消費税に改憲、日韓関係。参院選で投票先に迷ったら検証すべきポイントは

6月22日に公示され、7月10日に投開票が行われる参院選。その重要性は理解しているものの、どの候補者に投票すべきか迷ってしまうのも事実です。そんな有権者に対して、自分の一票を誰に託すかを見極めるためにチェックすべきポイントを挙げるのは、米国在住作家の冷泉彰彦さん。冷泉さんは自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で今回、そのポイント一つ一つについての検証方法を丁寧にレクチャーするとともに、これらをクリアするような人材を政界に送り込めずにいる日本の現状を問題視しています。

※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2022年6月21日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

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アメリカから見た日本の参院選、隠された争点とは?

アメリカの政治風土というのは、日本とは大きな違いがあります。まず、大きな違いとしては「政権担当能力のある政党」が、とりあえず2セットあって、国政選挙はそのどちらかを選ぶ政権選択選挙になる、ここが違います。勿論、現在は左右の対立が激しくなって共和党の右にはトランプ派、民主党の左には左派がいて、どちらも「実行不可能」なストーリーを描いたりするので、話は単純ではありません。

また、政策とは関係のない社会価値観、とりわけ銃規制や妊娠中絶などの問題に「自分の名誉」を丸投げしまって大喧嘩をするというのも、アメリカの政治風土の欠点だとも言えます。そうではあるのですが、とりあえず民主党は「民主不義の実験場を目指す」という立場、共和党は「小さな政府と個人の自由」という同じく開拓カルチャーからくる実験場を目指すという点では、対立軸はあります。

その上で、筋の良い政治家であればその対立軸を使って、民主党の政治家であれば「民生と幸福度の向上」に効果のある政策を狙ってくるし、仮に左派であれば環境とか持続可能性、そして格差是正というテーマに突っ込みながらも、実現可能な政策を繰り出してくるわけです。

一方で、共和党の場合はやはり筋のいい政治家であれば、「財政規律による国家存続の確保」だとか「民間活力と自由貿易による経済成長」などを出してくるわけです。色々と問題はあるにしても、実現可能な範囲とその近辺での議論が進みますから、投票行動を決めることは比較的簡単です。

その背景にあるのは、議会において党議拘束がないという点です。とにかく、議員一人一人は選出された選挙区の票を意識しながら、全ての法案に関して自分で賛否を決めます。その結果が、選挙区の民意と離れてしまっては、次の選挙では勝てません。現職でも予備選の対象ですから、党内の刺客に瞬殺されるからです。

ですが、今回の日本の参院選はこの点で非常な難しさがあります。公約だとか、主張の中で浮かび上がってくる話が「具体的な政策論ではない」場合が非常に多いですし、具体的であっても「実現不可能」なことを「実現不可能だとわかって言う」とか「実現不可能と分からずに言う」とか訳ワカラン話の含有率が高すぎるように思います。

そんな中では、政党で選ぶとすれば、唯一実現可能な政策の含有率が高い自民党を選ぶ人が多くなるのは自然だと思います。ただ、自民党の場合は「ジェンダー平等が大嫌いな高齢者のことを無視できない」だとか「中韓の悪口が大好きな有権者の票もチャッカリ欲しい」「みんなで靖国参拝するとか、生活保護受給者を叩くと票になる」とかいうような節操のない政治家が多すぎます。

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金総書記が日本の朝鮮総連に宛てた異例の書簡。その内容とは?

日本で行われた朝鮮総連に金正恩総書記が異例の書簡を送り、話題となっています。今回のメルマガ『宮塚利雄の朝鮮半島ゼミ「中朝国境から朝鮮半島を管見する!」』で、宮塚コリア研究所副代表の宮塚寿美子さんは、なぜ、その書簡の内容が異例なのか、今後どうやっていく可能性があるのかを記しています。

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金正恩氏が総連に対して異例の民団との連携を呼びかけ。民団の反応は?

