「商い」の本質とは何か?元Google執行役員がビジネスカンファレンスに行く理由

あなたは、ビジネスカンファレンスに行ったことはありますか?Google、マッキンゼー、リクルート、楽天の執行役員などを経て、現在はIT批評家として活躍されているメルマガ『尾原のアフターデジタル時代の成長論』の著者・尾原和啓さんは「自分が変身するために」、カンファレンスへの参加を勧めています。その真意とは?

変身するにはどこにいけばいいのか?そして英語は市場で学べ

世界最大のテックショーであるCESに来ています。

今日はせっかくリアルが戻ってくる中で自分が変身したければこういった海外のカンファレンスないしは国内のカンファレンスに来るといいよというお話です。

そしてよくある話が海外のカンファレンスに来ると「英語が……」みたいな話があるんです。でも実は英語は市場に学べという話の2つを話していきたいと思います。

カンファレンスに行く重要性

こういうCESとかサウスバイサウスウエストとか、日本では2月にCity-Tech.Tokyoがあったりとかいろんなカンファレンスがあったりします。

そのカンファレンスの本質は何かというと、こういうふうに新しいものを発見する機能もあるんですけど、テーブルや椅子がたくさん置いてあって、常にこういうふうにミーティングをしているわけですよ。

つまり何かというと、このCESは世界で3万社が世界78カ国から集まっているんですよ。

例えば僕がGoogleの新規事業の統括をしていたときに、実は「カメラにAndroidをいれましょう」という話があったときにいちいち韓国とアメリカと日本を回る。しかも、日本のカメラメーカーの製品工場は地方が多い。なので、地方に回るくらいならこのCESに来ていれば世界中のカメラメーカーかつ意思決定ができる責任者のかたが集まっているわけですね

なので、僕はGoogleにいたときにはむしろCESに行って、1日朝から晩までずっとメーカーさんと打ち合わせをして「さっき、韓国は決めたんだけどあなたのところはどうする?」みたいな感じでディールをしているわけですよ。

じゃあ「そんなの極端な話だよ」というかもしれないです。

でも何者かになる、つまり変身するという意味でいうと、彼らはみんな出店をするんですよね。

こんなすごい2階建てのところに。これに至っては3階建てのブースとかを作っちゃっているわけですよ。こんなブースを作ってまでなんで来ているかというと、それは商談をするためなんですよ。

つまり彼らは自分たちのものを売りたいわけなんですよ。

特に日本から来ている人たちって、発見のために来ていて商いのために来ていないんですよね。

だから拙い英語でもいいから「日本から来たんだけどあなたの商品に非常に興味がある」という話をすると、向こうもノってきてくれるわけですね。「じゃあ詳しい話をしようか」という話をするとどんどん話が動いていく。こういうところがすごい大事なんですよね。

んじゃ、それは「尾原さんがGoogleとか商いをする、Googleの中に強力なサービスがあるからでしょ」というかもしれないです。でも実際に今日CESに来て2日目なんですけど、30社以上繋いで紹介をしているんですよ。

商いの本質

それは何かというと、結局、商いの本質は何かというと、自分のものを欲しい人を発見してもらいたいということなんですよね。つまり欲しいものを探している人と、欲しいものを提供している人が商売なので、必ずしも自分が持っていなくてもいいわけですよ。

今はメルセデスのEVの場所に来ているわけですけど、こういったカーメーカーさんの要素技術を見たときに、「あなたのところのカメラってすごいいいよね。実は僕、画像認識のA Iですごい進んでいる日本の研究者を知っているんだよ。興味ない?」って言ったら向こうはいろんなことに繋がりたいと思っているから、そこで興味を持って話してくれるわけですね。

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タクシー運転手が交通事故を会社に報告せず。雇い止めは妥当?

