国益をかなぐり捨ててまで「アメリカ第一主義」を貫く岸田外交の不思議

インドでのG20を欠席し、その直後のクアッドには参加した林外相。国会で批判された岸田政権の選択はアジア各国でも不思議がられ、とりわけ中国の外交関係者たちは日本への不信感を強めているようです。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では、著者で多くの中国関連書を執筆している拓殖大学の富坂教授が、岸田外交は国益を無視して、中国の嫌がることをアメリカの代理でやっていると批判。政権交代によって中国との関係改善に動いたオーストラリアとは対象的で、岸田-バイデンラインが世界の不安定化を加速していると警告し、安倍-トランプ時代を懐かしむ声が出るのも無理はないと分析しています。

G20で見えた各国の自国第一主義の裏側で、岸田外交だけが「アメリカ第一主義」の不思議

おそらく昨秋くらいからの現象だ。中国の外交関係者たちの間で「安倍総理の時代」を懐かしむ声が広がったのは。外交の安倍と言われるほどの実績があったと筆者は思えないのだが、中国側の評価は案外高い。少なくとも岸田外交と比べれば「はるかに良かった」との評価らしい。

それは中国にとって「御しやすい交渉相手だった」という意味ではない。むしろ激しい火花を散らした難敵である。しかし、プロとして勘所をつかんで対峙する安倍と、基本スペックを備えていない岸田とでは、安定度が違ってくる。また国益に対する強いこだわりのあった安倍とは違い、岸田は何をしたいのかわからないというのが中国の印象のようだ。

より具体的に言えば、自国の利益がいかに傷つこうが、危険度を増そうが、徹底して中国の嫌がることをアメリカの代理としてやっていると、中国の目には映るのだ。直近では、G20(主要20カ国)外相会合(=G20)だ。G20には欠席したのに、クアッド(日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4カ国の枠組み)の外相会合には駆け付けた林芳正外相の行動が典型的だ。

そもそもG20への不参加について、国内の政治日程を優先させたことを不思議がる報道がアジアで目に付いた。それでいて「中国を包囲する枠組み」にだけ参加しようというのだから、意図を疑問視する声が聞こえるのも当然だろう。

G20では、新興国や発展途上国など「グローバルサウス」との連携の重要性が共有されたのだが、それは日本の未来の利益にとっても重要なテーマだったはずだ。グローバルサウスとの接点という意味では、貴重な機会であったG20を放り出し、中国をけん制するが明白なクアッドだけに出席した林は、日本にどんな大きなメリットを持ち帰ってきたのだろうか。

クアッドによって日本の安全保障環境を強化することが喫緊の課題とは思えない。それ以前に、インドやオーストラリアが有事の際、遠く日本まで援軍を差し向けてくれるとは考えにくいのだ。

しかもクアッドの強化は中国を刺激し、逆に習近平政権の軍事部門への投資拡大を促すことになる可能性が高いのだ。本来、経済発展を強く熱望する中国国民は経済分野へ予算を振り向けることを求めるが、これだけ包囲網が強まれば、政権が国防予算を積み増すことにも理解を示すだろう。そうなれば皮肉にも日本が中国の軍拡を裏から支援することになりかねないのだ。

この記事の著者・富坂聰さんのメルマガ

大阪ミナミから移動した在日中国人たちによる「ネオ中華街」の“ガチ中華”ぶり

新型コロナ感染症の拡大により、数年前に比べて日本を訪れる中国人の数は激減しました。その影響を受けて、静かになってしまった場所のひとつが大阪のミナミです。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、著者の佐藤きよあきさんが、たくましく生きる在日中国人がコロナ禍でも負けずに商売を続ける「ネオ中華街」について紹介しています。

コロナがキッカケとなった、「ネオ中華街」誕生の瞬間!