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)は、2022年5月28日に東京で開催された在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)全体大会に合わせて書簡を送った。

金委員長は、在日本大韓民国民団(民団)などとの「民族団結事業」を強化するよう指示した。北朝鮮の最高指導者が民団に直接言及して朝鮮総連に連携を指示するのは極めて異例なことである。

これに対して、民団の呂健二(ヨ・ゴニ)中央本部団長は、2022年6月10日に以下のような談話文を発表した。

…前略…つまり、北韓のチュチェ思想のもとに民団を引き入れ、共同行動することによって、統一愛国勢力を拡大せよ、という指令である。

ここに本団の名が出てきたのは何故か。2006年に朝総連の考え方に近い人士により本団と朝総連を一体化しようとした「5.17事態」が起こった。同胞社会や日本社会から多くの批判が出て、阻止した経緯がある。昨年以来、嘘と誹謗中傷を繰り返し、本団に混乱をもたらした要因にも留意する必要がある。

本団は、朝総連が北韓の体制と思想に盲従することから早く脱却し、在日同胞のための真の民間組織として再生するよう再三望んできた。体制維持のために朝総連に対し絶対服従を強制するこの書簡が、朝総連の大会で《綱領的》に貫徹することが決議されたことは、時代錯誤も甚だしいものである…省略…。

とし、民団の各組織に「朝鮮総連の策動に扇動されてはならない」と呼び掛けた。

実際に消息筋によると、昨年の中央本部団長選挙に端を発した若手と古参との内紛が続いており、「民団がぐらついている間に朝鮮総連の勢力を広げよという指示ではないか」との見方がある。

このような背景もあり、金委員長は民団の内紛を利用し、分断化させ勢力拡大などの思惑が見え隠れする。

金委員長の「海外同胞」を巡る発言については、2018年6月12日に行われた米朝首脳会談で、金委員長はこの海外同胞について連呼したのが印象的である。ただ、その時は、朝鮮総連だけなのか、民団を含むのかはっきりはしなかった。この点から見ても、今回の金院長の民団への言及は異例である。このことは、北朝鮮の対日政策の変数にもなってくるだろう。

引き続き金委員長の書簡などの言及はもちろん、改めて朝鮮総連と民団の反応も合せて注視していく必要がある。

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宮塚コリア研究所副代表・國學院大學栃木短期大學兼任講師 宮塚寿美子

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さらばInternet Explorer。開発に関わった日本人エンジニアが明かすIE秘話

1995年の初登場から27年の長きに渡り「現役」として働き続け、6月16日にMicrosoftがサポートを終了させたInternet Explorer。1990年代半ばの一時期にその開発の主導権を握っていたのが、世界的エンジニアとして知られる中島聡さんでした。そんな中島さんはメルマガ『週刊 Life is beautiful』で今回、IEの開発秘話を公開。さらに自身が思うところのMicrosoftが犯した「最大の失敗」と、スティーブ・ジョブズが果たした大きな役割を記しています。

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

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私の目に止まった記事

RIP Internet Explorer: Microsoft’s Legacy Browser Is Now Gone for Good

私が開発に関わった、Internet Explorerがようやくその役割を終えました。私が最後にIEのコードを書いてから25年近く経つので、十分だと思います。

私がInternet Explorerの開発に関わったのは、1995年から1998年で、バージョンで言えば、IE3.0とIE4.0です。

IE2.0までは、Sypglassという会社からライセンスしていたソフトウェアを使っていましたが、IE3.0の際に、HTMLの描画エンジン(含むJavaScriptインタープリタ)以外の部分を私が全面的に書き直しました。

その際に、Microsoft Officeグループと協力して、DocObjectというインターフェイスを使って、描画エンジンを切り離し、IEの中でWord DocumentやExcel Spredsheetを開けるように、さらに同じインターフェイスを使って、<frame>や<iframe>を実装したのがIE3です。

私は当時、まだWindowsグループにいたのですが、すっかりOSの開発には飽きてしまい、知り合いのBen Slivkaがプロジェクトリーダーを勤めるIEチームを「手伝う」という形で関わりながら、いつのまにか主導権を握ってしまいました。

IE3のアーキテクチャのことを知った、元々はデータベース向けのフォームを作っていたチームが、DocObjectインターフェイスさえサポートすれば、IE4の描画エンジンの座を(Spyglassからライセンスしたコードから)奪えるかも知れないと作って来たのが、Tridentという描画エンジンで、それが最終的にはIE4となりました。

IE4の中に、データバインディングという仕組みが入っていたのは、データベースのフォームを作っていた経験から来るものです。

IE4の次には、Windows Explorerとの統合という仕事をしましたが、これは私のプロトタイプからスタートしたものです。WindowsとIEの両方の開発に関わっていた私としては、とても自然な形の進化でしたが、それが最終的には独禁法に引っかかってしまったことは、メディアで放送された通りです。

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今年だけで17回発射。なぜ韓国は北朝鮮のミサイルを無力化する策を練るのか?