会社の規則は業種によって異なります。A社では問題にならない行為も、異なる業界のB社では解雇扱いになるということも珍しくありません。しかし、厳しい規則が原因でトラブルに発展するケースも……。会社が定める規則は、どの程度まで厳しくしても良いのでしょう? 無料メルマガ『「黒い会社を白くする!」ゼッピン労務管理』の著者で特定社会保険労務士の小林一石さんが、過去の裁判事例からその線引を探っています。

「交通事故を未報告で雇い止め」は認められるのか

軍隊の厳しさには訳がある、という話を聞いたことがあります(冒頭から物騒な話で大変恐縮です)。

軍隊では上司の言うことは絶対です。

これが会社であれば、場合によってはパワハラとも受け取られる場面も出てきそうですが軍隊の現場では上司に口答えすることは許されません。

これがなぜかというともし戦闘の現場で上司の指示に従わないことはその本人や他の隊員の命にも関わるから、という話でした(確かに、上司が「右へ進め!」と言っているのに「いや、僕は左の方がいいと思うんですよね」なんて言う人がいたら大変なことになりますね)。

これは会社の業種などよっては同じようなことが言えます。

例えば、「社内でタバコを吸ったら懲戒解雇」という規定があったとします。

いくら健康意識が高まっている時代とは言えさすがに厳し過ぎるだろうと感じる人もいるかも知れません。

ただ、もしこの会社が「花火の製造工場」だったらどうでしょうか。

タバコの火が、万が一の場合は人の命に係わる大惨事になる可能性もあるため、決して厳し過ぎる規定とは言えないでしょう。

また、例えば食品会社であれば当然ながら衛生に関しては厳しい規定があるでしょうし、その他の業種についてもおそらくその業種ならではの厳しい規定があるでしょう。

ただ、そこには注意すべき点もあります。

それについて裁判があります。

あるタクシー会社で、その会社のタクシー運転手が仕事中に起こした交通事故を会社に申告しなかったとして契約期間満了を理由に、会社が雇い止めを行いました。

その会社では、運転手に対して教育を徹底し、事故が起こった際の報告を義務付けていました。

ところが、その運転手は運転中に事故を起こしたにも関わらず、直ちに警察や会社に報告をすることもなく、タクシー営業を続けていたというのです。

この雇い止めに対して、その運転手が納得がいかないとして会社を訴えました。

ではこの裁判はどうなったか。

水揚げ量の約3割が「廃棄」の事実。広がる廃棄魚や未利用魚ビジネス

水揚げされた魚の約3割は捨てられてしまうという事実を、みなさんはご存知でしたか?メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』で著者の佐藤きよあきさんが、この廃棄される魚を使ったビジネスや、未利用魚への注目について語っています。

廃棄される魚で新ビジネス!SDGsの波に乗る!?

衝撃的な数字をご紹介します。

日本国内で水揚げされる魚の量は、1年間でおよそ300万トン。その内の100万トンは、廃棄されると言います。

約3割が捨てられているという事実を知らない人は多いのではないでしょうか。

漁獲量が少なすぎる魚種。サイズが小さい。獲れ過ぎた。キズがある。調理に手間が掛かる。

こうした理由で、市場に出まわることのない魚が大量に余り、漁師や周辺で消費されるものはあるものの、そのほとんどが海に廃棄されているのです。

その中には、美味しい魚も多くあるのですが、行き場を無くし、廃棄せざるを得ないのです。

こんな馬鹿げた“もったいない”ことが、昔から延々と続いてきたのです。

しかし、エコやSDGsが叫ばれるようになり、こうした「未利用魚」に目を向ける人たちが現れ始めました。

島根県のある会社では、この捨てられる魚を缶詰にして販売しています。

魚種も漁獲量も日によって違うため、すべてを手作業で対応。

小ロット生産とすることで、製品化を実現しています。

仕入れ値が安いため、手間が掛かるものの、比較的安く提供することができています。

未利用魚には美味しいものが多いため、手軽に食べられる缶詰にすることで、知名度アップにも貢献しています。

美味しいことが消費者に伝われば、数が少ない魚であっても、注目されるようになります。

のどぐろや金目鯛も、かつては未利用魚だったのですが、美味しいことをアピールしたことで、高級魚となったのです。

社員に厳しくできない経営者が会社を「成功」に導けないワケ

経営者の役目は会社や事業を成功に導くことですが、成功するためには、組織を引っ張る人間にリーダーとしての資質があるか?が重要になります。今回の無料メルマガ『がんばれスポーツショップ。業績向上、100のツボ!』では、著者で経営コンサルタントの梅本泰則さんが、 経営者の役割と会社が失敗する原因について掘り下げて語っています。

