猫の置物の「破損」を逆手にとった、雑貨屋店主のマーケティング術

「マーケティング」と聞くと、「ただ物を売るためだけのテクニック」と思ってしまいがちです。しかし無料メルマガ『ビジネスマン必読!1日3分で身につけるMBA講座』の著者でMBAホルダーの安部徹也さんは、ある雑貨店店主と老婆のエピソードを紹介しつつ、物を売るだけではない「マーケティングの本質」について解説しています。

マーケティングを駆使して破滅しないために注意すべきポイントとは?

私がかつてマーケティングを学んだ先生の著書の中に次のようなエピソードがあります。

ある雑貨屋の店主が誤って猫の置物を落としてしまい耳が欠けてしまいました。このようなこわれものでは、商品としての価値がなくなり、通常であれば廃棄処分です。

ところが、この店主は考えを巡らし、どうにかしてこの耳が破損した猫の置物を売ろうとします。そして出した答えが「この猫は交通事故に遭って耳を怪我しています。優しく看病してくれる飼い主の方はいらっしゃいませんか?」という、破損を逆手に取った手書きのPOPを壊れた猫の置物の横に置くことだったのです。

すると何日か後、品のいいおばあさんが店に立ち寄った際に奇跡は起こります。おばあさんは、店内をぐるりと回ると店主を呼び、「この置物を下さい」とあの壊れた猫の置物を指さしたのです。

まさか売れるとは思わなかった店主は「この猫の置物は壊れています。もし新しいものが必要があれば用意できますが…」と正直に伝えます。ただ、おばあさんの口から出てきた言葉は予想もしないものでした。

いいえこれがいいんです…

マーケティングは使う人によって、薬にも毒にもなる

マーケティングのテクニックを駆使すれば、この事例が示すように一般的に価値のないと思われるものまで売ることができるというわけです。価値とは人それぞれであり、恐らくこのおばあさんも過去に交通事故で愛猫を亡くした経験があり、その供養の意味もあったのかもしれません。

ただ、重要なことはお客様を騙してまで売上を上げるためにマーケティングを使ってはならないということです。マーケティングは使う人によって、薬にも毒にもなります。

本当にお客様の幸せを願う人が使えば、社会はどんどん良くなっていくでしょうし、自社の利益だけを追求している人が使えば、不幸な人が世の中に溢れることにつながっていきます。

75年の研究でわかった、長生きする人に共通する「性格の特徴」

テレビなどで、世界のご長寿がインタビューを受けて「長生きの秘訣はよく笑い、よく食べ、細かいことは気にしないことさ」などと答えているのを見たこと、ありませんか? 実は、やっぱり長生きする「性格的特徴」というものがあると、長年の研究によって明らかになりました。

長生きする人の5つの特徴とは?

研究によると、その特長は自分では気づきにくい一方、意外と親しい友人たちなら言い当てられるようなもの、だったそうです。

ここから先は、できることなら友人と一緒にご覧になってみて、あなたがこれらの特徴をいくつ持っているのか数えてみてくださいね。 

①真面目さ・誠実さ

米国の75年間にわたる研究で、20代から参加している300組の婚姻者に対して、友人から「誠実、ひたむき」と思われている男性は、長生きだったということが判明しました。

彼らはあまりリスクを負わないことに加え綿密で効率的な傾向があります。

参加者はごく少数の友人を選び、1940年に心理学者のE. Lowell Kelly氏が考案した、性格についての36個の質問に答えました。

この質問が今でも有効性があることを実証するために、研究者は最近になって過去の他のいくつかの性格診断と比較。

質問内容は「あなたの友人は体力的にエネルギッシュで元気いっぱいですか?」といった一般的な問いから、「彼は約束が重なってしまったとき、どうすると思いますか?」といった、性格寄りのものまで用意されています。