今年に入ってから17回もミサイルを発射した北朝鮮。そんな国と接する韓国では現政権でどのような対策が練られているのでしょうか。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では、韓国在住歴30年を超える日本人著者が、中央日報を情報元として紹介しています。

盾と矛。韓国の対北朝鮮ミサイル事情

北朝鮮の核・ミサイルが尋常ではない。それに対する韓国側の対応策が中央日報に出ていた。ご紹介したい。

北朝鮮は1月5日を皮切りに、今年に入ってミサイルを17回も発射した。それも大陸間弾道ミサイル(ICBM)、弾道ミサイル、巡航ミサイル、極超音速ミサイルなど多様な種類を発射した。戦術核を開発する目的の第7回核実験を準備しようとする情況もある。

韓国を核・ミサイルで圧迫しようとするのが北朝鮮の野望だ。韓国政府は8日「北朝鮮の核を頭に抱いて生きていくことはできない」とし「3軸体系を中心に、北朝鮮の核・ミサイル脅威を実質的に無力化する対策を(尹錫悦大統領)任期内に講じていく」と明らかにした。

3軸体系は

  1. 北朝鮮が核・ミサイルを発射しようとする時先制的に打撃するキルチェーン(KillChain)
  2. 北朝鮮のミサイルを空中で迎撃する韓国型ミサイル防御(KAMD)
  3. 北朝鮮が核・ミサイルで攻撃すれば、韓国が報復する大量報復報復(KMPR)

で構成されている。

KAMDは3軸体系の心強い後ろ盾だ。キルチェーンやKMPRもKAMDがあってはじめて力を得る。しかし、速いスピードのミサイルを迎撃することは本当に難しい。弾丸に弾丸を当てるほど高度のレベルがいる。

高難度のKAMD技術をどこまで開発し、どのように発展していっているのだろうか。

9~10日、済州国際コンベンションセンターで国防科学研究所(ADD)とカイスト(KAIST)が共同で開いた2022韓国軍事科学技術学会(KIMST=学会長パク・ジョンスン]総合学術大会でKAMDの発展方向について、KAMDの核心技術を研究するADDミサイル研究院が発表した「複合多層ミサイル防御体系発展方向」という特別セッションから調べてみた。

総合学術大会は国内外の関連機関間の学術交流の場としては国内最大規模だ。2,000人以上が済州島の西帰浦(ソグィポ)に集まり、周辺でタクシーを捕まえるのが大変だったほどだ。

矛と盾の対決のように、北朝鮮のミサイルと韓国のミサイル防御は激しく対立している。北朝鮮は液体エンジンと弾道ミサイルから固体エンジンと巡航ミサイル・極超音速ミサイルへと進化を遂げている。

液体エンジンミサイルは発射準備に時間がかかる。しかし、固体エンジンミサイルは即時に撃つことができる。また弾道ミサイルは弾道を描いて飛ぶが、巡航ミサイル・極超音速ミサイルは軌道を予測しにくい。

さらに、北朝鮮は弾道ミサイルに弾着地点の前で少し上に跳ね上がり、再び落ちる「プルアップ(pull-up)機動」を追加した。今月5日、同時多発的に数種類のミサイルを混ぜて発射する方法もこれ見よがしに見せてくれた。いずれも韓国のミサイル防衛を避けようとする手段だ。

それなら、韓国はどのように対応すべきか。迎撃の機会を増やす多層防御システムが正解だ。第1段階で迎撃できなくても、次の段階で捕まえる機会があるからだ。機会が多ければ多いほど迎撃の可能性は高くなる。

中小企業は信用が命。では一度失った信用の回復にかかる時間は?

