電車の運転士になる夢を絶たれたパン職人の店が「鉄ちゃんの聖地」になった話

小さなころからの夢は一度絶たれたけれど、違う形で同じ夢を持つ人たちの「聖地」となる場所を作り上げたパン職人さんがいるそうです。 今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、とあるパン屋さんのマーケティング方法を紹介。自分の趣味を押し出して、同じ趣味のお客さんを掴むという、とても夢のあるお話です。

鉄道マンを夢見た少年は、「電車パン」を作る職人になった!

電車の運転手になりたい。少年の頃、そんな夢を持った人はたくさんいます。京都府宇治市のパン屋さん「ぶんぶん」の店主もそのひとり。

父親が国鉄職員、兄がJR職員という家庭で育った店主は、子どもの頃から電車の運転手に憧れていました。しかし、当時は「目が悪いと電車の運転手になれない」という規定があり、進路を考え始めていた中学生の時に、断念せざるを得ないことに。

悩んだ末に、少年だった店主は頭を切り変え、パン職人の道を目指すことにしました。夜間高校に通いながら、京都にあるパンの名店で修行。16歳からパン作りや商品企画を学び、32歳で独立。苦労しながらも、地元のパン屋さんとして、人気店へと成長しました。

ある日のこと、お客さまである鉄道会社の運転手さんから、「イベント用に電車のパンを焼いて欲しい」という依頼が舞い込みます。電車の運転手は諦めたものの、鉄道好きであることに変わりはないので、この依頼には大喜び。店主の鉄ちゃん魂に火がついた瞬間です。

大好きな電車をデザインしたパンを作るのですから、気合いが違います。まず、電車を正面から見た車体をパン生地で作り、かぼちゃや抹茶を入れたクッキー生地で部品を。次に、車体に部品をつけ、チョコクリームで縁取りし、石窯オーブンに入れて焼きます。焼けたら、シュガーペーストで白いラインを描きます。

あとは、車体と同じ大きさのパンに、カスタード、イチゴ、チョコレート、抹茶、粒あん、オレンジなどのクリームをのせ、その上に正面の車体をのせて、完成です。

デザインは、いろんな鉄道会社のもので、「空港行き特急電車」や「黄色い新幹線」、「嵐山行き電車」「梅田行き電車」「レトロ電車」など、33種類もあります。お店では、この中から日替わりで5種類を販売しています。お客さまは全国からやって来て、中には、電車の運転手さんもいます。

【書評】人気No.1予備校講師が教える「人から好かれる話し方」

「また会いたいな」と思ってもらえる話し方ができれば、プライベートだけでなく、ビジネスにもプラスに働きますよね。今回の無料メルマガ『1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』』では、大手予備校で大人気となり、多くのベストセラーも著している犬塚壮志さんが、話し方について自身の苦い体験をまじえながら語る一冊を紹介しています。

【一日一冊】「また会いたい」と思われる話し方

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「また会いたい」と思われる話し方

犬塚壮志 著/朝日新聞出版

予備校講師が、聞き手に良い印象を与え、口コミを発生させる話し方を教えてくれます。

予備校講師といえば、学生にガチンコで評価される立場。評判が悪ければ、すぐにクビになってしまいます。著者は予備校講師になりたての頃は、生徒から辛辣なフィードバックをもらい、先輩講師を研究したという。

生徒からの受講後アンケートで「生徒に媚を売っているみたいで、なんかイヤ」「授業に関係ない話はすんな」という辛辣なコメントをもらった…。ようやく「話すときには、聞き手が何を聞きたいか、知りたいかが最も重要だ」と気づくことができたのです。(p6)

結論から言えば、先輩講師は生徒が求めることを話していたというのです。それは講義の内容で合格できること。入試の出題傾向を分析した内容であること。講師も元受験生であり、共に戦うこと。つまり、聞き手の心を動かし、内容に実利があることを明確に伝えていたのです。

生徒に伝えていたのは、3点です…。これから自分が行う講義は、志望校に合格するために必要な点が取れる内容である…。過去の入試の出題傾向を分析…。講師である自分もかつては受験生で、不安や苛立ちの多い1年を共に歩むパートナーであること。(p42)

