もう存在意義なし? これからの「問屋」にできる事、できない事

小売店からすればメーカーとの間に入ってくれる問屋さんは大切なものです。しかし、メーカーが直接店舗を構える「中抜き」も多い今、問屋の存在意義がなくなってきています。今回の無料メルマガ『がんばれスポーツショップ。業績向上、100のツボ!』では経営コンサルタントの梅本泰則さんが、これからの問屋の役割を提案しています。

問屋の役割の変化

「近ごろ、問屋さんの営業マンがあまり店に来なくなった」というお店がありました。どうして営業マンが来なくなったのでしょう。

そのお店は、決して業績が悪いわけではありません。話を聞いてみると「売れる商品を持ってきてくれない」とか、「商売の役に立つ話をしてくれない」といったグチが出てきます。

どうもこのお店にとって、問屋さんは「売れそうな商品」や「安く売れる商品」を紹介してくれる存在のようです。おそらく、このお店は問屋さんにいつも「何か売れる商品はないか」とばかり要求しているのでしょう。

そうなると、問屋さんの営業マンは「商品」のことばかりに目や頭が行ってしまいます。ところが、最近の問屋さんからは「売れる商品」がなかなか手に入らなくなっているのです。

理由があります。それは、主だったメーカーさんは、問屋さんに余分な在庫を待たせることを避けているからです。市場に商品がだぶつかないように、ということでしょう。だぶつくことで、価格の乱れにつながりますからね。

また、売れる商品があっても、メーカーさんは、納める小売店さんを制限しているようです。これも、市場在庫やブランドのコントロール策なのでしょう。しかも、メーカーさん自身が店舗を構えて、直接消費者に商品を販売しています。いわゆる「中抜き」ということですね。

こうしたことによって、中間流通として在庫コントロールをしていた問屋さんの存在意義が減ってきてしまっているのが最近の傾向です。ですから、問屋さんの営業マンも小売店さんに行かなくなってしまっているのでしょう。困ったことですね。

問屋さんの戦略

実は、今のスポーツ用品業界はメーカーさんが力を持っていると言っていいです。その証拠に、スポーツ用品メーカー出荷額は、2008年に1.3兆円だったものが2018年には1.53兆円と18%ほど伸びています(出所:矢野経済研究所)。

一方、主力6社の問屋さんの売上を見ますと、2008年の1,324憶円に対し、2018年は1,343憶円と、わずか1.5%の伸びです(出所:日経MJ)。これを見ても、問屋さんが苦しんでいることが分かります。

とはいえ、それぞれの問屋さんが、いろいろな戦略を打っています。ファッションショップ、ディスカウントストア、ホームセンター、ドラッグストアなど現状のルート以外に販路を増やす戦略もその一つです。

しかし、それはスポーツショップにとってはたいして良い影響を及ぼすことではありません。スポーツショップが問屋さんに求める戦略は、スポーツショップのためになるものです。そんな戦略があるのでしょうか。

そこで、私のアイデアをお伝えします。まず、問屋さんは「商品」だけを見る姿勢を変えることです。そして、「マーケティング」に目を向けることです。

マーケティングとは「誰に、何を、どうやって」提供するかを考えることでした。それに沿って考えていきましょう。最初に「誰に」からです。

ミッション系高校の悲劇。長崎「いじめ自死」学校の呆れた対応

2017年に発生した長崎市の高校生自殺事件を巡る学校側の対応に、各所から疑問の声が上がっています。今回の無料メルマガ『いじめから子どもを守ろう!ネットワーク』では、当案件の事実関係等を改めて紹介するとともに、同校関係者の自己保身に走る姿勢を強く批判しています。

教育者は「いさぎよい」姿勢を

2017年4月に長崎市の私立高2年の男子生徒が自殺し、第三者委員会は2018年11月に「いじめが自殺の要因」としていました。しかし、学校側はこれを不服として調査結果の公表を拒否しておりました。この調査結果を受け取ってから1年後の今月に、学校が公表に応じたとのことです。しかし、学校側は「自死との因果関係に論理的飛躍があるなどとする見解を表明しています。

