トヨタは特別扱い?辛口評論家・佐高信が疑問視するメディアと検察の忖度

自動車の専門誌『ベストカー』が、トヨタ自動車の豊田章男社長へのインタビュー企画で客員編集長就任を要請。快諾した豊田氏に対し、「乗っ取りまで画策しているのでは?」と疑問の目を向けるのは、辛口評論家として知られる佐高信さんです。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』では、広告の力で、トヨタの「異常」を指摘できるメディアが少ないと批判。中国敵視の政策の中で、中小企業に対しては強引な捜査や偏見での逮捕はあっても、日本製鉄が提訴した特許権侵害に関する事案について、トヨタが問題視されることはないと、司法当局の忖度も疑っています。

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豊田章男の暴走

トヨタの社長、豊田章男はともかく批判が大嫌いで、インタビューもほとんど受けない。そのうえ、今度は『ベストカー』という雑誌の乗っ取りまで画策しているという。異常である。

しかし、それを「異常」と指摘するメディアは少ない。大体、株式を公開しているトヨタで、なぜ、当然のように創業者の一族がトップを続けるのか。

『週刊東洋経済』の1992年2月15日号が「自動車大手の売上高に占める給与(有価証券報告書ベース)の比率」を示している。「トヨタ自動車は91年6月期で0.9%、日産は91年3月期で2.1%、本田技研が同1.6%、マツダが同1.1%といずれもトヨタを上回る。ちなみにソニーは1.9%だ。また製造原価に占める労務費の比率を見ても日産は9%でトヨタの6%より高い」。

つまり、トヨタは人件費をケチっているのである。休みにしても、本田が積極的に有給休暇を消化させようとしているのに対し、トヨタはそれを渋っている。

比較しては本田宗一郎に失礼だが、豊田章男には、オヤジと呼ばれた本田の次のようなエピソードは望むべくもない。

「ある年の4月なんですけど、オヤジさん、いつものように白い作業服着て、工場のあっちこっち飛び回っていたんですよ。そして、仕事を覚えようとわきめもふらずに部品と格闘していた新入社員に声をかけたんです。そしたらまだ社長の顔を知らないその社員が言っちゃったんですよ。『おじさん、だめだよ!今必死なんだから』って。そばにいた工場長が真っ青になって駆けつけて叱りつけようとしたんですが、オヤジさん、それを止めましてね、『一生懸命でいいじゃないか。俺、こんなやつ見るとうれしくなっちゃうよ』って。みんなすごく感激しました」

NHK取材班編『技術と格闘した男 本田宗一郎』(NHK出版)に出てくる話である。

私はよく、本田と松下幸之助を対比させて、その違いを語る。本田は社員を1つの考え方でまとめることを嫌い、松下は逆に、社員を金太郎飴のように同じ考えにした。本田は、軟禁施設みたいだとして、社宅をつくることに反対したが、松下は社宅に疑問を持たなかった。

豊田はまさに松下型であり、広告の力もあって、メディアは松下や豊田を批判しない。拙著『統一教会と改憲・自民党』(作品社)でも言及したが、中国を敵視する非現実的な経済安保法は甘利明や高市早苗が推進の旗を振った。

その過程で、中小企業の社長らが突然逮捕されるという事件が起こった。初公判の4日前に起訴が取り消される強引で偏見に満ちた見込み捜査だったが、中国の宝山製鉄の無方向性電磁鋼板を採用しているトヨタが問題になることはない。日本製鉄が、宝山が特許権を侵害しているとトヨタに申し入れているのに、のらりくらりなので、日鉄は訴訟を起こしたのである。

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一度出したらもうお仕舞いデス。夫婦の間で絶対にやってはいけないコト

縁があって結婚することになった相手と長い間「夫婦」としてうまくやっていく秘訣は一体何なのでしょうか? メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさんは、夫婦関係で「絶対にやってはいけないこと」について語っています。

夫婦関係で「絶対にやってはいけない」こと

昨年は、夫婦仲について相談を受けることが多かったんですが、人間関係、特に夫婦関係で絶対にやったらいけないのは、本気でキレちゃうということです。

子供同士ならいくらでも修復できる関係でも、オトナが本気でキレたらそれは、

 ● 君とは金輪際付き合わないからね

ということと同義ですからね。

世の中には売り言葉に買い言葉というのがあって、それでついヤバいことを言っちゃうわけですよ。ヤバいことって例えば、

 ▼ 本当は君となんか結婚したくなかった
 ▼ 誰のおかげで飯が食えると思ってるんだ
 ▼ 子供なんて作りたくなかった
 ▼ あなたの親の世話をなんでやらなきゃならないの
 ▼ 二度と顔も見たくない
 ▼ 一回や二回の浮気でグチャグチャ言うな

