毎日不機嫌な同僚と“事なかれ主義”の上司。職場環境を改善する方法は?

毎日のように不機嫌で、ネガティブなひとりごとが多く、スルーしていると「無視されちゃった」などの不満をぶつけてくるやっかいな年上の同僚。上司はとりあってくれず、自分に協調性がないと見られているかも…との悩みに答えるのは、メルマガ『公認心理師永藤かおるの「勇気の処方箋」―それってアドラー的にどうなのよ―』著者で、公認心理師の永藤さん。職場に赤ちゃんのような人がいてはマイナスしかないと、上司がダメならその上司を巻き込んで“真剣に”相談することを勧めています。

ちょっと御相談がありまして:不機嫌な人が近くにいる

皆様からお寄せいただいたご相談や質問にお答えしたり、一緒に考えたりしていきます。

Question

shitumon

30代会社員です。同僚に、常に不機嫌さをふりまく先輩がいます。彼女は私の前の席なのですが、朝からずっと何かしらネガティブなひとりごとを言っていて、私が仕事に集中しているときでもお構いなしです。

そしてときどき、「あ、また無視されちゃった。私うざいもんね」とイヤミのように言います。先日は、朝から具合が悪いと言い出し、ずっと「なんか気持ち悪い」とか、「力が入らない」と言い続けているので、「具合が悪いんだったら時間休取って病院行くか、午後休取って帰った方がいいんじゃないですか?」と言ったら、急にシクシク泣き出し、立ち上がって隣の部署に行き、後輩女子に慰められていました。

外の方が見たら、私が冷たく見えると思います。でも、私は彼女のお守りのために会社に行っているのではありません。事なかれ主義の上司に話しても、「うまくやってよ」というだけです。

私は協調性がないとみなされるのでしょうか。なんだか腑に落ちません。

【永藤より愛をこめて】

お疲れ様です。最初に一言申し上げておきますね。あなたは悪くありません、ちっとも。個人的な意見だし、過激に思われる方も一定数いらっしゃると思いますが、ワタクシとしては、「ネガティブな感情や不機嫌さをところかまわずふりまく大人は赤ん坊と同じ」だと認識しています。

私たちは人間ですので、様々な感情をもちます。嫌なこと、不快なこと、悲しいことがあったらネガティブな感情をもつのは当然のこと。どんな感情であれ、その感情の発露自体は悪いことではありません。でも、それは、そのネガティブな感情を四方八方に垂れ流しにしてもいい、という理由にはなりません。

人はネガティブな感情に引っ張られます。なので、職場に一人でもネガティブさをまき散らす人がいたら、それは周囲に伝染し、士気を下げます。不機嫌な人やネガティブな人と一緒に働きたいという人はいません。

不機嫌さをふりまく人が上司や先輩として存在するチームは、生産性がドンっと下がります。なぜなら、その人の機嫌を気にしながら働く、というのは、通常の業務にプラスして精神的な負担を過剰に抱えることになり、本来のパフォーマンスの発揮の大きな阻害要因になるのです。

この記事の著者・永藤かおるさんのメルマガ

カリスマ稲盛和夫氏が当初から掲げた『社員の幸せファースト』『全員参加経営』の素晴らしさ

京セラの創業者で、経営破綻したJAL再生の立役者でもあった稲盛和夫名誉会長(90)が2022年8月24日、京都市内の自宅で老衰のため死去しました。稲盛氏は1955年、鹿児島県立大学を卒業後、京都の碍子製造会社「松風工業」に就職。そこでファインセラミックスの将来性に気づき、1959年に「京都セラミック」を創業、一代で世界的な企業「京セラ」に成長させるなど、日本を代表するカリスマ経営者として知られています。稲盛氏の経営哲学は多くの経営者やサラリーマンに愛されましたが、稲盛氏の薫陶を受けてきた2人が実体験から掴んだ稲盛哲学の神髄、人生・仕事を発展させる極意について語り合った内容を、無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』よりご紹介します。

