「サンタはいない」なんて言わないよ絶対。夢を壊さないサンタ卒業法

子供たちの夢を壊さないまま、サンタさんとさよならしてもらういい方法はないものか…。そんなふうに考えているパパ・ママに読んでいただきたいのが、無料メルマガ『毎朝の習慣!自分道~Making The Road~』で紹介されている、あるお子さんがサンタさんから卒業したエピソード。とっても素敵ですよ。

サンタさんからの卒業

もう世間は年末に入ってクリスマスムードも全開になっていますね。

我が家でもクリスマスに向けてサンタさんに何をお願いしようかと子どもたちが色めきだっています。特に小学校3年生の長男のお願いがどんどんエスカレートしていってますね。

ありがたいことに彼の中で、まだサンタクロースは実在しているので夢は壊さないようにしたいな…、なんて思っています。

でも、いつかは卒業してもらわなきゃいけないんですよね。

ある友人からこんな話を聞いたことがあります。

彼のお子さんもサンタクロースをずっと信じていたようでした。10歳になったときに、いよいよ卒業してもらおうと、ある行動を起こしたそうです。

それは…、サンタクロースからの手紙です。詳しい内容は忘れてしまいましたが、このようなことを書いて枕元に置いたそうです。

「○○ちゃんへ

 

あなたも大きくなって10さいになりましたね。サンタさんもあなたの成長がとても嬉しいです。

 

突然ですが、サンタさんからのプレゼントは今年で最後になります。
それは、○○ちゃんよりもっと小さい子ども達にプレゼントを配って回らないといけないからです。

 

どうか、これからもしっかりとお勉強して優しく素敵なお姉さんになってくださいね」

この手紙を受け取って、自分が今までサンタさんからプレゼントをもらって嬉しかった気持ちをもっと小さい子ども達に順番を譲るという素晴らしい経験をしたそうです。

そして、素直な気持ちで「今までありがとう」とサンタさんから卒業できたそうです。

この話は数年前に聞いたんですが、とっても素敵だったので、よく覚えています。そんな素敵な卒業ができるといいですね。

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実証済み!好きな相手と行くだけで結婚率がグッとアップする場所

ブライダルフェアと聞くと、婚約したカップルが式場やドレスを下見しにいく場所というイメージがありますが、メルマガ『マーチン先生の恋愛教室 /180°前向きになれる恋愛術』の著者である恋愛相談師・マーチンさんは、迷いのある2人が行くことで、結婚があっさり決まったりすると言います。思わず納得してしまうブライダルフェアデートの意外な「効果」とは?

ブライダルフェア作戦、成功の理由

先月、リアル恋愛教室の生徒さんから、

交際中の彼とブライダルフェアに行き、その場で式場の予約ができました!

というご報告が届きました。

それまでに「結婚しよう!」という明確な約束があったわけではなく、事実上「その場で婚約が決まった」のです。そして、こういう事例が今回で2例目となりました。

2例目ですよ!?

……ということは、「他の人もマネしたら、決まる可能性があるのでは?」と考えても良さそうです。そこで、今回は成功事例を踏まえて、

「そもそも、ブライダルフェアって何なの?」
「どうして、その場で事実上の婚約まで至ったの?」

という点を見ていきたいと思います。では、早速参りましょう!

そもそも、ブライダルフェアって何なの? 

はい、特に男性諸君はあまりご存じないのでは……と思います。言葉通りのイメージで良いと思うのですが、平たく言えば「結婚式の説明会」です。

  • 実際の挙式とは、どんな感じで進んで行くのか。
  • それに至るスケジュール感は、どんな感じなのか。
  • 費用はどれくらいかかるのか。
  • 実際の食事は、どんなものが選べるのか。
  • ドレスなどの衣装は、どんなものがあるのか。

こういった結婚式に共通する内容。そして、

  • 足を運ぶ結婚式場ならではのサービスや特徴を、実際に見ることができる。

と思ったら良いでしょう。

また、式場の人もお客さんが欲しいですので「その場で予約したら○○が無料!」「費用10%OFF!」などの割引があったりします。これ、安っぽいお話に見えるかもしれませんが、これも「その場で婚約が決まる」要素の1つに、間違いないと思いますヨ!

