絶好調の中国EVに異変。なぜ「理想MEGA」は突然“消えて”しまったのか?

中国の新興自動車メーカー「理想」(Lixiang)が、昨年の後半に情報を出していたBEV(車載の二次電池パックに充電された電気エネルギーのみで電動機を回し走行する、二次電池式電気自動車)の「理想MEGA」に関する情報が“消失”していると、現地中国で話題となっているようです。日刊で中国の自動車業界情報を配信するメルマガ『CHINA CASE』では今回、期待されていた「理想MEGA」が“消えた”件について詳しく取り上げています。

満を持して発表の「理想MEGA」が“消失”

2023年後半の半年、断続的に情報を出し続け、期待を高めていざ発表した中国新興メーカー理想(Lixiang)のMP BEV「理想MEGA」が“消失”してしまっている。

2023年12月にも納車が始まるのではないかと言われてきた中で、Lixiang公式SNSも、煽り続けた同社ファウンダー李想氏も完全に沈黙。

2023年に急成長を果たし、REEV専業だったLixiangが満を持して用意した最初のBEV、最初のミニバン。その特徴的な外観で新時代を感じさせた「理想MEGA」に何が起きているのか。

競合は高評価

同じタイミングで発表となった、やはり中国新興メーカー小鵬(Xpeng)の初のMPV「X9」は、順調に内装も公開。

3列目のフラット及び沈み込む形のトランクスペースが高く評価され、予約受付価格も38.8万元と40万元(約800万円)を切り、すこぶる評価が高いのとは対照的。

内装に新味無し?

「理想MEGA」はワールドプレミア後、ほぼ沈黙してしまい、内装の発表もないまま。

業界ではあまりの情報のなさに、「理想MEGA」の内装には目新しさがなく、現時点で同社のフラグシップSU REEV「L9」と大差ないものであって、発表が躊躇われているのではないかと憶測する向きもある。

ただ仮に、内装の配置や機能が「L9」と大差ないものであったとしても、「L9」の現時点での高評価から考えれば、それでも問題ないように見える。

調整事項が多すぎ?

「理想MEGA」の消失の要因はそこではなく、初めてのBEVであること、それまでのSUVにおけるいわゆるLixiangフェースから乖離した初めての試みであり、その設計上に問題があるのではないか、とも指摘される。

例えば、初期のマスキングされた「理想MEGA」と、発表直前の後期マスキング「理想MEGA」ではAピラーのあり方が全く違う。

初期は直立していたが、後期は斜めに設計され直され、それが発表時にも受け継がれている。視認性に問題があったための修正だと思われる。

こうした調整が発表後にも思いのほか発覚し、修正に勤しんでいる可能性がある。現時点で、改めての発表は2024年2月の春節明けではないかとみられている。

2023年には月販4万台を突破、5万台も見え始めており、急成長を果たしたLixiangが満を持してリリースするはずだった「理想MEGA」。2024年のLixiangのあり様を暗示させなければよいのだが。

出典: https://auto.gasgoo.com/news/202312/27I70376021C501.shtml 

 

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にんにくを加熱すると抽出できる「アホエン」は、免疫増強・抗ガン作用も。どうしたら料理に使える?

サラダなどの料理に入っていると美味しいにんにくですが、実は加熱することで「アホエン」という成分を抽出することができるそうです。今回の無料メルマガ『美容と健康ひとくちメモ』では、アホエンの効用と、料理に使うための方法についてご紹介しています。

アリシン→アホエンが生まれる時

にんにくの臭いのもとであるアリシンは、免疫増強・抗ガン作用があり、毛細血管を広げ、胃腸や心臓の働きを高める効果もあるので、冷え性にも役立つと言われているそうですが、本当はアホエンが作用しているのでは、という発表がされてるそうです。

