【書評】子供だましのテーマパークか。日本のトンデモ地名を斬る

昔ながらの地名と違い、いわゆる「平成の大合併」以降に誕生した市町村名の中には、「トンデモ地名」と言われても仕方がない名称が数多く存在します。今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』で編集長の柴田忠男さんが紹介しているのは、そんな地名800件の適否を検討した一冊。著者が「最低の地名」と断じる市名も公開されています。

偏屈BOOK案内:片岡正人『市町村合併で「地名」を殺すな』

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片岡正人 著/洋泉社

かつてわたしは「さいたま市」に住んでいた。日本屈指のワースト市名の。せめて埼玉市であってほしかった。戸田市に転居するまで何年か、このみっともない市名で年賀状を出していた。さいたま市ならどこにあるかわかるが、さくら市、みどり市って一体何県にあるんだ。この本は2005年に出版された。その後どんなトンデモ市町村名が生まれたかは、追跡するのが面倒なのでやらない。

「平成の大合併」により、日本中の市町村が競い合うように愚かな自治体名をぶち上げた。まるで幼稚園のようなひらがな名。つがる市、かすみがうら市、いすみ市、たつの市、いなべ市……。どこの自治体でも付けられる中央市、大空町、美郷町……。知名度のある地名を独占した奥州市、庄内町、南アルプス市、飛騨市、伊豆市、瀬戸内市、美作市、筑前町、奄美市……。枚挙に暇なし。

地域の歴史と伝統ある地名を容赦なく捨て去る一方、全国的に有名でブランド力のある地名は奪い合う。世間の耳目を引く名前を付ければ地域が発展すると考える、幼稚で阿呆な日本人だらけ。日本は子供だましのテーマパークのような国になってしまう。この本は、こうした現状を深く憂い、全国の新自治体名を総浚いするとともに、自治体の名称はどうあるべきかを考察したものだ。

まず平成の大合併の背景と地名というものの意味を確認し、「地名のつけ方」を本格的に検討する。カナ地名、瑞祥地名、僭称、CI地名、人名地名、合成地名など避けるべきだと断定する。さらに公募の問題点について考える。そして2005年4月現在、全国の膨大な数の新自治体名を、一つずつ適否を検討する。こんな無謀な企ては前代未聞である。問題のある物件、約800件を取り上げた。

全国各地の地名変更は、実はものすごく罪深い。歴史ある地名を簡単に捨て去りあまりに安易な地名に変更する。まさしく文化の破壊である。命名の発想がCIとしか思えない。地名を道具にしている。地名には「地霊」が宿る。簡単に変えたり、ないがしろにしてはならないものである。イメージアップなんて単なる「欲」の表れであり、すべての基本となる自治体の名称にはなじまない。

「湯陶里市」なる珍名が佐賀県で生まれそうになった。温泉の武雄市、嬉野町と陶芸の山内町、塩田町から「湯」と「陶」をとり「里」をつけ、流行の「ゆとり」にひっかけた。作った人たちは鼻高々だったが、武雄市民の反対多数で合併自体が崩壊した。後に、嬉野町と塩田町が嬉野市に、武雄市と山内町は北方町を含めて新たな武雄市に。一方で、東京都西東京市は2001年に誕生した。

東京の西部にあるのかと思ったら。地図で見ると東京都の中央より東ではないか。著者は「東京という大なるものに寄りかかった、個性放棄した名前でまともではない」と考える。広い範囲の一部ということで方角を使うのならまだしも、大きな有名な都市から見てどっちだという発想で付けるのは、あまりに情けない。東西南北が頭についた新しい自治体名って、イージーに過ぎると思う。

要は地名をその土地の歴史、文化、風土を一言で代表するこの上なく貴重な「無形文化財」だと認識し、それに敬意を払うべきだということである。

さて、著者の断じる最低の地名は「さいたま市」だった。市名がいやで引っ越したわけではないが、結果オーライ。地味だが人口増が続く金持ちの市、とりあえず住み心地はよい。

編集長 柴田忠男

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謝罪のプロが分析。アンジャッシュ渡部イケメン&美人妻のリスク

11日発売の「週刊文春」で報じられた、お笑いコンビ「アンジャッシュ」渡部建の不倫スキャンダル。渡部は事実関係を認め、所属事務所を通じて謝罪しました。しかし、次々と衝撃的な事実が明らかになり、関係するテレビ局やラジオ局に大きな影響を与えている。そんな渡部の不倫騒動に、「謝罪のプロ」として知られ、コンプライアンス研修の講師も務める増沢隆太さんが言及。まぐまぐのコンテンツプラットフォーム「mine」で検証しています。

アンジャッシュ渡部のリスク評定 イケメンリスクとは?