コロナが発生して、日本から訪日外国人の姿が消え去りました。

多くの中国人で賑わっていた大阪・ミナミも活気のない静かな街となってしまいました。

この地域で中国人相手に商売をしていた人たちの中には、在日中国人も多くいて、彼らも姿を消してしまいました。

どこに行ったのでしょうか。

華僑と呼ばれる、中国の商売人である彼らが、何もせずに耐えているとは思えません。

別の商売を別の場所でやっているはずです。

そんな彼らを探していると、すぐ近くで発見しました。

大阪・ミナミの東側、島之内という地域で、新たな商売を始めていました。

中国惣菜のお店、中国食材のスーパー、東北料理店、四川料理店、火鍋屋、羊串屋、ホルモン専門店、手づくり餃子のお店など。

ほとんどが飲食に関連するお店です。

こうしたお店の9割のお客さまが中国人だと言います。なので、メニューが中国語のみとなっています。

訪日客がいなくなったのに、中国人ばかりが集まるのはなぜでしょう。

ここに来る人たちは、在日中国人なのです。

コロナで中国に帰国できなかった人が、自国の味を求めてやって来るのです。

経営者もそのことを想定して、あえて「ガチ中華」を提供しているのです。

そんな中華料理店が、現在数十店舗できています。

この3年ほどで一気に開店したのです。

そのせいか、この辺りの通りを歩く人の6~7割は中国人だと言います。

日本語が話せなくても生活できるとまで言われます。

新たな中華街の誕生です。

しかも、日本三大中華街のように、日本人向けの味にはしていません。

中国人相手のガチ中華。

いま、巷でもガチ中華が注目されているので、この中華街にも日本人がたくさんやって来るのではないでしょうか。

ガチ中華の街は、これまで日本には存在しませんでした。

かなり注目度の高い街になっていくのではないでしょうか。

まだ誕生したばかりで発展途上ですが、これから急激にお店が増え、大阪における確固たる地位を築くはずです。

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次の戦場は「東アジア」か?日本と韓国がNATOの飽くなき東方拡大に巻き込まれる日

ロシアによるウクライナ軍事侵攻の原因の一つとして挙げられる、NATOの東方拡大。冷戦時代の「遺物」である彼らは、東アジアをも侵食しようとしているようです。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』ではジャーナリストの高野孟さんが、日韓両国を訪れNATOとのパートナーシップ強化を訴えたストルテンベルグNATO事務総長を、「バイデンの使い走り」と一刀両断。さらに自国製の最新兵器の売り場としてNATOを拡大し続けたアメリカを、名指しで強く批判しています。

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2023年3月6日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

日韓に伸びるNATOの魔の手。第2のウクライナになる国

中国学者で米ディフェンス・プライオリティーズ客員フェローのクイン・マーシックが『Nikkei Asia』への寄稿で「NATOはアジアに関わるな」と言っているのは正しい(3月4日付日経本紙に要約がある)。

米国が欧州をウクライナ戦争にますます深く引き込んで無益な戦闘を長引かせようとしている中、NATO事務総長のストルテンベルグが1月末から2月初にかけて韓国と日本を訪れ、韓国の尹錫悦大統領と岸田文雄首相に「中国による自由と民主主義への挑戦に対応するため、日韓とNATOとのパートナーシップを強化すべき」だと訴えた。

しかしマーシックに言わせれば「NATOは本来、インド太平洋地域とは関係がない」。NATOの条約第5条には「加盟国に対する攻撃は全加盟国に対する攻撃とみなす」という集団的自衛権の決まりが盛られているが、これは欧州と北米だけに適用されるもので「北朝鮮がハワイやグアムを攻撃してもNATOに反撃する権限はない」。

なのにストルテンベルグは何のために日韓を歴訪したのか。バイデン米大統領が描いている「民主主義vs権威主義」――すなわち米国を盟主とする自由陣営が結束してロシア、中国、北朝鮮の新旧共産陣営と対決するという時代遅れの世界観に彼自身も深く共感しつつ、言わばバイデンの使い走りとして、日韓がもっと積極的に自由陣営に加わるよう促すためにやってきたのである。

余計なお世話とはこのことで、マーシックが「NATOはインド太平洋地域には関係がないし、権限もない。イデオロギーを巡る不必要な緊張を引き起こすのは控えるべきだ。中国による侵略戦争が避けられないと想定するのをやめ、中台間の緊張を煽るのを避けるべきだろう」と言うのはその通りである。

この記事の著者・高野孟さんのメルマガ

徴用工「解決案」に反発の声も。なぜ日韓関係は侮蔑を伴うほどに悪化したのか?

