部下を成長させたいのならば、上司が「評論家」になってはダメだ

人間誰しも、自分の仕事や行いに対して批判ばかりを繰り返されては、成長意欲をなくしてしまうもの。だからこそ教育担当者は、自らの「態度」を常に顧みる必要があるのではないでしょうか。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、そのひとつとして、「上司が評論家になってはいけない理由」を解説しています。

評論家になると

接客販売の研修講師、コンサルタントとして活動している私ですが、絶対にこうしてはならないと心に誓っていることがあります。評論家にはならないということです。

評論家タイプの人というのは存在します。世の中に「評論家」として仕事をしている人もいるくらいです。そういう人は、何かを評論することを仕事にしているのですから、当然評論をしなければなりません。

ただ、私の仕事は決してそういう評論が仕事ではありません。あくまでも、接客販売のより良いやり方を伝えたり、共に考えていくことが仕事です。ですが、何も考えていないとついつい「あのやり方はいけない」という思考になりかねません。

これは、接客販売を初めて少し経つと、多くの人が陥りがちなことでもあります。接客販売を始めた最初の頃は、右も左も分からないような状態だったのが、少し経つと仕事にも慣れてきて、より良い仕事の仕方がわかってくるようになります。

そうなると人間は不思議なもので、他の人の仕事を評論したがるものなのです。「あの接客はダメだった」「あのくらいのレベルではいけない」というようなことを、平気で口にし出してしまうのですね。

別に評論することが悪いわけではなくて、それ自体は好きにすればいいとは思います。問題はそればかりをやってしまうこと、そして、その評論により相手のやる気を削いでしまうことです。往往にしてこうした評論をする人は、称賛よりも批判をしてしまうからです。

そうなれば、相手は決して良い思いをすることはありませんし、成長しようという意欲も失くしてしまう恐れすらあります。

万が一、人を育てるようなことを仕事にしている教育者や上司がそんなことをやってしまっては、人は育たなくなり、結局自分たちの首を絞めることになります。安易な評論はいけないのです。

だからこそ、私自身は常にそうならないよう戒めに近い感覚を持っています。それでもたまにやってしまうのですから、本当に難しいとも思うのですが。

ただ、もし評論をしてしまうのであれば、ひとつ良い方法があります。常に改善策とセットにしてしまうことです。

評論をする中で、称賛をするだけなら、それは好きにすれば良いでしょう。ですが批判をしてしまいそうになるなら、一緒に必ず改善策を出すと良いのです。そうすれば、相手の成長につながるヒントを出せるかも知れませんし、批判が単なる批判で終わることも無くなります。

そして、それができないのであれば、やっぱり評論をすべきではないと思うのです。

今日の質問です。

  • 最近、つい誰かの接客を評論家のように論じてしまったことはありませんか?
  • 無意識に評論をしないようにするには、日頃からどんなことを念頭に置いておく必要がありますか?

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徳田医師が解説。コロナ感染の初期症状が軽くても軽症と言えぬ訳

新型コロナウイルス感染症は、感染拡大が始まって数ヶ月が過ぎ、感染に関わるさまざまなデータが揃ってきています。最新の医療データを元に提言を行う、メルマガ『ドクター徳田安春の最新健康医学』の著者で沖縄在住医師の徳田先生は、「感染症の全体像は明らかになっていない」としたうえで、現時点で確からしいと言えるいくつかのことをピックアップ。初期症状が軽くても軽症とは言えない理由、高齢者にはPCR検査の適用を拡大すべき理由、無症状感染者を積極的に見つけ隔離戦略を取るべき理由を伝えています。

コロナ感染の初期症状が軽くても軽症とは言えない理由

新型コロナ感染症は様々なグループで異なる特徴がある。まず子供や若い人たち。一般的に症状は軽いか、無症状のことが多い。中国のデータからこのことが広く知れ渡ったため、子供や若い人たちは、自分たちが感染しても症状は軽いか無症状なので、感染しても平気なのだ、と思っている人もいる。

しかし、中国から欧米に感染が拡大するにつれて、ウイルスは進化した。欧米型バリアント・コロナウイルスは致死率が高く毒性が強い。しかも若い人たちで非典型的なケースが多いことが明らかになった。例えば、30歳代で大きな脳梗塞を起こして入院した男性で、後になってコロナ感染が脳梗塞の原因であったことがわかったケース。