複数女性との関係が報じられ、自らも認めて芸能活動自粛を発表したアンジャッシュ渡部氏。なぜ美人女優の奥さんや多数のレギュラー番組を持ち、多趣味で知識豊富な立場をふいにすることになったのか、リスク管理を考えます。

イケメンリスク、美人嫁リスク

イケメンや美人であることは人生においてさぞや得だろうと昔から思っていました。テキサス大学のハマーメッシュ教授は、容姿の優れた人は男性も女性もビューティ・プレミアム、つまり収入面でそうでない人よりプラスに作用すると言っています。心理学のハロー効果は、目立つ特徴によって、その特徴とは関係ない評価もポジティブに作用するとされます。

昔からイケメン芸人として人気のあった渡部さんは、美人アイドル女優の佐々木希さんと結婚し、またお笑いだけでなくFMのDJ、グルメ評論、高校野球知識など、お笑い以外の領域にも活躍を広げ、文化人の仕事が増えていきました。絵に描いたようなビューティ・プレミアムっぷりではないでしょうか。

しかしです、もし渡部さんが一般の社会人だとすれば、そのプレミアムは効果を発揮したと思いますが、一方で自分自身が芸能人です。多くの一般人から認知されて成り立つ職業です。リアリティショー出演者の女性がSNSでの中傷を苦に自殺したとされる事件もあり、世間に存在を認知されるということは、かつてと違い人気者としてチヤホヤされるだけでなく、一方ですさまじい批判にもさらされるようになりました。

イケメン/美人であることはまぎれもなく優位点ではあるものの、そうしたさまざまな優位点は芸能人としての位置エネルギー*を上げることになり、同時に批判というネガティブな批判のリスクも増していったのです。タレント業や文化人的仕事が増え、その地位も上がることで、渡部さんがハンサムであること、奥さんが美人女優であることのリスクは増大していったのです。(*位置エネルギー:物が高い位置にあることで、物体にたくわえられる仕事エネルギー。高い坂にあるボールは勝手に転がるが、底にあるボールは転がらない)

ユッキーナ作戦の成否

文春の取材によって、複数女性との不倫関係が明らかになることで、渡部さんは週刊誌発売よりも早く謝罪コメントを事務所を通じて発表し、その中で芸能活動自粛すると述べました。これまでであれば謝罪会見など開いた上で活動自粛に入ることが多いように思いますが、現時点で会見など予定は出ていないようです。

昨年末離婚した木下優樹菜さんは、親族のタピオカ店をめぐる騒動でやはり記者会見せず活動自粛に入りました。似たような例では2012年のペニオク詐欺事件があります。ペニーオークションという、運営者が詐欺で逮捕される事件で、そのオークションサイトの広告に出たグラビアアイドルの人たちが、そろって活動自粛に入ったのでした。結果として一部の人を除き、活動自粛をしたグラビアアイドルの多くはそのまま結婚や出産などに入り、事実上芸能活動から去りました。

渡部さんは同じようにマスコミの袋だたきを避けるためなのか、コロナで会見ができないからなのか不明ですが、「自粛」を宣言して番組すべてを休んでいます。このまま逃げ通す、ユッキーナ作戦は機能するでしょうか?

元ヤンとかママタレとか、女性からも人気のあった木下優樹菜さんですが、表舞台から消えた後は、あたかも交代するかの如きタイミングでファーストサマー・ウイカさんという、やはりヤンキー気質を売りにするタレントさんが彗星のごとく現れ、芸能界で抜群の露出を得ています。「代わり」は確実に存在したのでした。

注目度高いG3「エプソムC」、4歳馬と上位人気馬の明暗は?

