完全に孤立した独裁者プーチン。敗戦濃厚で加速する国際社会の“ロシア離れ”

ついに開始されたウクライナ軍による大規模な反転攻勢。西側諸国から大量の武器供与を受けたウクライナの優勢を予想する声もありましたが、想定を上回るロシア軍の抵抗に思わぬ苦戦を強いられていると伝えられています。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、最新の戦況を詳しく解説するとともに今後の展開を予測。さらにロシアの敗戦を見越した国際社会の動きを紹介しています。

ウクライナの本格攻勢に徹底攻勢の露軍。プーチンは核を使うのか

ウ軍は、形成作戦を終え、本格的な攻勢のフェーズに入ったようである。3つの地域で攻勢に転じている。バフムト、ドネツク西部、ザポリージャ東部であり、特にザポリージャ東部がメインのようである。

ハルキウ方面

ベルゴロド州ノバヤ・タボルジョンカとシェベキノに親ウ派軍団がウクライナ領に撤退した。

ロ軍は、大規模な増援部隊をシェベキノやノバヤ・タボルジョンカに送ってきたことを確認して、撤退した。

この侵攻目的がロ軍の分散を謀ることであり、目的は達したことになる。

バフムト方面

ウ軍はバフムト北西郊外で、M03号線を市内方向に進撃して、ロ軍は潰走して、市内に向かっている。M03号線の北側にもウ軍は攻撃して確保している。ウ軍戦車がバフムト方面への攻撃でロ軍を断ち切って前進を続けていると、シルスキー司令官は言う。

ベルキウカ貯水池に向けて攻撃してるウ軍は、ベルキウカ市内に到達して、市街戦になっている。一部ウ軍部隊は、パラスコビウカに向けて攻撃中である。

ロ軍はこの地域に増援を送っているが、ウ軍戦車の前進を止められないでいる。

トリボボバシュリフカにいるロ軍は孤立する危険性があり、撤退するべきであるが、オリホボバシュリフカに攻撃して、ウ軍に撃退されている。

ベルキウカに向かうウ軍の一部が、ヤヒドネに攻撃をしている。

バフムト市内のロ軍は攻撃なしで、防備を固めている。

バフムト南西のウ軍第24と第3突撃旅団はクリシチウカやアンドリウカ方向に攻撃しているが、とうとう、クリシチウカからバフムトの連絡道路を切断した。このため、ロ軍は、ウ軍攻撃部隊にテルミット焼夷弾を撃ってきたが、野原では効果が薄いようである。

毎日1km程度の前進をしているので、バフムト包囲が近いようである。

ボハレダラ方面

ボハレダラ南東のノボドネツクをウ軍は奪還して、オキチャブルスクに向けて攻撃をしている。もう1つがウ軍はブラホダトネを奪還している。

そして、ドネツク州の州境に近いヴェリカ・ノボシルカ付近のロ軍の防衛線が、およそ約20kmが後退したというが、攻撃開始は6月4日であり、1週間での成果である。しかし、今のところ、ここがメインではないようである。

しかし、まだ、メイン部隊が投入されていないことで、まだ、分からない。

ザポリージャ方面

ロ軍陣地が準備している3重構成防御網のザポリージャ東部にウ軍は攻撃した。このため、大きな損害を出している。ウ軍のザポリージヤ攻勢に伴い失った兵器は、現在のところ

  • 3x Leopard 2A6(破壊1,放棄2)
  • 4x M2 Bradley(放棄)
  • 1x VAB APC(放棄)
  • 1x Oshkosh M-ATV MRAP(放棄)

であり、防御の厚い所を攻撃するので、損害は出る。まだ、初期段階で、この被害であるから、今後も大きな損失になることが確実である。

放棄車両は、砲撃でやられた車両のそばを通り、地雷でやられたが兵員装甲車は、対地雷対策があり、兵士は生存している。最初の部隊は、地雷原突破で地雷除去後で塊になって進撃中に砲撃を受けたことが原因である。しかし、レオパルド2の1両はロ軍戦闘ヘリの対戦車ミサイルを受けた可能性がある。