平成29年4月20日発生の(当時海星高等学校2年制在籍者)自死事件について

しかも、学校はHPに掲載した文書の中で、「第三者委員会に対し根拠資料の開示や説明を求めたが拒否され続けてきた」などとして、第三者委のメンバーに対し、近く長崎簡裁に調停を申し立てる予定だと報道されています。

この事件では、両親が記者会見し、自殺の数日後に学校側が突然死したことにした方が良いかもしれない」「転校したことにもできるなどと提案をしていた事実が明らかになっています。

隠蔽工作を行い、さらに「いじめが自殺の要因」とされると調査結果を公表せず、いまだに認めようとしないという学校の姿勢は非難されても当然だと思います。

もしも第三者委員会の結論が間違っていると主張したいのであれば、なぜ、再調査委員会を組織しなかったのか、疑問が残ります。あるいは、調査結果を受け取って、すぐさま裁判で是非を問わなかったのでしょうか。やれることはあったはずです。1年も放置しておいて「なにをいまさら」不服を申し立てるのでしょうか。対応がおかしいことを学校自らが認めているようにしか見えません。

この学校は、ミッションスクールであり、教育理念の一つとして「『己のごとく人を愛せよ』とのキリスト教の愛の精神により、人間の尊さを学び、思いやる心を大切にする教育を行います」と掲げています。宗教の学校であり、教育者である「聖職者」であるならば、天に召されたときに、イエス・キリストの目の前にて、「私は聖職者として立派な人生を生きました」と言えるようでなくてはならないと思います。教育者は保身をはかるのではなく子供たちに恥じないいさぎよい姿勢を示してほしいものです。

私たちもひとりひとりの子どもたちの抱えている悩みを一緒に考えられる大人でありたいと思います。先日、「NPO法人BONDプロジェクト」さんからメールをいただきました。NPO法人BONDプロジェクトさんは、「10代20代の生きづらさを抱える女の子のための女性による支援」をテーマに、居場所を失った女の子の自己肯定感向上や自立に向けた支援を行っている団体です。ちなみに代表の橘ジュンさんは、渋谷の街でさまよう女の子の声を聞き続けていることで有名です。

そのBONDさんが、東京都自殺対策事業として「東京都在住の小学生中学生の女の子専用LINE」(LINE ID: @bondproject)を期間限定で開設するそうです。相談できる日は、

  • 2019年11/10・11/24・12/8・12/29
  • 2020年1/12・1/29・2/9・2/23
  • 相談受付時間 午後4時~午後7時

あくまでも、東京都に住んでいる中学生の女の子専用とのことです。その他の電話、メールでのご相談は、「NPO法人BONDプロジェクト」をご参照ください。

教師間の「いじめ」のニュースも相次いでいます。大人ですから明確に暴行事件、傷害事件として報道してほしいものです。さて、年末に向けて子どもたちにとっては大切な時期です。なにか気にかかることがあればご相談いただけたらうれしく思います。

一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明

【書評】お客様はモンスター。NHKクロ現が捉えたカスハラ実態

「不寛容の時代」と言われて久しい現代社会ですが、カスタマーハラスメントも世界規模の問題となっているようです。今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』で編集長の柴田忠男さんが取り上げているのは、そんなカスハラの実態を放送したNHK「クローズアップ現代+」取材班による一冊。なぜモンスタークレーマーはここまで増えてしまったのでしょうか。