中心不在で混戦模様? 出世レースを制するのは…

英オークスや英ダービーが開催されることで知られるエプソム競馬場は、近代競馬発祥の地とされるイギリスを代表する競馬場の一つ。1984年に同競馬場と東京競馬場の姉妹提携を機に設立された重賞が、今週末に東京競馬場のメインレースを飾るG3エプソムCだ。近年においてはエイシンヒカリやジャスタウェイなど、後に海外G1制覇を果たす馬たちが頭角を現し始めたレースでもあり、今後の行く末を占う意味でも注目度の高い一戦と言えるだろう。

 

比較的堅く収まる傾向にあるなか、昨年は5番人気と7番人気が1・2着で入選しており、出走馬のなかで2頭しかいなかった4歳馬同士の決着でもあった。過去10年で4歳馬の勝利回数は8回にも上り、3着以内に好走した30頭のうち16頭を同年齢が占めている。出世レースであることを鑑みても、まずはキャリアの浅い馬たちに重きを置いて考えたい(以下のデータはいずれも過去10年)。

また、前述の通り上位人気馬が堅実であることも特徴で、いずれも1~5番人気に支持されていた馬のなかから勝ち馬が出ている。6番人気以下は「0-2-6-105」と苦戦を強いられており、それが5歳以上であれば「0-0-4-103」とヒモ扱いが妥当な成績だ。なお、2015年には1~3着を独占するなど、ディープインパクト産駒が4勝を挙げる活躍を見せていることも人気サイドの決着になりやすい一因だ。

今年、人気の中心は5歳以上の馬たちになりそうだが、4歳馬も6頭が出走を予定していることに気を配りたい。(12)シャドウディーヴァは東京の重賞で2度の2着歴があり、牡馬を相手にした場合は「2-3-1-0」と底を見せていない牝馬でもある。少し時計のかかる馬場になれば、血統的にも軽視はできない。

 

ディフェンデングチャンピオンとして臨む(17)レイエンダも上位人気と目される。その母ラドラーダは本競走と好相性を示すディープインパクトの姪にあたる血統で、自身の全兄には2017年G1日本ダービーを制したレイデオロがいる良血。血統的なポテンシャルは申し分ないだけに、16年ぶり、史上3頭目の連覇となるだろうか。

ほか、一昨年の勝ち馬でディープインパクト産駒の(4)サトノアーサー、昇級初戦も前走を勝って勢いに乗る(16)アンドラステと(5)ピースワンパラディ、1番人気3着だった昨年の雪辱を果たしたい(1)ソーグリッタリングなど、今年は確たる中心不在で混戦模様を呈している。

 

【エプソムC】6月14日東京、G3・芝1800m、フルゲート18頭 発走15:45 サラ系3歳以上 オープン(国際)(特指) 別定

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今年も終わってみれば4歳馬という結末になのか、あるいは5歳以上でも上位人気馬が堅実ぶりを発揮するのか。レース傾向の側面からも、今年はどちらに転ぶか興味深い一戦となりそうだ。

text: シンヤカズヒロ

 

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『バック・トゥ・ザ・フューチャー』放送前に読むべきトリビア

シリーズ第1作の公開から35年を経た現在も多くの人を惹きつけて止まない、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズが6月12日から日テレ系『金曜ロードショー』で全3部作が3週連続で放映されます。

そんな人気映画の放映を記念して、観賞前に知っておきたい豆知識(トリビア)をいくつかご紹介します。テレビ朝日系『日曜洋画劇場』で第一回のテレビ放送がされた1989年2月から、VHSビデオテープに録画した『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を数百回も見続けてテープが切れてしまった私、MAG2NEWS編集部gyouzaが、とっておきのトリビアを厳選してお届けいたします!

