台風が直撃する前に知っておくべき被害を最小限にする4つの方法

10月12日(土)から13日(日)にかけて日本列島に上陸し、「関東直撃」の可能性も予測されている、大型で猛烈な台風19号。今回、首都圏の鉄道各社は明日までに「計画運休」の発表を検討しているようです。かなりの被害が出ると予測されている台風19号ですが、その上陸を前にどのような準備をし、心構えをすれば良いのでしょうか? MAG2 NEWSで停電や災害の準備に関する記事を執筆してくれた「防災のプロ」こと、サバイバルマニアのつぼっちさんが、今回の台風19号の直撃を前に何をすれば良いか、どんな情報をメモしておけば良いかについて詳しく紹介してくれました。ぜひ、台風の防災にお役立てください。

【関連記事】● サバイバルマニアが教える、「突然の停電」を生き抜く防災グッズ11選

「防災のプロ」が伝授。台風19号が直撃する前に知っておくべき被害を最小限にする「4つ」のこと

気象庁が発表した、10/12の9時時点で予想される台風19号の勢力と位置は、下記の通りです。

img1

ここで注目して欲しいのは、台風19号の風速です。中心付近の最大風速は予測で「45m/s」、最大瞬間風速は「65m/s」です。これは2018年に大阪で大きな被害をもたらした「台風21号に匹敵する速度です。

2018年の台風21号による風の被害は、連日テレビやYoutube等で取り沙汰されていたので、皆様の記憶にも残っているかと思います。トラックが横転したり、民家の屋根が吹き飛ばされたり、その残骸がマンションの窓に刺さったりと、改めて風の恐ろしさを思い知らされたのではないでしょうか。

今回の台風19号は、関東地方に同様の被害をもたらす可能性が大きいとみています。特に東京は様々な高さのビルが建ち並び、巨大な広告看板や、工事中の足場など、風によって飛ばされる可能性のあるモノが数え切れないほどあるため、どの程度の規模の被害になるかは想像もつきません。

そこで、今回の記事では、被害を少しでも防ぐためにできる4つのこと】をご紹介いたします。

知っておくべきこと

1 台風の進路状況
まずは台風の進路状況を確認することが大切です。いつ頃自分がいる場所に到達するのかを逆算すれば、避難所に向かう時間を計算することができます。また、自宅にいる場合は暴風域に到達するまでに準備できる時間を把握しましょう。

2 各交通機関の運行状況
仕事や用事で外出している方は必ず各交通機関の運行状況を確認してください。風による遅延や、事故による運休の可能性もありますので、臨機応変に状況判断してください。Twitterや、yahooニュースなどは比較的更新頻度が高いため役に立ちます。

3 避難準備・避難勧告・避難指示
ここであらためて、災害時にテレビやラジオで流れる【避難の情報】について確認します。

まず最初に、避難情報についてよくある勘違いは避難勧告=「避難することを促す」、避難指示=「避難しなさい」という誤解です。

正確には、避難勧告=「避難しなさい」。避難指示=「今すぐ避難しなさい」です。

● 内閣府の防災情報のページ避難勧告等に関するガイドライン

img2

テレビラジオネット避難情報を確認し、正しい避難指示の認識を持ちましょう。

4 関東の避難マップ
もし、避難勧告が出された場合、どこに避難すればよいのかわからなくては迅速な行動はできません。お住いの地域に一番近い避難所を覚えておく必要があります。そこで、関東の避難所MAPを掲載している防災タウンページから以下のデータを引用しました。

関東の避難所MAP

茨城県
https://bosai.itp.ne.jp/saigai_area/ibaraki/

栃木県
https://bosai.itp.ne.jp/saigai_area/tochigi/

群馬県
https://bosai.itp.ne.jp/saigai_area/gunma/

埼玉県
https://bosai.itp.ne.jp/saigai_area/saitama/

千葉県
https://bosai.itp.ne.jp/saigai_area/chiba/

東京都
https://bosai.itp.ne.jp/saigai_area/tokyo/

神奈川県
https://bosai.itp.ne.jp/saigai_area/kanagawa/

山梨県
https://bosai.itp.ne.jp/saigai_area/yamanashi/

防災タウンページでは全国の避難所を掲載しておりますので、お住まいの地域の避難所を把握しておくと安心です。

全国の避難所マップ

伝えておくべきこと

  1. 家族と必ず避難所の確認をしましょう。ただ、災害時に外出している場合は近くにある避難所に避難してください。家族のもとに向かいたい気持ちはわかりますが、まずはご自身の安全を確保してください。
  2. 避難所にたどり着けない場合は外出先の避難所を確認しておき、家族や知人や会社などに自分の居場所を伝えておくことが大事です。のちに、家族と合流する際に行き違いになることを防ぐことができます。
  3. 地方に家族がいる場合も、自分がどこに避難しているのかを伝えておくとよいです。一緒に住んでいる家族と行き違いになって連絡できない場合、地方の家族から情報を提供できるようなります。
  4. 災害用伝言ダイヤルを利用しましょう。災害時に初めて災害用伝言ダイヤルを利用しようとしても、不安や緊張によってうまく使えないものです。普段からwebサイトをよく読み、使い方を学習しておきましょう。

