高齢者が熱中症になる原因?「自分だけは大丈夫」は死につながる

「正常化バイアス」という言葉があります。これば仮にまずい状況になっても「自分だけは大丈夫」と考えてしまう心理のことで、自分に都合悪い情報を無視して、解釈をゆがめてしまうことを指します。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では、「正常化バイアス」と、今年の夏は特に気をつけたい「熱中症」の関連性について著者の真井花さんが指摘しています。

正常化バイアス

さて、本日は色眼鏡のお話。「正常性バイアス」っていう言葉をご存じでしょうか。すごーーーく平たく言うと

  • 自分だけは大丈夫

ってヤツです。

なにかマズい状態になったとき、

  • ちょっとマズいなと思いながら
  • いやいや、自分だけは大丈夫

と考えてしまう心理のことです。

自分に都合の悪い情報は無視して、都合良く解釈を歪めてしまうんですね。
まあ、あえて別の言葉で言うなら

  • 危険センサーが鈍っている

というカンジでしょうか。

さて、今年の暑さは、ホントに「災害レベル」です。なので、この夏に気をつけたい正常化バイアスは間違いなく

  • 熱中症

です。

熱中症も突然重症化するわけではなくて

  • ん? なんだか? ん? 気のせい…??

みたいな段階を経て重篤な状態に陥ってしまうんです。

ちなみに重篤って、マジですごいんですよ。医者じゃないからググっただけだけど。読めば十分ビビりますよ。

  • 肝臓・腎臓・心臓が・脳・筋肉などがダメージを受けて
  • 死んでしまうかもしれない

状態に陥るのですから。特に意識障害が出た場合には、

  • 予後不良(●_●)

とされています。

なので、「ん?なんだか…? 気のせいかな?」くらいのときに、自分にとって不都合な事実を無視せず

  • 熱中症かも!?(@@;;)!!

と大騒ぎして、すぐさま屋内に逃げ込んでほしいんです。

ちなみにここで注意してほしいのは、なんと言っても

  • オトシヨリ

です。

オトシヨリは、「今まで大丈夫だったんだから」「子供の頃には冷房なんてなかった」「身体を鍛えているから大丈夫」とかいう、いわば

  • 大丈夫だった経験

があるのです。

このため「今回も大丈夫」に思考が傾きやすいんですよ。人が死ぬのは、いつだって「今回」なのにね。

ちなみに子供も熱中症になりやすいですが、子供にはあんまり正常化バイアスがないんです。むしろ

  • 言葉を知らないせい

で熱中症の発見(周囲が気がつく)が遅くなってしまうことの方が多いでしょう。

子供が「だるい」「疲れた」「眠い」などと言いだしたら危険なサインだと言われています。熱中症に伴う症状を的確に言い表す言葉を知らないために、知っている言葉に置き換えてしまっているだけなんですね。

災害時の「逃げ遅れの心理」と言われる正常化バイアス。特にオトシヨリの熱中症には気をつけてあげてくださいね。

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マッサージ店の「楽になったのわかります?」が売上に繋がるワケ

マッサージ店の「売れる接客」と「売れない接客」の違いはどこだと思いますか? 今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、その明確な違いがわかれば、どの接客業であっても通用するとしてそのワザを紹介しています。

お客様に体感させる

マッサージ店では、売れる接客と売れない接客で明確に違う点があるのをご存知でしょうか?

一つの接客パターンは、しっかりマッサージをして、終了後に、「今日はここがお疲れだったので、しっかりめにやっておきましたよ」と伝えるパターン

もう一つの接客パターンは、最初にマッサージして、その箇所を、「今ここがお疲れのようだったので、施術しましたけど、楽になっているのわかりますか?」と、確認してもらうパターン

あくまでも一例ではありますが、さて、どちらのマッサージ店が売れるお店になると思いますか?