3月6日、徴用工を巡る問題の解決策を発表した韓国政府。岸田首相もすぐさま「評価する」と述べるなど、戦後最悪と言われた日韓関係の改善が期待されますが、この動きは北東アジアの安定にどの程度寄与するのでしょうか。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では米国在住作家の冷泉彰彦さんが、同地域の安定は「まだまだ難しいテーマ」と断言。その上で、今後北東アジアにおける様々な事態に対処してゆくために、我々が考えておくべき「2点の問題」について議論を展開しています。

※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2023年3月7日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

韓国側の徴用工問題「解決策」に反発も。朝鮮半島外交における2つの留意点

先日、このメルマガでも紹介した松川るい議員による、保守派知識人との論戦では「新日韓合意」についての交渉が進んでいることが示されていました。「いわゆる徴用工問題」と「貿易における最恵国待遇の回復」をセットで解決するという案で、松川議員はユン政権が続くこの期間に解決すべきと強く力説していたのでした。

これに対して、保守派の世論は「韓国は合意してもひっくり返す国だから騙されてはいけない」という「いつもの」言説をタテに反対を繰り返していました。この問題ですが、ここへ来て水面下ではなく、正式な動きとして浮上しており、まずは韓国側から「いわゆる徴用工問題」は韓国サイドの財団が補償するというスキームが提案されるに至りました。

通商における措置の回復についても、あくまで岸田政権としては「別問題」という建前を守りつつ、こちらも解決の動きが出てきています。日本の保守派からは、依然として「またゴールポストが動く懸念がある」とか「韓国のスキームを認めると徴用問題の責任を認めることになる」という批判が出ていますが、今回はこのパッケージで進めるのが妥当と思います。

この「新日韓合意(のたたき台)」ですが、直接的な理由は北朝鮮による核ミサイル開発の加速という問題があります。日韓離反工作に対して、いつまでも好きにさせて置くわけには行かないということです。更に直近の問題としては、13日から予定されている大規模な米韓軍事演習の日程があります。

米国としては、北のミサイルの脅威に対処するという用意に加えて、とにかく米韓演習が象徴するような「アメリカとしてリスクを取って北東アジアの安定に貢献」しているという意識があると思います。これに対して、「同盟国であるはずの日本と韓国が3世代も前の問題で舌戦に興奮している」という状況が続くようですと、「面倒くさい」のでこの地域におけるコミットから逃亡しようという動機になりかねません。

少なくともバイデン=ハリス政権や、共和党のヘイリーなどは、「そうではない」という立場であり、だからこその合意が求められるということです。この件については、それ以上でも以下でもないと思いますが、仮に日韓が合意に達したとして、また双方のナショナリストが自己満足のための妨害を止めたとしても、韓半島の安定というのはまだまだ難しいテーマだと思います。

司馬遼太郎も言及していた「台湾海峡問題」の最適解

北東アジアの安定を確保するために、直面する課題としては2つあります。この2つの問題があるからこそ、恥ずかしいことではありますが、21世紀に入って四半世紀に迫ろうという現在、北東アジアでは「まだ冷戦構造がある」わけです。具体的には台湾海峡と38度線の問題です。

このうち、台湾に関しては亡くなった司馬遼太郎氏の遺言にもあったように、可能な限り現状を引っ張るというのが最適解と思います。この考え方を変更する理由も、またその場合の代替策も、現時点では思い当たりません。

この記事の著者・冷泉彰彦さんのメルマガ

大川隆法の長女まで後妻が「粛清」か?幸福の科学で勃発した泥沼の内紛劇

3月2日に報じられた宗教団体「幸福の科学」創始者・大川隆法総裁の死。突然の訃報に世間からは多くの驚きの声が上がりましたが、教団内にはそれ以前から不穏な動きがあったようです。今回のメルマガ『施術家・吉田正幸の「ストレス・スルー術」』では著者の吉田さんが、大川総裁が亡くなる2日前に長男が公開した動画の内容を紹介。その「奇妙すぎるタイミング」に抱いた疑惑の念を綴っています。