偏屈BOOK案内:NHK「クローズアップ現代+」取材班 『カスハラ モンスター化する「お客様」たち』

716nDetJLELカスハラ モンスター化する「お客様」たち
NHK「クローズアップ現代+」取材班 著/文藝春秋

カスハラ……カスタマーハラスメント、知らなんだ。NHK「クローズアップ現代+」で2回放映し、大反響を呼んだ「カスハラ」の実例と分析、処方箋を、放送し切れなかった情報までまとめて書籍化、というもの。ここ何年もテレビ番組はほとんど見ないから、気がつかない。お客様は神様、ではなくてモンスター。セクハラパワハラと並ぶカスハラは世界的な現象になっているという。

そういえば、毎日買い物に行く妻が、またイヤなものを見たと話していた。レジ前で小銭入れからコインを出すのに難渋していた老婦人がいて、その後ろに並んでいた爺さんがいきなり無言でレジのデスクを激しく叩いて、別のレジへ向かった。老婦人は怯えていたが、レジの女性は「また、いつもの人ですよ」と言っていたという。わけわかんないモンスターじじいはよくいるらしい。

カスハラを受けた事例が6件、元クレーマーの50歳男性の告白、カスハラ対策例が3件、読み応えあり。取材者はカスハラに詳しい大学教授に、クレーマーの実像や登場した背景などを聞く。「最近のクレームの傾向や特徴があれば教えて下さい」って、NHKよお前もか、最近インタビューで「教えて下さい」という幼稚な問いかけが耳障りだ。傾向や特徴はどういうものですか?だろうが。

教授の説明によれば、普通なら見過ごすようなことで引っかかる人が増えている、これが限界という怒りの沸点が下がってきていて、「ちょっとしたことで逆鱗に触れてしまう、そういう傾向が見て取れる」という。おいおい、逆鱗の用法が違うだろうが。目上の人、地位の高い人を激しく怒らせてしまうという意味だぞ。教授も編集者もNHKもみんなアホだ。というわたしはクレーマー?

こういったクレーマーが増えたのは、団塊の世代が退職し始める時期と重なる。現在高齢者の団塊の人、なかでも高学歴高所得社会的地位の高い人からの、筋論的な、わりと上から物を言う「権威型」「説教型」が多いらしい。しかし、沸点が低いのは高齢者だけでない。いまや年齢は無関係だ。さらに因果関係が無茶苦茶なケースもある。自分の不注意を平然とメーカーのせいにしたりする。

悪質なクレームが増えている理由は、過剰サービスによる過剰期待、情報化社会の影響、社会の疲労による不寛容、格差社会の進行、所得が大きく伸びていないこと、言語能力の低下、消費者を甘えさせた日本の企業風土、労働者への想像力の欠如、人手不足などいくらでも挙げられる。抑え込む手はないようだ

元クレーマー・堀さん(仮名・50歳男性)が26ページにわたり登場。冷静な普通人がクレーマーになる至った状況を自己分析していて、非常に興味深い。元コンビニのオーナーだった人だ。経験上、よかれと思って言うべきことを言うと、それはクレーマーだとSNSで祭り上げられ、怖くなってなにも言えなくなったこともある。クレーム=悪であるという一方的な決めつけは間違いだ。

それでもクレームを繰り返す。そこには二つの感情の要素があって、ひとつは虚栄心というか、相手を攻撃しながら自分の心を満たし、もうひとつは攻撃していることに対する罪悪感があるという。いまシルバーモンスターが増えている。ごく普通の体裁の単行本なのに1,650円!高過ぎる!文句をつけるだけのわたしだが、カスハラではない。一字違いのカステラ、大好きです。

編集長 柴田忠男

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鍼灸師推奨。健康寿命を延ばす「深い呼吸と大きな声と大笑い」

「笑う門には福来る」なんて言葉もありますが、大声で笑うことは健康で長生きという「福」をもたらしてくれるようです。メルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』の著者、のぶ先生が、「憎まれっ子、世にはばかる」、「美人薄命」といった言葉が東洋医学的には理にかなっていると解説し、憎まれずに朗らかに長生きするコツを教えてくれます。