【関連記事】● 翻訳者が解説、『Back to the Future』のタイトルに秘められた謎

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』トリビア5選

  • 実は主演のマーティー役は、マイケル・J ・フォックスではない俳優エリック・ストルツで5週間分の撮影が終わっていたが、その後に降板させられ、結局、マイケルが主役に抜擢された(本編のリビアの過激派に発砲されデロリアンに飛び乗るシーンなど、一部ストルツの映像が流用されている)。
  • ドク(エメット・ブラウン博士)が叫ぶ、デロリアンがタイムスリップに必要な電力1.21ジゴワットの「ジゴワット」は、実は存在しない単位。共同脚本家のボブ・ゲイルが原作にあった「ギガワット」を見間違えてしまい、本作品にしか登場しない「ジゴワット」という単位が誕生した。
  • 最初にテレビ放映された1989年のテレ朝版の声優は、ドク:穂積隆信、マーティー:三ツ矢雄二で、今まで放送された中で一番評価が高い。翌1990年にフジ『ゴールデン洋画劇場』版では、ドク:三宅裕司、マーティー:織田裕二が声をつとめたが評判は悪かった。なお、今回金曜ロードショーで放映するのはソフト版のドク:青野武、マーティー:山寺宏一。山寺は2014年にBSジャパン版でドク役をつとめており、ドクとマーティー両方の声優をつとめた唯一の声優である(BSジャパン版のマーティー役は宮川一朗太)。
  • 映画の主題歌『The Power of Love』を歌うヒューイ・ルイス本人が、マーティーの学校内でのオーディションシーンで「もういい、音が大きすぎる」とメガホンで言う審査員役としてカメオ出演している。
  • マーティーが付けていた時計は、日本のカシオ(CASIO)製の「CA-50」。計算機つきのチープカシオで現在は廃版。後継機の「CA-53」は現在も入手可能。

……などと、いろいろ書いているうちに、金曜ロードショーの放送時間が迫って参りましたので、本日はこの辺で。

えっ、トリビアが少なすぎるって? 「まあ、この際だ。堅いこと言うな」(ドク)

To be continued……

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不倫自粛の渡部「代役」は相方に。後輩おぎやはぎラジオで謝罪も

複数女性との不倫報道で活動を自粛した、お笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部建がナビゲーターを務めるJ-WAVE『GOLD RUSH』の代役を、相方の児嶋一哉が務めることがわかった。J-WAVEの公式Twitterで明らかにされたもので、児島が渡部について何を語るのか発言が注目される。

後輩おぎやはぎはラジオで謝罪

『GOLD RUSH』は渡部が食や流行、エンタメ、音楽などさまざまなジャンルの旬な情報を紹介する番組で、毎週金曜日16時30分から生放送されている。これまでにも児島は渡部が番組を欠席する際に代役を務めているが、今回は相方の不倫スキャンダル直後とあって、3時間半の生放送中の言葉選びに苦労しそうだ。

『GOLD RUSH』の公式サイトには、「頑張れ大島さん! 」「矢島さんよろしくたのんます」「小鹿さん、ピンチはチャンスだ! 」など、児島イジリをした応援メッセージが送られている。

渡部は11日発売の「週刊文春」で複数女性との不倫を報じられ、所属事務所のホームページで「私の不徳の致すところ」と謝罪をしていた。
【関連記事】渡部建ゲス不倫で妻らに謝罪。「AV女優」「多目的トイレ」報道も

一方、アンジャッシュの後輩にあたるお笑いコンビ「おぎやはぎ」は、11日深夜放送のTBSラジオ『木曜JUNK おぎやはぎのメガネびいき』の中で、渡部の不倫スキャンダルについて、「人力舎代表として謝らせていただきます」と語った。

中国を選んだツケ。結局、鉄道建設で日本に泣きつくインドネシア

2016年に掲載した記事で台湾出身の評論家・黄文雄さんが出した「高い代償を支払わされることになる」との予言が、4年以上を経た今、現実となってしまったようです。黄さんは今回、自身のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』で、2019年に完成するはずが未だ工事の続く件の高速鉄道建設について、遂にインドネシア政府が日本への協力要請を表明したという報道と、工期が遅れに遅れた原因を紹介。さらにこの先、インドネシア国内で中国や華僑への憎悪が爆発する可能性についても言及しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2020年6月10日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【中国】中国に近づいてやっぱりバカを見たインドネシア

中国受注の高速鉄道、延伸で日本に協力要請へ インドネシア

2015年9月、日中が激しい受注争いを繰り広げ、中国が勝利したインドネシアの高速鉄道ですが、その後、着工が遅れて2019年の完成には間に合わず、何回も完成予定が延期された末に2021年の完成とされましたが、インドネシア政府はさらに2022年までに工期が延長される見通しを明らかにしました。

さらには、当初は首都ジャカルタ~西ジャワ州バンドンを結ぶ路線でしたが、インドネシア政府はさらに国内第2の都市スラバヤまで延伸することとし、日本に協力を求めることを表明しました。

