予想外の「共闘不支持」衆院選の事前予想が各紙バラバラだった裏事情

自民党が議席を減らしながらも単独で絶対安定多数を維持し、政権交代を訴え共産党と選挙協力をした立憲民主党は109から96に議席を減らした衆院選。選挙の現場では、各紙の事前予想がバラバラで情勢の把握が難しかったようです。今回のメルマガ『石川ともひろの永田町早読み!』では、北海道11区で2期連続の当選を果たした石川香織議員の夫で元衆議院議員の石川知裕さんが、選挙情勢を探る世論調査の方法の問題点を指摘。2012年から自公が4連勝となった選挙結果については、与党に不満はあっても任せられる野党がないということと分析しています。

 

難しい「野党共闘の評価」/各紙の世論調査結果がバラバラだった理由

第49回衆議院議員総選挙は、自民党が過半数を超えて絶対安定多数を獲得する結果となり、岸田政権は国民から支持を得た形になった。対する立憲民主党は公示前から14議席も減らす惨敗。同じ野党でも日本維新の会は公示前から30議席も増やす大躍進となり、明暗が分かれた。

しかし、事前の予想では自民党への逆風が予想されていた。投票日の朝、私のところに一通のラインが入った。共同通信などによると自民党が単独過半数である233議席割れもあり得るとし、甘利明幹事長も落選し、党内政局になるという内容だった。実際に他の永田町関係者からも同様の連絡が入っていた。まさか立憲民主党が惨敗し代表、幹事長まで辞任せざるを得ない展開になるとは思ってもいなかった……。

今回の選挙では、世論調査の結果が会社によって大きく違う点が気になっていた。北海道11区は、全紙で私たちが優勢か一歩リードとなっていたが、北海道でも選挙区によっては新聞によって評価が全く違うのでどの陣営も戸惑っていた。

なぜこのようなことになったのか分析はされていない。しかし、一つの原因は固定電話による世論調査では全体を把握できなくなってきたということであろう。固定電話はどうしても高齢者層に偏るので、高齢者の支持が強い政党に強く出てしまう結果となる。若年層の動向がつかみにくくなるからである。

さて、この選挙結果を受け、共産党との野党共闘路線をどう評価するか。とても難しい。結果として保守票が維新に流れたことは言うまでもない。そしてリベラル票はれいわ新選組に流れており、立憲民主党の比例票は横ばいとなった。

では共産党との野党共闘は失敗だったのか。共産党が立候補をとりさげていただいたおかげで、与野党一騎打ちの構図となり、全国で善戦できたところも多い。

私どもの北海道11区でも、小選挙区で石川かおりが2連勝できたのは一騎打ちの構図を作ることができたことが大きい。一方で選挙区では1万票も減らす結果となった。鈴木宗男参議院議員が中川郁子さんに完全に舵を切った影響はあるが、保守票が逃げたのも原因の一つと言える。比例票が全く伸びていないからである。国民民主党が善戦したこと、維新が躍進したことを捉えると中間層を立憲民主党が引き付けられなかったことははっきりしている。

野党4党による政策協定で、立憲の政策が左に寄りになっていることは指摘されていた。かつての民主党は都市部で善戦していた。都市部のサラリーパーソン層は民主党支持者が多かった。それは政治を新しくすることで公平な分配を期待していたからと分析できる。そこには富裕層も低所得者層も関係なく公平な政治を期待していた人から支持を得ていたとも思える。国民民主党が野党4党の枠組みからの離脱を表明したことで、こうした層はますます立憲から離れることが懸念される。

今回の衆院選で野党は4連敗となった。2012年、2014年、2017年、2021年とどうしても反転攻勢ができない。自民党の政治が良いと思っていなくても、任せるに足るところまで野党は至っていない、というのが国民の気持ちだろう。特別国会が終わって立憲民主党は代表選挙となる。新たな政策で枠組み作りを考えていかなければならない。

 

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おにぎり1個50円。元路上生活者が赤字ギリギリで食堂を続けるワケ