育児のプロ伝授、我が子を「卑怯な子」にさせないために出来ること

 SNSにおける匿名の誹謗中傷など、今の世の中には子供に教えておきたい「卑怯」の事例が数多くあります。しかし、どのように教えれば「卑怯」というもののニュアンスがうまく伝わり、そのような子にならなくなるのでしょうか。今回の無料メルマガ『幸せなお母さんになる為の子育て』では、著者であるパピーいしがみさんが 、我が子に「卑怯な子になってほしくない」と願うママさんからのお悩みに真摯に回答しています。

卑怯はダメ!を教えたい

こんばんは。パピーいしがみです。

「卑怯(ひきょう)」って言葉、このごろあまり聞かなくないですか?でもそれはもしかしたら「卑怯」という言葉自体があまり使われなくなってしまったからなのかな?って思っています。例えば、以前ちびまる子ちゃんで藤木君が卑怯者と言われていました。もしクラスで「〇〇君は卑怯者だ!」なんて言ったら、その子をいじめる事になってしまうこともあり、そんな言い回しが少なくなったのかもしれません。

昔の戦隊ものや、アニメでは卑劣な悪役に対して、ヒーローが一人で立ち向かい勝つことで、「カッコいい!」「やっぱり卑怯ってダメだよな」と子供も自然に学べたのですが、今は、正義の味方が数人で協力をしながら悪役をやっつけたり、武器や刀を持って相手を切りつけたりと、相手を倒すためには何でもアリの風潮もあって、子供たちに「卑怯」が分かりにくくなっているのかもしれません。

これでいいのかな~?という疑問を私も持っていましたところ、スッキリママさんから「子供に卑怯を教えたい」というご相談を頂きました。スッキリママさんとしては、子供たちに「卑怯な事は止めなさい」と言いたかったけど上手く説明できなかったそうです。

きっとあなたもご自分のお子さんには「卑怯な子」になって欲しくはないと思います。では子供に卑怯を教えるには?又、子供を卑怯な子にしない為にはどうしたらいいでしょうか?

まずスッキリママさんからのご相談をご覧ください。

パピーさん。今回はご相談の機会をありがとうございます。私がお聞きしたかったのは「子供に卑怯を教えるにはどうしたらいいか?」という事です。

我が家には小学校1年生と2年生(年子)の男の子がいます。二人とも元気で学校に行っていますし、運動にも積極的に参加するし、一番になりたい!と負けず嫌いな面があります。元気すぎるので母は大変ですが、それでも一生懸命に頑張ろう!としている姿がいいなと思っていて、ついていくのは大変ですが何とか毎日過ごしています。

それで、今日は「卑怯な事をやめさせたい」と気になってご相談をさせて頂きました。

事の始まりは兄弟げんかでした。パピーさんから「兄弟げんかは自分を守る最大の練習、自分の意思を貫こうとする良い機会」とお聞きして、今まで逐一介入していたのをやめて、そろそろ1年になります。年子でもある為か、兄弟ゲンカは日常茶飯事でした。

でも介入するのをやめたら、「お兄ちゃんが××…」「弟が××…」と何でも訴えてくるようなことはなくなりました。今は、基本的には仲が良いですし、ケンカをしても自分たちで仲直りをしたり、時にはケンカになる前にじゃんけんで決めるなど、二人ともすごく成長したな~と感じています。

衆院選の公示日に安倍元首相がYouTuberデビュー!? 「あべ晋三チャンネル」開設に保守層は大歓喜&リベラル静観

衆議院選挙が公示された19日午後1時、安倍晋三元首相(67)が自身のツイッターに「選挙期間中、私の決意と地域に対する想いをより多くの皆様にお届けするためにYouTubeチャンネルを開設しました。チャンネル登録の程、宜しくお願い致します。」と投稿し、公式のYouTubeチャンネル開設を告知した。これについて、ネット上では早くも多くのコメントが投稿されているようだ。

件の安倍氏公式YouTubeの名は「あべ晋三チャンネル」。19日午後3時現在、まだ1本の動画しかアップロードされていないが、その記念すべき1本目の動画タイトルは「【公式】チャンネル開設にあたって」。わずか42秒の動画で、このYouTubeチャンネルを開設した理由、そして、ここで伝えていきたいことなどを述べている。

● あべ晋三チャンネル(YouTube)

安倍氏は、コロナ禍の選挙戦にあたって、政策や理念を伝える方法として「やはりSNSを活用しなければならないと考えました。このYouTubeを使って、私の政策を理念を語っていきたいと思います」と述べ、YouTube上を積極的に活用して選挙戦にのぞむ決意を語っていた。