この記事の著者・津田慶治さんのメルマガ

いじめ隠蔽で謝罪なし。被害者側が静岡県湖西市に提出した「所見書」が綴る衝撃の真実

今年1月と2月に掲載した記事が大きな反響を呼んだ、静岡県湖西市いじめ隠ぺい事件。6月に入り同市の教育委員長がようやく被害者の両親に謝罪を行ったと報じられましたが、そこに至るまでの過程や湖西市側の対応は到底納得できるものではなかったようです。今回のメルマガ『伝説の探偵』では現役探偵で「いじめSOS 特定非営利活動法人ユース・ガーディアン」の代表も務める阿部泰尚(あべ・ひろたか)さんが、被害者サイドがいじめ問題調査委員会の委員長、教育長、市長に宛てた「所見書」の全文を公開。湖西市の呆れ返らざるを得ない姿勢を白日の下に晒しています。

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とりあえず謝っとけ。湖西市いじめ隠蔽事件の呆れた役所側の態度

現役市長「大暴走」の異常事態。静岡県湖西市いじめ事件の被害児童保護者をSNSでブロックした証拠画像
学校も市長も腐り切った静岡県湖西市。重大事態いじめ事件の被害家族が晒した最悪の対応全貌

と2回に渡り湖西市いじめ隠ぺい事件を追ってきたが、報道によれば、2023年6月6日、湖西市教育委員会の渡辺教育長が2019年に当時中学2年生がいじめを受け、学校や市教委の対応が不適切だったと湖西市いじめ問題調査委員会の報告を受け、被害者の両親に謝罪したという。

そして、「再発防止」を誓ったというのだが、どうも雲行きがおかしいのだ。

2023年6月9日現在、湖西市はホームページ上で湖西市いじめ問題調査委員会の報告書を公開している。

報告書 湖西市

被害側の許諾を得ず湖西市HPに掲載された報告書

報告書自体の概略は、「全面的にいじめを認めた」「医師の診断書などを軽視し、校長などは、いじめはないという一方的な思い込みで問題に取り組まなかった」「湖西市教育委員会も校長任せで対応しなかった」「対応が遅れたことにより回復不能な状態に被害者が陥ってしまった」というものだ。

また、提言としては、迅速な対応を促すために常設の第三者委員会を形成し対応していくことが出されているが、被害側は、これに強く反対し、先に検証委員会を市長部局で設置し、問題検証から始めるように所見書を出している。

ちなみに、報告書のホームページ掲載については、被害側は明確に許諾を出していない。

真実の多くが隠されている被害側の所見書

多くいじめの第三者委員会を見てきているが、市区町村などのホームページに第三者委員会の調査報告書が載るケースがあっても、通常セットになっている被害側の所見書などは公開されることはまずない。

本来、調査報告書が学校の設置者等への報告の際、被害側からの所見を添えることになっているのだが、公開されることがまず無いことから、この存在自体を知らない方も多くいるだろう。

もしも、第三者委員会の調査を受けている被害者の方がいれば、所見をつけるということはほぼルールであると覚えておいて欲しいが、真実の多くはこの所見に隠されていることが多い。

今回は、湖西市いじめ隠ぺい事件の被害側が、湖西市いじめ問題調査委員会の委員長のみならず、教育長、市長に宛てた所見書の内容を公開することにした。

この記事の著者・阿部泰尚さんのメルマガ

ホンマでっか池田教授も過去に書いていた「老化は病気」説は本当か

2020年9月に発売されベストセラーとなったデヴィッド・シンクレア&マシュー・ラプラント著『Life Span 老いなき世界』(梶山あゆみ訳、東洋経済新報社)に書かれている「老化は病気である」との説。これに驚いたと語るのは、CX系「ホンマでっか!?TV」でもおなじみの池田清彦教授です。今回のメルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』では、30年以上前に池田教授自身がほぼ同じ着想で書いたエッセイを紹介。そんな「老化は病気」説をいまはどう考えているかを理由とともに表明し、そのうえで、非常に専門的で難解でもベストセラーになるケースがある不思議についても綴っています。

