【韓国】中国に裏切られた、朴槿恵大統領の憤怒と恨み

昨年、韓国サイドが「歴史上最高の友好関係」と語った中韓関係。ところが先ごろの北朝鮮によるミサイル発射等を巡り、中国は韓国に対して不誠実とも取れる対応を連発、朴大統領の失望ぶりも報道されています。メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』はこの事態を「韓国の自業自得」と一刀両断、さらに「韓国はどの国からも信頼されずに沈んでゆく」と手厳しく分析しています。

【韓国】「中国に裏切られた」朴槿恵大統領の憤怒と恨み

核問題:朴大統領、微温的な習主席に失望

北朝鮮による核実験、ミサイル発射という事態を受け、これまで「歴史上最高の友好関係」と謳ってきた中国と韓国の間にすきま風が吹き始めています。今年の1月6日に北朝鮮が核実験を行ったさいには、韓国国防部は中国国防部との間に開設したばかりのホットラインでの協議を持ちかけましたが、中国側はこれを無視、ホットラインはまったく機能しませんでした。

つながらないホットライン…対中外交間違った?

その後、朴槿恵大統領と習近平主席が電話会談を行ったのは、北朝鮮の核実験から1カ月も経った2月5日のことでした。しかも当初、中国側は深夜12時という非常識な時間に電話会談をやろうと提案してきたといいます。

先の新聞記事では、こうした中国側の不誠実な態度に、朴槿恵大統領もついに「憤怒に近い失望感を見せたと伝えています。最近では側近たちに対して、「これ以上、中国に期待するな」と発言しているそうです。

これまで極端なまでに媚中姿勢を見せてきた朴槿恵大統領ですが、利害が対立すれば、中国が韓国の意向など簡単に無視することは明らかでした。中国にとって韓国は「かつての属国」であり、意見を尊重すべき対等な国ではないのです。その辺りを見誤った朴大統領の外交失策ともいえます。

韓国の外交当局者は、「『内外の反対を押し切って、中国の戦勝節記念式にも出席したのに、中国はこんなことをするのか』という朴大統領の恨めしさが、最近の決定にまとわりついているのは事実」と語ったそうです。

しかし、こうした裏切り行為というのは、韓国が頻繁に行ってきたことでもあります。1992年の中韓国交正常化の際、台湾に対して、「断交はありえない」と言いながら韓国車を売りつけ、その直後に台湾との断交を発表、「これは韓国の外交的勝利」などと自画自賛した過去は、台湾人の記憶に生々しく残っています。

また日本にしても、いくら日韓基本条約を結んで両国で「解決済み」と確認しても、執拗に過去のことを蒸し返し謝罪と賠償を求めてくることに辟易し、国内で嫌韓ムードが広がってしまいました。朴槿恵大統領は、就任直後から海外に対して日本の非を訴える「告げ口外交を繰り返してきた張本人でもあります。

その朴槿恵大統領が中国に対して「裏切られた」として憤怒しているというのですから、ミイラ取りがミイラになったような話です。やはり中国のほうが一枚上手だったといえるでしょう。

もはや三国志の世界。「中東問題」で米・中・露が覇権争いを激化

未だ出口の見えない中東情勢、そしていよいよ現実味を帯びてきた中国バブルの崩壊。メルマガ『国際戦略コラム有料版』の著者・津田慶治さんは、世界の覇権を握りたい米ロ中の3カ国がこれらを利用し、互いに他の2国が潰し合うのを待ち望んでいると分析、さらに「当分の間、戦争が世界の問題解決の手段になる」と記しています。

中東戦争と米国の対応

シリア内戦の停戦と和平協議が開始したが、1週間以内に敵対行為中止を目指すとともに、包囲された都市への迅速な人道支援を確保することで合意が成立したが、全面停戦の保証とロシアによる空爆の停止については合意に至らなかった。というようにシリアのアサド政権に有利な条件しか確保できていない。

そして、アサド大統領はISを始めとするテロリストから、シリア全土を解放するつもりだという。

このため、トルコのエルドアン大統領は激怒している。よって、トルコがシリアに侵入する可能性が出てきたし、サウジもシリアに派兵すると言っている。アサド政権がアレッポに迫り、支援している反政府勢力が危機にあるためで、米国の支援を受けて派兵したいようである。

