あと数年で到来する“日本のマンション大崩壊”時代。都市部に広がる「廃墟だらけ」の風景

地方都市ではすでに問題となって久しい「負動産」問題。しかしそれは、都市部、しかもマンションであっても無関係ではないようです。今回のメルマガ『神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図──政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる!』では投資コンサルタント&マネーアナリストの神樹さんが、ごく近い将来にやってくる「マンション大崩壊・大廃墟時代」について詳しく解説。その上でマンション所有者に対して、物件の行く末を考えた人生設計を強く勧めています。

マンションが将来マイナスの資産に?やってくる「マンション大崩壊・大廃墟時代」

みなさま、こんにちは!

「衰退ニッポンの暗黒地図」をお届けするマネーアナリストの神樹兵輔(かみき・へいすけ)です。

今回は、「あなたが買ったマンションが将来マイナスの資産になりかねない危機到来!マンション大崩壊・大廃墟時代がやってくる!」というテーマで、近いうちに訪れる「マンション大崩壊」の暗黒の未来図をお届けいたします。

なぜそうなるかといえば、築40年以上の老朽化し、管理の行き届いていないマンションが増えまくっているからです。

東京だけでも、築40年を超えたマンションは、17.4%に及びます。このうち約1,811件のマンションには、すでに管理不全の兆候が表れているといいます。

街を歩いていると、今でも老朽化してスラム化がすすむマンションを目にすることがあるくらいです。それが、そこら中にもっと広がるわけです。

これは、お金の問題、そして所有者である住民の高齢化と直結した問題でもあります。

住民が高齢化して、乏しい年金収入しかないと、マンションを適正に修繕して保守管理していくのも、次第に難しくなります。

従来集めていた 修繕積立金では、マンションの老朽化がすすむほど、修繕費用が不足しがちになるからです。

人手不足や資材高騰による工事費の増大という問題もあります。

管理費や修繕積立金を値上げしようにも、容易には上げられません。所有者も無職で高齢だとお金も持ち合わせていないからです。

また、所有住民が高齢化して、管理組合が機能しなくなるという問題も発生してきます。

すなわち、こうしたマンションはやがて放置状態となり、劣化がさらにすすむ──ということが予想され、そこら中で生じてくる大問題でもあるわけです。

日本では、10人に1人強がマンションに居住するといわれます。

国土交通省のデータでは、2021年末時点で日本には685万戸のマンションがあります。

これに日本の世帯当たりの平均人員2.21人をかけると、約1,516万人がマンション居住者ということになります。

東京都の人口より若干多い数に相当する人たちが、鉄筋コンクリート(RC)の集合住宅に住んでいる計算です。

ちなみに、「マンション」という呼称は日本独特のものです。

マンションの英語本来の意味は、「大邸宅」になりますから、欧米人に「マンションに住んでいます」などと告げると、大きな誤解や勘違いを生みかねないのです。

英語では集合住宅は、「コンドミニアム」、あるいは 「アパートメント・ハウス」といいます。

1968年当時(昭和43年)には、まだ全国に5万戸しかなかったマンションが、70年代以降急速に増加して、現在685万戸となり、これは現在進行形でまだまだ増え続けています。

国土交通省のデータでは、このうち築40年を過ぎたマンションが、2022年末の全国に125.7万戸あります(18.3%)。

これが、9年後の2032年末には260.8万戸となり、さらに19年後の2042年末には445万戸になると推計されています。

ちなみに、マンションには「旧耐震」の基準で建てられたものと、「新耐震 の基準で建てられたものに二分されます。

この記事の著者・神樹兵輔さんのメルマガ

国会議員を減らし、軽減税率は0%へ。増税の前に“●●メガネ”が真っ先にすべき事

全てが右肩上がりだった時代はすでに遠く過ぎ去り、もはや国力は低下する一方と言っても過言ではない日本。この現状を打破するためには、どのような打ち手を講ずるべきなのでしょうか。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、日本人の豊かさを維持しつつ国を「縮減」する最善手を考察。その具体的な方法を提案しています。

座して死は待たず。いかにして国の質を高めつつ「日本を縮減」すべきか

岸田政権の支持率が危険な状態になっている。日本の進むべき道を示せずに、現状の路線を進もうとすることで、財政規模が拡大して増税の方向になっている縮減の方向にシフトするしかない。この現状と今後の検討をしよう。