おそらく、インドネシア側は、遅れているジャカルタ~バンドンの路線建設も日本の協力を求めるつもりなのでしょう。とはいえ中国に配慮して、路線延長を理由として日本を引き込みたいのだと思います。

私は4年前から、インドネシアが高速鉄道建設を中国に委託したことについて、必ず後悔することになると述べていました。

日本を蹴り中国を選んだツケ。着工すらできぬインドネシア高速鉄道

そもそもこの中国側の受注については、かなりいわくつきでした。中国側がインドネシアに提示した計画書は、ルートも駅の位置も日本が提示したものとまったく同じで、違うのは提示金額だけだったとされています。

しかも、受注落札後も、中国側の書類不備により審査が進まず、工期は遅れに遅れたわけです。その原因として、中国企業が出資比率過半数の合弁会社・インドネシア中国高速鉄道社が運輸省に提出した書類に、公用語のインドネシア語や英語以外に中国語表記のものがいくつも含まれており、現地の担当官が読めない、という笑い話のような「書類問題」があるとも報じられました。

ところで、インドネシアは多民族国家ですが、経済の90%は人口わずか5%の華僑が牛耳っていると言われています。それだけにインドネシアの他の民族から華僑に対する差別が強く、暴動が起こったときによく華僑が狙われます。

有名なのが1965年9月30日の、陸軍左派による軍事クーデター未遂と、その後の共産主義者や華僑の虐殺です。また、1998年のスハルト独裁政権に対する全国的な暴動時にも、華僑が狙われ、華人商店はことごとく破壊、略奪されました。

東南アジアの国々では、西洋の植民地から独立したあとは、その西洋植民地の番頭役だった華僑の経済的搾取から独立することが課題となっています。ですから、たいてい東南アジアの国々では反華僑感情が強いのです。

よく知られているのは、ベトナムの華僑追放です。また、ボートピープルはほとんどが華僑です。ミャンマーを境に東が華僑、西が印僑として、縄張りを築いていますが、ますます動向は変化しつつあります。こと華僑は、パンデミックとともに中国からの観光客が減少したことにより、影響力が後退しつつあるとも言われています。

「20億中抜き」の電通隠れ蓑法人を経産省が自作したという証拠

数々の疑惑が浮上し、国会でも野党により厳しい追求がなされている持続化給付金事業。委託先の選考や巨額な委託費の流れなど不透明さばかりが目につく当事業ですが、そもそも給付金事務を受託した「サービスデザイン推進協議会」とはどのような団体なのでしょうか。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では元全国紙社会部記者の新 恭さんが、これまでに明らかになっている数々の「事実」を改めて検証しつつ、その正体に迫っています。

経産省が自作した電通隠れ蓑法人が給付金事務を受託する不透明

その法人の名を検索すると、「おもてなし規格認証」というサイトに行き当たった。はて、聞きなれない名称だがと、説明を読む。

日本全体のサービス産業の底上げをはかるためには…ふさわしい評価が受けられる制度的な枠組みが必要です。…サービス品質を「見える化」するため…「おもてなし規格認証」が誕生しました。…経済産業省での検討を経て、民間規格として運用されており…云々

どうやらこのサイトが、近頃、769億円で持続化給付金事業の事務を受託し、やれトンネル団体、幽霊法人だと、“勇名”をとどろかせる「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」のホームページらしい。

なのに、この団体名がサイトのなかでほとんど登場しない。「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」とは、の説明があってしかるべきだろう。住所の記載はあっても、代表者、電話番号すらわからない。

野党議員がこの住所をたよりに築地のビルの事務所を訪ねたところ、室内に誰一人いる様子はなく、さらに調べてみると、国の仕事を請け負いながら、法で定められた決算公告を設立以来したことがないこともわかった。

この騒ぎが勃発するや、一気に関係者の危機感が高まったとみえ、この6月4日になってサイトの中に下記のページが加わった。

この度、一般社団法人サービスデザイン推進協議会の法人サイトを公開いたしました。今後ともよろしくお願い申し上げます。https://www.servicedesign-engineering.jp/

もはや多くの国民の知るところとなったこの法人。コロナ禍で売り上げが大幅に減少した企業に金銭面の助成をするため2兆3,176億円の予算がついた持続化給付金事業の支給にかかわる実務を国から769億円で受託し、そっくり749億円で電通に再委託したたため、中抜きした20億円は誰の懐に…と疑惑が深まった。