実は、往々にして、二つ目の接客を行うマッサージ店の方が、お客様が増えて、売上が上がっていきます。なぜなら、二つ目の接客には、「体感」が含まれているからです。

どういうことか説明します。

一つ目の接客では、全てのマッサージが終わってから、お客様に「今日はこうでしたよ、あーでしたよ」という説明を行なっています。そうすると、お客様は、身体全体が楽になっているのですが、疲れている状態をすでに忘れているため、体感としてはよくわかりません。

逆に二つ目の接客では、一部をマッサージしてから、お客様に確認をしてもらっているため、疲れている部位と、楽になっている部位を比べることができるようになります。すると、「あれ? ここだけ楽になってる?」と、体感をすることができるというわけです。こうすることで、お客様は体感として、楽になっていることがハッキリわかるので、「この店は上手な店だ」と、理解してくれます。

もちろん、これにも上手いやり方というか、お客様にしっかり伝えるためのポイントはあるのですが、今回はその話ではありません。どんな商品でも、この体感を実感させられるか、それができているかという話です。

店のコンセプトも知らぬ人に「この商品どう?」と言われても…

研修依頼先のお店で「うちの商品どうでしょう?」と質問をされた無料メルマガ『飲食店経営塾』では飲食店コンサルタントとして活躍中の中西敏弘さん。その答えを話すと、なぜか怪訝な顔をされたそうなのですが、そこにこのお店の弱みが隠されていると話してます。

あなたの店に「軸」はありますか?

「先生、うちの商品どうでしょう?

ある日、研修講師としてお呼びがかかり、研修後の打ち合わせでご依頼先のお店で食事をしていたときに、冒頭のようにご質問をいただいた。

ご質問された方は、きっと、僕に、味や盛り付けなどのコメントを求められたのだろうが、僕はちょっと違った答え方をしたので、とても怪訝そうな顔をされたいた。

僕の答え

ちなみに、社長のお店は、どんなお店なんですか? どんなお店というのは、ターゲットが誰で、どんなシーンで利用する店かという、つまり、コンセプトのことです。価値を売る店なのか、価格で勝負する店なのか? それによって、「どんな商品」を提供するのかは、変わってきます

もし、価値で勝負する店なら、味や盛り付けももちろん大切ですが、価格やボリューム感なども重要視されます。よくコスパ(コストパフォーマンス)と最近では言いますが、この場合は、「価格以上に価値があること」が大切で、この価値とは、

・味がいい
・素材、製法にこだわりがある
・見栄えが言い(盛り付けがきれい)
・他にはない商品提供である
・シズル感がある、

などがポイントになりますよね。

年金は使ってしまえ。厚労省課長「回顧録」に記された驚きの真実

以前より破綻していることが指摘されながらも、本質的な解決の糸口が見えない、日本の年金制度。しかし、中部大学教授で老後に関する著作もある武田邦彦先生は、自身のメルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』で、厚労省の年金課長が旧厚生省時代の裏話を書いた「回顧録」を引きながら、年金問題の「本質」に関する驚きの真実を明かしています。

プロフィール:武田邦彦たけだ・くにひこ
中部大学教授。東京大学卒業後、旭化成に入社。同社にてウラン濃縮研究所長を勤め、芝浦工業大学工学部教授を経て現職に就任。現在、テレビ出演等で活躍。

年金は使ってしまえ!「厚生年金保険制度回顧録」に記された驚きの真実

老後は年金」というのが今では普通ですが、少し前までは老後は子供に面倒を見てもらう」のが当たり前でした。家族制度もありますが、定年が55歳、その後の再雇用で約60歳で引退したのですが、現在の年金制度が整った1961年(その前にも軍人恩給などがあったが)の平均寿命は男性65歳女性70歳でしたから、当時、中心となって働いていた男性にとってみると、退職後5年しか時間がなかったのです。だから退職後の男性は本当に「老後の一時期」を年金で過ごすことができればそれでよかったのです。

つまり、「子供に面倒を見てもらう」ということでも、「年金で生活するとしても、男性は5年、女性は10年程度でしたから、何とかなったわけです。子供との関係も今より少しは密だったので、おばあさんおひとりになれば子供の家庭に一緒に住むのも普通のことでした。

だから、年金を作ったとき、国民もあまり負担する気がなく、管轄していた厚生省(現厚労省)も不真面目でした。厚生省が不真面目だったことは、厚労省の花澤年金課長が「厚生年金保険制度回顧録に書いていた次の文章を読むとよくわかります。

……それで、いよいよこの法律ができるということになった時、すぐに考えたのは、この膨大な資金の運用ですね。これをどうするか。これをいちばん考えましたね。この資金があれば一流の銀行だってかなわない。今でもそうでしょう。何十兆円もあるから、一流の銀行だってかなわない。これを厚生年金保険基金とか財団とかいうものを作ってその理事長というのは、日銀の総裁ぐらいの力がある。そうすると、厚生省の連中がOBになった時の勤め口に困らない。