アホエンとは、アリシンが60~80度くらいの低温の油脂の中で変化して出来る成分で、生のにんにくには含まれていないそう。

アホエンオイルの作り方は、オリーブオイルか植物性オイル100ccを、ステンレスや耐熱ガラスなどのカップに入れ、鍋で湯せんをします。

油が温まったらにんにく2片をみじん切りにしてカップに入れ、すぐに火を止め(余熱でアホエンが抽出されるそう)、油が冷めたら濾して出来上がり。

サラダや味噌汁、煮物など何にでもかけて食べると健康維持に役立つそうですよ。

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“ホンモノの昭和”を味わえる山口のドライブインで、多くの客が「貝汁」を頼む理由

物流の2024年問題で危機に陥る可能性のあるドライブイン。昭和の時代にタイムスリップしたような店のたたずまいは、いまだに多くのお客さんの「オアシス」となっているようです。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者、佐藤きよあきさんは、山口県にある話題のドライブインを紹介しています。その店の名物メニューは意外なものでした。

地味な脇役「貝汁」が、昭和なドライブインを支え続ける

ドライブイン。それは、ドライバーたちのオアシス。

そんな古い表現をしてしまうほど、昭和をいまに残しています。

休憩して、食事をして、風呂に入り、仮眠を取る。なくてはならない存在です。

高速道路の整備が進み、どんどん閉店してはいるものの、いまも頑張っているお店はたくさんあります。

山口県山陽小野田市。

大型トラック200台、乗用車200台分の巨大駐車場を持つ、ドライブイン「みちしお」があります。

このお店には、あるものを目当てに、たくさんのドライバーたちがやって来ます。

あさりの「貝汁」。

かなり地味なメニューですが、名物と呼ばれるほど、広く知れ渡っています。

特に貝汁は、お客さまのほとんどが食べるそうです。

貝汁は、「小」「普通」「特盛」があり、特盛とご飯だけを注文する人もいます。

単品でも、それほど満足感があるということです。

このお店のイチ推しが貝汁になったのは、お店の裏が海で、あさり漁が盛んだったので、創業者が貝汁を名物として、売り出したからです。

ドライブインなので、定食類や惣菜もたくさんありますが、定食には貝汁がついています。

貝汁の「普通」であさりが30~40個、「特盛」で70~80個入っています。

一般的な食堂で貝汁を頼むと、貝はほんの少ししか入っていませんが、ここは大盤振る舞い。

これが、お客さまにウケている要因のひとつでもあります。

また、貝汁を作る家庭も少なくなっているので、お店で見掛けたら、懐かしさで食べたくなるのかもしれません。

ひと口すすれば、郷愁のようなものを感じ、心が温まります。

厳しい社会を生き抜く人たちが、ほんのひととき、やすらぎを求めるのではないでしょうか。

地味な料理ですが、人の心を捉えるのです。

運転に疲れたドライバーにとって、身体だけではなく、心も温めてくれる存在です。

しかも、24時間営業。温泉施設、コインランドリーもあり、ドライバーたちには、なくてはならない場所なのです。

しかし、物流の2024年問題で、立ち寄るドライバーが少なくなるかもしれません。

厳しい経営を迫られる可能性もあります。

ですが、消滅させてはいけないお店です。

多くのお客さまを悲しませると同時に、大切な食文化を失ってしまうこととなります。

食は地域の宝。みんなで守り続けるべきです。

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「羽田の奇跡」に世界が注目。全日空の元CAが解説、JAL機事故が証明した炭素複合材の実力

炎上する機体の映像が日本中にショックを与えた、日航機と海上保安庁の航空機との衝突事故。国内メディアは日航機の乗客乗員379人全員の無事脱出を「奇跡的」として大きく報じていますが、海外では日航のエアバスA350に注目が集まっていると言います。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では全日空の元CAという経歴を持つ健康社会学者の河合さんが、その理由を詳細に解説。さらに航空業界の安全基準や安全対策は多くの命により作られてきたとした上で、この事故についても徹底的な調査を強く求めています。