通信会社各社の災害用伝言サービス一覧

NTT東日本
https://www.ntt-east.co.jp/saigai/voice171/

au
https://www.au.com/mobile/anti-disaster/saigai-dengon/sp-usage/

docomo
https://www.nttdocomo.co.jp/info/disaster/disaster_board/

softbank
https://www.softbank.jp/mobile/service/dengon/

備えておくべきこと

  1. …水は必ず備えておきましょう、人間は1日に3リットルの水分が必要だと言われております。もし断水や停電が発生した場合は一週間分の水を用意しておくことが推奨されています。目安としては4人家族の場合84リットルの備蓄が必要です。ペットボトルでの用意は難しいかと思われますので、ペットボトルで購入できる分は購入してそれ以外は、お風呂に水をためておくと良いでしょう。浴槽には平均200リットルの水がためられます。台風が来る前には必ずお風呂の水を用意しましょう。
  2. 照明…おすすめは電池式のランタンやソーラーパネルが付いているランタンです。また懐中電灯でも上に水の入ったペットボトルなどを乗せることでランタンとしても使用することができます。
    ろうそくは普段使い慣れている人は良いのですが、使い慣れていないと火をつけたまま寝てしまったり、ペットが倒してしまったりして火事の原因になります。安全対策をしっかりした上でご使用ください。
  3. 電池式ラジオ…電気が止まった状態は、テレビやスマートフォンが使用できない可能性があります。災害状況の確認や避難状況の確認など電池式のラジオは情報収集に役立ちます。
  4. ガスコンロ…災害時にお湯を沸かしたり、料理をするのに欠かせないのがガスコンロです。ガスボンベなどはコンビニでも売っていますので、買い足すなどの準備が大切です。
  5. 食料…非常食はいろいろなものがありますが、状況を想定して購入することが大切です。
    例えば、水が潤沢にある場合はカップラーメンやアルファ化米などがおすすめです。
    手元の水が少ない場合は、あまり水分のいらないレトルトのカレーや羊羹など状況によって使い分けると良いでしょう。
  6. 保冷剤、使い捨てカイロ…電気が使えない状態では体温調節が難しい場合があります。台風が過ぎ去った後は台風一過の影響で気温が上昇する場合があります。そのため保冷剤や、うちわ、クーラーボックスなと体温を下げるための物を準備しておくことが大切です。また、気温が低い場合は使い捨てカイロ、ガスストーブ、サバイバルブランケットなど、電気を使わない防寒対策が必要になります。
  7. 携帯用トイレ…断水や停電時ではトイレが使用できなくなるとこが多いです。携帯用トイレなどを準備しておくと良いでしょう。
    私のおすすめはゴミ用の50リットルサイズのポリ袋と猫の砂です。便器にポリ袋をかぶせその下に猫の砂をひきます。
    そして用をたした後はまた猫の砂を上からかぶせます。捨てるときも燃やせるゴミとして捨てられます。
  8. モバイルバッテリー…停電時にスマートフォンを充電するためにはモバイルバッテリーが便利です。
    また、モバイルバッテリーの他にはエネループなどの充電できる乾電池も、通常の乾電池より長持ちで、懐中電灯などと相性が良いです。
    コンビニでも販売していますので、買い足すことをおすすめします。

やっておくべきこと

【家について】

  1. 戸建の場合は浸水被害などを防ぐために土のうなどを予め玄関などに設置しておきましょう。また、土のうなどが手に入らない方は水のうを作ることを推奨します。水のうとは二重にしたレジ袋などに水をいっぱいに満たし取っ手部分を固く縛ります、それをダンボールの中にたくさん入れると、土のうの代わりに使用することができます。使用後はレジ袋に穴を開け、水を排水口などに捨てられるため、簡単に処理ができます。
  2. 植木鉢や風によって飛ばされそうなものは部屋の中に入れましょう。
  3. 暴風域に入る前に雨戸をしっかり閉じましょう。雨戸がない場合は窓にガムテームなどでダンボールを貼り付けておくと、窓が割れたときにガラスが飛び散るのを防ぐことができます。ダンボールがない場合はガムテープを直接、窓に貼り付ける事でもガラスが飛び散るのを押えてくれます。また、必ずカーテンを閉じることを忘れないでください。
  4. マンションやアパートは物干し竿が飛ばされる可能性がありますので、室内にしまうかひもなどで固く結んで固定してください。
  5. もし、窓ガラスなどが割れ強風が吹き込んできた場合は、すぐに処理をするのではなく、まずは別の部屋へ移動してください。
    ワンルームの場合は押入れやクローゼットに逃げ込んでください。また、お風呂場でもよいでしょう。大事なのは風が入らない空間に身を置くことです。閉め切れば押入れでも意外に風は入ってきません。