元ホームレスの店主が、貧困家庭の子供たちのためにと赤字ギリギリでも歯を食いしばりながら運営を続ける「50円おにぎり食堂」。そんな善意で成り立っている店舗が今、存続の危機に立たされています。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、その設立までの歩みと存在意義を紹介。さらにこの食堂の消滅が意味することを綴るとともに、存続のための支援を強く訴えています。

元ホームレスが切り盛りする、50円おにぎり食堂

人は悩み、人はさまざまな事情を抱えて、時にはホームレスに身をやつすこともあります。その迷宮から抜け出すことは容易ではなく、何度も自分と戦い、傷だらけになりながら、そこで力尽きてしまう人がたくさんいます。

しかし、中には奮起し、社会復帰を果たす人もいます。

愛知県名古屋市のある区役所の一角に、おにぎりや惣菜を50円で販売するお店があります。このお店の主も、ホームレスから這い上がったひとりです。

学校卒業後、28歳まで会社勤めをしていましたが、働きづめであることに疲れ、退職。就職先を探していましたが、気力を喪失。人生の迷子になってしまい、7、8年ひきこもり状態に。その間に親とのいさかいもあり、家を出て路上生活、ホームレスとなります。

多少の蓄えもあったので、1日100~200円でやりくりし、5年間ホームレスを続けてしまいました。その後、ホームレス支援の情報誌「ビッグイシュー」に出会い、その販売で、徐々にホームレスから脱却することに成功。

その頃、「子どもの貧困」というニュースを目にしました。年収200万円前後の低所得世帯の子どもが、小学校のひとクラスに6、7人いるというものです。このニュースに大きな衝撃を受けたと言います。

生活困窮者は自己責任だ、という批判はありましたが、その子どもには何の罪もありません。そう思った店主は、そんな子どもたちを助けなければいけないと感じ、行動に移します。知っていたNPO法人の協力を得て、食堂を開店することにしたのです。

料理を学んだことはなかったのですが、料理をすることは元々好きで、家庭料理の延長なら、自分でも何とかなると考えたのです。おにぎりをメインに、だし巻き玉子やおでん、肉・魚の煮物、揚げ物、炒め物、サラダなどの惣菜を毎日10品ほど並べています。

これらのほとんどが50円。

子どものお小遣いでも買うことができるように、苦しい生活をしている人でも気軽に買うことができるように、この金額にしています。

当然ながら、赤字ギリギリ。それでも、困っている人たちを助けるためならばと、歯を食いしばっているのです。

お客さまは、子ども連れだけではなく、近くの職場で働くOLや自分で作るより美味しいからと言う女性、自宅で作ると高くつくと言う高齢女性などが、毎日のように並んでいます。イートインスペースも10席ほどあります。いまや、この地域になくてはならない存在となっています。

男性が急に藤原紀香や石原さとみを「好き」と言いだしたら疑うべきこと

人の好みがある日突然変わったらそこには何か理由があるもの。オタクの“推し変”とは違い、歳を重ねた男性の好みが急に変わったときには、何か良からぬ理由が隠されていそうな気がしますね。家族をさまざまなことで困らせていた父親のヤンチャエピソードを紹介するメルマガ『ファンキー過ぎる家族がいてもマジメに生きてる娘の話』で、著者のミーミーさんは、「藤原紀香が好きだ」と突然言い始めた父に疑惑の目を向けたところ予感が的中。その後、身近な他のおじさんたちにもどうやら共通の傾向があると、「私調べ」のデータを披露しています。

 

父の「笑った!困った!驚いた!」エピソード:『おじさまたちが通る道』

人には「好みのタイプ」というものがあります。「芸能人の〇〇さんが好き」といった、好みのタイプです。うちの父の場合「営業の仕事の頃に会ったことがあってすごく綺麗で可愛かった」という理由から、女優の高木美保さんや岸本加世子さんを好きだと言っておりました(目がクリッとしていて気さくな美人)。現実の好みのタイプは、芸能人の好みのタイプに反して、目がスッとした感じのアッサリ系美人を好んでいたように思います。

しかし、ある時、「藤原紀香が好きだ」と言い出しました。家でテレビを見ていて、藤原紀香さんが出ていると「おっ!藤原紀香や!!」と敏感に反応するのです。その当時、父は既に立派なおじさん(もしくはおじいさん)の年齢で、新しく出てきた女優さんや歌手には疎くなっていたのですが、なぜか藤原紀香さんにだけは敏感なのです。

(おかしい…)そう思いました。この頃私はいろんなおじさまの好みのタイプを聞いて自分なりに研究していたのですが、大体、「藤原紀香が好き」と言い出したおじさまは…夜のお店に好きな女の子ができています!!

