尊氏はこんなにムチャクチャだった。学校で教えてくれない南北朝時代

京都と奈良に2つの朝廷が並立していた南北朝時代。この「異常事態」、歴史の授業ではわずかな時間しか触れられないことがほとんどですが、無料メルマガ『Japan on the Globe-国際派日本人養成講座』の著者・伊勢雅臣さんは、「この時代にこそ日本の国柄を理解する上で重大なポイントが潜んでいる」とし、南朝・北朝それぞれを詳しく解説しています。

歴史教科書読み比べ 南北朝時代 ~ 報国と私欲の戦い

後醍醐天皇を中心とする「建武の新政」がわずか2年余りで崩れた後、南北朝時代を迎える。この後、約60年間、2つの朝廷が並び立つという空前絶後の異常事態が続くのだが、東京書籍版の中学歴史教科書の記述はわずか4行である。

尊氏は京都に新たに天皇を立て、後醍醐天皇が吉野(奈良県)にのがれたので、2つの朝廷が生まれました。京都方を北朝、吉野方を南朝と呼び、この南北朝は全国の武士によびかけて戦いました。南北朝の動乱のつづいた約60年を南北朝時代といいます。

(p 70)

これでは南北朝が互いの権力争いのために、全国を約60年間も戦乱に陥れた、という理解で終わってしまう。

一方、自由社版中学歴史教科書も、多少は詳しいが、大同小異の記述である。

南北朝の争乱 1336(建武3)年、足利尊氏は京都に新しい天皇を立て、建武式目を定めた。これは、京都に幕府を開き、鎌倉時代初期の北条泰時らの政治を手本とする、幕府政治再興の方針を明らかにしたものだった。一方、後醍醐天皇は吉野(奈良県)にのがれ、ここに2つの朝廷が並び立つ状態が生まれた。両者は別々の年号を使った。

 

吉野に置かれた朝廷を南朝、京都の朝廷を北朝といい、この両者はそれぞれ各地の武士によびかけて、約60年間も全国で争いをつづけた。この時代を南北朝時代という。

(p 93)

何のために南朝は吉野の山奥で約60年間も抵抗を続けたのか、そして勝利した足利幕府がなぜ権威を失って戦国時代に突入するのか、ここには我が国の国柄を理解する上で重大なポイントが潜んでいる。

尊氏の策略から始まった南北朝

そもそも南北朝並立という前代未聞の異常事態が始まったのは、尊氏の謀略からである。

九州から押し寄せた足利軍に対して、延元元(1336)年5月25日、湊川(現・兵庫県)の戦いに敗れた後、楠木正成・正季兄弟は「七生報国(七たび人間に生まれ変わって国に報いる)」を誓って差し違えた。

5月27日、後醍醐天皇は叡山に逃れたが、8月15日、京都に入った足利尊氏は持明院統の光厳(こうごん)上皇の弟宮を立てて光明天皇とした。後醍醐天皇が在位されているのに、別の天皇を立てたのが二朝並立の始まりである。

しかし、三種の神器は後醍醐天皇の許にあり、神器なくして擁立された光明天皇には正統性はない。そこで尊氏はなんとか神器を得ようと、一計を図って後醍醐天皇に京都へのお帰りを請うた。そして京都に戻られた後醍醐天皇を幽閉して、神器を光明天皇に渡すように強要した。

後醍醐天皇は、こうした事態も予期されていた様子で、偽物と言われる神器を渡された上で、秘かに12月21日夜、吉野(現・奈良県南部)に逃れ出た。こうして南朝が始まったのである。

後醍醐天皇在位のまま神器もなしの北朝擁立といい、神器を得るための策略といい、私欲のためには手段を選ばない尊氏の人となりが見てとれる。

南朝の全国ネットワーク

南朝と言うと、いかにも吉野の山奥に潜んで、ゲリラ的抵抗を続けていたかのように思えるが、実際にはそうではなかった。そもそも吉野は修験道の本拠地として、多くの寺社を擁し、それぞれが数百、数千の衆徒を抱える富強の地であった。