最後に

台風19号の上陸まで時間がだいぶ迫ってきました。しかし、まだ準備する時間は残されています。台風の防災でいちばん大切なのは、風を甘く見ないことです。そして十分な準備をしておくことです。家族を守るため、自分の命を守るために準備を怠ってはいけません。私もこれから家に帰り、残された時間で準備する予定です。皆さんもどうか無理をなさらず、早め早めの判断と行動を心がけてください。

image by: 気象庁 気象衛星

くら寿司ひとり負け。炎上動画でイメージ悪化、未だ回復せぬ信頼

業績好調な回転ずし業界にあって、くら寿司だけが不振にあえいでいます。さまざまな集客策を施してはいるものの、客足減は止まりません。今回の無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』では著者で店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんが、同社一人負けの原因として今年2月に起きた「バイト炎上動画」による企業イメージの毀損を挙げ、その改善策を考察しています。

くら寿司が一人負けのワケ

回転ずしチェーン「くら寿司が一人負けしている。9月の既存店売上高は前年同月比1.7%減だった。8月も6.0%減と大きく減った。一方、競合はどこも好調だ。「スシロー」は9月が12.2%増、8月が9.1%増とぞれぞれ大きく伸びた。苦戦が続いていた「かっぱ寿司」も好調で、9月が5.3%増、8月が5.2%増と高い伸びを示している。元気寿司も好調だ。9月が5.7%増、8月が5.1%増となっている。くら寿司の負けっぷりが際立っていることがわかるだろう。

くら寿司は今期2019年10月期に入ってから不振が目立つようになった。前の期の18年10月期の既存店売上高は前期比0.7%増とわずかながらもプラスとなっていた。ところが、今期に入ってからマイナスの月が続くようになり、月が経つにつれてマイナス幅は拡大していった。今期上半期(18年11月~19年4月)は前年同期比4.0%減だった。また、特にマイナス幅が大きかったのが7月で8.7%減となっている。

マイナス幅が拡大した要因として、2月に世間を賑わせたバイトテロが挙げられるだろう。店舗の調理室でアルバイト店員が魚の切り身をゴミ箱に捨ててまな板に戻す様子を動画で撮影し投稿したことが報道で広く知れ渡るようになった。当該アルバイト店員に対してはもちろん、くら寿司に対しても批判の声が多く上がった。

いずれにせよ、このバイトテロでくら寿司のイメージは大きく悪化し客足は遠のくようになった。2月の既存店の客数は6.1%減、翌3月は5.2%減と大きく減少した。これが尾を引き、現在まで客数減・売り上げ減が続いている。

バイトテロを巡っては、定食チェーン「大戸屋ごはん処」でも起きているが、同様に客数減で苦しんでいる。店舗内でアルバイト店員が配膳用のトレーで裸の下半身を覆う様子が映った動画がSNS上で確認され、報道を通して2月に世間に広く知れ渡ることになった。

このバイトテロが影響し、2月の既存店客数は6.4%減、翌3月が10.8%減と大きく減少している。これ以降も大幅減が続き、19年4~8月は6.5%減となっている。もっとも大戸屋の場合、値上げなど他の要因も大きく影響しているだろう。とはいえ、バイトテロが大きく影響したことは間違いない。

このように、くら寿司と大戸屋はバイトテロ後に大幅な客数減が続いているわけだが、このことからブランドイメージの重要性を再確認することができるだろう。

近年は商品の均質化が進み、差別化が難しくなっている。特に回転ずし店はすしネタで違いを打ち出すことが難しく、ネタの品ぞろえは似通いがちだ。差別化が難しい業態といえるだろう。そこで大手各社はサイドメニューを強化して差別化を図ろうとしているが、近ごろは各社が競合の後追いを強めており、サイドメニューでも違いはなくなってきている

こうなってくると、消費者に選ばれる要素として「イメージの良さ」がより重要となってくる。当然、イメージが良い方が選ばれやすい。そうしたなか、くら寿司はバイトテロでイメージが悪化し選ばれにくくなったといえるだろう。

イメージ悪化で業績が悪化した企業は枚挙にいとまがない。くら寿司と大戸屋以外では、「大塚家具ワタミ」がわかりやすい例となるだろう。

大塚家具は大塚久美子社長と父親で創業者の大塚勝久氏が経営権を巡って激しく争う「骨肉の争いを演じてイメージが悪化し、業績が低迷するようになった。今も苦境が続いており、19年1~6月期単独決算は、売上高が前年同期比26.3%減の138億円、純損益は24億円の赤字(前年同期は20億円の赤字)と厳しい状況になっている

喜ぶのは誰?「表現の不自由展」再開で左派が既成事実化したい事

8月1日にスタートするもその展示内容が大きな議論となり、わずか3日で中止となった「表現の不自由展・その後」。紆余曲折を経て今月8日に再開されましたが、これに否定的な視線を向けるのは、台湾出身の評論家・黄文雄さん。黄さんはメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』でその理由を明らかにするとともに、再開により何を既成事実化したいのか、そして誰が喜ぶのかを熟考すべきとしています。