みたいな言葉で、オトナが相手にこれを言ってしまったら、もう元の鞘に戻ることはフツーはないですよ。

で、本人はそこまで本気で言ったつもりはなかったりするんですね。だから、ちょっと謝ったら許してもらえるって思ったりするんです、おバカですな。ってか、そんな言葉が心に深く突き刺さらないわけがないでしょ。そんなナイフは抜けないですし、抜いたらそこから血が出て出血多量で死んじゃいますから。

萩生田政調会長の口車に乗せられた?岸田首相「解散」発言で自ら締める首

昨年末の12月28日、岸田首相はメディアのインタビューに応じ、防衛増税前の解散総選挙の可能性に言及しました。この発言を巡っては、その真意や解散するなら時期はいつかなど、年をまたいでさまざまな議論や憶測を呼んでいます。今回のメルマガ『モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版)』では、著者でジャーナリストの伊東森さんが解散時期についていくつかのシナリオを提示。複数のメディアの記事を引きながら、萩生田政調会長の発言に反応してしまったがために、首相自身の首を締めることになりかねないと伝えています。

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岸田首相、防衛増税前の「解散」発言が波紋。萩生田氏の口車に乗せられて?自らの首を絞めるのか

岸田文雄首相は12月28日、共同通信などのインタビューに応じ、防衛費増額にともなう増税を開始する前の衆議院の解散・総選挙について「可能性はあり得る」と表明。求心力を回復させたいとの意向も。(*1)

発言について、首相に近い閣僚経験者は、「党内の引き締め、野党のけん制、増税をする考えを貫くという国民への宣言だ」(*2)と解説。

自民党の中堅議員も、「いつでも解散できることをアピールし、党内の緊張感を高める狙いだろう」(*3)との見方を示す。

増税について、政府は23日に閣議決定した税制改正大綱で「2024年以降の適切な時期」と幅を持たせる。衆院議員の任期満了は2025年の10月だが、同年の夏には参院選もあるため、首相発言を、「増税の是非について解散・総選挙で国民の信を問う」と解釈すれば、参院選より前、2024年までの解散を念頭に置いている可能性も。

いつ ? 総裁選前? 衆参同日選? それとも今年のサミット後?

それでは、「増税前の衆院選」とはいつのことを指すのか。首相は2024年9月に自民党総裁としての任期切れを迎える。さらに衆議院議員の任期満了は2025年の10月。

通常の政策の決定過程に沿って考えれば、2023年12月に与党の税制論議を経て、防衛増税の実施時期が始まり、2024年3月中には改正税制法が成立する(*4)。法人税とたばこ税は早ければ2024年4月から増税が開始。

所得税は暦年単位が基本なので、早くとも2025年1月(*5)から。ただ、いずれも政策判断により開始時期を遅らせることは、十分にあり得る。また2024年の政治日程をみると、9月に首相の自民党総裁としての任期が満了し、総裁選が実施される。すると2024年度の予算成立後の春から総裁選前までの衆院選が一つ想定される。

この選択肢を選んだ場合、岸田氏は総裁選を有利に運ぼうとする思惑も絡む。総裁選後なら2024年秋などが有力。また2025年夏の参院選と同日の衆参同日選も選択肢の一つ。

他方、首相は今年中の選挙実施を否定したものの、与野党には今年の5月のG7(先進7カ国首脳会議)後を予測する向きも(*6)。

萩生田発言に口車に乗せられて

今回の岸田首相の「解散」発言は、自民党の萩生田光一政調会長による“増税前解散”を意識したとみられる。萩生田氏は、25日に上記の発言を行った。安倍派の萩生田氏は安倍晋三元首相と同様、防衛増税に慎重な立場で国債の発行を訴えてきた。それだけに、自民党内は「政局発言か」と色めき立つ。

このために、官邸内は、今回の首相の解散時期をめぐる発言について、「萩生田氏の立場と齟齬はないと言いたかっただけ。それ以上の他意はない」(*7)と鎮静化にやっきに。

