その名はモンマルシェ。1缶5,400円のツナ缶が飛ぶように売れる訳

 スーパーでは100円前後で売られているツナ缶ですが、いま、1缶5,000円を超える高級品が話題となっています。その差、実に50倍。一体何が異なるのでしょうか。今回の無料メルマガ『MBAが教える企業分析』では著者でMBAホルダーの青山烈士さんが、「 贈り物にツナ缶を」という新しい発想を生み出した企業の戦略・戦術を分析しています。

大衆品の高級化

今号は、人気の高級ツナ缶を販売している企業を分析します。

モンマルシェ(贅沢ツナ缶・さば缶専門店)

戦略ショートストーリー

ツナが好きな方をターゲットに「ツナへの想いとこだわり」に支えられた「上品で上質な味わいが楽しめる」、「贈り物として喜ばれる」等の強みで差別化しています。

素材や漬け込み油などに徹底的にこだわった高級なツナ缶という新たなポジションを開拓することで、本物の味わいを提供し、顧客からの支持を得ています。

■分析のポイント

静岡県はマグロ類缶詰生産量が99.9%のシェアをとっていることをご存知でしょうか。すごい数字だと思いますが、私は「モンマルシェ」のHPを見て初めて知りました。

静岡の名品と言えば、「お茶」というイメージが強いですし、静岡のお土産の定番と言えば、「うなぎパイ」という印象です。恐らく、静岡とツナ缶がイメージとして結びつく県外の方は少数派だと思われます。そういった中で、ツナ缶の高級ブランド化の取り組みは面白いと思います。

ツナ缶は、スーパーなどで、1缶100円前後で販売されている大衆品です。どこでも買える100円前後で売られているものはご当地のお土産にはならないでしょうし、ギフトにもなりえないでしょう。

そこで、モンマルシェは「オーシャンプリンセス」というブランドを立ち上げ、ツナ缶を贅沢品として扱い高級化することで、ギフト化につなげています。そして、販路をリアル店舗は静岡県内に限定することで、お土産化にもつなげています。

このような打ち手により、もともとツナ缶をギフトとして贈るという発想のなかった消費者に高級なツナ缶の存在を知らしめていったわけです。さらに、1缶5,400円の極上ツナ缶で注目を集めましたが、これも高級ツナ缶ブランドとしての地位を確立するために有効な打ち手と言えるでしょう。

モンマルシェのツナ缶と同様に最近、高級化している大衆品があることを思い出しました。それは、食パンです。食パンも一斤100円前後で販売されている大衆品ですが、その食パンを約1,000円で販売する「1,000円食パン」が人気になっています。こちらも高級化することで食パンをお土産やプレゼントとして購入する方を増やしているようです。

「高級ツナ缶」も「高級食パン」も高級化に成功している事例です。どちらもプレゼントされて嬉しいと思う存在になっていることがポイントと言えるでしょう。

今後の「モンマルシェ」の動きに注目していきたいです。

あおり運転の被害者にならないために。路上で身を守る5つの方法

茨城県の高速道路で起き容疑者逮捕に至った「事件」をはじめ、各地で続々とあおり運転による被害が明らかになっています。死の危険すらあるこのような行為の被害に遭わないため、もしくは加害者とならないためにはどのようなことに気を配るべきなのでしょうか。健康社会学者の河合薫さんが自身のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』で、米国の交通安全財団が提唱する「身を守る方法」を紹介しています。

※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2019年8月21日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:河合薫(かわい・かおる)
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

路上の激昂の恐怖

茨城県の常磐道であおり運転をしたうえ、男性を殴ったとされる男(43)が18日傷害の疑いで逮捕され、交際相手の女(51)も容疑者をかくまった疑いで送検されました。

あおり運転は2017年6月に起きた東名高速夫婦死亡事故の影響から問題視され厳罰化が進められてきました。しかしながら、2018年7月には大阪府堺市で、40歳の男があおり運転の末にバイクに乗っていた大学生(22歳)に追突し、死亡させるな事件がおこるなどし、今回逮捕された男は静岡と愛知でも、あおり運転や前方への割り込み後に急ブレーキをかけるなどしていたこともわかっています。