 

何千人だって大丈夫だと。金融業界を牛耳るくらいの力があるから、これは必ず厚生大臣が握るようにしなくてはいけない。この資金を握ること、それからその次に、年金を支給するには二十年もかかるのだから、その間何もしないで待っているという馬鹿馬鹿しいことを言っていたら間に合わない。

 

……大営団みたいなものを作って、政府の保険については全部委託を受ける。そして年金保険の掛金を直接持ってきて運営すれば、年金を払うのは先のことだから、今のうちどんどん使ってしまっても構わない。使ってしまったら先行困るのではないかという声もあったけれども、そんなことは問題ではない。貨幣価値が変わるから、昔三銭で買えたものが今五十円だというのと同じようなことで早いうちに使ってしまったほうが得する。

二十年先まで大事に持っていても資産価値が下がってしまう。だからどんどん運用して活用したほうがいい。何しろ集まる金が雪ダルマみたいにどんどん大きくなって、『将来みんなに支払う時に金が払えなくなったら賦課式にしてしまえばいいのだから、それまでの間にせっせと使ってしまえ。 

どうせ年金なんか、積み立てておいても価値が下がるから意味がない」ということは、このシリーズの前回に解説しましたが、それは事実だから仕方がないにしても、「天下り先はいくらでもできる」とか、「それまでの間にせっせと使ってしまえ」というのはどうでしょうか? あまりにも乱暴で年金の積立金を支払う国民を馬鹿にした話です。

台湾で「日本に感謝」の声。国際大会を中止させた中国の大誤算

7月24日、台湾中部の「台中市」で2019年に開催予定だった国際スポーツ大会「東アジアユースゲームズ」が、中国の圧力によって中止になりました。この決議の多数決で唯一賛成に回らなかった国が、ほかならぬ日本です。台湾では、日本が「棄権」したことに「感動」の声が挙がっています。台湾出身の評論家・黄文雄さんは自身のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』で、この中国の暴挙がかえって「日台の絆」を深めたとし、日本でも2020年の東京オリンピックに「台湾名義」で選手を出場させようという声が拡がっている現状などを詳しく紹介しています。

※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2018年7月31日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄(こう・ぶんゆう)
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【台湾】国際大会を中国に阻止され、かえって強化された日台の絆

台湾での国際スポーツ大会中止 中国が圧力 総統府「スポーツへの政治介入」と非難

世界各国に一つの中国を押し付けホテルや航空会社など民間企業の表記にまで「台湾」や「香港」といった表記を削除するよう要求している中国ですが、ついに直接的に台湾に圧力をかけてきたようです。

2019年8月に台湾中部の台中で開催予定だった国際スポーツ大東アジアユースゲームズ」が、7月24日、中国の反対で中止されることになりました。

同日、日中韓やマカオ、モンゴル、北朝鮮など、9カ国・地域でつくる委員会による臨時理事会が開催されましたが、中国が一部の台湾独立派らによる政治活動を問題視し、大会の中止を提案、賛成多数で可決されたのです。

台湾総統府はこれに対し、「スポーツに対する粗暴な政治介入だと非難する声明を出しました。

この大会の前身は東アジア各国・地域のオリンピック委員会が共同で開く「東アジア競技大会」だそうです。これをリニューアルした第1回大会として、来年、台中で開かれ、台湾で初めて開かれるオリンピック関連のスポーツ大会になるはずでした。

開催予定地だった台中は、すでに大会準備のために4年間かけて約6億7000万台湾ドル約24億円を投じたそうです。それを突然中止と言われても、はいそうですかと簡単に引き下がれるものではありません。

もちろん、台中市の林佳龍市長は、東アジア・オリンピック委員会(EAOC)に対し、決定の取り消しを求める申請を行いました。
台湾・台中市が異議申し立て 東アジアユース競技大会中止で反発

中国が、この大会の中止を申し出た理由は、2020年の東京オリンピックに向けて、一部の政治的な団体が台湾の選手を「チャイニーズ・タイペイ」ではなく、「台湾名義での参加を目指している活動をしているからというものでした。ここでも、「一つの中国」の押しつけです。