研究結果によると、男性は「真面目な人」のほうが長生きしたようです。

2007年に発表されたカリフォルニア州の1930年から2000年にかけての男女に対する研究でも同じような結果がでています。

②打ち解けやすさ、開放性

開放性は、誠実さに次ぐ長寿につながる特徴と言えます。

この傾向が顕著に現れた男性は、新しく多種多様な着想概念感情といったものに対して進んで耳を傾けるため、他の男性に比べて長生きする傾向があるとのことです。

③感情の安定性

75年という長期の研究ということもあり、男性と女性では若干異なる結果が見られました。

これは1930年代当時の値に見られる傾向と、最近の値にどれほど性別差があるのかということを知るヒントになるかもしれません。

一例をあげると、女性の協力者の中では、“感情が安定している”ということは長寿に一番強い関連性がある性格的特徴だったのです。

④親愛

女性たちに関して、2つめに長生きする人の特徴は、“感じがいい、フレンドリーである”ということです。

これは他の研究でも裏付けされています。

95〜100歳の243人の男女はほぼすべての人が高い確率で“のんきで外交的である”とされました。

そしてこの女性たちは1番目に出てきた“誠実さ”でも上位にランクされる傾向でした。

⑤感情を表現できる

95〜100歳のご長寿協力者たちからわかることは、彼らは一般的に平均よりも“のんきで外交的である”ことに加えて、“よく笑い、感情を抑え込まずに表現する”傾向があるようです。

しかしながら、この調査は超高齢者のみを対象に行われたこともあり、協力者たちが長年生きてきたことでこの性格を持つようになったのか、この特徴を持っていたことで長生きできたのかは、はっきりしていません。

さて、あなたはいくつ当てはまりましたか? 

この中の「親愛」や「感情の安定性」という特徴は、遺伝子に書き込まれているものかもしれないとのことです。

しかし性格は遺伝的なものと後天的なものがあるといわれていますから、これからの生き方次第で足りないものを身につけていくことも可能かもしれませんね。

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Source by : ビジネス・インサイダーAPA

文/桜井 彩香

なぜ発売50年の「石けん」が、この10年で売上6倍にできたのか?

発売から50年以上のロングセラー、かつここ10年で出荷数が約6倍も伸びている「ウタマロ石けん」をご存知でしょうか。ターゲットである主婦の方々に使ってもらえるようにウタマロ石けんが取る戦術は、あらゆるビジネスに「転用可能」といっても過言ではありません。 無料メルマガ『MBAが教える企業分析』で、わかりやすく解説されています。

いいものを作っていれば売れるのか?

今回は発売から50年以上というロングセラー商品を持つ企業を分析します。

ウタマロ石けん(部分洗い用洗濯石けん:株式会社東邦)

戦略分析

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■戦場・競合

  • 戦場(顧客視点での自社の事業領域):ガンコな汚れ専用の部分洗い用洗濯石けん
  • 競合(お客様の選択肢):ライオン、ファーファ、エスケー など
  • 状況:国内の市場規模は縮小傾向にあるようです。

■強み

1.ガンコな汚れが簡単&キレイに落ちる

  • 靴下やユニフォームについた泥汚れ、Yシャツのエリ・ソデ汚れ、普段着についた化粧品汚れ、食べこぼし汚れなどに強い。

2.白がいっそう白くなる

  • 通常の洗濯で失われていく衣服の白さを取り戻すために蛍光増白剤を配合

3.手肌に優しい

  • 界面活性剤が入っていないので肌が弱くても安心して使える。

⇒上記の強みを支えるコア・コンピタンス

★汚れが落ちる石けんづくりへのこだわり

  • 数百回にも及ぶ試験を繰り返した結果として、水に溶けやすく汚れになじみやすいだけでなく、適度に柔らかく生地も傷めにくくなる原料の組み合わせを発見し、この原料を厳選して石けんを作っています。
  • 植物由来の油脂にこだわり、不純物の少ない純度の高い石けんを作る製法にて、石けんを作っています。