人口減少と、外国人労働者の賃金が他国に比べて安いことで、今後、外国人の増加が減る方向である。外国人実習制度も、賃金が安いことと、不適切な就労実態で、日本への就業をやめることになる。このため、日本の人口規模が減ることになる。

このため、人口規模に見合った日本政府の規模にするために、縮小することである。それを今までの規模を維持しようとするから、増税や社会保険料の増額などを行う必要になっている。

外国人労働者が来ないのは、円安だからであり、この原因は金利水準がマイナスであり、10年国債利回りが1%以下だからである。金利水準を上げられないのは、政府債務がGDP比250%だからである。

この悪循環を断ち切るには、予算規模の縮小をするしかない。現時点で、予算規模は110兆円にも達している。その上に10兆円程度の補正予算が来るので、税収の75兆円では、大幅に足りないことになっている。この足りない分を新規国債44兆円発行で賄うことになり、累積債務が増え続けている。

縮減するにも、目標が必要である。多くの日本人の豊かさを維持することである。日本の質を高めていくことでもある。日本経済の拡大は諦める。経済規模は縮小しても良い。

しかし、防衛費は増加させないといけないし、少子対策費も増加させるという。減少の方向はない。このため、事業自体をやめるしかない。一番大きいのは、地方で作っている高速道路や新幹線を作らない。すると、特別予算の道路事業費と新幹線事業費が、大幅に余る。高速道路や新幹線の料金は維持するので、その収入は減らない。

その浮いた資金を貨物鉄道事業に振り向けて、トラック貨物輸送から鉄道貨物輸送にシフトさせる。特別予算枠を交通一般に拡大すればできるし、自動運転も鉄道の方が早くできる。生産性も高い。地方鉄道を旅客から貨物にシフトさせる。特に北海道と四国の鉄道幹線をシフトして、貨物中心で運営する。

貨物輸送のない鉄道は、人口減少で観光事業化するか廃線になるしかない。幹線だけは守る。

オリンピックや万博などの国際的な行事をやめる。この費用はいつも、大きく膨れているが、この費用も無駄である。国に余裕がない中で無理して行う理由がない。

国会議員の数を減らす。人口減少であり、議員数を100万人に1人としたら、1億人規模なら100人になり、一院制でよくなる。2050年には、1億人になるので、早めに改造することである。県の単位も100万以下になる県が多くなるので、道州制にすることである。

選挙区も県単位ではなく、柔軟にできる。DX化、マイナンバー化が進めば、事務量も少なくなる。自動化ができる。

この記事の著者・津田慶治さんのメルマガ

さすがは日本。世界最高水準の「ボールペン」を作り上げる技術と努力

パソコンやタブレット、スマホの爆発的な普及により、以前に比してかなり減少した文字を手書きする機会。しかし文具メーカーは決して努力を怠ることなく、筆記具も着々と進化を遂げていたようです。今回のメルマガ『j-fashion journal』ではファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さんが、およそ30年ぶりに得たという高品質ボールペン購入をきっかけに、国産ボールペンの現在地を考察。その機能を「世界最高水準」と絶賛しています。

改めて思う「日本のポールペン」の凄さ

1.単色ボールペンで十分

30代の頃、見栄を張って、ペリカンの高級万年筆を使っていた。筆圧の高い私でも、太軸で疲れにくかった。グリーンのストライプの軸に、インクはモンブランのブルーを合わせた。当時でも4万円程度だったと記憶している。モンブランが一番人気だったが、私は二番手のペリカンを選んだ。でも、落として割ったり、失くしたりと身につかなかった。分不相応だったと反省し、高級万年筆を使うのを辞めた。

次に、ペリカンの子供用万年筆ペリカーノが目についた。1本1,000円程度だった。いかにもプラスチックのきれいな色で、持ちやすいグリップ。結局、私は太軸なら何でも良かったのかもしれない。

万年筆は意外に、仕事には使いづらいので、トンボ鉛筆の水性ボールペンZOOMを購入した。当時は、水性ポールペンが新しかったのだ。次に、更に安価なペンテルの水性ペン、トラディオ・プラマンに移った。

しかし、ワープロが登場して、手書きの作業が激減した。いつしか文字は、キーボードで打つようになり、筆記具への関心は薄れてしまった。それでも、ゲルインキボールペンが登場した時には、その滑らかさに感動した。しかし、全体的には、100円程度の安いボールペン、ノベルティでもらった3色ペンなどで十分だった。そんな状態が30年ほど続いていた。