プロフィール河合薫かわいかおる
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

元CAが考える「航空機の未来」

年明けから胸が痛む事件が相次いでしまいました。北陸では今、この時間も必死の救出作業が続いていますし、震災関連死をなんとか食い止めようと、医師や看護師のみなさんが現地に入っています。私に今できるのは金銭的なことしかないのですが、1日でも早く穏やかな日々が戻ることを心から祈っております。

一方で、羽田空港の事故には本当に驚きました。炎が巻き上がる状況は想像を絶する恐怖だったと思います。全員脱出という偉業を成し遂げたJALのCAたちは本当に頭が下がるし、素晴らしいです。想像するだけで涙が出ます。大切な任務に疲れていた海上保安庁の職員たちが亡くなってしまったことは、本当に残念でなりません。事故の経緯などから、御家族の方々も悲しみの声をあげずらいかもしれないですし…心が痛みます。

明日公開の日経ビジネス、明後日公開のITmediaに、それぞれ事故については書いていますので、ぜひお読みください。

本メルマガでは、今回の事故で明らかになった「飛行機の機能」について取り上げます。

日本のメディアはほとんど注目していまえせんが、海外では日本航空の旅客機だったエアバスA350に注目が集まっています。

現在世界の空を飛ぶ飛行機の多くは、炭素繊維を強化した複合材を使用した新世代旅客機。JAL機もその一つです。

2000年代初頭にボーイング787や、エアバスA350が燃費を抑えるために使い、広がりました。炭素素材は軽量なことに加え、劣化しずらいので保守点検のコストを削減できます。機内も乾燥しずらいとされ、私自身海外に行く時に乗った飛行機がエアバス350で、その“威力”に驚きました。なにせそれまでは何度も顔にシュッと化粧水を吹きかけ、マスクをし、目薬を頻繁にささないとカラっカラになっていたのに、目的地のロス到着まで一度も「乾く」ことがなかったのです。

しかしながら、2013年にボーイング787で、発煙・出火トラブルが相次ぎ、安全性が懸念されました。調査の結果、初めて使われたリチウムイオン電池が出火の原因になっていることがわかり、改善を迫られました。

そして今回。皮肉にも羽田空港の大惨事が、炭素繊維の安全性を検証する初めての機会になるかもしれないと、航空機メーカーが期待を寄せているというのです。

専門家の多くは「機体構造が維持されていた間に、乗員乗客全員が安全に脱出したという事実は、この複合材に対する信頼性を物語っている」とし、エンブリーリドル航空大学のアンソニー・ブリックハウス教授によると、火災だけでなく、衝突時の生存可能性という観点からも、炭素繊維強化複合材の強度を検証できるとのこと。

なぜ、公務員が加入していた共済年金は「厚生年金に統一」されることになってしまったのか?

公務員や私立学校教職員が加入する公的年金制度は「共済年金」とかつては呼ばれていました。しかし、のちに厚生年金に一元化される流れになったわけですが、一体なぜなのでしょうか。今回は人気メルマガ『事例と仕組みから学ぶ公的年金講座』の著者で年金アドバイザーのhirokiさんが、メルマガ『事例と仕組みから学ぶ公的年金講座【過去記事改訂版】』で厚生年金に統一された流れや、統一後の年金はどうなるのか?などについて詳しく紹介しています。

平成27年10月に共済は厚生年金に統一されたが、両者から年金支給される場合の在職年金はどうなる?

1.平成27年9月まで厚生年金と共済に存在した相違を10月から厚生年金に統一。

平成27年10月の事ですが、厚生年金に共済年金を統合させました。

両者は制度的にはいろいろ違いがあって、共済年金は有利と言えば有利でした。

特に、昭和61年4月にすべての国民に職業に関係なく国民年金を共通の給付として統一した基礎年金制度ができるまでは、給付も厚生年金に比べてかなり高い事で批判が高まっていました。