そして、中国のそうした実に政治的な理由による大会中止の要求に対して、参加各国は賛成票を投じたというわけです。参加予定国は、第1回開催権を獲得していた台湾、中国、日本、香港、マカオ、韓国、北朝鮮、モンゴル、そして、オブザーバーとしてグアムです。反対は台湾の1票棄権は日本の1票賛成はその他の国の7票でした。

焦る米国。中国が「ハイテク業界」で世界覇権を本気で取りに来た

近年、中国のハイテク分野における競争力が一気に高まり、アメリカにとって中国との「ハイテク覇権争い」は貿易戦争よりも深刻化するのではないかと懸念の声が聞こえているようです。競争激化を恐れるアメリカによって加えられる「制裁」によって生産者や消費者に余波がくるのでは、と見るのはジャーナリストの嶌信彦さん。嶌さんは、自身の無料メルマガ『ジャーナリスト嶌信彦「時代を読む」』で、話しています。

時代は、米中貿易戦争から「ハイテク覇権」の争いに

アメリカと中国がハイテク覇権を巡って激しく衝突し始めた。もともと中国がハイテクに力を入れ始めたのは2006年頃だ。ハイテク産業の育成政策として中国政府は“自主創新”を打ち出し、新たな産業政策の標語とした。

ハイテク基幹技術を国産化しようという運動で、政府の投資ファンドに補助金を投入し、アメリカの合弁企業から技術供与を受けたり、サイバー攻撃で技術を盗んだりしているとアメリカは警戒していた。実際、米司法省は14年に中国人民解放軍の将校5人を米国企業6社に対するサイバー攻撃で企業機密情報を盗んだとして起訴している。

中国は「中国製造2025」で対抗

こうした事態を受け中国は、2015年に製造業強化計画中国製造2025(メイド・イン・チャイナ2025)」を発表した。それによると次世代IT(情報技術)、ロボット、新エネルギー自動車、AI(人工知能)、ドローン、ビッグデータなど10の産業を強化育成するとし、以下の通り計画している。

  • 第一段階:2025年までに製造業強国の仲間入りを目指す
  • 第二段階:2035年には世界の製造業強国の中位の水準となる
  • 第三段階:2049年には世界の製造業強国の先頭に立つ

上記の過程で2025年までに中間素材、部品、製造装置などの7割は中国国内で生産するという。

アメリカからみれば、この過程で中国が海外からハイテク技術を導入して追いつこうとしているようにみえるわけだ。このため、中国のハイテク企業ファーウェイ(華為技術)、ZTE(中興通訊)などから通話機器の調達や納入することを禁じている。アメリカの通信会社が中国の会社から通信機器を調達すると安全保障上で懸念が生ずると見ているからだ。

このためアメリカやトランプ大統領は知的財産権の侵害を理由に通商301条に基づき対中国制裁措置の発動を指示したほか、ZTEに対しては今年4月にイランや北朝鮮への制裁に違反したためアメリカ企業との取引を7年間禁ずるとしていたが、今月13日に制裁が解除された

中国は最近AIやドローン、ビッグデータ、クラウドなどニューエコノミー分野で競争力を高めており、これらをあらゆるものがネットとつながるIoTの基盤になる高速大容量通信規格“5G”と結べば中国のハイテク競争力は一挙に高まると予想しているのだ。今後ますますハイテク覇権の争いが激化するとみる予想は、こうした現実が迫っているからだという。

貧乏から抜け出せない人ほどわずかなリターンを心待ちにしてる

お客様の中に、なにかを誰かに与えた瞬間、リターンを期待してしまう人はいませんかー? 無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』著者の佐藤しょ~おんさんは、「そんなスタンスでは一生貧乏だ」と断言し、気長に待つことの重要性を記しています。

余裕がある人とは

タイトルにある「余裕のある人」というのは、リターンが返って来るまで待てる人のことです。人生ってのは因果応報の嵐ですから、やったことのリターンはそれが良い事でも悪い事でも、いつか返って来るように出来ているんですから。

それを気長に待つのですよ。返って来るまでの期間が長ければ長いほど、たっぷりと利息が付いて返って来ると思えば良いんです。

ところがフツーの人ってこれが出来ないんですよね。もうすぐにでも返してもらおうと思っちゃうんです。それがビンボーな人生を作るんです。

そういう感覚を、田舎暮らしで野良仕事をやるようになってから皮膚感覚で分かるようになりました。今は真冬で何の収穫もないわけですが、12月に植えたタマネギとかソラ豆がジワジワと育っているんです。ソラ豆なんて収穫出来るのは5月の終わりくらいですし、タマネギは6月ですから、かれこれ半年くらいの時間が掛かるんです。

それを気長に待てないと食べられるようにはならないわけで、早く食べたいからといって引っこ抜いても意味ないわけですよ。ボケッと待っていて、ふと気付いたら、

 ● おお、いつの間にこんなに大きくなったんだ!