私も高速道路で、後ろからぴったりと車をつけられたり、車線変更しようとするとわざと前に出られた経験があります。ちょっとでもハンドル操作を間違えると大事故になりかねない高速でのあおり運転ははんぱなく怖い。警察にはマジで厳しく取り締まって欲しいです。

「あおり運転」は欧米では「ロード・レイジ」(路上の激怒)と呼ばれ、半世紀も前から頻発。アメリカ自動車協会が1920年に設立した交通安全財団(AAA Foundation for Traffic Safety)の10年以上の調査では、アメリアでは少なくともロード・レイジにより218人が殺され12,610人が怪我を負わされたとされています。

相手を死にいたらせるほど激昂する心理は、さまざまな角度から研究されていますが、些細なことでボタンのかけ違いが起こることが多く一方的にどちらかが悪いのではなく「カーコミュニケーション道路での意思疎通)」不足から説明されるケースがほとんどです。

怒りのトリガーとなりやすいのがパッシングとクラクションです。やった方に深い意図がなくとも、相手に「あおられた」と受け止められてしまうと危険です。また、渋滞中や急いでいるときにピッタリとくっつけられると苛立ちが高まり攻撃的になりやすいこともわかりました。

とりわけ運転中は相手の顔が見えづらいため攻撃性が増すと指摘する研究者もいます。

一方で、カー・コミュニケーションと関係なくロード・レイジが起こることもしばしば。ただただあおり運転をされた人の反応を見るのが楽しい愉快犯なるものやストレスを発散したい、同乗者に自分の強さを誇示したい、他人に舐められたくないといった歪んだ心理など、悪質きわまりない。

メンツか経済か。香港デモ対応で天安門事件を挙げた米国の真意

逃亡犯条例改正への反対運動をきっかけに始まった香港のデモは18日、170万人という過去2番目の規模になりました。この日を前に、中国武装警察の動きを大きく報道していた日本のメディアの視点に対し、別角度の見方への留意を訴えるのは、メルマガ『NEWSを疑え!』の著者で軍事アナリストの小川和久さんです。小川さんは、現在の中国が最も重要視するのは経済面の影響だと指摘。その部分を正しく衝いた米ボルトン大統領補佐官の発言の真意を解説しています。

香港情勢で天安門事件を挙げた米国の警告

香港情勢が緊迫しています。マスコミは、いまにも中国の武装警察が香港に投入されそうなトーンで報道しています。

「中国深圳の香港との境界に近い競技場では15日、中国人民武装警察(武警)が演習を実施しているのが確認された。香港で続いている抗議活動に対するけん制とみられる。

深圳の競技場からは、迷彩服姿の男性らが声を挙げたり、警笛の音が聞こえた。競技場の駐車場は100台以上の武警関係車両で埋め尽くされ、ホールローダーが少なくとも3台、放水砲を搭載した車が2台あった。」(8月15日付朝日新聞)

しかし、少し違う角度からの報道にも注意を払っておいたほうがよいでしょう。

「ボルトン氏(国家安全保障担当大統領補佐官)は『中国政府は自分たちの取るべき手段を極めて注意深く考えるべきだ。なぜならば米国人は89年の中国政府による弾圧を覚えているからだ』と強調。中国への外国投資の60%が香港経由である点を挙げ、『英国をモデルとした司法が信頼されているためだ』と指摘。『もし中国政府による誤った判断で香港が評判を落とせば、中国は深刻な経済上の結果を被ることになるだろう』と警告した」(8月15日付朝日新聞)

どこがポイントかと言えば、中国共産党が最も気にしている点を衝いたコメントだからです。

特に日本では、中国の海洋進出をはじめ軍事的動向など強面の面ばかりが強調される傾向にありますが、中国が最も気にしており、大事にしたいと考えているのは経済の面なのです。それも、天安門事件の教訓として共産党指導部の胸に刻み込まれているのです。ボルトン氏が言う「89年の中国政府による弾圧」とは天安門事件のことです。

1989年6月4日に天安門事件が起きたとき、私は上海の復旦大学に教えに行っていましたが、共産党側も、そして敵対する民主化運動の側も、ともに天を仰いで「これで中国の未来はなくなった」と嘆いていた光景を目にしました。