例えば、次のようなページでブライダルフェアを見たり、申し込んだりできます。

フェアに行くと、無料でお料理やランチが食べられたり、衣装が試着できたり色々なサービスがありますよ。

あの頃とは違う感覚で読める。大人へ送る3冊のクリスマス絵本

もうすぐクリスマス。お外にでかけてイルミネーションを楽しむのもいいですが、あたたかいお家で絵本を読みつつ聖夜を感じるのも素敵な過ごし方かもしれません。無料メルマガ『大人のための絵本ガイド』では、クリスマスにオススメの絵本があらすじとともに紹介されています。

クリスマスにまつわる絵本3冊

クリスマス・シーズンですね。今回は、クリスマスにまつわる絵本を3冊ご紹介します。

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ぐりとぐらのおきゃくさま

(中川李枝子・作/山脇百合子・絵)

有名な「ぐりとぐら」シリーズ中の1冊です。

主人公のぐりとぐらは仲良しのノネズミ。冬が訪れ、彼らが住む野原が一面、雪で覆われてしまいました。

雪合戦をしていたぐりとぐらが、雪野原で「おかしな あな」を見つけました。地面に大きな穴があって、それがずっと先の方まで続いているのです。長靴の足跡のようです。

2人は足跡の主を見つけるために、穴をたどっていくことにしました。やがて、一軒の家にたどり着きました。そこのドアの前で穴は消えています。「なんだか みたことのある ばしょ」です。それもそのはず、その家はぐりとぐらの住まいでした。

ドアを開けると、大きな長靴があります。壁には赤いオーバーや赤い帽子がかかっています。2人が不思議に思っていると、今度はカステラを焼く匂いが漂ってきました……。

 

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サンタおじさんのいねむり

(ルイーズ = ファチオ・原作/前田三恵子・文/柿本幸造・絵)

柿本幸造さんのかわいい挿絵が楽しめる絵本です。ストーリーも、ほのぼのとしています。

ある年のクリスマス・イブ。サンタがプレゼントを配りに出かけようとしています。サンタの奥さんがサンドイッチとコーヒーを渡しながら、町に着くまで食べないようにとサンタに言いました。「おなかが いっぱいに なると ねむくなって」しまうからです。

サンタは、トナカイにそりを引かせて町を目指しました。でも途中で、ひどく眠くなってしまいます。クリスマスの準備で忙しくて疲れていたのです。サンタは森の片すみで一休みすることにしました。

はじめは、眠気を払うためにコーヒーを飲むだけにしようと思っていました。でもサンタは、ついサンドイッチの箱を開けてしまい……。

 

mominoki

ちいさなもみのき

(マーガレット・ワイズ・ブラウン・作/バーバラ・クーニー・絵/かみじょうゆみこ・訳)

バーバラ・クーニーの素敵な挿絵が光る傑作です。クリスマスにちなんだ絵本らしく、挿絵の色は赤と緑が基調になっています。

森の外れに小さなモミの木が1本、立っていました。ほかのモミの木たちと離れて立っているので、寂しさを感じていました。冬のある日、あたり一面、雪で覆われたなかを男の人がやってきました。

男の人はシャベルで、小さなモミの木を傷つけないように掘りだすと、肩に担いで家に持って帰りました。家では、脚の悪い男の子が待っていました。外に出られない男の子のクリスマス・ツリーにしようと、お父さんは男の子の部屋に小さなモミの木を置きました。

春になると、モミの木は元の場所に戻されました。夏になり、秋になり、また冬になりました。その年のクリスマスの前にも、モミの木は男の子の部屋に連れていかれ、春になってから森の外れに戻されました。

ところが、です。その次のクリスマス・シーズンには、待てど暮らせど男の人は現れませんでした。雪の中でモミの木はひとりぼっちでした。でも、ある晩、「ずっと とおくから、いてついた のはらをこえて、クリスマスキャロルが きこえて」きて……。

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世界史に残る2015年。米中冷戦の幕開けに、日本はどう生き残る?