そのため、官民格差であるという事で批判が強く、両者の水準を同じにしていく方向に向かいました。

少し歴史を振り返りますと、厚生年金は昭和40年から給付改善を行っていき、その昭和40年改正が行われるまでは概ね月額3,500円程度だったのが約1万円になり、昭和44年改正で約2万円になり、昭和48年改正で概ね現役男子労働者の給与の60%台の給付をという年金の実質価値を維持する考え方を取り入れながら、厚生年金給付は月額約5万円になりました。

なぜそんなに引き上げていったかというと、昭和30年代になって昭和20年代後半までの朝鮮戦争で急激に景気が良くなって、更に昭和35年に池田勇人総理大臣の10年で所得倍増計画というものでますます賃金が上がり、昭和39年に開かれた東京オリンピック景気、そして昭和41年から昭和45年ごろまでも好景気がずっと続きました。賃金が毎年10%ずつ、物価が毎年5%ほど上がっていきました。

よって、賃金と年金との差が開き続けていったため、年金を急ピッチで引き上げる必要があったわけです。

引き上げに踏み切るまでは賃金に対して約2割くらいの年金でしたので、それじゃあ老後の生活費としては低すぎますよね。

例えば世の中が一般的に月20万円生活している中で、4万円で生活するようなものです。

このように、だいぶ厚生年金も給付が改善されましたが、共済年金と比較するとどうしても制度的に違うままでした。

あなたの“汚部屋”は精神疾患の可能性。英国論文が示す「有病率1.5%」「未婚67%」の衝撃

モノやゴミを捨てることができない人、いわゆるゴミ屋敷や汚部屋になってしまう人は、医学的に「ため込み症」と呼ばれることがあるそうです。今回のもりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』では、その「ため込み症」の特徴について研究した論文の内容を紹介しています。あなたは大丈夫ですか?

ゴミ屋敷・汚部屋の原因、“ため込み症”の特徴について

通常価値がない(少ない)と思われるものを捨てることができずに溜め込んでしまい、日常生活に支障が及ぶ状態になった場合に、“ため込み症( Hoarding disorder)”と呼ばれることがあります。

今回は、かなり以前の論文(2018年)ですが、ため込み症の有病率や特徴について調べた研究をご紹介します。

Epidemiology of hoarding disorder
ため込み症の疫学

イギリスにおける研究: South East London Community Health (SELCoH) studyで、最初の段階では1,698人を対象としています。

最初の段階でため込み症に該当しそうな人(99人)を、さらに診断面接し、最終的な診断をおこなっています。

結果として、以下の内容が示されました。

・最終的には19人の人がため込み症の診断基準(DSM-5)を満たし、有病率は1.5%と推定されました。

・未婚(67%)、身体疾患由来の障害(52.6%)、合併する精神疾患(58%)、この障害に起因する手当の受給(47.4%)が多くなっていました。

要約:『ため込み症の有病率は100人に1~2人程度で、身体や精神の合併症も多く、社会的機能や対人関係にも影響がある』

ため込み症がある場合、本人というよりは同居の家族等、周囲の人が問題と感じて相談に来られる場合も多いのですが、合併する疾患(症状)をきっかけにした治療の導入を検討する必要も感じました。

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和田秀樹氏:古市憲寿とかいう社会学者が重宝される異常。松本人志を擁護するテレビの「差別と忖度」を憂慮する

活動休止に追い込まれた松本人志の性加害疑惑について、「古市とかいう社会学者から冤罪という言葉が出てきた。このくらい忖度ができる人間がテレビの世界では重宝されるのだ――」と指摘するのは、精神科医・作家の和田秀樹氏だ。松本問題や地震報道で露呈したテレビの本質と、差別・忖度体質とは?(メルマガ 和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」より)

新年の震度7を“伝えなかった”テレビ各局

今年に入ってから悲惨なニュースが多い。

元旦の夕方4時10分に石川県能登地方を震源とするマグニチュード7.6、最大震度7の地震(令和6年能登半島地震)が発生し、4日(水)20時までに、震度3以上を観測する地震が少なくとも168回、うち最大震度5弱以上の地震が少なくとも14回観測されているとのことだ。東京の人間なら震度5でも、ものすごくびびることだろう。