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「お客様からポジティブな面だけ聞く」営業マンが出世しないワケ

お客様から要望を聞き出すことが重要な営業マンですが、表面上の要望を聞くだけではトップにはのしあがれません。今回のメルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』では、著者で営業コンサルタントの菊原智明さんが、上位の営業マンがやっているディープヒアリングについて語っています。

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営業で結果を出すには「恐怖ポイント」と「モチベーションパーソン」を明確にしよう

営業で結果を出すには“お客様から要望を聞き出す”ことが重要になってくる。

そんなことは100も承知だろう。これは営業の基本だ。ただ、これを本当の意味で理解している人は少ない。

買う立場でいろいろと話を聞かせて頂く。営業スタッフや店員で「話が上手いな」と感じる人はけっこういる。

しかし、「この人はよく話を聞いてくれる」という人は少ない。

さらに「こんなところまで深掘りしてくれるのか」と感心する人は極めて少ないのだ。

お客様の奥底の考えを聞き取る。それができればトップ営業スタッフ。もしくはかなりの上位者だろう。

通常の営業スタッフもヒアリングはする。

・予算、月々の払い
・大きさ
・時期
・商品の要望

などなど。もちろんこういった項目も大切。基本的な情報も丁寧に聞き取る必要がある。

しかし、結果を出すために“ディープヒアリング”が不可欠になってくる。

トップ営業スタッフは例外なく“聞き取る技術”に長けているものだ。

トップ営業スタッフに会うと「どんな質問をしていますか?」と聞いている。

可能であれば質問リストを見せてもらうことも。質問リストを見せて頂くと「こんなことまで聞くの?」というような内容が含まれている。

これはポジティブことばかりではない。以前、お会いしたトップ営業スタッフは「お客様の恐怖ポイントなども聞き込みます」と言っていた。

その他にも

・何に一番腹を立てているか
・どうなったら後悔するか
・何か最悪の事態か
・今抱えている不安は
・どんな嫉妬心があるか

などなど。ネガティブな感情もしっかりと聞き込む。こういった内容は他の営業スタッフは聞いていない。だからこそ一味違った提案ができるのだ。

あなたの質問リストはおそらく

・ポジティブを引き出す
・購買意欲が上がる
・モチベーションが高くなる
・話をしてワクワクする

といった内容が多いだろう。その質問リストに“お客様のネガティブな感情”に関する項目を追記する。

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満面の笑みの裏で、岸田首相が米バイデンから突きつけられた「要求」の中身

満面の笑みを浮かべ、岸田首相の肩を抱き日米首脳会談の会場へと向かうバイデン大統領。しかしその席上では米国側から日本に対して、決して簡単ではない「宿題」が出されていたことは確実なようです。今回のメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤さんが、バイデン政権の主要スタッフがアメリカの外交専門誌に寄稿した記事の内容が、ほぼ米国の意向を表しているとしてその内容を紹介しています。

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岸田首相とバイデン大統領、日米首脳会談では何が話されたのか?

岸田首相がバイデン大統領と会談しました。

一体どのような事が話合われたのでしょうか?

ご紹介するのは外交専門誌フォーリンアフェアーズの1月12日寄稿記事です。

寄稿者はバイデン政権で東アジア担当ディレクターであり、オバマ政権では日本・オセアニア担当ディレクターとして国家安全保障会議に参加したクリストファー・ジョンソン氏です。

彼の意見は米国政府の意向をほぼ正確に示していると考えます。

まず第一の意向は、日本に軍事面で新しい組織を作ってほしいという事です。

同盟強化のためにバイデンと岸田がすべきこと

 

1月13日に行われる岸田文雄首相とジョー・バイデン米大統領との会談は、日本と米国の安全保障関係に新たなページを開く重要な機会となる。

 

12月中旬、岸田氏は新たな国家安全保障・防衛戦略を発表した。

 

この計画では、防衛費を5年間で60%近く増やし、1970年代から続いているGDP比1%という非公式な上限を打ち砕くことを要求している。

 

日本はまた「カウンターストライク」ミサイル、すなわち車両、航空機、船舶、潜水艦に搭載される長距離精密兵器を獲得することになる。

 

日米はより強固な同盟を構築するために指揮統制を見直すべきである。

 