しかし、米国は特殊部隊をイラクには派兵してもシリアには派兵しない。このため、反政府勢力指導者は欧米が裏切ったとBBCに言うことになる。

中東情勢の混乱に対して、米国、ロシア、中国が異なった態度に出ている。米国は中立的な立場ロシアはシーア派の味方、しかし、中国はスンニ派寄りになっている。

サウジは米国が中立的な立場に変化したので、中国に寄り始めている。中国もロシアより安い原油をサウジに求めて、サウジと中国は利害が一致している。それに合わせて、サウジは、安全保障も中国に依存しようとしている。

ロシアは中国に原油を高い価格で売ろうとしているので、中国は、うんとは言わない。ロシアの戦闘機などの技術が欲しいので、ロシアとの同盟関係を築いているように見えるが、ロシアからの技術を入れれば、ロシアは必要がない。

ロシアも中国との関係を気にして、ロシアのラブロフ外相は、中国との関係について「史上最も良好な状態にある」との認識を示したが、このようなことをわざわざ言わなければならないほど、中露関係はおかしくなっているのである。

その証拠に、AIIBでロシアの出資額は、中国についで2位にあるのに、副理事長や理事にもなれないという冷遇を受けている。中国は、ロシアとの関係を一時的であると見ている証である。

ロシアと中国は中央アジアでも競合関係にあり、中国の「一帯一路」戦略上でも、ロシアは邪魔をすると中国は見ているのだ。

そして、イランの制裁解除により原油が輸出できるようになるが、その石油取引の決済をユーロにするとしたが、ロシアはイランに対して、人民元決済も入れるように進言した。中国をサウジ寄りからシーア派寄りに引き戻したいようである。

米国の思惑

米国は中国の持つ米国債を投売りされると、ドル基軸通貨体制の崩壊になるために、中国に強い刺激を与えることができない。このため、南シナ海での行動も中国と協議して実施している。

米国はシェールオイルがあるので、アメリカ大陸に引きこもり、世界の警察を止めていれば、2040年までには、ユーラシア大陸諸国が潰しあってくれるので、それを待てば米国の時代が復活するとしている。これが基本的な米国の戦略である。ストラッドフォーがその戦略を公開した。

その中で日本も島国であり、米国と同じようにしていれば、戦争に巻き込まれないで、人口減少の経済的なトラブルはあるにしても、悲惨な目には合わないとしている。このため、サンダース候補やクルーズ候補など、米国の引きこもりを目指す候補が出てきたのである。トランプ候補も保護主義を唱えているので、引きこもりであろう。

主流派のルビオやブッシュ、クリントンは、外交戦略で引きこもりまで、言っていないが、国民世論がその方向であり、徐々に支持層を広げるために、その考え方を取り入れることになる。

米国がやるべきことは、中東戦争で中ロを分裂させて、両国で潰し合いさせることだ。米国はロシアに対しても、キッシンジャーなどがロシアとの関係を修復するべきと言っている。というように、米国は、中ロを中東戦争に呼び込み戦わせて、米国自体は中立にいて傍観者になろうとしている。

欧州はNATOの構成国であるトルコやサウジと関係的には良い。シリアでの反政府勢力を支援してきた。ということで、中国もスンニ派支持に向かう可能性がある。そして、中国のスンニ派支持を推し進めているのが米国や欧州である可能性が高い。ロシアと中国を中東で戦わせることである。

15個の石が意味するものは?京都・龍安寺の石庭に隠されたメッセージ

華やかな金閣寺や清水寺もいいけれど、たまには禅の心を感じられる龍安寺の石庭で、日頃の雑念を取り払ってみてはいかがでしょうか? 無料メルマガ『おもしろい京都案内』によると、この石庭は立って見るのが正しいスタイルのようですよ。そして庭を眺める際に注目したいのが、立ち並ぶ15個の石の意味。今回はこの石に秘められた謎について詳しく解説していただきました。

龍安寺石庭に隠されたメッセージ

龍安寺(りょうあんじ)は室町時代細川勝元によって創建されたお寺です。有名な枯山水庭園は簡素な造りで禅文化が盛んだった当時の時代背景を色濃く残しています。

イギリスのエリザベス女王が1975年に来日した時に龍安寺を訪れ石庭を絶賛しました。そのニュースを英国放送協会(BBC)が大々的に取り上げたことで「Rock Garden」として世界中にその名前が知れ渡りました。以来龍安寺は世界的に有名な庭園となり1994年には世界文化遺産に指定されました。

そこで、今回は龍安寺石庭の見どころをご紹介します。訪れる前に事前に知っておかなければわからない魅力が沢山あります。知らずに行くのと知ってから行くのとでは雲泥の差です。今回は世界文化遺産にまでなった素晴らしい龍安寺の石庭の魅力をたっぷりとお伝え致します。

龍安寺最大の見どころはなんといっても日本を代表する枯山水の庭園です。枯山水とは水を使わず石や砂などにより山水の風景を表現する庭園のことをいいます。

石庭は幅25m、奥行き10m(小学校などにある25mプールと同じ大きさ)の75坪ほどの敷地に白砂を敷き詰めたものです。その中に15個の石を五、二(七)、三、二(五)、三(三)に点在させたシンプルな庭園です。禅宗文化が発達していた時代の禅の境地が込められた庭園といえます。

石庭は誰がつくったのか?