また、乳児における感染で、川崎病とトキシック中毒症候群を合わせたような重篤なケースが欧米で報告されている。川崎病は皮膚、粘膜、冠動脈などの全身に炎症を起こす病気。トキシック中毒症候群は、特別な細菌の毒素によって起こる皮膚や内臓の炎症で、血圧低下をきたす。このウイルス感染症の全体像はまだ明らかになっていない。パンデミックしながら変異を続けており、凶暴化することが可能なのだ。

高齢者のコロナ感染は全員高リスク

高齢者では要注意だ。このウイルス感染症の重症化の因子のうちで最強である。50歳未満と比べて50歳以上から死亡率が高くなり、60代、70代、そして80代と年齢が高くなるにつれて急激に死亡率が高くなる。もともと高齢者の肺炎は、症状があまり出ないことが特徴である。発熱、咳、痰が無いことはよくある。転倒や意識障害、不穏などで発見されて、コロナの肺炎だというケースは多い。

最近、厚労省が、軽症者で自宅療養で注意すべき症状として13項目を発表した。唇のチアノーゼや呼吸困難などだ。しかし、これらの症状はすでに重い症状なのである。軽症または重症などというのは、もともと患者の病気が最終的にどうなったかによって決まるものであり、ほとんどの場合、初期症状は全員軽いのだ。突然に血管が裂けるような大動脈解離等と比べて、感染症では秒単位や分単位で軽症か重症かを区別することはできない。重症になるのも数時間や数日かけて徐々に悪化するのだ。

初期症状の時点では、ある患者が最終的に軽症で済むのかあるいは重症まで進むのかは確実にはわからない。でもある程度は予測することができる。このような場合、リスク評価をすればよいのであり、これまで多数の患者データが国内外から発表されている。簡単に言うと高齢者または基礎疾患を持つ人々だ。このような患者さんは早期受診を促し、早期診断をして、症状が軽くても医療モニタリング可能な宿泊施設で医師が管理すべきである。もちろん、高齢者にはPCR検査の適用も拡大すべきである。

悪いのは私よりも夜の街。国や都の雑対応で庶民が払う大きなツケ

2日に再び100人を超えてしまった、東京都の新型コロナ新規感染者数。3日には124人と、2日連続で100人を超えてしまいました。小池都知事は、その原因を「夜の街」と強調し続けていますが、はたして繁華街の「飲食店」だけに押し付けても良いものなのでしょうか? コンサルタントの今市太郎さんは自身のメルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』で、都や政府のコロナ対策が「夜の街に繰り出さなければ自然に収束する」といった段階に入ってきたことに大きな懸念を示しています。

日本の新型コロナ対策は「夜の街に繰り出さない」という解決方法しか無いのか?

3月から大騒ぎして自宅待機を余儀なくされた新型コロナ感染の問題ですが、株式市場はすっかりそんなことはお構いなしの相場をいち早く展開しているものの、市民生活もさすがにコロナの感染報道には飽きが来ているのは間違いなさそうです。東京で2日、新たに107人が感染していることが確認されたという報道がでても、ほとんど誰も驚かなくなりつつあります。

なぜ5月25日に緊急事態宣言が解除されたのかも、今となってははっきりしませんが、どうも感染はまったく収束していないことが透けて見えてきます。

また、どういう検査をしているのかよく判りませんが、107人のうち29人はホストクラブやキャバクラ店の従業員や客などで、このうち新宿エリアでは16人、池袋エリアでは2人の感染ということから、本来は107人のうち45人はどこで感染したのかまったくわからないにも関わらず、今回、表面上感染が拡大しているように見える事態が「夜の街のせい」になりつつあります。

小池知事の対応は、もはや「支離滅裂」

小池都知事は2日午後5時からの緊急記者会見で、現在の状況について「感染拡大、要警戒の状態にある」と述べ、夜の繁華街への外出を控えるように呼びかけ、完全に「夜の街のせいで感染が広がっている」と暗に示唆する発言を繰り返し始めています。

ただ、もはや経済を止めることはできないことをよくわかっているのか、「緊急事態宣言の状況に戻ることは誰にとっても好ましくない」とも発言しており、休業要請などの規制も行わないとしています。

