「一日」を「ついたち」と読むのはなぜ? 面白い日本語の変化

月の初めの「一日」は「ついたち」。当たり前に使っていますが、なぜ「ついたち」と読むのかご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、著者の須田將昭さんがその理由とともに、他にも数多ある「日本語の不思議な音の変化」を紹介しています。

つれづれなるままに

「二日(ふつか)」、「三日(みっか)」、「四日(よっか)と、「十日」までは「和語読み+日)」のルールが当てはまるのに、「一日」だけは「ついたち」と読むのはなぜだろう?

これは昔の暦に関係します。今は太陽暦ですが、明治以前は太陰暦、つまり月の満ち欠けを基準にした暦でした。一日は、これから月が満ちていく、つまり「新たな月の出発」という意味で「月立ちつきたち)」と言われ、やがて「き」が「い」に変化したものと考えられています。

「き」が「い」になるのは,他にも

  • 埼玉:さきたま→さいたま
  • 衝立て:つきたて→ついたて

という例が挙げられます。

音の変化というのは面白いもので、「ki」が「i」になるように子音が落ちるものもあれば、母音が変わるものもあります。

例えば…「上司の命令にそむく」という時の「そむく」。「叛く」という難しい字ではなく「背く」と書くこともできます。「背(せ)」という字を使っていますが…そう、「そむく」はもともとは「背を向ける」、「向く」なのです。「se」の「e」の音が「o」に変わったのです。

なぜロシア地下鉄テロは起きたのか。現地在住邦人が内情レポート

世界各国で連日のように発生しているテロ事件。つい先日も、ロシアのサンクトペテルブルクで地下鉄爆破テロが起こり、14名の尊い命が奪われました。このような卑劣な犯行を、「宗教的な問題」ということで片付けて良いものなのでしょうか。無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者・北野幸伯さんは、ロシアで目の当たりにした差別を例に挙げながら、「移民たちの怒り」とテロの関係について論じています。

テロはなぜ起こる?

皆さんご存知と思いますが、ロシア・サンクトペテルブルグの地下鉄で4日テロが起こり、14人が亡くなりました。犯人は、中央アジア・キルギス生まれのウズベキスタン人、アクバルジョン・ジャリロフだそうです。イスラム国ISとの関係が指摘されています。

この事件を深堀りはしません。「なぜテロは起こるのか?」について考えます。日本も「他人事」ではないからです。

テロの動機は、差別への怒り

ニューズウィーク日本語版4月5日から引用します。

容疑者ジャリロフはキルギス生まれのウズベク人。民族衝突で家を追われてロシアに移り、サンクトペテルブルクの寿司バーで働いていた。ジャリロフのようにロシアで働く中央アジア出身者は、ISISなどの過激派グループにとって格好のリクルートの場だ。

ロシアでは現在、何十万人もの中央アジア人が暮らしている。職を求めて移住してきた人々だ。彼らの多くは、建設現場など、低賃金で劣悪な条件の労働環境で働いている。

ジャリロフがなぜ自爆テロを行ったのかはまだわからないが、出稼ぎ労働や経済的な極限状態が中央アジア人の過激化の大きな原因になっているのは確かだ。

私はこの文を読んで、「そのとおりだ!」と思いました。実際、私が一歩家から外に出れば、道路の清掃をしている人、雪かきをしている人、工事現場で働いている人などは、中央アジア系の人ばかりです。

私は(同じアジア系の)日本人ですから、近所の中央アジア人と普通に話せます。ほとんどの人は、いい人です。しかし、ニューズウィークで書かれているような理由で、「怒りを胸に秘めている人たちも、やはりいるのです。

不登校問題が日常になった今「教育現場」はどうなっているのか?

Amazonでも話題となった『不登校は99パーセント解決する』(リーブル出版)の著者であり、メルマガ『コンプリメントトレーニング』も発行する、スクールカウンセラーでキッズカウンセリング寺子屋教室代表の森田直樹さんが、ついに「まぐまぐ発行者スペシャルインタビュー(まぐスペ)」に登場。MAG2 NEWSでは今回、そのインタビューの一部をご紹介いたします。新学期が始まるいまの季節、お子様やお孫さんの不登校が今から心配な親御さんは必見の内容です。

動画で学ぶ不登校解決への実践ガイド

 

不登校児の救世主、コンプリメントトレーニングとは?

