コロナ禍で鮮明に。日本社会を絶対的に支配する「空気」の存在

日本のコロナ対策は3月の一斉休校に始まり、緊急事態宣言、一律給付金、GoTo前倒し・断乎継続・一斉停止と、科学も論理も無視して場当たり的に進んできました。これらのことは政府が決めたように見えて、一部を除けば「社会の空気」がそうさせたと感じはしないでしょうか。メルマガ『ジャーナリスティックなやさしい未来』著者の引地達也さんは、評論家山本七平が約40年前に著した『「空気」の研究』をひも解きながら、議論も説明もないまま「空気」という妖怪に支配され始めた状況への危機感を表明しています。

あらためて眺めた「空気」から日本社会に自覚的になってみる

「『空気』とはまことに大きな絶対権をもった妖怪である」。そう日本社会から発する行動原理の源を表したのは山本七平であった。彼が1983年に刊行した『「空気」の研究』は、それから38年経過した現在でも、その空気は日本社会を支配しているようで、メディアの活動や政治の活動、企業行動もすべて「空気」が幅を利かせているように見えるし、若者の間で「空気読めよ!」との発言を多くの場面で目の当たりにしているのを見ると、それはまだまだ根強く日本社会に存在しているようだ。

この空気を山本は「妖怪」と呼び、時には「ムード」とも捉えられると考えた。「何しろ、専門家ぞろいの海軍の首脳に、「作戦として形をなさない」ことが「明白な事実」であることを、強行させ、後になると、その最高責任者が、なぜそれを行ったかを一言も説明できないような状態に落とし込んでしまうのだから、スプーンが曲がるの比ではない」。

ソーシャルメディアの発展した現在だから、誰でも発信者になり、言論の空間を自由に行き来することができるのだから、1980年代のマスメディア企業が言論空間を支配していた時代の空気は消え失せているはずだが、と思いきや、いまだに「空気」は存在している。それはなおさらに強い存在感を持っているようにも見える。それが議論ができないまま、簡単な説明のままに政策を実行されてしまう雰囲気ともつながるような気がしてならない。

山本は空気の支配の弊害として、「統計も資料も分析も、またそれに類する科学的手段や論理的論証も、一切は無駄であって、そういうものをいかに精緻に組みたてておいても、いざというときは、それらが一切消しとんで、すべてが『空気』に決定されることになるかも知れぬ。とすると、われわれはまず、何よりも先に、この『空気』なるものの正体を把握しておかないと、将来になにが起こるやら、皆目見当がつかないことになる」と記していた。

この1983年の戦後40年経とうとしている時期だが、戦前と同様で「時にはこの「空気」が竜巻状になるのがブームであろう」とし「それらは、戦前・戦後を通じて使われる「空気」と同系統に属する表現と思われる。そしてこの空気(ムード)が、すべてを制御し統制し、強力な規範となって、各人の口を封じてしまう現象、これは昔と変りがない」と結論付けた。

それでも融和か。コロナ弱りの全世界に牙をむく中国の卑劣な戦略

あくまで強気に、そして他に類を見ないしたたかさで他国と対峙する習近平政権。そんな中国は、新型コロナに翻弄され混乱が続く各国に対して、この先どのような「攻撃」を仕掛けてくるのでしょうか。今回の無料メルマガ『日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信』では株式会社オンザボード代表の和田憲治さんが、世界的戦略家として知られるエドワード・ルトワック氏の著作の内容を引きながら、中国外交の今後を考察しています。

全世界に牙をむくレベル「4.0」の中国

アメリカの戦略家、エドワード・ルトワックは、中国分析の『自滅する中国』『中国(チャイナ)4.0』を書いてますが、その中に面白い表現があります。

それが「中国は大国の自閉症に陥っている」。

もともと世界一の人口を抱え、一揆や内紛による王朝の交代劇を際限なく繰り返してきた中国大陸では、まずは、脆弱な自国内のルールの整備その統治に追われ、やっと自国が大国化できたときには、外敵がいなくなる。その結果、周囲の状況を正確に捉えられなくなり挙げ句、周辺諸国との協調ができなくなる…。

近年の中国大陸・中国共産党がどういうプロセスで今に至っているのか?ということを考えてみると、概ね、以下のような4段階を経ています。

■チャイナ1.0

トウ小平、江沢民時代。経済優先していく平和的台頭。1990年代に最高指導者、トウ小平が強調した「韜光養晦」(とうこうようかい)という中国の外交・安保の方針を出して、<能ある鷹は爪を隠す>という戦略。