やる気を引き出す全員参加型経営

京セラやKDDIを一代で世界的企業に育て上げたのみならず、不可能といわれた日本航空(JAL)の再建を3年弱で成し遂げた稀代の名経営者、故・稲盛和夫氏。

それぞれ50年と30年、稲盛氏の薫陶を受けてきた石田昭夫さんと大田嘉仁さんが語り合う、実体験から掴んだ稲盛哲学の神髄、人生・仕事を発展させる極意とは──。

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石田 「大田さんは、稲盛さんから受けた教えの中でいまも特に大事にしていることはありますか」

大田 「ある時、稲盛さんが『尽くすから尽くされる』という言葉などを紙に書いて渡してくださったのですが、これは『利他の心』の実践をとても分かりやすく教えていると思います。

つまり、まず自分が尽くすからこそ、相手に尽くしてもらえるのであって、その逆はないということですね」

石田 「まず自分から尽くせと」

大田 「会社でも、なぜうちの社員は愛社精神がないんだ、困った時に協力してくれないんだと嘆いている経営者がいますが、それは日頃から社員に尽くしていない、社員を大事にしていないからですよ。

その意味では、米ギャラップ社の調査で、日本企業における『熱意溢れる社員』の割合はたったの5パーセントしかいないという結果が出ていることは大問題だと思います。これは調査した147か国中、最低の数字です」

石田 「本当に由々しき状況です。確かに最近の日本企業、日本人を見ていると、夢や希望があまり感じられませんし、自分の会社をよくしようという愛社精神が非常に希薄になっていると感じます」

大田 「日本の経営者がいかに社員を蔑ろにしてきたか、自分の地位や保身ばかりを考えてきたか、その結果が現れているのだと思います。

かつての日本的経営では、上司はいつも夢を語り、部下の面倒をよく見て、元気のない部下を飲みに連れて行ったり、自宅に呼んだり、家族の心配までしてくれていた。

そうすることで、帰属意識も愛社精神も、モチベーションも高まっていったのだと思います。

しかし、近年では、一方的な合理化や短期的な成果主義の導入、非正規社員の増加などによって、どんどん人間関係がドライになり、一体感が希薄になってきているように感じます。

稲盛さんは経営理念に『全従業員の物心両面の幸福を追求する』を掲げ、当初から『社員の幸せファースト』『全員参加経営』を追求していました。

トップダウンで会社を引っ張っていくイメージが強い稲盛さんですが、実際は『自分で考えるからいい仕事ができるんだ』と、社員の自主性を尊重し、社員が自分で真剣に考え、どうしてもやりたいという提案であればほぼ認めていました。それが、社員のモチベーションや達成感に繋がっていたんですね」

image by: Science History Institute, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

『VIVANT』続編は“あっても数年先”と業界で囁かれる理由。原因は堺雅人の「円満退社ではない独立」か

17日に最終回を迎えるTBS系の大人気ドラマ『VIVANT』ですが、早くも続編や映画化を期待するファンの声が多くあがっています。しかし、関係者の間では「早くても数年先では?」という噂があがっていると語るのは芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さん。その理由に、前事務所からの「円満ではない独立」があるとし、堺雅人の姿は「しばらくお預けでは」との見方を紹介しています。

絶好調『VIVANT』後の堺雅人と“役者・二宮和也”

『女性セブン』が『VIVANT』で絶好調な堺雅人ファミリーの内情をリポートしています。

前半にドラマの裏側や秘話で盛り上げ、微妙に『ラグビーワールドカップフランス大会2023』の試合終了を待つか待たないかのタイミングでドラマがスタートした9月10日の『VIVANT』。

『ラグビー~』日本vsチリ戦の裏で、前半の緊急生放送特番は11.9%、ドラマは番組最高タイの視聴率14.9%を記録したことは番組関係者が胸を張れる結果だったでしょう(視聴率はビデオリサーチ社調べ、関東地区)。

もし裏で『ラグビー~』が無かったら…と考えると、武者震いのようなものを感じてしまいます。

ちなみに嘘かホントか、番組ディレクターの福澤克雄氏は『ラグビー~』を観戦していたと話していました。

慶応大学ラグビー部出身としては難しい選択だったでしょうね。

さて、『VIVANT』主演の堺雅人は、一部テレビ関係者の間から昨年3月の単発ドラマ『ダマせない男』の低視聴率(6%強)から“賞味期限切れ”の声も囁かれていたのですが、しっかりとした脚本と演出家、そして脇を固める強者揃いの役者たちが彼を“料理”すれば、まだまだ健在だと証明してくれました。