東は伊勢の地で勤王の志厚く、さらに海路で陸奥につながる。そこには北畠親房(ちかふさ)・顯家(あきいえ)親子が後醍醐天皇の第七皇子・義良(のりが)親王(次代・後村上天皇)を奉じて関東を窺っていた。

西の河内は楠木一族の本拠地であり、そこから南朝方の熊野や伊予の水軍が支配する瀬戸内海を経て、九州の菊池・阿蘇ら勤王軍につながる。後醍醐天皇は懐良(かねよし)親王を征西将軍宮として派遣され、この親王のもとで九州では南朝方が優勢だった。

さらに北陸には新田義貞の一族が、京都を睨んでいた。このように南朝は吉野を中心に、全国的なネットワークを構築して北朝と対峙していたのである。

飛び交う目に見えない光。こたつの断熱マットとwifiのただならぬ関係

あなたの家の無線LAN、冬場に遅くなったなんて感じていませんか? もしかしたらそれはこたつの断熱マットのせいかもしれません。無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』では、身の回りの「目に見えない光」を紹介するとともに、断熱マットと無線LANの興味深い関係についても記しています。

暮らしと科学:見えない光の話

身の回りにはいろいろな見えない光が活用されてます。例えばコタツは、赤外線を出して暖めていることが知られていますが、例えばコタツの下に敷く保温シートにマイカフィルム(アルミを蒸着させたアルミホイルのようなシート)が使われていることがあります。

赤外線でコタツが暖かいのは、赤外線を出して、コタツ布団や下の絨毯が暖められてその輻射熱で空間の空気自体も加熱されることで「あったかい空間」を作ってるわけです。ヒーターの下に手をあてると手があったかいのは、赤外線が手の表面組織で止まる大きさの波の光だからです。だからコタツ布団の外には漏れにくいわけです。

ではコタツの下に敷くアルミシートみたいな商品は、コタツヒーター面に向けるのが正解か、床に向けるのが正解なのでしょうか。

床に向けても効果がないとはいえないのですが化学の熱の移動的に見ると、むしろ冷たい床に熱を捨てやすくなるのでNGといえます。というのもアルミは金属なので、光を全般反射します。赤外線も人間の目には見えないだけで光なので、アルミは反射するわけです。

ただアルミマットは断熱性が高いのですが、wifiなどの電波(さらに赤外線より波長の長い光)をも遮蔽反射するので、無線LANの置いてある部屋にコタツがあって、断熱シートがあって、その下の階で無線LANをとるとかなり遅くなる…と考えることができるわけです。

無線LANもコタツも見えない光で性質が違うと思えば、なんとなくその置き場所や使い方にも工夫のしがいがあるわけです。

何気ない暮らしも科学の目で見るとなかなか面白いわけです。

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本能全開で2股、3股は当たり前?「股かけ男」三つのタイプ

イケメン芸で有名な芸人の狩野英孝さん、川本真琴さん、加藤沙里さんとの2股交際が報じられました。しかし実は5股交際だったと…。ここまで来ると実は6股、7股と言われても驚かないレベルですね。