つい先日のこと、3色ボールペンの黒インキが切れて、書けなくなった。それが連続して起きた。筆箱の中に、書けるボールペンがなくなったのだ。

そして、気がついた。私は3色ボールペンを買っても、黒かブルーしか使わない。赤を使った記憶がない。これは勿体ない。

つまり、私には単色ボールペンで十分なのだ。書けるボールペンを探しているうちに、引き出しの奥の方から太軸の単色ボールペンを発見したが、やはりインキを使い切っていた。単色ボールペンの芯は、3色ボールペンの芯よりもかなり太い。そんな当たり前のことにも、改めて気付かされたのだ。

2.替え芯の規格

ここで、新しいボールペンを買うべきか、それとも単色ボールペン用の替え芯を買うべきか、という問題に直面した。

引き出しから出てきたボールペンは、既に生産中止になっていた。替え芯も生産中止。それでも、多分同じ規格の替え芯はあるだろうと、替え芯の寸法を計り、無事に同寸法の替え芯を購入できた。

ネットを見ていると、海外メーカーのボールペンは、国際規格のG2規格の替え芯を使っていることが多く、替え芯にも互換性があることが分かった。国産ボールペンでも、三菱鉛筆からG2規格の芯を使ったジェットストリームプライムが販売されていることが分かった。

そこで、ネット検索で美しいブルーのジェットストリームプライムのボールペンを見つけ、購入した。しかし、届いたボールペンの芯はG2規格ではなかった。G2規格の芯を使っているのは、ツイスト式の製品だけで、ノック式は国産ゲルボールペンの規格に準じていたのだ。

実は、日本でもボールペンの芯を規格化しようという試みはあり、ゲルボールペンの芯にはJIS規格が設定されている。しかし、各社の仕様の違いがJISに反映された結果、全長は同じでも、先端部分の長さや太さなど、微妙に異なる3種類に規格が分かれている。これらの規格は微妙に互換性がない。

これは日本の特徴でもある。標準規格で統一するより、他社との差別化を重視する。ある意味、消費者にとっては迷惑な話だが、一方で他社との差別化を競い合い、技術も進化していくのだ。

この記事の著者・坂口昌章さんのメルマガ

「クマを駆除するな」で分断される日本。地方生活者を“見下す”クレーマーに疑問の声、富士山では「どんぐり勝手にバラマキ事案」も発生

世界中で問題視されている分断の拡大。我が国においては、「クマ駆除の是非」をめぐり国民が分断されてしまったようだ。連日、クマによる被害が報道される中にあって、その駆除に乗り出した自治体へ執拗なクレーム電話や抗議を行う個人・団体が物議を醸している。多くの市民がクマの出没に怯えて日常生活さえままならず、実際にクマの襲撃による犠牲者数も日毎に増加しているのが現状だが、それでも外野から「クマを殺すな」「人命よりクマの命を守れ」と叫ぶ人間が多いのだ。なぜクマ駆除に抗議する人々は、「地方」の生活やそこで暮らす住民の命を見下すかのような声を上げるのだろうか。

統計開始以来最多の人的被害

環境省のまとめによれば、今年度の10月末の時点までのクマによる人的被害は180人。統計開始以来最多となっており、5人の死者も出ている。11月に入っても北海道の山中で大学生が遺体で発見されるなど、死亡事故を含め被害が相次いでいる状況に変わりはない。

本州で熊の出没情報がないのは千葉県のみ。SNS上では「結界により守られている」とする説を唱える声もあるが、専門家によると「地理的な問題」であり、過去にクマの生息例もないという。

一人で30件もの「クマ駆除への抗議」を入れた女性も

当然ながら各自治体は住民の安全確保のためにクマの駆除を行っているのだが、これに抗議する電話などクレームが殺到しているというから驚きだ。

報道によると、さまざまな自治体に一人で30件もの抗議を入れた女性もいたという。彼女のみならず、X(旧Twitter)にはクマ駆除に断固反対の立場を取るアカウントも散見されるのが事実だ。

しかしながら優先されるべきは当然ながら人命。実際に秋田県の佐竹敬久知事は人命最優先の熊対策を行うと表明しており、登山家の野口健氏もXに「里に降りてきてしまった熊の駆除も人命を優先するのならば、やむを得ない」とポストしたことがネットニュースなどでも広く報じられた。