一部メディアでは“続編決定”とか“続編示唆”とも言われている『VIVANT』ですが、関係者の間では“製作されたとしても数年先”という声がもっぱらです。

その理由について尋ねると“前所属事務所を円満退社しての独立ではなかったから”という声が多く聞かれました。

前所属事務所と付き合いの深いテレビ局が“忖度”して、堺のキャスティングを控えるのではないかと分析するのです。

冒頭の『女性セブン』にはー

“俳優業は浮き沈みのある仕事。いつ仕事がなくなるかわからないのがこの業界”

“(妻の)菅野美穂さんはもともと倹約家で海外旅行はエコノミー、投資などには手を出さず、コツコツ貯蓄するタイプ”

とありました。

私はこれで堺が、『リーガル・ハイ』『半沢直樹』『VIVANT』のような作品に出会えるまではおとなしくしているのでは…と読んだのですが、皆さんはどう思われますでしょうか。

マーケティングのプロが解説。なぜ「コラボ書店」は集客で大成功したのか?

アマゾンの台頭や本離れの影響で、大打撃を受けているとされる実店舗型書店。そのような状況を尻目に、堅実な業績を上げているリアル店舗が九州地区に存在することをご存知でしょうか。今回のメルマガ『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』ではMBAホルダーの理央 周さんが、そんな企業の顧客に響くプロモーションを紹介。さらにそこから学べる「今必要なマーケティングの姿」を解説しています。

AI時代のリアル書店はどんな打ち手が必要か?コラボ書店に学ぶ自社ビジネスの定義の重要性

先日、日経新聞(23年9月4日)に、「コラボ書店、にぎわい増刷」という記事がありました。カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)のフランチャイジーとして、25店舗を運営するニューコ・ワン(熊本市)の事例です。記事によると、

電子書籍の浸透や動画など競合コンテンツの台頭を受け、書店数は約20年間でほぼ半減。書店ゼロの自治体も26%に達した。逆風が続くなか、消費者が気軽に立ち寄れる強みを生かし、本+αの経営スタイルを築こうとしている。

 

「いらっしゃいませ、チーズはいかがですか」。7月、宮崎県高鍋町にある「TSUTAYAたかなべ店」に、明るい声が響いた。声の主は地元の高鍋農業高校の生徒たち。約1カ月間かけて手作りしたチーズなど乳製品の販売会を開催した。

 

あっという間に店内には長蛇の列ができ、チーズ約150個、ヨーグルト約200個がほぼ完売。近くに住む甲斐愛さん(44)は「おいしかったので、並び直して追加購入しちゃった」と話す。

とのことです。

このところ、ECの浸透や本離れが進んでいて、苦戦していると言われているリアル書店。

書店業界は、どんな打手を打てばいいのか、そのために何を事前に準備すべきか、というマーケティングについて、考えていきましょう。

まずは、現状のリアル書店の問題点について、いくつかリストアップしてみます。

  1. 顧客・訪問者数の減少:オンラインショッピングの普及で、店に足を運ぶ人が減っています
  2. 売り上げの減少:電子書籍やオーディオブックの台頭で、紙の本の売り上げが減っています
  3. 店舗運営コスト:家賃や人件費が上がる一方で、収益は減っています

このような問題の背景には、

  • デジタル化の進行:人々が手軽に情報やエンターテイメントを得られるようになった
  • 便利なオンラインショッピング:家から一歩も出ずに購入できる
  • コンビニやスーパーでも書籍を買える:書店専門でなくても本は手に入る

といった、自社を取り巻く環境の変化に、大きく影響されていることが見えて取れます。

これまで多くの書店は、集客するために、著名な作家のサイン会や読書会などの、イベントを開催したり、オンラインと連携させ、WebサイトやSNSでのプロモーションを実施したり、「書籍を売る」ための販売促進を行ってきました。