経営が失敗する原因

1.経営者の役割と失敗の原因

経営者の役割は、何でしょう。

経営学者の伊丹敬之教授は、著書『よき経営者の姿』(日本経済新聞出版社)の中で、経営者の役割は3つある、と指摘しています。それは、

・リーダー
・代表者
・設計者

です。経営者は、組織を引っ張るリーダーでなくてはなりません。また、外部に対して、代表者として訴えかける役割を果たす必要があります。さらには、戦略を組み立てたり、組織の設計をしたりして、社内外に示すことが必要です。それらの役割をうまく実行できる経営者が、事業を成功に導きます。

とはいえ、全ての経営者が成功するわけではありません。中には、失敗を犯す経営者もいます。伊丹教授は、その原因を3つあげています。

・状況認識の誤り
・人物鑑定の誤り
・人格的ゆるみの誤り

です。簡単に言いますと、「状況認識の誤り」とは、社会環境の変化や顧客ニーズ、そして競合相手の動きを上手く認識できないことです。「人物鑑定の誤り」とは、人を見る目がなくて、そのポジションにふさわしい人を配置できないという誤りを指します。

2.人格的ゆるみ

ここまでは、納得できるでしょう。経営の基本ですから。問題は、3つ目の「人格的ゆるみの誤り」です。人格のゆるみとは、「心のゆるみ」とも言えます。少し順調に進んでいる経営者に現れる現象です。ゆるみの結果、経営者に次のようなことが起こります。

・甘い見方をする
・現実をゆがんで理解する
・公私混同する
・えこひいきをする
・仕事の手抜きをする

経営者が、このようなことをすれば、社員にも伝わってしまいます。いかがでしょう。こんな社風の会社に、心当たりはありませんか。

一つ、身近な例を挙げてみましょう。毎月の売上や利益目標が達成できないお店があったとします。そのお店は、上にあげた3つの「誤り」を犯しているのかもしれません。つまり、市場の動きが分からないことが、原因かもしれません。部下の役割分担が正しくないのかもしれません。

もちろん、それも原因でしょうか、売上や利益目標が達成できない一番大きな原因は、経営者の人格的ゆるみにある気がします。

人格的なゆるみは、「甘い見方」をもたらすとありました。甘い見方をすれば、たとえ目標が達成できなくても、部下に厳しく言うことはないでしょう。そうすると、部下は達成しなくても大丈夫だと思ってしまいます。目標が達成できないのは、当たり前です。

 

全部ゼレンスキーに持って行かれたG7広島“自己満足”サミットを総括する

自身の地元広島で開催したG7サミットを、見事政権支持率アップにつなげた岸田首相。ゼレンスキー大統領の電撃来日や各国首脳の広島平和記念資料館の視察などが大きな注目を集めましたが、はたしてこの国際会議は実のあるものだったのでしょうか。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、国内からG7に対して発せられたさまざまな意見を紹介。その上で、共同声明「広島ビジョン」については厳しい評価を下しています。

せいぜい2.5点。岸田の自己満足のため開かれた広島サミットの評価

広島市で開催されていた「G7広島サミット」が、3日間の日程を終え、21日、閉幕しました。取りあえず、大きなテロなどが起こらずに無事に終了したことだけは良かったですが、その評価は様々です。政権に極めて近いスタンスのメディアが諸手を挙げて「大成功!」と報じた一方で、広島の被爆者たちからは厳しい批判の声が相次いでいます。

カナダから広島市に帰郷している被爆者のサーロー節子さん(91)は、岸田首相が主導した「広島ビジョン」の核軍縮に関する声明について、「国際社会には核兵器禁止条約がありますが、声明ではひと言も触れていないので驚きました。広島に来て被爆者と会い、資料館に行って考える機会もあったのに、これまで議論されて来たようなことしか書けないのかと、失望しました」と述べました。そして、「自国の核兵器は肯定し、対立する国の核兵器だけを非難する内容の声明が、被爆地から発信したのは許されないことです」と厳しく批判し、今回のサミットを「失敗」と結論づけました。