この動画のコメントは「オフ」になっており、ネットユーザーたちからの反応をYouTube上で直接確認することはできないが、早くもTwitterなどのSNS上では、大騒ぎとなっているようだ。

嵐・相葉雅紀に待ち受ける新たな試練。主演ドラマ『和田家の男たち』スタート、結婚祝福ムードも笑えない“落とし穴”とは

嵐の相葉雅紀(38)が18日、3年ぶりに主演を務める連続ドラマ『和田家の男たち』(テレビ朝日系)の制作発表記者会見に出席した。先月28日に一般女性との結婚を発表後、取材陣の前に登場するのは初めて。会場は和やかな祝福ムードとなったが、相葉にはこれから新たな試練が待ち受けているという。

結婚祝福ムードの中、相葉に待ち受ける新たない試練とは

22日にスタートする『和田家の男たち』はネットニュース記者として新たな道を歩むことになった主人公の和田優(相葉)が、亡き母の再婚相手でテレビ局の報道番組プロデューサーを務める義父(佐々木蔵之介)の秀平と、その父で義理の祖父にあたる新聞記者の寛(段田安則)とともに、独身男だらけの和田家三世代3人暮らしをスタートさせるというストーリー。

相葉は2018年10月期の金曜ナイトドラマ『僕とシッポと神楽坂』以来、3年ぶりに連続ドラマ主演を務める。ちなみに、相葉はこれまでに同枠で、カメラアシスタントやバーテンダー、獣医師などさまざまな役柄に挑んでいる。

会見では司会の下平さやかアナウンサーが「このたびはご結婚おめでとうございます」と祝福。相葉は照れながら「ありがとうございます。精いっぱいこれからも応援していただけるように頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。こんな場ですみません」と恐縮しながら挨拶した。

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相葉は共演者である佐々木や段田からもお祝いのメッセージをもらい、会見場は終始和やかな祝福ムード。これまでのジャニーズタレントが同じような状況になった場合、結婚について触れられることは一切禁止されていただろう。

ジャニーズ事情に詳しい芸能記者は次のように語る。

「記者から結婚について多少触れられるかなとは思いましたが、まさか司会者から切り出すとは思いませんでした。これはジャニーズ側が結婚に関する話題を禁止しなかった証拠。以前までなら考えられません。ジャニーズの幹部が嵐メンバーの結婚を許容するようになったことを意味しています」

確かにこれまでなら結婚にまつわる話はタブー視され、ピリピリしたムードが漂っていただろう。これは大きな変化といえそうだ。

しかし、祝福ムードではあるものの、相葉には新たな試練が待ち受けているという。

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二宮和也が反面教師!?結婚後の生活は不自由まみれ

ジャニーズにとって大きなハードルだった「結婚」という第一関門を突破した相葉。しかし、大事なのはこの後だと芸能記者は指摘する。

「結婚後も相葉さんは奥さんの詳細を自ら明らかにしていませんし、写真も撮られていません。これをどこまで続けられるかが勝負です。リアルな結婚生活がにじみ出てしまうと、ファンが幻滅してしまいます。結局、嵐の相葉雅紀はいつまでもアイドル像を保っていなければならないのです。戦略に失敗した二宮さんを反面教師にするでしょうね」(前出・芸能記者)

嵐で既婚者第一号となった二宮和也(38)は交際当時から現在の妻によるにおわせ行為でファンの怒りを買ってしまった。

2人は結婚したもののファン離れが加速。その背景にはにおわせだけではなく、軽率な行動で写真週刊誌に撮られたり、ファンとしては“見たくないもの”を見せられることで、祝福されたとは言い難い結果となってしまったのだ。

「あとはお子さんですね。タイミングと発表の仕方が重要です。あまりに早い第一子誕生だとファンも心の準備ができていないので、少し間が置いた方が良いでしょう。あとは何よりファンに応援してもらえるよう上手に発表をすることです」(同・芸能記者)

相葉にはすでに結婚し子供をもうけた弟がいる。伯父さんという立場になった相葉は姪っ子にデレデレ状態で、かわいくて仕方がないという。

周囲には「早く子供が欲しい」とも語っていたようで、年齢的にもそろそろと考えていてもおかしくはない。

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結婚は櫻井翔(39)とのダブル発表という“奇襲”で上手く祝福ムードを演出したが、果たしてこの先もうまく適応することはできるのか。二宮が反面教師というのは皮肉だが、アイドルとしての相葉の対応力が求められそうだ。