「老化は病気である」という説について

昔、老化はウイルスによる感染症かもしれないというエッセイを「現代思想」に書いたことがある。1990年だと記憶する。少し長いけれども引用する。

「もう十年以上前の、私が教師になりたての頃、私はなぜ老化が起こるかについて考えていたことがあった。私が考えた答えの一つは、それは老化ウイルスによる病気である、というものだった。このウイルスは地球上のほとんど動植物にとりついており、徐々に進行してホストを死に至らしめる恐るべき病原体である。すべての人が病気の世界では、病変は正常な生理的変化とみなされる。かつてどこかで全住民がすべてハンセン病に冒されている村があった、と聞いたことがある。当然ここではハンセン病の病変は老化現象とみなされ、人々は仕方ないとあきらめて暮らしていたわけだ。

 

老化は病気である。この素晴らしいアイデアは二週間ばかりの間私をとりこにした。老化ウイルスフリーの個体を作ってやれば、人類の究極の夢、不老不死は現実のものになるかもしれない。」(「原型という夢」『昆虫のパンセ』所収、青土社、1992)

最近、『Life Span 老いなき世界』(デヴィッド・シンクレア&マシュー・ラプラント著 梶山あゆみ訳、東洋経済新報社、2020)を読んでいたら、ほぼ同じアイデアが書いてあって、びっくりした。

「2028年、1人の科学者が新種のウイルスを発見しLINE-1と名づける。やがて、私たち全員がそのウイルスに感染していることや、それを両親から受け継いでいることが明らかになる。そのうえ、ほかの主だった病気のほとんど(糖尿病、心臓病、がん、認知症)についてもこのウイルスが原因だったと判明する。
 
LINE-1は、ゆっくりと進行する恐ろしい慢性疾患を引き起こし、軽度の感染であってもいずれは全人類がこのウイルスに斃れる。幸い、治療法を見出すべく世界中で膨大な額の予算が投入された結果、2033年にとある企業が感染予防ワクチンの開発に成功した。
 
新しい世代は出生時にワクチンを投与されるため、両親より50年長く生きる。のちにそれが人類本来の寿命だったと分かる。私たちは知らなかっただけなのだ。健康になった新世代の人類は、古い世代に憐れみの目を向ける。50歳で体が衰え始めるのが自然であり、80歳まで来られれば良い人生をまっとうしたなどと、なんでそんな考えをやみくもに信じていたのだろう、と。
 
もちろんこれは私が今こしらえたSF物語だ。しかし、読者が思う以上に真実をついているのかもしれない。」(同書161-162ページ、プルーフを読んでいるので、市販の本のページとは少しずれているかも)

この記事の著者・池田清彦さんのメルマガ

職場に「苦手な同僚」がいてツラい。プロが勧める“5つの対処”とは?

どうにも合わない人、苦手な人は誰にでもいるものですが、その苦手な人が同僚として同じ職場にいるとなれば、かなりのストレスです。「視界から消えてほしい」と願うほど深刻な悩みに答えるのは、メルマガ『公認心理師永藤かおるの「勇気の処方箋」―それってアドラー的にどうなのよ―』著者で公認心理師の永藤さん。好きになろうとか仲良くなろうとする必要はないと前置きしたうえで、すぐできることから最終手段まで、5つの取り得る対策を注意点とともにアドバイスしています。

ちょっと御相談がありまして:苦手な同僚

皆様からお寄せいただいたご相談や質問にお答えしたり、一緒に考えたりしていきます。

Question

shitumon

40代会社員Aです。職場の隣の部署に、とても苦手な同僚Dがいます。彼は2年前に今の部署に異動してきました。悪い人間ではないと思うのですが、ものの言い方から態度から、私以外の人への接し方まで、すべてが苦手です。

何をするにも上から目線だし、彼には関係のないことにまで首を突っ込むし、自分を大きく見せようとするし、もういちいち気に障ります。後輩の女性に対して、なれなれしく「ちゃん」づけで呼ぶのもどうかと思いますし、品のない冗談を大声で言って一人で笑っているのもイライラします。

私以外の人たちは、「ああ、Dさんはああいう人だからね」とある意味諦めているようです。やり方は気に入らないですが、仕事ができないわけでもないですし、私が直接迷惑をかけられているわけでもないので黙っていますが、本当に不愉快です。私の視界から消えてほしいと願うばかりです。