クレーマーたちの言い分の中には、「クマを殺すのではなく人間と共存の道を探れ」とするものもあるが、「野生生物と社会」学会は「関係者への配慮の無い電話や執拗なクレームは、関係者の努力をくじき、かえってクマとの共存を妨げる結果を招く」との声明を出している。つまりクレーマーたちは、自らの行為がクマと人間との共存を遠ざけていることに気づかないのだ。

富士山では「どんぐり勝手にバラマキ事案」が

クレーマーたちはまた、クマ駆除への抗議の理由としてたびたび「自然保護」を上げるがこれとて本気度は疑わしい。「どんぐり勝手にバラマキ事案」をご存知だろうか。富士山の表高2,400m地点で大量のどんぐりが発見されたのだ。

発見者のXへのポストによれば、この地点はどんぐりが生育しない標高ということで、人為的に撒かれた可能性が高いとのこと。芽吹こうものなら周辺の生態系に悪影響を及ぼすことは必至だ。

何者の仕業かは未だ明らかになっていないが、一部のクマの保護を目的とした団体が、クマが人里近くに降りてこないよう、彼らの主要な食物であるどんぐりを集めて山に撒く活動していることが以前からたびたび報告されている。仮に今回のバラマキ事案がそうした団体の手によるものであったとしたら、クマを守るという目的のためなら生態系を変えることすら「善」とすることになり、ダブルスタンダードも甚だしいと言わざるを得ない。

クレーマーは地方の生活者を見下しているのか

前出の「一人で30人クレームを入れた女性」はテレビ朝日の取材に対し、「自分は都市部に住んでいるため農村部に住んで被害に怯えている人の気持ちはわからない」という旨の発言をしている。彼女同様クレーマーたちは、クマ出没地域である「地方」全ての生活者を見下す都会人なのだろうか。そして地方に暮らす人々の安全や命はかくも軽いものなのだろうか。そんなクマ駆除問題から垣間見える「地方軽視」にネット上は大きく揺れ、そして分断も広がっている。

生活を脅かすクマの駆除に執拗なクレームを繰り返し、クマが出没するのは人間の責任だと言い張り、保護のためどんぐりをばら撒き生態系を乱す…。彼ら彼女らのような人々は、一度クマが頻繁に現れる地方に暮らしてみてはいかがか。たとえ期間限定であってもいい。その時、今現在の主張を叫び続けることができるのだろうか。

ワースト視聴率タイの連ドラ最終話から1ヶ月経過後の今、なぜ飯豊まりえ主演ドラマ収録秘話の記事が掲載されたのか?

今世紀に入って民放キー局(テレ東を除く)プライムタイム帯の連ドラ視聴率ワースト記録を出してしまった、飯豊まりえ主演の『何曜日に生まれたの』。この最低視聴率ドラマの秘話を、放送終了後の1ヶ月後に掲載したニュースサイトがありました。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんは、この掲載意図に疑問を感じながら、ある脚本家の“オキニ”だという飯豊まりえと同棲の噂があった俳優・高橋一生との現在について想いを巡らせています。

飯豊まりえが、にわかに芸能記者たちに注目される訳

『NEWSポストセブン』が10月8日に最終回を迎えた飯豊まりえ主演の『何曜日に生まれたの』の収録秘話を公開しています。

『何曜日~』は21世紀にオンエアされたテレビ東京を除く民放キー局プライムタイム帯、連続ドラマの視聴率ワースト記録に肩を並べた作品になってしまいました。

平均視聴率は3.3%(ビデオリサーチ社調べ、関東地区)。

ちなみにそれまでの単独最下位視聴率記録保持ドラマは、今年1月期の竜星涼主演の『スタンドupスタート』でした。

しかし私が気になったのは、最終回から1ヶ月以上も過ぎたこのドラマの収録秘話を、何故今『NEWSポストセブン』が掲載したのかという、到ってシンプルな疑問です。

オンエア中ならば、更なる視聴率アップが目的の、ドラマのプロモーションを兼ねた撮影現場リポートの記事という解釈ができます。

もしくは余程視聴率が高かったり、キャストに何か旬の話題を持つタレントが出演していた場合、その余韻で読者を惹きつけようとする場合もあります。

でもどう考えても『何曜日~』を今更深掘りする理由が私には見当たらないのです。

この記事を予備知識無しで読むと、このドラマを手掛けた人気脚本家がいまだに続けている“本を書く理由”が、読者にとっては少々不愉快になる情報として頭に入ってくると思います。