甘利幹事長は真っ黒。元検事が読み解く「検察審査会議決書」の説得力

経済再生担当相在任時の2016年、都市再生機構を巡る「あっせん利得疑惑」により大臣を辞任するものの、検察の不起訴処分を錦の御旗とするかのように「説明責任は果たした」と言い張り、自民党幹事長という要職で権勢を振るう甘利明氏。そもそもなぜ検察は、この疑惑に関して甘利氏と秘書を不起訴としたのでしょうか。今回のメルマガ『権力と戦う弁護士・郷原信郎の“長いものには巻かれない生き方”』では元検事で弁護士の郷原信郎さんが、その理由を知る手立てとすべく、秘書に対して「不起訴不当」とした検察審査会の議決書の全文を公開し内容を分かりやすく解説。その上で、検察審査会の制度上の欠陥を指摘しています。

 

プロフィール:郷原信郎(ごうはら・のぶお)1955年島根県松江市生まれ。1977年東京大学理学部卒業。鉱山会社に地質技術者として就職後、1年半で退職、独学で司法試験受験、25歳で合格。1983年検事任官。2005年桐蔭横浜大学に派遣され法科大学院教授、この頃から、組織のコンプライアンス論、企業不祥事の研究に取り組む。2006年検事退官。2008年郷原総合法律事務所開設。2009年総務省顧問・コンプライアンス室長。2012年 関西大学特任教授。2017年横浜市コンプライアンス顧問。コンプライアンス関係、検察関係の著書多数。

甘利事件「検察審査会議決書」を解説する

直近の私のYahoo!記事「甘利氏の『説明責任』は不起訴処分で否定されるものではない ~注目される衆院選神奈川13区」では、自民党幹事長に就任した甘利明氏のあっせん利得疑惑に関して、検察の不起訴処分が行われていることが、説明責任が問われない理由になるのかについて私の見解を述べた。

あっせん利得処罰法は、国会議員等の政治家が、支持者・支援者等の国民から依頼され、裁量の範囲内の行政行為について行政庁等に働きかけて依頼に応えようとすることは、国民の声・要望を行政行為に反映させるための政治活動として必要なものでもあることに鑑み、政治活動全般を委縮させることがないよう、あっせん利得罪による処罰の犯意について、あっせんの対象を、「行政処分」と「契約」に関するものに限定し、さらに、国会議員等が「権限に基づく影響力を行使」した場合に限定することで、「二重の絞り」をかけ、看過できない重大な事案だけを処罰の対象としている。

甘利氏のあっせん利得疑惑については、秘書が、依頼者とURとの補償交渉に介入したこと、秘書と甘利氏本人が現金を受領した事実があったことが明らかになっていたが、告発されていた甘利氏と秘書は、いずれも不起訴処分となり、それに対して検察審査会への申立てが行われ、秘書の事件については「不起訴不当」の議決が行われた。

補償は「補償契約」によって決着するので、「契約」に関する「あっせん」であることは明らかである。また、「国会議員の権限に基づく影響力」についても、現職閣僚で有力な与党議員であるうえ、2008年に麻生内閣で行革担当大臣に就任した甘利氏は、2012年に自民党が政権に復帰して以降、組織の在り方や理事長の同意人事など、URをめぐる問題が与党内で議論される場合には相当大きな発言力を持っていたものと考えられ、「議員としての影響力の行使」も十分可能な立場だったといえる。

このようなことから、私は、甘利氏についてのあっせん利得疑惑は、「二重の絞り」をかけられたあっせん利得処罰法の「ど真ん中のストライク」に近い事案だと表現していたが、検察はなぜ、すべて不起訴にしてしまったのか。

一般的には検察の不起訴処分の理由は公表されない。しかし、この件については、検察審査会が公表した「不起訴不当」を含む議決書を入手することができた。それによって、検察の不起訴の理由、そして、それが「不当」だとする検察審査会の判断を知ることができる。「不起訴不当」の判断について、具体的な事実に基づき、かなり踏み込んだ判断が示されている。議決書全文を引用した上、解説を行うこととしたい。