中国の思う壺。尖閣への中国公船侵入を伝えぬ日本マスコミの愚

収束の見えない香港での大規模デモ、アメリカによる台湾への戦闘機売却など、周辺環境が喧しさを増す中国。もちろん手をこまねいているわけなどなく、さまざまな「工作」を仕掛けているようです。台湾出身の評論家・黄文雄さんは自身のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』で、そうした中国の数々の工作活動を明らかにするとともに、日本も習近平政権の情報操作に本気で対処すべきと警鐘を鳴らしています。

※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2019年8月20日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄(こう・ぶんゆう)
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【中国】弾圧と情報工作の手口が世界から暴露され始めた中国

中国、台湾への個人旅行を禁止 台湾は反発

中国文化観光省は、本土の47都市の住民に対し8月1日から台湾への個人旅行を認めないと表明しました。この措置の背後には、2020年の台湾総統選があると報道されています。蔡英文政権へのダメージを狙ったものだというのです。

しかし、報道にもあるように、台湾側はこの措置を至って冷静に受け止めています。台湾側がどうして冷静でいられるのか、以下報道を一部引用します。

16年に中国大陸からの客足が遠のいた際、台湾の観光産業は大きなダメージを受けた。台湾では中国大陸からの観光客を「陸客」と呼ぶが、「陸客専門」をうたうホテルやレストランの中には倒産したところもあった。当時の反省を踏まえ、台湾では韓国や東南アジアからの旅行客を中心にビジネスを展開する動きが加速した。

 

台湾の当局も、中国大陸に依存しない経済成長を目指すスローガン「新南向政策」を掲げ、こうした動きを後押ししている。対象となる東南アジア、南アジア、ニュージーランド、オーストラリアの計18カ国に対し、観光分野のプロモーションを強化。現在、東南アジア諸国から台湾を訪れる旅行客に対してビザ申請手続きを簡素化したり、免除したりする動きを加速させている。

 

大陸からの旅行客の落ち込みを東南アジアで補う構図は、訪台旅行者数の推移からも見て取れる。16年に1,000万人を突破して以降、その勢いは衰えず、17年1,072万人、18年は1,106万人と大陸からの旅行者数の減少にもかかわらず、全体の訪台旅行者は増えている。

大陸客の個人旅行禁止から2週間強、それでもあわてぬ台湾

中国のやり方に精通している台湾にとっては、観光業の政治利用もお見通しというわけです。それにしても、総統選挙まであと半年あまりとなった今、中国の蔡英文いじめはだんだんとあからさまになってきましたね。

今、中国は米中関係、香港問題など様々な問題を抱えています。竜巻や地震など国内の自然災害も絶え間なく各地で起こっています。そんな問題山積の状態で、個々の問題への対応がおざなりになっているのではないかと思えるほどお粗末なやり方です。

ロイターの報道によれば、香港のデモに対しても、フェイスブックとツイッターの両社が中国政府による情報操作を発表、これを批判し、該当するアカウントを削除したとのことです。以下報道を一部引用します。

中国が香港デモ巡り情報操作か、ツイッターとFBが批判

ツイッターは936件のアカウントを停止したと発表。情報操作は中国からのもので、国家に支援された協調的なものだったとの見方を示した。これらは最も活発に利用されるアカウントの一部に過ぎないとして、約20万アカウントのネットワークを活発化する前に積極的に停止したとも説明した。

 

ツイッターが示した投稿には、立法会(議会)庁舎に突入したデモ隊の写真とともに「立法会を破壊した者は気が狂っているのか、悪人から便益を受けているのか。完全に暴力的な行動で、香港に急進的な人間は要らない。出て行け」と書かれていた。

 

ツイッターから情報を受け、フェイスブックもアカウントやページなどを削除したと発表。内部調査で中国政府との関係がある個人へのリンクが検出されたことを明らかにした。

 

フェイスブックが示した投稿では、デモ参加者らを「香港のゴキブリ」と呼び、「顔を出すことを拒んだ」と主張した。

これも中国政府お得意の情報操作です。

脱Amazon。近所の本屋を自分好みにカスタマイズし閉店させぬ方法

自宅にいながらにして、あるいは思いついたその時に、ネットで読みたい本を注文できるこのご時世にあって、リアル書店から足が遠のいているという方も少なくないようです。しかし、あえて「本屋さんで取り寄せている」というのは、現役科学者のくられさん。くられさんは自身の無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』に、書店を利用することのメリットを記しています。

書店注文をしよう!