中小企業にとって信用は命だと言われます。万が一、失ってしまった信用はどの程度で回復させることができるのでしょうか。今回は、メルマガ『倒産危機は自力で乗り越えられる!』 by 吉田猫次郎』の著者で事業再生コンサルタント、作家、CTP認定事業再生士の顔を持つ吉田猫次郎さんが、 さまざまなパターンの信用回復について解説。回復までの手段と期間について語っています。

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信用回復にかかる時間

「中小企業は信用が命」といいます。しかし、これも度が過ぎると、ただの強迫観念のようになってしまいます。「信用を失ったら、もう廃業するしかない」と思い込んでいる人も多いし、「死ぬしかない」と思い詰める人も少なくありません。

先週は自殺防止団体主催の講演会で講師をさせていただきましたが、講演後の個別相談で、信用を失って自殺まで思い詰めたことのある方がいらっしゃいました。

そこで本号では、今一度、信用回復について解説してみたいと思います。

1.自己破産した場合の信用回復

これはなかなかシンプルです。破産手続きの流れは大きく分けて「弁護士に依頼」→「裁判所の破産開始決定」→「免責決定」の3段階と言えますが、個人信用情報機関(KSC、CIC、JICC)に官報情報、いわゆるブラックリストが登録される期間は、CICとJICCが5年です。KSCつまり銀行系信用情報機関だけは10年です。起算日は、多くの場合、「免責決定の日から」と考えていいでしょう。

具体的には、破産・免責から数えて、5年も経てばクレジットカードや自動車ローンなどが組めるようになります。住宅ローンは10年かかりますが、審査のゆるい金融機関では、5年で組める場合もあります(私の知っている最短記録は2年でした)。

2.ちょっとした延滞歴がある場合の信用回復

月をまたがない程度の軽微な遅延の場合、信用の傷もさほど深刻ではないと言えるでしょう。これも具体的に書きますが、銀行の事業資金借入が数日間遅れた程度なら、まだ追加融資してもらえる余地があります(但し決算書の内容や遅延の回数などによって総合判断される)。

クレジットカードやリースの場合、1回でも自動引落ができないと、その事実がCICをはじめとする信用情報機関に載ります。強制解約にはならないものの、枠を減らされたり、次のカードやリースを組むときに審査で難儀するおそれがあります。

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ちなみに、CICの軽微な延滞の履歴は、1ヶ月単位で24ヶ月分載ります。言い換えれば、24ヶ月が経過すれば、軽微な遅延の履歴は、表から押し出されるようにして、消えます。

ロシア国民を待つ生き地獄。プーチンの「長期的敗北」が不可避なワケ

依然として激しい戦いが続くウクライナ紛争ですが、たとえプーチン大統領がこの戦争で勝利を収めたとしても、「戦略的敗北」を喫することは間違いないようです。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では著者で国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、「戦略的敗北」という言葉が指す意味を具体例を上げ解説。その上で、ナポレオンやヒトラーと同じタイプの指導者であるプーチン大統領が、戦略的敗北から逃れることができない理由を明らかにしています。

プーチンは【戦術的勝利】でも【戦略的敗北】は【不可避】とはどういう意味ですか?

私は、ロシア軍がウクライナに侵攻する前から、同じことを書きつづけています。

「ロシア軍は、ウクライナでの戦闘に勝つかもしれないし、負けるかもしれない。たとえ戦闘に勝っても、地獄の制裁はつづいていくので、ロシア経済はボロボロになっていく。プーチンの【戦略的敗北】は【不可避】だ」

たとえば、ウクライナ侵攻の8日前(2月16日)に出た現代ビジネスの見出しは、

全ロシア将校協会が「プーチン辞任」を要求…!キエフ制圧でも【 戦略的敗北は避けられない 】

です。これについて「戦略的敗北とはどういう意味ですか?」とよく質問されます。

たとえば2014年3月、ロシアは、ウクライナからクリミアをサクッと奪いました。ほぼ無血です。これは、プーチンにとって、あざやかな【戦術的勝利】でした。

ところがその結果、欧米日から、経済制裁を科された。その結果、ロシア経済は、まったく成長しなくなったのです。

プーチンの1期目2期目、つまり2000年から08年まで、ロシアは、年平均7%の成長をつづける急成長国家でした。当時プーチンは、「ルーブルを世界通貨にする!」と増長していたのです。