バブル崩壊から25年。これまでの日本は、長く暗いトンネルの中にいたかのような状態でした。アメリカの凋落、中国の台頭など、世界情勢でもさまざまな問題が起こっています。しかし、無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者である北野幸伯さんは、AIIB事件後、日本政府の対応が日米関係に光を与え、2015年に日本の未来は「希望」が見えるようになった、と語っています。その理由について、過去の世界情勢などを交えながらわかりやすく解説しています。

2015年、日本の未来に希望がもてるようになりました

前号では、2015年を振り返りました。

まだの方は、まず前号をご一読ください。

米国が「中国打倒」を決意した2015年。これから世界はどう変わるか?

「まとめ」として、次のように書きました。

2015年、

1.ウクライナ問題は事実上消滅した。

2.アメリカは、ロシアと和解しはじめた。

3.アメリカは、中東への関与を減らし始めた。

4.アメリカは、中国打倒を目指し始めた。

こんな感じでしょうか。

一言で、「2015年は、歴史的視点でみるとどんな年ですか?」と聞かれれば、私は、「アメリカが、中国打倒を決意した年である」と答えるでしょう。

世界は、こんな年だった。日本にとっては、どうなのでしょうか?

7年間の苦悩

今から11年前の04年秋、私は1冊目の著書「ボロボロになった覇権国家」を執筆していました。書きながらはっきりわかったのは、「アメリカの没落は近い」ということです。

05年1月にこの本が出版されたとき、「アメリカ没落」を本気で信じた人はいなかったと思います。しかし、わずか3年後の08年、それは起こってしまったのです。

08年、私は3冊目の本「隷属国家日本の岐路」を出版しました。この本は、08年9月4日に発売になりました。その11日後の9月15日、「リーマンショック」が起こり、世界は「100年に1度の大不況」に突入していきます。「タイミングがすごいですね」とほめられました。

ちなみにこの本の副題は、「今度は中国の天領になるのか?」です。

本全体は、「日本の改革」に関するもの。しかし、日本と世界の未来について重要な予測を書いていました。

1.アメリカは没落し、中国は浮上する

2.アメリカの没落は、日本に自立のチャンスを与える

3.しかし日本は自立を目指さず、中国への依存を深めるだろう

実際、この本が出た1年後、日本には親中民主党政権が誕生しました。鳩山政権最大の実力者・小沢さんは、「私は、人民解放軍の野戦軍司令官である!!!」と世界に宣言するほど、親中でした。

4.尖閣から日中対立が激化するであろう

事実、10年9月「尖閣中国漁船衝突事件」が起こり、日中関係は悪化。12年9月、日本政府が尖閣を国有化すると、両国関係は「戦後最悪」になってしまいます。

私は9年、10年、11年と本を出版しませんでした。そして、予想通りに起こってきた、

・アメリカ没落

・中国浮上

・親中政権の誕生

・日米関係の破壊

・尖閣問題と日中対立

などなどを、悲しみながら見ていました。

「安倍政権打倒」の最大の障壁が、民主党という情けない現実

安保法制、辺野古基地移設などについて反対デモが吹き荒れた2015年。安保反対デモにも出席したジャーナリストの高野孟さんはメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』で、「この勢を持ち、野党が結集すれば安倍政権打倒も可能だというのに、よりにもよって民主党がその最大の障害となってしまっている」と手厳しく批判しています。

安倍政権打倒の最大の障壁が民主党という情けなさ

今年1年間を政治面から振り返って、何と言っても最大の出来事は、国会周辺を中心に全国各地にまで広がった安保法制反対のデモであり、これは後々、1960年の「60年安保闘争」に匹敵する「15年安保闘争」として、歴史に刻まれることになるだろう。

その両方に(かつては高校2年生で、そして今は70歳を超えた高齢者として)参加した私の実感で言えば、今年の国会デモは、参加者の多さや機動隊・右翼との衝突の激しさなど「量」的な規模では60年を上回ってはいないが、シールズの諸君の「民主主義って何だ? これだ!」のコールや、憲法学者の「法案は違憲」という指摘に導かれて、民主主義とか立憲主義とかへの国民の理解が格段に深まったという意味での思想的な次元の「質」的な到達においては、60年を凌駕したのではないかと思う。