きっかけ次第で動物的本能が全開される男性

男性は動物的な本能レベルでは複数の妻を持つことが自然です。

現在の一夫一婦制は配偶者に自分と子どもの保護を願う女性の動物的本能に合わせたものです。

なので、すべての男性が潜在的には狩野さんのように股かけ交際に向かう本能を持っています。

しかし、人には社会を作るために獲得した人類的な本能があります。

社会が複雑になってしまったので、男女の関係まで複雑にしてしまうと社会で有利に立ち回れません。

そこで、ほとんどの男性は人類的な本能の働きで女性の動物的本能に協力すること、つまり一夫一婦制で満足できるよう設計されています。

しかし、何かのはずみで人類的な本能が崩壊すると、設計が狂って動物的本能が全開になる事があります。

私は臨床心理士として20年も相談活動をしていますが、どうしても股かけ交際を止められないと悩む男性、彼氏の股かけに悩む女性、双方から相談を受けてきました。

その中では股かけ男性には大きくは3つのタイプがあるように思えます。

要注意!「股かけ男」はこんなタイプ

一つは誰も信じられない根が孤独なタイプです。

私たちは愛着障害と呼んでいますが、寂しがり屋のくせに「いい人間関係は必ず壊れる」と信じているのです。

女性と結ばれて一瞬は幸せを実感できますが、すぐに独りぼっちな気になってほかの女性を口説いてしまうのです。

複数と付き合っていれば、いくつか壊れても孤独にはなりません。ちょっと痛いタイプの股かけ男です。

このタイプの場合は、信頼感や安心感が人類的な本能の起動スイッチなのですが、スイッチが入らないのです。結果、落ち着きなく股かけに走ります。

二つ目は単純に幼稚なだけのタイプです。

赤ちゃんは、自分は心地よくしてもらって当たり前と思っています。

ドラえもんのジャイアンがイケメンになってそのままもて男になるとこのようなタイプになりやすいようです。

最後は「すでに十分な社会的地位を手に入れた」と思っているタイプです。

社会的な地位は流動的なものなので油断するとすぐに失うものなのですが、そこそこの立場になって周りからちやほやされたり、持ち上げられたりすると男性は勘違いするものです。

人類的な本能のスイッチは自覚も起動スイッチなので、勘違いして自覚を失うと動物的本能が全開になりやすいのです。

心理学者が最後に一言

このように股かけ男にもいろいろなタイプがあります。

芸人さんの場合は股かけもネタにできるのかもしれませんね。

ですが股かけは女性の動物的本能にはかなり相反している行為です。

女性が泣いているかもしれませんし、かなり根深い恨みを買う可能性も忘れないでほしいですね。

 

<執筆者プロフィール>
杉山 崇
神奈川大学人間科学部/大学院人間科学研究科教授。心理相談センター所長、教育支援センター副所長。臨床心理士、一級キャリアコンサルティング技能士、公益社団法人日本心理学会代議員。
公式サイトはこちら 

 

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デート代が高い都市、3位エディンバラ、2位ウェリントン、1位は?

東京?それともニューヨーク? デート代が高くつくのはどこの都市かわかりますか?1位に輝いたのはあの都市です。

世界で1番デート費用が高いのはロンドン

世界の都市で1番デート代が高いのは、ロンドン」と英テレグラフが報じています。

これは以前発表された、ドイツ銀行による「Cheap Date Index」という調査結果がもとになっています。

このレポートではマクドナルドのハンバーガーやソフトドリンク、映画、ビール、タクシー代など32カ国の都市のそれぞれの価格を比較し、 “シンプルなデート”の費用を比べたものです。

1位に輝いたロンドンのデート費用の平均は$121

日本円にして、約13,800円です。(※2016年2月16日現在のレート)

1回のデート代が1万円を超えるとは、さすが物価高なロンドン

あの世界最大の都市ニューヨークの$93(10,600円)を大きく引き離しています。

これとは対照的なのが、インドの3都市

ムンバイ、ニューデリー、バンガロールなどは平均$23-26(約2,600円〜2,900円)ほどで済んでしまいます。

ロンドンに比べると1万円近くも違います、すごい差ですね。

そして、日本は東京が7位にランクインし、$99(約11,340円)です。

アジアの中ではトップに入り、ニューヨークよりも高いという結果がでています。

意外だったのは、ニュージーランドの首都ウェリントン。

$110で2位にランクインしています。

続いて、イギリスのエディンバラは$109で3位にランクイン。

そのほか、ベルリン、シドニー、パリはほぼ同程度の$104。

アメリカからはニューヨークのほか、サンフランシスコ、ボストン、シカゴの4都市が入っています。 

ロンドンは都市戦略研究所による2015年度「世界の都市総合力ランキング」でも1位に輝いています。

このランキングは主要40都市を選定し、都市の力を表す6分野(経済、研究・開発、文化・交流、居住、環境、交通・アクセス)における70の指標に基づいて評価をおこなったものです。