こうした姿勢は、国もほぼ同様のようで、菅官房長官も特段会議を招集して対策を打つといったことはしない模様で、どうやら政府も都もとうとう何もしない、まさかの「ノーガード戦法」で感染が自然収束することで乗り切るつもりのようです。

国や都のいい加減な対策で、国民が払わされる大きなツケ

東京から地方に人を移動させない、また感染者をしっかり隔離することが最大の防御となるはずなのですが、もはや「夜の街のせい」にして乗り切るしかない状況のようで、ここから景気に与える深刻な影響が益々懸念されることになりそうです。

経済と感染収束策の実施については、いまやどこの国でも同様の問題をかかえているようですが、本当の戦争で空爆や市街地で戦闘行為があるような事態とは異なり、ウイルス感染による街の破壊は可視化されないのが非常に大きな問題になりつつあります。

2日に発表された米国の雇用統計の良好な結果を受けて、トランプ大統領は大喜びで会見まで行う始末となりましたが、どこの為政者も、現実は別として、景気が早期に回復することを呪文のように唱えはじめていますから、本邦のようにコロナ問題は「夜の街に押し付ける」という非情なやり方も、わからないではない状況になってきています。

こういういい加減な方法で、最後にどのようなツケを払わされることになるのかは全く判りませんが、「夜の街にさえくり出さなければ収束する」といった完璧に誤った方法では、とんでもない事態に陥りそうで怖ろしい近未来に直面しそうです。

考えて見ますと、100年前のスペイン風邪の流行のときと、国の対応はほとんど変わらないのが気になるところです。結局、我々は抵抗力があれば感染せず死ぬこともないものの、それ以外の方々は結局見捨てられてお仕舞いになってしまうのかも知れません。

投資のことなどにかまけている場合ではなさそうで、本当にひとりひとりがどうやって病気に罹患しないようにしていくかが極めて重要な時に再突入してしまったようです。

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コロナ後の武漢に初出張。日本人が撮影した動画に映っていたモノ

今年1月、新型コロナウイルスが猛威を振るい始めるや、現地からさまざまなレポートを配信してくださった無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』の日本人著者・ジンダオさん。今回ジンダオさんは、コロナ後初の武漢出張の模様を、テキストに動画をプラスして届けてくださいました。

【動画付き】コロナ後の武漢初出張で感じた街の様子

6月に武漢出張をした際の注意点を前回の記事でご紹介しましたが、実際の街の様子はどうだったのか?気になる方もいるかと思います。

たった数日の滞在でメインは出張のため限られた範囲ですが、肌で感じた街の様子を紹介。

今回は動画で街の様子を撮りましたので、そちらもご覧ください。

上海の虹橋駅の様子

前回も軽く触れていますが、チケットのチェックが厳重でした。もちろん全ての乗客はマスク着用。それ以外は普段の様子と対して変わらず。

乗車待ちの乗客も非常に多い虹橋駅という印象でした。

減便中の武漢への乗客はほぼ満席。車窓から停車する駅の様子を眺めてみましたが、やはり皆さんマスク着用。普段の中国では考えられません。ちなみに中国人に聞くと、このマスク着用はSARS以来との話です。

上海虹橋駅から武漢の移動動画

武漢到着後のタクシー移動

武漢訪問の注意点の記事で触れていますが、トレース情報収集のためにWeChatかAlipayで各場所にてスキャンが必須でした。

ホテルへの移動以外に、工場間の移動や武漢駅の移動でタクシーを利用しましたが、全てスキャンが必要。この辺は上海以上に厳重です。

街の至る場所に健康コード(グリーンコード)を確認が必須のようです。

中国各省の健康コードの取得アプリは以下を参考下さい。

各省別健康コードアプリ一覧と出張や旅行で使えそうな国家政務服務平台の登録方法

気になる武漢の街の様子

訪問理由は出張!のため武漢中心地ではなく、郊外に宿泊だったので市内中心部の様子は分かりませんが、移動時に見えてくる街の雰囲気は至って普通。

宿泊したホテル周辺を夜に散歩してみましたが、飲食店は普通に人が集まり、外にテーブルを出して食事などしていました。

武漢の話ではありませんが、上海に住んでいる外国人の中で欧米系の白人やラテン系っぽい顔つきの外国人は、マスク着用していない場合が多いように感じています。中国人はイヤイヤでしょうが、付けています。