上記のような原料や製法へのこだわりがあるからこそ、強みを実現できているといえます。

■顧客ターゲット

  • ガンコな汚れに悩まされている方(20代から40代の主婦層が中心)
  • スポーツをしているお子様をお持ちのお母さん

なぜ「H&M」は人気なのか?米国と真逆の「北欧流」戦略を読み解く

米国ビジネスモデルコンサルタントの 清水ひろゆきさんが、世界の成功企業の経営戦略を紹介するメルマガ『顧客を喜ばせる世界の成功企業最新戦略紹介』。今回は、スウェーデンのアパレル小売企業「H&M」が実施している3つの要素を紹介しています。多くの米国企業が学ぼうと必死になっている、北欧の企業ならではの戦略とは何でしょうか?

米国企業が今学んでいる北欧企業の強さとは

今世の中では、「ゴージャスなもの」ダサクなってきて、売れなくなってきています。

実はこの流れ、直近でセミナーを開催した北欧では昔から当たり前なのです。

なぜなら、北欧はそこに住む人々が

  • 大いなる田舎の中で自然と向かい合い
  • 楽しく生きていくことで
  • 幸せを感じる術を身に着けていた 

からです。

今回セミナーで北欧を訪れ、私が確信したのは、今後日本の消費者は「シンプル」な生き方で「楽しく」そして「幸せ」を感じれる何かを欲しているということです。  

この流れを見事にキャッチしているのは、大量生産・大量消費・大量廃棄は「もうだめだ!(世の中のためによくない)」と言われるチェーン企業の一つであるスウェーデン企業のH&M」です。

スマホの次は何がくる? グーグルの先行開発部隊「ATAP」が次世代に見る夢

グーグルがリーバイスと共同開発した、そで部分のセンサーをなぞるだけでスマホが操作できるというジャケットが話題になっています。シリコンバレーで開催された「Google I/O 2016」に参加したケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川温さんが、メルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』でその全貌を詳細にレポートしています。

先端開発を続けるグーグルは、検索以外でも勝ち組になれるか

「Google I/O 2016」に参加して、率直に感じるのが、グーグルが積極的に先行投資、開発をしていると言う点だ。

グーグルには「ATAPという先行開発をする部隊が存在する。先ごろ、そのトップであったレジーナ・ドゥーガン氏が、Facebookに移籍するという電撃的なニュースがあり、「ATAPは大丈夫かな」と心配になったりもしたが、今回のセッションを見る限り、その心配はなさそうだ

今回、ATAPは糸にタッチセンサーを埋めこんだ「Project Jacquard」の進展を発表。ジャケット「the Levis Commuter Trucker Jacketをリーバイスと共同開発したと明らかにした。実は昨年、コンセプトが示されたのだが、1年経過して、具体的な製品として発表されたのだ。実際、製品となって2017年春には発売になるという。

the Levis Commuter Trucker Jacketはそでの部分にセンサーが埋め込まれており、軽くなぞるだけで、スマホを操作できるようになる。自転車に乗っている際に、スマホの音楽を操作するというのに向いている。開発にあたり、日本の繊維メーカーとの協力があって、誕生したという。

また、ATAPでは、「Project ARA」の進捗も発表した。Project ARAは、スマホを様々なモジュールを組み合わせて使えるというものだ。例えば、Eインクのサブディスプレイをつけたり、人によってはカメラを外して別のパーツをつける、といったことが可能となる。日本ではトリニティがWindows10スマホ「NuAns NEO」で背面のパネルを着せ替えられる製品を出しているが、Project ARAはパネルではなく、部品を丸ごと変えてしまうというコンセプトだ。

VRはゲーム以外に何ができるか?可能性を模索する中国・欧米企業

オキュラス・リフト、HTC Viveといった高性能の仮想現実(VR)ヘッドセットがデビューし、10月にはPlayStation VRも登場する今年は「VR元年」と呼ばれる。VRは、ゲーム用途のイメージが先行するが、幅広い利用法があり、新たな市場を生み出すことが期待されている。企業が成長の原動力としてVRに着目するケースも増えている。