 

ボロ出る前に総選挙?国民は岸田・自民の「姑息」な手段にダマされるな

近年まれに見る激戦となった自民党総裁選を制し、第100代内閣総理大臣となった岸田文雄氏。「新しい顔」で総選挙を戦うことになる自民党ですが、果たして岸田氏の総裁選出は「正答」だったのでしょうか。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』では著者でジャーナリストの高野孟さんが、自民党には「上中下」の3つの選択肢があったとしそれぞれについて解説するとともに、安倍・甘利両氏頼りの岸田氏をトップに据えるチョイスが「下策」であったと一刀両断。それでも総選挙で自公が政権を維持するという週刊誌や業界紙の予測を紹介しつつ、与党に対して奮起を促しています。

 

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2021年10月18日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

ボロが出ないうちにやってしまおうという岸田の姑息をどれだけの国民が見抜くのか?

菅義偉首相・二階俊博幹事長の体制のまま差し迫る総選挙を迎えたら壊滅的敗北は免れないという状況で、自民党にとっては3つの選択肢があった。

初めから失敗している岸田政権

上策は、大宏池会の復元による自民党本来のスイング効果の全面発露であったろう。2000年4月の森喜朗による密室談合による政権簒奪から始まって(途中に麻生政権と民主党政権の計4年間を挟むけれども)小泉純一郎、安倍晋三、福田康夫、再び安倍と、清和会政権ばかりが続き、しかも第2次安倍政権の7年8カ月を通じては保守の則を超えてジリジリと右翼方向に座り位置をずらしてきた。この安倍的な右翼シフトの剣呑さと鬱陶しさを一気に払拭することがここでの自民党再生の鍵であるはずで、そのためには、岸田派46名と麻生派55名を以て宏池会を蘇らせ、それと竹下派53名の連携を実現して細田派95名を圧倒し、軽武装・経済重視の保守本流リベラル路線への回帰を演出すべきだった。

ところが岸田文雄には、老害=麻生太郎を引退に追い込んで宏池会を蘇生させるだけの組織力量はなく、そのため安倍に擦り寄り、そのお仲間の甘利明に頼って総理総裁の座に手を届かせるしかなかった。そうすると、安倍流の右翼路線に調子を合わせるしかなくなって、「防衛費のGDP比2%以上を念頭に増額」とか「相手領域内で弾道ミサイル等を阻止する能力の保有」(という、安倍の「敵基地攻撃能力」論を少しマイルドにした言い換え)とか、およそ宏池会的な価値観からかけ離れた公約を掲げて総選挙に臨む羽目になった。この矛盾が、遅かれ早かれ、岸田政権を失敗させることになろう。

 

コロナ禍どさくさで電気料金「爆上がり」のナゼ。元国税が暴露する大幅値上げのウラ事情

日本全国の家計を直撃している、電気料金の値上げ。その原因としてLNGの高騰などが上げられていますが、事はそう単純ではないようです。今回のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』では元国税調査官で作家の大村大次郎さんが、信じられないほどいい加減に運営されている電力事業の実態と、それでもメディアが一切批判的に報じない理由を暴露。その上で、電力会社の宣伝広告費と役員報酬に厳しい制限を設けるべきとの提言を記しています。

※本記事は有料メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』の2021年10月16日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール大村大次郎おおむらおおじろう
大阪府出身。10年間の国税局勤務の後、経理事務所などを経て経営コンサルタント、フリーライターに。主な著書に「あらゆる領収書は経費で落とせる」(中央公論新社)「悪の会計学」(双葉社)がある。

 

電気料金爆上がりの謎

実はこの1年間で、電気料金が爆上がりしているのをご存じですか?

この11月も値上げが決定しており、平均的家庭の年間の値上がり率は各社とも10%を超えています。東京電力などは17%も値上がりしているのです。

この値上がりについて昨今の報道では「液化天然ガスなどの燃料の高騰による」とされています。確かにこの数か月の値上がりについては、燃料の高騰が原因です。しかし、燃料の高騰は10%以上の値上がりのほんの一部分に過ぎません。値上がりの最大の理由は、再生可能エネルギーへの転換費です。電力会社は再生可能エネルギーへの転換が義務付けられており、その費用を今年から電気料金に上乗せすることになっていたのです。つまり、電気料金の値上げは、最初から決まっていたことなのです。