まぐまぐ:森田先生からご覧になって、不登校が日常のものとなっている現在の教育現場にはどのような問題があるのでしょうか。

森田直樹以下、森田:)「私が短大に異動を決意したのは、ゆとり教育から学力にシフトした頃です。学力テストも実施され始めました。明らかに学校が変わりました。教師や管理職にも評価がはじまりました。問題のあるクラスを担任すると効果が見られないので評価が悪くなるのです。担任も1年間となりました。2年持つと成果が見られないと評価が悪くなるのです。私が教諭時代は担任を2、3年していましたこのくらいの期間担任しないと子どもたちは育たないのです。授業研究にも熱心に取り組みました。管理職から授業をしっかりと鍛えられたのです。

ところが今の学校は楽しくないのです。昔の学校を知っている私は、学校での教師と子どもとの関係が希薄になったと感じます。運動場で子どもと遊んでいる教師の姿も見ません学校行事も減りました。楽しい学校生活の質の低下です。先生の授業力も落ちました。校長が校内を回り授業の指導ができないのです。管理職に授業の指導力がないのです。これらが相まって薄味の学校になっているように思います。学力在りきですが、そこに子どもはいないのです。学力テストが悪ければ親に指導しなさいと丸投げしているのが現状です。勉強ができなければ教えて学力をつけようとする先生がいない、親に責任転嫁しているのです。そのような学校を見てきました。

学力にシフトした時、何が学力なのかは議論がありますが、10年後には不登校は増え、子どもの問題行動も増えると思ったものです。不登校や「いじめ」の現状を見ると、まさにそのとおりになっていると思います。
ですから、学校に期待しても不登校は再登校しません親の力で再登校させないといけないのです。ただ、この親の力が育っていないのです。子育てとは何か、それが分からないのです。子育てとはどのようなことかを親に教えその力を育ててあげなければならないのです。それが新刊に書いてありますし、それがコンプリメントトレーニングなのです」。

【神奈川・上大井】ラーメン官僚が「好みの味」と明かす、タンタン麺【中華四川】

日本全国に数多あるラーメンの中でもとっておきの一品を食べ歩きながら紹介する、ラーメン官僚かずあっきぃこと田中一明さん。豪華執筆陣による興味深い記事を1本から購入できて読める、まぐまぐの新サービス「mine」で無料公開中の、田中さんの記事から本日ご紹介するのは、神奈川・上大井「中華四川」の特製タンタン麺C(辛口)。今まで12,000杯のラーメンを食べ歩いたラーメン官僚が個人的な感想として「純粋に好き」と告白する、特製タンタン麺のお味とは?

オススメ!【ラーメン官僚かずあっきぃの麺遊記】中華四川

中華四川@上大井にて、特製タンタン麺C(辛口)。

数年ぶりの「中華四川」。個人的にこちらの担々麺は私の好み。はい、純粋に好きなのだ。

数年前は何度か足を運んだなあ。オープン直後に店の前へ。

店の外まで数多くの客があふれ返る盛況ぶりは相変わらず。

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指定できる辛さは公式表記では4種類。上から2つ目の「辛口(C)」をオーダーしても、辛みはほとんど感じない。

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挽き肉と餡状のスープが織り成すうま味とコクのハーモニーが常連客を量産する。一般的な「担々麺」とは素材から味の構成まで全く異なる1杯。それが、同店のタンタン麺だ。

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より具体的には、こちらのタンタン麺は、このエリア一帯に拡がる地ラーメン「小田原式担々麺」の元祖。

川崎エリア周辺に「ニュータンタンメン」があるように、こちらには「小田原式担々麺」がある。どちらも、地元の方々にとってなくてはならないソウルフードだ。

先述したようにスープがゲル状になっており、麺にゼリー状のスープを付着させながらいただくといったニュアンス。

スープの中には固形の挽き肉が大量に含まれ、食感にアクセントを与えるとともに、味わいに動物系のコクを添える。

一度目にしたら記憶から抹消することが困難な、麺がスープから飛び出した独特のフォルム、ゼリーのようなスープを啜ったときに受ける快感。

ハマれば、定期的に食べたくなることは確実。

ピンと来られた方は是非、足を運んでみていただきたい。

自身が食べて美味かったラーメンのみUPする、田中一明さんの記事をチェックしたい方はこちらでフォロー

DATA

中華四川

営業時間 11:00~17:00
住所 神奈川県小田原市上曽我173-1
定休日 木曜

3ヶ月後にツケが来る。「何もしないけど疲れた」が相当ヤバい訳

「何もしてないけれど、疲れたなあ」と思うこと、ありませんか? 無料メルマガ『ビジネス発想源』の著者・弘中勝さんによると、この状況はとても危険なもので、それから100日後に「大きな悪影響」が出るとのこと。そういった事態に陥らないためには、どのような意識を持つ必要があるのでしょうか。

何もしない疲れ

「何もしないから、疲れる」っていうこと、ありませんか?

