休校やオンライン授業で浮き彫りになった「子供の学び」と「親の学歴」の相関

東京大学が2021年2月に実施した調査で、「保護者の学歴」が「子供の学習環境」の違いを生むことが明らかになりました。学歴は「賃金格差」にもつながっていて、親の貧困すなわち非正規の低賃金問題が議論されないことには解決しないと語るのは、健康社会学者の河合薫さん。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では、子供政策の司令塔となるべく新設される「こども家庭庁」が、「子供の問題=親の問題」として、賃金格差や先進国最低レベルの最低賃金問題にも踏み込むような組織になるのか、注目していく必要があると訴えています。

 

「こども家庭庁」の光と闇

「保護者の学歴」の違いで、子供の学習環境に大きな違いがあることが、東京大学大学院教授らの研究グループの調査で明らかになりました。2020年4月に文科省が実施した調査で、一斉休校中にオンライン学習に取り組めた公立学校はたったの5%だったことがわかっていますが、親の学歴によっても子供の学びに影響が出ていたのです。

冒頭の調査は、2021年2月に文科省の委託で実施され、小学5年・中学2年の計約1万8千人と保護者約1万7千人から得た回答を分析。その結果、大学を卒業していない保護者の子どもや、ひとり親の家庭では、大卒者の子どもに比べて、“不利な学習環境”に置かれる傾向が認められたそうです。

具体的には、

  • 休校中、「シングルマザー・非大卒」世帯では、28.6%の子供(中2)が「週1回以上、勉強を手伝ってくれる人がいなかった」と回答。「両親とも非大卒」では23.3%、「シングルマザー・大卒」20.6%。一方、「両親とも大卒」では13.9%だった。
  • 保護者に「オンラインの学習教材を使えるようにした頻度」を尋ねたところ、「両親とも大卒・在宅勤務」層では、7割以上が「あった」としたのに対し(小5)、「両親とも非大卒・非在宅」の層では3割だった。
  • 一方、配布されたプリント学習を「きちんとやった」と回答した中2のうち、「両親とも大卒」の層は78.9%、「シングルマザー・非大卒」は62.3%だった。

これらの結果は、概ね予想通りです。だって、2020年2月27日に安倍晋三首相が、突然表明した「全国すべての小学校、中学校、高校、特別支援学校への臨時休校要請」で、共働き世帯、シングルマザーやシングルファザーはプチパニックになったし、その要請自体、「男性=会社員、女性=主婦」という昭和モデルに基づくものだったのですから。

非大卒の場合、正社員につける割合は低くなりがちだし、親の雇用形態の違いは賃金格差に直結します。シングルマザーの就業率は先進国でもっとも高い84.5%なのに、3人に2人が貧困、すなわち「ワーキンプア」です。

つまり、「子供の学習環境」の差異は、親の「賃金格差」を媒介して存在している。この部分に、国はどう向き合うつもりなのでしょうか?子供の貧困への取り組みは進みましたが、親の貧困=非正規の低賃金問題は議論さえ行われていません。

 

人口5万地方市の例でわかる。尾身会長「人流」と「人数」の違い

オミクロン株に対する感染防止策として「人流の制限」より「人数の制限」と発言した尾身会長に対し、自治体の長などから反発の声が上がりました。しかし、わかりにくい発言意図も、そもそも「人流」などなく常に「まん防」状態にある島根県浜田市での感染拡大の状況を見ることでわかりやすくなると説くのは、メルマガ『8人ばなし』著者の山崎勝義さんです。大都会と同じようにオミクロン株が拡大したのは、学校などは大都会と変わらない「人数」が集まるためと解説。故に「人流」ではなく「人数」に対して制限をかける対策が必要だと、具体例を上げています。

 

『デフォルトまん防』のこと

物書きなら何かについて話をする時には(もちろん時間と予算の許す限りにおいてだが)必ずリサーチをする。その過程において思わぬ知識や情報を得ることも多い。今回はそういう、言ってみれば「調査余滴」のようなものからの話である。

前回、中四国地方におけるオミクロン株拡大のルートの一つとして山口県岩国市→広島市→島根県浜田市というのを挙げた。
「岩国基地」発「広島」経由。中国地方の感染拡大に見る地方医療の崩壊危機