メディアは代表理事である笠原英一氏に取材をこころみた。「NEWS23」が電話取材の映像、音声を流したのが、6月4日の放送である。

—持続化給付金事業受託の経緯は

 

「4月の時点で受託するということを事後的に私は聞いているんです」

 

—持続化給付金事業の責任を負っている自覚は

 

「これね、私は、すみません、飾りです」

 

—電話番号さえない団体というのは

 

「そこがね、まずい。そこは改善しなきゃいけないですね。本当、すみません」

同協議会は新たなサイトに「ホームページリニューアルご挨拶」と題する文章を掲載した。

当協議会の活動内容と持続化給付金事業の受託経緯と業務内容に関して、しっかりとご説明ができていない点について多くのご批判をいただきました。そのことを真摯に受け止め…ホームページを強化・リニューアルいたしました。今後、積極的に活用してまいります。

マーケティングの専門家で、立教大学大学院客員教授でもある笠原氏は、まさに電通ともパソナとも関係がない有識者として、“飾り”であることを自覚していたのだろう。

しかし、事ここに至れば、わずらわしいことにいつまでも関わりたくない心境はよくわかる。6月8日に笠原氏は代表理事を辞任した。代わって電通、パソナ、トランス・コスモスの3社の役員が共同代表理事に就任し、その日のうちに、記者会見を開いて、同協議会が幽霊法人でないことの説明に躍起となった。

できたてほやほやのHPによると、理事は8人で、「新たなサービスデザインとその市場創造」と事業の目的が記されている。しかし、なぜ2016年5月16日に設立されたばかりのこの法人に769億円もの事務の仕事が国から転がり込むのか。そこはやはり発注元の経産省、とりわけ中小企業庁の判断が妥当だったのかどうか、精査せねばなるまい。

かなり「当てる」人が、競馬のセンスを身につけるためにしたこと

「センス」といえば生まれ持ったものと考えがちですが、後天的に身につけることも可能なようです。今回の無料メルマガ『毎朝1分! 天才のヒント』では著者の倉橋竜哉さんが、友人から聞き出した「競馬のセンスを身につけた方法」を紹介するとともに、「後天的なセンスを身につけることができる人」の特徴を考察しています。

センスを身につける

昔、競馬場の近くに住んでいた倉橋竜哉です^^;

「どうすればたどり着けたのか、徹底的に考える」と言っていたのは競馬好きの友人でして、ずいぶん前に友人3人で飲みに行った時、私以外の2人は競馬好きでして、いわゆるギャンブラーであります。

いろいろ話を聞いてみると、同じ競馬好きでも、2人のスタイルは正反対らしく、1人は当たる確率が高く、倍率が低いものをコツコツと当てるスタイル。もう1人は、いわゆる万馬券と呼ばれる、当たる確率は低いけれど高倍率を狙うスタイル。

私は競馬のことはあまり詳しくないのですが、コツコツ当てるスタイルの友人いわく、万馬券を狙う友人は、かなりの高確率で万馬券を当てているとのこと。「じゃあ、ここの支払いはヨロシクな!2軒めは、ちょっといい店いこうぜ!!」…なんてお約束のやり取りがあった後、なぜ当たる確率が低い万馬券を、高確率で当てることができるのか、その秘密を聞いてみました。

万馬券を当てる彼いわく…上手く説明できない、センスとしか言いようがないと言っていたのですが、「そのセンスとやらを教えてくれ!」と食い下がりまして(おいおい!)。

しぶしぶ語り始めた彼いわく、最初の数年は、まったく当たらなかったそうです。たまに大当たりはするけれど、年間の収支でみたらずいぶんなマイナスが続いたとのこと。

彼の話でスゴイなと思ったところは、ここからでして、ハズレたときは、必ず「一人反省会」を行っていたそうで、「自分はどう考えて、どう行動すれば、その万馬券の予想にたどり着くことができたのか?」ということを徹底的に考えたのだそうです。

馬や騎手を分析することはもちろんですが、自分の考え、自分の行動を分析して、どうすれば万馬券を予測することができる自分になるのか?ということを日々検証し続けたとのこと。

  • 朝は6時までに起きて、二度寝はしない
  • 起きたらすぐ白湯を飲む
  • 週に一度は競馬の情報に一切触れない日を作る
  • 競馬実況以外のテレビは観ない …etc.