日本国外の目標に対する武力行使を調整できるようにするためである。

 

しかし、米国の韓国との同盟とは異なり、日米同盟は統合的な軍事作戦を可能にするようには設計されていない。

 

以前は日本が米国の重要な軍事的パートナーになることは想定されていなかった。そのため、日本の自衛隊と在日米軍は、並行かつ別々の指揮系統を構築した。

 

この仕組みは、日本が過去20年間に自衛隊の役割、任務、能力を徐々に拡大、強化してきたにもかかわらず、現在も維持されている。

 

日本が新たな防衛戦略を進めるにあたり、こうした既存の仕組みを変えなければならない。統合軍事作戦を計画・実行するための常設のメカニズムが必要であろう。

 

日本における統合指揮統制を強化するために、ワシントンと東京が適応できるモデルは数多くある。

 

韓国モデル(戦時中の米軍と韓国軍を米軍司令官が指揮する複合構造)は、自衛隊が米軍の指揮下に入る法的根拠がないため、今日の日本ではおそらく政治的に容認できないだろう。

 

しかし、日本の新しい能力を効果的に活用し、米国と緊密に連携するためには、より統合された構造が不可欠であろう。

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科学者が大絶賛。自分の感覚を変化させて「時間を超越」する方法とは

時間を超越する方法があったら、あなたはそれを経験してみたいと思いますか? 今回、メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で土井英司さんが紹介するのは、 科学者が絶賛しているという「限られた時間を超越する方法」を記した一冊です。

時間の捉え方が変わる?⇒『限られた時間を超える方法』

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限られた時間を超える方法

リサ・ブローデリック 著/尼丁千津子 翻訳 かんき出版

こんにちは、土井英司です。

人生に時間の制約があることは、誰もが認識していると思いますが、その限られた時間を超越する方法があるとしたらどうでしょうか?

本日ご紹介する一冊は、プリンストン大学、スタンフォード大学をはじめ、著名な科学者が絶賛する、注目の話題書『All the Time in The World』の邦訳。

帯に茂木健一郎さんがこのように推薦の辞を寄せています。

「まさに、時間の捉え方に対するコペルニクス的転回!時間と空間を超える量子論の考え方がシンプルにわかる」

こう書くと、科学者の時間に関する考察が出てくるんでしょ?とピンとくる人はいると思うのですが、本書が面白いのは、その理論の先にあります。

なんと、読者が「超越した感覚」を再現できるようになるためのトレーニング方法が書いてあるのです。

著者は、本書を書くのに先立ち、アリゾナ州セドナのバイオサイバーノート研究所で実験に参加したのですが、ここで光と音を利用した即時フィードバックで、ガンマ波、ベータ波、アルファ波、シータ波、デルタ波など、ほぼすべての種類の脳波を意図的に出せるようになったそうです。

本書には、その経験に基づき、これらの脳波を意図的に出す方法が書いてあるのです。

平静さ、頭脳の明晰さ、集中力、過去のトラウマからの脱脚…。

読者が時間を超越し、理想的な精神状態を実現するための方法が、本書には書かれています。

週3回2時間だけ開店する東京・神楽坂「夜のパン屋さん」を取材して見えてきたこと

東京・神楽坂に、週3回、たった2時間しか開いていない「夜のパン屋さん」があるのをご存知でしょうか。このパン屋さん、ただ夜に営業しているだけではありません。実は、コロナ禍以降に問題となっている食品販売店や飲食店の問題を解決するヒントが込められているのです。今回、フリー・エディター&ライターでジャーナリストの長浜淳之介さんが、この「夜のパン屋さん」をはじめ、余ったパンの耳から作る地ビール、あまり野菜の「野菜炒め」で成功している飲食店などを取り上げ、日本の新たな「食品ロスビジネス」の可能性を取材し紹介しています。

プロフィール:長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。共著に『図解ICタグビジネスのすべて』(日本能率協会マネジメントセンター)、『バカ売れ法則大全』(SBクリエイティブ、行列研究所名儀)など。

東京・神楽坂に2時間だけ開店する「夜のパン屋さん」は、なぜここまで人気なのか?