【永藤より愛をこめて】

ああ、ババ抜きのジョーカーひいちゃった……という感じでしょうか。いますよね、「悪い人じゃないんだろうけど、虫が好かない」とか「そりが合わない」人って。そういう人を無理に好きになる必要や、仲良くなる必要は、私はないと思っています。そこで無理をしたら自分の精神状態がやられてしまう。

でも毎日会わなくてはならない。さてどうするか。相談者さんは「私の視界から消えてほしい」と願っていますが、イリュージョンじゃあるまいし、そうそう消えるものじゃないですよね。ただ取りうる手段はいくつかあると思います。

  1. 席替えをして、物理的に「視界から消える」ポジション取りをする
  2. 社会人としてのビジネスマナーである「挨拶、報告、連絡」を必要最小限し、それ以上は自分から関わりをもたない
  3. 自分に話しかけられているのではないのであれば、彼の声を必要以上に拾わない、反応しない
  4. Dさんを操作しようと思わない、変わってほしいと望まない
  5. どうしても同じ空間にいるのが耐えられないようであれば、異動願を出す(最終の最終手段)

この記事の著者・永藤かおるさんのメルマガ

アイドル並みの美貌を持つ皇族・佳子さまと氷川きよしの“意外な”共通点

秋篠宮家の次女・佳子さまにイケメン専属カメラマンがいることを、週刊誌が報じました。この報道に批判的な声も多いようですが、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんは思うことがあるといいます。これまで、数多くの芸能人の撮影に立ち会ってきた芋澤さん。非常に美意識が高かったあのタレントのエピソードを紹介しつつ、何十年、何百年と写真が残る可能性のある立場の人間に理解を示しています。

秋篠宮家専属カメラマンの存在

芸能記者の集まりで、エンタメ界以外で必ず盛り上がるのが秋篠宮家次女、佳子さまの話題です。

特に最近の佳子さまの変貌ぶりには“美しさに一層磨きがかかった”とか“アイドルとしても十分やっていける程可愛い”なんて声も挙げる輩もいる程。

開かれてきた皇室とはいえ、まだまだ私たち一般人にはベールに包まれている私生活が“充実しているんだろうな…”と想像すること位しかできませんけれど。

6月3日に日本とベトナムの外交関係樹立50周年のイベント開会式に出席された佳子さまも、薄紫の総レース使いのワンピースで、季節に合わせた紫陽花の可憐な花の様でした。

そんな声が多い昨今、6月22日号の『女性セブン』が“佳子さま頼るイケメン専属カメラマン”という記事を掲載してきました。

記事には3年程前から、天皇御一家を撮影する宮内庁手配のカメラマンとは違う、秋篠宮家だけの民間専属カメラマンがキャスティングされていると書いてありました。

40代の、ライティングにこだわりを持つ優しく柔らかで可愛らしい写真を撮るフリーカメラマンで、撮影中も被写体がリラックスできるような言葉を掛けながら撮るらしく、それで佳子さまの表情も生き生きと愛らしくなっているのかもしれません。

物腰も柔らかく、何より信頼関係が築かれているカメラマンだからこそ出る表情が、例えば昨年12月末に宮内庁から提供された28歳の誕生日写真だったのでしょうね。

不法移民問題だけではない。なぜ米国市民がトランプを支持しているのか?

実に37件もの罪で起訴されたトランプ前大統領。とは言え彼が来年行われる大統領選挙の共和党候補として、絶大な人気を誇っているのが事実です。なぜアメリカ国民の一部は今もトランプ氏を支持し続けるのでしょうか。今回のメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤さんが、どれだけメディアがトランプ氏を批判しても支持者が減少しない理由を解説。その上で、前回の選挙結果への疑問を検証することなくトランプ批判を繰り返すだけのマスコミを、「アメリカ分断の元凶」と斬って捨てています。

トランプ起訴、アメリカを分断するもの

トランプ元大統領がホワイトハウスから機密文書を持ち出したとして起訴されました。国防情報の故意の保持など37の罪に問われています。

当然NYタイムズ、ワシントンポストなど大手新聞が大きく報じています。これでもか!というぐらいのトランプ批判の連続です。

しかしながら、トランプは今だに共和党の次期大統領候補の最有力です。圧倒的です。

「なぜトランプを支持するのだ?」と思う日本人は多いと思います。

日本のマスコミは「トランプに騙されている米国人」と言いますが本当でしょうか?