例えば一日中家の中でゴロゴロしていたり、どこかでボーッとしていたりするだけでも、疲れたりお腹が空いたりします。何もしていないのに、寝ても寝ても疲れるし、食べても食べてもまたお腹が空く。

この状況になった時には、「これはまずい。この状況を打破しないと」という気にならなければなりません。

いわゆるシャッター通りなどと言われる、全然お客様が来ないという商店街で、個人商店を覗いてみて下さい。店主や店員が、ものすごく暇そうにしています。何もしなくて店員同士で私語をしていたり、スポーツ新聞を読んだりして、お客さんを待っています。

そして、閉店時間が来たら、うーんと伸びをして首を回したりして「今日も一日終わったー」と疲れたようなことを言って閉店準備をします。お客様を待つことだけが仕事だと思い込んでしまっているのです。こんなお店、「まちぼうけ」の童謡と一緒で、お客様なんて来るわけがないのです。

何もしなくても疲れるのだから、「今日も一日頑張ったと錯覚しがちです。一日が終わって疲れた時は、「とにかく行動しすぎて疲れた」のか、「何も行動しなかったから疲れた」のか、はっきり分からなければなりません。

まさかの吉野家超え。8分で作る豚バラ肉の生姜焼き風ガッツリ丼

無性に「コッテリ」としたものが食べたくなる時ってありますよね。今回の無料メルマガ『おひとりさんが健幸的に食べるシンプル調理の和風レシピ!』の著者で現役板前のgatugatu佐藤さんが紹介してくださるのは、突然そんな気分に襲われても8分後にはもう食べられるという、最強の時短丼。まさにメルマガタイトル通りの「ガッツリ丼レシピ」ですよ。

厚切り豚バラ肉の生姜焼き風ガッツリ! マヨネーズ丼

gatugatu佐藤です。「コッテリしたもん喰いてぇ!」って時の超簡単! スタミナ! 肉のどんぶりを伝授します。

「今日は、なんかもうめちゃくちゃコッテリしたもんが喰いてぇ!」と思うことはありませんか? 私は、30代まではそう思うことがかなり多くありました。今も思うことが多いですが以前よりは減りました……。多分ですが、こういう時は体がそれを欲しているのだと思ってガッツリ食べてました。脂分が胃に負担をかけることを無視して……。なので、もし、あなたにもこういう衝動的な気持ちが起ることがあるなら、その気持ちはよ~く分かります。私は43歳のおっさんになってしまいましたが(年配の方からするとまだまだ若造ですが……)、そういうコッテリ料理が食べたいと思った時に限っては、「まだまだ若いな……」とニヤッとした顔になります。そんな時にオススメなガッツリ喰える、こってり、脂ギッシュ、高たんぱくの「スタミナ豚バラ肉のガッツリ丼」を紹介します!

そもそも、スタミナ料理とは……炭水化物たんぱく質脂肪の3つが全部が含まれた料理のことをいいます。にんにくが入ればスタミナ料理というイメージがあると思いますが、本来は上記の3つの栄養素が1つの料理に全部含まれたものスタミナ料理というそうです。確かに、炭水化物がエネルギーになってたんぱく質が血、肉を作り、脂肪は体のホルモン作用の大事な原料となります。それらが1つの料理で摂取できる、なんか元気が出るような感じがします。

で、その元気が出そうなスタミナ料理、「厚切り豚バラ肉の生姜焼き風ガッツリ! マヨネーズ丼」は、調理時間たったの8分。なんでそんなに短い時間でできるのか? それは、玉ねぎと豚肉を焼いて、それをどんぶりごはんにのせてタレをぶっかける。作業がたったこれだけだからです。休みの日の昼飯にこの料理をよく作りますが、早い時は5分で作ります。「食べたい!」と思って5分後には食えるわけです。で、生姜焼き風のタレをかけるのでシンプルで美味しい。吉野家さんの牛丼よりには出来上がりの速さに若干負けるかもしれませんが、美味しさは多分負けてません! 負けてないついでは、圧倒的に「コッテリ」なところ。

今、「コッテリ食べたい気分」なら本日中に食べて欲しいので、マヨネーズまでガッツリかかった、コッテリ中の「コッテリどんぶり」を説明します!