庭石には「小太郎・口二郎」という刻印が刻まれています。しかしこれは作者を断定する材料にはならないようです。枯山水の作者は諸説ありますが、現在でも不明となっています。

石の数(七五三)にこめられた思いとは?

龍安寺に訪れた際は是非庭に立ち並ぶ石の数を数えてみて下さい。石の数は全部で15個なのですがどの角度から眺めても必ず1個の石は他の石に隠れて見えないように造られています。とても不思議ですよね!

なぜそのような配置にしたのか? 諸説あるようですが、有力なふたつをご紹介しましょう!(七五三説と虎の子渡し説)

七五三説

東洋の世界では「15」という数字は「完全」を表す数字です。どの角度から眺めても必ず1個の石は隠れて見えないように作られている庭は「不完全な庭ということになります。

東洋では「陽数字」は縁起のいい数字とされてきました。陽数字とは奇数の数字のことです。石庭にある15個の石は東から(五、二)、(三、二)、(三)と並べられています。このうち最初の「五・二」を足して「七」、次の「三・二」を足して「五」、最後はそのまま「三」と3つに分かれて置かれています。この陽数字が「七五三」となります。15は七五三を全て足した数で縁起のいい数の総数ということになります。足りないものを見つめ今の自分が存在することを心から感謝することを忘れてはならないという想いが込められているのです。

ちなみに「」は陽数字の最大の数字で主に朝廷で重んじられてきた数字です。朝廷を9が重なる「九重(ここのえ)」というのはそのためです。また朝廷の儀式で菊の節句(重陽の儀)が行われるのは9月9日という最高に縁起のいい日なのです。庶民はさすがに恐れ多くて「9」を使うことを遠慮したのかも知れません。

東洋では十五夜(満月)にあたり、15という数字は「完全」を表すものとしてとらえる思想があります。月は15日かけて満ち欠けを繰り返します。15は月が満ちる最も完成された姿を見せる日の日数です。15に1つ足りない14はその意味でも「不完全さ」を表すのです。

「この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」

かつて藤原氏が栄華を極めていた時に藤原道長が詠んだ有名な歌です。満月が欠けるようなことがなければこの世の中は全て自分のもののようだと満月が完全なものの例えに用いられています。どれほど栄華を極めていたかは、息子・藤原頼通が宇治平等院鳳凰堂を建てたことを考えると想像がつきますね。あの場所はかつて源氏物語の主人公・光源氏のモデルとなった源融みなもとのとおるの別荘跡です。そんな誰もが羨む場所を買い取って人々の極楽浄土を願って鳳凰堂を建てたのです。

日本には「物事は完成した時点から崩壊が始まる」との思想があります。日光東照宮などもそうですが、建造物をわざと不完全なままにしておくことがあります。龍安寺の石庭も恐らくそのような造りをしたのではないかと伝えられています。

龍安寺に行くと部屋の廊下に座って石庭を眺める人が沢山います。しかし実はこの庭は部屋から立って見るために作られたといわれています。なぜなら部屋の内部から立って見ると、15個全ての石を見ることができる地点があるといわれているからです。

日本人のベッキー叩きは異常? 英紙も苦言、欧米とは異なる不倫の捉え方

不倫騒動を受けタレントのベッキーの芸能活動が事実上不可能となっている件について、英大手ガーディアン紙が異論を唱えた。ベッキーは「なぜ自分だけが」と思っているのではないか、とガーディアンは述べ、日本の芸能界における女性タレントの不条理な扱いを糾弾する。

「商品」としての女性

ガーディアンは、女性タレントに極度の清廉性を求める日本社会の異常を、はびこる女性差別と、女性タレントを暴力まがいの拘束力で支配する芸能事務所によるものと分析する。契約に違反したタレントは、たとえ不倫ではないケースでも制裁を受けるとし、過去の裁判での判決例や、2013年にAKB48の峯岸みなみ氏が丸刈り謝罪したことについても動画つきで紹介。