幸福の科学で後継者争いが勃発。教団内部から洩れた「後妻が長女らを粛清」の怪情報

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)側が複数の首相経験者に、韓国のイベントへの出席やビデオメッセージの提供を依頼していたというニュースがあった。

鳩山由紀夫元首相は、自民党時代に選挙で教団側の支援を受けたことなどを認め、首相退任後にも複数回にわたってイベントをめぐる働きかけがあったと朝日新聞に証言した。依頼を断ると、金銭の提供を持ちかけられたという。

あらら、まだ旧統一教会問題の火種は収まってなかったのか、と思う暇なく、今度は突然驚くようなニュースが飛び込んできた。

宗教法人「幸福の科学」の創始者で総裁を務める大川隆法氏が2日、東京都内の病院で死去したことが、関係者への取材で分かったという。66歳。死因は明らかにされていない。

複数の関係者によると、大川氏は2月28日に都内の自宅で倒れ、病院に搬送されたという。同日以降、大川氏の体調を懸念する情報が、水面下で飛び交っていた。

「幸福の科学 綜合本部」(東京都品川区)は2日、日刊スポーツの取材に、大川氏に関して発表できることは「ございません」と回答したらしい。

信者は現在、世界168カ国以上にいるといい、大川氏はこれまで国内外で3,450回以上の説法を行い、3,100冊以上の著書を執筆したとしている。

亡くなった著名人らが「もし生きていたら」という観点からその思いを代弁する「公開霊言」で知られ、公開霊言シリーズの著書は600書以上とされている。

09年5月には、幸福の科学を支持母体とした政治団体「幸福実現党」を立ち上げ、これまで国政選挙、地方選挙に多くの候補者を擁立してきた。

大川氏には前妻との間に、5人の子どもがいるとされる。

現在の妻、紫央さんは幸福の科学の「総裁補佐」を務め、教団ホームページでも紹介されていた。

2018年ごろから大川氏と絶縁状態にある長男・宏洋氏(34)は報道があった2日夜、自身のYouTubeチャンネルを更新。訃報については「報道よりも先に知っていた」として、現在の心境を明かした。

実は、この宏洋氏のYouTubeでの動画が驚く。

2004年度まで発表された高額納税者ランキングに10年以上も名を連ね、推定年収が数億円とされてきた大川氏の遺産。宏洋氏は「基本的に半分はセカンドマザーの紫央さん。その半分を5人の兄弟で5等分するから、つまり1/10」と説明した。

現段階で、長女と次男にはLINEを送ったが2日夜の段階で返事はなく、三男・次女については連絡先も消息も知らないという。

兄弟でも、なんか寂しい関係性だ。

宏洋氏は兄弟について「何人生きているのか分からない」と語り「突然死だったので、隆法も自分が死ぬってことは想定してなかったと思うので、遺書は書いてない気がするんですよね」と推測していた。

亡くなったって、丁度このタイミングで驚くべき動画が宏洋氏の動画だ。

詳細は前述したが、宏洋氏の動画は大川総帥が亡くなる前に、自分が「殺されるかもしれない」という言葉を残している。自分が殺されるかもしれないと訴えかけている理由は何なのだろうか?