この浜田市についての「調査余滴」である。というのも今回の調査が、この人口約53,000人という日本のどこにでもありそうな典型的な地方市においてCOVID-19のような世界的感染症がどのように広がり、そしてこの先どのように収束していくか、といった一連の過程をしっかり調査・考察することの必要性を認識するきっかけとなったからである。思えば我々が日々与えられている情報はあまりにも大都市的である。

浜田市は島根県第3の人口を抱える市である。といっても当該県の人口分布は多少いびつで、第1位の県庁所在地松江市(人口約202,000人)と隣接する第2位の出雲市(人口約172,000人)とは随分へだたりがある形での第3位なのである。人口何万人から都市的と言っていいのかはよく分からないけれど、超民間基準の「スタバ」のあるなしで言えば、県内では松江市に2店舗、出雲市に2店舗あるのみである。傍証にしても搦め手に過ぎる気もするが多少は想像の役に立ったであろうか。

以下、同市について取材等で分かったことをまとめる。

  1. 飲食業は既に廃れてしまっている
  2. 公共交通機関はほとんど利用しない
  3. 大規模なイベント会場はない

これは言うなれば「デフォルトまん防」である。コロナ前から、外食はほとんどしない、満員電車もない、大人数の滞留もない。ディスタンスも普通にしていれば十分確保できるし、加えて手指消毒やマスク、検温チェックなどの対策も徹底している。

それでも同市において感染は広がった。その原因はおそらく学校(幼稚園・保育園を含む)である。ここだけは大都会と変わらぬ人数が集まるからだ。尾身会長が「人流の制限」と「人数の制限」を相反するような概念のように用いてその結果各方面から分かりづらいと批判を受けたが、一転田舎では分かり易いのである。集まらなければいいという訳である。

 

共通テスト流出、19歳の女子大学生が香川県警に出頭でネット「男じゃないのか」「うどん県の人?」

今月15日に実施された大学入学共通テストの地理歴史・公民の試験時間中に、「世界史B」の問題が外部に漏えいされた疑いが浮上し警視庁が偽計業務妨害容疑で捜査を始めていた問題で、19歳の女子大学生が香川県警に出頭したことがわかった。アベマニュース読売新聞オンライン朝日新聞日テレnewsなどマスコミ各社が27日に報じた。

時事通信によると、関係者からの話として、地理歴史・公民の試験が行われていた15日午前11時ごろ、世界史Bの問題がひそかに撮影され、スカイプを通じて外部に送信された疑いがあるという。地歴公民の試験は午前9時半から午前11時40分まで実施されていた。入試センターは、試験時間中に問題が送られてきたという男子大学生から連絡を受け、18日に警視庁に相談。この学生は、インターネット上の家庭教師紹介サイトを通じ、「高校2年の女子生徒」を名乗る女性から送信されたと説明しているという。共通テストの試験会場では、スマートフォンなどの持ち込みは禁止されていないが、試験時間中の使用は不正行為となり、発覚すれば受験した科目の成績は無効となる。

● 試験中に問題漏えいか 共通テスト、警視庁捜査

騒動が思った以上に大きくなり、警察の捜査が入る前に出頭した方が得策と考えたからだろうか、当該女性と思われる人物の出頭によって、前代未聞の「共通テスト流出」問題は急展開を迎えた。

ネット上では、「本当に女性だったのか」「まさか19歳の女子大学生とは」と驚きの声が多く上がっている。

ビジネスで使える「ドラクエ理論」。お手本にすべきチーム作りの極意

ゲームをやらない人でも一度は耳にしたことがある『ドラゴンクエスト』。ロールプレイングゲームの金字塔ともいうべき作品ですが、実はビジネスにも活用できるといいます。今回の無料メルマガ『ビジネス真実践』では著者で人気コンサルタントの中久保浩平さんが、ドラクエから学べるチーム作りについて論じています。

組織、チーム作りはドラクエから学ぼう 違った能力を発揮するから強いチームになる

かつて社会現象を巻き起こすほどかつて一世を風靡し、未だ根強いファンが多いロールプレイングゲームといえば「ドラゴンクエスト」。はまった方、今も尚はまっているという方、多いのではないでしょうか?