このメルマガでは、トランプ支持の理由として不法移民問題を何度も紹介しました。

【関連】「トランプは貧乏で情弱な白人米国人を騙している」は本当なのか?

今回は、もう一つの理由、「米国の選挙制度、郵便投票への不信」を紹介しましょう。

昨年、中間選挙の前に「レッド・ミラージュ(赤い蜃気楼)」という言葉が広まりました。

赤は共和党のシンボルカラーです。

つまり投開票日の夜に共和党に有利な開票速報が出るかもしれないが、後で開票される郵便投票には民主党の支持者が多いので逆転するというのです。

赤(共和党)は蜃気楼のように消えるという意味です。

そして事実そうなりました。多くの接戦州でわずかにリードしていた共和党が負けて、予想されていたほどの圧勝にならなかったです。

全体からすればわずかな比率の郵便投票ですが、それが圧倒的に民主等に入っていたらからです。

2019年の大統領選でも選挙制度に対する不信感をもっていたトランプは選挙後さらにツイッターで何度も発信しました。

「我々の選挙制度は発展途上国よりひどい」「メキシコでさえ選挙人名簿があるのに!」といった発言です。

「メキシコでさえ選挙人名簿があるのに!」というのは日本人には不思議な発言に聞こえるかもしれません。

アメリカには戸籍や住民票がなく投票するためにはその地域で有権者登録しなければならないのです。

つまり政府が管理する完全な有権者のリストがないのです。

私の家内は米国に10年間住んでいましたが、2回も陪審員裁判の呼び出しがありました。家内は日本人で米国人ではありません。米国の永住権すらもっていません。単にビザ(滞在許可証)をもっていただけなのです。

アメリカ国民の名簿管理はどうなっているのか?と思ったものです。

まして全米で1300万人以上といわれる不法移民を保護する州や都市もあるのです。その不法移民に投票用紙が行っていないと誰が言えるでしょうか?

それがトランプのいう「メキシコでさえ選挙人名簿があるに!」という怒りです。

この記事の著者・大澤裕さんのメルマガ

東京では24時間で1ヶ月分の豪雨も。ナメてはいけない「線状降水帯」の恐怖

各地に記録的な豪雨をもたらした、台風2号による線状降水帯。近年こうした被害が日本列島で相次いでいますが、私たちに「安全な場所」は残されているのでしょうか。今回のメルマガ『ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)』ではジャーナリストの伊東森さんが、多発する線状降水帯のメカニズムや「内水氾濫」と呼ばれる現象について詳しく解説。さらにあらゆる地域での大豪雨発生の可能性を指摘する専門家の声を紹介しています。

台風2号の影響により「線状降水帯」が相次ぎ、各地で大雨 「内水氾濫」起こる 線状降水帯とは? 地球温暖化により増える集中豪雨

6月2日~3日にかけ、台風2号周辺の湿った空気の影響で梅雨前線の活動が活発に、四国~東海にかけ「線状降水帯」が相次いで発生した。

それにより、各地で平年の6月ひと月分の雨量を超え、とくに静岡県浜松市では24時間の雨量が500ミリ近くにまで達す(*1)。関東周辺も激しい雨が降り、東京都心でも6月の観測史上1位の大雨となった(*2)。

関東甲信地域では、初めて「線状降水帯予測情報」が発表。実際には、線状降水帯の発生発表はなかったものの、2日夜~3日午前にかけ、1時間に40ミリ以上の激しい雨を、千葉や東京、埼玉、茨城で観測した。

3日午前10時までの24時間の雨量は以下の通り。

  • 静岡県浜松市春野 499.0ミリ
  • 静岡県浜松市熊 491.0ミリ
  • 三重県鳥羽市 490.5ミリ(観測史上1位)
  • 愛知県伊良湖岬 4515ミリ(観測史上1位)
  • 神奈川県箱根町 441.0ミリ(6月で1位)