宏洋氏は、亡くなった大川隆法氏の息子さんで長男。

この記事の著者・吉田正幸さんのメルマガ

中国で高齢者が一人暮らしをすると「周りからの視線が痛い」理由

お隣の国であっても、文化も人付き合いの方法もまったくと言っていいほど違う「中国」と「日本」。今回のメルマガ『黄文葦の日中楽話』では、両国の「人との距離感」に注目し、その違いについて紹介しています。

日本人の距離感と中国人の「人情味」

最近、よく病院に通っている。松葉杖をついて震えながら歩く高齢者が、一人で医療機関を受診する姿をよく見かけている。もし中国の場合は、病院の診察に高齢者に付き添う子どもたちがいると、いつも考えている。

もちろん、どうしても歩行が困難な高齢者には、病院の看護師が介助します。また、病院には高齢者のための車いすが常備されている。これは日本の病院の利点である。中国で入院すると、食事や介護など、いろいろなことが家族の手伝いが必要だ。日本の場合はほとんど看護師がしてくれる。

日本に20年以上滞在していると、日本社会の人情味の薄っぺらさに慣れてしまい、人々が互いに保つ社会的距離感は、メリットにもデメリットにもなり得る。 個人のプライバシーは守られ、日本人は互いの収入や家族構成などを尋ねることはなく、仕事以外でも他人のパーソナルスペースに立ち入ることはない。デメリットは、緊急時に助けを求めにくいことだ。

日常的に孤独感を味わう人が少なくないだろう。「孤独のグルメ」の主人公のように、孤独の美感を探すことが大事だが、その域に達するのは容易なことではない。

距離感の例として、コロナ感染拡大の期間中、同じ職場で同じ部屋で働く同僚の1人はコロナが陽性であったが、他の人は陰性であった。家庭の例を見ても、父親は陽性だが、他の家族は陰性のケースが少なくない。同僚同士、家族同士でも一定の距離が保たれていることがわかる。

日本では大きな爆発的なコロナ感染はなく、その傾向は緩やかである。日本人は衛生観念が強く、マスクをすることが多いが、それとは別に、社会的な距離を置いていることが関係しているように思う。コロナ流行の当初、政府は社会的距離を置くよう呼びかけたが、日本人はもともと独立独行なところがある。

一般の日本人はお互いの家を行き来しないし、親戚同士でもあまり行き来しないし、ご近所同士でも行き来しない。せいぜい、隣人同士がドアの前に立ち、何か問題があれば話をする程度だ。

日本人は、新居に引っ越したとき、タオルやお菓子などのお礼を隣人に渡し、ただし、その後はほとんど顔を合わせないだろう。友人や家族でさえも自宅に招かれることはほとんどない。そのため、カフェは、友人たちが集まって話し合う重要な社交場になっている。

この記事の著者・黄文葦さんのメルマガ
 

ここが変だよ日本国。教育、結婚、定年…おかしなトコロだらけの我が国

日本の教育や企業のありかた、結婚の方法、そして定年─。人生を送るにあたってぶつかることの多いものについて、何か「おかしい」と感じたのは、メルマガ『j-fashion journal』の著者でファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さん。日本の何がおかしくて、これからどういう形に変えていけばより良くなるのかについて持論を展開しています。

日本の教育、会社、結婚、定年って何か変!

1.博士ちゃんと異次元少子化対策

テレビ朝日放映の『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』という番組では、子供ながら大人顔負けの知識を持つ「博士ちゃん」が次々と登場します。興味を持つ対象も豊富で、「昭和家電」「昭和歌謡」「お城」「野菜」「魚」「恐竜」「信号機」「航空写真」など千差万別です。

人が成長する過程で、何にでも興味を持つ好奇心旺盛な時期があります。多くの親は、学校教育を優先して、個人の好奇心を抑制するものです。しかし、博士ちゃんの親達は、本や図鑑や模型を与えたり、子供と一緒に旅行をして、好奇心を伸ばし、好きなことをする時間や空間を確保しています。小学校を卒業する頃には、大学の専門的な研究者と肩を並べるくらいの知識と考察力を獲得しています。本を書いたり、セミナーの講師をしている博士ちゃんも少なくありません。

博士ちゃんが凄いのは、学校や会社という組織に依存していないことです。個人で考え、個人で行動し、個人で情報発信しています。

多分、昔から博士ちゃんは存在したのでしょうが、現在のネット環境が博士ちゃんの育成を加速していると思います。世界中の様々な情報が簡単に入手できる。専門家の活動も知ることができるし、連絡を取ることもできるのですから。