だから、60年には、樺美智子さんが亡くなって、その4日後に安保条約が自然成立、岸信介内閣の退陣によってアッという間に運動は収束に向かったが、今回はそうはならない。

1点豪華で十分。がんばらない「おせち料理」の作り方

主婦なら誰もが憂うつになるであろう、おせち料理作り。無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では、「重箱おせち」の歴史に関する知られざる豆知識と、肩の力が抜けてラク〜になれる「一点豪華主義おせち」を紹介しています。重箱も不要! 種類も少ない! なのに家族みんながニッコリしてしまうおせち料理を作るコツとは? この時期、必読です。

一点豪華主義

さて、本日は差し迫った料理のお話。そう、おせちです。

このメルマガで繰り返しお伝えしているように、私は自他共に認める「おせちテキトー派」です。いわゆる重箱おせちというヤツをお正月に出しません。

基本的に手作りせず、お正月にふさわしい豪華さのあるものを買い求め、あとは家族が好きなものを数品作ってオシマイ、というスタイルです。

というのも、おせちが実にイマイチな習慣だと思うからなんです。だって、

 ●年に一度しか作らない→上手に作れない

 ●少量多品種→作るのが大変

 ●味付けが濃い→食べ飽きる

そして、さらに重箱型おせち戦後デパートの仕掛けた強制流行(=_=)」という、歴史的必然も正統性も全くナイものだからです。そんなことのためにそれでなくても忙しい年末におせちなんか作っていられないのよ! てなワケですよ♪

日本女性はみんなマジメだから、つい「少しでも手作りで重箱に詰めて…」と考えがちですよね。まずはその考えを改めた方がいいです。重箱おせちたいしたイミはないんですから。

その代わりにオススメしたいのが「一点豪華主義おせち」です。おせちの最大の難関は、少量多品種だということです。しかもたまにしか作らないメニューなんです。

それなら、この難関の逆、すなわち一品だけにしてみるんです。いろいろ作るのは大変でも、一品なら頑張れると思いませんか。この場合の、一品は新年らしい豪華さや家族の好きなものから選んでみるのがいいと思うんです。

 ●鯛の刺身

 ●フグ鍋

 ●焼きカニ

 ●ローストチキン

 ●すき焼き

…ま、ご家庭ごとにお好みは違うでしょうが、みんなが「わぁ~、ごちそうだね!(☆▽☆)」と思わず叫んでしまうようなものがベストです。

これをメインに据えて、サブは盛り付けや飾り切りなどで華やかさを出すようにすればイイでしょう。ちなみに我が家は、

 ●まぐろの刺身

がマストなんです。お餅も大好きなので、お雑煮もガッツリ作ります。が、それくらいです。少量多品種はデパ地下にお任せです(笑)。食器はお正月にしか使わないものを用意し、特別感を出しますけどね。

おせちは、やり過ぎない。新年を言祝ぐにふさわしい豪華さと華やかさがあれば、少量多品種でなくても十分ですよ。

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新国立競技場の新デザイン案、海外はハディド案とどちらを評価したか

2020年東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場の新たなデザイン候補2案が、14日、日本スポーツ振興センター(JSC)のウェブサイトで公開された。どちらの案も、寺社など日本の伝統的な木造建築を想起させるかたちで木材を多用している。また、周辺の環境との調和を重視したデザインとなっている。廃案となったザハ・ハディド氏のデザインとは対照的な面が多いようだ。新デザイン案のアプローチについて、海外メディアでは賛否それぞれの意見が紹介されている。

「ハンバーガー」「重ねられたサラダ皿」「火の通っていない目玉焼き」

新国立競技場の事業主体であるJSCは、公募に応じた2つのグループの計画案を公開した。最終決定前の公開は極めて異例だ。応募者の名は明かさず「A案」「B案」としている。朝日新聞によると、両案とも日本らしさを打ち出し、周辺環境と調和する「杜(もり)のスタジアム」というコンセプトを掲げている。

A案では、屋根の大ひさしの下に、3層の軒ひさしが張り出している。それぞれの軒ひさしの上には植栽ユニットが並べられ、最上層には木を植えるスペースもある。横から見たイメージ図では緑が目立っている。周辺の緑との調和を志向したものである。また観客席を覆う屋根には木材と鉄骨を使用するが、下からは主に木材が目に入る設計になっている。「木と緑のスタジアム」というテーマがある。