さて、この地震は久しぶりの大地震と感じさせるものだ。毎日の報道で亡くなる人が増え、また生存者や死者が発見されれば行方不明者が減るはずなのに、それも5日現在ではまだ少しずつ増えている。高齢者が多い地域らしいので気がつかれないひともいるのだろう。

そして、翌日には羽田空港で着陸して滑走中の飛行機が海上保安庁の飛行機と衝突して、海上保安庁の職員が5人死亡、飛行機は全焼と言っていい状態だったが、乗客はけが人はでたものの、全員脱出できたという。ただ、痛ましいのは、この海上保安庁の飛行機は正月返上で能登半島地震の支援に向かうものだったという。

東京の報道は「やってる感」丸出し

さて、不愉快なのは、東京の報道姿勢だ。

確かに1日の地震以降は、高齢者の娯楽を奪うくらい、すべての局がその報道に切り替えた。

しかし、2日になると手のひらを返したように日本テレビは駅伝中継を一日中行うし、他局も、それどころかNHKもほとんどがプログラム通りの正月番組となり、翌3日にいたってはニュースは数時間に1回になってしまう。

これでは、被災状況がどのようになっているのかもわからないし、支援物資を送りたくても何が足りていないのかもわからない。

そして、4日、5日から通常のニュース情報番組が再開されると、今度は被災者に同情するふりをした番組が、ほかのニュースを押しのけて流される。

私が同情するふりといったのは、2日と3日の報道姿勢を見ている限り、自分たちの都合を優先して、能登に人を送ってさえいないと思われる局があるからだ。

高いギャラをもらっている報道番組のキャスターたちもゆっくりと正月休みをとっている。

松本人志に忖度し、古市ナントカに汚染されるテレビ

ただ、それ以上に不愉快なのは、NHKも含めた放送局の横並び報道体質と芸能事務所への忖度である。

よその放送局がやっている間は、ずっと地震で、ほかの番組を見たい人の権利は奪われるのに、よそが正月番組をやり始めると、今度は地震報道が見られない。

同情しているふりをするために横並びで地震報道を行い、よそがやめたら、次は芸能事務所に忖度してくだらない娯楽番組ばかりを流して、地震報道はどの局もほとんどしなくなる。

要するにずっと地震報道を、あるいは飛行機事故の報道をしていたら、芸能事務所はちゃんとギャラをもらっているのに、「うちの忙しいタレントを出してやったのに、ボツとはどういうことだ?」とすごまれるのにビビッて、どんなに被災者が出ていても、ニュースはほとんどやらない。

これだけ芸能事務所を怖がっているから、ジャニーズ問題が起こり、松本人志にはビビッて自分の番組でしか報じない。

こんなことではテレビタレントやテレビのプロデューサーたちによる性被害はなくならないだろうし、弱者に寄り添った報道は期待できないだろう。<中略>

少しずつではあるが知名度があがり、Youtubeの視聴者も増えているのに、(編集部注:著者の和田秀樹氏は)まったくテレビから声がかからない。よほど危険人物と思われているのだろう。

先ほど、テレビ局の芸能事務所に対する忖度の話が出たが、松本人志事件に関しては、早速、古市とかいう社会学者(どんな論文を書いているかは知らないがテレビには出ている)から冤罪という言葉が出てきた。やはりこのくらい忖度ができる人間がテレビの世界では重宝されるのだろう。

全員避難まで焼け落ちず。JAL機炎上から乗客の命を守った「日本企業」の功績

1月2日、羽田空港で起きた日本航空516便と海上保安庁の航空機との衝突炎上事故。この事故の避難誘導でにわかに注目を浴びることとなった「90秒ルール」ですが、その「本来の意味」をご存知でしょうか。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では米国在住作家の冷泉彰彦さんが、航空保安における「90秒ルール」について詳しく解説。さらに今回の「全員生還」が、日本人乗客の民度の高さが可能にしたという巷で語られている言説を否定し、そう判断する理由を記しています。