ロンドンは住居、環境以外はすべて3位以内に入っており、総合的な都市としての魅力が評価されています。

東京は4位にランクイン。

ご存知?ビックマック指数

デート代の指標にもでてきたマクドナルドですが、「ビックマック指数」というものがあるのはご存知でしょうか。

これは各国の経済指標を図るもので、ビックマックの1個の値段で高いか安いかを見ます。

1986年よりイギリスの経済専門誌のエコノミストが毎年発表しています。

2016年1月に発表されたビックマック指数で1位に輝いたのはスウェーデンで、$6.44(約730円)。

これ、セットメニューではなく1個の値段ですよ。

2位はスウェーデンの$5.23(約596円)、3位はノルウェーの$5.21(約594円)。

そして本家アメリカは$4.93(約562円)です。

デート代が高かったロンドンとエンジンバラが含まれるイギリスは$4.22(約480円)で、7位でした。

気になる日本ですが15位で$3.12(約355円)

やはりこの価格が妥当だと感じてしまいます。

1番安いのはベネズエラの$0.66

なんと約75円。

安いです、100円を切ります

全世界に展開しているマクドナルドですが、値段にもこれだけの差があるとは…。

それにしても、デート代にマクドナルドをあげていましたが、はたしてどのくらいのカップルがデート先に使うのかは疑問が残りますね。

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source by: 英テレグラフ , エコノミスト

文/MAG2 NEWS編集部

「こんなことしていいと思ってるの?」と子供を叱ってはいけない理由

お子さんを叱る時、ついつい「反語」や「疑問形」を使っていませんか? しかし無料メルマガ『子どもが育つ「父親術」』によると、これらは子供とのコミュニケーションには適していないそうです。では、どのような言い方ならばいいのでしょうか。もちろんメルマガ内で詳しく説明してくださっています。

疑問形に注意。聞き分けのないときは?

「静かにしなさいって言ってるの、わからないの?」

無意識に使ってしまうこともある「疑問形」の表現ですが、そのなかには、答えのわかっていることをわざわざ疑問形で言っていることも多くありませんか?

言われたことを言葉どおり受け取る子どもとのコミュニケーションには、そういった「答えのわかっている質問」は適していません。

「ボールが窓に当たったら、どうなると思ってるの?」
「誰? テーブルの上にオモチャを散らかしたのは!」

このような言い方のほかにも、

「そんなことしていいと思ってるの?」
「そうしたら危ないってわからないの??」

などの「反語」も、「答えのわかっている質問」という意味では同じです。

言うまでもありませんが、もともとの趣旨は

「そんなことをしてはよくない」
「そうしたら危ないとわかっているはずだ」
「だから、やめなさい」

など。これらの思いをこめて、思いが強いからこそ、つい「疑問形」を使って言ってしまっています。

大人だったら、このような疑問形の表現で言われても相手の意図がわかるので、「そうですね、ちょっと危なかったですね。すみません」と返事することも可能でしょう。

ところが子どもは、これらの投げかけを文字通り質問されたと受け止めます。質問への答えは、

「よいと思っていない」
「危ないってわかってる」

ただこの答えは、直前の自分の行動を正面から否定する内容です。そのため子どもは自分で自分を否定することを強要されているような、追い詰められた気持ちになるばかり。行動を改めるどころではなくなってしまいます。

そんな時の代わりの言い方は、疑問形を直して「そのやり方だと危ないよ」となります。

ですが、さらに欲を言えば、子ども自身が考え、判断する領域を広く残すために「危ないという表現も使わずに言いたいところです。例えば

「振り回してる棒が赤ちゃんに当たりそうになってるよ」
「家の中には、ボールが当たると壊れやすいものがいっぱいあるね。窓ガラスもそうだね」

などなど。ちょっとした言葉遣いの違いではありますが、子どもの側の受け取るものは大きく異なることも少なくありません。ちょっとだけ意識して、気をつけてあげてくださいね。