B案は、白磁の器のようなスタンドと屋根を、外部に露出した72本の木柱が支えている。柱は一本木ではなく集成材の角柱で、高さが約19メートル、面幅が1.3~1.5メートルある。横からのイメージ図では、この列柱が大きな存在感を見せている。また、屋根が波打っていることも特徴である。

ガーディアン紙電子版の建築・デザインブログによると、ザハ・ハディド氏のデザインは、自転車用ヘルメットから「おまる」まで、あらゆるものになぞらえられていた。建築家の磯崎新氏は、修正後のデザインについて、「当初のダイナミズムがうせ、列島の水没を待つ亀のような鈍重な姿」と表現した。

それでは、2つの新案は、何になぞらえられているだろうか。ガーディアン紙は、A案は、誰かが食べ終わらないうちに片づけられて重ねられたサラダの皿に見える、としている。重なった皿の間からレタスのかけらがはみ出している、と見立てた。

B案については、上空からのイメージ図をもとに、十分火の通っていない目玉焼きに見える、とした。まっすぐでない白い屋根に、どろどろの卵白っぽい中央部がある、としている。

サウス・チャイナ・モーニング・ポスト紙(SCMP)はA案について、ハンバーガーを連想させるものだと評されている、と伝えた。

環境に溶け込むアプローチとしては理想的との評価

いきさつから言って当然だが、新提案とハディド氏の旧案を対比する記述が海外メディアで多く見られる。ガーディアン紙は、新デザインのどちらも、ハディド氏のデザインより周囲の環境に溶け込みやすいものだという点を強調している。

ハディド氏の未来的なデザインは、もし作られていたら、歴史ある神宮外苑でつやつや光る白い「ストーム・トルーパー」(映画『スター・ウォーズ』に登場する白い歩兵)のようにふんぞり返っていただろう、地域独特の建設の慣例を破り、東京に高価な持て余しものを残していただろう、と同紙は語る。

ハディド氏の目くるめくビジョンの後では、新デザイン2案は、少し安物に見えるかもしれない。しかしどちらも、ハディド氏のデザインより著しくスリムで安価だ。それにそれらは、神宮外苑の緑地の背景によりふさわしいものとなる、より軽量級で控えめなアプローチの模範のように見える、と同紙は語っている。設計者とされる人物の名前を挙げて、彼らは東京の背景を理解している、と語っている。

全般的に、同紙は、ハディド氏の旧案から新案への移行をプラスに評価しているようだ。木材を前面に出したデザインについても好意的に見ている。

木材を採用して、日本の伝統的な建築を想起させるという狙いは、海外メディアにも十分に伝わっているようだ。SCMPはB案の木柱について、伝統的な日本建築で使用されている柱を思い起こさせる、と語っている。テレグラフ紙は、新デザイン2案には、寺院のようなタッチが見受けられる、と語っている。A案について、天然素材と形態の面で、伝統的な寺院の設計のなごりがあると語っている。

未来志向ではなく伝統回帰を図ったことに不満を持つ人も

だが、新デザイン案のこうしたアプローチを評価せず、ハディド氏のデザインのほうが優れていたと見る人もいる。SCMPは、日本で20年近く建築家として活動しているイタリア系オーストラリア人のリカルド・トッサーニ氏のそうした見方を詳しく伝えている。

「ザハ・ハディド氏は言うなればひどい目に遭った。彼女のビジョンは日本の平凡なデザインに取って代わられた」「彼女は、あらゆる実用的な性質を備えた、非常に素晴らしいデザインを提案した――さらにいえば、そのデザインはこれらの妥協案よりはるかに優れている」と氏は語る。

氏の批判は主にデザインの見地からなされているもので、新案がいわば伝統回帰するものであることに不満を抱いている様子だ。「ザハ・ハディド氏が提案したデザインは、21世紀に属するもので、22世紀に突入していくものだったが、この2案は19世紀に逆戻りしつつある20世紀のものだ」と語っている。