プレーヤー自身が主人公となり旅に出て、スライムやドラキー、ドラゴンなどといったモンスターを次々と倒し、経験値を積み、色々な武器や技を覚えたりしながら成長して強くたくましくなっていく。

さらに、旅の途中では、呪文を唱えることで仲間の体力を回復させたり、敵を倒したりするのが得意という魔法使い、豪腕の持ち主でタフな戦いをする仲間達と巡りあい強敵モンスターにも果敢に挑み冒険していく壮大な物語。

このゲームの面白さは今更言うまでもないですが、仲間を引き連れて冒険し成長しながら自らストーリーを創り上げていくというのが醍醐味。

そして、このゲームの醍醐味から学べることがあります。それは、仲間を引き連れてそのチームが強くなっていくというところです。

戦いに敗れ怪我をした仲間がいたとしても呪文を唱え体力を回復させたり、剣では適わないモンスターが現れれば、魔法を唱え、相手を倒すなど、個々の持っている能力を発揮することで、互いに助け合い成長していくというところです。

従って、剣術家ばかりが集まっても剣には全くビクともしないモンスターが現れれば倒すことが出来ないし、呪文を唱える魔法使いばかりが集まっても、魔法の利かないモンスターを倒すことが出来ません。剣術家ばかりのチーム、魔法使いのチーム、怪力自慢ばかりのチーム、では意味がありません。

それぞれが自分の得意である能力を持っているから、チームとして成り立っていて成長に繋がるという教えがそこにはあります。

履くだけで健康になれる?ズボラな人向け“足トレ”スリッパが人気のワケ

「健康のために運動しよう」と思ってもなかなか続かないもの。意気込んでウェアや道具を揃えたのにクロゼットの奥にしまったままという人は多いのではないでしょうか。そこで今回は、MBAホルダーで無料メルマガ『MBAが教える企業分析』の著者である青山烈士さんがとある商品をご紹介。「履くだけ」という手軽さで話題となっている商品の販売戦略を分析しています。

ながら時間。毎日持ち歩けるにこだわったブランド「足トレスリッパ『グーパー』」を分析

今号は、毎日持ち歩けるにこだわったブランドを分析します。

● 靴などの企画・製造・販売を手掛ける株式会社ベルが展開している「足トレスリッパ『グーパー』」(製品紹介動画

健康が気になる方をターゲットに「独自の技術や想い」に支えられた「効率よく足の健康をサポートしてくれる」「履き心地が良い」等の強みで差別化しています。

トレーニングの重要性はわかっていても、継続することは難しいものですが、履くだけで足の健康作りに役立つという気軽さで、期待と注目を集めています。

■分析のポイント

健康につながる活動は、自分にとって大切な活動だとわかっていてもなかなか継続ができないものです。

その活動のために時間を作ることが難しい場合もあるでしょうし、何をするにしても、多少の手間がかかります。この心理的なハードルがある状況のままで、楽しみを見出せない限りは、数日は続いても習慣化まではいたらないでしょう。

これは企業も共通していると思います。

企業にとって重要な目的のためであったとしても、手間のかかるものは敬遠されがちです。ですので、企業側には、現場の手間を増やすことなく目的を達成するための仕組み作りが求められるわけです。

個人の健康のための活動も同じで、日常の手間を増やすことなく自然に健康が促進されることが理想と言えるでしょう。

それを実現するポイントが“ながら時間”です。

今回とりあげた足トレスリッパ「グーパー」はまさに、“ながら時間”で自然とからだの土台作りができるものです。

普段から家でスリッパを履いている方であれば、スリッパを履くことを手間と感じる方は少ないでしょうし、抵抗はないでしょう。

そのスリッパを履くだけで足指つかみ力が鍛えられ、足の健康づくりに役立つわけですから、理想的ですね。

足トレスリッパ「グーパー」は、日々の生活の中に身体の改善活動が組み込まれるような印象を持ちました。

日常生活に、改善活動を仕掛けとして導入できないかという発想は面白いかもしれませんね。

筋力は使わなければ歳を重ねていくほどに衰えていきますが、一方で、筋力は高齢であっても鍛えれば向上するものです。

日常生活で鍛える機会(仕掛け)を作ることは、健康寿命を延ばすことにも貢献できると思いますので、「グーパー」のような商品が増えることを期待したいと思います。

今後、ベルからどのような商品がリリースされていくのか注目していきます。

近所の小学生のマナーが悪い。令和の“カミナリオヤジ”は必要か?