ってことを何年も続けていると、慌てる必要なんてどこにも無いのだということがよく分かるんですよね。

人生で昨日や今日やった努力が明日果実になるなんてことの方が少ないわけで、しかもそんな短期間で手に出来るものなんてほんのちっぽけなものばかりなんですから。

インスタ映えばかり狙う大盛り店がすぐに飽きられてしまうワケ

おもてなし、ホスピタリティなどの言葉を多く耳にする昨今、本当の言葉の意味を理解して実際に体現しているお店はほとんどない、と断言するのは無料メルマガ『ビジネス真実践』の著者で戦略コンサルタントの中久保浩平さん。今回、中久保さんは、本当のおもてなしの意味を大阪のとある喫茶店を例に出して紹介しています。

インスタ映えとおもてなし 狙わないサービスだからこその「いいね」

大阪の中心梅田に知る人ぞ知る喫茶店「喫茶Y」という名店があります。喫茶Yではモーニングセットではなくブレックファーストを提供しています。

モーニングとブレックファーストの違いってご存知でしょうか? ママさん曰く、モーニングはコーヒーが主役で、トーストや玉子、サラダがついてくる。ブレックファーストは、トーストや玉子、サラダが主役でコーヒーがついてくる。のだそうです。

現在から38年前の開業当初、喫茶Yでもモーニングセットをお客様に提供していたのですが、お客様の表情を見ていると、「なんだか物足りないな~」という方が多く、「トーストもう1枚サービスでお焼きしましょうか?」ってことをいうと、みんな喜んで食べてくれたそうです。そこから、ママさんのスイッチが変わりました。

お客様は自分の子供として迎えよう

我が子には朝からしっかり食事を取って欲しい、をモットーにモーニングではなくブレックファーストを提供するようになりました。そして、そのこだわりが通常では考えられない超ド級のボリュームへと発展していったのです。

トーストは、食パン1斤。スクランブルエッグに使う玉子は16個。ベーコンは、9枚。アイスコーヒーは中ジョッキこれが1人前なのです。やり過ぎっていわれればやり過ぎなのでしょうが。開店当初からこのボリュームで提供しているのです。いってみれば、ママさんの「お客様を自分の子供として迎える」という思いがそうしたカタチになっているのです。ですから、大盛りの量を60分以内に食べたらタダ、とかっていう話題作りを狙って、というのではありません。

こうしたサービスが評判を呼び、連日お客様で一杯。ランチタイムも時間をずらしても一杯。という状況が続いています。しかも、転勤で大阪を離れたお客様がたまに出張で大阪に来るときは、必ず顔を出すという常連さんも多いようです。これもいってみれば「お客様を自分の子供として迎える」というママさんの思いがそのままお店の空気、カタチになりお客様に伝わっているのでしょうね。

ちなみに「さすがに、そんな量を食べられない」というお客様もいらっしゃるのできちんと最初に量の説明をし、無理な方には少量でも提供されています。それでもボリューム満点なのだそうですが。

猛暑でも「水筒ダメ」。なぜ小学校の多くは校則を改めないのか?

これまでに経験したことがないほどの猛暑に襲われている日本列島。メディアでは熱中症予防の呼びかけが繰り返されていますが、水分摂取も重要な対策です。ところが多くの小学校では水筒の持ち込みが禁止されており、学校側と保護者間の対立も報道されるところとなっています。この問題について、「根本から考えておかねばならない」とするのは、アメリカ在住の作家にして教育者でもある冷泉彰彦さん。冷泉さんは自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で、3つの点から「水筒禁止校則」について考察しています。

水筒禁止という校則を考える

猛暑が続く中で、まだ夏休みに入る前、日本の多くの小学校では「水筒持参の禁止」という校則と、子供に給水させたいという保護者の当然の要求が衝突する中で、全国的に様々な対立劇が起きていたようです。