みなさん本屋さんには行くでしょうか?行きつけの本屋さんはあるでしょうか?

よく、目当ての本が無い!なので、Amazonや楽天、ヨドバシなどの通販でポチるかー…、なんて話はよくありますね。それは本でなくても通販はとにかく品を探すには圧倒的に強いので、本当に便利です。自分もよく通販は利用します。漫画や本もよくポチります。

じゃあ、本屋さんに行く必要なんて無いじゃん、全部ポチれば終わりじゃん!

ぶっちゃけその通りです。

しかし、商業誌というのは同人誌とちがって唯一に近いアドバンテージが1つあります。全国どこの書店でも在庫さえあれば送料無料で取り寄せができる!という点です。

そんなん送料無料で送ってくれるオンライン店もいっぱいあるし、どうでもよくね?と思うかもしれませんが、さにあらず。

まず書店取り置きをしてもらうと、場合によってはオンライン書店で頼むより早く来ます。特にマニアックな本とかは出版社が倉庫においている場合が大半で、それをオンライン書店が取り寄せて、それをさらに送るという形になるので注文してから届くまで無駄なラグがあるわけです。書店注文だと直行であることが多々あります。

また、同類の本を書店注文していると関連図書が入荷されやすくなります。これも簡単な理由で、この本注文する人多いな…じゃあ関連もとりあえず入れてみるか…みたいな感じです。

言わば、自分の近くの書店を「推し本だらけにすることもぜんぜん可能な訳です。

またマニアックな雑誌も何度も取り寄せているとそのうち普通に棚に並ぶようになります。実際、自分の最寄りの書店は、クソマニアックな学会誌を毎度取り寄せるのでなぜか置いています(笑)。

しかもなぜか売れてるようで、この前平置きにグレードアップしていました。漫画も推し作品を取り寄せていると、新刊が入るときにドカっと入荷されるようになります。

そしてなにより書店というのは、お?という一期一会の場でもあるので、オンラインでポチポチしてるだけでは絶対に出会わない本に出会えるという点が大きいのです。関連書という形で自分の興味を掘り下げることができるというのは大きいです。

自分はDr.STONEの監修開始時に、科学史に関する本を棚一段買いました。けっこうすごい金額になりましたが、それらをザーっと読み込んで、その上でどんな要望があってもそれなりに答えられるようになったわけで、あのザックリ勉強がなければ、資料不足で初手から詰んでいたかもしれません。

ちなみにネットにある情報、wikiなどをみると情報は膨大なようですが、情報の量としては日本語ベースだと専門書の足下にも及びません。その膨大さ…に気がつくまでにどれくらい時間を使うのか…というのがある意味情報化社会の泳ぎ方かもしれません。

そういうわけで、話がそれましたが本を書店注文するのはオススメなのです。

残業代が削減できる『変形労働時間制』に隠れた大きなデメリット

残業代の削減ができるため、採用する企業が増加している「変形労働時間制」。果たしてこの制度、会社にとってはメリットばかりなのでしょうか。今回の無料メルマガ『採用から退社まで! 正しい労務管理で、運命の出会いを引き寄せろ』では著者で現役社労士の飯田弘和さんが、「正しく使えていない社が多すぎる」として、その落とし穴と適切な運用方法を紹介しています。

御社では、正しく変形労働時間制を導入していますか?