※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2019年10月8日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄(こう・ぶんゆう)
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【日本・中国】香港・台湾を蝕む中国のフェイクニュースと「表現の不自由展」の驚くべき共通点

SNS拡散対策・憲法で論陣 貫いた不自由展再開の意欲

慰安婦像や昭和天皇の写真を焼き足で踏みにじる映像などが批判を呼び、開催3日目で中止が決まった「表現の不自由展・その後が8日午後に全面的に再開されました。

愛知県の大村知事は、1回の入場者を抽選で選ばれた30人に限定し、動画撮影はNG、手荷物は預け、入場者は事前に「教育プログラム」を受ける必要があり、SNSなどでの展示内容の拡散防止も「誓約書」を書くことが求められるそうです。

不自由展、きょう再開 あいちトリエンナーレ 全作品公開、入場は抽選

ずいぶん条件がついていて、公共機関が行う展覧会なのに、むしろ「観覧の自由意見開陳の自由を制限しているのではないかという疑念がわきます。

とくに気になるのは、なぜ教育プログラムを受ける必要があるのか、ということです。私は国民党による教育という名の「洗脳」を受けてきた経験がありますから、本来必要のない場に「教育プログラム」などというものが持ち込まれることに、非常に胡散臭いものを感じます。

主催者側からの一方的な「教育」ですから、批判的な内容であるはずもありません。単に制作意図の説明をレクチャーするなら、「趣旨説明」といえばいいだけで、「教育」などと表現する必要はないでしょう。教育とは「教え育む」という上から目線の言葉です。

中国でもいまウイグル人に「再教育」が行われていますが、言うまでもなく、これも洗脳です。

朝日新聞など、表現の不自由展の中止に批判的だった左翼メディアの記事を見ていると、どうもそうした「上から目線的な物言いがどうも気になります。たとえば、冒頭の記事では、

8月だけで1万件を超えたという『電凸(とつ)』と呼ばれる電話などでの攻撃対策は、県は対応を専用回線2本に限定。自動的に通話を10分間で終了させるシステムを導入したほか、専用回線以外に来た抗議電話は1分以内に切る方針。

とあります。この1万件の電話は、すべてが脅迫的な内容だったということでしょうか。義憤にかられた市民からの抗議の電話はこのなかに含まれていないのでしょうか?記事にそのあたりの説明はなく、展覧会への抗議や批判の電話まで攻撃扱いしているようにも見えます。

再開を望む側が「教育プログラム」「SNS拡散禁止」「動画撮影禁止」「攻撃対策」という言動をしているところからは、とにかく「批判・反論は許さないという、「表現の不自由」しか感じられません。

もちろん暴力的な脅迫によって展覧会が中止になるということは、あってはならないことです。しかし、公金を使う展覧会であれば、「内容が公的展示にそぐわない」という批判があるのは当然で、行政側もそれを理由に中止することも、何らおかしいことではありません。

今回、河村市長は中止を求め、また、文化庁が補助金を不交付にしたことを「表現の自由への攻撃」「事前検閲につながる」などという批判がありますが、まったく的はずれです。国民や市民の税金が使われることに対して、内容をよく吟味するのは当然のことです。いつもマスコミや市民団体が政治や行政に対して求めていることでしょう。しかも今回は、事前に問題になりそうな展示内容は意図的に隠されていたとも報じられています。

私的な開催までも禁じられたわけではなく、公的な機関、公金を利用した展示としてはふさわしくないというだけですから、表現の自由が侵害されたわけではないことは、誰にでもわかります。

臨界事故から20年。原子力関係者の危機管理意識は向上したのか?

9月30日は、日本で初めて死者が出てしまった茨城県東海村での臨界事故から20年の節目となる日でした。事故の前年に、茨城県内での原子力安全協定に関する会合で講演し、関係者が発した驚きの言葉がいまも耳に残ると語るのは、メルマガ『NEWSを疑え!』を主宰する軍事アナリストで危機管理の専門家でもある小川和久さんです。この20年の間にも数々の原子力に関わる事故は起こっており、「人間は学ばないものだ」ということを前提に、常に危機管理意識を確認、点検、向上させることの必要性を訴えています。

人間は学ばないものだ

9月27日、茨城県東海村の核燃料加工会社JCOの臨界事故から20年になるのを前に、東海村役場では黙祷が捧げられ、7日には原子力安全フォーラムが行われました。このニュースを眺めながら、JCO臨界事故とその前後の日本の原子力安全をめぐる状況に思いをいたさずにはいられませんでした。

1999年9月30日、茨城県東海村のJCO(住友金属鉱山の子会社)の核燃料加工施設内でウラン溶液が臨界状態に達して核分裂連鎖反応(臨界)事故が発生、作業員2人が死亡、1人が重症となり、住民ら667人が被曝するという、日本の原子力史上初めての重大事故が発生しました。