東京都心では、218.0ミリと6月で1位に記録を更新。東京都心の平年6月のひと月分が168ミリほどなどで、24時間でひと月分以上の雨が降った計算になる。

過去の事例では、大雨が止んだあと、数時間後に川が増水したり、土砂災害が起きたことも。大雨により地盤が緩んでいるため、雨が止んでも災害のリスクがある。

また、しばらくは土砂災害の川の増水・氾濫に警戒が必要だ。

目次

  • 線状降水帯とは
  • 内水氾濫
  • 地球温暖化により増える集中豪雨

線状降水帯とは

線状降水帯は、次々と発生する積乱雲が列をなし、同じ場所を通過・停滞することにより、線状に伸びた地域で大雨を降らせる現象。

1990年代から日本の集中豪雨発生時に線状の降水域がしばしばみられることが指摘されていたが、この言葉が頻繁に用いられるようになったのは、2014年8月の広島市の土砂災害以降のこと。

気象庁では、線状降水帯を以下のように定義する。

次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が列をなした、組織化した積乱雲群によって、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる長さ50~300km程度、幅20~50km程度の強い降水をともなう雨域
(出典:気象庁『雨に関する用語』)

線状降水帯発生のメカニズムは、「バックビルディング(後方形成)」と呼ばれる。

国立研究開発法人 海洋研究開発機構『線状降水帯の停滞が豪雨災害を引き起こす』によると、積乱雲が同じ場所で次々と発生する状況が、「バックビルディング」と呼ばれる。

2017年7月に発生した「九州北部豪雨」では、次のようにバッグビルディングが発生した。

まず東シナ海から東へ向かって、暖かく湿った大量の空気に流入が持続。すると、地形などの影響で空気が持ち上がり、雲が発生。不安定で湿潤な大気で積乱雲が発達し、上空の風の影響でそれが線状に並ぶ。

一方、かつて言われた「ゲリラ豪雨」が単独の積乱雲が発達することで局地的に激しい雨を降らせるものの、積乱雲が1時間ほどしか持続せず、雨は数十分で止む。

この記事の著者・伊東森さんのメルマガ

解散総選挙は“確実”に勝てるとき。マスコミの無責任な報道を利用した「岸田政権」の思惑

近々、解散総選挙があるのではないか?と思っている人は多いかもしれませんが、今そのような空気になっているのはなぜでしょう。今回、メルマガ『宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話』の著者でジャーナリスト・作家として活躍中の宇田川敬介さんが、今吹いている「解散風」の正体を考察しています。マスコミの報道を鵜呑みにするのではなく、「本当にそうなのか?」を自らの頭で考えてみる必要がありそうです。

今吹いている「解散風」の正体

さすがに今回、「解散総選挙とは何か」ということを解説はしませんので、皆さんでお調べください。

さて、小学校の頃、「解散は、日本の三権分立の一つのチェック機能であり、内閣不振に難などが出た場合に、行政府(内閣)が、衆議院を解散して総選挙を行う」というように倣ったのではないでしょうか。

要するに「行政が行っていることを、国民の民意を再度聞く必要があるときに行う」政治手段であって、趣味や何でもないときに行うものではないということになります。

それにもかかわらず、現在のマスコミは事あるごとに「解散があるのではないか」というような報道をします。そしてその報道で惑わされて、解散に向けて右往左往する人が少なくないということになります。

さて、ここで問題にしなければならないのは、「だれが解散があるといったのか」ということです。これ等の「解散風報道」の特徴は「主語がない」ということになります。つまり、誰が言ったか全くわからないで、「永田町では言われている」などというような「噂話」や「創作」を言っているだけであるということになるのです。

これを「首相」または「首相官邸」や「与党幹事長」がそのことを言ったのであれば、信憑性が高いのですが、単純にマスコミが言っているだけの時は、解散はないと判断する方が良いのではないでしょうか。

何しろ、政治家は発言に関して責任を負わなければなりませんが、マスコミは、「解散と報道したのに解散がなかった場合」という「間違った情報を流した」ということにも関わらず、全く報道関係者が責任を負わないということになっています。要するに「報道の無責任」な状態ですから、好きかって言っているということになるのです。これでは正確な情報が出てくるはずがありません。