経済力では日米にはとても敵わず、軍事力も米軍と比較もできない。しかし、現実としてこの戦略しかなかった。ちなみに、天安門事件によって沈みつつあった中国を地獄から引き上げたのが、あろうことか、あの日本の「天皇陛下訪中」である。

■チャイナ2.0

当時の国家主席、胡錦濤を「弱腰外交!」と突き上げて、2008年に起こったいわゆる「リーマン・ショック」の辺りから採用するようになった対外強硬路線。チャイナ・アップ↑&アメリカ・ダウン↓。「中国は既に米国を追い越し始めたのだ!」と増長を始めた時期。

■チャイナ3.0

2013年以降の習近平体制で「選択的攻撃」路線となり、相手を選んで、弱いと見るや攻撃的に出始めた時期。

そして、では■チャイナ4.0■はどうなるのか?

ルトワックの答えは、この本にはありませんが、おそらく「習近平“独裁”体制下の強行的全面拡張」路線となります。

「チャイナ2.0」時代の拡張路線はトップダウンで行われたわけではなく、当時「チャイナ9」とも呼ばれていた、共産党内序列最高位者達による「合議制」の中で決められたものでした。当時のトップであった胡錦濤が、強権を発動して…といったことではなかったのです。

しかし、現在の習近平独裁体制においては、コロナで弱って、統治に大混乱を来している欧米のお粗末な状況を狡猾に見透かして意図的・意欲的・野心的に、全世界相手に強気で全面大拡張戦略を取っている。

我々が今、直面しているのは、そういう現実なのです。そんな中、日本は中国と融和していくべきではないことはいうまでもありません。

※Twitterもやってるので、よかったらフォローしてみて下さい。

和田憲治 ON THE BOARD https://twitter.com/media_otb

和田憲治

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フルボッコの菅総理が復活するためのカギは「スピーチ」の改善にある

ネット動画での「ガースー発言」や「8人ステーキ忘年会」、さらにGo Toキャンペーンの失敗など、連日のように批判の槍玉にあげられている菅総理。支持率も低下の一途をたどっていますが、東京五輪が翌年に控える今このピンチを切り抜けることはできるのでしょうか? 経営者やトップアスリートにスピーチトレーニングをおこなっている「スピーチのプロ」森裕喜子さんは、自身のメルマガ『スピーチコーチ・森裕喜子の「リーダーシップを磨く言葉の教室」』の中で、菅総理のスピーチを改善することでピンチをチャンスに変える可能性があると指摘。菅総理が支持率を上げてリーダーシップを発揮するために必要なスピーチ改善点とは?

菅総理の発信力復活シナリオとは? ピンチをチャンスに変えるストーリー

菅総理の発信力低下がメディアで取り沙汰されています。メディアは情報を編集して届けますから、実際のところどうなのか?

我々国民は本当のところ、身近で見聞きしたらどうなのか、という実態は知ることができません。

国のトップと国民の間に、伝わらない壁があるように感じます。

聞くところによると、菅総理はとてもせっかちな性格でいらっしゃるのだそうです。

朝、総理と顔を合わせると「あの件はどうなってる?」と聞かれ、夕方にもまた顔を合わせてしまうと必ず「どうなった?」と問われる。

様々な課題に対して対策を打とうとし、それぞれの役割に任せて国を運営していく。

これは会社経営と違わないと思います。

ご自身の会社の社長がどういう風に普段行動し、何を考えているか、というのは、社員はなかなかわからないですよね。

私も会社員のとき、そう感じていました。だからこそ「社長、何を考えてるのかな」知りたいと思っていました。

会社ひとつとってもこうなのです。国という大きな組織を率いていき、その言動をきっちりと一人一人に伝えていくことがどれほどのことか。

ましてや今は危機下です。なおさらトップの発信力が求められる。

メディアは当然編集をして情報を届けるのですが、菅総理の「伝え方」は、メディアを通すとより一層伝わりにくい性質があるようです。

目線も落ちてしまいがちで、言葉もはっきりくっきり出さない。

スピーチのデリバリー(伝え方)としては、残念ながら良い例とは言えません。

でも、それを個性とするならばそれなりの対策を打ち、個性を活かすことができるはずです。ニコニコ動画で「ガースーです」などとおっしゃらなくともいい方法が。

例えば、落ちてしまいがちな目線。これは「いつどこを見るべきか」目線とタイミングを決めておけば解決です。

  1. 原稿を確認しながら話すなら、まず、口をよく動かすようにする。
  2. 一文を言い終わったら、文末で一旦目線を上げて聞き手(カメラ)を見る。
  3. 目線を上げたら、ほんのしばし黙り、目線を聞き手(カメラ)に送り続ける。
  4. そののち、原稿に再び戻り、次の内容を話す。