JCOは燃料加工の工程において、国の管理規定に沿った正規マニュアルではなく「裏マニュアル」を運用していました。原料であるウラン化合物の粉末を溶解する工程では正規マニュアルでは「溶解塔」という装置を使用するという手順でしたが、裏マニュアルではステンレス製バケツを使う手順に改変されており、当日は裏マニュアルで作業が行われていました。

事故の一報が入ったとき、思わず「やっちゃったよ」と呟いたのを憶えています。それというのも、事故の1年2ヵ月前に耳にした原子力関係者の驚くべき言葉が耳許に蘇ってきたからです。

1998年7月10日午後、私は茨城県水戸市の水戸プラザホテルで開催された「平成10年度・茨城県原子力安全協定推進協議会総会」で講演しました。そして、講演後の懇親会で「原子力事故が危機管理の対象とは、初めて知りました」という、それも原子力関係組織の幹部の言葉を耳にしたのです。講演の主催者の茨城県総務部長の務台俊介さん(現・自民党衆議院議員)も深刻な面持ちでした。

JCO臨界事故の時、務台さんはまだ総務部長の職にあり、橋本知事の智恵袋として事故対策の先頭に立つことになりましたが、電話で次のように述べていました。

「残念ながら事故は起きましたが、昨年夏、小川さんに来ていただいて危機管理について講演会をやっておいてよかったと思いました。少なくとも、私と県などの行政側の意識が変わり、それなりに備える方向に動いていましたから」

それから14年になろうかという2013年5月23日正午頃、今度は同じ東海村にある日本原子力研究開発機構の実験施設で事故が起きました。

加速器実験施設「J-PARC」内の原子核素粒子実験施設で発生、施設内にいた6人が内部被ばくし、さらに24人以上が被ばくした可能性があるとのことです。しかも、原子力規制庁への報告は事故から1日半経過していたというのですから、開いた口がふさがりません。J-PARC側の謝罪会見の様子を眺めながら、絶望感が先に立ちました。

やはり日本の原子力関係者の頭の中は、「原子力事故が危機管理の対象とは、初めて知りました」のレベルから抜け出していないのではないか、と思わずにはいられません。これは、原子力関係者だけの問題ではないのですが、人間は学ばないものだということを証明する出来事でした。

同じ過ちが繰り返されないためには、常に脚下照顧、形だけの危機管理に陥っていないかを確かめ続ける必要があります。(小川和久)

image by: Shutterstock.com

タクシー会社大手の日本交通はなぜ事前確定運賃を導入したのか?

タクシーに常につきまとう不安として、目的地に着いたときにようやく料金が決まるという点があります。旅行者にとっては特に大きなこの不安を取り除く方法として、国土交通省が事前確定運賃制度の運用ルールを策定し、今年の10月から認可されるようになりました。メルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』発行人の理央周さんが、この制度の導入を決めたタクシー会社大手の狙いを解説。自身がアメリカ出張でUberの配車アプリを利用した経験も合わせて、その利便性を伝えます。

タクシーのマーケティングは難しい?

日本交通などのタクシー会社大手が、10月にも「事前確定運賃」を導入することにしたそうです。これまで、タクシーに乗るときには、行き先までの運賃は着くまでわからないですよね。

今号では、日本交通がなぜ、事前確定運賃を導入したのか、それによって、何を目論んでいるのか、について深掘りをしていきます。

私は常々、「タクシーのマーケティングは難しい」と感じてきました。ハイヤーと違い、流しでのタクシーの場合は、乗るお客さんの方も、乗せるタクシーのドライバーの方も、お互いを選ぶことができないため、セグメンテーション、ターゲティング、などというアプローチで集客、(タクシーの場合はお客様に乗ってもらう)ができないからです。

また、雨などの天候に大きく左右されること、時間帯などによって、拾う人のいる度合いが大きく異なるという、不確定要素が多いのも一因です。

したがって、これまでは、「この時間のこの天気だと、この辺に行けばお客様を拾えそうだな」と、どこに行けばお客様が多いのかを、ドライバーの人たちの勘でやっていたため、ベテランのできるドライバーはたくさん稼げますが、社歴の浅いひとや土地勘がまだ浅い人たちは、その勘どころがわからないため、ドライバーの間で成績の格差が出てきてしまいます。

現役アナが教える「語彙が足らない」と言う人に本当に必要な能力

人前で話すあらゆるシーンに役立つプロの技を伝えてくれるメルマガ『話し方を磨く刺激的なひと言』の著者で、アナウンサー歴30年の熊谷章洋さんによる「話し方の表現力を上げる5つのアプローチ」シリーズ。今回はアプローチその4「語彙を豊かにする」です。熊谷さんは、話すために必要な「語彙」について解説し、話をする際の「語彙不足」という認識にありがちな誤解を、ずばり指摘しています。

語彙が足らないと言う人の、本当に必要な能力

話す「内容」の良し悪し、完成度に関係なく、表面的な「しゃべりの技術」によって、話し方の表現力を上げる5つのアプローチをご紹介しています。

これまで、

  1. 声そのものを磨く
  2. 声色を使う
  3. 口調を操る

これら3つについてお話ししてきました。

続いてアプローチその4は、語彙を豊かにすること。いつもの内容のおしゃべりでも、いつもと違う言葉で表現できたら、聞いた人は、「おおっ!!」と思いますよね。それが、語彙を豊かにすることで話し方の表現力を上げる、ということです。