ハディド氏のデザインは「非常に時間を超越し、わくわくさせ、ふさわしいものだと東京の建築家と住民が感じるような東京のあらゆる特質を捉えていた」と評価する一方、新案については、「政治家が日本固有のものだとみなすものについての、国家主義的な幼稚な見方に迎合している」とバッサリ切り捨てている。この批評には、氏の東京観が大きく影響していると思われる。

トッサーニ氏は、新案が木材を使用していることについても懐疑的だ。特にこれほど大規模な建築物での木材の使用は「ばかげている」と語っている。その理由は、木材を安全に保つことを確実にするために、コンスタントなメンテナンスが求められ、しかも大きな費用がかかるからだという。公開されたB案の企画書によると、木柱の太陽光、風雨による劣化や、カビの発生を防ぐため、5年ごとの保護塗装を計画しているようだ。

人はオリンピックスタジアムに何を期待するか

ガーディアン紙は、人々がオリンピックスタジアムに要求するものは多様であり、時に矛盾するものであることを語る。

人々はオリンピックスタジアムに、息をのむほどに特徴的であること、テレビを通して開会式で世界中の観客を魅了できるような国の誇りとなることを期待する。それでも人々は、スタジアムは可能なかぎり背景への影響が少なく、特価で建設されなければならないと主張する。これらが両立することはまれだ、と同紙は語る。

新デザイン案はハディド氏のデザインとは異なった方向を目指していると言えるだろう。朝日新聞は2案について、JSCが示した「周辺環境と調和し、我が国の気候、風土、伝統を現代的に表現する」という新競技場建設への考え方を反映していることを説明している。大野秀敏・東京大名誉教授は、毎日新聞で、「鳥瞰(ちょうかん)図を見て前より地味などの意見が出るかもしれないが、目線の高さで周囲の環境に溶け込んでいるかを議論していくべきだ」と語っている。

新国立競技場のデザインは年内に最終決定される。

(田所秀徳)

 

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4Kドローンが空撮。映画「海難1890」の軍艦遭難事故はこの海で起きた

前回、「日の出のダイヤモンド富士」という奇跡の瞬間映像を私達に見せてくれた4Kドローンくん。今回は、トルコが親日国となったきっかけとも言われるトルコ軍艦・エルトゥールル号の遭難現場・和歌山県樫野埼と、その事件を題材として制作された映画「海難1890」のロケ現場・和歌山県の海金剛の空撮ムービーを届けてくれました。

日土共同合作映画「海難1890」のロケ現場を4Kドローンで空撮!

去る12月5日、日本とトルコの共同合作映画である「海難1890」という映画が封切られました。この映画は、125年前に日本和歌山県沖で起きたトルコ軍艦「エルトゥールル号海難事故」と、イラン・イラク戦争の時に起きたテヘランでのトルコ人在留邦人救出事件の2つの事件を描いた作品です。今回、第1の事件「エルトゥールル号海難事故」のロケ地である和歌山県串本町の海金剛と、海難現場である樫野埼を4Kドローンで空撮しました。まずは景勝地としても有名な海金剛の4K空撮映像から御覧ください。

● 串本の海金剛

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昔から親日国で有名なトルコですが、どうして親日国なったのか、その理由がこの映画で描かれています。1890年、トルコ軍艦「エルトゥールル号」が台風に遭遇し、親善で日本に訪れていたトルコ人、乗員656名のうち、なんと587名の命が奪われるという痛ましい海難事故が発生しました。

次の映像に事故現場の岩礁「船強羅」が映っています。冒頭の部分がそれです。たびたび船が座礁する、海の難所として有名な場所だったそうです。エルトゥールル号の海難事故現場の4K空撮映像、御覧ください。

● 樫野埼 エルトゥールル号の海難事故

強風に煽られたエルトゥールル号はこの海域で座礁し、機関室が浸水。その後水蒸気爆発を起こし、船体は引き裂かれました。かろうじて岸に泳ぎ着いた10名ほどの船員が、助けを求め目指したのは「樫野埼灯台」の灯りだったそうです。