声の大きな人は元気

【「憎まれっ子、世にはばかる」】

「憎まれっ子、世にはばかる」なんていいます。「憎まれっ子」を「思っていることをあけすけになんでもしゃべってしまう」ことで、人から誤解される人のこと、と定義してみるとしてみましょう。

「憎まれっ子=素直に思ったことを話せる人」ということだとすると、「憎まれっ子=悩みや恨みをため込まない」表現方法と考えることができます。

愚痴や不満を人に平気でぶちまけられる人って、周囲の人から嫌われますが、そんなことお構いなしに、自分の思っていることを素直に表現することは、意外と健康的。そんなわけで、「憎まれっ子」は元気で長生きできるので「世にはばかる」

【「美人薄命」なんて申します】

「憎まれっ子、世にはばかる」の対になる言葉として「美人薄命」なんてことをいいます。思い悩みやつらいことも、一切他人に話さない。言葉にしない、大きな声で話さない、喜びの表情を豊かに表現できない。

いつもきれいな微笑み顔で過ごしていても、心の中にわだかまりを抱えていると、笑顔にもこわばりや不自然さを伴うことになっちゃいます。

心の中に不平不満を抱えて人に良い顔を見せようとしていると、お腹の中にストレスがどんどんたまっていって、結局「美人薄命=胸の内をぶちまけられないと短命」なんてことに。

【たまには大きな声を出す】

深い呼吸で過ごしている人は、代謝が旺盛でストレスに対する防御力も高いです。思い悩みやつらいこと、ストレスにさらされ続けている人でも、ガハハッと笑い飛ばせる人は、「憎まれっ子」にも「美人薄命」にも属さない。さっぱりスッキリ笑って済ませることのできる人は、丈夫で無敵(人から憎まれない)なんじゃないかなって思います。

難しい人間関係が当たり前の日本社会。空気を読んでばかり過ごしていると、健康寿命はどんどん短くなりそうです。(※健康寿命って、元気に長生きできる寿命ってこと)

元気に長生きしていくためにも、大きな声で深呼吸しながら過ごせるようになるといいですね。それが難しければ、せめて意識的にガハハッと大笑いできる時間を作ること。

そんなわけで、上機嫌を維持するのは、ちょっとした努力が必要です。そんな努力を怠けると、すぐに不機嫌になるのは人の常。不機嫌はカラダの働きがあちこちふさがる原因になります。ちょっとの努力で上機嫌を保ちましょう。大きな声で笑ってみるのが、上機嫌をとりもどし保つ早道ですね。

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窃盗で逮捕した男の自宅冷蔵庫に性別不明遺体で「世も末だ」の声

愛知県瀬戸市で12日、窃盗容疑で逮捕した男の自宅にあった業務用冷蔵庫から性別不明の遺体が発見されたと、読売新聞TBSニュースなどが報じている。地元警察で身元確認を急いでいるという。

読売新聞によると、逮捕されたのは愛知県瀬戸市東山町の無職の小嶋孝一容疑者(58)、瀬戸市内の商業施設で2017年1月20日、カップ麺1個を盗んだとして、瀬戸署は12日午前、窃盗容疑で逮捕していたという。署員が男の自宅を捜索したところ、性別不明の遺体を発見。干からびた状態で、死後数年が経過していたとしている。TBSニュースによると、小嶋容疑者は1人暮らしだったが、6年前まで母親と暮らしていたとみられ、警察は遺体が母親の可能性もあるとみて身元を確認するとともに、死体遺棄事件の疑いも視野に調べているという。

このニュースを受けて、ネットでは「上空にヘリ飛んでたと思ったら…」「怖っ」「世も末だ」など、驚きの声が多く挙がっている。

Twitter上の反応





※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

sauce: TBSニュース読売新聞

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探偵が見た八尾市小6女子いじめ暴行事件の大人達によるクズ対応