日本のメディアと文化についてのコメンテーター、フィリップ・ブレイザー氏は、日本のお茶の間タレントの価値はイメージがすべてとし、「これらの人々のほとんどは伝統的な芸能スキルがない。事務所にとってその価値は、世間が人間として彼らをどれくらい好むかということであり、それは彼らの私生活までもが事務所の所有物であることを意味する」(ガーディアン)と述べる。

また、商品としての女性の価値は、お手つきとなり他の男性ファンの手に入らなくなったとたんに消滅するという意見も紹介(日本の芸能界についての著書のあるマーク・シュライバー氏)。これはとくに、ベッキーのようなgirl next door(「隣の女の子」の意。銀幕スターのような高嶺の花ではなく、手の届きそうなふつうの女の子)のイメージで売っているタレントにはインパクトが大きいだろう。

今回の記事でガーディアンは、ベッキーが全面的に矢面に立たされていることについて苦言を呈しているわけだが、スキャンダル発覚の時点で相手男性の知名度がベッキーほど高くなかったことによるダメージの差異には触れていない。

読者の反応:女性が女性を制裁する構造

性差別が存在するという指摘に対し同記事のコメント欄では「それで、当の日本の女性はどう思っているのか。女性自身がその状態を受け入れているのではないか」という意見や、「ガーディアンは、ベッキーを追い詰めたのは女性、とくに主婦層だという点を見過ごしている」という日本人による指摘が見られる。

米国最大級の掲示板『レディット』では一連の騒動に関し、「なぜ独身女性であり、誰に対する責任もゼロのベッキーが責められるのかまったく理解できない」「日本はある種の事柄に関してはあまりにも後進国すぎる」「ニュースに値しない」などの辛辣な意見が見られる。また、「タブロイド紙」の情報入手経路が法に抵触しないのか、などと疑問視する声もある。

異なる認識:「不倫」は夫婦の問題

ベッキーが会見で真実を告げなかったことの背景には、「真実を告げられない状況」つまり「不倫は絶対に受け入れられない」という大前提が日本社会にあるからだろう。しかし、筆者は、彼女が「悪く」、人のものを「盗み」、「加害者」であるという表現には、どうしても違和感を覚えざるを得ない。欧米では、不倫の原因は基本的に夫婦内にあると考えるからだ。

ゲーム感覚で次々と相手を変えるような同情の余地のない場合、あるいはセックス中毒のように精神的・肉体的な問題が絡んでくる場合をのぞき、不倫は基本的に夫婦の関係にひずみがあるから生じる、と考えられる。とくに、報道されているように川谷氏が婚姻状態にあることを隠してベッキーに交際を求めたのだとしたら、どう考えてもその責任は男性側にあり、女性側にあるとは考えにくい。また、婚姻を夫婦だけでなく家族というユニットで捉えることもできる。結婚初年に妻以外の女性を実家に連れて行くという、ふつうでは考えられないようなことが起こり得たのも、川谷家にすでにその要因があったからと考えるのが自然ではないだろうか。

筆者が暮らすドイツでも不倫は珍しくないが、「ドイツ法では、『誰が結婚を壊した』という考え方はしません」と、家族法専門の弁護士、アンドレアス・ラングナー氏は言う。「もっとも、30年くらい前まではそんなふうにはいきませんでしたが」。ドイツでは、不貞行為に対する損害賠償、いわゆる「慰謝料」は1977年にすでに廃止されている。

冷静に受け止めて救いの手を

現代の先進国社会において離婚や不倫はもはや珍しいことではない。近年、不倫専門サイトの「アシュレイ・マディソン」事件が世間を賑わしたが、38ヶ国2千5百万人のユーザーのうち、日本は百万人到達をどの国よりも早く、サービス開始 8ヶ月で達成(2014年当時/マザーボード)。女性ユーザーも多い。そんな状況で当事者を見せしめのように吊るし上げるのは、いささか時代錯誤に思われる。

巨額の金が動くコマーシャルの世界で活躍していながら契約に違反する行為を行ったのは、プロ意識の欠如であり同情には値しないだろう。だからといって、極度の人格否定や名誉毀損とも言える批判の応酬が適切であるとは思えない。不倫を肯定するわけでは決してないが、それが当たり前のように存在する状況が実際にそこにある場合、「叩く」だけでは何も変わらない。たとえば、麻薬中毒患者に社会的制裁を加えるのではなく救いの手を差し伸べるように、結婚や離婚という制度を見直し、問題を冷静沈着に受け止め語り合えるような構造変化が、日本にも必要なのではないだろうか。