いかにもなおじさまも、真面目そうに見えるおじさまも、みなさん藤原紀香さんを気にしだしたと思ったら夜の店の女の子にいれあげているというパターンがございました。うちの父の場合も「おかしい」と思ったら当たりでした。

これは20年くらい前のデータなのですが、最近でいうと、急に石原さとみさんや菜々緒さんを好きだと言い出すおじさまも怪しいです。「元々好きだった」や「好きなタイプ」に沿っていれば、問題ないのですが、おじさまたちにはある日突然、それまでの好きなタイプに反して「藤原紀香が好き、石原さとみが好き、菜々緒が好き」と言い出す日がくるのです(来ない人もいます)。

そういう人は大体、夜のお店のお姉さんにハマっている可能性大です。もちろん、お名前をあげた女優さんたちはみんな美人さんなので「ただ綺麗だから好きなだけ」と思いたいところなのですが、不思議とおじさまたちが「〇〇が好き」と言い出すと、夜のお店にごひいきの女の子がいるパターンなのです。

この話はただの「私調べ」の話ですので、データとしては30人くらいの(父を含む)おじさま。データ数も少ないですし、何の信憑性もございません。ただのあるあるです。しかし、わりと高確率で当たります。「当たる」というより、そうでした。

今はご時世的におじさまたちが夜のお店に遊びに行く機会も減っていますから、このあるあるは2年前までのデータですが。きっと「華やかな世界の雰囲気の人に憧れだす」とそうなるのかな…思い出してちょっと面白かったので記事にしてみました。これが「おじさまたちの通る道」です。

 

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一律10万円給付めぐり自民党と公明党が大喧嘩。「お前らは維新より下」岸田政権が強気に出られるワケ

自民、公明両党は8日、政府の経済対策に盛り込む経済支援策について協議を始めた。公明党が18歳以下への一律10万円相当の給付を求めているが、この案をめぐって批判が噴出。自民党の高市早苗政調会長が「自民党の公約とはまったく内容が違う」と語気を強めるなど、両党の間で大きな溝ができつつある。

「一律10万円給付」を巡って自民と公明の意見が対立

高市氏は8日午後に応じた取材の中で、「わたしたちは本当にお困りの方に経済支援をするという政権公約を作った。そうでない方に支援をするということは書いてない」とした。さらに、「自民党の公約は大変重い」と強調したうえで、与党幹事長間の協議を見守る考えだ。FNNが報じた。

自民の茂木幹事長と公明の石井幹事長は8日、この給付案について国会内で約20分間会談。読売新聞によると、石井氏は改めて一律10万円相当の給付を求めたが、茂木氏は記者団に「基本的な考え方は尊重したい」としつつ、「どこまでの子どもに必要かは議論が必要ではないか」と述べ、一律給付に慎重な姿勢を示したといる。

公明党は衆議院選挙の公約に一律給付を掲げていただけに簡単に引き下がることができない。一方、自民党は衆院選で生活困窮者支援を公約としているだけに隔たりは大きい。

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公明党の山口那津男代表は8日、関西テレビの番組に出演し「大人の都合で子どもたちを分断すべきではない」と主張。「困窮している大学生を支援すべきではないか」との指摘に対して、「学生はアルバイトが可能な人もいるし、奨学金が利用できる人もいる」と述べたが異論が噴出。

また、国民からも困窮する単身者や子供がいない家庭に対する“切り捨て”のようなバラマキに批判が殺到している。

こうした声を受けてか、公明党幹部からは「18歳以下の子どもへの支給を優先するために、所得制限はやむを得ない」との声も出始めてきたという。

一方、自民党側は政権幹部が「簡単に公明党案の丸飲みとはならない」と断言しているといい、与党協議は今後も難航することが予想されている。

焦る公明、その付け入る隙を狙う自民の攻防

昨年、新型コロナウイルスによる経済的影響に対する緊急対策として、国民全員に1人当たり10万円の特別定額給付金が支給された。この時は自民党が公明党から出た案をのんだという経緯がある。