大阪府八尾市の小学校に通う女子児童が、同級生男子から後遺症が残るほどの暴行を受け、その後PTSDにまで悩まされているという深刻ないじめ事件。しかしこの件に対する警察や学校サイド、教育委の対応はお粗末極まるものでした。当案件に関して被害者家族から相談を受けていたと明かすのは、これまでも数々のいじめ問題を解決に導いてきた現役探偵の阿部泰尚(あべ・ひろたか)さん。阿部さんは今回、自身のメルマガ『伝説の探偵』で、関係各所の呆れた対応を白日の下に晒すとともに、八尾市長に対して政治パフォーマンス抜きでの一刻も早い「事件」の解決と被害者への支援を求めています。

 

大阪八尾市小学生いじめ暴行事件

大阪八尾市の市立小学校に通う女子児童Aさんが同級生の男子児童Bに公園で暴行され骨折などをしてPTSDになったとのいじめ重大事態で、八尾市教育委員会は、第三者委員会を設置した。

と報道されたのは2019年4月の中旬のことであった。その後、この調査が不十分であったとして、八尾市市長が新たに第三者委員会を設置し再調査に当たるとニュースになったのは確か7月に入ってからのことであった。

ところが、10月に入り、被害家族はメディアの取材に対し、「何も変わっていない助けてほしい」と告白したことがニュースになった。

実は私は今年6月ごろから被害保護者の相談を受けており、開示請求の結果を待って本件にあたる準備を進めていた。ところが、八尾市市長の再調査宣言により、一旦その調査結果を待とうとなった経緯がある。

事件以前

Aさんへの本格的ないじめが始まったのは小学4年生からであった。Aさんは、同じ幼稚園から一緒のC君からはじめ、「ブス」「デブ」「ゴリラ」などの悪口を言われ、これにB君がのって、悪口いじめが酷くなっていった。ついには、身体をぶつけるという行為や何もしていないのに、「ツッコミ程度の叩き」をしてくるなどになった。

学級担任はベテランと言える中年女性教員であり、堪らなくなったAさんは何度も相談をしている。

当初、この担任は注意をしていたが、だんだんと注意をしなくなっていった。そこで、Aさんに対してしたアドバイスは、「無視しろ」であった。その結果、AさんはBやCを無視するようになるが、今度は、BやCから暴力や暴言を無視したという理由でAさんは担任から酷く叱られてしまった

こうして、Aさんは担任教師への信頼を失っていったのだが、この中年の担任は、好き嫌いが激しく、お気に入りの児童には手心を加え嫌いな児童へは徹底して怒るという性格であったため、Aさんは嫌われてはいけないとストレスを溜めながらも平静を装っていた。

学校では、Aさんも時には言い返すことがあったとしてこれをいじめとして認識していなかった。よって、具体的な対応は見られず、被害はエスカレートしていった。

その中には、B君C君を含めたいじめの中心人物5人の男子児童が、Aさんを羽交い締めにして、前髪を引き抜くという事件も発生している。男子児童による執拗な女子児童への暴力行為は日常化していたのである。

また、Aさんはあまりに「ブス」「デブ」「ゴリラ」などと悪口を言われることから、日常的にマスクをつけて、顔を隠すようになっていった。

悲観論はここまでだ。衰退途上国ニッポンを再興させる一筋の光明

経済産業分野においては、もはや先進国の地位からは滑り落ち、衰退途上国とすら言われる日本。「衰退途上」の字義の通り、我が国はこのまま沈みゆくほかないのでしょうか。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では著者の津田慶治さんが、「衰退途上国としてどう生きるかは、日本人の特性を再検討し違う道を模索することが必要」とし、具体的な再興策を提示しています。

日本経済をどう維持するか?