東京・新宿区の神楽坂商店街に夜7時から9時まで、火曜・木曜・金曜の週に3回、2時間だけ開店するパン屋がある。その名も「夜のパン屋さん」。主に都内の個人営業のベーカリーショップより、その日に売れ残ったパンを調達して、本屋「かもめブックス」の軒先にて販売している。

東京メトロ東西線・神楽坂駅前、出入口がすぐ近くにあって立地の利便性も高い。

顧客からの反響は上々。「いろんなお店のパンが気軽に買えて楽しい」、「お得な値段で買えるパンセットがある」、「駅前なので、帰宅前に立ち寄れて助かっている」などと、好意的な意見が大半だ。次々に売れて、閉店の頃にはほぼ売り切ってしまう。

好評につき、飯田橋と田町にも「夜のパン屋さん」が広がっている。飯田橋では集合住宅の駐車場でキッチンカーにて週に1回、火曜の午後5時から8時。田町ではJR田町駅前の新田町ビル、スターバックスコーヒー横でキッチンカーにて週に2回、水曜と木曜の午後5時半から8時まで、販売している。

焼き立てパンを販売するベーカリーショップでは、基本的に売れ残ったパンは、翌日に持ち越さず廃棄する。ラスクなどの商品に再利用されるものもあるが、商品として販売されてしかるべきパンが、毎日無駄に捨てられているのだ。「夜のパン屋さん」はこのような「食品ロス」の解決に、第一歩を踏み出した試みだ。

コロナ禍では需要の予測が立てにくく、感染が拡大して、緊急事態やまん防(まん延防止等重点措置)が発出するのではないかと報道されただけでも、外出を控える人が増えて売れ行きが突然鈍ることがある。

セーフティーネットとして、「夜のパン屋さん」という第二の売場が存在する安心感は、ベーカリーショップにとって非常に大きい。

生活者は、新型コロナの感染を抑えるため、政府・自治体から外出を極力控え、買物に行く回数を減らすように要請されている。そのため、コストコのような郊外の大規模店に車で出かけて大量に買いだめする、ライフスタイルにシフトした。皮肉なことに感染症対策の観点から、食品の大量生産・大量消費が拡大。新常態で、従来より食品ロスが出やすい社会へと変化した。

新型コロナが撲滅されない限り、ベーカリーショップのみならず、徒歩や自転車で買物に行く小規模な街の商店が苦戦する状況は、感染症に怯える人たちの声に搔き消され、長らく続く模様だ。「夜のパン屋さん」は街の商店の売上を支え、地域コミュニティの崩壊から守っていく注目すべき視点を提起している。

中国と衝突、ロシアに資金援助。外交的取引で復権を狙うトルコ・エルドアン大統領の企てと焦り

混迷を極める国際社会において、大きな存在感を放っているトルコのエルドアン大統領。かつては「アラブの父」とも呼ばれた彼の最終目標は、一体どこに設定されているのでしょうか。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では元国連紛争調停官の島田さんが、昨今のトルコの外交的取引を詳しく紹介。その上で、エルドアン氏の「狙い」がどこにあるのかを考察しています。

この記事の著者・島田久仁彦さんのメルマガ

 

米露中相手に一歩も引かず。ロシアの裏庭荒らす元“アラブの父”

「衝突前夜とまで言われたサウジアラビア王国と急に和解することとなった」

サウジアラビア人の反政府系ジャーナリストと言われていたカショギ氏がイスタンブールの在トルコサウジアラビア王国領事館内で殺害されて以降、その“証拠”を盾にサウジアラビア王国政府に圧力をかけ続け、経済・安全保障・エネルギーなど複数フロントでの妥協を求めていたトルコのエルドアン大統領とトルコ政府が昨年、急にサウジアラビア王国との和解を、サウジアラビア王国と共に発表し、実質的にカショギ事件を闇に葬ったことには驚きましたが、昨年夏ごろから現在に至るまで、様々な外交フロントで“問題解決”を急いでいるのはどうしてでしょうか?