※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2024年1月9日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

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90秒は乗客を保護する。JAL機全員脱出で注目の「90秒ルール」

1月2日に発生した羽田空港における着陸機JL516便(エアバスA350/900型)と、海保機の衝突事故は世界に衝撃を与えました。また、その直後と言える1月5日には米国オレゴン州のポートランド空港を離陸したアラスカ航空1282便(ボーイング737MAX9型)が、離陸直後に機体の一部に穴が開くという重大な事故を起こしています。

この2つの事故を考える上で、重要なのは航空機の保安基準における「90秒ルール」という問題です。例えば、日本の場合、この羽田の事故を契機として、少なくともこの「90秒ルール」という用語は有名になっています。その一方で、日本の報道ではかなり深刻な誤解が見られます。また、アラスカ航空の事故に関しても、この「90秒ルール」が絡んでいます。この機会に、この問題について、少し詳しく議論しておきたいと思います。

まず大切なのは、この90秒ルールというのが、客室乗務員による乗客の避難誘導におけるタイムリミットというよりも、その前に機材の側の強度要件だということです。つまり、航空機火災など、重大な事故の場合に、最低でも90秒の間は機材の構造物が持ちこたえる、つまり構造が崩壊せず、また危険な温度まで上昇せず、有毒な煙やガスの発生も抑制し、乗客を保護するだけの強度を確保するというルールです。

全ての航空機と部品はこの機材としての90秒ルールを満たすように設計、製造されています。新しい機種の開発には、この基準が厳しく審査されます。そして、基準を満たす、つまり「最低でも90秒は持ちこたえる」ことが証明されて、はじめて「型式認定」つまり機種としての認可が出ます。

いいニュースではありませんが、例えば、既にほぼ過去の存在となった三菱航空機が開発していたスペースジェット(旧称MRJ)プロジェクトは、その開発自体が各国、特に米英両国における型式認定を獲得できるかが勝負となっていました。最終的に開発が中止された具体的な要因は特定できませんが、主翼の強度とワイヤリング(電気系統の配線)に関して、技術陣は大変な苦闘をしていたようです。

では、90秒を満たせば型式認定が出るのかというと、そんな単純な話ではなく、この90秒というのはあくまで審査項目の一つに過ぎません。その他にも膨大なチェック項目があって、それをクリアして初めて型式認定がされるわけです。

メーカーとして、例えば新型機の型式認定が取れれば、そして新しい機種が売れれば、それで開発は終わりかというと、決してそうではありません。機種が就役した後も、様々なアフターサービスがあり、また改良への不断の努力が続きます。

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迫られる悪魔の選択。バイデン対トランプという最悪な一騎打ち

今月13日には台湾の総統選が行われるなど、全世界で重要な選挙が目白押しとなっている2024年。何より注目されるのは11月のアメリカ大統領選ですが、識者はその行方をどう見るのでしょうか。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』ではジャーナリストの高野さんが、この選挙が史上最悪の「悪魔の選択」になりうる可能性を指摘。さらに無党派で出馬するある候補の注目すべき公約を取り上げています。

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2024年1月8日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

2024年という「選挙の年」に世界が迫られる悪魔の選択

2024年は稀に見る「選挙の年」で、世界の動静に影響のある重要な選挙がほとんど毎月のように各国で行われる。

大接戦確実な台湾総統選

最も差し迫っているのは今週土曜日(13日)に投開票が行われる台湾総統選で、美麗島電子版の12月30日発表の調査では、現在の蔡英文=民進党政権の親米反中的立場を引き継ごうとする頼清徳候補が39.6%で、国民党の侯友宜28.5%、民衆党の柯文哲18.9%をかなり引き離しているようだ。同じ調査で11月には31.4、31.1、25.2だったのと比べると差が広がっている。