消費者から見れば、新型コロナのどさくさに紛れて、電気料金を値上げしたような感じがします。いや、実際にどさくさに紛れて値上げしたというのは本当のところかもしれません。10%以上の値上げというのは相当なものです。本来ならもっと文句が出てもいいはずです。が、世間が新型コロナに気をとられており、電気料金のことにまでなかなか目がいきませんでした。

そもそも日本の電気料金というのは、非常に不透明というか、曖昧な方法で決められています。

電力料金は、電力会社が勝手に決められるものではありません。電力会社が政府に申請し、政府が認めた料金が、電気料金ということになります。しかし、この電気料金は、事実上、電力会社の言い値になっているのです。そして、その算定基準はというと「総括原価方式」という方法が採られています。これは、電力会社が、税金、燃料費、人件費、設備取得費用、株主への配当金なども、費用として算出し、これを「電気料金の原価」ということにします。

電力会社は、どれだけ設備投資をしても、人件費をかけても、必ずそれを支払えるだけの料金設定がされるのです。

つまり、電力会社というのは、かかった費用が必ずペイできるような仕組みになっており、どれだけ費用をかけてもいいという特権を持っているのです。

もちろん、政府もある程度は監視します。しかし、電力会社のような巨大組織の経費について、いちいち細かい査定は不可能です。だから、ほぼ電力会社の要望通りの額が、電気料金として認められることになります。先にご紹介した関西電力の裏役員報酬なども、国のチェックをすり抜けて原価として計上され、電気料金に上乗せされていたわけです。

莫大な広告費で批判を封じ込める

電力会社は、高い役員報酬など批判されるべき点は多々あるのですが、あまりメディアで批判されることはありません。それは、電力会社が莫大な広告費を使っているからです。

この電力会社の広告費は、福島第一原発事故のときに世間から批判されました。福島第一原発の事故が起きる前の2011年3月度の決算によれば、電力会社10社の広告費の合計額は866億円でした。これは日本最大の民間企業トヨタの約2倍です。
テレビ、ラジオ、新聞、雑誌にとっては、電力会社は「超VIP」ということになります。もちろん、電力会社の批判などはそうそうできるものではありません。そして電力会社は、原発の安全性を大々的にPRしてきました。そのあげくに、福島第一原発の事故が起きたのです。

そのため、福島の原発事故以降は、いったん、電力会社の広告費は減少しました。しかし、最近になってまた電力会社の広告は増えてきており、ほぼ福島原発事故前の水準に戻っています。だから、電気料金の値上げについても、批判するメディアはほとんどなかったのです。

 

階段がキツくなったら「こわばり」のサイン。鍼灸師が教える予防法とは?

秋の涼しさとともに、気づけばカラダが凝り固まっているという人が多いようで、鍼灸院には鍼施術を受けにくる患者さんが増えているそうです。メルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』著者で鍼灸師ののぶ先生によれば、訪れる人の多くが1日中同じような姿勢で過ごし、あまり動かずにいるとのこと。そうした生活では、「こわばり」は強くなるばかりと、予防法として「ぶらぶら無駄な動き」を意識することをオススメしています。

 

こわばり注意

【人のカラダは動くようにできている】

涼しい秋を迎えてから、体の痛みを訴えて鍼施術を受けに来られる久しぶりの患者さんたちとのご縁が増えています。おカラダに触れてみると、体の痛みを訴えておられるところには「動き」が全く見られない。

人のカラダはそもそも動くようにできているはず。でも、一日同じ姿勢でフリーズして過ごすことの多い現代人の生活は、そんなカラダとはミスマッチな生活。

【こわばり注意】

筋肉は動かしていないとやせ細っていきます。関節は動かしていないと可動域が狭くなって動かなくなっていきます。特に加齢とともに足腰のそれらは顕著です。

歩幅が狭くなったとか、階段昇降がきつくなったとか、機敏な動きが出来ないとか。これらは体の必要な「運動」の不足からこわばり症状がおこり始めているサインです。

【無駄な動きがこわばりを予防する】

いつも同じ動きばかりしていると運動域が狭くなる。ジッと過ごしているとこわばるところと弛緩しているところとのコントラストができる。でも、ちょっと意識して無駄に動いてみるだけで、そんな決まりきった体の動きに揺さぶりをかけることがかないます。