この脚本家はお気に入りの女優をどこかで見つけると、すぐにその彼女を御指名でテレビ局に脚本を売り込むという独特の習性があることは有名な話です。

女優の何に惹かれるのかはこの脚本家の感性でしかないわけですから説明はできませんが、それによって『ひとつ屋根の下』、『高校教師』、『薔薇のない花屋』といった名作が生まれてきました。

彼の脚本は主演女優への“ラブレター”とも。

そして今年還暦を迎えたこの人気脚本家が、今入れ込んでいるのが35歳下の飯豊というわけです。

ガス料金高騰を顧みず大儲け。「悪しき伝統」東京ガスの傍若無人

庶民を苦しめる物価高の中でも、冬に大きな痛手となるのがガス料金の高騰。原料価格の値上がりを理由に上がっているとされるガス料金ですが、東京ガスは2023年3月決算で売上高で前年比1.5倍以上、営業利益や純利益ではなんと同2.5倍以上と、自分たちの懐はこれ以上ないくらいに温めています。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』では、評論家の佐高信さんが、1988年に週刊文春に掲載された東京ガス元社長の安西浩氏の傍若無人な発言を紹介。値下げなど考えない企業風土を築き上げた“伝統”の存在を明らかにしています。

東京ガスという傍若無人な会社

『選択』11月号に「東京ガスの悪辣な『料金高止まり』」という記事が出ている。消費者が困るのを顧みない「独占企業」の弊害を厳しく糾弾しているのだが、広瀬道明、内田高史、笹山晋一といった歴代社長には物価高など無縁のことなのだろう。

これを読みながら、安西一族に支配された当時の元凶、安西浩が、息子の邦夫を社長に引き上げて問題になった時、次のように放言したのを思い出した。社長から会長になった渡辺宏は浩の義弟なのだから、私は社名を「安西ガス」に変更しろ、と批判した。

安西浩は『週刊文春』の1988年7月14日号で「どこが悪い!」と開き直ったのである。読んでいて怒るよりバカバカしくなるが、これが東京ガスに限らず「日本の一流企業」のトップの水準なのだ。

「私物化、私物化って言ったってねぇ、地方のガス会社なんて、みんなそうなんだ。秋田、郡山(地区担当)の東部ガスや、原さんがやっている川越のガス会社だってそうだよ。田舎の方は、みんな世襲なんです。

 

新聞は批判するが、公益事業だからといって、子供を役員にしちゃいけないという法律はないんだ。本田さん(弘敏元社長)の息子も入っているし、中島という専務の息子も入っている。親子で入社しているのは、何十人だっているんだ。

 

昭和電工の役員に私の長男がいますが、あれは可哀そうなことをした。本当は東京ガスに入りたかったのだが、当時の試験官をやっていた課長や副課長クラスの連中がゴチャゴチャとうるさいことを言うので、仕方なく昭和電工に入れたんだ。

 

本田さんの息子も、どうにかしてやりたいのだが、コレが出来が悪くてしようがないんだ。オヤジも女を漁って酒ばっかり飲んでいた無能な奴だったが、子供も出来が悪い。こいつなんか、まだ課長ですよ」

まさに言いっ放しの暴言。安西浩の頭の中に公正や公平という概念はないのだろう。

そして、次にはヘキエキするばかりの息子自慢が続く。

「初めて邦夫が会社に入ってきた時、親子でこうも違うものかと社内の評判になったもんです。私なんか、ずっと柔道をやってましてね。先頃、講道館から九段をもらいましたが、ご覧のように身体がでっかくガッシリしているでしょう。怖がって、なかなか下の者も近づいてきません。

 

その点、息子は180度違うとビックリされたもんですよ。いつもニコニコしていてね。性格がいいと、今でも評判がいいんだ。人望もあるしね。私が副社長になったのが52歳の時だから、54歳で副社長というのは年齢からいっても別に早すぎることはない」

こう言って、54歳で社長にした。

こんな“伝統”をもつ東京ガスが、利益を消費者に還元して料金を値下げするというまともな感覚を呼び戻すはずがなかった。本社にデモでもかければ、あるいは変わるかもしれないが…。

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『而今』『上善如水』…読みにくい日本酒の名前で気づいた「読み仮名をふる」重要性

商品の名前がわからなくて注文するのをあきらめた、買うのをあきらめた、なんてことはありませんか? 今回、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、ご自身が経験した「読めない商品」がもたらすデメリットについて語っています。