外で遊ぶ小学生たちに「コラー!」と注意をするカミナリオヤジ。昭和の時代では当たり前のようにいましたが、今それをやってしまうとご近所トラブルにもなりかねません。マナーの悪い子どもたちに注意できる存在は現代ではなかなか難しそうです。今回のメルマガ『久米信行ゼミ「オトナのための学び道楽」』では、そんな『令和のカミナリオヤジ』になりたいという男性からの相談に回答しています。

 

オトナの放課後相談室:令和スタイルのカミナリオヤジとは?

Question

shitumon

近所に住む小学生たちのマナーが悪く、注意をすべきか見かけるたびに悩みます。妻から「ご近所トラブルになりかねないから、挨拶くらいでいいんじゃない?」と言われているので、今のところ挨拶だけにとどめています。
ただ、お菓子のごみをそのままにしたり、日が暮れて周囲が真っ暗になっても遊び続けていたり、他人の敷地に入って遊んでいたり、見ていて明らかに危ない遊びをしていたりと、きちんと注意するのも大人の役目なのかもと毎回思っています。

昭和の頃はそこら中にいたカミナリオヤジ的なきちんと注意をするおじさんのようなイメージです。

ただ、昭和モデルのカミナリオヤジだと、いろいろと問題もありそうなので、令和モデルのカミナリオヤジを模索中です。

久米さんのご意見をうかがえれば幸いです。

久米さんからの回答

子どもは元気が一番。カミナリオヤジより、一線を超えるまで見守り微笑むご隠居に。

昭和38年、東京下町生まれで、遊び場もゲーム機もスマホも無かった路地裏育ちの私には、耳が痛い話であります。と申しますのも、、、

>日が暮れて周囲が真っ暗になっても遊び続けていたり、
>他人の敷地に入って遊んでいたり、
>見ていて明らかに危ない遊びをしていたりと、

というのは、 まさに私の子供時代そのものだったからです。

お受験とは無縁の時代にワイルドなエリアに生まれ育ったため、 小学校から帰って、ランドセルを放り投げると、仲間たちと遊び場へ 直行、それは近所の路地裏でした。

真っ暗になって、見えなくなるまでは、遊びの時間だと確信 しておりました。きっとご近所は、ほぼ職住一致の町工場や商店だったので夕食が遅かったのですね。

低気密木造住宅の特長で、 どこかからか夕餉の匂いがしてくると、 そろそろお腹が空いてきて、 どこかのお父さんかお母さんが、窓から顔を出して「そろそろご飯」と言うと解散 。 そんな毎日でありました。

遊び道具が無いので、 缶けりやら 「悪漢探偵」などの鬼ごっこ 。それも広場が限られているため住宅街(兼工場地帯)の路地裏 で遊ぶのです。

境界線があるのかないのかわからない、家と家のすき間を迷路のように走り回るのは 当たり前 。 ロウ石やチョークで、地面に落書きして遊び場にするのはジョーシキ 。

4メートルあるかどうかの路地で野球めいたものをしてはガラスを割ったりすることも しばしば 。 親と一緒に謝りに行ったこともありました。もちろん弁償はしましたが笑って許してくれました。

高いブロック塀の上は、度胸試しで歩くためにあり、当然ながら転び落ちて、 未だに私のオデコには4針縫った傷跡があります。また、お寺の階段を自転車で降りられなければ勇気がないとされる、 明らかにアブナイ子供の掟 。

しかも冬でさえ半袖半ズボンですから、1年365日、みんなのヒザ小僧もヒジもカサブタだらけ。

さすがにゴミのポイ捨てはしていなかったと思う のですが、 実は忘れているだけかもしれません。

そうそう、 落としたお菓子を3秒ルールで食べてましたっけ。よくもまあ、 私も含め、あの悪ガキたちが、ちゃんとオトナになったものです。

 

Netflix版『新聞記者』プロデューサーが森友遺族に謝罪。協力拒否されても「フィクション」理由にドラマ制作強行か

森友学園問題をモチーフに文書改ざんにまつわるエピソードをリアルに描写し、大きな話題となっているNetflixで配信中のドラマ『新聞記者』。フィクションとはいえリアリティさが最大のウリだが、実はその裏で同作のプロデューサーが森友事件の遺族に謝罪していたことが明らかになった。