15歳のときに被爆し、広島を訪れる修学旅行生などに被爆体験を伝える語り部を続けている広島市の切明(きりあき)千枝子さん(93)は、「核保有国を含めたG7の首脳が原爆資料館を訪れて核兵器の悲惨さを目の当たりにすることで、核廃絶の糸口になることを願っていましたが、その気配がないのが残念です。広島が利用されたのなら悲しいことです」と肩を落としました。

日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の木戸季市(すえいち)事務局長(83)は、「核廃絶を正面に据えた議論を求めて来たのに、核の傘の下で戦争を煽るような会議となってしまったことに怒りを覚えます。核兵器廃絶への希望を完全に打ち砕かれました」と厳しく批判しました。

浜住治郎事務局次長(77)は、「核兵器禁止条約には一切触れず、核の抑止力や核の傘を強調した内容には、被爆者の一人として憤っています。広島で開催した意味があったのでしょうか?」と疑問を呈しました。和田征子事務局次長(79)は、「『核なき世界を目指す』という文言だけはありますが、具体的なプロセスが一つもありません」と失望した様子で述べました。

また、被爆者ではありませんが、2017年にノーベル平和賞を受賞した「ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)」の国際運営委員をつとめる川崎哲(あきら)さん(55)が、閉幕後にメディアの取材に応じました。川崎さんは「世界の多くの指導者が原爆資料館を訪れたことは良かったが、実際の核兵器廃絶の行動が伴わないといけない。その意味では成果がなく、とても失望している」と述べました。そして、「広島ビジョン」については、「相手の核兵器は悪いが自分たちの核兵器はいい、と核保有各国が言っている限り、起きることは核軍拡競争であり、最終的にはわれわれ全員の破滅だ」と厳しく批判しました。

この記事の著者・きっこさんのメルマガ

「悪いのはお前ら親子だ」いじめ隠蔽18年間の神戸市が使った“卑怯な手口”

先日掲載の「恐ろしい同調圧力。神戸市が17年間も隠蔽し続けた凄惨いじめ全真相」でもお伝えした通り、金銭の強要や苛烈な暴力を含む深刻ないじめ事件を、余りに長い間隠蔽してきた神戸市教育委員会。しかし彼らには反省の気持ちなど微塵もないようです。今回のメルマガ『伝説の探偵』では現役探偵で「いじめSOS 特定非営利活動法人ユース・ガーディアン」の代表も務める阿部泰尚(あべ・ひろたか)さんが、隠蔽18年目に突入した同案件の最新情報を紹介。その上でこの件については、制度や法律の見直しを含め国が動くべき事案であるとの見方を記しています。

【関連】恐ろしい同調圧力。神戸市が17年間も隠蔽し続けた凄惨いじめ全真相

神戸市18年間いじめ隠ぺい事件。未だに詭弁と逃げ、もはや救いよう無し

前回記事化した「神戸市17年間いじめ隠ぺい事件」だが、更新されて18年間となった。

【関連】恐ろしい同調圧力。神戸市が17年間も隠蔽し続けた凄惨いじめ全真相」

改めて「神戸市18年間いじめ隠ぺい事件」としよう。

出来れば報道記事を含め、上の記事を改めて読んでもらえればと思うが、一言で言えば、前代未聞の隠ぺい事件である。

2005年当時小学5年生だった男子児童が、暴力暴言や金銭を脅し取られるなどしたいじめや犯罪行為のほとんどが行われたいじめ事件を、神戸市教委や校長らが「自己保身」と「同調圧力」によって、隠ぺいした。

加害者らがいじめ行為などを認め、裁判所がいじめを認定しても、神戸市教委は「被害者から直接聞き取りをしていない」と実際は16回も聞き取りが行われていたにもかかわらず、これらの証拠を「不存在」だとして隠し、虚偽の理由でいじめを認めず、市議会においても虚偽答弁を繰り返したり、報道機関についても虚偽説明などを繰り返していたという前代未聞の隠ぺいと嘘のオンパレードの事件である。