現在の学校教育の基本は、書籍が高価で入手できない時代のメソッドで、先生が書籍を黒板に板書して、学生をそれを写すというものです。そして、学校には図書館がありました。授業で足りなければ本を借りて勉強できます。

ネットから情報が入手できて、書籍が自由に購入できる現代は、先生が学生に何かを与える必要はないのかもしれません。博士ちゃん達は先生の指導を受けずに成長しています。博士ちゃん達が必要としているのは、理解ある親と経済的支援、大学教授や専門家レベルの指導者です。

私は、好きなことを勉強し、好きなことを仕事にするのが最も幸せだと考えています。嫌いなことを勉強しても頭に入らないし、それが仕事につながるとは思えません。全ての科目で平均点を取るより、好きな科目で満点を取る人材の方が現代のビジネスには適しているからです。

ここで疑問が出てきます。なぜ、大学の授業料はあれほど高いのか。大学の授業はそもそも必要なのか。社会人として働くのに大学の授業が役に立っているのか。そして大学に入学するための受験勉強は必要なのか。

博士ちゃんが証明しているように、小学校から高度な専門的な内容を勉強すれば、高校までの12年間で相当のレベルに達すると思われます。大胆な飛び級制度を整備すれば、18歳で大学卒業できるのではないでしょうか。

大学教育も、インターネット限定で格安コースはできないのでしょうか。アーカイブされた講義動画や、リモートで講義を受講するだけの限定コースなら、大学の施設を使う必要もありません。卒業資格を得るための論文審査は別途料金にするという方法もあります。

教育費が安くなれば少子化対策にもつながりますし、高等教育期間を短縮できれば、生涯賃金も上がり、結婚、出産する人も増えると思います。これくらいやらないと異次元とは言えません。

この記事の著者・坂口昌章さんのメルマガ

ChatGPT大成功の裏にある深い闇。時給2ドル以下のケニア人にさせていた事

昨年末にローンチされた「ChatGPT」はすぐさま注目を集め、全世界で多くのユーザー数を獲得しています。しかし、その凄さの裏にある闇と限界について、メルマガ『モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版)』の著者であるジャーナリストの伊東森さんが明かしています。

ChatGPTの凄さと限界 ChatGPTを支えるマンパワーの闇 問われる人間側の学習

米企業OpenAIが開発した「ChatGPT」という対話型AIが注目を集めている。ローンチからわずか2カ月後の今年1月に、月間のアクティブユーザー数が1億人に達す。

史上最速の消費者向けインターネットアプリケーションとなった(*1)。

ChatGPTは人間がコンピューター上で入力した自然言語を理解し、それに応じた回答ができる。

ChatGPTのモデルは、人間と対話しているような自然な文章が生成されるよう訓練されており、その精度の高さから注目を集め、爆発的にユーザー数が広がった。

ChatGPTは、全世界でユーザー数を獲得するのに、ローンチからわずか5日しかかからなかった。

この数は、iPhone(74日)、Instagram(75日)、Spotify(150日)、YouTube(260日)、Facebook(310日)と比べても圧倒的な早さだ。

GoogleやMicrosoftなど、他のIT企業も追随する。Googleは、2月6日に「Bard」という独自のAIチャットボットを発表。CEOであるサンダー・ピチャイ氏は、

「Bardは、世界の幅広い知識と大規模言語モデルの能力・知性・創造性を組み合わせることを目指している」(*2)

とTwitter上でツイート。

Microsoftも、ChatGPTを支える技術を搭載した検索エンジン「Bing」の新しいバージョンを発表する。

 

この記事の著者・伊東森さんのメルマガ

「ゾンビを見た」あのクリントン米元大統領から直接聞いたハイチの恐怖体験談

第2次世界大戦後生まれ初の大統領として、2期8年に渡りアメリカを率いたビル・クリントン氏。そんな元大統領が、とあるパーティで隣り合わせになった世界的エンジニアに、にわかに信じがたい内容の話を語り出したといいます。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』では、Windows95を設計した日本人として知られる中島聡さんが、クリントン氏の口から飛び出したゾンビ目撃談を含む衝撃的な「本当のゾンビ話」を紹介。30分にも及ぶ会話の内容を誌面で公開しています。

