営業は「聞く力」で9割が決まる。商談でも部下指導でも活きる『質問力』という成功のカギ

「どうして部下が思うように動かないのか」「なぜ商談がかみ合わないのか」…そんな悩みを抱える営業職の方も少なくありません。実は、問題の本質は本人も気づかない深い部分に隠れていることが多いと語るのは、メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』の著者であり、経営コンサルタントで関東学園大学で教鞭も執る菊原さん。表面的な言葉に惑わされず、真の課題にたどり着くための質問力について語っています。

聞き込む力を磨けば営業成績も人間関係も一気に改善される

個人コンサルティングでのこと。Zoomではなく直接話がしたいとのことだった。私もそのほうが好き。

相談者は営業スタッフAさん。

見るからに「かなり悩みを抱えているのだろうな」という感じがした。

事前に送ってもらったメールにはこのように書かれていた、

・部下が思うように動かない

・お客様と商談がうまく進まない

中堅営業ではよくある悩みだ。もちろんこの悩みもあるが「もっと本質的な問題があるのでは」と思っていた。

少し雑談をした後「今、一番困っているは何ですか？」と質問してみた。

分かっていることでも、あえて質問することで“別の切り口”が見つかることもある。

いくつか質問を重ねると、表面的には見えなかった“本当の問題”がじわじわと姿を現すもの。

Aさんと30分くらい話をした。話をしているうちに「雰囲気が変わったな」と思えた。少しずつ緊張感がほどけてきた感じだ。

話しているうちに“部下が動かない本当の理由”が見えてくる。

実際は指示の出し方ではなく“部下との関係に問題がある”ということ。Aさん自身はその点について自覚はなかった。

この記事の著者・菊原智明さんのメルマガ

昇進したら夫が不機嫌になり、足を引っ張るような真似をしてきます。

本来、人生の大きな喜びのひとつであるはずの昇進。それをパートナーが喜んでくれないという悩みが世界的なコンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんのメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』に送られてきました。赤羽さんは、そんなリアルな悩みに現実を見据えたアドバイスを送っています。

外資系企業でマネージャーに昇進後、週数回は夜にもZOOMミーティングをすることがあります。夫が嫉妬してあれこれ文句を言い、非常にやりにくい状況です。

Question

外資系企業に転職して6年、めでたくマネージャーに昇進しました。それはいいのですが、本社とのやりとりなどでどうして週数回は夜10～11時頃までのZOOMミーティングが避けられません。問題は、私の昇進後、夫が何かと不機嫌になることです。夜のミーティングは申しわけないと思いますが、どうもそれだけではないのです。嫉妬してあれこれ文句を言ったり、嫌味を言ったりします。彼自身は仕事があまりうまくいっていないこともあり、気持ちはわかるのですが、だからと言って私の昇進を喜ぶどころか足を引っ張るような態度をとるとはどういうことでしょうか。こんな小さい男だったのかと愛情も冷めてきました。どうやって彼をなだめ、もう少しうまく進めることができるでしょうか。

赤羽さんからの回答

ご相談どうもありがとうございます。お気持ち大変よくわかります。ご判断のように、残念ながらこれは時間をとられるといった問題ではなく、ご主人の嫉妬と考えられます。

そうだとすると、はっきり言って解決策はありません。男尊女卑の名残なのか、ご主人は奥様のほうが活躍することをよしとしない価値観のようだからです。

夜のZOOMミーティングをやめれば少し摩擦は減るとは思いますが、外資系の場合、そういうわけにはいきませんよね。

それに、夜ミーティングをすることが問題ではなく、口実でしょうから解決策になりません。そのためにミーティングをやめる、ミーティングに参加しないデメリットのほうが大きいです。
将来のことを考えると、あまり我慢せず、真正面からお気持ちを伝え、協力してほしい、と伝えてみることも必要かもしれません。我慢してもストレスになるだけですし、ご主人の態度が自然に改善する可能性はあまり考えられないからです。

面倒なことになったと思われるでしょうが、早く問題が見えてきたのは、よかったのかもしれません。

どうやってご主人をなだめ、もう少しうまく進めることができるか、というご質問への率直な回答は、「むずかしいですね。このために夜のZOOMミーティングをやめるのは解決策にならないと思います。嫉妬が原因なら、相談者さんが頑張れば頑張るほど、仕事がうまくいけばいくほど、嫉妬がひどくなるからです。今は、目先で目立つ「夜のZOOMミーティング」を攻撃しているようですが、その気になれば、いくらでも嫌味をし続けることができます。気にせず、仕事をやりたいようにやり、どんどん成果を出してください。相談者さんが毅然とした態度で進んでいれば、落ち着くところに落ち着くかと思います」という身も蓋もないものになります。

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