VRを事業に採り入れる米企業が増えている

ビジネス分野では、企業はVRに何を期待し、どのような活用法を見出しつつあるのだろうか。

ロイターは、ますます多くの米企業が、仮想現実に現実の利益を期待するようになっていると報じ、企業がVRヘッドセットを利用して、販売促進、コスト削減を図ろうとしていることに注目した。経済に活気がなく、成長を達成するのが難しいなか、多岐にわたる企業が(成長への突破口として)VRを採り入れつつある、と語っている。

販売促進での活用事例として、ロイターは、スノーモービルのメーカーが顧客に新モデルのバーチャル試乗をさせる例や、イベントチケット販売会社が、購入前に座席からの見え方をチェックできるようにする技術を開発中だと伝えている。またVRを採り入れている家具販売会社もあるようだ。

またロイターは、遊園地のシックス・フラッグスが、旧式化したジェットコースターの乗客にサムスンのVRヘッドセットを装着させるというアイディアを採用したことを伝えている。ロイターは、同社はこれにより、多大な費用をかけて新たなアトラクションを建設する必要なしに、そのライドを真新しいものとして打ち出すことができると述べ、コスト削減の角度から見ているようであるが、むしろイノベーションと言うべきだろう。

VRを事業に採り入れる企業の数は増えているものの、今のところ、VRはビジネスに大きなインパクトをもたらすものではないという見方も、ロイターは伝えている。

また現在、VR技術を採り入れる企業は消費者の関心をかき立てることができるため、競合他社も採用し、一層採用率が高まるようになるはずだと、米投資ファンド、パーマネント・ポートフォリオのポートフォリオ・マネージャーのマイケル・クッジョーノ氏はロイターに語っている。「セカンドライフ」の時のようなちょっとしたバブルが発生するのかもしれない。

中国ではVR市場が4年以内に9000億円規模に成長との予想

ビジネスにVRを導入することによる発展の可能性、またVRが開く新市場への期待感は、中国で大きいようだ。ブルームバーグは市場調査会社カナリスが今年3月に公表した予測について伝えているが、それによると、VRヘッドセット(サムスンの「Gear VR」やGoogleの「Cardboard」は含まない)の世界全体での年内の出荷数は約630万台に上るが、そのうち40%が中国への出荷になるという。驚くべき予測だ。また中国のモバイルインターネット調査会社iiMedia Researchによると、昨年15億元(約251億円)規模だった中国のVR市場は、2020年までに550億元(約9223億円)規模に達する見通しだという(ブルームバーグ)。

中国は、輸出・製造業主体の経済から、内需・サービス主導の経済へと転換を図っている。ブルームバーグは、習近平国家主席はイノベーションならびに、重工業への依存度引き下げによって、減速している経済を支えようとしている、と語る。そういったなか、中国のインターネット企業大手3社(バイドゥ、アリババ、テンセント)は、国内のVR関連スタートアップ企業に投資を行っているという。バイドゥ傘下の動画サイト「iQiyi(愛奇芸)」によると、中国のVR産業では少なくとも200社のスタートアップ企業が活動しているという。

中国では動画のストリーミングが普及しているため、VRの最初期の有望分野はオンライン動画だとブルームバーグは語っている。当局のデータによると、中国では約5億400万人が普段からストリーミングサイトを使用しているという。なお、中国のインターネット利用者は2015年末時点で6億8800万人に及んだ。中国国務院工業情報化部(工業和信息化部)によると、没入型の動画とゲームが最初に成熟するVR産業になる可能性があるという。

アリババはある研究報告書で、VR産業が成熟したあかつきには、あらゆる娯楽コンテンツのうち約4割をVRが占めるだろうと発表したが、それがいつ頃の話になるかは示していない(ブルームバーグ)。