やはりマスク着用って大切なんだと思います。

武漢の夜の街の様子動画

真っ暗だった漢口駅の飲食店街

漢口駅の地下には飲食店街が並んでいて、高鉄出発までの待ち時間を潰す意味でも食事をする事が多いのですが、今回も時間を潰すために訪問。ただバーガーキング以外は閉店して真っ暗な空間が広がっていました。

理由は推測になりますが、店舗スタッフが湖北省以外の人で営業再開できていない。数ヶ月の閉鎖で資金繰りの関係で閉鎖。各店舗には3ランクの衛生状態を記載しているので、ランクが低い店舗は今の状況下では営業停止処分など何かしらの理由で営業はしていませんでした。

今まで見かけなかった新アイテム

ホテル、飲食店(チェーン店)、工場に足を運ぶと、今まで見かけなかった品が配置されていました。

それは消毒液。消毒用アルコールを配置している施設が非常に多く、この辺の意識も完全に変わったなという印象を受けました。

工場入場時に追加となった検温チェック

お客様の工場に3社ほど訪問したのですが、全ての会社で取り入れられていたのが検温チェック。用紙に入場理由・社名・名前など記入して提出するのですが、その際に必ず検温チェックが追加されていました。

3名で訪問した会社ではサーモグラフィーでチェック。

中国人A 36.7度 保安スタッフ「好!」
中国人B 36度 保安スタッフ「好!」
ジンダオ 34度 保安スタッフ「!?」
再度検温で36度。

ちなみにハリネズミの体温は34度だそうです。どうやらヒトよりハリネズミに近いらしい。

コロナ発症後、初の武漢訪問の感想

想定はしていましたが、上海に比べるとまだ厳戒態勢という印象でした。ただ日常生活は戻っていて、様子を見ながら生活が行われているという状況。

武漢は大学も多いのですが、上海と同じようにオンライン中心の授業形態を採用しているそうで、普段は若い人を見かけたりするのですが、あまり人とすれ違わなかったのも今回の出張での特徴でした。

どう感じるか分かりませんが飲食関係は普通に営業中。ただ今思うとやたらと店舗の外にテーブルを出していたのは、少し混み合う室内より、屋外の方が距離の確保できるという事なのかも知れません。

仕事の関係上、これからも武漢訪問は多くなるのですが、現地動向を注意しつつ出張していく事になりそうです。

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「自分事」は「じぶんごと」。では「他人事」の正しい読み方は?

最近よく耳にする「自分事」という言葉。「他人事」の対義語として使われているようですが、ではその「他人事」、正しい読み方はご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『仕事のメール心得帖(無料版)』では著者の神垣あゆみさんが、そんな間違いやすい言葉をチョイスし、正しい読み方をレクチャーしてくださっています。

間違いやすい言葉

手書きできない漢字も、「読み」さえ知っていれば、パソコンが勝手に文字変換してくれる便利な世の中ですが、「読み」が間違っていると、正しい漢字も分かりません。

そこで今回は、改めて漢字の読みについて確認してみましょう。頭の体操と思ってお付き合いください。では手始めに…

「順風満帆」。

「じゅんぷう」の後に続くのは…「まんぽ」ではなく「まんぱん」ですね。

比較的ポピュラーな四字熟語で、書き言葉としてはよく目にしますが、話し言葉で使う場合は「順調に進む」と言い換えることもあるようです。

では、次に

「他人事」。

読みは「たにんごと」ではなく「ひとごと」。

読み間違いをしやすいせいか、新聞表記では「人ごと」あるいは「ひとごと」に統一されています。

では、「悦に入る」はどうでしょうか。事がうまく運び、満足して喜ぶことを意味しますが、その読みは?