Netflix版『新聞記者』プロデューサーが遺族に謝罪

東京新聞社会部記者の望月衣塑子氏のベストセラー小説を原作とし、2019年に映画化もされた『新聞記者』。Netflix版では米倉涼子(46)が主演を務め、森友学園問題を題材としている。

各話のエンドクレジットに「実在のものを描写するものではありません」と“一応”の断りを添えているものの、安倍晋三&昭恵夫人が真っ青になるほど詳細に描写。

「私や妻が関係していたということになれば、それはもう私は、それは間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきり申し上げておきたい」一一安倍元首相が国会で強気に言い放った答弁がそのまま劇中に登場するなど、かなり攻めたドラマになっている。

【関連】安倍晋三も大パニック!?Netflix版『新聞記者』が森友問題を忠実に再現、“超リアル描写”で内幕を暴く

だが実はその陰で、昨年12月27日に同作のプロデューサーが公文書改ざんを強いられた末に自殺した近畿財務局職員・赤木俊夫さんの妻、赤木雅子さんと面会し、謝罪していたと文春オンラインが報じた。

記事によると、Netflix版『新聞記者』の制作に向けた話し合いを両者は行っていたが、話を進めていく中で“財務省に散々真実を歪められてきたのに、また真実を歪められかねない”と感じた赤木さんが協力を拒否。溝を解消しようと話し合いを重ねたものの、納得できる形には至らなかったという。

その後、フィクションということも理由に、「赤木さん側の要望をほぼ受け入れずに制作を進めることが一方的にメールで通告された」といい、話し合いは打ち切られたとしている。

撮影が終了し、配信直前という段階になってプロデューサーが赤木さんと面会して謝罪。しかし、赤木さんは「人生を滅茶苦茶にされたあの時と同じ気持ち」として、怒り心頭だと記事は伝えている。

Netflix版『新聞記者』がフィクションであることはたしかだが、誰が見ても森友学園にまつわる文書改ざんにまつわるエピソードをモチーフにしていることは明らか。遺族に対する事前の配慮がなかったことは問題となりそうだ。

ドラマを絶賛していた野党議員たちはどうする?

1月13日から配信されるやいなや反響を呼び、連日ランキングでトップ1を獲得するほどの人気作となったNetflix版『新聞記者』。世界同時配信されていることから、香港や台湾でもランクインするなど、大きな話題となっている。

森友学園問題を扱っているため永田町界隈でも関心が高まり、「おもしろい」「見始めたら止まらない」とツイートする国会議員たちも多い。

文春オンラインの取材では責任のなすり合いのような様相を呈しているが、裏切られた形となった赤木さんの気持ちが晴れることはない。

【関連】安倍晋三氏の思う壺?Netflix版『新聞記者』の意外な“ガス抜き”効果

人気ドラマの裏側で起きていたさまざまな問題。一連の騒動に、ネット配信の海外ドラマのファンであることを公言していた安倍元首相はどう感じているのだろうか。

日本人が知らない、ファッション界における「文化盗用」と「差別」の歴史

さまざまな面で語られる日本人の特異性ですが、ファッションの世界においても外国人に驚きをもって受け止められているようです。今回のメルマガ『j-fashion journal』ではファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さんが、ファッションと差別や偏見について、その歴史を紐解きつつ解説。さらに「文化盗用」という概念を持たない日本人に対する外国人の反応を紹介するとともに、あらゆるものが共存する日本について私見を述べています。

 

ファッションと文化盗用、偏見、差別

皆さん、こんにちは。今回はリクエストをいただき、「ファッションと差別」というテーマを取り上げようと思います。

昔々、ファッションは白人の先進国のものでした。お金持ちのデザイナーが世界中を旅行して、そこから着想を得て、コレクションを作る。あるいは、博物館でみた世界各国の文化や芸術品から着想を得て、コレクションを作る。それを白人の顧客が購入する。別に何の問題もなかったわけですね。

ところが、白人支配が弱まるにつれ、ファッションは世界に拡大していきました。

そのあたりから、いろいろと揉めるようになったんですね。そんな話です。

1.ヨーロッパが認定して価値が生れる

ファッションの源流は、ヨーロッパの貴族階級の服装です。貴族の服を作る専門職が存在し、高度な手仕事で一点ものの服を作っていました。これがオートクチュールの原点です。