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当時灯台に宿直していた灯台守りは言葉も通じない血だらけの外国人たちに仰天し、すぐに上官に報告。一方、爆発音を聞きつけた地元の漁民たちは、惨状を目の当たりにし、生存者の救助活動を開始。現場は断崖絶壁。漁民たちは高さ40mもの崖を降り、生存者と自分とを縄でくくり付け、崖の上から引き上げるという、現代の消防隊員顔負けの危険な救助活動を行ったという記録が残っています。

生存者は69名。当時の串本町はその日食べるのも困るような貧しい漁村だったそうですが、地元の方々の手厚い救助と看護は同じ日本人である自分が聞いてもグッときます。映画にも詳しく描かれていますが、村人総出の救助活動、低体温症になった船員の身体を我が身で温め、わずかな蓄えである食べ物を彼らに与えるなど…。事故後は犠牲者の遺体を樫野崎の丘に埋葬し、遺品を洗いきよめてトルコ本国に送る手配をしたそうです。最終的に生存者69名は日本の軍艦2隻でトルコ本国に無事帰還を果たしました。

現在、樫野埼の丘にはこの海難の慰霊碑が立っていて、定期的に慰霊祭が行われています。日本ではあまり知られていないこの話、実はトルコでは有名で、125年経った今でも教科書に載っているそうです。

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今回訪れた和歌山県串本町の事故現場は、痛ましい事故現場でありながら、日土の友好の歴史を感じられる場所でもありました。樫野埼にはトルコ記念館という建物があり、この海難事故についての展示がされていますので、樫野埼を訪れたらぜひ入館してみてください。

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映画では、もう1つの事件であるトルコ人によるテヘラン在留邦人救出事件に関しても描かれています。今から30年前の1985年、イラン・イラク戦争が勃発しました。爆撃が始まったテヘランには数百人の在留邦人が帰国することができずにピンチに立たされていました。日本からの救援機が来ない中、絶体絶命の日本人215名を助けたのはトルコの人々でした。トルコ政府は日本人のためにトルコ航空機の増便を決め、飛行機で脱出予定だったトルコ国民は、自分たちが乗るはずだった席を日本人に譲り、飛行機に搭乗させてくれました。この2つ目の事件も「エルトゥールル号海難事故」と同じく、日本ではあまり知られていないのではないでしょうか。そしてこれがトルコ人の「恩返し」だった、ということも…。ご興味のある方は(いや、日本人だったら知っておいたほうがいいかも!)ぜひ映画を御覧になってください。

「海難1890」公式サイト

取材・文/クレセントエルデザイン

【4コマ漫画】日本のウォシュレットにメロメロになる外国人の反応

日本人にはあって当たり前、あるいは必要不可欠になっているウォシュレット。しかし、海外にはほとんど普及しておらず、初めて使った外国人は超びっくりするようです。NY在住のミサコロックスさんは、メルマガ『ミサコロックスの輝くLIFEのススメfrom NY!』で、外国人によるウォシュレット初体験のリアクションを4コママンガで紹介。海外の赤裸々な「お尻事情」についても教えてくれています。

woshu

今回は、NYいや海外に住んでいる日本人全員が一番ほしい物を描きました! 切実よ~。

日本の両親が、NYに遊びに来た時(ちなみにうちの両親、NYに全く興味なくラスベガスとマカオが大好きなおっちゃんとおばちゃん。娘をわざわざラスベガスに呼びつけるほどカジノ好き)奮発して高いホテルに泊まったんだよね。それでも、トイレにウォシュレットは無く散々文句を言っていたよ。もうね、お尻がシャワーに慣れてるらしく、トイレットペーパーじゃ痛くて無理らしい。お尻が甘やかされてる(笑)。

NYのホテルやオシャレなレストランに行っても、ウォシュレットなんて置いてないの。だから、アメリカ人の殆どがウォシュレットが何なのか知るわけも無い。そんな時、クリリンのファミリーがNYに遊びに来て、ホテルの手違いで部屋をアップグレードしてもらったことがあったの。そしたら、何と日本のウォシュレットが付いててビックリ!

