿エリアなど西日本を中心に展開する激安スーパー「ラ・ムー」や「ディオ」が販売する「198円弁当」の方が断然マシだという意見が多く上がっている。このスーパー「ラ・ムー」などが販売する198円弁当(税込み)とはどんなものか見てみよう。




お分かりいただけただろうか、菊池桃子が組んでいたロックバンドのような名前の激安スーパー「ラ・ムー」の198円弁当はここまでやってのけているのである。いったい“維新王国”大阪は、国からいただいた予算をどれほど「中抜き」しているのだろうか?そう勘繰られても仕方ないというものだろう。

今回の告発記事を受けて、ネット上では大阪府の通称「維新弁当」の酷さに批判の声、「中抜き」を疑う声などが多くあがっている。

【関連】橋下徹氏がれいわ・大石晃子議員に300万円の賠償請求。“攻撃的な表現行為による名誉棄損”にネット「どっちがだよ!」

若者から大人気。中国でプーチン大統領が崇拝されているワケ

欧米という言葉に対し、対立構図のように使われる中ロ。文字通り中国とロシアをさしていますが、本当に蜜月の関係だといえるのでしょうか。中国出身で日本在住の作家として活動する黄文葦さんは自身のメルマガ『黄文葦の日中楽話』で、中国の若者がロシアに憧れる側面を持っていると語り、プーチンを崇拝している人たちも多いと明かします。

 

中国人はロシアにどのような印象を持っている?

【質問】

オリンピックの開会式ではプーチン大統領の存在感がきわだちました。中国の一般の人々はロシアという隣国に対してどのような印象を持っているのでしょう?

【回答】

中国人には、アメリカより、ロシアはずいぶん親しい感じです。

しかし、ロシアに複雑な感情を抱く人も少なくないです。中国とロシア、歴史上、領土問題もあります。昔、中学校の地理の先生が授業でこういうふうに話しました。

「中国とロシアの間に位置するウラジオストクは、私たち国民にとって、忘れてはならない存在です。かつては中国領であったが、臆病で無能な清国政府が賠償金を支払い、当時のツァーリ政府にウラジオストクを割譲したのは1860年のことであった。私たち国民にとって、これはつらい思いでしょう」

50代以上の人たちにとって、ソ連はかつて憧れの国であったと思います。ソ連は世界で初めて社会主義体制を確立し、社会主義思想の輸出国であった。ソ連はかつて総合的な社会主義国として最も強い国であり、社会主義陣営の中で大きな役割を担っていました。

中国が建国された1950年代、ソ連と中国の間には蜜月期があり、中国の外交政策は「一方的ソ連より」であり、両国間の関係も熱くなっていました。中国人がかつてソ連のことを「お兄様」と呼ぶのです。

1954年、ソ連の党第一書記と首相のフルシチョフは大規模な代表団を率いて中国を訪問し、中ソ関係の「ハネムーン期」を迎えた。この時期、フルシチョフは積極的に対中政策を調整し、中国とソ連は、初めて政治、経済、軍事、文化の面で平等な立場に立ち、対等な支援と援助を受けることができたということです。

しかし、1959年、フルシチョフがアメリカを訪問し、アイゼンハワー大統領と会談、米ソ共存路線を推進したが、中国との関係は悪化したわけです。

今、中国の若者が抱いているロシアに対するイメージとは、ロシアは軍事大国であり、笑顔を好まない戦闘民族です。また、中国の若者はロシアの歴史やプーチン大統領に非常に興味を持っているようです。中国の一般の人々はロシアに対して、寒さやウォッカ、美女、ロシアパンなどキーワードを想起するわけです。

ロシア美女と結婚した中国人男性が羨ましがられるのです。さらに、多くの中国人はプーチンを崇拝し、「プーチン大帝」と呼んでいる。プーチンは素晴らしく、とても魅力的な男性だと思われます。