(モーゲンスタン陽子)

 

【関連記事】

死ぬ権利の決定権は「自分」にある。オランダの安楽死事情

2014年、末期の脳腫瘍を患う米国人女性が「安楽死」したというニュースが世界を駆け巡り、多くの人々に衝撃を与えました。自らの生死を自らが決める安楽死、合法化となっているオランダではどのように受け取られ、そして行われているのでしょうか。無料メルマガ『出たっきり邦人【欧州編】』で当地の情報を発信し続けるあめでおさんがレポートしてくださいました。

ミナミも、ええよ。オランダ安楽死事情

オランダと聞いて思い浮かべるのは?とたずねたら、定番の答えは、風車、チューリップ、木靴、チーズ、ミッフィーといったところでしょうか。また、日本では違法なものが合法な国としても知られています。例えば、売春、マリファナ、そして安楽死。

今日はその中から、安楽死にまつわるお話です。

本誌でも2年ほど前に、オランダで起こった自殺ほう助事件をご紹介し、昨夏にはその二審判決の結果もお伝えしましたが、この事例を通じて見えてくるのは、安楽死の合法化と実施普及には大きな隔たりがあるということです。

どれほど本人の強い要望があろうと、まず認定基準や実施規定をクリアしなくては安楽死の実施は認められず、仮に条件を満たしていたとしても、家庭医が自ら手を下すことを敬遠して「協力が得られない場合もあります。つまり合法化されていても、そうそう簡単に安楽死ができるわけではないのです。

では、具体的にどれだけの数のオランダ人が安楽死でこの世を去るのでしょうか? オランダ中央統計局のウェブサイトには、最新で2010年のデータしか見当たりませんでしたが、3,800人余りで、この年の全死亡者数の2.8%相当でした。

安楽死法案が制定された2001年は2.5%、2005年は1.7%ですので、この10年間に関して見ると、特に増加傾向にあるとは言えないようです。変な比較ではありますが、2010年に自殺した日本人は少なくとも3万1,690人で、全死亡者数119万7,012人の2.65%に相当します(ちなみに日本の人口はオランダの約7.5倍)。

なお、上記データの「安楽死」とは「患者の死期を早めることを明確な目的とした薬剤の処方や提供、投与」のうち、自殺ほう助、ならびに本人の明確な要望なく実施された事例を除いたものです。また、以下の場合も含まれません。

・患者の死期が早まる可能性を認識した上での、治療の見送り/中止
・患者の死期が早まる可能性を認識した上での、疼痛緩和や対症療法の強化
・患者の死期を早めることが目的のひとつである、疼痛緩和や対症療法の強化
・患者の死期を早めることを明確な目的とした、治療の見送り/中止

しかしオランダの安楽死問題は、実施件数の多寡ではなく、より人間らしく尊厳を持って人生を終えたいと望む人たちが、必ずしもその願いをかなえられないところにあります。

お父さん嫌い!星一徹タイプの父親増加で子どもは不幸になっている

よく聞く「子供のため」という言葉。けれどもそこに、お子さんの本当の気持ちは汲まれているのでしょうか。親のさせたいことを無理強いしている可能性は? 無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』に、最近増えてきているという星一徹タイプの父親の弊害と、親の本当の役割が記されています。

「親力」とは子どもを勝ち組にするためにレールを敷くことではない

先日、子どものゴルフ大会の会場で、ある父親がインタビューを受けているのをテレビで見ました。その人は、わが子が将来ゴルフ選手になるのを期待しているとのことでした。それで、子どもにゴルフを習わせて、自分も週末の練習に付き合っているとのことでした。

ところが、アナウンサーが子どもに「将来どんなゴルフ選手になりたいの?」と聞いたら、なんとその子は「やだ~と答えたのです。父親は苦笑いしていました。

この父親がどの程度本気なのかはわかりませんが、もしかしたら大きな勘違いをしているのではないかと心配になりました。というのも、40年前にはやった「巨人の星」の星一徹に似た考えの父親が、このごろ増えているように思えるからです。もちろん、母親にもいますが、特に父親に増えているような気がしてならないのです。

そういう親たちは、まず自分が「子どもをこうしたいという勝手なイメージを持ちます。そして、それに向けてレールを敷き、子どもにその上を走らせます。子ども自身の気持ち、興味関心、意思、向き不向き、才能などは二の次です。そして、子どもにやる気がなかったり成果が出なかったりしたときは、大いに怒り叱りつけます。