これ以外にも、カフェを併設し、長居を促したり、SNSでの読書感想コンテストを実施したりもしています。

また、ポイントが貯まる、メンバーシップサービスの導入で、顧客サービスを充実させたりもしています。

これらのイベントは、古くからの顧客や、著者のファンにとって、とてもありがたいイベントです。

一方で、書店に馴染みのない顧客や、新規顧客には、なかなか到達のしづらい、販売促進になります。

なぜなら、自社を“本を売るための場所”と定義している上でのプロモーションなので、書店から離れた顧客や、今は書店の良さを知らない顧客には、響かないからです。

この記事の著者・理央 周さんのメルマガ

スキー場でOLが出会った運命のお相手は「もつ煮込み定食」だった!?

スキーを楽しんでいたOLがスキー場で出会った運命の相手。それは…「もつ煮込み定食」でした。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者、佐藤きよあきさんが紹介するのは、行列のできるもつ煮込み定食専門店を作った一人の女性のお話です。

夢を追う若き女性が、ビジネスとして選んだのは「もつ煮込み定食」

スキーを楽しむあるOLが、ある日スキー場で「もつ煮込み」と出逢いました。

その美味しさに感動した彼女は、各地のもつ煮込みを食べ歩くように。

やがて、その想いは強くなり、自分で作ったもつ煮込みをみんなに食べてもらいたいと考えるようになり、「もつ煮込み定食」の専門店を開業。

その味が口コミで評判になり、行列のできる人気店へ。

そして、ネットやマスコミにも取り上げられる存在になりました。

このような書き出しをすると、繁盛店の裏に隠された、長年の苦労物語があるようですが、実は、この女性の天才的なビジネスセンスによって、計算し尽くされた、短期間のサクセスストーリーなのです。

神奈川県愛川町。工業団地であるこの地に、「もつ煮込み」という大きな看板を掲げたお店「もつ乃」があります。

2022年にオープンした、店主ひとりで営む、セルフサービスの「もつ煮込み定食」のお店。

メインメニューは、「もつ煮込み定食」の味噌と醤油。そして、もつカレー。

数種類の卵焼きと数種類の漬物があるだけ。

券売機で食券を買い、トレーを持って、もつ煮込みとご飯、味噌汁、卵焼き、好きな漬物を受け取り、席に着きます。

店主ひとりでお店をまわすので、もっとも効率の良いやり方です。

営業は午前10時45分からで、もつが無くなり次第終了。

短時間の営業ですが、1日100食を売り上げています。

今後50年間で気温も湿度も上昇し続けると、地球には誰も住めなくなる

「昔はこんなに暑くなかったのに」今年の夏もそんな声が全国各地で聞かれましたよね。今回の無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で紹介する本は、気候変動が起きたあとの近未来を予測した、とても興味深い一冊です。

これは必読⇒『気候崩壊後の人類大移動』

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気候崩壊後の人類大移動

ガイア・ヴィンス・著 小坂恵理・訳 河出書房新社

こんにちは、土井英司です。

本日ご紹介する一冊は、『ネイチャー』『ニューサイエンティスト』などでシニア・エディターを務めたサイエンス・ライターのガイア・ヴィンス氏が、気候変動後の世界を予測した一冊。

オビを見ると、まるでタイトルのように書かれている「10億人規模の移住を迫られる近未来」という衝撃のメッセージが目に入り、思わず手に取ってしまいましたが、これ、タイトルじゃないんですね。