レシピ

【材料】
豚バラ肉の厚切りスライス……150g
(5cm幅くらいにカットしてあるものがベスト)
玉ねぎ……小1/2個(80g)
マヨネーズ……少なめにかけて後で足す
刻みネギ……少々
サラダ油……小さじ2杯(10cc)

《タレ》
焼肉のタレ……40ccくらい
おろし生姜……5g

 

1.玉ねぎは、皮をむいて縦2等分し、その半分を繊維にそって1cmの厚さに切ります。

あまり薄くスライスすると、早く熱が通り過ぎてベタッとした玉ねぎになります。ある程度厚みがあるほうがほどよい歯応えが残ってイイ食感になります。

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2.豚肉を焼きます。

その前にすぐ盛り付けできるようにどんぶりにごはんを入れておきます。フライパンを強火で熱し、油を入れ煙が出てきたら豚肉を重ねないように広げて入れます。片面30秒~40秒焼いたら、1枚ずつ裏返し反対面も同じように焼く。赤い部分が見えなくなり、熱が通ったら豚肉を皿に取り出します。

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3.フライパンは洗わず、そのまま玉ねぎを焼いていきます。

玉ねぎが軟らかくなってきたら豚肉をフライパンに戻し、玉ねぎと混ぜます。

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4.混ざったら、どんぶりごはんにガサッとのせます。

そのままフライパンを再度火にかけ「焼肉のタレ」とおろし生姜を入れてひと煮立ちさせます(沸騰させる)。火を止め”タレ”を豚肉と玉ねぎ全体に回しかけます。

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5.マヨネーズをかけて、刻みネギをのせたら完成です!

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「こってり料理が食べたい!」と思った時は、作ってみて下さい。たったの5~8分で完成可能! 肉類のスライスなら何でも応用が利きますので、牛肉や鶏肉でも作ってみてください!

書店の倒産が前年の1.5倍に。街角の本屋さんはもういらないのか?

「本が売れない」と言われて久しい昨今ですが、事実、小規模書店を中心に倒産が相次いでいます。町の本屋が次々と姿を消していくこの現状に、歯止めをかけることはできないのでしょうか。無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』の著者で店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんは、「小規模書店が生き残るためのヒントはコンビニの書籍販売にある」として、大手コンビニ各社の試みを詳細に記しています。

相次ぐ書店の倒産。今の書店に求められていることとは

佐藤昌司です。書店の倒産が相次いでいます。東京商工リサーチによると、2016年に倒産した書店は25件で、前年比1.5倍に急増しました。負債総額は前年比55.4%増の52億9800万円です。直近5年では、倒産件数と負債総額共に最高水準に達しています。また、負債1億円未満の倒産が13件と小規模事業者が過半を占め、小規模書店の厳しい実態が浮き彫りとなっています。

日本出版販売の『出版物販売額の実態 2016』によると、全国の書店数はこの10年で25%も減少しています。2006年には1万4555店ありましたが、2015年には1万855店にまで減っています。

インターネットやスマホゲーム機の普及などで本離れが加速しています。出版物の推定販売額も右肩下がりで減少し続けています。2006年には2兆4,933億円ありましたが、2015年には1兆7951億円にまで減っています。10年で28%も減少しているのです。

電子書籍の普及も、紙の書籍を扱う書店にとっては大きな脅威となっています。2015年度の電子書籍の推定販売額は前年比35.2%増の1864億円で構成比は9.4%に拡大しています。紙媒体が縮小しているのとは対照的です。

小規模書店が倒産しているのは、相次いでいる出版取次の倒産の影響が大きいといえるでしょう。出版取次とは、出版社と書店をつなぐ流通業者のことです。昨年3月に中堅の大洋社が破産を申請しました。東京商工リサーチによると、この影響で連鎖倒産が2件、休廃業が17件、閉鎖された店舗が19店舗にのぼるといいます。書店経営が出版取次に依存している実態がよくわかります。