これは、皇室の方がよくやっていらっしゃいますね。言葉を間違えることなく、けれども、原稿丸読みにならない方法です。

上記を行う際、声は大きめに出すことが必要です。

原稿に向かって声を出そうとすると、声は原稿に向けて発していることになります。声は下に落ちる。すると、一層声量は小さくなってしまう。

ですから、原稿を見て話す際は、原稿の向こう側に届ける声を出す。また、口の動きで言葉を見せるのだ、と意識するのも、はっきりした言葉を出すためには有効です。

口を動かすようにすると、自ずと頬の筋肉を動かすようになります。すると、笑顔にもなりやすくなりますね。こうなれば一石二鳥。

慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、本番が多い総理ですから、一旦慣れればすぐに自分のものにできるでしょう。

菅総理、これからどんなふうに発信をしていかれるのか?ぜひ、国民に直接メッセージをお出しいただきたいと思います。

カメラ目線で、直接国民に語りかけてください。プロンプターがお好きでないなら、原稿ありでも良いのです。

危機下でのリーダーシップに期待しない国民はいないはずです。

【関連】 石破は堂々、菅チラ見、岸田ゆらゆら。総裁選「演説」をプロが辛口分析
【関連】トランプvsバイデンのTV討論会は「非言語の闘い」プロが徹底分析

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◆レッスン内容 ~今日からできるメッセージ力の高め方とは?
・『あの人の声を分析』
・『パッションの磨き方』
ビジネスをはじめ、様々な面で役に立つ「スピーチ力」を高めてみませんか? 8/22の創刊号では、まず話を「聞く」ことから開始。声の魅力や、速攻でできる「発声練習」方法など、「スピーチ力」向上のコツをスピーチコーチ・森裕喜子さんが丁寧に解説します。
 

 

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こんな時代に「文系新卒」はどんな企業へ就職すればいいのか?

コロナ禍により学生生活に大きな影響を受けている大学生たち。数ある不安のなかでも環境が厳しい中での就活の悩みは、その先の長い人生を左右するだけに深刻です。特に「文系の大学生は自分で就職先を選べるような状況ではない」と厳しい見解を示すのは『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』著者で人気コンサルの永江一石さんです。文系大学生からの相談に永江さんは、将来を見据えて全力で習得すべきことが2つあると、明解な理由とともに伝えています。

文系新卒は今どんな企業に就職したら良いか

Question

shitumon

新卒就職について、永江さんの考えを教えていただけますか。例えば、もし永江さんが現在大学生だったらどんな行動、決断をするか、新卒なら今後どんな企業に就職した方が良いか、あるいは、堀江さんのようにそもそも新卒就職制度自体に懐疑的なのかなど。

私は現在文系大学生です。将来はマーケティング職に就きたいというのと、給料、やりがい、余暇時間はある程度バランスよくとりたいです。強いていえば副業等も出来るので、余暇時間を重視したいですが、公務員にはなりたくありません。世の中は常に変化していて、大企業に入れば良い時代でもないと思います。

コロナでリモートワークも大分増えました。今後新卒で就職するなら、フレキシブルで成長できるベンチャー企業や中小企業が良いのでしょうか。永江さんのブログ等も参考にさせてもらいましたが、未だ答えが出せないでいます、永江さんの意見を教えて下さい。

永江さんからの回答

とても厳しい話ですが、今はもう去年までと違い、文系の大学生は自分で就職先を選べるような状況ではなく、将来飢え死にせず生き残るために全力で行動すべき時です。わたしが今もし大学生なら、海外に脱出して生計を立てられることを目指して英語とプログラミングを学び、グローバルにつながるキャリアを必死で探します。