ところがクリミアを併合した2014年から2020年まで、ロシアのGDP成長率は、たったの0.38%になった。これが【 戦略的敗北 】の意味です。

こういっても、あまり理解されないので、もう少し詳しくお話しましょう。

黒田総裁の呆れた失言が裏付けた、安倍氏の「日銀は政府の子会社」発言

世界的なインフレにより各国の中央銀行が、金融引き締めに舵を切るなか、日銀だけは円安も構わずに金融緩和策を堅持。挙げ句の果てに黒田総裁は、物価上昇について「家計の値上げ許容度も高まっている」と発言し、家計のやりくりに苦しむ人々の反発をくらいました。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』で評論家の佐高信さんは、「物価の番人」日銀の総裁として毅然としていた前川春雄さんと三重野康さん、2人の元総裁の考え方を紹介。黒田総裁については、2人と真逆で「物価の番人」ではなくて「株価の番人」と呆れています。

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「株価の番人」の日銀総裁

残念ながら、日本銀行の現総裁、黒田東彦は、最初の選挙で「下々のみなさん」と呼びかけた麻生太郎と同じ程度のアタマの持ち主なのだろう。何と「家計の値上げ許容度も高まっている」などと講演で言ってしまった。

ホンネがでたわけだが、仮にも日銀は「物価の番人」である。安倍晋三の「日銀は政府の子会社」を裏付けるようなこの発言には呆れるほかない。共に「物価の番人」ではなくて「株価の番人」なのだ。

日銀総裁の劣化が激しい。私は1984年に退任した前川春雄を「勲章を拒否した男」として取り上げたことがある。前川には歴代総裁と並ぶ、勲一等が用意されたが、「人間に等級をつける勲章は好まない」と言って、それを断った。1988年に亡くなった前川は死後の受勲も辞退するよう夫人宛ての遺書に明記していた。

より高く、より多くと、飽くなき勲章亡者が跋扈する中で、まことにさわやかな逸話だろう。前川と比較しては前川に失礼だが、黒田は決して勲章を断らないに違いない。

中央銀行は、しばしば、「職業的心配屋」(professional worrier)と呼ばれる。通貨価値が下がることを常に心配して、時に政府とも対立するからである。

「野球にたとえれば、われわれは守ってばかりいるようなチームなんですよ。金融政策等で攻撃に出るようなこともないじゃありませんが、警察と同じで、あまり攻撃に出るのは多くない。守りである以上エラーは許されず、しかもほとんど守っているわけで、その辺がしんどいですね」

“専守防衛”の辛さを前川はこう語っていたが、黒田は「守る」どころか、積極的にエラーをして、安倍のバカなアベノミクスを助けているわけである。

前川の2代後の総裁が三重野康だった。私は1991年『週刊現代』で、三重を“現代の鬼平”と書いた。三重野は当時、「不動産価値はさらに下がり、倒産は続くだろうが、健全な経営をしている企業の倒産にまで至ることはない。自分の体力以上の経営をしてきた咎めが出るのは当然だ」と発言し、金融引き締めの姿勢を堅持することを強調した。それに対し、黒田のやっているのは異次元緩和のバズーカ砲である。

俗にAIDSといわれ、バブル経済で肥大した企業がはびこった。Aが麻布自動車、Iがイトマン、Dが第一不動産、Sが秀和で、これらを“退治”することを三重野はめざしたのである。

こうした三重野に対し、「1にフセイン、2に三重野、3、4がなくて、5に海部(俊樹首相)」と、彼を株価下落の犯人扱いする声が巷にあふれた。低金利のカネ余りの下、地上げ、株上げで存分に甘い汁を吸った者どもが、さらにと三重野に非難の矢を向けた。

同じ日銀総裁ながら、三重野と黒田のやっていることは真逆である。

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中国とロシア、北朝鮮が日本の領土を狙うことは本当にあるのか?

ロシアによるウクライナ侵攻、北朝鮮の相次ぐミサイル発射実験などを受け、政府は骨太の方針に「5年以内に防衛力を強化する」と明記。岸田首相は「ウクライナは明日の東アジア」などと率先して危機を煽っています。こうした姿勢に疑問を呈するのは、多くの中国関連書を執筆している拓殖大学教授の富坂聰さん。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では、「ミサイル攻撃」はあっても「占領」目的での攻撃は杞憂と断言。中国に関しては、いま大きな代償を払ってまで獲得しなければならないモノは日本にはなく、北朝鮮についても過剰な反撃能力の所持による暴発の方を心配すべきと解説しています。

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中国とロシア北朝鮮は日本の領土を狙っているのか?