労基法では、基本、1日8時間あるいは1週40時間を超えて労働させることはできません。この時間を超えて働かせるためには、36協定の締結・届出と残業代の支払いが必要です。

ところで、みなさんは変形労働時間制というのを聞いたことがありますか?変形労働時間制とは、ある日に8時間を超えある週に40時間を超える労働を行っても違法にならず、残業代の支払いも不要となる制度です。

ところが、この変形労働時間制を正しく使えていない会社が非常に多い!正しく使えなければ、単なる違法な働かせ方でしかありません。制度を導入するのであれば正しく運用すべきですし、正しく運用できないなら導入すべきではありません。そこで今回は、1年単位の変形労働時間制についてお話ししていきます。

1年単位の変形労働時間制とは、1ヶ月を超え1年以内の一定期間を平均し1週間の労働時間を40時間以下の範囲にすることで特定の日や週に法定労働時間を超えて労働させることができる制度です。上手に活用すれば、残業代の削減につながります。

今回は、説明を簡略化するため、「対象期間を1年間」とします。また、「1日の所定労働時間は8.5時間」で、1年間を通じて一定とします。

まずは、1年間の所定労働時間を平均したときに、1週当たり40時間以下にする必要があります。

  • 365日÷7日×40時間≒2085.71時間
  • 366日÷7日×40時間≒2091.42時間(うるう年)

これが、1年間の所定労働時間の上限という事になります。この上限時間に納まるように各月の労働日数と総労働時間を決めていきます。すると、

  • 2085.71時間÷8.5時間≒245.37日

したがって、1年間の労働日数のMAXは245日となります。1日8.5時間・年間労働日数245日・年間休日120日で、1年間のカレンダーを作っていきます。基本は、1年間の労働日と休日を明確にした年間カレンダーを、制度導入前に作成することになります。このとき、連続労働日数は6日が上限となるように年間カレンダーを作成してください。

ここで1つ注意したいのが、週48時間を超える所定労働時間を設定するのは、連続3週以内でなければならないという事。したがって、週6日勤務の週は連続3週までという事になります。さらに、この1年間を3か月ごとに区切った各期間に週48時間を超える所定労働時間を設定した週が3回以内でなければなりません。
ですから、3か月ごとに区切った期間の中に、週6日勤務の週が4回以上あってはいけません。このような制約の中で、1年間のカレンダーを制度導入前に作成します。そして、制度導入後は、変形期間の途中で内容を変更することは許されません

本日はここまでとしますが、本日挙げた例は、1年単位の変形労働時間制をできる限りシンプルにした例です。しかし、この例であっても、かなり分かりずらかった・ややこしかったのではないでしょうか?

この制度を導入する際には、残業代削減等のメリットと労務管理等が煩雑になるデメリットを考え、御社で導入すべきか慎重に検討すべきです。少しの残業代削減のために、労務管理コストが大幅に上昇することがある上、実際の仕事の繁閑に対応できないこともあり得るので、くれぐれも注意してください。

変形労働時間制の導入に適している会社と不適切な会社があります。社労士等からの、「変形労働時間制を導入すれば残業代が削減できる」等の勧誘には注意してください。間違った運用を行えば、御社が法違反を問われることになります。

以上を踏まえて、改めてお聞きします。

「御社では、正しく変形労働時間制を導入していますか?」

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のび太の特技「早撃ち、あやとり、昼寝」が示す青天井の潜在能力

国民的な漫画・アニメの1つ『ドラえもん』。ドラえもんは、ダメ人間であるのび太を一人前にするため、人並みの大人にするために未来からやってきたというのが定説ですが、メルマガ『8人ばなし』の著者の山崎勝義さんは、少し違った見方を示します。山崎さんが注目したのは、未来から持ってきた物が「おもちゃ」である点、そして、のび太の超人的な3つの特技でした。

『ドラえもん』のこと

私はあまり漫画を読まない。これは同世代(ことに男性)にあっては珍しいことのような気がする。別に漫画が嫌いという訳ではないから、おそらく幼少期にたまたま周囲に漫画がなかったためにそれを読む習慣が醸成されることなくそのまま成長してしまっただけのことであろう。

そんな自分が子供時代に唯一例外的に触れた作品が『ドラえもん』である。もちろん例外には事情がある。私は小学1年の時に大怪我をして半年以上学校を休むことになった。しかもそのうちの3ヵ月は入院である。これではあまりに可哀相だ、というのを名目にして弟が自身で読みたい『ドラえもん』を親に買ってもらっては病室に持って来てくれたのである。故に新品が届けられたことは一度もなく、どの本も散々に読み込まれた後のお古ばかりであった。

この弟チョイスは結果としては正しかった。漫画初心者の自分にはショートエピソード式の『ドラえもん』は大変読み易かったのである。私は暇に飽かして初めての漫画を読み込んだ。