国民党寄りとされる有力紙「聯合報」の調査でも、11月下旬の頼31、侯29、柯21が1月2日付の最新発表では32、27、21と差が開き気味になっているので、このまま与党やや優勢のまま投票日にもつれ込む公算が大きい。

野党側の失敗は、馬英九=元総統を仲介役にした国民党と民衆党の候補者一本化が不調に終わったことで、これが成っていれば文句なしの政権交代が実現した。両党は中国に対して融和的である点では共通するものの、国民党が余りに親中ベッタリ的であることに民衆党が反発したことが不調の原因と言われる。

政権交代が起きて台湾海峡に平穏が戻るのが望ましいことは言うまでもないが、米バイデン政権も一昨年秋の中国共産党大会以後は「台湾危機切迫」論を徒に煽り立てるのを止めて中国との対話を再建しようと努めているので、民進党政権が続いたとしても東アジアで戦争の危険が増すことにはならないだろう。

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東京五輪“誘致”の買収工作費にも使われた「官房機密費」という自民が“自由に出し入れできる”カネ

1月6日になりようやく能登半島地震に対する「非常事態宣言」を発令するなど、あまりの初動の遅さに大きな批判が集まっている石川県の馳浩知事。その馳知事と言えば東京五輪と官房機密費を巡る「失言」が記憶に新しいですが、そもそも機密費とはどのようなものなのでしょうか。今回のメルマガ『ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)』では著者の伊東さんが、機密費の正式名称やその種類、そして実際の使われ方を解説。さらにその管理状態を否定的に紹介しています。

プロフィール伊東 森いとうしん
ジャーナリスト。物書き歴11年。精神疾患歴23年。「新しい社会をデザインする」をテーマに情報発信。1984年1月28日生まれ。幼少期を福岡県三潴郡大木町で過ごす。小学校時代から、福岡県大川市に居住。高校時代から、福岡市へ転居。高校時代から、うつ病を発症。うつ病のなか、高校、予備校を経て東洋大学社会学部社会学科へ2006年に入学。2010年卒業。その後、病気療養をしつつ、様々なWEB記事を執筆。大学時代の専攻は、メディア学、スポーツ社会学。2021年より、ジャーナリストとして本格的に活動。

石川・馳浩知事の東京五輪「想い出アルバム作戦」で「機密費」の闇、再注目

石川県の馳浩知事が、東京五輪の誘致をめぐり、IOC(国際オリンピック委員会)の委員に対し、機密費を使い贈答品を渡したと発言した問題は、11月18日に知事は金沢市で取材に応じ、「事実誤認があった」としながらも、具体的な言及は避け、同じ回答を繰り返すばかりで、発言の真意に踏み込むことはない。

問題の発言は、同月17日に東京都内の講演であった(*1)。しかし、それが報じられると、同日夜、知事は「誤解を与えかねない不適切な発言だった」と発言を全面撤回する談話を発表した。

馳氏の当日の発言内容は、

「いまからしゃべることはメモも取らないでください。(安倍晋三元首相は)『馳、カネはいくらでも出す。官房機密費もあるから』って(笑)」

というもの(*2)。

講演のなかで馳氏は、105人のIOC委員らに対し、委員の選手時代の写真などをまとめたアルバムを1冊20万円で制作し、それを持って『世界中を歩きまわった』という。さらに、安倍元首相から『オリンピック招致を必ず勝ち取れ』と発破をかけられた言及。

つまりは、官房機密費を使い買収工作をおこなったと、自ら暴露したようなものだ。

また馳氏がつづったブログをたどると、2013年4月1日、当時の菅義偉官房長官に招致活動の方針を報告した際、大使館へのあいさつ回りやロビー活動とともに、「想(おも)い出アルバム作戦」を挙げたという記述が残る。

誘致のための海外出張を前にし、写真を扱う業者と打ち合わせをしたというくだりも。

目次

  • 「想い出アルバム作戦」「ともだち作戦」
  • 機密費とは?
  • 機密費の闇 メディア対策にも利用 戦前よりもひどい管理状態

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