「えつにいる」です。「入る」を「はいる」と読まないように気をつけましょう。

同様に「入る」を「いる」と読む語としては

  • 恐れ入る
  • 気に入る
  • 恥じ入る
  • 堂に入る

があります。

ちなみに「堂に入る」は、論語の「堂に升(のぼ)りて室(しつ)に入らず」からきた言葉です。「堂」は中国の建物で客に応接する表座敷、「室」はその奥の間を意味します。

「堂に升りて室に入らず」とは、文字どおり表座敷には達したが、奥の間には到達できていない状態を指し、学問や技芸がかなりの段階に達していても、まだ深奥には達していないことのたとえです。

ですから「堂に入る」とは、奥の間に達した状態を意味し、「技術的に熟練していて、身についた」様のことです。

「入り」の反対は「明け」です。「梅雨入り」に対し「梅雨明け」、「土用の入り」に対し「土用の明け」と使います。

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日本経済は本当に底を打ったのか?新聞各紙から透けて見えた現状

多くのお店が営業を再開したり、企業活動を通常に戻したりと、少しずつ日常を取り戻しつつありますが、新型コロナウイルスの感染者が再び増加傾向に転じています。感染前の姿とは程遠く、日本経済は心配な状態にあると言えるでしょう。そんな経済情勢を新聞各紙はどう伝えたのでしょうか。ジャーナリストの内田誠さんが、自身のメルマガ『uttiiの電子版ウォッチ DELUXE』で解説。景気はまだ底を打っていないのではと推測しています。

心配なゾーンに入ってきた日本経済、各紙の分析と識者の見解は?

【ラインナップ】

◆1面トップの見出しから……。

《朝日》…香港国家安全法 初の逮捕者
《読売》…石炭火力100基 休廃止
《毎日》…香港国安法適用 9人逮捕
《東京》…宿泊・飲食 客足戻らず

◆解説面の見出しから……。
《朝日》…沈む景気 苦境の現場
《読売》…リーマン級 冷え込み
《毎日》…景気底ばいの恐れ
《東京》…養育費不払い解消へ法改正

【プロフィール】

■消費減税を■《朝日》
■需要を喚起する??■《読売》
■景気はまだ底を打っていない■《毎日》
■外国人観光客の需要は「消失」■《東京》

消費減税を

【朝日】は1面左肩と2面の解説記事「時時刻刻」、7面に識者の見方。見出しから。
(1面)
景況感 11年ぶり低水準
6月短観 増税・コロナで
雇用・設備投資に厳しさ(解説)
(2面)
沈む景気 苦境の現場
受注激減「工場開ければ赤字」
回復の兆し 米経済に不安
再開のTDR 光景は一変
中小支援 効果に疑問も
(7面)
日銀短観 エコノミストは

●uttiiの眼

1面記事は、本記に加え、今回の景気の悪さが「消費増税で進んだ景気悪化に新型コロナウイルス感染拡大が追い打ちをかける」形であって、「急回復も見込みにくい」ものであることを強調している。

記事末尾に記者による「解説」が付いている。「急回復」どころか、「U字」のような底ばいもありえて緩やかに戻る」というような景気の将来像が、今回の短観から浮かんでくるという。指標で問題になるのは「雇用」と「設備投資」で、3月には大企業・製造業で強かった雇用の「不足感」が、一転して「過剰感」に変わったという。

設備投資も大企業・製造業の計画が2010年以来の低さだという。識者の見方(7面)には3人のエコノミストの話が載っているが、共感できたのはSMBC日興証券の丸山義正氏の話。小売りの業況判断指数では、大企業は改善したが中小企業では18ポイントも悪化。消費は戻りつつあるものの、小規模な小売店の場合、顧客が戻るまで耐えられずに廃業してしまうのが心配だという。宿泊・飲食サービスは訪日外国人が戻らないと回復しない分野なので、「時限的な消費減税」をしてもよいのではないかと提案している。その通りだと思う。

唯一の3歳ハンデ重賞「ラジオNIKKEI賞」は大混戦!伏兵台頭が顕著に

今回はハンデ差の少ないハンデ重賞?注目の臨戦過程は

今週の注目レースは、唯一の世代限定ハンデ重賞としても知られるG3ラジオNIKKEI賞。2006年に「ラジオたんぱ賞」から改称されるとともに負担重量もハンデキャップへと変更されたが、フィエールマンやスクリーンヒーロー、ソングオブウインドといった後のG1ウィナーが勝ちあぐねており、小回りのコース形態とも相俟って一筋縄ではいかない難しさがある。

 