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【MBAの企業分析】大ウケ100均パン屋の顧客満足度が異常に高い理由

100種類以上のパンが全品100円、そのうえコンビニや他のベーカリーとは一線を画するサービスで人気のパン屋さん『ヤキタテイ』。なぜこんなことが可能なのでしょうか。無料メルマガ『MBAが教える企業分析』がその戦略と戦術を分析します。

挑戦10年で培ったヤキタテイのノウハウ

今回は大阪・兵庫で人気のパン屋さん「100円パンのヤキタテイ」を展開している企業を分析します。

●今回の分析対象企業⇒ヤキタテイ(株式会社NAGASAWA)

戦略分析

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■戦場・競合

・戦場(顧客視点での自社の事業領域):パン屋

・競合(お客様の選択肢):街のベーカリー(手作りパン屋)やコンビニエンスストアなど

・状況:国内パンの市場規模は横ばいから微増となっています。

■強み

1.安い(競合ベーカリーと比べて)
100種類以上の手作りパンが100円です。

2.種類が豊富(競合ベーカリーと比べて)
100種類を超えるラインナップです。

3.手作りで美味しい(コンビニと比べて)
子どもにも安心して食べさせられます。

⇒上記の強みを支えるコア・コンピタンス

★手作り100円パンを開発するノウハウ&挑戦の文化

100種類以上の商品を100円(税抜)でお客さまにお届けするという「挑戦」を10年間続けてきたことで培ったノウハウがあるからこそ、上記の強みを実現できています。

■顧客ターゲット

パン好きな方、節約したい方

戦術分析

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■売り物、売り値

・菓子パン・サンドイッチ・食パンなど100種類以上の商品がすべて100円(税込108円)

 ⇒毎月10種類以上の新商品を出すことで、顧客を飽きさせないようにしています。

☆単価が安いので、来店頻度を高める取り組みは、非常に重要です。

なぜ真田信繁は敗れ、家康は徳川幕府300年の礎を築けたのか

もしもあなたが変化を嫌い、今のままが一番との思いを抱いているようでしたら、未来はないかもしれません。無料メルマガ『ビジネス発想源』の著者・弘中勝さんは、戦国時代の三英傑が天下を獲れた理由として、「固執する気持ちがない」ことを挙げています。そしてそれは現代人にも当てはまる、とも。ビジネスマンとして成功したい方、必読です。

一拠点に固執しない

織田信長、豊臣秀吉、徳川家康たち、いわゆる戦国時代の三英傑が天下を取れたのはなぜか、その理由は多くの歴史家に研究されてきました。

その性格、家臣団をまとめる経営術、軍略の巧みさなど、いろいろな理由はあります。でも、全国各地の戦国大名や領主たちと見比べて、なぜ彼ら三英傑が天下を取って、その他の大名や領主たちは天下を取れないのか、という視点から見ると、私は思い当たることがあります。

それは何かというと、「一地点への固執がない」ということではないかと思います。

織田信長も、豊臣秀吉も、徳川家康も、尾張国や三河国、つまり現在の愛知県の出身です。でも、「さあ天下を取りましょう」という時に、自分が生まれ育った場所、もしくは長らく一族が拠点としていた場所を「ここを拠点に制覇していこう」とは考えずに、どんどん目的に応じて拠点を移しています

例えば、織田信長は最初は清洲城にいましたが、尾張国から複数の国を支配するにあたり、美濃国(岐阜県)の稲葉山城(岐阜城)に移ったり、近江国(滋賀県)の安土城に移ったりと場所を変えて楽市楽座のような拠点づくりをしました。