今回も同じような展開になるとみられたが、どうやらそうはならないようだ。その裏には自民党と公明党それぞれの事情があるという。

「昨年は後手後手に回るコロナ対応が批判を浴び、自民党が公明党に強く出ることができませんでした。しかし、今回は構図がやや異なります」(永田町の動向に詳しい政治記者)

自民党と公明党の間で何が変わったのか。

「先日行われた衆院選で自民党が単独過半数を獲得しました。一方の公明党は維新の会の躍進もあって、第3党の座を奪われてしまったのです。与党の微妙なバランスが崩れつつあります」(前出・政治記者)

これに公明党は危機感を感じているといい、夏の参議院選挙に向けて実績を作り、存在感を示しておきたいといった思惑があるようだ。

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お互いに公約に掲げたこともあり、両党とも簡単には主張を曲げられない状況。果たして、自民党と公明党はどんな着地点を見出そうとしているのか。

あの“長蛇の列”はどこへ消えた?衆院選「低投票率」に救われた岸田・自民

先日掲載の「なぜ君たちは選挙区で負けたのか。甘利と平井『自画自賛』兄弟分の末路」等の記事でもお伝えしているとおり、一部与党の大物議員が選挙区で敗北を喫したものの、結果としては自民党が単独で絶対安定多数を確保することに成功した先日の衆院選。各メディアは直前まで自民党の苦戦を予想していましたが、何が「岸田自民」の追い風となったのでしょうか。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、自身も「キツネにつままれた気分になった」という当選挙の結果を分析・解説しています。

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消えた長蛇の列

10月31日投開票の第49回衆院選は、大方の予想とは逆の結果となりました。主要紙の大半は自民党が40から50議席を減らすと予想しており、中には「自民、単独過半数割れも」という記事までありました。しかし、実際には自民党は15議席減らしただけで261議席、唯一自民党の勝利を予想した朝日新聞の「265議席」がニアピン賞に決まりました。

あたしも自民党は大幅に議席を減らすと思っていましたし、何なら「73議席以上減らして自公で過半数割れしちまえ!」と祈っていたので、今回の結果には、ガッカリすると言うよりも、キツネにつままれた気分になりました。そして、この選挙結果よりも自分の目を疑ったのが、戦後3番目に低いという「55.93%」という投票率です。

あたしは20歳で選挙権を得てから今日まで、自分が投票できる全ての選挙に投票して来ました。2005年に期日前投票が導入されてからは、数回、期日前投票をしたこともありますが、それ以外は選挙の当日、同じ小学校の投票所へ行って来ました。いつも朝ごはんを食べてから投票に行くので、時間帯も毎回同じなのですが、いつもは人がポツポツいる程度で、投票所に着けば1秒も待たずに投票できました。

しかし、今回は、いつもガラガラの投票所までの道が、すでに人、人、人、まるでお祭りでもやっているかのようでした。そして、小学校に着くと、投票所がある体育館まで「長蛇の列」ができていました。こんなの初めてです。職員さんたちの手際の良い誘導で、それほど待たずに投票できましたが、あたしは「これなら高い投票率になるかも♪」と思いました。

そして、そのことをツイッターに投稿すると、あたしの他にも「投票に行ったら長蛇の列で驚いた」というツイートが「長蛇の列」の画像付きで次々と流れて来ました。午後3時を過ぎると、東京新聞編集局の公式アカウントが「衆院選『長蛇の列』に歓迎の声 『#選挙に行こう』とともにTwitterのトレンド入り」というツイートが流れて来ました。

このような状況だったので、あたしは「高い投票率」を期待する気持ちが、少しずつ確信へと変わり始めました。実際に自分も「長蛇の列」の最後尾に並び、数え切れないほどの「長蛇の列」の画像付きツイートを見たあたしの肌感覚では「最低でも65%以上、70%超えも夢じゃない!」という印象でした。

それなのに、フタを開けてみると戦後3番目に低い55.93%。各地の投票所から画像付きで報告された「長蛇の列」はどこに消えてしまったのでしょうか?あたしが並んだ「長蛇の列」は幻だったのでしょうか?本当にキツネにつままれた気分です。