貴族階級が消え、オートクチュールの顧客はブルジョアジーに変わりました。

その後、大量生産の時代になりますが、ファッションは手工業の世界に留まっていました。

日本が本格的な既製服の時代になったのは、1970年代以降であり、それ以前はオーダーメイド主流でした。

プレタポルテは高級既製服と訳されますが、これは、オートクチュールの手仕事の技術を駆使して複数の商品を作るようになったということであり、大量生産の既製服(レディメイド)とは異なります。

1970年代になり、既製服出身のデザイナー、高田賢三がパリでデビュー。オートクチュールの正当な流れを組むサンローランと人気を二分するようになります。

サンローランは世界中の民族衣裳を熟知しており、それらから着想を得たゴージャスでエレガントなコレクションを発表しました。高田賢三も世界の民族衣装に着想を得ましたが、こちらは当時の若者が支持したヒッピーの思想にも通じるコットン中心のフォークロアファッションでした。

その両方をパリ市民は支持したのです。白人がサンローランを支持し、有色人種がケンゾーを支持したのではありません。この頃は「文化盗用」という概念はありません。サンローランもケンゾーも文化盗用と批判されたとはありません。

なぜなら、文化の中心はヨーロッパであり、ヨーロッパで評価されたもの以外は文化と認定されなかったからです。大英博物館やルーブル博物館に収蔵される世界各地の文化遺産も、評価され収蔵されたから文化と認定され価値が生じたと考えられていました。価値あるものを盗んだのではなく、ヨーロッパが認定したから価値が生れた。それが当時の常識でした。

 

2.ヨーロッパが服装の規範を決める

ファッションのルーツはヨーロッパにあります。ヨーロッパの階層社会、キリスト教文化、気候風土等が反映されています。

例えば、貴族と庶民階級では服の素材が異なります。庶民は麻の服が普通で、貴族階級はシルクやウールの服を着ていました。

色にも階級による制限がありました。鮮やかで派手な色は上流階級が独占し、庶民は地味な色の服を着ていました。服とは、社会的な階級を表す記号であり、一目見るだけで社会的階層が分かることが重要だったのです。

また、キリスト教では下半身を露出することは罪深いこととされていました。胸を露出するより、脚を露出する方が恥ずかしいとされました。ミニスカートがイギリスから始まったのも、イギリスがプロテスタントの国だったからです。カトリックの国で脚を露出するミニスカートはタブーだったのです。

気候風土も服装の形状に影響しています。ヨーロッパの気候は乾燥しているので、襟も袖口も締めて、人体の表面と外気を遮断します。シャワーの後に、濡れたままの身体にバスローブを羽織ること、あるいはバスタオルを巻き付けるのも保湿のためです。

日本の気候は湿度が高いので、服の内側の通気を良くして、蒸れを防いでいました。そのため、きものは襟も袖も裾も開放的な構造になっています。また、タオルにも水分を素早く吸い取る吸湿性が求められます。

日本のサラリーマンがスーツにネクタイを締めているのは日本の気候に合っていません。しかし、ヨーロッパが服装の規範を作ったので、日本人はそれに従い、苦行に耐えているのです。

ヨーロッパから生れたファッションには、ヨーロッパ第一主義が内包されています。他の地域の人間からすれば非常に差別的かつ非合理的な要素を感じるのは当然だと思います。

3.マイノリティによる下克上

世界のファッションを支配してきたヨーロッパのファッションの最大のライバルはアメリカです。

アメリカの経済力が、パリのオートクチュール、プレタポルテを支え、アメリカの百貨店はパリの最大の顧客でした。

一方で、パリのコレクションを元に、大量生産大量販売したのもアメリカのアパレル企業です。顧客であると同時にライバルであるということです。

そのアメリカから白人以外のマイノリティがリードする異質の文化が生れました。それがヒップホップに代表される黒人文化です。これは、ある意味の不良文化とも言えます。白人に蔑視された黒人による白人文化への反発であり、コンプレックスの昇華ともいえるでしょう。

やがてマイノリティの中から、大成功を納めるミュージシャン、スポーツ選手、エンターテイナー等が生まれ、彼らはファッションリーダーとなり、世界中の若者に影響を与えるようになりました。

こうして「文化」とはヨーロッパの白人が認定するものという常識が壊れました。そして、ヨーロッパ中心、白人中心の主流文化と、それに対抗する黒人やヒスパニック系の文化が対立するようになりました。