その家臣だった豊臣秀吉は、近江国の長浜(長浜市)を与えられたらそこを発展させ、全国を統一するために大阪城を建てました。

徳川家康は、最初は三河国を拠点にしていましたが、豊臣秀吉から江戸の田舎へ左遷されると、そこを利便性のよい都市に変え、幕府まで開き、会長職に引いたら駿河国(静岡県)で指揮を取ってます。

「一所懸命」という言葉があるように、武士にとっては自分の領地は命より大事で、いかにその地を守るかということに、各地の大名や領主たちは必死になっています。つまり、今の拠点をいかに守るかという発想です。

奈落のアベノミクス。ジム・ロジャーズ氏も「日本の金融政策は、もう限界」

2月16日から始まった日銀によるマイナス金利の適用について、国内外で様々な意見が上がっています。無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では、世界3大投資家の1人、ジム・ロジャーズ氏の手厳しい発言を紹介。さらに「現在の世界経済の混乱の原因を作ったのは中国ではなくアメリカだ」という氏の意見もあわせて掲載しています。

世界3大投資家ジム・ロジャーズ「リーマンショックよりもっとひどい時代がやってくる」

中国経済の悪化がとまりません。

中国の1月輸出11%減…7か月連続で前年割れ

読売新聞 2月15日(月)14時25分配信

 

【北京=鎌田秀男】中国の税関当局が15日発表した1月の貿易統計によると、輸出は前年同月に比べ11.2%減の1,774億ドル(約20兆円)と急減し、7か月連続で前年割れした。

 

欧州連合(EU)や米国、日本など主要な貿易相手国への輸出が軒並み減少した。

 

内需の弱さから、輸入も18.8%減の1,141億ドル(約13兆円)と大幅に減り、15か月連続のマイナスとなった。

 

貿易縮小に歯止めがかからない状態で、中国経済の減速懸念がさらに強まりそうだ。

輸出は1月、前年同月比でマイナス11.2%。輸入は、マイナス18.8%

中国の経済統計、GDPなどはいくらでもごまかせます。しかし、貿易統計は、「相手国」がいるのでウソがつけません。中国、「昨年GDPは6.9%増加した」と発表していますが、信じている人は「世界中に1人もいない」状態です。

こんな中国経済の未来について、「世界3大投資家」の1人ソロスさんは、「ハードランディングは不可避!」と断言しています。

2016年1月21日の発言。

ソロス氏:中国のハードランディングは不可避、株投資は時期尚早 (2)

Bloomberg 1月22日(金)9時54分配信

 

(ブルームバーグ):著名投資家ジョージ・ソロス氏は21日、中国経済がハードランディングに直面しており、こうした状況は世界的なデフレ圧力の一因になるだろうと述べた。

 

同氏はまた、中国情勢を考慮して、自分は米株の下落を見込んだ取引をしていると説明した。

 

ソロス氏はスイス・ダボスでのブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「ハードランディングは事実上不可避だ」と指摘。

 

「私は予想しているのではなく、実際に目にしている」と語った。

さて、「世界3大投資家」といえば、ソロスさん、バフェットさん、そして、ジム・ロジャーズさんです。ジムさんは、世界経済の現状と未来をどう見ているのでしょうか? 日経ビジネスオンラインにインタビューが載っていました。

日銀マイナス金利について

米FRBが利上げに踏み切ったのに対し、日銀は「マイナス金利を導入し、世界を驚かせました。これについてジムさんは、どう考えているのでしょうか?

私はこれが日本経済、そして世界経済にとってもプラスになることは何1つないと思っている。

 

時間の無駄だよ。

 

混乱を一時的に回避する手段にはなるかもしれないけれど、根本的な解決にはなっていない。

だそうです。厳しい意見ですね。

中国の不気味な沈黙。「人民元切り下げ」の見返りに求めるものは何か

ロシア、中国、北朝鮮…。毎日洗脳のように繰り返し報道されている「脅威」が全て仕組まれたものだったとしたら? メルマガ『グローバル時代、こんな見方も…』の中で著者のスティーブ・オーさんは、最近のG7、マーケット、中国政府、日本政府などの動きを多角的に検証し、政府が表向きには「国民のため」といいながら、実際は武器商人や輸出企業の下支えをしていると指摘しています。