昨年は勝ち馬こそ3番人気のブレイキングドーンではあったが、2着には9番人気のマイネルサーパス、3着には6番人気のゴータイミングが入り、1・2番人気が掲示板外に敗れる小波乱。過去10年で6番人気以下の伏兵が馬券に絡まなかった年は中山競馬場で代替開催された2011年に限られ、2012年には最低人気のオペラダンシング(16番人気・単勝132.6倍)が3着になるなど二桁人気の激走も少なくない(以下のデータはいずれも過去10年)。

また、距離短縮で臨む馬の活躍が目立つことも特徴で、前走で2000m以上のレースに出走していた馬が6勝・2着4回という成績を挙げている。そのなかでも特別戦を使われていた馬が好結果を残しており、昨年においても1着ブレイキングドーンはG2京都新聞杯(芝2200m)、2着マイネルサーパスはG1日本ダービー(芝2400m)からの臨戦だった。格上のレースに挑戦したことで、馬柱の見栄えが悪くなっている馬には注意すべきだろう。

今年は例年よりも平場戦からの参戦が多く、特別戦を使われていた馬との兼ね合いがポイントになりそうだ。(4)コンドゥクシオンは前走が日本ダービートライアルのG2青葉賞。このローテーションは過去に3頭の勝ち馬が出ており、自身も道悪や小回りを得意としているだけに大駆けがあっても驚けない。

 

(12)ルリアンは骨折の影響でクラシック路線にこそ乗れなかったが、フサイチコンコルドやアンライバルドといったG1馬の甥にあたる良血。前走後、早々にラジオNIKKEI賞が目標であることを公言していたため、仕上がりに関しても抜かりはなさそうだ。

ほか、口向きに課題は残すが潜在能力は高い(5)サクラトゥジュール、2戦2勝と底を見せていない(8)グレイトオーサー、芝替わりが功を奏して2連勝中の(9)パラスアテナなど、荒れるハンデ重賞であることを踏まえれば、上位人気馬の取捨にこそ気を配りたい。

 

【ラジオNIKKEI賞】7月5日福島、G3・芝1800m、フルゲート16頭 発走15:45 サラ系3歳 オープン(国際)(特指)ハンデ

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今年は56kgのハンデを見込まれたキメラヴェリテが回避したことにより、54kgを背負う馬たちが実質的にトップハンデとなる稀有な事態。ハンデ差の少ないハンデ重賞ということにもなり、例年とは異なる意味合いで混戦模様を呈することになりそうだ。

text: シンヤカズヒロ

 

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なぜ麻生氏は未曾有の事態に解散総選挙をしようとしているのか?

永田町が騒がしい。ポスト安倍に名を連ねる政治家たちの動きが活発化。連立を組む公明党は早期の解散については慎重だが、自民党の実力者たちは次々と会談を行っている。そんな中、この秋の解散を声高に叫んでいるのが、麻生太郎副総理兼財務相だ。

麻生氏がこだわる秋の解散

30日付の朝日新聞によると、公明党の斉藤鉄夫幹事長と会談した麻生氏は、「選挙の時期について意見を交わし、麻生氏が今秋の解散が望ましいとの考えを伝えた一方で、斉藤氏は早期解散に慎重姿勢を示した」と伝えている。

6月に入り、安倍首相と麻生副総理が2人で会談を行う回数が増え、おそらくそこで麻生氏から「この秋の解散」の進言がされているのだろう。

東京都では新型コロナウイルスの感染者が1日で107人に達するなど、収束の気配すら見えない中、なぜ麻生氏は秋の解散にこだわるのか。そこには麻生氏の苦い経験が垣間見れる。

麻生総理が経験した苦い経験とは?