出版取次は「パターン配本」と呼ばれる自動送本システムで画一的に書籍を書店に配本します。書店側の考えは基本的に考慮されません。販売力のある大型書店であれば売れ筋の書籍が大量に配本されますが、小規模書店ではそうはなりません。そのため小規模書店は品揃えで独自色を打ち出すことが困難です。必然と大型書店に人は流れることになります。現状の出版取次を介した流通構造では、小規模書店が生き残ることは困難なのです。

森友学園騒動で議論を避けられた「戦前回帰」の重い空気

役所の忖度や政治家の関与の有無ばかりが問題視されている、森友学園問題。しかし、メルマガ『国家権力&メディア一刀両断』の著者・新 恭さんは今回の件でにわかに注目を浴びた「教育勅語」を復活させようとする動きがあることに注意を払い、もっと本質的な議論をすべきだとの見方を示しています。

森友の挫折を経てもなお教育勅語を復活させたいのか

テレビの森友学園報道で気になるのは、国有地売買にかかわる8億円の値引きに役所の忖度があったのか、政治家が関与したのかを重視するあまり、もうひとつの重要なファクター、「愛国教育」の是非を話題にしたがらないことだ。

戦前の指導原理だった「教育勅語」は昭和23年6月、衆参両院でそれぞれ排除」「失効の決議がなされている。主権在民を謳う戦後の憲法に違反するからだ。

にもかかわらず、教育勅語を幼い子らに暗唱させる塚本幼稚園の教育を事実上、文科省や大阪府は黙認してきた。そればかりか、安倍首相夫妻は少なくともごく最近まで、この学園の教育に共感していたのだ。

憲法改正をめざす日本会議などの動きや、「教育改革」とか「教育再生」という名で戦後の教育のあり方を変えようとする政治潮流が、その背景にある。

極端な保守色を打ち出して生き残りをはかるメディアも目立つ。産経新聞は産経WESTのサイトで、2015年1月8日に塚本幼稚園に関する次のような記事を掲載した。

「教育勅語」や「五箇条の御誓文」の朗唱、伊勢神宮への参拝・宿泊…。大阪市淀川区に超ユニークな教育を園児に施している幼稚園がある。塚本幼稚園幼児教育学園。(中略)「夫婦相和し、朋友相信じ…」。園庭に2~5歳の園児約150人の大きな声が響く。(中略)なぜいま、教育勅語なのか。「子供に学んでほしいことは何か、とつきつめたとき、その答えが明治天皇が国民に語りかけられた教育勅語にあったからです」と籠池泰典園長の答えは明快だ。あどけない幼児が大きく口をあけ、難しい言葉を朗唱する姿を初めて見た人は一様に驚き、感動する。安倍首相の昭恵夫人もそのひとりだ。昭恵夫人は昨年4月、同園の視察と教職員研修のため訪れたとき、鼓笛隊の規律正しいふるまいに感動の声を上げた。さらに、籠池園長から「安倍首相ってどんな人ですか?」と問いかけられた園児らが「日本を守ってくれる人」と答える姿を見て、涙を浮かべ、言葉を詰まらせながらこう話したという。「ありがとう。(安倍首相に)ちゃんと伝えます」

昭恵夫人はこの記事が出る少し前の2014年12月6日と、同年4月25日にこの幼稚園を訪問している。産経の記者は籠池氏に取材し、昭恵夫人の訪問時の様子を聞いたようだ。小学校新設についても記事には期待感がこもっている。

籠池園長は現在、大阪府豊中市に私立小学校「瑞穂の國記念小學院」の建設を進めている。…目指すのは「礼節を尊び、愛国心と誇りを育てる」教育だ。

教育勅語を暗唱させ「安倍首相ってどんな人?」と問えば「日本を守ってくれる人」と答えるようにさせる園児教育を無批判に「超ユニーク」と評する感覚には首をかしげざるをえないが、こういう記事がまかり通る時代になったということが怖ろしい。それだけあの悲惨な戦争の体験が風化し、教育の不足部分を戦前の価値観に求める風潮が強まっているのだろうか。

京都通が教える、簡単な「仏像」の見分け方

せっかく京都のお寺を巡るのならば、仏像に関する知識を持ち合わせていたいもの。とはいえ、巷で見かける「仏像入門」の類の本はどれも難しそう…。そんな方のために、今回の無料メルマガ『おもしろい京都案内』では、古都の魅力をよく知る著者の英学(はなぶさ がく)さんが、誰でも簡単にわかる「仏像の見方」を教えてくれました。読むだけで仏像を見る目が180度変わること請け合いです。