この件を調べた第三者委員会は、「組織的な隠ぺいがあった」として批判しているが、当初、神戸市教委は「故意に隠ぺいしたとは判断できない」と釈明したのだ。

これらのことが2023年5月12日あたりに報じられるや、神戸市教委には責任を追及する声や卑怯にも往生際の悪さを指摘する声があったという。

確かにそうだ。いじめ自体は、被害者はもちろん、加害者も認め、裁判所が認定したわけだ。隠蔽についても、公務員による公文書の隠ぺいやこの隠蔽を隠すための虚偽答弁や、被害側への陳情の妨害など、「やれるだけの不正」と繰り返してきたわけだ。

時代劇で見る悪代官をはるかに超えるその悪行が公に発覚し公表されたにもかかわらず、謝りもしなければ、認めもしないのだ。

市民からすれば、安心して子育てができないと思うのは当然だし、真っ当に教育に携わっている教員らからも、教員が増えない理由はこういうアホが教委だからじゃないのか?という声すら出ている。

この記事の著者・阿部泰尚さんのメルマガ

あまりに拙速。岸田「G7成功」に解散総選挙の憶測報じるメディア

各国首脳たちによる広島平和記念資料館の視察や原爆死没者慰霊碑への献花、ゼレンスキー大統領の来日等々、数多くのトピックが話題となったG7広島サミット。無事閉幕を迎えましたが、開催地ではどのような評価がなされているのでしょうか。今回のメルマガ『ジャーナリスティックなやさしい未来』では、要支援者への学びの場を提供する「みんなの大学校」学長の引地達也さんが、広島を本拠とする中国新聞の社説を紹介。そこににじむ核廃絶を訴え続けてきた広島の思いを慮るとともに、サミットがこの地で開催された意味合いを考察しています。

平和を希求すること、核廃絶をあきらめない、の通過点

被爆地として核兵器の惨禍を象徴する「平和都市」広島で開催された主要7カ国首脳会議(G7サミット)が閉幕した。

原爆投下による一般市民の多大な犠牲、悲惨の極みを今に伝える地に、ロシアの侵略で戦禍の中にあるウクライナのゼレンスキー大統領が立ったことは、現在の局面を打開する期待を高めることになった。

先進国の首脳と次に続くグローバルサウスの国々が一同に会し、力による破壊への反対意思を示す重要な機会となったのは確かだろう。

一方で中国とロシアのG7外の国の反発は避けられず、協調体制の中で平和を模索する必要に迫られている米国の立場も明確になり、核に関する議論の進展に関しては、不十分な点を指摘する声も出ている。

大手メディアは議長国、日本のサミット開催を概ね高く評価しているが、地元広島では手厳しい意見があるのも事実である。

サミット開催の冒頭、岸田文雄首相は先進国首脳を前に「分断と対立ではなく、協調に向けた結束を」と呼び掛けた声は世界に伝わったが、この協調に反発する中国とロシアは態度を硬化させた。

非核化に向けた取組を所望しつつ、先進国は核保有もしくは核の傘下の安全保障の中におり、その議論が深まることなく、ロシアによる核の脅しを非難する説得力はない。

それでもメディアの評価は高い。読売新聞の社説は「世界の主要国とウクライナの首脳が一堂に会して、ロシアの侵略からウクライナを守り、国際秩序を維持する決意を示した意義は大きい」とG7の枠組みでメッセージを発した意義を強調した。

一方で「核軍縮」という視点では注文がつく。朝日新聞社説は「首相が最も力を入れたとする『核なき世界』への取り組みでも、今回、世界の関心を広島に向けさせた『実績』に安住してはならない。すべてが緒についたばかり、と自覚すべきだ」と指摘する。

さらに核軍縮については日本経済新聞社説が理念的な考えを示したのには目を引いた。

「先に原爆資料館を訪れたG7や核保有国のインドを含む招待国の首脳は、機会あるごとに被爆の実相を目の当たりにした思いを率直に国民に語ってほしい。それが国際的な世論を喚起し、『核兵器のない世界』への道筋を切り開くに違いない」。