学生さんだと実感はないと思いますが、日本の景気はかつてない深刻な状態になっています。バブル崩壊の時もそうですが、本当に景気が悪くなるのは借りた資金が尽きて企業倒産が相次ぐ2~3年後です。今でさえ既に有効求人倍率は1.04倍と低水準になっていて、来年4月にはもっと悪くなると言われています。もし仮にワクチンが事態を解決してくれると超楽観的に考えたとしても、経済活動が元に戻るには3年以上は必要でしょう。バブル崩壊は10年かかりました。

その中で、文系の新卒は特に厳しく、仕事を選べる状況ではありません(理系や税理士など専門性のある学生は別ですが、文系は絶望的です)。就職先人気ランキング上位常連のJTBやANA・JAL、広告では電通・博報堂ですら赤字に転落。サービス・飲食業は言うまでもなく壊滅しています。

リモート環境下でゼロから新卒を育成するのも厳しい中で、文系新卒を採用する企業は激減し、公務員の倍率は10倍を超えるでしょう。「就職出来たらラッキー」というのが現実的です。

スイッチもこうして生まれた。任天堂を世界企業に育てた山内さんの哲学

発売と同時に爆発的人気となり、しばらく品薄状態が続いたニンテンドースイッチ。そんな「ゲーム界のモンスター」を生み出したメーカーは、どのような気概を持ち商品を世に送り出しているのでしょうか。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、1989年に当時の社長・山内溥氏が語った「任天堂のモットー」が紹介されています。

任天堂の発展繁栄の哲学

祖父から継いだ花札とトランプのメーカーだった任天堂を一代で世界企業へと押し上げた山内溥氏。

当時取材にあたった編集者は「とにかく型破りな経営者であるというのが山内社長の第一印象である。その勝負師然たる風貌は、取材中、終始くずすことはなかった」と記しています。

今回は1989年に山内社長が語った貴重なインタビュー記事をご紹介します。


はっきり言えることは、われわれ娯楽業界というところは、商品が売れるかどうかという前に、人々が遊んでおもしろいと思うものをつくることです。それが任天堂ビジネスだよ。その結果として、多くの人たちにおもしろがられて広まってくれば、ファミコンならファミコンというマーケットが誕生する。

商品が売れるか売れないかは、正直いって誰もわからんよ。しかし、おもしろいか、おもしろくないかは誰にでもわかる。おもしろいものをつくれば会議で検討したり、市場調査をしたりする必要もないわけや。事実、ゲームソフトで370万本売って超ベストセラーになった「スーパーマリオブラザーズ」など、100人中90人までがおもしろいと評価していたよ。

娯楽というものは、独創性を持たないで、人のやったことをやっていたってしかたがないんや。独創性を発揮して、それが認められるような商品でなかったら新しい市場は成立しない。新薬の開発のように、何かを深く掘り下げて、その技術の上に立って戦略を考えるというのとは根本的には違うんです。

だから、今までこんな遊びがあった、これを改良、改善すればなんとか商売になるのでは……という発想では絶対うまくいかん。だからこそ、他社の類似品は出さんというのが、任天堂のモットーなんです。


メルマガが本になりました!新刊のご紹介 

cc20201202-s1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社 刊)
致知出版社の「人間力メルマガ」』が一冊の本になりました。
日本が誇る超一流の方々の名言集、好評発売中!

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米国の実験で判明。八つ当たりしてもストレスは減らないという事実

新型コロナの感染拡大等もあり、日々生活しているだけでも蓄積してゆくストレス。そんなストレス解消と称して、「物に当たる」という手段を取る方も見受けられますが、果たしてそれは有効な手段なのでしょうか。今回の無料メルマガ『セクシー心理学! ★ 相手の心を7秒でつかむ心理術』で現役精神科医のゆうきゆうさんが、とある実験結果を引きつつ検証しています。

ストレスを消す魔法の行動とは!?

こんにちは、ゆうきゆうです。

早速ですが、心理テストです。

あなたはイライラしたときや悲しかったとき、どちらの行動をとりますか?

A:怒りを発散するための行動をする(クッションを叩いたり、何かを投げたり、壊したりするなど)
B:何もしない

アメリカの心理学者 ブッシュマンは、次のような実験をしました。

まず、被験者の学生たちを怒らせ、ストレスを与えました。

その方法がなかなかすごいのですが、まず彼らに自由に文章を書かせ「君の文章はつまらないね」とわざと評価したそうです。結構ヒドい実験だと思うんですけども。

このようにストレスを与えた上で、学生たちを2グループに分け、Aグループは、パンチングマシーンを殴らせることによって怒りを発散させようとしました。一方Bグループには、何もさせませんでした。さてこのとき、どちらの方がストレスが減ったでしょうか?