日本の人口は減少し、物作りでも日本の若者が関心なく、AIとソフト開発には論理力が必要であるが、日本人はあまり数学が得意ではない。日本経済の今後を検討しよう。

米国株価

NYダウは、利下げ期待で、7月16日27,398ドルと最高値を更新したが、製造業ISMが50割れ、かつ米欧貿易戦争も始まり大きく下落したが、ステルスQE4と3回の利下げと、雇用統計もよく米中貿易協議も、部分合意の方向と報道で、大きく上昇

リスクオン相場で連日最高値更新になっているが、10年国債の金利は1.6%に上昇してきたし、米中通商交渉が12月に延期したことや中国が関税下げの一段の拡大を要求するが、トランプ大統領は、それを合意していないとしたのに、6ドル高の11月8日27,681ドルになる。

トランプ大統領は、米中通商交渉を株価のコントロールに使っているが、現時点の株価上昇は行き過ぎであり、少し止めたいと思っているが、市場は熱狂に包まれて、株価は上昇している。このため、中国との12月部分合意の調印もなくなる可能性が出てきた。

IMFは、世界全体で、188兆ドルの債務が政府と民間であり、この債務は返せないと警告し、同じく19兆ドルの社債が発行されているが、半分はデフォルトの危険があると、言っている。

ガンドラック氏は重大な局面にあると述べている。バブル絶頂期は株価も猛然と上がり、熱狂の中にいるので、その相場に巻き込まれてしまうことになる。しかし、実体経済を見ると、企業の収益は減少して、資産と借金を増やす両建経営は行き詰まり、そろそろ限界に近い可能性がある。

景気のピークは2018年で、それから下り坂になっている。雇用統計で雇用が増加しているが、低賃金労働者だけである。中間層以上の雇用は減少している。投資家は、次の不況に備える行動を取ることだと、ガンドラック氏は警告している。

バブル崩壊は、そこに踊った金の量に比例するので、中央銀行がバブルを作ったので、今までの10倍以上のお金が踊っているので、今までの10倍の衝撃になるとガンドラックは言っている。次のバブル崩壊で米国経済は崩壊することになると見ている。

ここで、米中通商交渉が破綻すると、そのトリガーになりかねないと見るが、ランプ大統領の9月1日分の関税引き上げを元に戻すことは了承しないことで、中国の農産物輸入500億ドルも宙に浮くことになる。しかし、悪いニュースで株価が下がると押し目買いが入り株価は落ちない

トランプ大統領は、2020年6月に株価を最大値にしたので、現地点での爆上げは危ないと感じて、12月の合意が危ぶまれる状況にすることで、株価を少し下げたいようである。しかし、今の熱狂相場で、悪いニュースを相場が無視してしなう傾向が出てきた。

中国も米国の世論調査を見ていて、バイデン候補の支持率が復活してきたことで、様子見のムードが漂い始めている。しかし、中国の輸出が9月1日の関税引き上げで16%の減少しているので、これ以上の関税UPは阻止して、できれば9月1日実施分の関税UPも元に戻したいようである。

日本の株価

日経平均株価は、2018年10月2日24,448円になったが、以後低調で、12月26日18,948円と暴落し、その後はレンジ相場になり、10月から売り残の買戻しや海外投資家1.6兆円の買い越しで、連日の年初来高値になっている。たぶん、海外の買いの半分以上は投機筋の先物買いで、24,000円に向けて上昇している。

しかし、ソフトバンクGの155億円の赤字、楽天の141億円の赤字など下方修正が多数出ている。上場企業の前期比1兆円の収益悪化になっている。実体経済は弱い。それと、米中通商交渉の行方に心配が出ても、なお、11月8日23,391円と続伸した。熱狂相場が日本株をも押し上げている

リスクオン相場であり、1ドル109円台になって、想定為替レート108円後半より円安になり、外人投資家が日本株買いを開始したようである。日本は、景気後退が米国より強く出ているのに、株高になっている。バブル抑止を日銀が進めないと、バブル崩壊時の衝撃を米国同様に受けて、大手銀行の一角を含めて、多数の地銀が倒産の憂き目にあうことになる。