日本政府だけではなく各国首脳へ呼びかけた格好だ。

この記事の著者・引地達也さんのメルマガ

国家凋落の象徴。研究者の雇い止めが招く低学歴国ニッポンの汚名

有期雇用が10年を超えた場合、無期雇用への転換を求めることが可能になるというルールを避けるため、大学や研究機関が多数の研究者を「雇い止め」している実態が明らかになっています。この事実を極めて深刻に受け止めているのは、健康社会学者の河合薫さん。河合さんはメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』で今回、「研究者の雇い止め問題」の本質に迫るとともに、この問題が日本に悪循環を招く理由を解説しています。

プロフィール:河合薫(かわい・かおる)
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

象牙の塔か、白い巨塔か?10年で雇い止めされる研究者たち

有期雇用が10年を超えるという理由で、「雇い止め」される研究者が相次いでいます。

文科省の調査によれば、非正規の研究者等で3月末に通算雇用期間が10年を迎えた人は1万2,137人で、このうち無期転換をしたか、無期転換できた人は5,894人。残りの約6,000人は年度末で、雇い止めになった可能性が高いことが明らかになりました。文科省は、「無期転換申込権が発生する前に雇い止めや契約期間中の解雇等を行うことは、労働契約法の趣旨に照らして望ましいものではない」とする通知を発出していますが、その効果…ほとんどありません。というか、あるはずないのです。

大学や研究機関の終身雇用の常勤ポストが減少し、非正規の任期付きポストが増加したのは、大学が法人化された2004年以降です。

国立大学法人における任期なしの正規雇用ポストに就く39歳以下の若手教員比率は、2007年度に23.4%でしたが、16年度には15.1%にまでに低下。予算が限られている中で、若手を正規で雇うためには、高齢の研究者を減らすしかない。しかし、そこに手をつける大学は滅多にありません。

そもそもの問題は、国立大学が「象牙の塔」であることを国が許さず、まるで企業のように「最低のコストで最大の利益をあげる」ように求めていること。せめて大学くらいは「何の役立つかわからないけど、きっと人の役にたつ研究」をさせてほしいのですが、目先のことしか見ない人たちにはそれが通じません。

昨年、成立した「国際卓越研究大学法」も選択と集中の象徴です。つまり、稼げる大学には大枚をはたくが、それ以外はどうでもいいのです。げせないのは、そういった“上”の思考のツケを払わされているのが、現場の弱い立場にいる研究者というリアルです。

では、10年という任期は妥当なのか?という問題になるのですが、これは研究者の中でも意見がわかれるところです。

多くの研究プロジェクトは5年間ですが、研究内容によっては5年では結果の手がかりが掴めるだけで、せめて7~8年はほしいところです。しかも研究を論文にまとめ国際ジャーナルに投稿し受理されるまでの時間を鑑みれば、10年あればなんとか腰をすえて取り組むことは可能でしょう。

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市川猿之助が愛する“M”の過去。かつて大物歌手と「婚約解消騒動」、父は50万枚ヒット曲も

18日、東京・目黒区の自宅で倒れているのが見つかった市川猿之助(47)。同じく倒れていた両親は死亡していたこともあり、現在、警視庁捜査一課が猿之助への取り調べを行っています。この事件では様々な報道がありますが、注目度が高いのは、猿之助が「財産を相続させる」と遺書に残した“M”という人物です。過去に大物歌手と“婚約解消騒動”があったこの“M”について、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが語ります。

大物女性歌手と“婚約解消騒動”があったM

昨日、『松竹株式会社』第157回定時株主総会が東京・中央区『東劇』で開催されました。

一昨日までの初夏を思わせるような空とは打って変わって、早朝から冷たい雨が終日アスファルトを濡らす肌寒ささえ覚える日になりました。

亡くなられた市川猿之助の御両親の思いがそうさせたかのように…。

猿之助と『King & Prince』のニュースが右往左往しているなか、『週刊女性』が【~遺書にあった“愛するM”の父を直撃~】という報道をしています。

お若い方は御存知無いかもしれませんが、この“父”は50年程前に爆発的にヒットをした楽曲を歌う役者兼歌手で、当時沢田研二やフォーリーブス等と音楽番組で大活躍していた人なんです。