どちらの方がストレスが減ったでしょうか?

一見、パンチングマシーンを殴らせた方がストレスが減るように思えるのですが、実はAとBに大差はなく、それどころか物に当たったAで、かえって怒りが増していた人もいた、という結果も出たのです。

このように、何かに当たったり壊したりするという行為は、心を安らげるかと思いきや、実はその逆なのです!

例えば、ゲーム中に全然うまくいかず「あーもう!」とゲームコントローラーを投げたりすることもあると思います。でもこれでスッキリする人ってなかなかいないでしょう。逆にコントローラーが壊れてさらにイライラしてしまったり、なんてこともあるくらいです。

すなわち「八つ当たりは意味がない」のです。

例えばドラえもんでも、スネ夫がジャイアンにいじめられてイライラした結果、八つ当たりでのび太をいじめる、という展開がよくあると思います。でも、スネ夫にとってみれば他の人をいじめたとしてもジャイアンにいじめられて生まれたストレスは変わりません。

これは自分たちの日常でも言えることです。例えばネット上でも、全然知らない人へつまらないリプライをして、攻撃する人がいますね。その人たちは、おそらく日常生活でストレスを感じているのでしょう。

そして、ストレス発散のためにネットで人に当たろうとしているのです。しかし、今回の法則で考えますと、誰かを攻撃したところでその人のストレスは発散されず、結局またイライラするだけです。

石原さとみの夫が創価学会に入信?年収5000万円でも高すぎる結婚の代償

今年10月に一般男性との電撃結婚を発表したものの、いまだ入籍が未定となっている女優の石原さとみ(34)。候補日のひとつと言われていた12月24日の誕生日を迎えたが、今のところ入籍したという発表はない(24日11時現在)。一方、お相手の男性がついに創価学会に入信したという報道があり、いよいよ結婚に向けて動き出したのではとの見方が強まってきた。

石原さとみの夫が創価学会に入信か

石原さとみの夫となる男性の創価学会入信を報じたのはデイリー新潮。記事によると、もともと男性は非信者だったが、石原と結婚するため創価学会に入ることを決めたという。

石原のハートを射止めた男性は、石原より1つ年下の33歳で、「東大卒」「年収5000万円超」の外資系金融機関に勤めるエリートビジネスマン。幼少の頃から海外で生活していたため、宗教に対するアレルギーがあまりないとされている。

【関連】吉岡里帆が真冬に“丸出し”透けバスト披露「もう脱ぐしかない」芸能界引退の瀬戸際?

石原は高校まで創価学会が関連する学校に通うほど熱心な信者で、父は創価学会の本部に勤める職員。

今年5月に密かに設立した個人事務所「株式会社SK」も、創価学会と石原自身のダブルネーミングではないかとささやかれている。

お相手となる男性が入信したとすれば、これで準備はすべて整った。これから2人は入籍に向けて加速していくとみられる。

創価学会を大切にしている石原だけに、入籍日も創価学会の記念日に合わせるのではないかという見方が強い。

【関連】石原さとみ“結婚こじらせ”は創価学会が原因?いまだ入籍日が未定の謎

創価学会にまつわる次の大きな関連行事は年が明けた1月2日。これは池田大作名誉会長の誕生日にあたり、学会員にはとても大切な日。石原が入籍日として選ぶ可能性は十分にありそうだ。

Twitterの反応

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

iamge by : 石原さとみ ホリプロ 公式サイト

優秀なのにプライドが高く言うことを聞かない部下をうまく使う方法

仕事で部下を持つ上司であれば、できる人材ほど扱いづらい、という悩みを一度でも抱えたことのある人は多いのではないでしょうか。仕事ができる優秀な部下ほどプライドが高く、上司の言うことを聞いてくれないものですが、何かうまく解決する方法はないのでしょうか。今回のメルマガ『金田博之の「出世したサラリーマンが絶対やらなかったこと」』では外資系IT企業の日本法人代表をつとめる金田博之さんが、そんな扱いづらいけど優秀な部下をうまく使う方法について、実体験を元にした具体例をあげながら伝授しています。