仏像の見分け方:如来と菩薩

この二つだけでも分かれば、お寺周りがとても楽しくなります。

身分の違い

身分の違いは、簡単です。如来は悟りを開いた人ブッダ)です。菩薩は悟りを開く前でまだ修行中の身です。修行中とはいってもすでに観音菩薩や地蔵菩薩といった有名な名前の菩薩は来世で釈迦になれることが決まっているとされています。将来の如来候補なので菩薩はすでに人間の救済を行っているのです。

見た目の違い

如来

如来のモデルは、釈迦が悟りを開いた姿です。如来の見分け方は簡単です。

まず、螺髪(らほつ=大仏のパンチパーマがあります。悟りを開くと、髪の毛がパンチパーマみたいになるようです(笑)。一つ一つが智恵の多さを表しています。

服装はいたってシンプルで装飾はつけていません。着ているのは、インドの僧侶が身につけている法衣です。手に何かを持ったり、馬や象などの動物に乗ったり、鬼などを踏みつけていたりする姿はありません。

薬師如来が、薬壺(やっこ)という薬の壺を持っていることと、大日如来が宝冠をつけていることだけが例外です。

【書評】尖閣・漁船体当たり事件を「予言」した日本人アナリスト

2010年に発生した尖閣諸島・中国漁船体当たり事件。その2年前にその出来事を予測して著書に書いていたのが、国際アナリストにしてメルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者・北野幸伯さんです。北野さんは、自身の著書『日本人の知らない「クレムリン・メソッド」世界を動かす11の原理』で、日本が国際社会に騙されていることを指摘し、今もなお仕組まれているという中国からの「情報戦」について詳細に記していました。今回の無料メルマガ『Japan on the Globe-国際派日本人養成講座』では、そんな北野さんの名著を紹介しつつ、日本人の情報への触れ方に警鐘を鳴らしています。

国際社会は嘘ばかり~北野幸伯『クレムリン・メソッド』を読む

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日本人の知らない「クレムリン・メソッド」世界を動かす11の原理

北野幸伯・著 集英社インターナショナル

2010年に起きた尖閣諸島における中国漁船体当たり事件は、日本中を震撼させたが、その2年前に「尖閣諸島から日中対立が起こる」ことを予測した識者がいる。本誌にもたびたび登場いただいているモスクワ在住の国際関係アナリスト北野幸伯氏である。

氏の『日本人の知らない「クレムリン・メソッド」世界を動かす11の原理』では、なぜそういう予測ができたかの種明かしをしている。

それは簡単なことで、「アメリカが撤退した後に、中国が何をしたのか」に関する事実を見てみればすぐに分かるという。

1.1973年にアメリカは南ベトナムから撤退。翌1974年1月、中国は西沙諸島の南ベトナム実効支配地域に侵攻し、占領。その後、同諸島に滑走路や通信施設を建設。

2.1992年、アメリカ軍はフィリピンのスービック基地、クラーク空軍基地から撤退。1995年1月、中国はフィリピンが実効支配していた南沙諸島ミスチーフ環礁に軍事監視施設を建設し、そのまま居座った。

要は、中国は米軍が後退した真空地帯にはすぐに侵出する、という事実である。尖閣諸島も当時、米軍が日米安保の対象にするかどうか明確にしておらず、また民主党政権の弱腰もあって、軍事的には真空地帯であった。

「国益」のために国家はあらゆる「ウソ」をつく

中国は口先では「平和的台頭」などと言っているが、「国益のために、国家はあらゆるウソをつく」というのが、国際社会の原理であり、それを見破るためには、「真実は、言葉ではなく行動にあらわれる」というのが、氏の考え方だ。

中国の「平和的台頭」に呼応するように、日本国内でも「沖縄に米軍基地はいらない」「平和憲法を守っていれば戦争は起きない」などと言う人がいまだにいる。そういう嘘に騙され続けたら、我々の子孫はベトナムやフィリピンのみならず、チベットやモンゴル、ウィグルのような目に逢うかもしれない。

それを避けるためには、こういう嘘を見破るだけの見識を我々は持たなければならない。

北野氏はロシアの外交官や情報員を養成するモスクワ国際関係大学を日本人として初めて卒業しており、国際政治の嘘を見破る方法を今回「クレムリン・メソッド」として説いている。そのさわりを紹介したい。