そのとき、親の頭にあるのは「子どものためだ」という錦の御旗です。本当は、自分の勝手な願望を押し付けているだけなのですが、本人はそれを忘れています。
いつの間にか、「子どものためにはこれが一番。こうしてやるのが親の務めだ」と思い込んでいるのです。

さらに、このごろの勝ち組負け組などという言い方が親たちを駆り立てている面もあります。つまり、子どもが負け組にならないように今のうちにレールを敷いてやるのが親の務めというわけです。

そして、困ったことに、テレビなどのメディアでいろいろな成功例が喧伝されているので、自分たちもうまくいきそうな気になってしまうのです。でも、メディアに出てくる成功例はほんの一部に過ぎないのです。

その陰には、うまくいかなかった例が何百倍もあるのです。親が勝手な思い込みを子どもに押し付けて、子どもにはやる気もなく才能もなく、結局親がイライして暴言を浴びせたり暴力を振るったり…。これで親子の人間関係が崩れてしまったという例は、無数にあるのです。

特に、今私が心配しているのが、中学受験をめぐる問題です。私立中学や中高一貫校に入れることが子どものためだと思い込んで、子どもの気持ちや実態は二の次という親たちが急増しているからです。

ある親は書いています。「小学4年生から私立の○○学園を目指して受験準備を始めました。塾に通わせたり家庭教師をつけたりしてきたのに、受験まで半年の今になっても合格圏内に入りません。肝心の子どもには危機感も勉強の意欲もまったくなく、毎日のように叱りつけて勉強させています。昨夜は、とうとう父親が、子どもの態度に怒って殴ってしまいました」

こういうことがあちこちで起きているのです。この場合、問題があるのは子どもでしょうか、それとも親でしょうか?

この中学受験についても、父親が強引に進めている例が増えているように思えます。親の思い込みの対象がスポーツであってもそれ以外のものであっても、問題の本質は同じです。今の毎日が、一生涯に渡るいい親子関係を作っていくための一番大事な日々なのですが、親子関係に深刻な傷を作り続けている家庭がたくさんあるのです。

マイナンバー制度で花火事故が増えるのか?文化衰退の危機も…

日本の夏の風物詩“花火”。その文化が衰退してしまうのだろうか。

東スポの報道によると、今年1月から導入されたマイナンバー制度の影響で花火師が激減し、花火事故が増える危険性があるという。

これまで花火師は普段は工事現場や畑仕事な土をしている人が多く、報酬は1現場単位で支払われているのが通常だという。いわゆる副業扱いだが、マイナンバー制度によってバレるため、たくさんの花火師が辞めていっているというのだ。

花火を作るのは花火メーカーの社員になるが、現場で打ち上げるのは花火師の仕事になる。花火師は、花火を車に積みこんで会場まで運び、現場設営をして打ち上げる。

問題は、優秀な花火師が離脱することで、事故が増える可能性があることだ。

例えば、威力のある花火が筒内で爆発したら、筒の破片が散弾銃のように飛び散ることもある。手で直接つけるタイプの花火もあり、専門的な技術が必須と言えそうだ。

マイナンバー制度がもたらす思わぬ飛び火は、現実のものとなるのだろうか。

(※↓詳しくはコチラへ)
参照:東スポWeb/マイナンバー制度で全国の花火師が続々と廃業
(本記事は上記の報道や情報を参考に執筆しています)

記事提供:ViRATES

 

メルマガ『WEEKLY ViRATES』
スマホ時代の週刊誌「ViRATES」の人気記事をまとめて週一回配信中!「ViRATES」の公式メルマガ
<<登録はこちら>>

尊氏はこんなにムチャクチャだった。学校で教えてくれない南北朝時代

京都と奈良に2つの朝廷が並立していた南北朝時代。この「異常事態」、歴史の授業ではわずかな時間しか触れられないことがほとんどですが、無料メルマガ『Japan on the Globe-国際派日本人養成講座』の著者・伊勢雅臣さんは、「この時代にこそ日本の国柄を理解する上で重大なポイントが潜んでいる」とし、南朝・北朝それぞれを詳しく解説しています。

歴史教科書読み比べ 南北朝時代 ~ 報国と私欲の戦い

後醍醐天皇を中心とする「建武の新政」がわずか2年余りで崩れた後、南北朝時代を迎える。この後、約60年間、2つの朝廷が並び立つという空前絶後の異常事態が続くのだが、東京書籍版の中学歴史教科書の記述はわずか4行である。

尊氏は京都に新たに天皇を立て、後醍醐天皇が吉野(奈良県)にのがれたので、2つの朝廷が生まれました。京都方を北朝、吉野方を南朝と呼び、この南北朝は全国の武士によびかけて戦いました。南北朝の動乱のつづいた約60年を南北朝時代といいます。