ヨーロッパのラグジュアリーブランドは、ヨーロッパ中心、白人中心の主流文化の担い手です。時代の変化と共に、新しいテーマを探しています。彼らにとって、黒人文化も一つのシーズンテーマに過ぎません。使い捨てコンテンツの一つです。

ラグジュアリーブランドがコレクションで、黒人文化をテーマとして取り上げることは、以前なら喜ばれたことでしょう。

しかし、今や彼らはラグジュアリーブランドの優良顧客です。そして、新時代のファッションリーダーです。彼らが支持したブランドの人気が出ることも珍しくありません。最早、評価を決定しているのは、白人ではなくマイノリティなのです。

時代の変化によって、「自分たちの文化が白人に認められた」という認識から、「自分たちの文化が白人に盗まれた」という認識に逆転しました。そして、「文化盗用」という概念が生れました。

 

なぜコロナ対応で「日本が一人負け」しているのか?上昌広医師が指摘した真の理由

安倍政権時代から常に後手後手に回っていると言っても過言ではない、我が国のコロナ対策。ここに来て抗原検査キット不足が露呈し医療体制崩壊の危機が心配される状況となっていますが、何がこのような事態を招いたのでしょうか。先日掲載の「『オミクロン株の危険性』ばかり強調するマスコミを疑え。上昌広医師が緊急提言」で、誤ったオミクロン株対策への警告を発した医療ガバナンス研究所理事長の上 昌広先生は今回、コロナ対応で日本が一人負けしている真の理由を記すとともに、岸田総理に対して早急な感染症法の改正を求めています。

【関連】「オミクロン株の危険性」ばかり強調するマスコミを疑え。上昌広医師が緊急提言

プロフィール:上 昌広(かみ まさひろ)
医療ガバナンス研究所理事長。1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。

オミクロン株検査不足問題

オミクロン株の感染が拡大している。筆者が診療しているナビタスクリニック新宿には、大勢の発熱患者や濃厚接触者が受診する。1月24日は42人を検査し、16人が陽性だった。前日は47人を検査し、27人が陽性だった。

クリニックは朝からてんてこ舞いだ。朝一番で、前日の検査結果を患者さんに電話で伝える。ナビタスクリニック新宿では、検査結果が陰性の場合は、携帯電話のショートメッセージで、陽性の場合には、医師が電話で伝える。医師が電話するのは、患者さんの体調を聞き、必要なら薬を処方するためだ。さらに、陽性者の報告を最寄りの保健所に届けなければならない。これを外来患者の診療と並行して行なう。オミクロン株の感染が拡大し、我々は忙しくなった。

ただ、これは医師として、やりがいがある仕事だ。ナビタスクリニック新宿は、新宿駅の駅ビル「ニュウマン」に入っている関係で、受診者は20-30歳代と若い。彼らの多くは独居だ。PCR検査陽性を伝えられた患者さんは不安になる。彼らの症状を聞き、「オミクロン株の大部分は軽症で、あと数日でよくなりますよ」と伝えるだけで、「ほっとしました」と言われることが多い。「お医者さんにそう言われて、安心しました」と言われることもある。

ところが、このような医療体制も、早晩、崩壊しそうだ。なぜなら、検査キットがなくなり、コロナ感染を診断できなくなるからだ。ナビタスクリニック新宿の濱木珠恵院長は「普段なら発注すると翌日に届く抗原検査キットが、1月18日に発注した分が未だ届いていません(1月25日現在)」という。検査キットが無くなれば、迅速診断はできなくなる。これは、一部の患者に大きなリスクを負わせることになる。抗原検査ができなければ、PCR検査に頼るしかないからだ。多くのクリニックでは、PCR検査を外注しており、その結果が届くのは翌日だ。高齢者や持病を有するハイリスクの人は、早期に経口治療薬モルヌピラビルを服用することで、死亡率を3割程度減らすことができるが、PCR検査に頼れば、一日治療開始が遅れることになる。

実は、PCR検査すら、検査キットが不足しつつある。1月23日、神戸新聞は「兵庫や大阪で検査キット不足 感染急増、全国で需要高まり 新型コロナ」という記事を掲載し、その中で、「神戸市内では、複数のクリニックが、PCR検査キットの入荷待ちのため一時的に検査を中止し、キット不足から検査に応じられない薬局も出ている」と紹介している。さらに、沖縄では保健所による行政検査でさえ、検査キットが不足し、1週間待ちだ。