 

言うことを聞かない部下を動かす方法。信頼される上司のマネジメント術

課題背景

昨今、テクノロジーの進歩によって私たちの仕事のありかたは大きく変わろうとしています。

大手の量販店ではセルフレジが導入されるなど、機械化が進んでおり、人間の仕事がどんどん減っていることは普段の生活からも感じることでしょう。

そんな中でも、できる人材・優秀な人材というのは常に求められています。

変化する時代だからこそ、機械にはできない変化への柔軟さや、より高いパフォーマンスを追い求め自ら変化していく姿勢が必要だからです。

しかしながら、そのような優秀な人材ほどプライドが高く、上位の管理者の指示であっても素直に聞いてくれない場面が増えてきます。

仕事はできるが気難しく、扱いにくい部下に対して、上司はどのように接するのがいいのでしょうか?

出世したサラリーマンはここが違う!

【出世するサラリーマンが絶対やらないこと】自分の権威・正当性をぶつける

【出世するサラリーマンは】部下の立場を尊重し、プライドをうまくくすぐる

プライドの高い部下と、下手に出れない上司

これは前職の会社で大手メーカーとの契約がかかった重要なプロジェクトで起きた話です。

プロジェクトメンバーのY君は若手ながら非常に成績優秀で、その実力に期待されて先方と直接やりとりをする窓口係に抜擢されました。

しかし、いざプロジェクトが始まってからY君から具体的な進捗が上がらないまま時間が過ぎ、どうやらメールで少しやり取りした程度でほとんど進んでいない様子。

プロジェクトを任されていた上司(私が当時事業部長だったので、その部下で部長クラス)が少し急かすように、顧客のアポを取るように指示したところ、「もう動いてます」との返事はあるが、それから数日経ってもまだアポが取れていなかったのです。

Y君の動きの遅さに焦りを感じた上司はなんとか強引に急かそうと自らアポを取ろうとしたり、そのプロジェクト会議にも同席しようとしますが、どうもY君は「自分のペースでやりたい」「あまり仕事に干渉しないでほしい」といった様子で快く思っていませんでした。

結果、2人の間にはピリピリした空気が走り、これでは他のメンバーにも悪影響です。

優秀であるがゆえの、プライドの高い典型例とも言えるY君と、責任感が強いがゆえに部下にも強引な態度を示す上司。

このように、プライドが高い人間というのは非常に扱いにくく感じる人は多いと思います。

そして上司も立場があるので、あまり下手に出すぎるのもよくありません。

このジレンマを解決するにはまず、上司の方が部下へと歩み寄り、 部下の能力を評価して尊重してあげる ことが大切だと考えています。

錯乱の菅政権。コロナ「変異種」蔓延も検査なし入国を進める愚行

イギリスで発見された従来の1.7倍もの感染力を持つという新型コロナウイルスの変異種に、世界が警戒を強めています。既にアメリカにも到達されているとも言われる中、菅政権は「我が国での確認はない」としていますが、どこまで信用できるのでしょうか。今回のメルマガ『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、感染者がゼロという根拠になど到底なりえない日本のPCR検査数の少なさを指摘。さらに各国が入国規制を強化する現状にあって、日本だけが規制緩和を続けている事実を批判しています。

変異種と奇行種

おめでたい「第100号」、今年最後の通常版なので、できれば楽しい話題を取り上げたかったのですが、ワクチン接種を始めたばかりのイギリスで新型コロナウイルスの変異種が検出され、EUに広まり始めてしまいました。しばらく前に、デンマークで毛皮用に飼育されていたミンクに新型コロナが広まり、1,700万匹が殺処分になったというニュースを取り上げた時、ミンクの中には変異種に感染した固体もいて、それが人間にも感染したということも紹介しました。

【関連】つぶらな瞳の皮をなぜ剥ぐのか?ミンク1700万匹殺処分が問う人間の幸福

この変異種というのは「突然変異種」のことで、ウイルスが増殖する時には、そのウイルスの設計図であるDNAをそっくりコピーして増えて行くのですが、中にはDNAの一部が正しくコピーされず、部分的に別の特性を持った個体が生まれてしまう、というものです。動物や植物でも突然変異は起こりますが、ウイルスの場合は突然変異が頻繁に起こるため、もの凄い種類の変異種が発生します。