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役立たず覇権国アメリカ。軍事力信仰という病に冒されたバイデンの時代錯誤

先日掲載の「トランプと同レベル。バイデン『米国ファースト外交』の迷惑千万」でもお伝えしたとおり、自国軍のアフガン撤退をはじめ、失敗ばかりが目についてしまうバイデン大統領の外交政策。その中にあって最も重要と目される対中関係においても、現在のところ「迷走」ぶりが否めない状況となっていますが、アメリカがこの先進むべきはどの道なのでしょうか。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』では著者でジャーナリストの高野孟さんが、アメリカ外交界の重鎮がニューヨーク・タイムズに発表した論説を引きつつ、そこから読み取れるバイデン氏への「忠告」を解説。さらに米国が主張するところの「中国の軍事的脅威」を、排除の論理を用いることなく解決する方法を提示しています。

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※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2021年11月8日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

米国は対中国の「3次元ゲーム」に習熟せよというジョゼフ・ナイ教授の勧告/不器用なバイデンにそれが出来るのか?

米バイデン政権が中国の台頭に対処するについて、「軍事は対決、経済は競合、気候変動は協力の3層を使い分ける」かのようなことを言っているけれども、そんな器用なことは誰だってできるはすがないというのが私の説である(No.1118=21年9月27日号 「何をやってもドタバタで失敗続きのバイデン外交」)。

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ところが、ワシントンの民主党系外交安保政策マフィアの重鎮であるジョゼフ・ナイ=ハーバード大学教授は、その3次元ゲームを何とかしてこなすのでなければ、米国はかつての冷戦時代のような敵か味方かの2次元ゲームに陥って失敗すると警告する。

「冷戦思考」に陥るな

ニューヨーク・タイムズ11月4日付に載った「中国への対応を『冷戦』呼ばわりするな」と題した論説の要旨は次の通り。

▼最近、政治家や政策立案者の間で、米国は中国との「冷戦」の最中にあるという考えが広まっているが、これは間違った考えである。バイデン政権は賢明にもそのような認識を退けてきた。しかし大統領の実際の行動を見ると、彼の対中戦略はまさに冷戦思考に冒されているかのようで、これでは我々の精神は伝統的な2次元ゲームのモデルに縛り付けられてしまう。

▼しかし、中国との競争は3次元ゲームであり、そこで米国が2次元ゲームを続けていれば、負けるに決まっている。

▼経済の面では、米中は深く相互依存しており、2020年の貿易額は5,000億ドルを超えた。米中の「デカップリング」を唱える者がいるが米国が巨額のコストを支払わずにそんなことができると考えるのは馬鹿げている。

▼それにも関わらず、2次元的な考えの人は、米国はその軍事的な優越性ゆえに中国に立ち向かうことが出来ると思い込んでいる。米国は依然として唯一の真のグローバル・パワーであるが、それ故にアジアにおける通常戦力のパワー・バランスを慎重に維持しなければならない。同時に、軍事力の次元と経済的次元および超国家的次元との相互関係を無視してはならない。

▼経済の面ではパワーの配分は多極的で、米中欧日が主要なプレーヤーとなる。気候変動とかパンデミックとかの超国家的な次元の課題は、一国では何も解決できないし、また非政府組織が強力な役割を持つ。米中関係がまずくなることは気候変動問題の目標達成を危うくする。中国の王毅外相が言ったように「他の関係全般が砂漠のような状態だというのに、気候変動交渉だけをオアシスとして扱えるなどと期待しないほうがいい」。

▼バイデン大統領が冷戦レトリックに否定的であるのは正しいが、対中国戦略を3次元ゲームに適合させることが必要である……。

 

生活破たんの恐れも。温暖化対策“後進国”に堕ちた日本を救う3つの道

COP26での存在感の薄さを見るまでもなく、地球温暖化防止の分野で完全なる「後進国」に没落した観の否めない日本。今後も勢いを増すばかりと思われる脱炭素という潮流の中、我が国が取るべきはどのような対策なのでしょうか。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、日本に残されている「3つの道」を具体的に提示。その上で、国民の生活レベルが下がることにはなるものの、国が率先して産業と生活を温暖化防止へシフトしてゆくしかないとの見解を記しています。

 

COP26の急進的な温暖化対策でどうなるか?