最近は舞台で活動されていた方が、今回の事で“表舞台”に登場したわけです。

直撃取材によるとこの“父”は、「プライベートでも仲がいいのは知っていましたが、恋仲かどうかはわかりません。臆測は困ります。何かわかったら逆に教えてほしいくらいですよ」と答えたそうです。

現在は“M”と連絡がつかない状態で大変心配されているという“父”が、同じく役者の道を選んだ息子が猿之助に世話になり、プライベートに仕事にと世話になっていることに十分恩義を感じていらっしゃるのは、字面を追うだけで読み取れた気がします。

40歳を超えた“M”ですからプライベートは本人に任せていると思いますが、言葉の端々から漏れてくる息遣いのような原稿の見えない“ト書き”に、息子を思う父親としての優しさが滲み出ているのを感じます。

“父”と“M”は仕事として、親子で猿之助の舞台等で共演しているようですが、自分の息子の“もうひとつの顔”を知らないというには少々無理があるような気がします。

まるで最近配信された謝罪動画の「知りませんでした」を信じられない…と感じるように…。

さて、この“M”、10数年程前に大物女性歌手と“婚約解消騒動”があったことで、ベテラン芸能記者たちの間では有名な人物です。

岸田政権の支持率上昇にため息。G7でいったい何が好転したのか?

ゼレンスキー大統領の対面でのG7参加が実現したことによって、メディアのG7広島サミット報道は一層過熱。露出度によるものなのか、各社調査で岸田政権の支持率が軒並み上昇していることに嘆息するのは、多くの中国関連書を執筆している拓殖大学の富坂聰教授です。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では、G7が打ち出すメッセージは「戦争継続」や「排除」であって、平和は一歩も近づいていないと指摘。中国に向けられた「経済的威圧」への懸念も、威圧と言うにはグレーなものが多くあると解説しています。

G7が打ち出す「経済的威圧への深い懸念」に対して中国が反発する理由

一度は「オンラインで参加」と、トーンダウンしたウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が広島に降り立った。日本中がこのニュースに沸いた。

だがゼレンスキーは戦争当事国のトップである。それをあたかもアイドルでも来日したかのように追い回すメディアには辟易させられた。それも束の間、今度は岸田政権の支持率が上昇したというニュースが流れ始め、もはやため息しか出なくなった。いったい何がそれほど好転したというのだろうか。

世界が確実に平和へと向かい、経済発展の基盤が整い、ひいては日本経済にも明るい兆しが訪れるという話なのだろうか。G7(先進7カ国)広島サミットの何を見てそう思ったのか、逆に誰か教えてほしい。

ロシア・ウクライナ戦争では、ウクライナを「必要とされる限り支援」し、ロシアに対しては「即時かつ無条件で撤退するべき」との声明を出した。対ロ経済制裁では、さらに一段階引き上げ、ダイアモンドの輸出に網をかぶせる。一方でウクライナにはいよいよ戦闘機を供与する話が具体化しつつある。

これは「武器は提供するからしっかり戦え」というメッセージに他ならない。少なくとも「平和に一歩近づくことができた」と胸を張って誇れる内容ではない。こうしている間にも戦争で多くの命が失われ、その一人一人にこの世で自己実現をする権利があったことを思えば、なおさらだ。

気になるのは、ここ数年、G7に限らず西側先進国が中心となる国際会議の裏のテーマが「排除」である点だ。ターゲットは言うまでもなくアメリカの不興を買っているロシアと中国である。これは当然のこと、新たな対立や紛争へとつながり、ハンドルを誤れば巨大な犠牲を生む危険をはらんでいる。

本来、先の大戦に大きな責任を感じて戦後を迎えたはずの日本であれば、ことさら慎重に対処すべき流れと考えるべきではないのだろうか。

G7報道に関して言えば、ヨーロッパのメディアが一斉に報じたように、「グルーバル・サウスの取り込み」こそが一つの大きなテーマだった。その狙いは中ロ包囲網の抜け穴を塞ぐことだ。短期的には対ロ経済制裁の綻びを繕うためであり、長期的には中国の影響力を少しでも削いでおこうというものだ。

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