こりゃあ、もうクリリンに試させたいと早速座らせスタート! が、雄たけびが凄かった(汗)初めての人間にはかなり衝撃で、逆に痛いってもだえてたの。だけど、こんなエコで無駄のないトイレに結局家族全員が感動

けどさ帰ってからが地獄。だってブルックリンの自宅にはあるわけないし・・・クリリンはトイレに行く度に、“何でアメリカにお尻シャワー(ウォシュレットがないんだー!”って言ってる。毛むくじゃらの外国人にウォシュレットは最適だよね。日本に遊びに行くと、クリリンは用も無いのにモールでもトイレに座って堪能するらしいから。それほど、日本の発明の鏡でもあるウォシュレットに中毒なのさ。あー、いつかアメリカでも普及してほしい!!!

大切なことから逃げ回る「回避」という生き方の良し悪し

不快なものや危険なものを避けることを「回避」と言います。私たちにとって回避は自然なことであり、生きるために必要なスキルのひとつと言えるでしょう。しかし、この方法ばかり使ってしまうと、問題が生じることもあります。ここでは、その良し悪しを確認してみたいと思います。

回避は重要な選択肢のひとつ

一般的に使われる「回避」や「逃避」といった言葉には、あまりポジティブなニュアンスは含まれていないようです。精神医学用語にも「回避性パーソナリティ障害」という診断名があるくらいですから。

しかし、時には逃げるという発想も大切です。刃物を振り回された時に、それに立ち向かっていける人もいるかもしれませんが、そんな人ばかりではありません。その時、「回避」は重要な選択となります。むしろ、その場で硬直して何もできない人が、いちばん危ないという見方もできます。

回避の現れ方は性格による

とはいえ、何を危険と感じるかは、人によって大きく違います。臨床心理士としての体験からしても、この「回避」は、性格によって現れ方がずいぶんと違うように感じます。例えば、こんな例を考えてみましょう。

Aさんはイケイケタイプで、自分が引く(回避する)なんてありえない、という人です。ただし、我が道を行くという態度が過ぎたことで過去に人を傷つけたことがあり、そのことで自身も傷ついた経験を持っています。以来、強気ながらも周囲に配慮することをかなり意識するようになりました。

Bさんは慎重派で、何ごともまずは様子見をして、安全そうであれば一歩ずつ歩を進めるというタイプ。それゆえに、「自分は逃げている(回避している)のか?」などと自問することも多かったようです。後に、一歩引いたスタンスばかりではなく、時には踏み出すこともできるようになりました。

AさんとBさんはかなりタイプが異なりますが、どちらが良いということはありません。どちらにも良い面があり、また改善すべきと思われる面があります。大切なのは、自分がどういう「回避」の傾向を持っているかを理解し、自分が改善すべきだと思ったことに取り組むことです。

回避することが必要な場面

もうひとつ、「回避」が大切な場面があります。傷ついた時です。傷ついた時は、後ろに下がり、傷が癒される時間を持つことが必要です。肉体が傷ついた時と同じで、傷が癒えていないのに無理をしたら、傷口が開いてかえって回復が遅れるということにもなりかねません。

傷ついた状況から早く抜け出したい気持ちはわかりますが、どんな傷も治癒までにはある程度の時間が必要です。しばらくは安静にし、傷を悪化させかねないものごとは回避して構いません。傷口がふさがってから、少しずつ大丈夫であることを確認しながら、再び以前と同じように行動すればいいのです。

回避をしないことで得られるもの

人から誤解される(=傷つく)ことを恐れるあまり、社会参加ができない。あるいは、「回避」することで頭がいっぱいになってしまい、身動きがとれなくなる。「回避」は、そうしたさまざまな問題を生み出します。

誤解されることや批判されることは残念なことですが、社会生活を送る以上、ある程度は仕方のないことかもしれません。不安にならないようにチャレンジをしない(回避する)のではなく、チャレンジをして何か新しい気づきを得ることを考えてみてはどうでしょうか。それによって多少のダメージを負っても、それはきちんと癒しつつ、少しずつ先に進めればと思います。

<執筆>
玉井 仁(たまい・ひとし)

東京メンタルヘルス・カウンセリングセンター カウンセリング部長。臨床心理士、精神保健福祉士、上級プロフェッショナル心理カウンセラー。著書に『著書:わかりやすい認知療法』(翻訳)など