日本は20年前、温暖化防止技術の先進国であったが、ここでも国が産業育成政策をしなかったことで、日本企業は、この分野でも競争力をなくしている。いかに国家の産業政策が重要かは、中国を見ればわかる。

太陽光、風力、リチウム電池の分野で上位にいるのは、すべて中国企業である。日本企業では電池のパナソニック1社しかない。そのうち特に、中国の鉄系リチウムイオン電池の価格破壊は恐ろしい。

軽のキャンピングカーでも、中国製鉄系リチウムイオン電池のおかげでワットの小さなクーラーなら使えるようになり、夏が涼しくなった。重たいが価格は安い。テスラが安くなったのも、鉄系リチウムイオン電池のおかげである。EVもこのままでは負けるような感じだ。

そして、温暖化防止を怠った日本は、石炭火力発電所が重要な発電設備であり、原子力発電は震災後、停止しているので、使用できない。温暖化防止で10年以上も引き離された。この分野では、後進国になっている。

日本とは違い、欧州は着々と電源改革をして、再生可能エネルギーにシフトした。このため、COP26で、中心的な位置にいる。急進的な思想も推進できる基盤があるが、日本にはできないし、太陽光や風力の最適地も少ない。

この上に原子力も止めていると、温暖化防止は、日本一国ではできないし、急進的な脱炭素運動で、化石燃料の資源開発を中止すると、原油や石炭、LNGなどの炭素資源価格は上昇していくことになる。

これ解消するためには、3つの方向しかない。1つに海外の再生可能エネルギーを開発して、日本に持ってくる。

2つには、核物質が質量の小さい方向に核分裂する比較的安全なトリウム原子力発電を実現する。トリウム自体も比較的多い資源であるので、資源枯渇も当分ない。

この原子炉で高温熱分解で水素もできるので一石三鳥の価値がある。温暖化防止と水素と電気が得られる。このエネルギー源をメインとするしかない。

3つに家や工場、倉庫などの屋根に太陽光発電を義務化して、家の電気の多くの部分を内製化させる。次に電池の設置を義務化することも視野に入れる。

プラスチックは、ゴミからの再生にシフトする。植物由来のプラスチックは高いので、木のくしや小物や紙のコップなどに逆戻りも必要になる。

どちらにしてもエネルギーや生活用具のコストが上昇して、物価が上がり、ここでも国民の生活レベルは下がることになる。エネルギーと生活用品のコストが上がることになる。

しかし、温暖化防止のためには、その方向で、社会を変えることが重要であり、国が率先して、産業と生活シフトをするしかないはずである。

シフトできるまでは、欧州の急進的な脱炭素運動に巻き込まれないようにするしかない。

覚悟を持つ必要はあるが、急進的な思想で事態が進行すると、国民生活を破壊するので、気を付けた方が良い。

 

日本はいつ再開?市民マラソン大会「NYマラソン」2年ぶりに復活

昨年は中止になってしまった「NYマラソン」が11月7日に開催されました。今年は2年ぶりの開催であることに加え50周年ということで、さまざまな話題がメディアを賑わせたようです。『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』著者でNY在住人気ブロガーのりばてぃさんが、注目を集めた出場者のことや、どのような感染予防対策が取られているのか?など、日本の市民マラソン大会主催者にも参考になりそうな情報を伝えています。

 

2年ぶりにNYマラソン開催!

ニューヨークの大きなイベントの1つ、NYマラソンが今週末、2年ぶりに開催されます!開催日は11月7日(日)です。昨年はコロナのパンデミックで中止となりましたが今年は無事に開催予定。しかも50周年を迎えるということもあり話題はそれに関するものもいろいろ出ています。

例えば、1970年に第1回が開催されたのですが、その年のランナー数はなんとたったの127人。完走者はたったの55人だったそうです。今では毎年5万人も走るので、そんなに少ないときがあったのかと思うと想像できないです。で、その第1回目の完走者の1人が現在67歳のラリー・トラクテンバーグさん。50周年の節目である今年走るそうで地元メディアのNYタイムズ紙が伝えています。