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

偶然会ったビル・クリントン氏から聞いた「本当のゾンビ話」

先週、ビル・クリントン氏(第42代アメリカ合衆国大統領)と30分ほど1対1で話す機会があったので、その報告です。

その日、いつも海岸でのエクササイズを仕切ってくれている人たちが、釣った魚のバーベキュー・パーティをするというので、妻と浜に行きました。すると、途中ですれ違った人に見覚えがあったので、「今のビル・クリントンじゃない?」と妻に聞くと、彼女も驚いて首を縦に振ります。

BBQ会場について、列に並んでいる時に、前にいる知り合いに「今、ビル・クリントンに会ったんだけど」というと、「このコミュニティに泊まっているらしい。娘さんはまだそこにいるよ」と教えてくれました。

後から分かったのですが、私の家が属しているコミュニティのオーナーの一人が、クリントン氏のお嬢さんと仲が良く、家族そろって遊びに来ていたそうです。VIPがこのコミュニティに来るらしいという噂は聞いていたのですが、それがビル・クリントン一家だったのです。

とはいえ、お腹が減っていた私にとっては、お目当ての魚を食べることが最優先です。紙の皿に美味しそうな魚のから揚げ(バーベキュー・パーティと言いながら、から揚げがメインでした)を二つ取り、食べる場所を探しました。すると、部屋の真ん中の長いソファーに空きがあるので、妻と座りました。妻が端に座りで、次が私、その次が3歳ぐらいの子供と、その父親、という順番です。

隣に座った子供には、私の妻が「何歳なの?」などと話かけましたが、人見知りなのか、まともに返事をくれず、お父さんが申し訳なさそうに、「3歳です」などと答えてくれました。

そんな座り方で、魚のから揚げを夢中で楽しんでいた私が、「クリントンさん戻って来ないのかな」と私の妻に話しかけると、「あなたの隣にいるわよ」という返事が返ってきました。子供はそのままでしたが、父親の座っているところにクリントン氏が座って、魚のから揚げを食べているではないですか。このお子さんは、クリントン氏のお孫さんだったのです。

せっかくの機会なので、話しかけようとは思ったのですが、何を話して良いのか分からないし、クリントン氏も骨の多い魚の唐揚げと格闘しているので、話しかけることは出来ませんでした。

しばらくすると、その子供の父親(クリントン氏の義理の息子)がやってきて、「僕らは家に戻っているけど、ジョンはまだここにいるから」と言い残して、私とクリントン氏の間にいる子供を連れていってしまいました。

間にいた子供がいなくなってしまったこの状況で話しかけないとは逆に失礼と思い、思い切って「この魚、美味しいですね」と話しかけると、とても嬉しそうに、子供が置いていった「地元の魚カタログ」のフグを指差し、「この魚には毒があるんだ。日本だと特別な調理師免除を持っている人しか料理できないのに、ハワイでは誰でも料理が出来るのは変だと思わないか?」と話しかけて来ます。私が「私の次男は、日本で修行した料理人で、日本に帰った時に、フグ調理師の免許を取得しています」と答えました。

この記事の著者・中島聡さんのメルマガ

三木谷会長「お手並み拝見」楽天がMWCでドコモに見せた強烈な対抗意識

先日閉幕した世界最大級の携帯電話関連展示会「MWCバルセロナ2023」では、話題の中心だったOpen RAN関連の展示において日本のNTTドコモと楽天シンフォニーの2社がその一角を占め、存在感を見せていたようです。今回のメルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』では、ケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川さんが、2社の代表が語ったO-RAN事業の展望を紹介。楽天の三木谷会長が「(ドコモから)見下されている」と言いながら、すでに600億円以上の売り上げがある現状を踏まえ、ドコモに対し「お手並み拝見」と余裕の言葉で、対抗意識を隠さない様子を伝えています。