ロシアがウクライナに侵攻して以来、日本には「一億総軍事評論家」といった現象が広がっている。自らの安全に敏感であることは大切なことだが、それが「力には力だ」、「憲法を改正しろ」といった短絡的な話に終始するようならば、少し残念だ。

バランスを欠いた議論の先にあるのは、安全保障のディレンマに陥り、経済発展の資源を防衛費につぎ込んだ挙句、国力を失ってゆくという結末だ。

最悪なのは、日本が変化する過程で疑心を膨らませたどこかの国との間で緊張を膨らませ、最終的に「本来しなくてよい戦い」に突入してしまうシナリオだ。

本来、世界が不安定であればあるほど、冷静を心掛けなければならない。なぜ人類が「外交」という手段を獲得したのか。また日本経済の奇跡的な発展はどんな環境下で達成されたのか。見つめ直すときだ。

しかし現状は残念ながらタカ派的な熱狂が支配的だ。岸田首相自ら出席したアジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアログ)で「ウクライナは明日の東アジアかもしれない」と軽々しく言い放ってしまうのだから、国民に冷静を、といっても説得力はない。

さて、後ろ向きのことばかり言っていても仕方がないので、タイトルに掲げた当節流行の、「中国とロシア北朝鮮は日本の領土を狙っているのか?」について考えてゆきたい。といっても長々と書く必要はない。ほぼ杞憂だからだ。

もし「領土を狙う」というのが「占領」や現在のウクライナをイメージしたものであれば、やはり心配はない。日米同盟が機能するなか海を越えて兵力を投射し、反発する1億2000万人を支配し続けるなど、たとえGDPで日本の3倍を超える中国であっても現実的な話ではないからだ。しかも、いまの中国には慌てて日本を支配しなければならない動機も見つからない。

宇宙開発企業・スペースXの創設者及びCEOで電気自動車メーカーのテスラの共同創設者のイーロン・マスク氏が「日本はいずれ存在しなくなるだろう」とツイッターに投稿し話題となった。彼はその裏でポッドキャスト「All-in」のインタビューで、「中国が米国を抜き去り、将来的には2倍あるいは3倍になる」とも予測した。多少大げさな分析だが、彼が指摘した趨勢は否定できない。つまり何もしなくてもいずれ日中間には埋めがたい差が生じる。それが東アジアのリアルなのだ。

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「破産者マップ」復活で晒される個人情報。氏名&住所の削除申請にビットコイン6万円を要求、卑劣な行為に非難殺到

自己破産者の氏名や住所などの個人情報をGoogleマップ上にプロットした「新・破産者マップ」がネット上に出現した。これまでにも名前を変えて、破産者の個人情報を晒すサイトは存在したが、金銭を要求するサイトは初めてとみられる。

「破産者マップ」削除依頼に金銭要求の卑劣行為

ITmediaが6月20日に報じた「新・破産者マップ」は、Googleマップのピンの上に個人情報が掲載される仕組み。運営元は個人情報を非表示にするには6万円、ピンごと削除するには12万円分のビットコインを要求している。

自己破産者の個人情報を晒すサイトはこれまでにも「破産者マップ」「モンスターマップ」と名前を変えて、何度も出現しているが、削除に金銭を要求するサイトはこれが初だ。

過去のマップと情報の年代が同じで、その後のデータの更新もないため、データをそのまま流用している可能性が高いようにみえる。

過去のマップの場合は自己破産者に対して、強烈な憎悪が感じられたのに対して、今回のマップはあからさまに金銭目的だろう。

「このウェブサイトの運営は海外で行われており、現地の法律が適用されます」とし、「基本的な問い合わせは受け付けておりません。支払い時に問題があった場合のみ対処いたします」と明示している。

個人情報保護法専門の弁護士がGoogleに通報したこともあってか、現在このサイトは検索しても出てこなくなった。

【関連】経産省が給付金不正受給者を“公開処刑”。HPで氏名と住所を公表、詐欺師の逃げ得は許さない

簡単に模倣可能で追随者が倍増する危険

破産宣告者の個人情報は「官報」で公開される。インターネットでも閲覧可能で一月分が保存されるため、それをこまめに記録しておけば、破産者のリストは簡単に作れる。しかし、これをマップにしてまとめるというのは、明らかに悪意に満ちているだろう。

「新・破産者マップ」は運営を海外で行っているということから、もし個人情報を削除するために入金されたとしてもビットコインのため足がつきにくい。犯人を特定することは難しく、犯罪を実証しづらい。