どう読めばいいのかわからないお酒の名前。読み仮名って実は大事

飲食店でたまにあるのですが、読み仮名って大事です。

例えば、最近はいろんな日本酒が世の中で出回っています。

一時期の世界的なブームも手伝って、酒蔵も昔ながらの日本酒を作りつつ、新たな市場開拓のためにこれまでになかったお酒を作って売り出していたりするわけです。

昔ながらのものもそうですし、新たに出てきた日本酒の中には、どう読めばいいのかわからない名前のものも結構あります。

せっかくなので有名どころをいくつか挙げてみると、

・而今
・作
・上善如水
・花陽浴
・屋守

日本酒好きな人ならわかるでしょうが、上記はそれぞれ以下のように読みます。

・而今→じこん
・作→ざく
・上善如水→じょうぜんみずのごとし
・花陽浴→はなあび
・屋守→おくのかみ

お酒が好きな人以外で全部読める人はなかなかいないでしょう。

こうした名前は日本酒のひとつの楽しみ方でもあるとは思います。

ただ、飲食店の客側として考えると、読めない名前のものは頼みづらいのです。

日本酒がズラッとメニューに並んでいて、推しの日本酒があったりしても、読み仮名が振ってないとどう読んで良いかわかりません。

だから注文もしづらくなってしまいます。

中にはあえてそのようにしていて、お客様とコミュニケーションを取るきっかけにしているという店もあるにはありそうです。

ただそれもお客様にコミュニケーションを取らせる負担をかけることになりますし、そもそもコミュニケーションを取りやすいと感じにくい店ならまったく成立しません。

結果的に注文しづらくなり、機会ロスが生まれる可能性も高まります。

うつ病や統合失調症などの精神疾患がある人は「脂質に変化」研究で判明

正常な人と精神疾患を持っている人では、体内で何か違いが表れるのでしょうか。今回のもりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』では、その違いの一つとして『脂質の変化』に注目した論文を紹介しています。

統合失調症、うつ病、双極性障害における脂質の変化

昨日は、血痕中のバイオマーカーを用いて、うつ病(状態)の双極性と単極性を見分けることができないか調べた研究についてお伝えしました。

今回は、統合失調症を含む主な精神疾患について、血液中の脂質変化を調べた研究をご紹介します。

Lipid Alteration Signature in the Blood Plasma of Individuals With Schizophrenia, Depression, and Bipolar Disorder
統合失調症、うつ病、双極性障害における脂質の変化

統合失調症、双極性障害、単極性うつ病と診断された980人(平均36歳、52%が男性)と正常対照群として572人(平均34歳、56%が男性)が対象となりました。

結果として、以下の内容が示されました。

・77種の脂質について(今回対象となった全ての集団において)、統合失調症で明らかな対照群との違いを認めました。

・双極性障害、単極性うつ病においても、(診断に関わらず)同様の脂質変化を認めました。

要約:『主な精神疾患において、多種の脂質における変化を認める可能性がある』

薬剤の使用に関する調整をした後でも、脂質変化は認められており、主な精神疾患全体に関して、何らかの脂質代謝に対する影響が考えられました。

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韓国人が、疲れていても「布製の椅子」には座らない“恐ろしい”理由

韓国では現在ピンデと呼ばれる虫が出没し、市民の不安やストレスを招いています。そのピンデとは、「南京虫」のことです。今回、無料メルマガ『キムチパワー』の著者で韓国在住歴30年を超え教育関係の仕事に従事している日本人著者が、韓国国内の混乱の様子を語っています。

韓国で「南京虫恐怖症」が急速に拡散

今韓国では「南京虫(=ピンデ)」のためにてんやわんやの大騒ぎになっている。

「最近布になっている椅子はなるべく座らないようにしています。 服に隠れて入るかもしれないじゃないですか。小さくて目によく見えないそうですが、心配です」

京畿道高陽市(キョンギド・コヤンシ)に住む会社員の金ヒジンさん(仮名・31)は最近、地下鉄に空席ができてもなるべく座らない。通勤途中の体はくたくたですぐに倒れるくらい疲れているが、それよりもピンデが移るのがもっと心配になるためだ。座っても「鉄製素材」の椅子にだけ座る。

普段ミュージカルを楽しんでいるが、最近はそれさえも避けざるを得ないという金さん。彼は「劇場椅子が大部分布素材なのでどうしても心配になる」として「気をつけて悪いことはないと思う」と話した。