ご存知の通り麻生氏は、第92代内閣総理大臣として、2008年9月24日から2009年9月16日まで、第1次麻生政権を率いた。

当時、自民党内で圧倒的な人気を誇っていた麻生氏は「選挙の顔」として期待されていた。前任の福田康夫元首相は支持率が低く、選挙を戦えない。そのため、麻生氏は解散、総選挙を行うことを前提に首相になったとも言われていた。

総理就任後、ほどなくして解散しようと試みた麻生氏だったが、当時はリーマンショックの真っ只中。世界を襲った経済危機は日本も例外ではなく、周囲からの反対もあったことから、麻生氏は解散を断念。結局、任期満了近くまで総理の座につき、そこから解散総選挙に打って出た。

しかし、結果は惨敗。自民党は記録的な大敗を喫し、政権を民主党(当時)に明け渡すことになった。麻生氏にはこのトラウマがあり、だらだらと長く政権を維持するよりは、野党の足並みもそろっていないこの秋なら選挙に勝てると見込んでいるのだ。来年まで引き延ばして、追い込まれ解散になるようなことは避けたいというのが本音だろう。

麻生氏は自身が総理大臣であった当時のリーマンショックと、現在の新型コロナウイルスの現状を重ね合わせている。だからこそ、麻生氏はこの秋の解散を声高に叫んでいるのだ。

決壊すれば被災者4億人か。中国「三峡ダム」が抱える欠陥リスク

記録的な豪雨が続き多数の河川の氾濫に見舞われている中国ですが、世界最大の水力発電ダムである「三峡ダム」の決壊という、さらなる危機の到来が人民たちの間で囁かれています。中国が国家の威信をかけて作り上げたダムが破れるようなことは、果たしてあり得るのでしょうか。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・黄文雄さんが、中国人専門家が指摘した欠陥等を紹介しつつ、三峡ダム決壊の可能性を考察しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2020年7月1日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【中国】三峡ダム「決壊」が招く中国分裂

長江大洪水、流域住民が恐怖におののく三峡ダム決壊

中国の水害が深刻です。日本のメディアではあまり報道されていませんが、一部報道によれば、中国当局が80年に一度の大洪水との警告を出すほどの被害です。以下、報道を一部引用します。

中国メディアの報道によると、6月16日以降、中国南部、中部と西南部で豪雨が24時間にわたって継続的に降り続いた。17日、四川省の丹巴県内の13カ所以上で土砂崩れや地すべりが確認された。県内の発電量2,000キロワットの梅龍発電所と発電量3,200キロワットの阿娘溝発電所が、土石流によって崩壊し、一部の村が飲み込まれた。梅龍発電所の地元である梅龍溝では、大規模な堰止湖が発生した。中国メディア『天気網』によると、堰止湖の容量は1,234万立法メートルだ。

 

中国国内ネット上で、四川省などの水害で各地の小型ダムが決壊すれば、湖北省宜昌市にある三峡ダムは崩壊する可能性があるとの心配の声が上がった。17日、中国人ネットユーザーは海外ツイッターで、「宜昌市より(長江の)下流にいる市民、早く逃げなさい」との国内専門家の警告を相次いで転載した。この専門家は、中国建築科学研究院の研究員である黄小坤氏だ。同氏は、SNS微信のグループチャットで警告を書き込んだ。

中国24の省で大規模な洪水 三峡ダムへの懸念が高まる

中国での水害のカギを握るのは、長江中流域にある三峡ダムなのは中国人ならだれもが知っていることです。しかも、この三峡ダムは、建設当初から設計上の問題が指摘されていただけでなく、数年前から決壊の可能性が高いとの噂が絶えません。

長江は、中国4,000年の歴史上、何度も氾濫を繰り返してきたことから、「中国の暴れ竜」との異名もあります。その長江の水を制する者は中国を制するとさえ言われてきました。中国の自然災害は、漢の時代からはじまりました。原因は、人々が密集しているからです。

山河の崩壊から漢の天下崩壊となり、さらに時代が下るにつれて水害と疫病、旱魃、蝗害など、自然環境も社会環境も連鎖的に悪化してきました。私の調査では、満州事変から日中戦争までの7年間だけで、西北大飢饉などにより人口の約4分の3が減少しました。

その様子を見ていた西欧列強は、競って中国から逃げていきました。一方で、思いやりの心が強い日本だけが、列強としての責任感から逃げるよりも人道的救援を行ったのです。

長江文化の流れをくむ呉、越、楚は「南人」と呼ばれ、漢人とは対立する人たちでした。長江文明と黄河文明は、数千年にもわたって敵対的な存在だったのです。黄河文明は、長江文明と同じではなく、むしろ古代インダス文明に近いと見るべきです。南人vs北人の構図は21世紀まで続きます。ことに上海vs広州の呉越の争いは、21世紀に至るまで続いていました。