本書には、これまで繁栄していた地域が気候変動によって住めなくなり、人類が大移動を余儀なくされる近未来が描かれています。

「今後50年間で気温も湿度も上昇し続ければ、もはや地球の広大な地域が、35億の人類にとって住めない場所になる」というのだから、驚きますね。

なかでも要注意は、火事、猛暑、干ばつ、洪水の4つで、これからの数十年間、アメリカではすべての国立公園で火災が発生すると述べられています。

気候変動に伴う食料問題も無視できません。

本書では、気候変動に伴い、どの地域でどんな食料リスクが発生するのかが述べられています。

今後、どこに住めば安全や食料が約束されるのか、見定める良いヒントとなるでしょう。

温暖化によって有望になる地域の話題も、見逃せません。

アメリカのアラスカ州、グリーンランドのヌークやカナダのチャーチル、アイスランド南東部の港町ホプンなどは、特に注目のようです。

環境問題や今後の政策課題、ビジネスチャンスまでが見えてくる本で、科学者や政治家はもちろん、ビジネスパーソンにも広くおすすめできる内容です。

バカ殿様だけではなかった。デキすぎて「主君押込」にあった殿様がいた

戦国時代には当たり前だった「下剋上」。実は、天下泰平の江戸時代にも、まれに起きることがあったそうです。今回のメルマガ『歴史時代作家 早見俊の無料メルマガ』では、時代小説の名手として知られる作家の早見さんが、その「一種の下剋上」ともいわれる「主君押込」について詳しく解説しています。

江戸時代の下剋上

戦国時代は下剋上、つまり、家臣が主人を倒し、領国を奪い取るのは珍しくありませんでした。力こそが正義であった乱世であればこその行為です。

対して、天下泰平の江戸時代は身分秩序が固まり、武士は主君や御家への忠義に生きていました。家臣が主君に意見をするのはともかく、主君を排斥するなどは絶対に許されませんでした。合戦によって自国が脅かされる心配はありませんでしたから、凡庸な殿さまでもよかったという背景もあります。

ところが、稀にではありますが江戸時代にも一種の下剋上が起きました。

主君押込(しゅくんおしこめ)です。

主君押込とは読んで字の如く家臣が主君、つまり殿さまを座敷牢に閉じ込める行為です。殿さまが余りにも不行状を重ねると幕府から目をつけられ、場合によっては減封やお取り潰しになってしまいますので御家存続の為に取られた措置でした。

家老や重臣たちは結託をして殿さまを座敷牢に押込、無理やり隠居させ、世継ぎの男子がいれば家督を相続させ、いなければ他家から養子を迎え御家の存続を図りました。

幕府も主君押込には目を瞑っていました。

江戸時代の武士は主君への忠義を求められましたが、家臣は主君よりも御家に忠義を尽くしました。御家存続が何よりも大事、その為の主君への忠義だったのです。

極論すれば、殿さまは神輿でした。

神輿は担ぎやすい方がいいものです。ですから、悪政、不行状、愚昧な殿さまは家臣にとっては担ぎにくく、御家を危うくする存在でした。

露呈した“日本の暗部”。ジャニーズ問題もビッグモーター事件も「同じ構図」という闇

創業者ジャニー喜多川氏の性加害問題を受け、9月7日の記者会見で藤島ジュリー景子氏の引責辞任と東山紀之氏の新社長就任を発表したジャニーズ事務所。しかしながら、「ジャニーズ」の名称を継続して掲げる姿勢等には大きな批判も集まっています。今回この問題を論じているのは、米国在住作家の冷泉彰彦さん。冷泉さんはメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で、「ジャニーズ事件」には大きな2つの問題が横たわっているとしてその各々について解説するとともに、同事件とビッグモーター問題や給食停止問題との共通点を考察しています。

※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2023年9月12日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

日本社会特有の問題をどう罰し防止するか。ジャニーズ、ビッグモーター、給食問題の本質

ジャニーズ事務所の問題が議論になっています。性犯罪者の名前を冠した事務所が存続して良いのか?性犯罪を許容する体質の事務所との取引継続は許されるのか?などというのは、確かに大きな問題だと思います。

ただ、そのような当面のビジネス取引をどうするかという問題の前に、大きく2つの問題が横たわっているのを感じます。

1点目は、性暴力の被害者に関する救済という問題です。救済というのには2つあって、名誉の問題と、もっと具体的なメンタルヘルスの問題です。まず、メンタルヘルスに関しては、様々な心的外傷の中でも、この種の被害というのは非常に大きなものであることが推察できます。