最終的には、余りにも猛暑がひどかったために、最後の数日間は規制が緩んだ学校が多かったようですが、それにしても杓子定規な規制という印象があります。

調べてみると、「水筒はダメ」という根拠としては2点あるようです。

1つは、逸脱だからダメだという考え方です。まず小学校一般として「勉強に関係のないものは持ってきてはいけない」というルールがあり、全国の小学校はこの規則の維持にこだわっているわけです。更に言えば、生存のために水は必要であって、お茶までなら許容できるが、ジュースや炭酸飲料などの「贅沢な飲み物」を持ち込まれては許容できない逸脱になるので、何が入っているのか分からない水筒は困るということがあります。

もう1つは、健康問題です。保温した水筒に氷と共に入れた飲料ならともかく、保温機能のない単なるペットボトルなどに、減菌していない飲料を入れていたら、猛暑の折、最終的に飲料の質が悪化して飲むと健康被害が起きる可能性があります。ウッカリ、学校に水筒を忘れてしまい、翌日に古くなった水を飲まれても困るということもあります。そうした健康問題が学校構内で起きた場合に責任が取れないということもあり、従って持ち込み禁止ということになります。

これが「水筒禁止」の背景ですが、では、学校の構造として自由に水が飲めるのかというと、そんなことはありません。教室内には水道の設備は普通設置されていません。水飲み場というのは、校舎や校庭にあって、休み時間等に使うことになっています。また、日本の学校カルチャーとしては、授業中には水を飲むための離席は禁止されています。

そんなわけで、自由に水が飲めないのであれば授業中に飲めるように水筒を持たせたい、だが、それも禁止ということになっていたわけです。

最終的には、先ほど申し上げたように、余りにも酷暑がひどく、最終的には犠牲者まで出てしまった中では、7月の最後の方は「禁止を緩める学校が増えて行ったようです。

なぜ人は、イーロン・マスクの「無理めな夢」に賭けたくなるのか

現代のカリスマ経営者として真っ先に名が上がる、テスラ、スペースX社のCEOなどを務めるイーロン・マスク。彼はこれまで多くの人々の賛同と資金を得て数々の「夢」を実現させてきましたが、何がここまで人を引きつけるのでしょうか。自らもイーロン・マスクの熱烈なファンという世界的エンジニアの中島聡さんは、メルマガ『週刊 Life is beautiful』で、彼について書かれた記事を紹介しながらその秘密を分析するとともに、イーロン・マスクから学べる「リーダーになる3つの秘訣」を記しています。

※ 本記事は有料メルマガ『週刊 Life is beautiful』2018年7月31日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール中島聡なかじまさとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

私の目に止まった記事

What Elon Musk Is Selling: Hope

イーロン・マスクの行動に関しては、非現実的なゴールを設定していつも失敗する、テスラは莫大な赤字を垂れ流し続けている、などの強烈な批判が絶えることがありませんが、一方で、私のような熱烈なファンも大勢いるし、テスラのモデル3は、(製造さえ出来れば)飛ぶように売れています。

この現象をどう説明したら良いかと考えていたところ、とても良い記事を見つけたので、紹介します。

内容は、タイトルにある通り、イーロン・マスクをスティーブ・ジョブズ以来の魅力的な経営者にしているのは、彼がを提供してくれるからです。

「電気自動車だけを売る新しい会社を作る」「民間の力で火星に人類を移住させる」「都市にトンネルを掘って渋滞を解消する」などの彼が語る夢は、普通に考えれば、どれもが非現実的で、「無理に決まっている」ものです。

普通の人ががそんな夢を語っても、誰も相手にしてくれないし、人も資金も集まりません。人も資金も集まらなければ、夢の実現など到底無理です。

しかし、イーロン・マスクだけは違うのです。彼の周りには、スティーブ・ジョブズが持つことで有名だった「現実歪曲空間」が生まれ、全員ではないものの、十分な数の人たちが、「彼の夢を信じてみよう」「彼にかけてみよう」と思ってくれるのです。

その結果として、彼の周りには、夢が実現する可能性が、資金や優秀な人材という形で具現化してくるのです。

それはある意味、「信じるものは救われる」宗教にも似ているのですが、宗教とは違って、それが、「必要な資金や人材が集まらないから、夢を叶えられない」という最初のハードルを超えることを可能にしてしまうのです。

結果として、テスラをBMWを脅かすまでの会社に育ててしまったし、SpaceXは再利用可能なロケットの開発に成功してしまったのです。