おまじないや願掛け的な行為もありますが、中には「確かにそれは有効かも」と思われるものもありました。

私自身がギャンブルをしないので、彼の言っていることがどれだけ正しいのか?ということはわかりませんし、それをオススメするつもりも無いのですが、ただ、己のセンスを磨くために「自分はどう考えて、どう行動すれば、その万馬券の予想にたどり着くことができたのか?」という「自分を変える」試行錯誤を続けたというのが面白いなと思いました。

何かを上達しようとしたり、上手く成し遂げようとした時に、情報収集をしたり、学んだり、分析したり、自分の「外」にあるものを取入れたり解析することがメインになって、自分自身を変えて、そこに最適化することは後回しになってしまうことが多いですが、それができる人が「後天的なセンスを身につけることができる人」なのだと言えるのでしょうね。

これをお読みのあなたは、これまでどんなセンスを身につけたことがありますか?

★まず私からあなたにこの言葉をお届けします

「センスを身につけたことはありますか?」

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裏のニーズを探れ。ウィズコロナ時代に製品を売る思考法のヒント

自社が開発した、あるいは扱っている製品やサービスが、意図した以外の目的で使われるというケースはままあるものです。そんな隠れたニーズや、まだ誰も気づいていない可能性を探ることが事業のイノベーションのきっかけになるとするのは、人気コンサルタントの中久保浩平さん。中久保さんは今回、自身の無料メルマガ『ビジネス真実践』で、これまで起きてきた「市場変化と創造」の具体例を挙げつつ、眠っているチャンスを掘り起こすことの重要性を強く訴えています。

隠れたニーズを探す~コロナ時代を生き抜く為に

ご存知のように時代の変化と共にあらゆる商品が進化していきました。特に代表的なものでいえば、携帯電話。

最初は車に搭載された移動電話というモノでした。それが、平野ノラさんでお馴染みのショルダーバックのように肩から重たい移動電話を下げていた時代から…年々小型化していき機能やデザインも進化していきました。そして、携帯電話をいつの間にか「ケータイ」と呼ぶようになり「電話」という言葉すら語尾に付かなくなりました。電話にとらわれなくなったことから、メールがメインに…。と思ってるのも束の間、現在ではSNSがメインとなり、そもそもの通信手段までもが大きく変化し、スマホ時代に突入。様々なアプリが開発されソフト面含め市場は、携帯電話の時代から大きく様変わりました。

他にも市場が変化した例であるのが、歯磨き粉。歯磨き粉は、昔は虫歯予防としての役割が主でしたが近年では歯周病予防、知覚過敏対策、ホワイトニング、口臭予防などニーズの多様化によりバリエーションも増え、オーラルケア市場として拡大し確立されるようになりました。これが従来の歯磨き粉は虫歯予防の為、という考えのままだったら商品の進化、歯磨き粉というイチ商品からオーラルケアという発展はなかったかも知れません。1商品の進化による市場変化と創造や、ニーズの多様化による市場変化と創造は、ありとあらゆる業界で起こってきたしこれからも起こり続けていくでしょう。

1つの製品に対して「これはこのような目的で開発したものだから」という考えで製造販売していても、消費者は違った目的で使用することも考えられます。そのような情報を収集していくことで、貴社のさらなる発展、市場拡大あるいは、業界発展のきっかけにだってなり得ます。実際、世に出ているアイデア商品といった類のものはそうしたところから生まれているものが多いですし。

お客様は従来の目的だけで商品を購入、使用しているか?製造、販売者の意図とは違った形で使用しているか?そうした裏のニーズを探ることで色々な可能性を見出す良い機会になるかも知れません。

そうはいっても、うちの商品にはこだわりがあるんだよ、という会社やお店も多いと思います。そのような場合でも、こだわりをそのままに違う市場で提案、展開する、という発想を持ってみるのも1つです。

たとえば、セレクトショップというのが全国各地にあります。そこには洋服をメインに鞄、靴、ジュエリーや時計などファッション雑貨が揃っています。もちろん各店、各社それぞれのブランドにこだわりがある逸品です。洋服屋だから服だけを売るのではなく、その洋服に合わせた小物をコーディネートする。しかもどれもがこだわりのある商品。そうやって考えてみると、うちの商品はこれだからこの場所で売らなければならないという考えだけでなく、あそこで販売してみたらどうだろう?なんて発想を持つのも面白いかも知れません。