あまり大々的に報じる必要はないのですが、今回の事件は史上空前の規模の性暴力犯罪であり、被害者も膨大な数になると思われます。彼らに対して、どのような治療、救済をするのか、これは緊急の問題であると思います。コスト的にも大きな責任であり、民事、刑事の双方から事務所の法人として責任を引き出して、負担させるスキームを進めなくてはなりません。

一方の被害者の名誉の問題は、この治療や救済においてプライバシーを守り切ることもそうですが、とにかく、男性だろうが女性だろうが、異性間であろうが、同性間であろうが、また自分の性的指向と一致する組み合わせだろうがなかろうが、とにかく意に反した性的な行為の強制の被害者というのは、その名誉を徹底して守るということです。

被害の事実を本人以外が明かすことは厳禁とするだけでなく、被害経験を知られた場合も、それによって社会的に不利になることは絶対にしないと同時に、偏見や差別など心的な攻撃も絶対に許さないということです。これも性別問わずに全く同じ基準で社会規範とすべきです。

ここまでは、とにかく原則を立てて徹底するしかありません。

全員が「空気を読み」「忖度して」犯罪の継続に加担

その一方で2番目の問題は重たい課題です。それは、「漠然とした空気による権力行使」という日本社会特有の問題を、どう罰し、どう防止するかという問題です。

ジャニジムの問題では、ジャニー喜多川以外の家族(イコール経営陣)にしても、ベテランのタレントにしても、本人の性癖というのは知っていたわけです。そして、取引先の企業も全く知らなかったわけではないと思います。その上で、全員が「空気を読み」「忖度して」犯罪の継続に加担してきたわけです。

この構造は「ビッグモーター」に似ています。オーナー側は全く不可能な利益目標を押し付けて、パワハラそのものの圧力をかけていたわけです。ですが、顧客の自動車を一旦破壊しろとか、街路樹を切れとか、具体的な指示はしていないことになっています。仮にそうだとして、各店舗の現場では、そこまで猛烈な利益確保を実現するには、犯罪に手を染めるしかなかったし、その手口を「横のヒソヒソ話」で拡散していたのでしょう。

ここでも「空気を読み」「忖度する」という行動があります。こうした言語化されない、あるいは文書などの証拠が残らない形での、「権力が後押しする」犯罪行為の強制、あるいは犯罪行為の幇助や隠蔽というもの、これに対して日本の法体系は弱いということです。

この記事の著者・冷泉彰彦さんのメルマガ

習近平に命をかける兵士は一人もいない。中国が戦争など出来っこない決定的な理由

今年7月6日、台湾への睨みをきかす東部戦区の将兵たちに対し、戦争への備えを指示したとされる習近平国家主席。巷間囁かれているような台湾への武力侵攻は果たして起こり得るのでしょうか。今回のメルマガ『j-fashion journal』では、ファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さんが数々の情報を総合した上で、現在の中国には軍事侵攻を行なう力はないと判断。彼らに今できるのは挑発や弱い者いじめ程度としています。

中国軍を完全掌握できず。習近平に戦争なんて本当にできるのか?

こんにちは。

習近平主席は、就任後一貫して江沢民派の人民解放軍幹部を攻撃しています。それでも、習近平主席は、軍を完全に掌握できていません。

私には、台湾との戦争の前に、人民解放軍は習近平主席に滅ぼされるのではないかと見えるほどです。

そもそも一部の共産党幹部が富を独占しているような国で、庶民出身の兵士が真剣に命をかけて戦えるのでしょうか。

最近では、地方政府の公務員、学校の教職員までもが、給料が遅配しているとか。

人民の不満は蓄積され、習近平への批判は高まるばかりです。

これで本当に戦争ができるのでしょうか。こんな心配を裏付ける事件が多数発生しています。今日はそんなお話をしたいと思います。

1.最も米軍との戦争を嫌っていたロケット軍幹部

台湾有事はどのように始まるのでしょう。

ロシアのウクライナ侵攻では、最初にミサイル攻撃を行いました。遠距離からのミサイル攻撃で、敵国の反撃能力を奪う、あるいは、防空システムを破壊します。

多分、中国の台湾侵攻でも同様の作戦を考えていると思われます。その時、主役となるのは中国人民解放軍の陸上核弾道ミサイルと通常弾道ミサイルを担当するロケット軍です。

しかし、現在のロケット軍は非常に不安定な状況にあります。ロケット軍は特殊な技術が必要であり、他の人民解放軍とは孤立した存在でした。また、ミサイル技術については米国に留学して学んでいました。当然、米国からの協力もあったわけです。