井伊ドコモ社長「芸風が違う」、三木谷楽天会長「見下されている」──MWCで盛り上がりを見せた「Open RAN」

今回のMWCではノキアがロゴを変更し、Open RANに舵を切ろうとするなど、Open RANが話題の中心であった。数年前からO-RANに注目が集まっているが、景気後退もあって、思うようには進んでいない。まだまだ「様子見」のところも多いようだが、だからこそ、このタイミングで売り込みをかけているようにも見える。

NTTドコモはO-RAN事業に「OREX」というブランド名をつけた。すでにボーダフォンやSingtel、Dishなどと交渉しており、支援に向けた話し合いが進んでいるという。一方で、楽天シンフォニーも、MWC期間中にプライベートイベントを実施。世界のキャリアに向けてのアピールに余念がなかった。

NTTドコモと楽天シンフォニーという日本企業がOpen RAN事業に参入しているということで、メディアとしてはどうしても両社を比較したくなってしまう。しかし、NTTドコモの井伊基之社長は「楽天シンフォニーとは芸風が違う」と言い切る。

「彼らは買ってきて、売るというモデルだが、僕らは研究所などで技術を磨き、13社入れて、自分のネットワークで使って、その結果を他キャリアに売るというビジネスモデル。検証し、サポーティング能力、フォローする能力を信頼してもらい、売るモデル。売り切るよりも、アフターもしっかり面倒を見る。

そもそも、会社の成り立ちが全く違う。全部とは言わないが、グリーンフィールドのように新しくやるところとは楽天シンフォニーのほうが相性がいいのかも知れない。しかし、ブラウンフィールド的に3G、4Gをやってきた人たちからすると『いったい、どうやって移行すればいいの』という話になってくる。ハイブリッドとなるとどうしたらいいのか。僕ら自身がそういう状態なので、そのノウハウを上手くシフトしながら、数%をOpen RANにするというアプローチをしている」と語る。

一方で、楽天の三木谷浩史会長はNTTドコモのOREXに対して「実績はあるんですか。お手並み拝見といったところ。もしかしたらうまく行くかも知れませんが」と一蹴する。三木谷会長は「我々が世界で一番先を行っている。大きいテレコムカンパニーからの関心が寄せられ、一度試してみたいという要望がある」という。

楽天には「実績がない」という指摘があるなか、三木谷会長は「いろんな周波数帯域があり、いろんな機器があり、3GPPの仕様だけでなく、それぞれのキャリアに個別の使い方がある。それらにすべて対応していかなければいけない。単純に動けばいいわけじゃない。いろんな機能をつけていかなければいけない。パフォーマンスも必要。実際に使ったとき、オートメーションやオートヒーリング、オートスケーリングが本当に動くのか。動いたけど、消費電力が3倍では意味がない。みんなが昔、これは不可能だと言っていた理由は、それなりにある。いつかはほかの人もできるでしょうけど、結構時間はかかるのではないか」と、先頭を走っているからこその苦労を明らかにした。

では、Open RANビジネスは儲かるものなのか。三木谷会長は「仮想化の市場は、15兆円や20兆円になる。そのうち、全部が全部うちに来るわけではない。ここにはハードウェアも入っているが、うちはハードウェアは基本的にやらない。利益率は高いビジネスになると思いますが、あとはしっかりデリバリーができる体制の構築が重要になる」とした。

一方で、井伊社長は「儲かってくれないと困る。売り切りモデルじゃないので、売った後のフォロー、サポートをリカーリングでもらっていく。数が集まれば、収入が上がっていく。数を増やさないとしょうがない。私は社内で売上げ100億円いかないとビジネスじゃないといっている。楽天シンフォニーは600億円をいっている。そういうレベルにいくビジネスになると思っている」と語った。

記者から「NTTドコモと一緒にやればいいのでは無いか」と提案があったが、三木谷会長は「どちらかというと、(NTTドコモから)見下されていると思っている。ウチは表向きは日本の会社だが、中身は国際チームなので、そこは違うところではないか」と語った。

いずれにしても、来年のMWCでどちらがOpen RAN市場で勢いづいているのか。かなり楽しみになってきた。

この記事の著者・石川温さんのメルマガ

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