日銀の金融政策の方針を転換する必要がある。バブル抑止に替えることである。金利水準はそのままで、日銀手持ちのETFを大量に売ることである。そして、バブルを抑止して、外人投資家の期待を裏切ることである。これを、強く推奨しておく。

米国のバブル崩壊、経済崩壊に巻き込まれてはいけない。EUは巻き込まれないように不況風を吹かせているがそれが正解である。

米の中国叩きさえ無視。安倍政権の「お人好し」が潰す日本の未来

10月30日、アメリカのポンペオ国務長官は「中国政府が人権弾圧を止める事は不可能」と切って捨てた上で、「中国共産党と対立」することへの協力を全世界に広く呼びかけたようです。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では著者で国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、今回の衝撃的な宣言内容をひきながら、米中覇権争いが「民主国と中国の対立」に変貌した背景や、日本がとるべき外交政策を記しています。

中国は【世界制覇】を目指している(ポンペオ米国務長官)

ペンス副大統領につづき、ポンペオ国務長官も、中国に宣戦布告】です。

「団結して中国と対決を」世界に呼びかける米国

JB press 11/6(水)6:00配信

(古森義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授)

 

10月30日、米国のマイク・ポンペオ国務長官は対中国政策について演説し、中国共産党政権は米国やその他の民主主義諸国の価値観を否定しているとして激しく非難した。さらに同長官は、全世界の民主主義諸国が団結して中国と対決することを求めた。

中国共産党は民主主義諸国の価値観を否定している

その通りです。中国は、共産党の一党独裁で、言論、信教、結社の自由がない。

全世界の民主主義諸国が団結して中国と対決することを求めた

真剣な話です。具体的にどんな話をしたのでしょうか?

  • 中国の人権弾圧やその背後に存在するイデオロギーは米国と大きく異なる。だが、米国はこれまでその相違を過少評価してきた。現在、中国政府は香港や新疆ウイグル地区の住民の人権を踏みにじり、自国の憲法にさえ違反している。米国は、中国が自国の住民の基本的な人権を尊重することを期待する。
  • 米国は長年の友人だった台湾との関係を格下げして、中台問題の平和的な解決を期待した。中国の天安門事件以後も、イデオロギー問題の追及を差し控えた。中国が市場経済を発展させ、やがては民主主義になることを望んで世界貿易機関(WTO)への加盟も認めた。だがこれらの期待はすべてむなしかった。
    (同上)

アメリカは1970年代、ソ連に対抗するために、中華人民共和国と和解しました。そして、中華民国(台湾)との関係を切った。1989年、天安門事件が起こった。民衆虐殺事件でしたが、アメリカは1993年、中国と和解。以後米中は金儲け同盟」になって、また良好な関係に戻りました。

ナイーブなアメリカは、「中国が成長すればいずれ民主主義になる」と信じていた。しかし、GDP世界2位になった後も中国の政体はいっこうに変わりません。それどころか、習近平は憲法改定し、国家主席の任期制限を撤廃。いまや「終身国家主席」になることも可能になった。ポンペオさんは、中国が変わることをもはや期待しないと宣言しました。

  • 中国共産党はマルクス・レーニン主義の政党であり、そのイデオロギーは闘争と世界制覇を目指している。中国共産党政権の軍事力増強は、自衛に必要な水準をはるかに超えて、他国に脅威を与えるようになった。米中間の諸問題は、もはやイデオロギーの根本的な違いに触れずに考えたり論じたりすることはできない。
    (同上)

中国共産党は、「マルクス・レーニン主義の政党」。これ、誰でも知っていることですが、公言されることはほとんどありませんでした。そして中国は、【世界制覇】を目指しているそうです。これって、「敵国悪魔化の典型的なパターンですね。日本も第2次大戦前、戦中は、「世界制覇を目指している」と中国、アメリカからいわれたものです。日本の「世界征服計画書」である「田中メモリアル」(偽書)すら登場し、拡散されました。