この状況は容易には改善しない。オミクロン株の世界的な流行により、世界中で検査需要が高まっているからだ。PCR検査を受託する株式会社バイオニクスの須下幸三社長は、「PCR検査キットは唾液採取容器、不活化液など複数のアイテムにより構成されますが、多くは約1ヶ月の入荷待ちで、中には目途がたたないものもあります」と言う。

大差で惨敗。玉城デニー知事率いる「オール沖縄」が名護市長選で大敗を喫した原因

沖縄の民意を無視する形で基地移設工事を続ける政府に対して毅然たる態度で臨み、これまで数々の地元選挙で勝利を得てきた玉城デニー県知事率いる「オール沖縄」。しかし1月23日に行われた名護市長選と南城市長選では、自公推薦候補に敗北するという結果に終わってしまいました。その敗因はどこにあるのでしょうか。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、自身も注目していたという名護市長選を取り上げオール沖縄が勝てなかった原因を分析。そこには、沖縄が抱える「理不尽な現実」が大きく影響していました。

 

オール沖縄の敗因は?

1月23日(日)投開票で行なわれた沖縄県の2つの市長選、名護市長選と南城市長選は、どちらも自民、公明推薦の候補が勝ち、玉城デニー沖縄県知事が支援する「オール沖縄」勢が2敗を喫することとなりました。

名護市長選は、自民、公明推薦の現職、渡具知武豊氏(60)が1万9,524票、共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦の前市議、岸本洋平氏(49)が1万4,439票、5,000票以上の大差をつけて現職が2期目の当選を果たしました。

南城市長選も、自民、公明推薦の前職、古謝景春氏(66)が1万3,028票、共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦の現職、瑞慶覧長敏氏(63)が1万1,339票、1,700票近い差をつけて自公推薦の前職が返り咲きを果たしました。前回の市長選では、わずか65票差という僅差で瑞慶覧氏に破れていたので、今回は雪辱を果たしたことになります。

投票率は、名護市長選が68.32%、前回比8.6ポイント減で過去最低、南城市長選が69.12%、前回比2.2ポイント増でした。過去最低とは言え、7割近い投票率は、本土の選挙と比べて「自分の一票でしか暮らしを変えられない」という沖縄の人たちの切実な思いが反映された数字だと思います。そして今回は、そうした有権者の多くが自公推薦の候補へ一票を投じたのです。それは何故でしょうか?

今回は、あたしも注目していた名護市長選にスポットを当てて敗因を分析して行きますが、「オール沖縄」は今回の名護市長選で、ちょうど1年前の2021年1月17日に行なわれた宮古島市長選での「勝利の方程式」を選挙戦略としました。自公推薦の下地敏彦氏が3期目の市長をつとめていた保守派盤石の宮古島市長選で「オール沖縄」が推薦したのは、こちらも保守系無所属の前県議、座喜味一幸氏でした。

複雑な背景を持つ沖縄の選挙では、もはや「革新」というだけでは勝てないと考え、あえて現職と同じ保守系の新人をぶつけたのです。その結果、現職の下地敏彦氏に3,000票近い大差をつけて、「オール沖縄」が推薦した座喜味一幸氏が初当選し、玉城デニー県政への追い風となったのです。

選挙は、どうしても「保守対革新」や「保守対リベラル」という図式になりがちです。しかし、それまでずっと自民党を支持して来た有権者が、安倍晋三元首相の数々の政治私物化疑惑に嫌気が差して自民党支持をやめたとしても、すぐに手のひらを返して立憲民主党を支持するでしょうか?これは過去の世論調査でも明らかですが、自民党支持をやめた有権者の多くは、まるで料金の安さだけでケータイ会社を乗り換えるように、日本維新の会や国民民主党などへ乗り換えているのです。

そのため「オール沖縄」は、この「保守派の対立軸」という戦い方を改め、有権者の政治思想に関係なく、地域住民の生活に根ざした選挙戦略を目指しました。それが、玉城デニー知事と足並みを揃えて「新基地建設反対」を前面に押し出した岸本洋平氏の選挙運動でした。しかし、この訴えは、名護市の有権者には響きませんでした。