コロナ以前は当たり前のようにできていたことができないかもしれないと感じた人は多かったはずなので、もしかしたらラリーさんは走れるときに走ろうという思いもあるのかもしれません。もちろんラリーさんに限らず同じような想いの方も多いでしょう。

ちなみに今年は感染対策もあり走るのは通常より2万人少ない3万3千人です。今週日曜日は、まだ、ヨーロッパ方面からの渡航が許可されていないのでその分の参加者も減っています(ヨーロッパ方面、南米の一部、中国などは11月8日からワクチン接種している人のみ入国許可となります)。

なお、有名人も数多く走りまして、例えば、アメリカのプロサッカーチーム代表だったアビー・ワンバックさんやNY地元セレブには、ブロードウェイ・ミュージカル女優でトニー賞受賞者でもあるケリー・オハラさん。渡辺謙さんと「王様と私」で共演した方です。

ちなみに感染予防対策については主催するニューヨーク・ロードランナーはかなり徹底したものにしています。人と人が触れ合う機会を減らすため、通常なら荷物は当日出発地点で預けるのを事前にしか預けられないとか、コンタクトポイントを減らすなどなど。主催するNYロードランナーは今年の春以降、通常のマラソン大会をいくつも開催してきているので、今回はその経験からの知見も反映されたものになっていると思われます。

NY市としては大規模なスポーツ大会の開催はコロナ後初となるのでこの大会が成功すればさらに経済再開に拍車がかかるのではないかと思います。

 

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麻生“舌禍”副総裁の「厄介道米」発言に自死した教え子を思う

総選挙の選挙戦中の10月25日、自民党の麻生太郎副総裁が北海道小樽市での応援演説で「温暖化のおかげで北海道のコメはうまくなった」「昔は厄介道米って言われてた」などと発言しました。この暴言に接し、減反政策に苦しんだ教え子のことを思い出したと怒りを表すのは、メルマガ『佐高信の筆刀両断』著者で評論家の佐高信さんです。日本のビジョンのない農業政策の中でも、2017年まで50年続いた減反政策が、志のある農家をどれだけ苦しめ、ついには死に追いやっていったのかを綴っています。

麻生発言と教え子の自殺

「温暖化したおかげで北海道のコメはうまくなったろ」と、一度は首相をやったこともある麻生太郎が衆院選の応援演説でほざいた。小樽の街頭演説でである。

北海道米は“厄介道米”といわれていたなどとも放言したらしい。温暖化は悪いことばかりではないとして、こんな発言をしたのだが、これを知って私は、2008年に自殺した教え子のことを思った。私が山形県立庄内農業高校に勤めていたころに社会科を教えた斉藤健一が減反を拒否して追いつめられ、58歳の命を絶ったのである。

いま、日本の食料自給率は4割を切っている。アメリカから小麦は5割、大豆は7割も輸入している。アメリカべったりの外交は農業をもひずませているのだが、減反見直しなどとも言い出して、まったく、この国にはきちんとした農業政策がない。政策、政治がない、ノー政なのだ。麻生太郎ならぬ阿呆太郎が首相になるくらいだから、将来を見通した政策など、望む方が無理なのかもしれない。

しかし、あまりにバカバカしい暴言だけに改めて自殺した教え子の無念さを思わずにはいられないのである。減反を拒み、減農薬無化学肥料の稲作にこだわった斉藤は「集団的制裁を手段とする減反政策に反対する」裁判で、こう陳述した。1996年秋のことである。

「私は農家の8代目で、約3ヘクタールの水田と1・3ヘクタールの畑と柿の果樹園を持っています。1970年から減反が始まりましたが、第1次は強制ではなかったため、田んぼを大きくする目的で減反に協力しました。しかし、1976年から始まった第2次減反は、政府買付数量の消滅や未達加算という罰則を伴うものでした。仲間と勉強会を重ねた結果、減反政策は国際分業論を背景に、農民の首切り、農村の再編成をめざすものという結論に達し、減反拒否を決意しました」