ただし、絶対に誤解してはいけない要素がありますので、先にお断りしておきますが、ここでいう「豊かに」というのは、ただ単に言葉を知っているという意味ではなく、話し方における語彙とは、相手に届く表現を、自分自身で「生成できる状態」を指すのだと、くれぐれもご理解いただきたいのです。どういうことなのか、順を追って説明していきますね。

まず、語彙とは?というお話です。辞書などで語彙という言葉自体の意味を調べますと、「ある範囲で使われる言葉全体」などと解説されています。

これはどういうことなのか、解釈しますと、日本語の語彙、村上春樹作品の語彙、私の語彙…など、多くの場合「〇〇の」語彙というように、その範囲を絞り込む言葉を伴って成立するということです。

また、私がネットで検索した、ブリタニカ国際大百科事典によれば、「ある一つの国語、方言あるいは作品などの単語の総体。個人においては、聞いたり読んだりして理解できる単語が、実際に話したり書いたりするときに用いる単語より多く、前者を理解語彙、後者を発表語彙という」というように、語彙は単語であり、理解できる語彙のなかに、使える語彙が含まれていることがわかります。

ただし私の解釈ですが、発表語彙のなかでも、話し方の語彙においては、語彙というのは単語だけでなく、言い回しまで含まれる、具体的には、こういう状況で、こんな効果的な表現ができる、というバリエーションこそ、話し方の語彙なのだろうと思います。

コミュニケーションの3つの原点を押さえれば職場ストレスは減る

ビジネスの場であってもプライベートなシーンであっても、「コミュニケーション」は基本かつ重要なもの。しかし、そんな「基本」が抑えられていない職場も多いようです。今回の無料メルマガ『起業教育のススメ~子供たちに起業スピリッツを!』では著者の石丸智信さんが、円滑な人間関係構築に役立つ「コミュニケーションの3つの条件」を紹介しています。

コミュニケーションの原点として3つの条件

先日聴講する機会があった講演会の中で、どんな職場でも、共通の課題として、「コミュニケーションが足りない」ことが挙げられていました。また、「コミュニケーションが大事」だと思っていても、できていない、とも指摘していました。

私自身も、経営者や管理者向けの研修などを数多く聴講した中でも、コミュニケーションに関する内容が取り上げられることがありました。やはり、上司、部下、同僚などとのコミュニケーションに悩んでいる方も多く、私自身も、研修を聴講するたびに、コミュニケーションの奥深さを感じました。

本号では、以前聴講した研修の中で触れられていた「コミュニケーションの原点」について考察していきたいと思います。

その研修の中では、「コミュニケーションの原点」として、3つの条件が挙げられていました。その3つの条件とは、「相互性」「水平性」「対面性」です。

相互性とは、会話のキャッチボールを心がけるということです。水平性とは、同じ背丈のやり取りの大切さです。そして、対面性とは、思いがけなさが会話のいのちということです。

では、3つの条件についてそれぞれみていきます。

相互性には、3つの項目が挙げられます。

  • 自分ばかりしゃべらない
  • 自分のことばかり話題にしない
  • 話しながら相手の反応に気を配る

という3項目です。上司(リーダー)と部下(メンバー)、お客さま、妻と夫、親と子どもなどの間でのコミュニケーションにおいて、ついつい、矢印が自分の方にばかり向いていないでしょうか。

聴き上手は話し上手」とも言われますので、コミュニケーションをとる相手とは、自分のことばかり話すのではなく、相手の話もしっかりと聴くことも大事になってきますね。

水平性には、4つの項目があります。

  • 威張った態度でものを言わない
  • 説教口調にならない
  • 対等な会話を通じてつながりを強める
  • 敬語を使って話せば上位者とも対等に話せる

やはり、威張った態度や説教口調など、上から目線でものを言われると、あまりいい感じはしませんよね。自分も、相手も、そのような意識はなくても、相手が、自分が、「上からものを言っているな」と思われたり、思ったりしたら、お互いのやり取りはうまくいきません。

この講義を聴いて、私自身、人間同士のコミュニケーションにおいては、年上だから、立場が上だから、親だから、などといったことにこだわらずに、相手に対して敬意をもって接することが大切だと感じました。

最後に、対面性には、2つの項目が挙げられていました。

  • 先入観思い込みにとらわれない
  • 相手の目を見て明るい表情で話し聞く

という2項目です。近年において、スマホなどの携帯情報端末が定着しつつある中で、メール、LINEなどの情報ツールを使ってコミュニケーションをとるケースが多くなっています。とても便利なツールではあるものの、使い方によっては、弊害になることもあるのでしょうね。