(p 70)

これでは南北朝が互いの権力争いのために、全国を約60年間も戦乱に陥れた、という理解で終わってしまう。

一方、自由社版中学歴史教科書も、多少は詳しいが、大同小異の記述である。

南北朝の争乱 1336(建武3)年、足利尊氏は京都に新しい天皇を立て、建武式目を定めた。これは、京都に幕府を開き、鎌倉時代初期の北条泰時らの政治を手本とする、幕府政治再興の方針を明らかにしたものだった。一方、後醍醐天皇は吉野(奈良県)にのがれ、ここに2つの朝廷が並び立つ状態が生まれた。両者は別々の年号を使った。

 

吉野に置かれた朝廷を南朝、京都の朝廷を北朝といい、この両者はそれぞれ各地の武士によびかけて、約60年間も全国で争いをつづけた。この時代を南北朝時代という。

(p 93)

何のために南朝は吉野の山奥で約60年間も抵抗を続けたのか、そして勝利した足利幕府がなぜ権威を失って戦国時代に突入するのか、ここには我が国の国柄を理解する上で重大なポイントが潜んでいる。

尊氏の策略から始まった南北朝

そもそも南北朝並立という前代未聞の異常事態が始まったのは、尊氏の謀略からである。

九州から押し寄せた足利軍に対して、延元元(1336)年5月25日、湊川(現・兵庫県)の戦いに敗れた後、楠木正成・正季兄弟は「七生報国(七たび人間に生まれ変わって国に報いる)」を誓って差し違えた。

5月27日、後醍醐天皇は叡山に逃れたが、8月15日、京都に入った足利尊氏は持明院統の光厳(こうごん)上皇の弟宮を立てて光明天皇とした。後醍醐天皇が在位されているのに、別の天皇を立てたのが二朝並立の始まりである。

しかし、三種の神器は後醍醐天皇の許にあり、神器なくして擁立された光明天皇には正統性はない。そこで尊氏はなんとか神器を得ようと、一計を図って後醍醐天皇に京都へのお帰りを請うた。そして京都に戻られた後醍醐天皇を幽閉して、神器を光明天皇に渡すように強要した。

後醍醐天皇は、こうした事態も予期されていた様子で、偽物と言われる神器を渡された上で、秘かに12月21日夜、吉野(現・奈良県南部)に逃れ出た。こうして南朝が始まったのである。

後醍醐天皇在位のまま神器もなしの北朝擁立といい、神器を得るための策略といい、私欲のためには手段を選ばない尊氏の人となりが見てとれる。

南朝の全国ネットワーク

南朝と言うと、いかにも吉野の山奥に潜んで、ゲリラ的抵抗を続けていたかのように思えるが、実際にはそうではなかった。そもそも吉野は修験道の本拠地として、多くの寺社を擁し、それぞれが数百、数千の衆徒を抱える富強の地であった。

東は伊勢の地で勤王の志厚く、さらに海路で陸奥につながる。そこには北畠親房(ちかふさ)・顯家(あきいえ)親子が後醍醐天皇の第七皇子・義良(のりが)親王(次代・後村上天皇)を奉じて関東を窺っていた。

西の河内は楠木一族の本拠地であり、そこから南朝方の熊野や伊予の水軍が支配する瀬戸内海を経て、九州の菊池・阿蘇ら勤王軍につながる。後醍醐天皇は懐良(かねよし)親王を征西将軍宮として派遣され、この親王のもとで九州では南朝方が優勢だった。

さらに北陸には新田義貞の一族が、京都を睨んでいた。このように南朝は吉野を中心に、全国的なネットワークを構築して北朝と対峙していたのである。

飛び交う目に見えない光。こたつの断熱マットとwifiのただならぬ関係

あなたの家の無線LAN、冬場に遅くなったなんて感じていませんか? もしかしたらそれはこたつの断熱マットのせいかもしれません。無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』では、身の回りの「目に見えない光」を紹介するとともに、断熱マットと無線LANの興味深い関係についても記しています。

暮らしと科学:見えない光の話

身の回りにはいろいろな見えない光が活用されてます。例えばコタツは、赤外線を出して暖めていることが知られていますが、例えばコタツの下に敷く保温シートにマイカフィルム(アルミを蒸着させたアルミホイルのようなシート)が使われていることがあります。