歩くにしても立っているにしても、ちょっと腰を余計に振ってみたり、歩幅を変えてみたりと一見無駄な試みをしてみる。座りっぱなしの時も意識的に肩や首、背中を無駄に動かしてみる。

普段からこわばりや運動不足を感じるところがあれば、わずかでもいいのでいつもよりも幅広い運動を試してみるとよいです。ちょっとの積み重ねで体の運動域は広がっていきます。

特にこれから寒くなるころ。どうしても体はこわばりがち。僕も体が冷えないようにいつも体をブラブラ無駄に動くようにしています。ムキムキのカラダにはならないけど、筋肉量が減ったり関節可動域が狭くなることを予防することがかないます。長らく使うカラダだからこそ、ちょっと気配りしながら過ごしていきたい。

 

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実際の生活は確認できず。映画に漂う北朝鮮に渡った日本人妻の悲哀

1959年から1984年にかけて、9万人を超える在日朝鮮人とその家族が日本から北朝鮮へと移住しました。その中には、在日朝鮮人と結婚した日本人の妻が約1800人含まれていましたが、彼女たちの生活ぶりが伝えられることはほとんどありません。現在公開中の映画「ちょっと北朝鮮まで行ってくるけん。」は、北朝鮮に渡った姉と日本で普通に暮らしてきた妹が再開するドキュメンタリー。この映画を宮塚コリア研究所副代表の宮塚寿美子さんが、メルマガ『宮塚利雄の朝鮮半島ゼミ「中朝国境から朝鮮半島を管見する!」』で紹介します。映画には複数の日本人妻たちが登場。当局の“教育”で生活ぶりや本音は見えないものの、望郷の念とは裏腹に日本にいる家族との難しい関係が垣間見えて印象的と綴っています。

 

冷え切った日朝関係の現実。映画「ちょっと北朝鮮まで行ってくるけん。」を見て

今年で在日朝鮮人の帰国事業が始まってから62年の歳月が過ぎる。脱北者を通して、これまで多くの帰国者の北朝鮮でのその後の生活の様子が伝わってきた。しかし、日本人妻として北朝鮮に渡り現在も北朝鮮で暮らしているリアルな状態を映像に残した記録はほとんどない。この映画は、写真家の伊藤孝司氏を通じて、帰国事業で在日朝鮮人の夫と北朝鮮に渡った20歳年上の姉の中本愛子氏と58年ぶりに再会する妹の林恵子氏の劇的なドキュメンタリーである。

すでに帰国事業についての当時の記録、先行研究、さらには、韓国や日本に入国した脱北者が約600人存在し、彼らの証言から北朝鮮での生活の状況を描いてまとめられた書籍などは多くある。日本には約200人の脱北者が生活しており、そのうち日本人妻は5人ほどしかいない。詳細は、拙稿の『「難民」をどう捉えるか』小泉康一編書(慶應義塾大学出版会)第15章「脱北」元日本人妻の生活定住を参考にしてもらいたい。

“3年経ったら帰国できる”という言葉を信じて、新潟港から万景峰号に乗った多くの在日朝鮮人とその伴侶になった日本人妻たち。実際にその里帰り事業ができたのは、長い歳月が過ぎた1997年から2000年にかけてたったの3回。この映画の中本愛子氏も2002年に日本に一時帰国する予定であったが、拉致問題に関して日本国内で北朝鮮への反発が強まり直前で中止になり帰国できなかったという悲劇のヒロインでもある。それから今現在において拉致問題の膠着(こうちゃく)が続き、日本人妻の里帰り事業の再開の目途は立っていない。

閉鎖的な北朝鮮が日本からの撮影に応じ、再会をさせているのは、かなり異例である。ただ、その場所は、中本愛子氏が実際に住む咸興市内の自宅ではなく、招待所であった。それは北朝鮮当局の計らいであるが、妹の林恵子氏も本来は姉の実生活がわかる自宅での再会を希望していた。しかし、滞在中、結局一度もかなわずであった。自宅など近所で工事をしていて危ないからという理由であったそうだが、閉鎖的な北朝鮮の思惑が垣間見れる。

映画の見どころの1つとして、他の親族との再会のシーンも描いていたが、政治的な話の部分にはならないよう、また、日本についての質問を彼らにしても、事前に当局からの指示でよく“教育”されているように、さらりとかわす無難な回答しかしない。