今回の新型コロナウイルスの場合は、これまでの約1年間で、確認されただけでも1万2,000種を超える変異種が見つかっています。しかし、その大半は、元のウイルスより感染力が低かったり毒性が低かったりする「劣化バージョン」なので、必要以上に恐がらなくても良いものでした。でも、今回イギリスで検出されされた「B.1.1.7」という変異種は、それまでのものより感染力が1.7倍も高いと報告されています。

現時点では、感染力が高くなったこと以外の変化は報告されていませんが、イギリスのゲノム研究センター「ウェルカム・トラスト・サンガー研究所」のジェフリー・バレット博士によると「B.1.1.7」には23の変異が確認されており、このうち17はウイルスの特性に変化を与える可能性があるそうです。もしかすると今後、感染力の他にも人間にとって厄介な変化が見つかるかもしれません。バレット博士も「ウイルスの変異が人間の細胞内の浸透力を強くさせる可能性がある」と述べています。

今のところ「これまでのワクチンが有効」「重症化率は変わらない」と言われていますが、まだ治験が少ないので絶対とは言い切れません。それに、仮に感染力しか変化がなかったとしても、感染力が1.7倍なら、単純計算で感染者数も1.7倍になり、重症者数も死亡者数も1.7倍になります。これだけでも、十分に脅威的です。

そのため、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、スウェーデン、アイルランドなどのEU各国は、速攻でイギリスからの人の入国や飛行機、フェリーの乗り入れを規制しました。また、中東諸国もイギリスやEU諸国からの飛行機の乗り入れを規制しました。しかし、イギリスで検出された変異種は、日本時間20日の時点で、オランダ、デンマーク、イタリア、オーストラリア、南アフリカなどで確認されており、すでに世界中に広まりつつあります。

「コロナ疑い」隠し米航空機に搭乗の客死亡。日本も対岸の火事ではない

アメリカのユナイテッド航空機内で倒れ搬送先の病院で死亡した乗客が、新型コロナと思しき症状を隠して搭乗していた疑いが報じられ、世界に衝撃を与えています。このような「事件」を防ぐ手立てはないのでしょうか。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では著者で健康社会学者の河合薫さんが、件の死亡男性も捉われていた可能性のある「認知バイアス」の危険性を訴えるとともに、IATA(国際航空運送協会)の調査で改めて明らかになったマスクの新型コロナ予防効果を紹介しています。

プロフィール:河合薫(かわい・かおる)
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

飛行機でコロナは感染するのか?

コロナコロナの一年となりましたが、2020最後の裏返しメガネも「コロナ」に関する“事件”を取り上げます。

今月14日、米ユナイテッド航空のオーランド発ロサンゼルス行きの機内で乗客の男性が倒れ、ニューオリンズに緊急着陸しました。男性は救急搬送された病院で亡くなりましたが、男性の妻が救急隊員に「夫は味覚や嗅覚の喪失など新型ウイルス感染に関連する症状があった。高血圧や呼吸器関連の基礎疾患がある」と話していたことがわかりました。

同航空会社では搭乗前に検温を実施。乗客にはコロナ感染症状に関するチェックリストも行なっていましたが、男性は「新型ウイルス感染の診断を受けていない」「新型ウイルス感染に関連する症状はない」と記入していたそうです。

…なんとも。年末年始を控えて、対岸の火事とはいえない“事件”です。

新型コロナは発症前または無症状の感染者でも、他者に感染させる可能性があるところが厄介なところですが、「コロナかも…」とおぼしき症状がでていても、「まさか自分が…大丈夫だ!」と思ってしまいがちです。

いわゆる「認知バイアス」です。

しかし、現在のように市中感染が広がっている状況だと、自分が「感染させる側」になっている可能性も極めて高いので、十分気をつけなければなりません。

特に外出先で検温されると、それだけで「何か対策をしてる」と安心してしまいがちです。平熱より低かったりすると、ちょっとだけ胸を張りたくなるという摩訶不思議も。検温は気休めに過ぎないのに、「私は感染してないお墨付きをもらえた!」などと偽りの安心感を持ってしまうのです。

だいたい高熱がある人は出歩いてないし、前述したとおり発症前の方が感染力が高かったりするわけで。医療関係者の間では、無症状感染者が感染を広げる現象を「新型コロナ感染対策のアキレス腱」と呼んでいるほどです。