またアリババはVRを使用したショッピング環境を開発中とのことだ。

VRの幅広い利用法

BBCは、4人の識者へのインタビューによって、VRの幅広い用途をスケッチしている。VRが提供する没入型の将来性から利益を受けつつあるのは、ゲーマーばかりではない、とBBCは語る。

技術ジャーナリストのマリア・コロロフ氏は、VRが職場を最も変化させている点は、トレーニングとシミュレーションだと語っている。例えば、非常に高価な装置について習熟させる場合に、VRシミュレーターを利用するといったもので、軍はごく早期からのアダプター(採用者)だと語っている。

また同氏は、インターネットが情報の伝達の仕方を変えた具合に、VRは経験を伝達する仕方を変えるだろう、と語っている。

さらに、VRは確実に、私たちをより密接に結び付けるだろう、と語っている。(その一例として)VRによって、在宅勤務しながら世界中の人と一緒に働くことがますますできるようになるだろうとしている。

南カリフォルニア大学の心理学者のスキップ・リッツォ氏は、戦場での経験により心的外傷後ストレス障害
(PTSD)となった元兵士のリハビリのために、VRを利用しているという。トラウマを受けた状況をVRで再現することによって、徐々に克服していくというもののようだ。

また同氏は、高機能自閉症者が就職面接でより望ましい結果を出せるよう支援するためVRを使用しているという。これには、年齢、性別、民族的背景や、挑発してくる度合いが異なる、いろいろなタイプの面接官との面接の練習が含まれるそうだ。

社会科学者のニック・イー氏は、身体と結びついた人間の行動の特徴を研究するためにVRを用いているという。これは、VRによって、本来の身体を一時的に意識外に置くことができるからこそ可能なことだろう。

VRによって、人と人のつながりや、身体性といった根本的なものに新たな照明が当てられるのは興味深い。

(田所秀徳)

 

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最近話題の「触らない痴漢」。電車内で女性の臭いを嗅いだだけで検挙された人もいるのだとか。女性からは「怖い」という声があがる一方、「電車で息もできない」「鼻息が荒いだけ」との声も。これが犯罪なのかはさておき、男性が若い女性を「いいニオイ」と感じるのにはきちんとしたワケがあるんだそうです。無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』では、その生物学的根拠が紹介しています。

暮らしと科学:男と女と愛と性

今回は男女の恋愛観と結婚観に極めて大きな影を落としがちな愛と性についての認識の差異についてです。

現在の人間は大半の国では一夫一妻制なのですが、数万年ほど前、我々人類が歩みを始めた頃は、洞窟にある程度の群れで暮らしていたことが分かっています。

その生活様式の間に、万年繁殖期という極めて珍しい繁殖方法を手に入れ、その効率化のために女性の生理周期が月の周期と合うようになったと言われてます(月明かりの無い新月に排卵日が来るようになっていたという説がある)。

故に、かなり暗い場所で交尾相手を探し、つまりセックスをして繁殖をしていたわけで、男は若くて健康な女性に対して「良い香りと特に鼻が効くようになったとも考えられるわけです。

逆に女は、男の体臭から自分の持っていない免疫や、生き残るための強さを持った遺伝子をかぎ分ける能力に長けていったわけです。特に年頃の女の子が父親の臭いを毛嫌いするのは近親相姦を避けるために自然に身につけた本能の防衛反応なわけです。なので本来は悲しむどころか赤飯炊いて喜ぶべき成熟の証なわけです。

さてさて、その辺は以前、書いた内容をそのままなぞっているわけですが、今回のキーはこの本来の人間の繁殖形態は基本的に乱交型であるという部分から始まります。

乱交型と言うとなんかイヤラシい感じを想像する人がいると思いますが、合ってるようで違います。

ようするに群れで暮らす動物の繁殖形態の説明で、強いオスがすべてのメスに子供を産ませる、一夫多妻型に対して、群れにボスらしいボスがおらず、共同生活の中で、特に強いオスが子供を作るではなく、なんとなく交尾したい同士が交尾して子供を作るというのが乱交型。誰の子供か分からないため、結果的に全員で協力しあって育てるという温和なグループを作るのが特徴で、人間以外には類人猿のボノボくらいと言われています(ボノボは類人猿の中では最も人類に近いと言われ、性をコミュニケーションの1つとして使っている)。