もし個人情報を晒された場合は運営元の要求に応じずに、速やかに最寄りの警察のサイバー犯罪対策課に届け出ることが必要だ。

弱みにつけこむ卑劣な行為。個人情報を晒されることで、破産者たちの名前と住所が広く世間に出てしまう。

【関連】元国税調査官が暴露。現役国税職員ら「給付金詐欺事件」その全貌と闇

破産者の個人情報の開示を続ける限り、このようなサイトは後を絶たない。官庁の個人情報の公開についても、ネット時代に配慮した対応が必要かもしれない。

離婚するにもお金がかかる。意外と知らない費用の中身、年金分割はそんなにおいしい話じゃない

定年を迎えた矢先に離婚する「定年離婚」の割合が増えているようです。厚生労働省「人口動態統計月報年計」(2020年)によると、1985年時点の離婚総数に占める同居期間20年以上の方の離婚の割合は12.2%でしたが、2020年時点の割合は20.1%に増加しています。もちろん、同居期間20年以上の方がすべて定年離婚とは限りませんが、長年連れ添った夫婦でも、離婚する可能性はあります。今回は離婚時にはどんなお金の取り決めがあるかお話しします。

離婚時のお金の取り決め

離婚をするときには、お金の面の取り決めが必要になります。離婚時に取り決めする費用には、主に次のようなものがあります。

①慰謝料
②養育費
③財産分与
④年金分割

なお、取り決めに際し、弁護士に相談する場合は、弁護士への相談料も必要です。

まず慰謝料について。離婚の原因がどちらかにあるケースでは、離婚原因を作った側に対して、他方から慰謝料を請求する権利があります。たとえば、夫の浮気(不貞行為)で離婚になった場合、妻は夫に対して慰謝料請求ができます。慰謝料の金額はケースバイケースですが、200~300万円程度が相場のようです。

次に養育費。子どもがいる場合、母親である妻が子どもを引き取るケースが多いでしょう。この場合、妻から夫に対して、養育費を請求できます。養育費は子どもが成人または大学卒業するまで請求できます。養育費の金額はお互いが納得していれば自由に決められます。裁判所の「養育費算定表」をもとに計算することもできます。

財産分与は、婚姻期間中の資産が対象

離婚するときには、夫婦の資産を分配します。これを財産分与といいます。

婚姻期間中は、お互いに協力して資産を築いてきたはずです。離婚するにあたって、財産分与ではそうした資産を「共有資産」と考えて2人で分け合います。

財産分与の対象になる資産は、婚姻してから築いた資産です。それを2人で分割します。資産には、預貯金、保険、金融商品、住宅や車、共同生活に必要な家具などがあてはまります。

退職金はすでに支払われている場合や、支払われていなくても近い将来に支払われることが見込まれる場合は財産分与の対象です。

ちなみに、生活費から少しずつ差し引いて貯めた「へそくり」も、夫婦の生活費から貯めた以上は共有資産。財産分与の対象と考えられます。一方、独身時代の資産や離婚前でも別居中に得た資産などは、財産分与の対象外です。

夫婦共同で築いた財産は、財産分与で公平に2分の1ずつになるように分けるのが原則です。たとえば、夫婦の財産として夫名義の預金が300万円、妻名義の預金が100万円ある場合、妻は夫に100万円の支払いを請求できます。

購入した家も財産分与の対象です。ですから、夫か妻が住み続けるのであれば、出ていくほうにその家の半額を支払う必要があります。また、家を売却し、その代金を半分ずつ分けることもできます。

離婚時に住宅ローンが残っている場合は、家を売却して売却益でローンを返済するのがおすすめです。ただし、家を売却できるかどうかは、住宅ローンの残債と住宅の売却益がどのくらいあるかによります。

住宅ローンの残債を住宅の売却益が上回る「アンダーローン」であれば比較的簡単です。売却益で残りのローンを完済して、さらに残ったお金を折半できます。

しかし、住宅ローンの残債を住宅の売却益が下回る「オーバーローン」の場合は、売却してもローンが完済できません。この場合、基本的には家を売ることができない(任意売却などで売却する方法もありますが、信用情報に傷がつきます)ので、差額を補って住宅ローンを完済する必要があります。その差額を誰がどう支払うのかは、双方の相談によって決めることになります。