あまりにも不可解。新型コロナ専門家会議「廃止」発表のウラ事情

7月2日、新型コロナウイルスの新規感染者数が107人となった東京都。本格的な第2波到来の前に万全の体制を構築することが求められますが、果たして現政権に期待はできるのでしょうか。その判断の一助となりうる、新型コロナ専門家会議の突然の解散発表の裏側に迫るのは、元全国紙社会部記者の新 恭さん。新さんは自身のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』にそのドタバタ劇を改めて記すとともに、新たに創設される分科会に対しての厳しい「助言」を記しています。

新型コロナ専門家会議の廃止、その背後で何があったのか

「アベノマスク」といい、「Go To キャンペーン」といい、安倍政権の繰り出す新型コロナ対策には、いつもズッコケさせられる。

たぶん、合理的ではないからだろう。そういうものに巨額の税金を注ぎ込み、その割には、肝心の検査体制拡充に向ける予算が乏しい。徐々に経済活動を元へ戻していきたいというのに、空港での入国者むけPCR検査がすでにキャパシティ限界に近いという。

そんななか、新型コロナ対策専門家会議の廃止が発表された。しかもそれが、まるで西村康稔経済再生担当大臣の独断で決まったかのような記事があったのには驚いた。

西村康稔経済再生担当相が新型コロナウイルスに関する政府専門家会議を廃止すると表明したのに対し、26日の政府・与野党連絡協議会で与野党双方から「唐突だ」などの批判が相次いだ。与党にも根回しをしていなかったことが露呈し、首相官邸関係者からは「スタンドプレーだ」と嘆きも漏れる。
6月26日毎日新聞デジタル版

何が唐突だ、何がスタンドプレーだ。官邸との合作ではないのか。通産省3年先輩の今井補佐官が、経済再生担当大臣の西村氏をコロナ担当にするよう安倍首相に進言したのは、コントロールしやすいからだろう。

西村大臣が先走れることではない。今井補佐官と相談し、安倍首相了解のうえで、専門家会議の廃止を決めたことは、容易に察しがつく。ただ、与党議員も知らないほど急転直下の展開だったのかもしれない。

なぜ、そんなに慌てたのか。きっかけは、新型コロナ対策専門家会議が、厚労省内ではなく、日本記者クラブで独自に会見を開く予定を知った時だろう。

ただでさえ、新型コロナ対策で経済が深手を負い「緊急事態宣言は必要だったのか」という声も広がりつつあるおりなのだ。矢面に立ってきた専門家会議にわだかまる思いが噴出しはしないか。西村大臣らは神経をとがらせた。

会見を控え、厚生労働省や内閣官房の担当部局が尾身氏(専門家会議副座長)らと水面下で調整したが、「発信したいということを止める理由もない」と最後は静観した。
(朝日新聞6月25日朝刊)

この記事は、政府が会見とりやめを含む要請をしたが、説得できず、仕方なく静観することにしたと読める。

やがて政府が手に入れた専門家会議の記者会見資料「次なる波に備えた専門家助言組織のあり方について」には、ほろ苦い自己評価と政府への提言が書かれていた。以下はその一部。

本来、専門家会議は医学的見地から助言等を行い、政府はその「提言」を参考として、政策の決定を行うが…あたかも専門家会議が政策を決定しているような印象を与えていたのではないか。…政府には、リスクコミュニケーションのあり方や体制を早急に見直していただきたい。…戦略的な情報発信を実施できるよう、専門人材を活用すべきである。…地方公共団体にとっても、国からのメッセージが端的でわかりやすい必要がある。

読んだ西村担当大臣はどう思っただろうか。政府が責任をとる覚悟でコロナ政策を主導しなかった、リスクコミュニケーションがまずかった。専門家会議側にその意図はなかったにせよ、政権批判とも受け取れる内容だ。

これまでの反省点を踏まえた新助言組織は政府サイドでも構想中だっただろう。しかし会見は待ってくれない。それまでに手を打たなければ、またまた「後手を踏んでいる」と見られかねない。西村大臣は今井補佐官と対応を協議し“突貫工事”で新体制案をまとめたのではないだろうか。専門家会議に言われてやったと思われてはならないのだ。