乱交型の社会というのは、あくまで生物群としての言葉であって「性が乱れた社会」という意味ではなく、誰が特定の子孫を残すようにするのではなく、なんとなく全体的に子孫を残すために協調していくことを念頭に構成された群れ社会の1つの形態です。

それは区別か、差別か。LGBTの「トイレ使用」に関する法案が全米で物議

みなさんは「LGBT」という言葉を聞いた事がありますか? 最近では、日本国内でも耳にする機会が増えて来ていると思います。このLGBTへの取り組みは、各国で大きな動きを見せていますが、法的な対処のスピードや考え方は国によって大きく異なります。日本国内での動きを踏まえ、各国の取り組みについて見てみましょう。

LGBTに対するアメリカでの取り組みと分断された意見

LGBT」とはレズビアンゲイ両性愛者バイセクシュアル)、性同一性障害を含む性別越境者など(トランスジェンダー)の頭文字を取って作られた言葉。

現在、LGBTに該当する人々に対する法律制定への取り組みが各国で進められています。

5月、カリフォルニア州議会が、男女に分かれた通常のトイレとは別に、LGBT専用トイレを設置するための法案を通し、大きな話題を呼んでいます。

というのも2016年3月、LGBTへの取り組みで真逆の可決を行った州があったからです。

アメリカ国内での人口は10位、南東部に位置するノースカロライナ州では3月23日、「House Bill 2」(略称HB2)という、反LGBTといえる法律が可決されています

これにより、同州では地方自治体がLGBTについての反差別法を作ることができなくなりました。

この可決のきっかけとなったのは、「トランスジェンダーの人々は、自認するジェンダーに沿ったトイレを使用できる」という「バスルーム法」と呼ばれる同州シャーロット市で制定された反差別法でした。

「この決定は間違っている」と判断した同州のパット・マクロリー知事は、「LGBTの人も、あくまで身体的な性別に基づいてトイレを使わなければならない」という、バスルーム法を否定する内容を含めたHB2を制定。

この一連の動きにはじまり、アメリカ国内では大きな反響がありました。

「アメリカは大きな国だから、ひとつの意見がすべての人に受け入れられるはずがない。でもこれは、多様性を皆で考える絶好のチャンスになるはず」

「LGBTは少数派であって、決してマジョリティではない。国は少数派の要求ではなくて、あくまで多数派の要求に答えるべきだ」 

「女性や幼い女の子がいる親たちはどう思っているの? たしかに男性は女性がトイレに入って来ても気にしないかもしれないけれど、女性は男性がトイレに入って来た時に気にしないはずないのでは?」

「HB2に反対する人もいるけど、じゃあ性別に関わらずどちらのトイレにも入れるって状況はどうなの?クレイジーすぎるよ」

「そもそも今の公共トイレに入って行く人をチェックする警備員なんている? 犯罪目的で女性トイレに忍び込んだ男性がいたとしたって止められる状況じゃないじゃない。こんな法律作ったって何の意味もないわよ」

アメリカでは州別に法律が制定され、交通法規も税制も州によってバラバラ。

今回のカリフォルニアとノースカロライナのように、真逆のアクションがとられることも珍しくありません。

しかし、2016年のアメリカ全土を対象とした調査では、55%が同性婚に反対し賛成派は35%という統計も出ており、LGBTに対する考え方は、必ずしも寛容とは言えない状況のようです。