ロケット軍幹部は、最も米軍との戦争を嫌っていました。彼らは米国の実力と自国の実力を熟知しています。戦争が始まれば、真っ先に標的になるのは、ロケット軍です。できれば、戦争をしたくないと思うのも当然でしょう。

実は、ロケット軍の詳細な情報が米国から公開されています。装備品だけでなく、それぞれの拠点の住所、組織、担当者個人の情報等が公開されたのです。中国政府は、ロケット軍幹部の中に米国スパイがいると考え、腐敗防止という名目でロケット軍指導部の大幅な入れ替えを行いました。

新しく昇進したロケット軍司令員・王厚斌氏は海軍出身で、新政治委員・徐西盛氏は空軍出身です。これは全く異例の措置で、専門家部隊のロケット軍に素人のトップが就任したということです。

指導部と現場の連携は見込めず、このままではロケット軍は機能しないでしょう。習近平が攻撃命令を出しても、ミサイルが発射されるか分かりません。ロケット軍にクーデターの意志があれば、ミサイルは北京に向かうかもしれません。ということで、ロケット軍は機能しないと思います。

この記事の著者・坂口昌章さんのメルマガ

リクルートの「スタサプ」に学ぶ、予測が通用しない市場でのマーケティング展開法

受験対策のみならず、今や老若男女のあらゆる学びのサポート役として知られるに至った、リクルートが運営する「スタディサプリ(スタサプ)」。同サービスはなぜ、ここまでの成功を収めることができたのでしょうか。その秘訣を探るのは、神戸大学大学院教授で日本マーケティング学会理事の栗木契さん。栗木さんは今回、イノベーションに挑む企業を待ち受ける「3つの不確実性」を、いかにしてスタサプが事業成長の機会に転換したかを詳細に解説しています。

【関連】全国の高校の4割にあたる2000校が利用。リクルートの「スタサプ」が起こした教育革命

プロフィール栗木契くりきけい
神戸大学大学院経営学研究科教授。1966年、米・フィラデルフィア生まれ。97年神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了。博士(商学)。2012年より神戸大学大学院経営学研究科教授。専門はマーケティング戦略。著書に『明日は、ビジョンで拓かれる』『マーケティング・リフレーミング』(ともに共編著)、『マーケティング・コンセプトを問い直す』などがある。

リクルート「スタディサプリ」に学ぶマーケティングの不確実性への対処法

イノベーションに挑む企業が、市場で直面する不確実性

企業がイノベーションに挑もうとすれば、市場において不確実性に直面することが避けがたい。ここでいう不確実性とは、行動の主体が自らの行動の先に何が起こるかを、正確には予測できないという問題である。イノベーションを実現しようとするマーケティングは、ほぼ間違いなく不確実性に満ちた海へと漕ぎ出すような行動となる。

この市場における不確実性は3つの局面にわけてとらえることができる。一口に不確実性といってもその有り様はひとつではないのでる。

S.サラスバシーが定式化したエフェクチュエーションの問題空間(Sarasvathy (2008) 訳 pp. 84-94)にもとづけば、その第1は、企業が行動をはじめる前には、未来の市場の状態は完全には予測できてはいないという不確実性である。そして第2は、企業にとって、何が成功を生み出すための鍵要因かも事前にはわかっていないという不確実性であり、第3は、企業にとって、最終的には何が自らの行動の目的になるかも定かではないという不確実性である。

このように、市場と向き合う企業にとっての予測の困難さという問題の対象には、未来の市場の状態(状態の不確実性)、市場での自らの行動が生み出す効果(効果の不確実性)、そして、これらの状態や効果に反応しながら行動を進めていく目的(反応の不確実性)の3つがある。そして、この3つの局面のそれぞれにおいて、企業は自らの行動の先に何が起こるかを、正確には予測できないという問題に直面するのである。