実際に、政党関係者が「解散も一つの手段だけどね」と言っただけで「解散がある」と報道してしまうのです。某A新聞社などは「政治は新聞社が民意を動かせば動くのだから、新聞社が解散と書けば、政治家は解散せざるを得なくなる」などと、訳の分からないことを言っています。

このような「マスコミの無責任」と「マスコミの勘違い」がこのような解散風報道の大きな特徴なのではないでしょうか。

では、一般論として解散風報道はなぜ起きるのでしょうか。

マスコミ側の事情で見てみることにしましょう。まず第一に「マスコミが注目を浴びるためには、過激な報道をせざるを得ない」ということになります。

単純に「解散」というのは、これから選挙になるということを意味しているので、最も注目されるところです。何しろ選挙というのは、有権者がすべて参加するということを意味しているのですから、日本国民全員に関心があるということになります。その為に、「解散」を書くと一時的には購読者(視聴者・閲覧者)が増えるということになるのです。

小売業において「チラシを配布すると、一時的に売り上げが伸びる」というのと同じで、マスコミにとっては麻薬のようなものです。しかし、実際に「解散がない」ということになれば、「嘘をつかれた」と思う多くの読者が購読を辞めてしまいます。そのような意味で、「一時的な購読者の増加を狙っている」ということになります。

では、なぜそのように購読者を増やさなければならないのでしょうか。それは第二の理由になるのですが、「取材力が低下して、読まれる記事を書くことができない」ということになります。

新聞社の政治部の多くは、10年以上前から「ネタ合わせ」なるものを、衆議院議員食堂などで集まって行っています。つまり「特ダネが出ないように、ネタの談合を行っている」ということになるのです。これでは「おもしろい記事」が出るわけはありません。

政治部の先輩記者のような人が、他者の政治部の記者を集めて、ネタを合わせ、論調まで同じようなことを書くということになるのです。ですから、ほとんどの報道が同じ内容、同じ方向性の報道になってしまうのです。

現在の政治的な課題、例えば中国報道やウクライナ情勢、LGBT法案、岸田首相の息子の件など、全てが同じような論調でしか報道されないのは、このようなネタ合わせの弊害です。そして一面の記事がほとんど同じになってしまうということになるのです。

そのうえ、それで結論が異なっている場合などは、「マスコミ全体がおかしい」となり、全体の新聞購読者や、テレビ視聴者が減少する、若者のマスコミ離れを誘発することになるのです。ネットのせいばかりではないのです。まさにこのことが、マスコミの報道をマイナス方向に持って行っているのです。

このほかにも理由がありますが、結局は、「根拠が希薄な、そして解散の権利を唯一持っている首相の発言もなく、解散があるかもしれないという報道をする」身勝手な情動が始まっているのです。そして、「解散があるかもしれないのは、事実なのだから責任を負う必要はない」というようなことになっているのです。

この記事の著者・宇田川敬介さんのメルマガ

「自分なんか」と思ってしまう人に伝えたい魔法の6つの言葉

世の中には「自信満々な人」がいる一方で「自分に自信がない人」もいます。むしろ、後者が圧倒的に多いかもしれません。メルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』著者で、世界的なコンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんにお悩み相談をしてきた男性もその一人。「自分なんか」と思ってしまう人々に、赤羽さんが贈りたい魔法の6つの言葉とは? 

どうしても自分なんか、と思ってしまい、仕事のチャンスがあっても受けることができません。上司にはもったいないと言われるのですが

Question

shitumon

大学卒業後、地元の中堅食品メーカー勤務13年です。3人きょうだいの長男で、下は弟2人になります。大学時代もそうですが、特に社会人になってからずっと自信がなく、どうしても自分なんかと思ってしまいます。仕事のチャンスがあっても受けることができません。少しは心が動きますが、「やります」「やらせてください」といった言い方は上司にはできません。上司には比較的評価されていていつももったいないと言われますが、私は到底そんな気持ちになれません。

 

 

赤羽さんからの回答

ご相談どうもありがとうございます。お気持ち、本当によくわかります。

上司がチャンスをくれようとしたり、昇格試験に推薦してくれたりするのは、相談者さんにそれだけの能力があると判断しているからです。お世辞でとか、気分でということはありません。