国民の間で議論が白熱する中、州を跨いでビジネスを行う企業のCEOたちは3月下旬、HB2への反対の意思を示す声明文を連名で提出しています。

中には2014年にゲイであることをカミングアウトしたアップル社のティム・クック氏や、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ氏、その他にもグーグルIBMツイッタースターバックスシティバンクなどのCEOが名前を連ね、そのリストは冒頭の声明文に続いて5ページ、約90社に及んでいます。

 

世界で決済サービスを提供するペイパル社は、ノースカロライナ州で計画していた事業センターの設立を見送り、ドイツ銀行も先月、同州で予定していた事業拡大計画を凍結させると発表。

合わせて650の雇用機会が失われたと予測されています。

企業だけでなく、アメリカの人気バンドMaroon5や、ロック歌手のブルース・スプリングスティーン氏はHB2に抗議の姿勢を示すため、同州でのライブをキャンセルしました。

州内で経済的な効果をもたらす企業や、国民への影響力あるアーティストによる反対意見は、州にとっても安易に無視できるものではなさそうですね。

アメリカ以外でのLGBTへの取り組みは?

アメリカにおけるLGBTの考え方はまちまちで、なかなか収まる気配はありませんが、メキシコの大統領は5月国内での同性婚を認める提案を発表し、これが可決されれば、メキシコはラテンアメリカで5つ目の同性婚を認める国となります。

ちなみに、現在世界で同性婚を認めている国は以下のとおり。

オランダ、ベルギー、スペイン、ノルウェー、スウェーデン、ポルトガル、アイスランド、デンマーク、フランス、南アフリカ、アルゼンチン、カナダ、ニュージーランド、ウルグアイ、イギリス、ブラジル、米国、メキシコ、ルクセンブルク、アイルランド、グリーンランド(デンマーク自治領)、エストニア、コロンビア、フィンランド

アジアではまだ例がありませんが、タイ、台湾、ベトナムでは、同性結婚法案が国会で審議されています。

2015年の電通ダイバーシティ・ラボの調べによると、日本国内におけるLGBTの人口は7.6%で、左利きの人口とほぼ同数とのこと。

なんと市場規模は5.9兆円

渋谷区や世田谷区では同性パートナーシップを認める制度を導入しています。

企業もLGBTを支援する取り組みを進めており、日本航空と日本トランスオーシャン航空は、航空券の購入や買い物でためたマイルを、家族や配偶者と同じように、パートナー間でも分け合えるサービスの提供をはじめています。

 

しかし、そもそもLGBTを知らない人による学校や会社内での否定的な発言や、社内規定が整っていない企業はまだまだ多く、一般的には他国と比べて日本のLGBTへの認識や取り組みは遅れていると言わざるをえないのが現状です。

みなさんも、ぜひ自分のまわりで行われている取り組みや、世界中で議論されているLGBTの動向を追ってみてはいかがでしょうか。

image by: Joseph Sohm / Shutterstock.com

source by:  Harvard Business Review/ HRC/ The Verge/ NYMAG.COM/ The Christian Schience Monitor/ EMA日本/ 沖縄タイムス

文/長塚香織

【サミット】影響力ないG7に“外交オタク”安倍総理が放つべき「矢」

5月26日・27日に開催されるG7伊勢志摩サミット。「安倍総理の根回し大失敗。それでも伊勢志摩サミットを開催する理由」の記事中、サミットの「意義」そのものを疑問視した嶌信彦さんですが、今回ご自身の無料メルマガ『ジャーナリスト嶌信彦「時代を読む」』では、開催するからには安倍総理は会議のリーダーシップをしっかりと握るべきであり、そしてそのためには何をすべきかについて私見を述べています。

安倍首相、弱り目G7に喝入れられるか?