中国版プラザ合意、G7の本音は自国マーケットの救済にあり

今月26、27日に上海で開催されるG20中銀総裁・財務相会議に先立ち、米大手金融機関のストラテジストらが「中国版プラザ合意」の必要性を指摘しているとロイターが報じている(文末リンク)。

プラザ合意と言えば、1985年のニューヨーク・プラザホテルで首脳国が取り決めた「ドル安誘導」のことである。「中国版プラザ合意」という指摘には、各国が協調して人民元を切り下げることで同国経済を支えたい意図が伺える。これは、今の中国経済がそれだけグローバルに浸透していることの裏付けでもあるが、当の中国が人民元の協調切下げをどれだけ「望んでいるか」との見方もできる。確かに、経済面で中国が得るものは少なくないかもしれないが、後述するがそればかりが望みとは言えそうもない。

これまでにも述べてきたように、G7各国は株価頼みの経済政策を続けており、株価と国力がまるで同意義のような状態に陥ってしまっている。中国版プラザ合意が言われる背景には、中国経済の停滞にまつわる憶測がマーケットを震撼させる大材料となっており、それを市場から取り除きたい狙いがある。しかし、中国景気の減速はデータと共にもう何年も前から言われ続けていて、今になってわかったことではない。つまり、マーケットが揺れている理由はもっと別のところにある

上の記事には興味深い指摘がある。人民元の協調切下げが必要な理由として、中国からの「資金逃避を鎮静化」を挙げながらも、その前段で「(世界の)金融市場の信頼感の喪失が危機を招くかもしれない」と案じている。ここはまさに本音と建前である。考えるべきは、マーケットの安定を至上命題としているのは米国を始めとするG7各国であって、中国経済の牽引役はマーケットではないという点である。

また、この提案では、現在の中国と1985年当時の米国を置き換えて見ているわけであるだが、当時の米国は既にいわゆる「双子の赤字」を抱える純債務国であったのに対し、今の中国は米国の、そして世界最大の債権国である。当時の米国と今の中国では財務環境は大分異なる。

各国協調による人民元の切下げを必要とするほど、中国の経済や財政が自力再生不能な状態にあるわけではないのに、「中国救済」の名目で事実上のG7マーケット救済が合意に至ることは考え難い。仮にそのような合意があるとすれば、後述するがそれはG7各国と中国とで相応の取引があったときに限られるのではないか。

ちなみに、プラザ合意による米ドル協調切下げ以降、急激なドル安・円高が進み、日本ではそれがバブル経済の入口であったとされている。前にも増して、「株価」への飽くなき欲望がG7諸国を支配している今、「元安その他通貨高」で当時の日本のようなバブル国が現れるかもしれない。米ドルに対して日本円なら、人民元に対する「台湾ドル」というウルトラCがないとも言えない。

金融危機以降の「米中連携」

昨年6月、それまで投機的に釣り上げられていた中国の株式市場が突如、不自然な大暴落を演じ、その後逮捕者も出た。この「異変」を日米では「中国発の混乱」としているが、上で述べた通り中国景気の減速はデータと共に何年も前から言われ続けている。

事実、その上海市場下落開始以降も、日米を始めG7各国の株式市場は高値近辺で推移している。瞬時に連鎖反応を示す株式市場において2秒の時差はあっても、2ヶ月の時差など到底考えられない。よって昨年夏の暴落は「中国発でないことが明白である。

昨年8月から始まるG7各国のマーケットの乱高下は、日本市場で最初に見られた。8月11日、日経平均は19年振りの「高値更新」が試される水準を維持して始まりながら、昼休み前に下降し始め、結局その日は大幅安で引けている。この日、中国当局は新たな人民元取引ルールへの移行を表明し、それに伴い対ドル中心レートが1.8%程度切り下がったのである。