今回はこの『ドラえもん』についての話である。『ドラえもん』にはのび太という所謂ダメ人間が出て来る。その性質は、

  • 注意力が足りない
  • すぐに飽きる
  • 重要なことを先延ばしにする
  • 同じ失敗を繰り返す
  • 基本やる気がない

といった始末である。

仮にこの辺のところを症状としてそのまま現代の小児精神医療的観点から再評価したなら、ほとんどの医師がADD(注意欠陥障害)と診断するのではないだろうか。その場合、第一選択薬は中枢神経刺激剤である。

ただドラえもんは未来の治療薬を持っては来なかった。その代わりに多くの「楽しい道具」を持って来たのである。「楽しい」と付したのはこれらの道具が全ておもちゃの類と言えるものだからである。現代のテクノロジーレベルからすれば極めて実用性の高い物でも敢えておもちゃと断じるにはもちろんそれなりの作品論的根拠がある。

あるエピソードにこういう場面があった。それは、

ドラえもんが大の苦手とするネズミに襲われた際にそのあまりの恐怖から正気を失い、四次元ポケットから地球破壊爆弾を取り出し起爆させようとしたところをのび太がすんでのところで制止する

というものである。

個人レベルで地球破壊爆弾を持っているということは未来の世界においては既にそれがおもちゃ程度の物であり兵器としての価値は全くないということでなければ世界の存続は危うい。地球破壊爆弾でさえそうなのだから他はまずもっておもちゃである。ドラえもんはこれらのおもちゃを持って何をしに来たのだろうか。

ドラゴン桜の指南役が伝授。勉強が苦手な子にもOK、最強の勉強法

ペン習字の練習ではよく「なぞり書き」をします。薄く印字されたお手本をなぞりながら、文字の美しいバランスを目と手で習得するのですが、実はこのなぞり書き、勉強の苦手な子どもに対しても有効なのだそうです。今回の無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』では、著者で漫画『ドラゴン桜』の指南役としても知られる親野智可等さんが、「なぞり書き勉強」の実践法とその効用を詳しく解説しています。

「教科書をコピーしてなぞり書き」が最強のテスト勉強

勉強が苦手。どうやって勉強すればいいかわからない。こういう子はけっこうたくさんいます。こういう子にお薦めしたいのが「なぞり書き」勉強法です。

やり方は、教科書参考書の大切なところや問題集の解説などをコピーしてそれを鉛筆でなぞらせるだけです。必要に応じてグラフや表などもなぞります。

文字が小さいとなぞりにくいので拡大コピーします。教科書などの判型にもよりますが、A3の紙にコピーする場合、175パーセントくらいに拡大することができます。

また、コピーした文字が濃いとなぞった感じが出ないので、できるだけ薄くなるようにコピーします。そのためには、コピー機を文字モードでなく写真モードにして、さらに一番薄くなるように設定します。なぞるときの鉛筆の濃さも大事で、薄い鉛筆だとなぞった感じが出ません。2Bくらいの濃さは必要です。

拡大コピーした紙に直接書くのではなく、トレーシングペーパーをかぶせて書く方法もあります。その場合、ずれないように数カ所をダブルクリップで止めます。なぞり書きしたときの仕上がりがきれいになるので、こちらの方を好む子もいます。

なぞり書きの効果はたくさんあります。

  1. やることが明確で取りかかりのハードルが低い
  2. 書いたものがたまるので、「勉強した」という達成感がある
  3. 勉強の一つの型を覚えるので勉強の習慣化につながる
  4. 書いている間に今まで気づかなかったことに気づく
  5. 書くことで記憶に残り勉強内容が定着する
  6. 促音や拗音の書き方、句読点や括弧の使い方、改行の仕方など、表記能力が上がる
  7. 指の筋肉が鍛えられて書字能力が上がる

ただし、「とにかく書くことが苦手という子には向きませんので、ご注意ください。

小・中学校でおこなうテストは、すべて教科書をもとに作られています。つまり、教科書はあらかじめテストの答が書いてある虎の巻なのです。ですから、教科書を徹底的にマスターすれば、学校のテストでよい点数を取ることができます。

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