大きな理由の一つとして考えられるのは、今年6月までに実施される大統領選挙と総選挙前に懸案事項を整理し、国内の有権者に対してリーダーシップを示すことでしょう。

首相から大統領になり、大統領権限を自ら強めることで、実質的に独裁的な態勢を確保したかに思われたエルドアン大統領とその政権ですが、年々、国内でのエルドアン大統領批判が強まり、必ずしも立場が安泰とは言えないのが現状となってきました。

エルドアン大統領といえば、首相当時、secular politics(宗教色の弱い政治形態・世俗的な政治)を実施することで国内の広い支持を集め、アラブ諸国からも、アメリカ政府からも評価されていましたが(中東ではエルドアン大統領は“アラブの父”を呼ばれて、地域のリーダーとして評価されていました)、年々、イスラム色が濃くなり、評価にもばらつきが出てくるようになりました。

2020年にイスタンブールのアヤソフィアをイスラム化し、かつてのアタチュルク氏の世俗化政策を全面否定して、東西融合のシンボルとしてユネスコの文化遺産登録されていた“博物館”をモスク化したのはその一例で、自らの権力基盤確立のために国内のイスラム勢力の取り込みに走ったのが理由だと考えられています。

またアメリカのオバマ政権末期からトランプ政権時代にかけて、徹底的にアメリカに反抗する政策を推し進め、NATO加盟国でかつ国内の空軍基地にアメリカの核弾頭を有する国であるにも関わらず、思い通りにならないアメリカへの当てつけとして、ロシアからS400ミサイルを購入して国内に配備するという大きなギャンブルに出ました。結果、欧米諸国からの経済制裁に直面することとなりました。

それに加えて、自らのraison d’etreとも言えるクルド人勢力への攻撃は、人権重視の欧米諸国の怒りを買い、結果として制裁の厳格化が行われましたが、それがどうもエルドアン大統領にとってはwakeup callになったようです。

対トルコ制裁が発動されてすぐ、エルドアン大統領は「これまで欧州連合への加盟を夢見、トルコをヨーロッパの仲間にしようとEUの要請にも応え、機嫌取りをしてきたが、金輪際、それを求めず、代わりにトルコ系民族の再結集に方針転換する」とトルコ外交の方針転換を行いました。

この記事の著者・島田久仁彦さんのメルマガ

 

Twitterで異臭騒ぎ。会社の鼻つまみ者となったイーロン・マスク

昨年10月末のツイッター社CEOへの就任以来、赤字の同社を立て直すべく次々と経費削減策を実行に移してきたイーロン・マスク氏。しかしそのあまりの徹底ぶりが、社内に大きな混乱を招いているようです。今回のメルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』では著者で国際政治経済学者の浜田和幸さんが、過激なまでの「マスク流」が引き起こした騒動を紹介。さらにマスク氏の野望である「火星移住計画」が頓挫しかねない理由を記しています。

この記事の著者・浜田和幸さんのメルマガ

 

ツイッターで巻き上がった“トイレットペーパー”異臭騒動

ぶっちゃけ、つい1年前まで世界1の大富豪だった人物の行動とは思えないことが相次いでいます。

何かといえば、鳴り物入りでツイッターを買収したイーロン・マスク氏のことです。

買収直後から人員整理と経費削減の大鉈を振るっています。

最初は本社の警備サービスを廃止し、次には清掃サービスも中止しました。

そのため、トイレから異臭が漂い始め、廊下やオフィスでも「我慢できない」と社員の悲鳴が聞こえる有様に。

とどめは、トイレットペーパーの配給停止です。

「必要なものは各自、自前で用意しろ」というのが「マスク流」というわけでしょうか。

これまで経営幹部は全員、首を切られました。

その上で、「社員の在宅勤務は認めない。必ず出社して仕事に励め」と檄を飛ばすのがマスク新社長です。

ツイッター社は累積赤字が膨らんでおり、マスク氏は大胆なメスを入れなければ会社は持たないと危機感を強めたに違いありません。

とはいえ、ソフトウェア開発の専門家や技術者は次々に解雇されるか、自分から進んで退職してしまったようです。

これでは会社の立て直しどころか、足元から崩壊するのでは、と危惧する声が出てきました。

ほとほと嫌気がさしたのか、マスク氏は「俺に代わって経営トップを引き受けてくれるようなアホな人物が見つかれば、すぐにツイッターからオサラバする」と息巻く事態に。

その結論を得るために、彼はツイッターのフォロワーに「自分は残るべきか?それとも去るべきか?」とアンケートを取ったのです。

案の定、投票したフォロワーの57.5%は「去るべき」と答えました。

しかし、経営トップが自らの出処進退をSNSの反応で決めるというのは、実に無責任な言動としか思えません。

実は、ツイッターのゴタゴタ騒ぎのせいもあり、本業の電気自動車「テスラ」の収益も株価も急落してしまいました。

テスラの株価は昨年65%も下落。

年末に向けて大幅な値下げキャンペーンを打ったのですが、逆効果で、他のEVにお客を奪われたようです。

ブルムバーグによれば、「マスク氏は2,000億ドルの資産を失った」とのこと。

日本のアニメが大好きで、絵文字使いが得意のマスク氏ですが、このままでは自慢の「火星移住」計画も夢で終わりそうです。

ぶっちゃけ、社員にトイレットペーパーを持参させるようでは鼻つまみ者としか言いようがありません。

果たして、こんな体たらくでマスク氏のカムバックはあるのでしょうか。

この記事の著者・浜田和幸さんのメルマガ

 