私は、何がいいたいのか?「アメリカは中国と戦争をしている」ということです。もう一度いいます。「アメリカは、中国と戦争をしている」。

政府も安倍さんもこのことが理解できていないので、日本の軍事同盟国アメリカの敵国中国の長を国賓で招くという愚かな行動をする。この点、この記事の筆者古森先生はいいます。

ポンペオ長官はこう述べて、「米国は全世界の民主主義諸国とともに団結して、共同で中国の脅威と対決する必要がある」と強調した。この「共同で中国と対決する」民主主義諸国の中には当然、同盟国の日本も含まれるだろう。だが、安倍政権はいまや中国とは対決ではなく協力をうたい、対中交流の拡大も宣言している。この動きはトランプ政権の対中政策とは正反対であり、ポンペオ演説はその日米間のギャップを改めて映し出す結果となった。
(同上)

私も古森先生に賛成です。

私たちの同盟を、「希望の同盟」と呼びましょう。

 

アメリカと日本、力を合わせ、世界をもっとはるかに良い場所にしていこうではありませんか。

 

希望の同盟──。

 

一緒でなら、きっとできます。

(希望の同盟演説の最後の部分)

今こそ安倍総理は、この言葉が真実であることを証明していただきたいと思います。

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「なぜこんなこともできない」を口にする上司に人を育てられぬ訳

指導する立場の人間の「なぜこんなこともできないのか」という言葉に、言われた側が押し黙りうなだれてしまうというシーン、よく見かけられます。そもそも部下や子供に、このような言葉をかけてもいいものなのでしょうか。今回の無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』では現役弁護士の谷原誠さんが、否定的な「質問」が相手に伝えるネガティブなメッセージについて分析するとともに、前向きな行動や成長を促す質問法をわかりやすく紹介しています。

「なぜできない?」は間違いか

こんにちは。弁護士の谷原誠です。

なんでこんなこともできないの?

日常、ついつい口に出てしまいがちになる台詞です。部下に対し、後輩に対し、子供に対し、友人に対し、何度言ったことがあるでしょうか?

これは、質問形式になっていますが、本来の質問の使い方ではありません。自分が考えていることの最後に疑問符をつけただけです。「なんで、こんなこともできないのだろう」と考えているだけのことです。

しかし、質問というのは、相手に考えさせて、答えさせる、というのが本来の使い方です。質問されると、それに答えようとし、答えを考えます。ですから、質問する際には、「何を考えさせて答えてもらうかよく考えなければなりません

先ほどの、「なんで、こんなこともできないの?」という質問を検討してみましょう。この質問をされた人はどう考えるでしょうか?

「なぜ、私はできないのだろう?」
「私のどこが劣っていたのだろう?」
「いつから、私は、こんなにダメになってしまったのだろう?」

いずれにしても、ネガティブなことしか考えません

しかし、質問した人の本当の思いは、どこにあるのでしょうか?こんなネガティブなことを考えさせて、落ち込ませよう、と考えているのではないはずです。「この程度のことは軽く出来るようになって欲しい!と願っているのではないでしょうか。しかし、間違った質問をすることにより、反対の結果になってしまっています。

質問は相手に考えさせるのですから相手ができる方向で考えるよう誘導することができます。

「できるようになるためには、何か必要?」
「誰と組んだら、できるようになる?」
「いつから準備すれば、できる?」
「どうしたら、できると思う?」

5W1Hを使い相手が自分で考え成長するような質問をすることが大切です。自分が考えていることを口に出すだけでは、自分が願っている効果を相手に及ぼすことはできません。質問する際にも、相手の立場に立って考えることが大切だと思います。

質問に興味がある方は、ぜひ、この本を読んでみてください。

人生を変える「質問力」の教え』(WAVE出版)

今日は、ここまで。

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