極端な例ですが、職場の中で隣に座っていて、話せば数秒で終わることでも、メールなどでやり取りするといった笑い話のような話を聴いたことがあります。やはり、お互いにコミュニケーションを深めていくためには、便利なツールも使いながらも対面でコミュニケーションをとることが大切でしょうね。

また、以前聴講したセミナーでは、話の聴き方として8つのポイントについて挙げられていました。

  • 目を見る
  • うなずく
  • 相づちを打つ
  • 繰り返す
  • メモを取る
  • 要約する
  • 質問する
  • 感情を込める

という8つのポイントが挙げられていました。私自身も、対面でのコミュニケーションを磨いていきたいと思っています。自分のコミュニケーションを磨いていくためには、研修で知識を得ることに加えて、日々日々実践、体験していくことがとても大切だと感じます。

子どもたちにおいても、将来、コミュニケーションを円滑にとれるようになるためにも、様々な場面において、体験、経験を積んでいくことが必要ではないでしょうか。

image by: Shutterstock.com

年金を貰いながら働いている人が10月の年金振込額に驚く理由

高齢者を雇用する企業が増え、年金を貰いながら厚生年金に継続加入して給料を貰う人も増えている昨今。そんな年金受給者にとって気になるのが、給与が上がることによって変更される「年金停止額」について。今回の無料メルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』では著者のhirokiさんが、毎年10月に反映される年金が変更される理由から、在職中の年金停止額についても詳しく解説しています。

10月は年金振込額が減ったり、厚生年金保険料天引き額が変更したりしやすい理由

高齢者の雇用がほぼ普通に行われる時代になり、それとともに厚生年金に加入して給料をもらう事で年金が停止されるという人も多くなるという事でもあります。で、10月の年金振り込み時は、何かとその影響が目に見えるようになる事が多い時期でもあります。それはなぜかというと、年金停止の計算に用いている給与(標準報酬月額)の変更が9月に行われるからです。9月から新しい標準報酬月額に変更された時に、その額が高くなってしまう人は年金停止額が増えて、支給される年金が減ってしまいます。逆に給与が下がってた人は年金停止額が減ったりもしますけどね。

10月15日年金振込額は前2ヶ月分である、8月分と9月分なので、9月分から標準報酬月額が高くなって9月分の停止額が高くなると10月振り込みの年金額が減ってしまうというわけですね。

なお、標準報酬月額が変更される時に用いる給与は4月、5月、6月に受けた給与を合計して、平均したものを標準報酬月額表というものに当てはめて標準報酬月額を決めます。原則としてはそのようにする。たとえば、4月給与が564,800円、5月給与が572,766円、6月給与が550,000円だったら合計が1,687,566円で、3か月平均すると562,522円となります。下記リンクの標準報酬月額表を見てみると、29等級の545,000円~575,000円の間に位置しますよね。

標準報酬月額表(日本年金機構)

なのでこの場合の標準報酬月額は29等級にあたる560,000円となり、新しい標準報酬月額は9月から適用になります。この新しい標準報酬月額は翌年8月まで適用される。厚生年金に加入して厚生年金保険料を納めている人は、この56万円に厚生年金保険料率18.3%のうち半分の9.15%である51,240円を給与から天引きされる事になります。天引きの際その月の保険料は翌月の給与から天引きとなる。だから10月の給与から天引き額の変化に気付く。

ところでなぜ18.3%の半分を納めればよいかというと、会社と従業員で半分ずつ(折半)して保険料を納めるからです。よく会社がなかなか社会保険に加入させてくれないというような話があったりしますが、会社としての負担が増えるからですね^^;とはいえ一定の条件を満たした人は強制的に厚生年金に加入させないといけないので、会社が加入させたくないといっても加入させないといけません。

そして、もしこの標準報酬月額が等級が上がって59万円となると…支払う保険料も増えますが、今貰ってる老齢厚生年金の停止額も多くなったりします。今日はその年金停止がかかる、在職老齢年金の基礎を見ていきましょう。

こだわりが強い知人女性の「段ボールのカーテン」に驚嘆した件

日常生活において不思議に思ったり、ちょっと気になったあれこれについて考察するメルマガ『8人ばなし』。著者の山崎勝義さんは今回、強いこだわりを持ち、妥協せず諦めないがゆえに「段ボールのカーテン」に辿り着いた、ちょっと変わった知人女性の人となりを紹介します。山崎さんは、極度の人見知りであるがために孤高の戦いに挑み続ける彼女のことを「人見知りファイター」と呼び、応援しているそうです。

人見知りファイターのこと

何でもこだわる人がいる。きっとそういう人は自分の中の好悪の基準がはっきりしているのであろう。今日はそんな人の話である。私にとってはものすごく面白い、知り合いの女性の話である。

その話の前に、まず一つ断わっておきたいことがある。彼女は所謂変人である。私がこれまで知り合った中でもダントツの変人である。このように書いてしまうと読者の脳内にあっては既に随分風変わりな容姿の持ち主として想像されているかもしれないが、実のところ彼女は美人である。年齢も若い。ただどちらかと言えば童顔の部類に入る面立ちなので周囲の女性からは「かわいい、かわいい」とよく言われている。これは大事なことなのでくれぐれも忘れぬように。