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マスコミが報じぬ中国「日本へのビザ発給停止」真の意図。日本企業が恐れる邦人拘束と輸出入停止

中国とビジネス関係にある日本企業に衝撃を与えた、日本から中国への「ビザ発給停止」というニュース。中国側は「日本の水際対策強化への対抗措置だ」としていますが、この理由を懐疑的に見ているのは、外務省や国連機関とも繋がりを持ち、国際政治を熟知するアッズーリ氏。今の中国は、日本人が描いているような貧しいかつての中国ではなく、今後も日本人の拘束や輸出入の停止などで揺さぶりをかけてくる可能性を指摘しています。

中国・習政権、日本から中国への渡航ビザ発給停止。原因は「日本側の水際対策の強化」ではない

今年に入り、さっそく日中関係に衝撃が走った。ゼロコロナ終了によって中国で新型コロナ感染が爆発する中、日本が空港での水際対策を強化したことに対し、中国政府は日本から中国に渡航するビザの発給を一時停止した。

突然のことに日本企業の間では不安や混乱が拡がっている。筆者周辺でも、新たに中国渡航向けビザをもらおうと申請所にやってきた人が驚きの声を上げ、既にビザをとってこれから中国に向かう人は「中国政府の意図が分からない、向こうに着いてからの滞在が不安だ。無事に帰って来られるか」などと不安を示している。

しかし、これは別に驚く話ではない。近年の中国の政策や行動、習国家主席の言動を日々チェックし、それを政治的に考える習慣があればなおさらだ。

これを“日本が水際対策を強化したから起こったことだ”と解釈していては、「真のリスク」は絶対に理解できない。これは偶然起こったのではなく、近年の日中関係や米中対立という全体的背景からすれば、「起こるべくして起こった」出来事で、それが「水際対策を強化→ビザは発給停止」という事実になったに過ぎない。

この件について日本のメディアは大々的に報じているが、筆者はそのことに大変驚いている。今回の出来事から、以下のことをお伝えしたい。

もはや中国は「昔の貧しい中国」ではない

まず、我々は昔の中国と今の中国が大きく異なることを自覚する必要がある。

昔、戦後復興を遂げ世界有数の経済大国になった日本は、当時経済的には貧しかった中国をODAで支援し続けた。1989年に「天安門事件」があって欧米が一斉に中国へ制裁を科したが、日本は制裁を避け支援を続けた。よって今でも日本人の中には「日本>中国」というベクトルが無意識のうちに強い。

しかし、21世紀以降に急成長を続け、今日ではいつ米国を追い抜くかといわれるまで成長した中国は、その間に国家としてのプライドと自信を大きくつけた。習氏が、これまで繰り返し“台湾独立を絶対に阻止する”、“中華民族の偉大な復興を進める”、“2049年までに社会主義現代化強国を貫徹する”、“太平洋には米国と中国を受け入れる十分な空間がある”、“アジアの安全保障はアジア人で行う”などと言及してきたことが、その証左だろう。

要は、既に中国は日本からの支援を必要としておらず、自らは日本より大きな大国という自信をつけており、日中関係は自らに有利な環境で進めることができると判断している。南西諸島周辺では中国空母が太平洋に向かう姿が頻繁に確認されるが、日本はそれらを強く懸念している一方、中国は日米同盟においても米国のことしか気にしていない。それだけ日本を競争相手とは見なくなっており、そこには大きな差が生じるようになっている。

また、経済面でも、日本は米国の絶対的同盟国である一方、依然として中国が最大の貿易相手国である。近年は「チャイナリスク」が内外で報じられ、脱中国を目指す日本企業も見られるが、中国依存が深すぎるため「脱中国ができない日本企業」が殆どである。