安倍首相は、外交の晴れの舞台・サミットの議長を務めるにあたり胸をウズウズさせていることだろう。これまで首相になってから海外を訪れ首脳会談を行なってきた回数は60回以上。日本にやってきた首脳との会談も数えれば100ヵ国は超える。

いまや日本の歴代首相の中では首脳会談オタク外交オタクといわれるほどの存在だ。今回はそれこそ先進7ヵ国の首脳一同を「自宅」に招いてホスト役を務めるのだから、あれこれ演出も含め胸を高鳴らせているに違いない。

ただ残念なことに、かつてのような先進7ヵ国のサミット(G7)の権威は、すっかり失われてしまい、G7が世界を引っ張れるような力も無くなってしまった。冷戦終結の90年ぐらいまでのG7といえば世界のGDPの3分の2を占め、G7の合意は国際情勢を牽引したし、その先2~3年間の流れもほぼ決めていた。G7は国連安保理やIMF、世界銀行の国際金融機関の諸会議よりも権威にあふれた国際舞台であり、世界はその議論と共同声明にかかれた内容と優先順位を必死に読み解こうとしたものだ。

ある時期までは、アジアの代表であった日本がG7の事前と事後に東南アジア各国に希望を聞いたり、説明にまわったりして気を遣った。まさにG7は首脳たち7人が互いの国益をぶつけあいながらも、最後は議長が落とし所をまとめ結束を誓い合うことで世界を動かしてきたのだ

1975年にスタートしたサミットは、当初世界経済の安定をはかることに主眼がおかれていたが、次第に安全保障、対ソ連戦略、地球温暖化対策など世界の重要問題をすべてテーブルの上に乗せて議論しあった。また、いきなりG7を開くのではなく、シェルパと呼ばれる首脳たちの個人代表が何度も下準備の会合を重ね、最後にG7会合で首脳の裁断を仰ぐという緻密な議論の上に成り立っていた

自宅でもできる?筋肉の特徴を利用した効果倍増のオススメ筋トレ法

 「スマートで美しい体型になりたい」と誰もが思うことですが、毎日ジムに通ったり、トレーニングを続けるのって少しハードルが高いですよね…。そこで、メルマガ『届け!ボディメイクのプロ「桑原塾」からの熱きメッセージ』の著者、桑原塾長こと桑原弘樹さんが「体型にコンプレックスはあるけど、ジムに行くのは嫌」という質問者さんに、自宅でできる効果的なトレーニング方法を伝授しています。同じお悩みを持つ方には必読の内容ですよ!

鍛えたいけどジムに行くのは恥ずかしい。自宅でできるトレーニング方法を知りたい

Question

shitumon

僕は元々体がか細くて、筋肉もあまりありません。運動経験もほとんどなく、肉体自体がコンプレックスです。

ジムには恥ずかしくて行けないので、もう少し筋肉がつくまではなんとか家でトレーニングをしていきたいと思っています。

例えば腕立て伏せも満足に出来ないような状態なのですが、どういったトレーニングから始めたらいいでしょうか。
(21歳、男性)

桑原塾長の回答

まずは筋肉をつけたいという意志があるだけでスタート地点には立てていますから安心してください。

世の中その意志すらもたないケースが多いのですから。

自宅でも腕立て伏せ、スクワットは出来ますし、外でダッシュを繰り返したりすれば下半身のトレーニングにもなります。

ひとつ大前提として大切なことは、他人の目を必要以上に気にしないことです。

ここが修正できないと、いつまでたってもジムが恥ずかしいという気持ちは取り除けません

何も奇抜なファッションをしろといっているのではありませんから、堂々と胸を張って自身のトレーニングをしてください。

私は電車の中など公の場で、脂肪の塊みたいなお腹を突き出している人の方がよほど恥ずかしいと思いますよ。

自分の怠惰さや意志の弱さをマックス自身の肉体で表現しているようなものです。

ですから自分よりもずっと偉い人であったとしても、その人の肉体がだらしない場合は、心のどこかで上から目線で見ているような気がします。

自分の肉体や意志すらコントロールできない人に他人やビジネスがコントロールできるのかってね。

まぁ少々言い過ぎの感はありますが、筋肉は鍛えれば必ず強くなりますから一緒に心も鍛えていってください。