赤外線でコタツが暖かいのは、赤外線を出して、コタツ布団や下の絨毯が暖められてその輻射熱で空間の空気自体も加熱されることで「あったかい空間」を作ってるわけです。ヒーターの下に手をあてると手があったかいのは、赤外線が手の表面組織で止まる大きさの波の光だからです。だからコタツ布団の外には漏れにくいわけです。

ではコタツの下に敷くアルミシートみたいな商品は、コタツヒーター面に向けるのが正解か、床に向けるのが正解なのでしょうか。

床に向けても効果がないとはいえないのですが化学の熱の移動的に見ると、むしろ冷たい床に熱を捨てやすくなるのでNGといえます。というのもアルミは金属なので、光を全般反射します。赤外線も人間の目には見えないだけで光なので、アルミは反射するわけです。

ただアルミマットは断熱性が高いのですが、wifiなどの電波(さらに赤外線より波長の長い光)をも遮蔽反射するので、無線LANの置いてある部屋にコタツがあって、断熱シートがあって、その下の階で無線LANをとるとかなり遅くなる…と考えることができるわけです。

無線LANもコタツも見えない光で性質が違うと思えば、なんとなくその置き場所や使い方にも工夫のしがいがあるわけです。

何気ない暮らしも科学の目で見るとなかなか面白いわけです。

image by: Shutterstock

本能全開で2股、3股は当たり前?「股かけ男」三つのタイプ

イケメン芸で有名な芸人の狩野英孝さん、川本真琴さん、加藤沙里さんとの2股交際が報じられました。しかし実は5股交際だったと…。ここまで来ると実は6股、7股と言われても驚かないレベルですね。

きっかけ次第で動物的本能が全開される男性

男性は動物的な本能レベルでは複数の妻を持つことが自然です。

現在の一夫一婦制は配偶者に自分と子どもの保護を願う女性の動物的本能に合わせたものです。

なので、すべての男性が潜在的には狩野さんのように股かけ交際に向かう本能を持っています。

しかし、人には社会を作るために獲得した人類的な本能があります。

社会が複雑になってしまったので、男女の関係まで複雑にしてしまうと社会で有利に立ち回れません。

そこで、ほとんどの男性は人類的な本能の働きで女性の動物的本能に協力すること、つまり一夫一婦制で満足できるよう設計されています。

しかし、何かのはずみで人類的な本能が崩壊すると、設計が狂って動物的本能が全開になる事があります。

私は臨床心理士として20年も相談活動をしていますが、どうしても股かけ交際を止められないと悩む男性、彼氏の股かけに悩む女性、双方から相談を受けてきました。

その中では股かけ男性には大きくは3つのタイプがあるように思えます。

要注意!「股かけ男」はこんなタイプ

一つは誰も信じられない根が孤独なタイプです。

私たちは愛着障害と呼んでいますが、寂しがり屋のくせに「いい人間関係は必ず壊れる」と信じているのです。

女性と結ばれて一瞬は幸せを実感できますが、すぐに独りぼっちな気になってほかの女性を口説いてしまうのです。

複数と付き合っていれば、いくつか壊れても孤独にはなりません。ちょっと痛いタイプの股かけ男です。

このタイプの場合は、信頼感や安心感が人類的な本能の起動スイッチなのですが、スイッチが入らないのです。結果、落ち着きなく股かけに走ります。

二つ目は単純に幼稚なだけのタイプです。

赤ちゃんは、自分は心地よくしてもらって当たり前と思っています。

ドラえもんのジャイアンがイケメンになってそのままもて男になるとこのようなタイプになりやすいようです。

最後は「すでに十分な社会的地位を手に入れた」と思っているタイプです。

社会的な地位は流動的なものなので油断するとすぐに失うものなのですが、そこそこの立場になって周りからちやほやされたり、持ち上げられたりすると男性は勘違いするものです。

人類的な本能のスイッチは自覚も起動スイッチなので、勘違いして自覚を失うと動物的本能が全開になりやすいのです。

心理学者が最後に一言

このように股かけ男にもいろいろなタイプがあります。

芸人さんの場合は股かけもネタにできるのかもしれませんね。

ですが股かけは女性の動物的本能にはかなり相反している行為です。

女性が泣いているかもしれませんし、かなり根深い恨みを買う可能性も忘れないでほしいですね。

 

<執筆者プロフィール>
杉山 崇
神奈川大学人間科学部/大学院人間科学研究科教授。心理相談センター所長、教育支援センター副所長。臨床心理士、一級キャリアコンサルティング技能士、公益社団法人日本心理学会代議員。
公式サイトはこちら 

 

【関連記事】