ここ数年の、各国中銀のアクション(QEないしQQE)開始以降で見ると、ドルは円に対して20%程度下落した後、バトンタッチで日銀がアクションを起こし円は対ドルで30%程度下落し、ユーロもECBのアクション後に対ドルで6%程度下がっている。日本円は、日限がアクションに及ぶ数ヵ月前の政権交代以降、「先行」して20%程度下落した後に30%程度の追加下落となった。

しかし、金融危機以降で見ても中国は一貫して人民元の上昇を受容し、現在でも対ドルで4%程度の上昇」を保っている。昨年夏の新ルールで生じた2%に満たない切下がりに対し、今も日本を中心に批判報道が続いているが、それは金融危機以降12%程度切り上げた後の下落に過ぎない。

少なくとも金融危機以降、昨年8月の人民元新ルール発表に至るまでは(それに至る理由発生までは)、米中当局は次のように連携して通貨政策を執っていた可能性がある。

  1. 米国は金融危機後、危機克服を目指して真っ先にドルを切り下げた(中国のドル下落容認
  2. 米国はそこで得た体力をもって、ここのところのドル上昇を受容している(米国のドル上昇受容
  3. 中国は、ドル上昇開始後もドルペッグを継続し、全世界の通貨に対する人民元上昇をもって世界経済を支えた(中国の人民元上昇受容
  4. 膨大な量のマネタリーベース拡大で、急激に低下するドルの信認を人民元によるドルペッグで支え、これが結果的に後のドル独歩高も和らいだ(中国のドル信認下支え・ドル独歩高緩和
  5. 危機発生直後、中国は超巨額景気刺激策を世界に向けて発し、恐怖が席巻する世界の金融市場の底割れを回避した(中国の世界経済下支え

金融危機以前、人民銀行は人民元を通貨バスケットへ連動させる準備を公にしていたことが知られている。しかし、先進諸国が金融危機に陥ったことで方向転換し、ドルペッグを継続して米ドルの信認を下支えし世界の金融システムが大混乱に陥る事態を防いだと見ることができる。

ここで見えてくるものは、「米中当局の連携」であり、大国を自負する両国は目立たないところで通貨政策を共にし、世界経済を下支えようとしたのである。よって、今回のG20に向けて一部提案のあった人民元の協調介入は、この延長上にあると見ることもできる。もちろん、だからと言って米中が全面的に協力関係にあるわけではない。両国内の勢力間の力関係によりその時々で見え方は変わってくる。そして、それは昨年、またはそれ以前のどこかの時点で転機が訪れた可能性がある。

「朝食を抜くと脳出血のリスクが36%も高まる」という研究結果

やはり朝食は毎日きちんと摂ったほうがいいようです。無料メルマガ『Dr.ハセのクスリとサプリメントのお役立ち最新情報』に、「朝食を抜くと脳出血のリスクが36%も高まる」という大阪大学研究グループが発表したデータが紹介されています。

脳出血を防ぐには、まず朝食を摂る

冬の寒さはシニアの人には大敵です。特に血圧が高めの人にとって心配な時期で、私も他人ごとではありません。そこで今日は、特に血圧が高めの人は朝食を摂るようにしてください、というお話です。

これは、先日大阪大学などの研究グループが、米国の心疾患専門医学誌に報告したものです。それによりますと、朝食なしの人では脳卒中のリスクが36%も高まるとのことで、血圧上昇が原因と考えられるそうです。

研究は、45歳から74歳の男8万人を追跡調査したものですが、朝食を毎日食べる人に比べ、週に0~2回しか食べない人は、脳卒中のリスクが18%高まることがわかりました。

また、脳卒中のうちの脳出血のリスクについては、週に0~2回しか食べない人では36%も高まるそうです。

一般に早朝には血圧が上がるのですが、朝食をとることが血圧上昇を抑えると考えられるそうで、そのためには空腹を長時間感じる前に朝食をとることが大事、とのことです。

というお話ですので、明日からは私もきちんと朝食を摂ることにします。

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