言い換えれば、日本経済は中国なしにはやっていけず、そこには一種の上下関係のようなものが生じている。当然ながら、中国にとっても日本は貿易相手として重要なことは言うまでもないが、我々日本人は、“だから中国が過剰な行動を示すことはない”と思ってはならない。

ビザ発給停止は「1つの事例」に過ぎない

日本は自由民主主義国家だが、中国は一党独裁の「権威主義国家」である。日本の国家指導者は国民による選挙によって選ばれるため、指導者は政権運営の中で国民への聞く耳を捨てることはできない。

しかし、中国ではそうではない。3期目に入った習国家主席のように、そこに政治的自由はなく、習氏が中国人民からの反発を常に警戒しているものの、日本と中国との間には“どれだけ国民の自由・人権を重視するか”、“国家緊急事態になった際、どれだけ国民に負担を押し付けることができるか”で大きな差がある。

中国の「ゼロコロナ」と日本の「ウィズコロナ」の差はそれを証明するもので、日中関係がこじれた際、中国は日本以上に対抗措置を取ることが容易だろう。今回の「水際対策強化」と「ビザ発給停止」においても、明らかに中国側からの方が“攻撃度”が高い。

以上のような事実を踏まえれば、今回のビザ発給停止は「1つの事例」に過ぎない。周知のように、台湾情勢はこれまでになく緊張状態が続いており、中国も米国も台湾問題で譲歩する姿勢を見せず、この問題は米中対立や日中関係を今後大きく悪化させる起爆剤になってしまっている。

米中も日中も外交ルートでは対話の継続を語っているが、その対話は関係を改善させるための対話ではなく、危機を何とかして抑えようとする対話である。要は、何かしら偶発的衝突でも起きれば、対話の機会は失われる可能性が非常に高い。それだけ台湾情勢の核心は重いのである。

反スパイ法の改正で「日本人拘束」が増える可能性

では、今後はどのようなシナリオが考えられるのか。1つに、中国国内における「日本人の拘束」がある。

中国全人代の常務委員会は昨年末、国内でのスパイ活動の摘発強化を目的とした「反スパイ法」の改正案を発表した。改正案は今夏には可決される見込みだが、スパイの定義が大幅に拡大され、摘発対象となる範囲も現行の機密情報から、機密情報に関連する資料やデータ、文献も含まれるようになり、中国国家安全当局の権限やスパイ行為による罰則も強化される。

習政権は発足以来、権力基盤を固めるために、2014年の「反スパイ法」をはじめ、2015年の「国家安全法」、2020年の「香港国家安全維持法」などを次々に施行し、拘束される日本人が後を絶たない。

最近でも、昨秋に懲役6年の刑期を終えた男性が帰国し、男性は「中国が持つ北朝鮮に関する機密情報を日本政府に意図的に提供しようとした」などと全く聞き覚えのない内容の判決を聞かされ、トイレ時も含め24時間監視状態という過酷な環境を語った。

「スパイ法改正」の目的は、国民の反政権的行動を抑えるため、また台湾や米国との関係が悪化する中、軍事・安全保障に関する情報の漏えいを抑えるためだが、日中関係が悪化すればするほど、中国にいる日本人への監視の目が強化されるだろう。

日本経済を揺さぶる、中国の「輸出入停止」「関税引き上げ」

また、もっとマクロな視点からは、日本経済への攻撃という形で重要品目、日本が中国から輸入しないと困る品目を中心に、輸出入規制、関税引き上げなどを強化してくる恐れがある。

中台関係が完全に冷え込み、中国は台湾に対して柑橘類やパイナップル、高級魚やビールなど台湾が重要輸出品とする物に対して一方的に輸入停止にしたが、その矛先が日本に向かうことは十分にあり得る。

以前、尖閣諸島における漁船衝突事件の際、中国側は報復措置として日本向けのレアアース輸出を突然ストップしたことがあるが、重要資源ほど規制対象になる可能性が高いだろう。

今日、日本社会は中国が次に何をしてくるかを不安視している。この時点で日中関係のボールは常に中国側にあることになるが、この環境は今後一層拍車が掛かることだろう。

いずれビザ発給停止が緩和、凍結されたとしても安心するべきではない。中国は「盾と矛」を柔軟に使い分けることで日本を揺さぶり続ける。今回の出来事から、我々はそれを自覚するべきだろう。

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