オーラルケア製品の集まるイベントでは、オーラルケア製品を扱うメーカーが多数ブースを構えて出展しているのですが、中には某カメラメーカーがフィルムを出展していたり、IT系システム会社がアプリケーションを出展しています。

フィルムは、レントゲン写真を撮るための専用フィルムだったり、アプリケーションは、iPadを使って、患者に口の中をその場で瞬時に見せて指導するためのものでした。カメラメーカーもIT系システム会社も、「商品はこういう使い方でなければならない」という発想にとどまらず、「この業界なら、こういう使い方もできるんじゃないか?」という発想を持っていて、新しい市場へも次から次へと提案出来るとのことです。

ITが苦手な親でもできる。子の論理的思考力を伸ばす「5つの質問」

IT化、IoT化、AI活用などにより、仕事の環境や生活環境に変化は生じていましたが、新型コロナの影響により、そのスピードは加速しています。こうした変化は、社会で必要とされる人材にも反映され、これからはプログラミングの能力が必要となると言われています。小学校では今年度からプログラミング教育が必修化されていますが、親がサポートできることはあるのでしょうか。メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』著者の柳川由紀さんが、「プログラミング的思考力」=「論理的思考力」を伸ばすために、会話の中で意識して「5つの質問」を投げかける方法を教えてくれます。

どうしてプログラミングが必要?

Question

shitumon

飲食店を経営しているため、今回のコロナ騒動で経済的に一気にダメージを受けています。息子の将来について、心配になりました。自分のような自営では不安定ですし、かといって正社員になれば安泰という時代でも有りません。

これからはプログラミングができる人間が求められると言われていますが、息子は理系が苦手ですし、ピンとこないようです。何を理想として見せていけばよいのか迷います。(中1男子のお父様より)

柳川さんからの回答

第1次産業革命では、手仕事だったものが機械に、つまり手動から水力や蒸気による軽工業が起きました。これによって多くの労働者が職を失いました。

第2次産業革命では、蒸気機関やガソリンエンジンが誕生し重化学工業の技術革新が起きました。これにより自動車企業は大量生産ができるようになり「個人」から「組織」が重視されるようになりました。

第3次産業革命では、頭脳産業の到来でコンピュータを利用した生産ラインの自動化が始まりました。Apple、Google、Facebook、AmazonといったGAFAが牽引しています。企業が求める人材も「協調」より「自律」に変化しました。

そして、第4次産業革命は、新しい価値観が生まれます。すでにスマート家電などは日常になじんでいるように、すべての「もの」がインターネットに繋がり、これによって生じる様々な産業構造、生活様式が変化します。

これからどうなる?

今後は、人体にデバイスを埋め込む時代が来ます。電子タトゥーとも呼ばれますが、身体に電子回路を埋め込み、スマホと同じことが自分の身体でできてしまうということです。まさに究極のIoT(Internet on thing:ものとインターネットが繋がること)といえるかもしれません。在宅ワークはもちろんのこと、買い物、診療、娯楽などすべてが、家から出なくても可能になります。ですから、子育ての形も大きく変わるでしょう。

反対に、家にいないときも遠隔操作で家電を動かし、時や場所を選ばずに色々なことができるようになります。すでに今、ソフトウェアやWebサービス企業だけでなく、自動車や家電、金融、農業、医療など、ありとあらゆる業種が、ソフトウェアの力を活用するため、IT人材を求めています。

このようなIoTをはじめ、AIやビッグデータ、バイオテクノロジーなどが、社会の課題を解決する一方で、雇用が減少するなど社会の制度を破壊する側面もあります。そのため企業や仕事の在り方や働き方に大きな変化が起きます。今後は、組織の形や社員の働き方、価値観などが変わるため、『新しいプラットフォーム』を活用して新サービスを生み出していくことが求められます。

新しいプラットフォームとは、ITの進化によって生まれた、ビッグデータ、AI、IoT、クラウドなどの社会環境や技術のことです。GAFA(Google、Amazon、Faebook、Apple)もこれらを活用したり、作って提供する側になったりもしています。経済産業省の試算によると、これらに携わるためのIT人材が、43万人ほど不足していると報告されています(DXデータ参照)