それでは話を始める。この人は基本無口である。極度の人見知りなのである。故に自分から話すことはまずしない。かと言って会話すること自体を嫌っている訳でもなく質問に対しては驚くほど的確かつ迅速に答える。この人の返答のあり方は基本3種類に分類できる。

  • 肯定
  • 否定
  • 回答不能

である。

面白いのは、肯定においても否定においても必ずそれなりに納得できる理由があるところである。回答不能の時は質問がオープン過ぎるからであり、それもその旨を相手にきちんと伝える。質問がクローズドになって回答可能となるとその時はやはり肯定か否定で答える。但し会話に関しては例外なくこの式で行くから話しかけられなければいつまでも沈黙が続くことになる。

またこの人は極端な偏食である。まずほとんどの食材は苦手である。故にランチは常に持込みである。うっかり出先で調達しようなどと考えると食べられるものが全く見つからず終には一食抜きの憂き目に合うことになってしまうのだそうだ。一度、打ち上げか何かの立食パーティーで空の皿を手に持ってただただウロウロしているだけの彼女に会ったことがあるが、その時はもう事情が分かっているだけにお互い笑うことしかできなかった。

またこの人は日常変なチャレンジをして遊んでいる。例えば、ポケットティッシュをミシン目のない側から綺麗に開けてみたり、封筒の開かない方から丁寧に開けてみたりなどしている。なぜそんなことをするのか一度理由を聞いたことがあるが、どうも彼女にとってそれはある種の勝負のようなものであり、まず負ける訳にはいかないのだと言う。いよいよ不可思議な人である。

1人の清掃員が真面目に仕事しただけで起きた、マンションの奇跡

マンションでゴミ出しなどマナー違反の住民に対し掲示される警告文は、ただ貼っただけではなかなか効果が上がるものではありません。何か他に対応策はないのでしょうか。今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』では著者でマンション管理士の廣田信子さんが、清掃員の仕事が住民の心を動かし、結果的にマンション全体のゴミ出しマナー改善に繋がった事例を紹介しています。

一流の清掃人が住民のゴミ出しマナーも変える

こんにちは!廣田信子です。

マンションコミュニティ研究会の仲間が、ステキな新聞のエッセーを紹介してくれました。「管理会社」とか「ITソリュ─ション」とか、働く個々人の顔が見えにくい話を続けて書いていて、何かが足りないように感じていたところだったので、そのエッセーが心に染み入りました。

私も、紹介せずにいられなくなりました。10月4日の産経新聞の「朝晴れエッセー」で、表題は、「一流の清掃人」です。

この投稿者の方は、戸建てからマンションに移り住んで2年、マンションでの生活は快適ではあるものの、共用スペースの汚れや、いい加減なゴミ出しが気になって、つい手を出したり、家族にこぼしたりしていたのですが…、ある日清掃担当のSさんがやってきてマンションが変わり始めます

Sさんの仕事ぶりは見事で、玄関、廊下、エレベータ─の床のモップ掛けはもちろん、手すり、雨水排水溝も徹底して拭き掃除をするのです。さらに、ゴミ集積所のボックス内のゴミをきれいに整理し、ゴミが運ばれた後は、ボックス内も丁寧に拭き掃除をします。

「清掃とは、こうやるのだよ」というお手本のような仕事ぶりに、「いつもありがとうございます」と声をかけると、「玄関のガラス扉が思うようにきれいにならなくて…どうしても曇ってしまうんですよ」…と、素人には何の問題もないようなガラスの磨き具合にも満足していないようで、もっと清掃を極めようとしているのです。

そして…Sさんが来るようになってマンション住人のゴミ出しがよくなったのです。Sさんは、自分の仕事に責任と誇りを持った天下一品一流の清掃人だ…と、投稿者の感謝の気持ちが書かれています。今日も快適なマンション暮らしをさせていただいて、Sさん、ありがとう…と。

こういう仕事は、自分の仕事に誇りを持った」にしかできません。Sさんのような方々に、マンション管理の現場は支えられている、そのことは、絶対に忘れてはならないと改めて思いました。

自分と向き合って目の前の仕事を全力でするSさんの生き方はほんとうに神々しいほどです。そのきれいに磨きあげられた空間には、住民に、いい加減なゴミ出しができないような気持ちにさせる、何か不思議な空気があるのでしょうね。きっと、べたべた壁に貼られた「警告文」より、人の心を動かすのだと思います。

同時に、Sさんの働きぶりに気が付いて、感謝を言葉にしている投稿者の方もすてきです。そして…管理会社もきちんとそのことを見ていて、評価してほしいな…と思いました。高い精神ステージにいるSさんは、特別、そんなことを望んでいないでしょうが、凡人の私としては、Sさんに続く人の励みになるように…と思うのです。

ステキな話を紹介していただいて、ありがとうございました。心がほっこりしました。

image by: Shutterstock.com