遺書となってしまったこの陳述は、すると、集落の生産組合長からは「集団加算金が出ないから協力してくれ」と言われ、農協の組合長からは「みんなが我慢してやっていることをやらないのはわがままだ」と恫喝された、と続く。

青年部の飲み会に出たら、「国賊」と罵られもしたという。当時、就いていた村の役職からはすべて外された。役場の職員からは「町へペナルティが来ないのは、君の分をまわりが肩代わりしてくれているからで、そんなわがままをしていると誰も君を相手にしないぞ」と言われ、村の仲間からは「あいつがわがままを通しているのが許せない」と反発された。斉藤はこう述懐している。

「自分が共同体に寄せる思いと、共同体からの締め付けから孤立感にさいなまれ、毎年、転作割当面積が配分されてくる春先は、精神的に相当まいりました」

仲間の中には「減反しないなら集落に配分される集団加算金360万円を自分で負担しろ」と脅されて断念したり、父親から「村に迷惑をかけるなら出て行け」と言われて、泣く泣くその意思を曲げた者もいたのである。

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中国と敵対せず米とも緊密。日本の戦略を評価するシンガポール紙

近年、あらゆる面でとかく「自己評価」が低い状態が続いている日本ですが、他国からは我が国の国家戦略に対して高く評価する声も上がっているようです。今回のメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤先生が、日本の外交や民間企業の動きを取り上げたシンガポール紙の記事を紹介。「アジア各国は日本に学ぶことができる」とまとめているその内容を喜びを以って伝えています。

 

日本の国家戦略を高く評価するシンガポール新聞

「日本には確たる国家戦略がない」

とよく言われます。

しかし海外から見るとどうでしょうか。

シンガポールの新聞、ストレートタイムズは11月4日「静かに動き出した日本」との題名で日本は戦略的に動いていると掲載しています。

まずは外交です。

最近、日本は目立たないながらも主導的な役割を果たすようになったと記しています。以下、抜粋編集します。

QUAD日米豪印戦略対話

 

日本は安全保障をアメリカに依存するあまり、その外交政策は米国の付属品のように見られている。しかし最近注目されている日米豪印戦略対話(Quad)は、安倍首相が2007年にインド議会で行った演説で、太平洋とインド洋という2つの海の合流について語ったことがきっかけとなっている。

 

ヘリコプター母艦

 

日本は今日、防衛費の増額を海外から求められている。3年前、ヘリコプター母艦「かが」を中心とした日本の艦隊がスリランカを往復したとき、東南アジアではほとんど波紋がなかった。今年10月3日には世界最先端の戦闘機であるF-35Bステルス・ジェット機2機がヘリ空母「いずも」の甲板から離着陸することに成功した。米国はさらなる役割を期待している。

 

環太平洋パートナーシップ

 

トランプ大統領が就任早々、環太平洋パートナーシップ協定から離脱したにもかかわらず日本が率先してまとめた。またRCEP(地域包括的経済連携)の交渉にもしっかりと貢献している。

 

現在、中国も環太平洋パートナーシップ協定に加盟しようと日本に申請を邪魔しないように迫っている。岸田文雄新首相は中国の加盟に懐疑的な意見を述べているが、完全に否定しているわけではない。

 

信頼あるデータ・フリー・フロー

 

2019年の世界経済フォーラムで安倍首相は「信頼あるデータ・フリー・フロー」の提案を口にした。

 

欧州連合(EU)の一般データ保護規則は、個人を特定できる情報のEU域外への流出を厳しく規制している。他の国々はこれをモデルとしているが、このような規制によって最も損失を被るのは企業であると米国は反発している。

 

「信頼あるデータ・フリー・フロー」の提案は、米国やEUなどの国々のアプローチとのギャップを埋め、国境を越えたデータの流れを促進するものである。

【解説】

最後の安倍首相が提案したという「信頼あるデータフリーフロー」については私もよく知らなかったのですが、「デジタル経済に関するルール作りについて、まずはWTOで電子商取引に関する交渉を進めることが先決だ」との趣旨で2019年G20大阪サミットで中国、欧州連合(EU)、米国、シンガポールを含む24の国が採択しました。

軍事面でQUAD、ヘリコプター空母なども大きな事だと思いますが、中国の脅威もありアジア各国からの強い反発がなく進んでいます。