間違った人選をしたり、上司の思い込みで昇格試験に推薦して落ちたりしたら、上司自身の人を見る目のなさが問題になります。自分のキャリアまで賭けて一人の部下の背中を押してくれることはほぼないので、ご自身への掛け値のない評価の結果だと思います。

そう言われても、ということだと思いますので、もう少し自信が湧いてくる、あるいは自信という言葉が気にならなくなる魔法の言葉を6つお伝えしましょう。

1.自信があるとかないとか、どうでもいいと考える
2.やってうまく行かなくても、誰も気にしないと考える
3.自分にできるとかできないとか、そういうことを考えずにまずはやってみる
4.上司に言われたら、騙されたと思ってやってみる
5.上司に言われたら、一度だけと思ってやってみる
6.みな、自信があるふりをしているだけで、内心は不安を抱えていると考える

要は、今までチャンスを断ってきたのは、自信がないと思いこんでいた、あるいは自意識過剰で勝手にそのように決めていた、ということではないでしょうか。

いったん手放してみませんか。別の視点から見てみると結構変わってきます。

さらに、重要な点として、そこまで評価されているにも関わらず引っ込み思案なのは、親からの抑圧の結果が大きいと思います。

何度かご紹介していますが、「親への手紙」をワードで母親、父親それぞれに3,000~5,000字で書いてみてください。

親に対して今まで思っても言えなかったこと、我慢してきたことをまず全部ぶちまけます。人によっては1万字書いた方もおられます。

そうすると、自分が何を我慢してきたのか、いつから意見を言えなくなったのか、いつから目立つ仕事を避けるようになったのか、自分がどう辛かったのか、見えてきます。

この記事の著者・赤羽雄二さんのメルマガ

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契約は守るべきもの。ただし、「破る自由」も実は存在している

契約は守るべきものです。しかし、様々な事情でどうしても守りきれない場面が出てくることもあります。そんな時はどうすれば良いのでしょう?メルマガ『倒産危機は自力で乗り越えられる!』 by 吉田猫次郎』の著者で事業再生コンサルタント、作家、CTP認定事業再生士の顔を持つ吉田猫次郎さんは、契約を守る重要性に触れながらも、「契約を破る自由」について語っています。

契約を破る自由

一見すると不謹慎そうな見出しですが、私たち日本人は、今一度、契約を破る自由について、真面目に考えてみる必要があると常々思っています。

私は確か2008年か2009年ごろに初めて「契約を破る自由」という言葉を聞きました。誰が教えてくれたか忘れましたが、「アメリカの大学では、法学部の学生に、入学早々、契約を破る自由についてディスカッションさせる」と聞いたのです。私は衝撃を受けました。なんて進んでるんだろう、と。

その後、講演会やブログなどで、ちょくちょくこの話に触れたものです。ツイッターをやり始めた2010年からも、よくこの話題をツイートしていました。

以下、私なりの解釈ですが(法律家ではないので法律解釈的には至らぬ部分があるかもしれませんが、筋としてはおかしなことは言っていないと思います)、わかりやすく解説します。

【契約は守るもの。だが…】

契約は守るべきものです。そんなことは子供でも知っています。しかし、大人の世界では、守りたくても守れない場面があると思います。もし頑なにその契約を守ろとしたら、他の誰かに迷惑をかけてしまうとか。

一例をあげましょう。

不測の事態が起きて、今月の売上はゼロだった。しかし、支払いは待ったなしだ。従業員への給料(労働契約)を30万円払わなければならない。家賃(賃貸借契約)も10万円払わなければならない。借金返済(金銭消費貸借契約)も20万円払わなければならない。商売の仕入れ代金(売買契約)も30万円ある。

どうしよう。預金残高は残り35万円しかない。全員には払えない。かくなるうえは、従業員の給料(労働契約)30万円だけを最優先して払おう。残りの分(賃貸借契約、金銭消費貸借契約、売買契約)は約束通りに払えないから(契約不履行)、待ってもらうしかない。

これが「契約を破る自由」の一例です。

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