全国各地にピンデが出没し、市民の不安も時間が経つにつれて高まっている。地下鉄に空席ができても、ピンデが移ってしまうんじゃないかと思って座ろうとしない市民もいれば、ジムや映画館など公共場所の利用を敬遠する市民も続々と出てきている。ついに「珪藻土」など確認されていない民間退治療法も登場しているほどだ。

8日、政府合同対策本部などによると、6日までに全国17市・道に受け付けられたピンデ疑い申告件数は30件余りと伝えられた。2014年から約10年間、関連申告は9件に過ぎなかったが、最近になって急激に増えたものと見られる。9月に大邱啓明大学の寮で発見されて以来、先月仁川の某サウナなど全国各地で出没している。

ピンデは代表的な「吸血虫」に分類され噛まれると皮膚が赤く腫れてかゆい。同時に数匹のピンデから噛まれると高熱症状が発生することがある。

ビンデは狭いドアの隙間に隠れてなかなか「撲滅」が難しい。血を吸わなくても成虫は最長6か月ほど生存できる。このため、防除専門家らはゴキブリよりも処理難度の高い害虫に挙げる。

ために「ピンデフォビア(恐怖症)」も急速に拡散している。すでにSNSには、地下鉄の座席に空席ができても座らないというレビューが相当ある。織物素材になっている座席にはピンデが隠れているという噂が広がってからだ。

会社員のイ・ジヒョンさん(仮名・30)は「昨日出勤途中、地下鉄の座席の端に席が空いたが、ひょっとしてピンデが移らないか心配で座らなかった」とし「足が痛くて座りたい気持ちが全部だったけどピンデの方が怖い」と話した。

ソウル交通公社には7日まで4件のピンデ疑い申告が受け付けられた。ただ、いずれも実際のピンデは発見されなかった。ソウル交通公社関係者は「織物座席の場合、周期的に高温スチーム掃除を別にしている」として「殺虫のための防疫も別に進行中」と説明した。

台湾有事なら日本はどうする?強かな米国が「台湾を守る」と言い続けた後に“ハシゴを外す”可能性

「台湾有事は日本有事」という言葉が日本の政治家らから聞かれるようになって久しいですが、万が一、中国が台湾に侵攻するような事態が生じた場合、日本はどのような行動をとるのでしょうか。今回のメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤さんが、香港の有力紙の記事を引きながら、「台湾有事」の際の日本の行動について、米国の出方に関する「ある予測」を記しています。

台湾有事で議論される日本の役割

台湾有事に日本が関与するかどうかを世界が注目しています。

これについて今週に台湾で開催された安全保障フォーラム(Taipei Security Dialogue 2023)で活発な意見が交わされています。

香港のサウスチャイナモーニングポスト紙11月11日 の記事をみて見ましょう。

日本、台湾防衛の一翼を担う意思表示を促される

元米政府高官が台北で開催された安全保障フォーラムで、日本や他の同盟国は中国に対する「集団的抑止力」に従事すべきだと語った。

 

しかし日本の学者は「台湾防衛を正当化する法律はない」「直接関与の可能性はゼロ」と反応した。

 

台北で開催された安全保障フォーラムに出席した専門家によると、北京との戦争が勃発した場合、日本が台湾を防衛するための支援を行うことは大きな意味を持つが、現段階では日本が直接関与する可能性は低いという。

 

アメリカのマット・ポッティンジャー元国家安全保障担当補佐官は、「抑止力は戦争よりも安上がりである」と指摘し、「日本と他のアメリカの同盟国は、北京からのいかなる侵略に対しても集団的抑止力に取り組むべきだ」とフォーラムで語った。

 

米国の安全保障上の同盟国である日本は、1895年から1945年まで日本の植民地だった台湾と緊密な関係を維持しているが、中国を外交的に承認している。

 

「台湾有事は日本有事である」つまり台湾が人民解放軍に攻撃された場合、日本が関与する可能性が高いという考え方は、近年注目を集めている。

 

しかし公式には、日本は中国を刺激しないよう、紛争が勃発した場合に台湾防衛に協力するとは明言していない。

 

ポッティンジャー氏は、 日本は、中国が台湾を攻撃することを抑止する方法として、また日本が米国の安全保障上の同盟国であることを考慮し、立場を明確にすべきだと述べた。

この記事の著者・大澤裕さんのメルマガ